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日産自動車(7201)

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企業調査レポート
日産自動車(7201)
【輸送用機器】東証1部
2016 年 5 月 23 日
QUICK 企業価値研究所 アナリスト 小西慶祐
三菱自への資本参加を評価。今期営業利益は円高下でも前期並みを予想
【株価・指標】
株価(16/5/20 終値)
(表示単位未満四捨五入)
1,045.5 円
1,272.0
922.0
7.44
0.92
1,132.61
4.59
48
4,494,715
46,992
100
年初来高値(16/1/4)
年初来安値(16/4/8)
連結 PER(17/3 期当研究所予想)
連結 PBR(16/3 期実績)
基準 BPS
ple
予想配当利回り(17/3 期会社予想)
1 株当たり年間予想配当金
普通株発行済株式数
普通株時価総額
売買単位
日産自 [7201/T] 週足
2016/05/23
売買高(平均)[千]
単価
PMA_26
円
円
倍
倍
円
%
円
千株
億円
株
PMA_13
Sa
m
1,300
1,200
1,100
2
0
1
6
1,000
20,000
0
2015/01/05
03/23
05/25
07/27
09/28
11/30
1. 三菱自の発行済株式の 34%を取得へ。決断を評価
同社は 5 月12 日、2370 億円を投資し、三菱自(7211)
の発行済株式を 34%取得すると発表した。企業価値研
究所では、三菱自とのシナジー(相乗)効果は大きいと判
断、この決断を前向きに評価している。三菱自の燃費試
験不正問題の深刻化や長期化には十分注意したいが、
新たなコンプライアンス体制を確立するための支援能力
を日産自が備えていることに加え、中期的には購買、車
両プラットフォームの共用、電気自動車など新技術の開
発分担、生産拠点の共用などメリットは大きいと考えてい
る。
02/01
04/04
2. 今期営業利益予想は為替レート前提の違いで強め
17/3 期の連結営業利益見通しについて会社側は、前
期比 10%減の 7100 億円を計画。米国を中心とした販売
台数の増加とコスト削減に努めるが、為替円高の影響を
吸収しきれないとしている。為替レートの前提は、1 ドル
=105 円(前期は 120 円)。当研究所では、為替レートの
前提を 1 ドル=120 円→110 円と円高方向に見直し、営
業利益予想を 9000 億円→8000 億円(前期比 1%増)へ
大幅減額。ただ、1 ドル=110 円であれば、国内生産回
帰に伴う収益改善もあり、前期並みを確保可能とみる。
18/3 期以降は、販売台数増による業績拡大を予想する。
3. リスクファクター ~三菱自の燃費試験不正問題など
【アナリストの投資判断】 ~北米を中心とした業績拡大を予想。上値余地は大きいとみる
直近の株価に基づく 17/3 期の当研究所予想 PER は 7 倍。過去 60 カ月の平均 PER10 倍との比較では割安感
がある。予想配当利回りも、4%超と高い。今後の株価は、資本参加を表明した三菱自の燃費試験不正問題の動向
に十分注意したいが、中期的に北米を中心とした業績の拡大が期待でき、上値余地は大きいと考えている。
【業績データ】 会計基準:日本基準
連
連
連
連
連
決算期
15/3 期(実績)
16/3 期(実績)
17/3 期(予想)
18/3 期(予想)
19/3 期(予想)
売上高(百万円)
11,375,207
8.5%
12,189,519
7.2%
11,700,000
-4.0%
12,200,000
4.3%
12,700,000
4.1%
営業利益(百万円)
589,561
18.3%
793,278
34.6%
800,000
0.8%
860,000
7.5%
920,000
7.0%
経常利益(百万円)
694,232
31.7%
862,272
24.2%
912,000
5.8%
973,000
6.7%
1,038,000
6.7%
( %は前期比増減率 )
純利益(百万円)
EPS(円)
457,574
17.6%
109.15
523,841
14.5%
125.00
586,000
11.9%
140.58
628,000
7.2%
150.65
671,000
6.8%
160.97
注:予想は当研究所
◇本ページの図表の個別注記以外の説明および出所は、後掲の<データの説明>にまとめて記載しております。
本資料のご利用に際して重要な事項を最終ページに記載しておりますので、必ずご確認下さい。
