ハンドブック - Arcserve

目次
目次
第 1 部 Backup
第6章 インストールガイド
1.CA ARCserve Backup r15 の概要編
1. CA ARCserve Backup r15 の概要・・・・・・・・・ 3
1-1. 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
1-1-1. CA ARCserve Backup r15 for Windows
の製品説明・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
1-2. ARCserve Backup r15 の代表的な機能・・・・・ 5
1-2-1. クロス プラットフォーム対応・ ・・・・・・・ 5
1-2-2. チュートリアル・・・・・・・・・・・・・・・ 5
1-2-3. ARCserve Backup で使用するアカウント・ ・ 6
1-2-4. データの暗号化・・・・・・・・・・・・・・・ 7
1-2-5. ユーザ プロファイル管理と監査ログ・ ・・・・ 8
ハンドブック
1-2-6. パスワード管理・・・・・・・・・・・・・・・ 9
1-2-7. 管理データベースの拡張・・・・・・・・・・・ 9
1-2-8. 簡素化されたデバイス管理・・・・・・・・・ 10
1-2-9. ディスクへのバックアップ・・・・・・・・・ 11
1-2-10. ディスク ステージング・・・・・・・・・・ 14
1-2-11. マルチプレキシング・・・・・・・・・・・ 17
1-2-12. SRM付きダッシュボード・ ・・・・・・・ 18
1-2-13. ARCserve Backup 環境全体の視覚化
(Infrastructure Visualization)・ ・・・・ 20
1-2-14. 集中管理・・・・・・・・・・・・・・・・ 21
1-2-15. Central Management Option・ ・・・・ 22
1-2-16. Enterprise Module・・・・・・・・・・・ 25
1-2-17. Disaster Recovery Option・・・・・・・ 27
1-2-18. D2D Option Basic Edition・・・・・・・ 31
1-2-19. 仮想マシン環境を保護する方法・・・・・・ 33
1
2
2010年8月版
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
第 6 章 インストールガイド
第1部
第1部
第6章インストールガイド
ARCserve Backup r15 では以下の機能が提供されています。
1.CA ARCserve Backup r15 の概要
1. 各種プラットフォームへの対応
1-1. 概要
・Windows XP/Vista、Windows 2000、Windows Server 2003/2008、Linux、Unix など物理、
CA ARCserve Backup r15 for Windows は企業の重要なデータを保護し、事業継続をサポートする製
品です。
Windows、Linux、Unix といった様々なプラットフォーム上のデータのバックアップ / リストアはもちろ
仮想問わず多くのオペレーティング システム上のデータ バックアップとリストアを実現し、データ保
護ソリューションを提供します。
Backup
Backup
1-1-1. CA ARCserve Backup r15 for Windows の製品説明
2. バックアップ システムの自動化を実現
・即実行のバックアップ、スケジュール バックアップ、およびコマンドラインを利用したバックアップ
ジョブの作成など、バックアップ処理を自動化させる多くのオプション ツールが用意されています。
ん、「SAN 環境」、「データベース ソフトウェア」、「グループウェア関連ソフトウェア」、「仮想環境」など、
利用環境に応じた豊富なオプション製品群も用意されています。これらを利用し、ビジネス クリティカル
なデータを安全な場所に保管しておくことで、盗難や天災およびウィルスやワームなどによりデータ消失が
・1つの ARCserve Backup サーバで、複数の ARCserve Backup サーバを集中管理します。複数の
ARCserve Backup ドメインの Dashboard 情報をモニタおよびレポート表示ができます。 Global
Dashboard を利用すると、リモート オフィスなどの複数の ARCserve Backup プライマリ サーバ
発生した場合でも、迅速にビジネスを再開する事が可能となります。
報となっているものもありますが、操作方法、考え方は同様のため、参考情報として掲載しています。
本ガイド中のエージェント・オプション製品に関する説明では、以下の略称を使用します。
略称
CA ARCserve Backup r15 for Windows Central Management Option
Central Management Option
CA ARCserve Backup r15 for Windows Disaster Recovery Option
Disaster Recovery Option
CA ARCserve Backup r15 for Windows D2D Option Basic Edition
D2D Option
