2015 年版 エジプトにおける問題点と要望 1/2 エジプトにおける問題点と要望 区分 意見元 9 輸出入規制・関 日機輸 税・通関規制 日機輸 要望 準拠法 (1) 高輸入関税 日機輸 日商 日商 (4) 放射線検査義務 医機連 日商 JMAA 14税制 問題点内容 ・テレビ機器(完成品)に 30%の高関税が付加される。エジプト国内で内製できな い製品タイプの場合には、事実上輸入販売できない。 (2) 通関手続の不透 ・全量貨物チェックなど、通関遅延が常態化している。手続き状態が不透明で貨 明、遅延 物の輸出・輸入日程が事前に読めない。 (3) FTA による関税格 ・エジプト・EU 連合の関税協定により、2010 年より自動車関税の引き下げが実施 ・日本政府による政府間 FTA 交渉推進。 ・Egypt - EU Association 差 された。EU 圏内の生産車の関税率は、2019 年までに 0%になるのに対し、圏 ・エジプトの自動車輸入関税低減。 Agreement (2001 年調印) 外生産車は不利を被る。 (参考) ・準拠法の Egypt-EU Partnership Agreement(2001 年調印)は、以下の URL を参照。 (http://eeas.europa.eu/egypt/eu-egypt_agreement/index_en.htm) ・関税率表は、財務省ウェブサイト参照。(http://www.mof.gov.eg/mofgallerysource/English/New-Tariff/Customs.htm) 10自由貿易地域・ 日機輸 経済特区での活 動規制 12為替管理 No 問題点 日機輸 日商 日機輸 日商 日機輸 ・日本からの輸入品に対しては通関時の放射線検査が義務付けられており、検査 ・検査方法の緩和等により、スピーディーな 実施に日数を要することからタイムリーな輸入手続きの支障となっている。 通関が可能となるよう取計い願いたい。 (1) Free Zone 適用対 ・Private Free Zone 内で、LNG Plant を操業する顧客(民間企業)との間で、機・Free Zone 対象を除外する場合は、事前 ・Law No. 114/2008 象外による納税義 器の長期予防保全契約を締結した当時、顧客は免税特恵を享受しており、当社 に十分な説明と期間が必要。 務の発生 輸出機器及びサービスも課税対象外である事、契約書に明記済み。しかし、後 ・Free Zone 対象外となる会社に対し、税務 に当該 Plant が位置するエリアが Free Zone 適用外となり、顧客に納税義務(利 当局から「エジプト国外会社間の取引につ 益の 20%)が発生し、当社への入金も請求額の 20%が源泉徴収されている。 いては、課税対象外」である事について、 明確に説明を頂きたい。 (1) 外貨引出・海外送 ・エジプトで外貨引出に規制が掛かっており( max. $20,000/日)、更に海外送金 ・制限を撤廃、もしくは緩和して欲しい。 金規制 についても個々の銀行の条件によって制限がある。 (2) 厳格な為替規制 ・中央銀行による為替規制により、米ドルの市場流出が制限されているため、国内 ・為替規制の緩和により、自由な米ドル決済 輸入社との米ドルでの決済、若しくは輸入為替の LC 開設が非常に困難な状況 の取引を誘導願いたい。 となっている。 (3) 急激な為替変動 ・円建てでの直貿で、海外販売店は為替差益を得ているが、値上げの交渉は困 ・為替の安定、変動幅が 6 ヶ月で数%以内。 難。現地通貨建てでの海外子会社との親子間取引で、現在円安効果で特別価 格にて販売が可能だが、利薄の取引が多く、将来取引が続いて円高に振れた時 にたやすく損失が出てしまうほどの変動幅。 (1) 税務調査スケジュ ・税務調査スケジュールが定まっておらず、突然当局により開始されたかと思え ・税務調査のスケジュール明確化・短期化。 ールの不明確 ば、何ヶ月も音沙汰がなく、いつ頃終わるのか時期を特定できない上、そうした ・手続きの透明性。 音沙汰を待つ間も遅延ペナルティの対象期間となる。調査終了まで案件の採算 確定が難しい。 (2) 不透明な税制 ・税務調査時、税務当局内で定められたという規則の適用を受ける。税法令が定 ・税法令の一元化及び内容の明確化。 まりながら、それより当局規則、解釈、運用が優先されるというケース、定まってい ないため当局規則、解釈、運用を適用するというケース。何が法令に照らして適 正なのかが不明瞭で不本意な否認を受ける。 (3) 法人税未納による ・日本−エジプト間の租税条約により、日本で徴収分の還付手続きを実施するも、 不還付 法人税未納の年は還付されず、採算が確保されない。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2015 年版 区分 16 雇用 意見元 No 問題点 日商 (1) 現地従業員の雇用 ・邦人一名を置く限りは、最低雇用従業員数を常時満たす必要がある。撤退した ・規制の撤廃若しくは緩和。 義務 事業分野で業界専門職化した職員の雇用継続・懸かる職能の転用/配置替え若 しくは不当性なき円満解雇が求められるため、新規事業分野での新規雇用の阻 害要因ともなってくる。日本人要員の派遣受け容れを一定期間するだけでも、適 用されることにより、弾力的な地域要員育成は事実上困難となっている。 問題点内容 エジプトにおける問題点と要望 2/2 要望 準拠法 22環境問題・廃棄 日機輸 日商 物処理問題 (1) 突然かつ曖昧な環 ・2010 年に、エジプトにおける UNECE 規制の一部導入が突然発表され、わず ・新規制導入に際しては、外資企業(少なく 境規制の導入 か半年程度の準備期間を経て、規制に合致していない車両は一切通関を行え とも現地 Distributor)に対話の機会を提 なくなった。今後、さらに段階的な導入がなされるが、EU 仕様でない車両はそ 供するとともに、十分かつ妥当な説明の実 の対応を迫られ、コスト増もしくは新モデル導入が困難な状況となっている。(参 施及び準備期間の設定をして頂きたい。 考欄 URL は EOS のサイトで今後の段階的な導入に関する実施予定時期が発 表になっているがそれ以外の詳細が発表されておらず対応に苦慮している。) 26その他 (1) 港湾/通関での貨 物破損の多発 日機輸 ・労働法 (12 号 2003 年) ・省令 2003 年 136 号:"The number of the foreign workers in any establishment though it might have several branches, shall not exceed 10% of the total number of its workers." ・UNECE Vehicle Regulations - 1958 Agreement の内、EOS (The Egyptian Organization for Standardization and Quality Control)が採用 する項目 ・2011 年の政権交代以降、従来は殆ど無かった港湾/通関における貨物破損事 ・直接の利害関係者以外のルートにて当局 故が多発している。貨物の積み下ろしや移動に関わる熟練した技術者や作業員 に対し状況改善の申し入れが出来ないも が不足していることが原因と思われるが、当局が相手であるため実質泣き寝入り のか、ご検討頂ければ幸甚です。 する状況が続いている。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会
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