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日産自動車(7201)
1. 三菱自の発行済株式の 34%を取得へ。決断を評価
が限定的な中国では、日産自が高収益を維持する一
方、三菱自の苦戦が続いている。このように、両社の
強みのある地域は重複しておらず、提携による補完
関係効果は大きいと考える。
特に、アセアン地域においては当研究所がこれま
で指摘してきた通り、日産自は他の日系自動車メー
カーの後塵を拝しており、新たに導入した「ダットサ
ン」ブランドも、成功したとは言い難い販売状況にある。
従って、アセアン地域を収益源とする三菱自との協力
関係構築による改善余地は大きいといえる。今後の
取り組みに注目したい。
Sa
m
ple
同社は 5 月 12 日、2370 億円を投資し、三菱自
(7211)の発行済株式を 34%取得すると発表した。
企業価値研究所では、三菱自とのシナジー(相乗)効
果は大きいと判断、この決断を前向きに評価してい
る。
三菱自の燃費試験不正問題の深刻化や長期化、
それに伴う三菱自のブランド価値の毀損、大幅な業
績悪化懸念には十分注意が必要と考えている。しか
し、新たなコンプライアンス体制を構築するための経
営資源を、日産自が備えていることが大きい。正式に
資本参加が決まれば、日産自から三菱自へ数名の
役員を送り込む模様であり、早急に正しいコンプライ
アンス体制が確立することを期待したい。
中期的にみても、資本業務提携のメリットは大きい
とみている。現在は、両社で軽自動車の合弁企画開
発会社 NMKV を設立。日産自は、三菱自が水島製
作所で生産した軽自動車の供給を受けているのみで
ある。今後は、開発する車種における購買やプラット
フォームの共用で、コストダウンが進展することが見込
まれる。加えて、両社が注力している電気自動車など
新技術の開発分担により、先行開発費用の軽減も期
待される。急速な開発競争が始まった自動運転領域
に関しても、共同開発のメリットは大きいといえる。
さらに、生産拠点の共用などによる固定費の抑制
効果も見込まれよう。両社の過去 3 年間の所在地別
営業利益は図 1 と図 2 の通り。日産自が北米に強み
を持つ一方、三菱自はアセアン地域を主体としたア
ジアに強みを持つ。中国現地自動車メーカーとの合
弁会社での進出形態を取り、営業利益段階での貢献
図1 日産自の所在地別営業利益の推移
(億円)
4,000
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
-500
日本
北米
欧州
アジア
その他
(注)左から14/3期、15/3期、16/3期の順
(出所)会社資料より当研究所作成
図2 三菱自の所在地別営業利益の推移
(億円)
900
800
700
600
500
400
300
200
100
0
-100
日本
北米
欧州
アジア
オセアニア
その他
(注)左から14/3期、15/3期、16/3期の順
(出所)会社資料より当研究所作成
2. 今期営業利益予想は為替レート前提の違いで強めに
17/3 期の連結業績見通しについて会社側は、売
上高が前期比 3%減の 11 兆 8000 億円、営業利益
は同 10%減の 7100 億円。4 期ぶりの営業減益を見
込む。ただ、1 株当たりの年間配当金は、前期予定比
6 円増配の 48 円を計画している。
グローバル販売台数(小売)は、前期比 3%増の
560 万台の想定。全地域での販売台数増を目指す
考え。特に、米国を中心とした北米が牽引役となる見
通し。需要が強い SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビ
図3 17/3期の営業利益計画の増減要因分析(前期比較)
(単位:億円)
+600
+1,117
▲2,550
7,933
16/3期
実績
7,100
モノづくり
・その他
販売/
マーケティング
関連
為替
17/3期
計画
(出所)会社資料より当研究所作成
本資料のご利用に際して重要な事項を最終ページに記載しておりますので、必ずご確認下さい。
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2016 年 5 月 23 日
日産自動車(7201)
ークル)「ローグ(日本名エクストレイル)」(写真 1 参
照)の日本国内での生産を年間 10 万台の規模で開
始し、北米向けに輸出を行う。加えて、ピックアップト
ラック「タイタン」(写真 2 参照)におけるパワートレイン
のラインナップ拡充、日産ブランドのフラッグシップ乗
用車「マキシマ」(写真 3 参照)の通年寄与もプラスに
働く見通し。欧州では、インフィニティブランド初のコ