CA ARCserve Backup r15 for Windows Global Dashboard (per Managed site)
Global Dashboard
CA ARCserve Backup r15 for Windows SAN Option
SAN Option
CA ARCserve Backup r15 for Windows Enterprise Module
Enterprise Module
CA ARCserve Backup r15 Client Agent for Windows
Client Agent for Windows
CA ARCserve Backup r15 for Windows Agent for Open Files
Agent for Open Files
CA ARCserve Backup r15 Guest Based Virtual Machines Agent Bundle
Agent for Virtual Machines
5. 豊富なオプション製品によるバックアップ ソリューションの拡張
・M icrosoft SQL Server、Oracle Database、Microsoft Exchange Server、Microsoft
SharePoint Server、Lotus Domino などのアプリケーションに対して用意されたエージェント製品
を併用することで、各アプリケーション データのオンライン バックアップが可能となります。また専
用エージェントを持たないアプリケーションなどで使用中のファイルでも Agent for Open Files を併
用することでデータのオンライン バックアップが可能となります。さらに SAN 環境を利用したバック
アップ システムにおいては、SAN Option を併用してテープ デバイスを複数のバックアップ サーバ
で共有することも可能となります。また仮想環境のバックアップにも対応しています。
Replication/HA
Replication/HA
また、ARCserve Backup r15 の製品マニュアルはインストール メディアに同梱されたもの以外に、以下の URL から入手すること
ができます。ARCserve Backup r15 の最新の製品マニュアルについては、この URL に掲載されます。
http://www.casupport.jp/resources/bab15win/manuals/
4. サーバ惨事復旧へのソリューションの提供
・Disaster Recovery Option や D2D Option との併用により、バックアップ時のシステム環境へ迅速
に復旧する事が可能です。
第3部
第3部
ARCserve Backup
D2D
D2D
CA ARCserve Backup r15 for Windows
のダッシュボード情報を、一元化された場所から素早く簡単に確認できます。また、Infrastructure
Visualization では、ARCserve Backup 環境が視覚的に表現され、バックアップ ステータスや、サー
バ、ノード、デバイス間の関係を一元的に確認できます。
・Central Management Option を使用することで、3層アーキテクチャをサポートします。管理者は
同じオフィスのサーバだけでなく、リモートオフィスのサーバから管理コンソールを使用し、1か所か
らバックアップ / リストア ジョブ、デバイス、アクティビティ ログ、アラート、カタログ、ライセンス、
レポートなどを管理できます。
第2部
第2部
注:本ガイドでは、CA ARCserve Backup r15 の概要から導入方法、操作方法を紹介しています。明確な指定がなく ARCserve
Backup と表記されている場合は、CA ARCserve Backup r15 を示します。また、本ガイド中の URL は、以前のバージョンの情
正式製品名
3
3. 一元化された管理
以上が、ARCserve Backup r15 の主な特徴の一部です。ARCserve Backup r15 は企業全体における
データ管理のための強力かつ、多目的な保護ソリューションを提供します。
4
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
第1部
第1部
1-2. ARCserve Backup r15 の代表的な機能
第 6 章 インストールガイド
1-2-3. ARCserve Backup で使用するアカウント
ARCserve Backup r15 の代表的な機能として以下のものがあります。
・caroot アカウント
Backup を初めてインストールするときに設定されます。 caroot プロファイルのパスワードは、イン
ARCserve Backup r15 では、Windows のバックアップ サーバから、Linux、Unix 混在環境(クロス
プラットフォーム)のバックアップおよびリストアが可能です。
ARCserve Backup r15 のクロス プラットフォーム対応は以下になります。
(1)Linux、Unix を Client Agent 経由でバックアップ / リストア
[ 対応する Client Agent]
・CA ARCserve Backup r15 Client Agent for Linux
・CA ARCserve Backup r15 Client Agent for U NIX
(2)A
gent for Oracle を利用した Linux および UNIX 上の Oracle データベースのバックアップ / リス
トア
[ 対応する Agent for Oracle]
・CA ARCserve Backup r15 for Linux Agent for Oracle
・CA ARCserve Backup r15 for UNIX Agent for Oracle
・システム アカウント
ARCserve Backup サービスには、ローカル マシン上に管理者権限およびバックアップ オペレータ権
限を持つ、有効な Windows システム アカウントが必要です。 サービスはこのアカウントを使用して、
ハード ディスク ドライブやローカル ネットワークなどのリソースにアクセスします。
ARCserve Backup は Administrator もしくは、管理者権限を持つ Windows アカウントでインストー
ルを実施する必要があり、インストール中に ARCserve Backup が使用する Windows 管理者アカウン
トを指定する必要があります。ARCserve Backup は指定されたアカウントに対して管理者権限とバッ
クアップ オペレータ権限を自動的に付与します。
ARCserve Backup r15 のユーザ プロファイル機能で、ARCserve Backup マネージャへのアクセス
権を制限します。この機能を利用することで、ARCserve Backup 認証の [caroot] 以外に作成したア
カウントに対しての操作レベルを設定できます。
ユーザ プロファイル管理については、後述の「1-2-5. ユーザ プロファイル管理と監査ログ」で紹介しま
す。
「caroot」 は、以下のサービスに関連します。
第3部
第3部
・CA ARCserve PortMapper
バックアップ サーバの一部としてインストールされます。リモートおよびローカルの認証時のコンポー
ネントとして利用されます。
・CA ARCserve Domain Server
同一ドメイン内のすべての ARCserve Backup ユーザ アカウント(caroot など)を管理し、すべての
ARCserve Backup マネージャや ARCserve Backup で使用するコマンドの実行権限をチェックしま
す。
また、ユーザアカウントの作成および削除、パスワードの変更などの管理も行います。
ARCserve Backup のドメインについては、後述の「1-2-15. Central Management Option」で紹
介します。
Replication/HA
Replication/HA
ARCserve Backup の初回起動時には、チュート
リアル画面が表示されます。このチュートリアル
にある手順に沿って進めると、初めて ARCserve
Backup を利用する方でもチュートリアルの画面の
指示に従うだけで、バックアップ、リストア、およ
びファイル システム デバイスの作成方法などの基
本的な操作を簡単に実行することができます。
チュートリアルは 2 回目以降の起動時には自動的
に表示されません。チュートリアルを表示する場合
は、[ スタート ] メニューの [ プログラム ] – [CA]
– [ARCserve Backup] – [ マネージャ ] を起動し、
[ ヘルプ ] メニューから [ チュートリアル ] を選択
すると表示できます。
チュートリアルを終了するには、画面下の [ チュートリアルを閉じる ] をクリックしてください。
注: caroot ユーザ プロファイルは ARCserve Backup 機能を制御します。OS ログインに必要なユーザ プロファイルとは異な
ります。
D2D
D2D
1-2-2. チュートリアル
ストール時に設定するか、サーバ環境設定ウィザードや ca_auth ユーティリティを使用して変更できま
す。
第2部
第2部
5
ARCserve Backup では、すべての機能を制御できるルート レベルのシステム管理者(root ユー
ザ)プロファイルが用意されています。 このユーザ プロファイルは「caroot」と呼ばれ、ARCserve
Backup
Backup
1-2-1. クロス プラットフォーム対応
・CA ARCserve Service Controller
ARCserve Backup の サ ー ビ ス ス テ ー タ ス を 取 得 し、 リ モ ー ト 管 理 を 実 行 す る 際 に 利 用 さ れ る、
ARCserve Backup Domain Server に依存するサービスです。
6
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
1.ARCserve Backup マネージャ ホーム画面の[管理]メニューから[ユーザ
プロファイル]を選択します。
[ユーザ プロファイル マネージャ]が開きま
す。
す。
4.[OK]をクリックすると、ユーザのパスワードが変更されます。
5.ARCserve Backup マネージャを再起動します。
注:「サーバ環境設定ウィザード」でも caroot のパスワードの変更が可能です。
1-2-4. データの暗号化
ARCserve Backup では、さまざまな処理の段階で暗号化を使用することで機密データを保護します。
ユーザ プロファイルでは、ARCserve Backup ユーザ(例 : caroot)または Windows ユーザに対して、