ンパクトカー「Q30」(写真 4 参照)、ブラジルでは新型
SUV「キックス」(写真 5 参照)、インドではダットサン
ブランドの第 3 弾「redi−GO」(写真 6 参照)の導入
効果を見込んでいる。日本では、三菱自から供給を
受けている軽自動車の一時生産停止の影響はある
写真4 「Q30」
ple
写真1 「ローグ(日本名エクストレイル)」
(出所)会社資料より
写真5 「キックス」
(出所)会社資料より
Sa
m
写真2 「タイタン」
(出所)会社資料より
写真6 「redi-GO」
(出所)会社資料より
写真3 「マキシマ」
(出所)会社資料より
(出所)会社資料より
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2016 年 5 月 23 日
日産自動車(7201)
ルに適切なバリエーションを用意する。これらのモジ
ュールの組み合わせを変えることで、小型車から大型
車、SUV のような車高の高い車までを効率よく、かつ
高度な要求性能レベルに応え設計することができる。
同技術の導入で、開発コストの削減だけでなく、商品
力の向上にも寄与する見通し。同社は、「ローグ」と同
じく SUV の「キャシュカイ」も、「日産 CMF」を用いて
開発。「ローグ」は、主力市場の米国で好調なほか、
「キャシュカイ」も主に欧州と中国で堅調に推移してい
る。
会社計画に対しては、売上高で 1000 億円下回る
一方、営業利益で 900 億円上回る予想とした。売上
高で下回る予想にしたのは、日本での販売台数を弱
めにみたため。当研究所では、三菱自の燃費試験不
正問題を考慮して軽自動車の販売を控えめに想定。
登録車での主力車種のフルモデルチェンジ効果を見
込んだが、それでも軽自動車の販売不振をカバーし
きれないとみた。ただし、三菱自から逸失利益の補償
を受ける模様であり、利益面での影響はないと想定し
た。営業利益で上回る予想にしたのは、為替レートの
前提を会社想定より円安水準に設定したことが主因
である。
Sa
m
ple
が、新型コンパクトカーの投入などで吸収する考え。
しかし、売上高は、為替円高の影響から減少を見込
んでいる。主要為替レートの前提は、1 ドル=105 円
(前期は 120 円)、1 ユーロ=120 円(同 133 円)。
営業利益計画の増減要因分析は図 3 の通り。購買
コストの削減などモノづくり関連費用の削減に努める
ほか、販売台数の増加に伴う利益増は見込まれるが、
ドルを中心とした為替円高の影響が大きく、1 割の営
業減益を余儀なくされるとしている。
【為替レートを見直し当研究所予想を減額。ただ為替
要因を除くと順調とみる】
当研究所は表 1 の通り、従来予想を大きく減額す
る。修正内容は表 1 の通り、売上高が従来予想比
8000 億円減額の 11 兆 7000 億円(前期比 4%減)、
営業利益は同 1000 億円減額の 8000 億円(同 1%
増)。
為替レートの前提を 1 ドル=120 円→110 円、1 ユ
ーロ=130 円→125 円と円高方向に見直したほか、
三菱自の燃費試験不正発覚を考慮し、国内の軽自
動車の販売台数想定を引き下げた。ただし、当問題
による軽自動車の販売減に関しては、三菱自からの
逸失利益の補償が見込まれるため、営業利益へのイ
ンパクトはないとの前提に立った。
これらの要因を除けば、従来からの見方と変更は
なく、北米を中心とした販売台数増、新開発手法「日
産 CMF(コモン・モジュール・ファミリー)」で開発され
た車種の増加などによるコスト削減の進展、前述した
「ローグ」の国内生産への回帰に伴う採算改善などか
ら、前期並みの営業利益は確保可能とみている。
新開発手法「日産 CMF」とは、モジュールの組み
合わせにより車両を開発するというもの。具体的には
図 4 の通り、車両構成をエンジンコンパートメント、コッ
クピット、フロントアンダーボディ、リアアンダーボディ
の 4 つのモジュールとし、さらに電子部品をまとめる
電子アーキテクチャーを加えて、それぞれのモジュー
図4 「日産CMF(コモン・モジュール・ファミリー)」の概念図
(出所)会社資料より
表1 17/3期の連結業績見通し
(億円、%)
17/3期見通し
16/3期
実績
会社計画
当研究所予想
従来
①
売上高
121,895
営業利益
7,933
経常利益
8,623
純利益
5,238
(出所)会社資料などから当研究所作成
伸び率
②/①
②
118,000
7,100
8,000
5,250
-3
-10
-7
0
③
125,000
9,000
10,170
6,970
修正
④
117,000
8,000
9,120
5,860
修正額
④-③
-8,000
-1,000