あらかじめ定義されている固有の権限を付与した役割 (Administrators、Backup Operator、Restore
Operator、Device Operator、Tape Operator、Monitor Operator、Report Operator)を与えるこ
とができます。また、ユーザ プロファイルに基づいて ARCserve Backup の操作ログを保管し、[ ジョブ
ステータス ] マネージャの [ 監査ログ ] タブで確認することが可能です。たとえば、ユーザのログインとロ
グアウトの情報、ジョブの追加、削除などです。
たとえば、
「Backup Operator」の役割を持つユーザは、バックアップは実行できますが、リストアは実行
できません。
ただし同じユーザに対して役割(ロール)を複数割り当てることもできます。
あるユーザに対して、Backup Operator と、Restore Operator の役割を割り当てた場合は、バックアッ
プとリストアの両方を実行することができます。
[ ジョブ ステータス ] マネージャ – [ 監査ログ ] タブ
第2部
第2部
D2D
D2D
一般的に、早い処理段階でデータが暗号化されるほど、情報の安全性が高まります。 しかしながら、パフォー
マンス、およびスケジュールの制限も、データを安全に保護するための最適なアプローチを選択する場合に
考慮すべき要素です。
データの暗号化にはハードウェア暗号化とソフトウェア暗号化の2つの基本的な方法があります。ハード
ウェア暗号化の利点は、バックアップ速度と CPU のパフォーマンスの向上が図れることです。ARCserve
Backup には、バックアップまたはマイグレーションの処理中にデータの暗号化を行うよう選択した場合、
最終的なデスティネーション メディア(テープ)でハードウェア暗号化が可能かどうかを検出できる機能
があります。
1-2-5. ユーザ プロファイル管理と監査ログ
Backup
Backup
2.caroot を選択し、ツールバーの[プロパティ]
ボタンをクリックします。
[ユー
ザ プロパティ - caroot]ダイアログ ボックスが表示されます。
3.新パスワードを入力し、確認のためにもう一度、同じパスワードを入力しま
第1部
第1部
caroot のパスワード変更方法
第 6 章 インストールガイド
バックアップ データの暗号化の設定方法
1.[ スタート ] メニューから [ プログラム ] – [CA] - [ARCserve
Backup] – [ マネージャ ] を選択します。
第3部
第3部
2.ソース タブでバックアップ対象を選択し、[ オプション ] ボ
タンをクリックします。
3.[ 暗号化 / 圧縮 ] タブで設定を行います。
ユーザ プロファイルおよび監査ログについての詳細は、
「5-4-4 ユーザ プロファイルと監査ログ」
、または管理者ガイド「第 2 章:
CA ARCserve Backup を使用したデータの保護」またはオンライン ヘルプを参照してください。
4.設定後、バックアップを実行します。
バックアップ ジョブでデータを暗号化するためには、以下の
3 つの方法から選択します。
・エージェントで処理
Replication/HA
Replication/HA
7
バックアップ処理の前にエージェント サーバ(またはソー
ス)上で暗号化します。
・バックアップ中にバックアップ サーバで処理
バックアップ処理中に ARCserve Backup サーバ上で暗号
化します。またデスティネーション メディア
(テープ)
でハー
ドウェア暗号化が利用可能な場合は自動的にこの方法を選択
し、利用できない場合はソフトウェア暗号化を使用します。
・マイグレーション中にバックアップ サーバで処理
ステージング ジョブのマイグレーション処理中に ARCserve Backup サーバ上で暗号化します。
8
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
第 6 章 インストールガイド
パスワード管理には、バックアップ中にセッション
テープ ドライブやライブラリの構成機能以外にも、ファイル システム デバイスやデデュプリケーショ
パスワードを暗号化するオプションが用意されてお
り、繰り返しパスワードを入力する必要がありませ
ン デバイスの追加、テープのクリーニング、不良ドライブ交換後の自動再構成、新しいドライブの追加、
SAN 環境など、多様な保守タスクに対してテープ エンジンを停止せずにライブラリ設定を変更することが
ん。この機能によって、ARCserve Backup データ
できます。
ベースにセッション パスワード / 暗号化パスワード
を格納できます。 バックアップ ジョブのサブミッ
・テープ ライブラリ自動環境設定
ト時に、パスワードは暗号化された形式で格納され、
ARCserve Backup は、自動的にテープ ライブラリ装置を検出し、設定を行います。 そのため
リストア時に自動的に使用されます。 パスワードを
変更する時期に関する情報もセッション パスワード
r11.5 以前のバージョンまで必要だったデバイス環境設定は不要となります。ドライブのクリーニング
設定等のために、テープ エンジンを再起動する必要もありません。
/ 暗号化パスワードと共に格納されます。 セッショ
ン パスワード / 暗号化パスワードの変更を忘れた場
・SAN 自動環境設定