-1,050
-1,110
計画比
④-②
-1,000
900
1,120
610
伸び率
④/①
-4
1
6
12
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2016 年 5 月 23 日
日産自動車(7201)
階の生産能力は 23 万台/年以上を予定。次世代のプ
レミアムコンパクトカーを共同開発し生産する。17 年
からインフィニティブランド、18 年からはメルセデス・
ベンツブランドの車両生産を開始する計画である。当
研究所では、このプロジェクトの開始により、インフィ
ニティブランドの一段の販売台数の引き上げ、1 台あ
たりの収益率の向上が可能とみている。
アジア(中国除く)では、前述の三菱自との協業強
化がポイントになってこよう。今後の具体的な協業内
容が早期に公表されることを期待したい。
図5 売上高と営業利益の推移
12,000
14
営業利益(億円、左軸)
売上高 (兆円、右軸)
10,000
12
8,000
10
6,000
8
4,000
6
2,000
4
0
2
-2,000
0
06/3 07/3 08/3 09/3 10/3 11/3 12/3 13/3 13/3 14/3 15/3 16/3 17/3 18/3 19/3
予 予 予 (期)
ple
【来期以降は提携効果もあり業績拡大が続くと予想】
18/3 期の連結業績見通しに関しても、17/3 期と同
様に従来予想を減額する。修正後の 18/3 期は図 5
の通り、売上高が前期比 4%増の 12 兆 2000 億円、
営業利益は同 8%増の 8600 億円。新しく予想した
19/3 期は、売上高が前期比 4%増の 12 兆 7000 億
円、営業利益は同 7%増の 9200 億円。再び増収増
益基調に転じるとみている。
来期以降のポイントは、地域軸では北米とアジア
(中国除く)とみる。北米では、日産ブランドの動向に
加え、インフィニティブランドにも注目したい。同社は、
独ダイムラー社と緩やかな資本提携関係にある。前
述の「Q30」と、クロスオーバー車「QX30」は、ダイムラ
ー車との部品の共通化を図った初のモデルである。
部品の共通化により、コスト抑制を実現している。現
在は、両社の合弁生産会社(折半出資)をメキシコで
設立し、新工場を建設中。総投資額は 10 億ドル(1 ド
ル=110 円で 1100 億円)にのぼる。日産自のアグア
スカリエンテス第 2 工場に隣接して建設され、初期段
(注)中国合弁会社を比例連結から持分法へ変更
(出所)会社資料などから当研究所作成、予想は当研究所
会計方針変更ベース
3. 16/3 期は従来の会計ベースで 10 期ぶりに過去最高益更新
Sa
m
16/3 期の連結業績は、売上高が前期比 7%増の
12 兆 1895 億円、営業利益は同 35%増の 7933 億
円だった。当研究所予想値(売上高 12 兆 3000 億円、
営業利益 8000 億円)に対しては、為替レートが前提
より円高で推移し売上高は下回ったが、主に北米拠
点でのコスト削減が進展、営業利益はおおむね同額
での着地となった。ポジティブな決算だったと捉えて
いる。なお、中国合弁会社を従来の比例連結とした
16/3 期の営業利益は 9355 億円。リーマンショック前
の 06/3 期以来、10 期ぶりに営業利益で過去最高を
更新した(06/3 期は 8718 億円)。
グローバル販売台数は、前期比 2%増の 542 万台
だった。地域別には、主力の北米が同 10%増となり、
全体を牽引した。米国で乗用車「アルティマ」や「ロー
グ」などが好調だった。また、カナダやトップシェアを
誇るメキシコでも販売を伸ばした。日本は、軽自動車
増税などの影響で軽自動車中心に振るわず同 8%減。
欧州も、西欧では堅調だったが、ロシアの需要縮小
で同横ばい。その他地域も、原油価格下落を映した
中近東向けの落ち込みなどから同 6%減と苦戦した。
利益面では図 7 の通り。米国での販売店に対する
販売奨励金などといったマーケティング・販売費用の
増加や研究開発費の負担増などはあった。しかし、
購買コストの削減(図 6 ではコスト項目に含まれる)が
大きくプラス要因になったほか、米国を中心とした販
売台数の増加も加わり、3 割超の営業増益を達成し
た。
図6 16/3期の営業利益の増減要因分析(前期比較)
+1,133
▲724
(単位:億円)
▲244
▲197
▲133
▲34
+2,236
7,933
5,896
15/3期
コスト
項目
台数
・構成
マーケ
ティング
・販売
費用
(出所)会社資料より当研究所作成
研究 生産費用
開発費
為替
その他
16/3期
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2016 年 5 月 23 日
日産自動車(7201)
4. リスクファクター ~三菱自の不正問題の長期化など
燃費試験の不正問題が発覚した三菱自への資本
参加を表明したため、燃費試験不正問題の更なる深
刻化や長期化には十分注意を要する。日産自は、三
菱自と軽自動車の合弁企画開発会社を設立。三菱
自が生産した軽自動車を販売していたが、販売停止
に追い込まれた。逸失利益は三菱自から補填を受け
る模様だが、軽自動車の販売不振が長期化するリス
クは残る。また、海外売上高比率が 85%(16/3 期)と
高く、為替動向にも注意したい。
5. アナリストの投資判断 ~北米を中心とした業績拡大を予想。上値余地は大きいとみる
図7 日産自の株価および同業他社との相対株価
1,800
120
日産の株価(円、左軸)
1,500
105
1,200
90
900
75
600
60
Sa
m
ple
株価は、円安進行が止まったことを機に利益確定
売りに押されたほか、中国経済の減速懸念も加わり、
15 年 8 月には 999.1 円を付けた。その後、米国販売
の好調に支えられ 11 月に 1321.5 円まで一旦戻した
が、株式市場全体の落ち込みや為替が円高方向に
振れると再反落、足元は 1000 円強の水準にある。
同業他社との相対株価は図 7 の通り。同社の収益
源の一つである中国で反日活動が発生した 12 年 9
月中旬以降は弱含みの展開であったが、15 年 2 月
からは米国販売の好調に支えられ、やや強含みで推
移している。
直近の株価に基づく 17/3 期の当研究所予想 PER
は 7 倍。過去 60 カ月の平均 PER10 倍との比較では
割安感がある。予想配当利回りも、4%超と高い。今
後の株価は、資本参加を表明した三菱自の燃費試
験不正問題の動向に十分注意したいが、中期的に
北米を中心とした業績の拡大が期待でき、上値余地
は大きいと考えている。
300
45
相対株価(日産/8社平均、右軸)
0
30
06/12 07/10 08/8 09/6 10/4 11/2 11/11 12/9 13/7 14/5 15/3 15/12
(年/月)
(注)相対株価はいすゞ、トヨタ、日野自、マツダ、ホンダ、スズキ、富士重、ヤマハ発の8社平均、
06年末=100
(出所)QUICK“ASTRA MANAGER”から当研究所作成
図8 株価と1株当たり利益の推移
180
150
120
1,600
1株当たり利益(円、左軸)
1,400
株価(円、右軸)
1,200
90
1,000
60
800
30
600
0
400
-30
200
-60
0
04/1 05/1 06/1 07/1 08/1 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1
(年/月)
(注1)株価は月末値、16年5月は20日終値
(注2)1株当たり利益は16/3期までは実績値、17/3期は当研究所予想値を使用
(注3)1株当たり利益は決算発表月で区切り
(出所)会社資料、QUICK“ASTRA MANAGER”などから当研究所作成
6. 会社概要
日系第 2 位の自動車メーカー。ルノー・日産アライアンスを推進中
日系自動車メーカーの中でトヨタ(7203)に次ぐ第
2 位の規模を誇る自動車メーカー。仏ルノーとのアラ
イアンスを推進しているほか、独ダイムラーとも資本・
業務提携関係にある。世界最大の自動車市場である
中国では、東風汽車との合弁会社で事業を展開。
16/3 期の事業別売上構成比率(外部顧客向け)は、
自動車 92%、販売金融 8%。顧客の所在地に基づく
海外売上高比率は、85%(北米 48%、欧州 14%、ア
ジア 12%、その他 11%)。
1933(昭和 8)年、自動車製造設立、翌 34 年、社
名を日産自動車に改称。35 年、横浜工場で一貫生
産による第 1 号車オフライン。62 年に追浜工場、65
年に座間工場が完成、量産体制が整う。66 年、プリ
ンス自動車工業と合併。80 年代に入り欧米での現地
生産を開始。80 年、スペインのモトール・イベリカへ
資本参加、米国日産自動車製造会社を設立、84 年
に英国日産自動車製造会社を設立した。90 年に入り、
業容悪化により国内生産工場の集約化を進め、95
年に座間工場の車両生産中止、99 年に仏ルノーと
資本参加を含む自動車事業全般にわたる提携契約
締結。10 年、仏ルノーおよび独ダイムラーと資本参
加を含む戦略的協力に関する提携契約を締結した。
本資料のご利用に際して重要な事項を最終ページに記載しておりますので、必ずご確認下さい。
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2016 年 5 月 23 日
日産自動車(7201)
<データの説明>
<信用取引等に関する規制情報の説明>
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 株価高安値:表示期間中の株式分割等の影響は調整済み。市場変更があった場合には市場変更後の高安値を表示
 PER(予想)・PBR(実績):PER は株価収益率、PBR は株価純資産倍率の略。PER(予想)=株価÷EPS(予想)。PBR(実績)=株価÷BPS(実績)。
− (ハイフン)の表示は EPS・BPS がゼロもしくはマイナスの場合、EPS・BPS が非常に少額で PER200 倍・PBR20 倍を上回る場合、EPS の予想値がな
い場合、変則決算のため PER(予想)の算出が不適当な場合など
 EPS(予想)・BPS(実績):EPS(予想)は予想1株当たり利益の略で、普通株主に帰属しない配当を控除した予想純利益を用いて算出。 − (ハイフ
ン)は利益予想がない場合。BPS(実績)は直近実績の1株当たり純資産の略で、会社計算値がない場合には純資産から普通株主に帰属しない額を控
除して算出。これらの算出に用いる株式数は普通株式ベースで、決算短信等の直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除した株式数を使用。
株式分割等の影響は遡及修正している。また、直近四半期末以降の増資等の影響は会社開示資料の関連データに基づき可能な限り QUICK 企業価
値研究所で調整
 配当利回り:1 株当たり年間予想配当金÷株価。 − (ハイフン)は配当金予想がない場合、変則決算の場合
 年間予想配当金:株式分割等の権利落ちがあった場合には遡及修正した 1 株当たり配当金を表示。 − (ハイフン)は会社予想がない場合、変則決
算のため年間配当金としての表示が不適当な場合
 普通株発行済株式数:QUICK が日々算出する直近の普通株発行済株式数(自己株式含む)を表示
 普通株時価総額:株価×上記の普通株発行済株式数
 株価チャート:表示期間中の株式分割等の影響は遡及修正済み。また、市場変更があった場合は新旧両市場の株価を連続的に描画している。
PMA_13 は株価 13 週移動平均、PMA_26 は株価 26 週移動平均、PMA_5 は株価 5 日移動平均、PMA_25 は株価 25 日移動平均
 業績データ:会計基準の変更などに伴う過年度決算数値の遡及修正は会社が開示している範囲内で反映している。純利益は親会社株主に帰属する
当期純利益。米国会計基準、国際会計基準において非継続事業が発生した場合は、原則として純利益を除き継続事業ベースの数値を表示
 出所:株価・チャート等は QUICK のデータベース。業績データ・予想配当金等は決算短信、有価証券報告書、その他会社開示資料
売買監理銘柄や貸株申込制限銘柄等は、信用取引の勧誘が自粛されています。また、日々公表銘柄、信用取引規制銘柄、貸株注意喚起銘柄等に指
定されている場合、信用取引を受託する際には、これらの措置が行われている旨およびその内容を説明しなければなりません。
【信用取引規制】①日々公表銘柄: 金融商品取引所は、信用取引の過度の利用を未然に防止するため、一定の基準に該当した銘柄については、毎日、
信用取引残高の公表を行います。②信用取引規制銘柄: 金融商品取引所は、特定の銘柄において、相場の状況が過熱して信用残高が急増するなど、信
用取引の利用が過度であると認められた場合、過当投機を抑制する等の観点から委託保証金率の引上げや代用有価証券の使用制限(現金担保の差入
れ)の措置を行います。③売買監理銘柄: 金融商品取引所は、特定の銘柄が相当数買い集められ、その売買状況等に著しい異常があると認められる場合
には、公正な価格形成と円滑な流通を確保するために、当該銘柄を「売買監理銘柄」に指定し、特別の規制措置等を行います。
【貸借取引規制】①貸株注意喚起銘柄: 証券金融会社は、貸付株券の調達が困難となるおそれのある銘柄について、貸株利用等に関する注意を促します。
②貸株申込制限銘柄: 証券金融会社は、貸付株券の調達が困難となった銘柄について、イ、制度信用取引の新規売り、ロ、制度信用取引の買い方の現
引き、ハ、制度信用取引の買い方の転売について、貸借取引申込みの制限または停止を行います。
≪アナリストによる宣言≫
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私 小西慶祐 は本調査資料に表明された見解が、対象会社と証券に対する私個人の見解を正確に反映していることをここに証明します。
また私は本調査資料で特定の見解を表明することに対する直接的または間接的な報酬は、過去、現在共に得ておらず、将来においても得ないことを証
明します。
≪利益相反に関する開示事項≫
 株式会社QUICK(以下、「QUICK」)は、契約先証券会社との契約に基づき、契約先証券会社へのレポート提供を一定の期間にわたって定期的・継続
的に行うことに対する包括的な対価を契約先証券会社から得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。また、銘柄
の選定もQUICKの一部門であるQUICK企業価値研究所が独自の判断で行っており、契約先証券会社を含む第三者からの銘柄の指定は一切受けて
おりません。
 QUICKまたはQUICK企業価値研究所のアナリストと本レポートの対象企業との間には、重大な利益相反の関係はありません。
本資料のご利用に際して重要な事項を最終ページに記載しておりますので、必ずご確認下さい。
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2016 年 5 月 23 日
日産自動車(7201)
金融商品取引法に基づく表示事項
■ 本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等
商号等: ○○○○○証券株式会社 金融商品取引業者 □□財務局第○○号
加入協会: 日本証券業協会、…(注: 加入協会名はすべて記入します)
※ 本資料は、前ページの≪利益相反に関する開示事項≫に記載のとおり、株式会社QUICK(以下、
「QUICK」)の一部門であるQUICK企業価値研究所が作成したものですが、お客様への本資料の
ご提供は○○○○○証券株式会社(以下、「当社」)が行っております。
■ 手数料等およびリスクについて
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株式の売買取引には、約定代金に対して最大○.○○%(税込み)(□□万円以下の場合は、△△△
円(税込み))の手数料が必要となります。株式は、株価の変動により、損失が生じるおそれがあります。外
国株式は、為替相場の変動等により、損失が生じるおそれがあります。
非上場債券(国債、地方債、政府保証債、社債)を当社が相手方となりお買付けいただく場合は、購入
対価のみお支払いいただきます。債券は、金利水準の変動等により価格が上下し、損失を生じるおそれ
があります。外国債券は、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。
○○○○○証券およびQUICK 免責事項
本資料は、投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的としており、投資勧誘を目的とするものではありません。本
資料で言及した銘柄や投資戦略は、投資に関するご経験や知識、財産の状況および投資目的が異なるすべてのお
客様に、一律に適合するとは限りません。また、株式・債券等の有価証券の投資には、「手数料等およびリスクについ
て」に記載のとおり、損失が生じるおそれがあります。投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断で行っていただき
ますようお願い致します。
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本資料は、信頼できると考えられる情報に基づいてQUICKの一部門であるQUICK企業価値研究所が作成し、○○○
○○証券(以下、「当社」)がお客様にご提供いたしますが、当社および同研究所は、同研究所が基にした情報および
それに基づく同研究所の要約または見解の正確性、完全性、適時性などを保証するものではありません。本資料に記
載された内容は、資料作成時点におけるものであり、予告なく変更される可能性があります。
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本資料に基づき投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、当社およびQUICKは、理由の如何
を問わず、一切責任を負いません。
著作権等 : 本資料に関する一切の知的財産権は、原則としてQUICKまたは情報提供元に帰属します。事前の承諾なく、
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本資料のご利用に際して重要な事項を最終ページに記載しておりますので、必ずご確認下さい。
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