合は、アクティビティ ログを介してリマインダが表
SAN 環境設定は、ARCserve Backup のドメイン環境設定に関連付けられたため、SAN 環境設定だけ
示されます。
を実行する必要がなくなりました。 ライブラリは、ARCserve Backup ドメイン プライマリ サーバで
第3部
第3部
ARCserve Backup データベースの保護を拡張し、高度な管理ツール、優れた安定性、信頼性、およびパ
フォーマンスが提供されています。
ARCserve Backup r15 の デ フ ォ ル ト デ ー タ ベ ー ス は、Microsoft SQL Server 2008 Express
Edition です。
また、ARCserve Backup のデータベースとして、Microsoft SQL Server データベースを利用するこ
ともできます。Microsoft SQL Server データベースを選択する場合は、事前に Microsoft SQL Server
がインストールされている必要があります。
・ファイル システム デバイス(FSD)またはデデュ
プリケーション デバイス(DDD)は、[ デバイス
管理 ] や [ バックアップ ] マネージャからも [ ディ
スク ベース デバイスの作成 ] を選択して作成する
ことができます。
D2D
D2D
1-2-7. 管理データベースの拡張
すぐに「共有」として自動的に検出されます。ドメイン プライマリ サーバは、SAN と非 SAN の双方
のドメイン メンバ サーバを持つことができます。この機能を利用するためには、SAN Option が必要
です。
第2部
第2部
注: パスワード管理については、管理者ガイド「第 2 章: CA ARCserve Backup を使用したデータの保護」またはオンライン ヘル
プを参照してください。
Backup
Backup
1-2-8. 簡素化されたデバイス管理
第1部
第1部
1-2-6. パスワード管理
注: 管理データベースのバックアップ方法は、後述の「5-3. ARCserve Backup データベースの管理」で紹介します。
注: ファイル システム デバイス(FSD)およびデデュプリケーション デバイス(DDD)は、後述の「1-2-9. ディスクへのバックアッ
プ」で紹介しています。
Replication/HA
Replication/HA
9
10
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
ARCserve Backup では、テープ デバイスと同様にハードディスクに対してバックアップすることが可能
つのディスク バックアップ方法があります。
(1) ファイル システム デバイス
仮想的なテープ装置をハードディスク上に作成することでハードディスクへのバックアップを実現しま
す。
ファイル システム デバイスの設定例
1.[ スタート ] メニューから [ プログラム ] – [CA] - [ARCserve Backup] – [ マネージャ ] を選択します。
2.[ 管理 ] メニューから [ デバイス マネージャ ] を選択します。
4.[ ディスク ベース デバイス環境設定 ] 画面の [Windows
ファイル システム デバイス ] を選択し、[ 追加 ] ボタンを
クリックして新しいファイル システム デバイスを作成しま
データ デデュプリケーション デバイスは、バックアップ時にデータの重複するブロックやファイルを
排除します。これにより、バックアップ量の増加を抑え、バックアップの保持期間を延長し、データ回
復の高速化を実現するテクノロジです。
データ デデュプリケーションの動作
デデュプリケーション バックアップでは、以下のプロセスが実行されます。
1. バックアップ データをスキャンして「チャンク」( 塊 ) に分割します。
2. 各チャンクに一意の値を割り当て、インデックス ファイルを作成します。
3. 分割された各チャンクの値を、インデックス ファイルを使って比較します。
4.重複が見つかった場合は該当するチャンクを1つだけバックアップし、その他のチャンクは破棄され、バックアップしたチャン
クの格納場所を示すポインタの情報がインデックス ファイルに追加されます。
以下は、デデュプリケーションされる前のバックアップ データと、デデュプリケーションされた後のバッ
クアップ データのそれぞれを比較したイメージ図です。
デデュプリケーションされる前よりもデデュプリケーションされた後の方が、バックアップ データの数が
第2部
第2部
3.[ デバイス管理 ] 画面の左ペインのサーバで、ファイル システム デバイスを作成する ARCserve Backup サーバを選択し、ツー
ルバーの [ デバイスの作成 ] または右下ペインから[ディスク ベース デバイスの作成]メニューを選択します。
(2) データ デデュプリケーション デバイス
Backup
Backup
です。ハードディスクにバックアップを行うと、バックアップのパフォーマンスが向上する場合があります。
ARCserve Backup では、ファイル システム デバイスとデータ デデュプリケーション デバイスという2
第1部
第1部
1-2-9. ディスクへのバックアップ
第 6 章 インストールガイド
少なくなっています。
す。
5.[ デバイス名 ] の列で選択されているファイル システム デ
バイスをクリックし、必要に応じてデバイス名を修正します。
D2D
D2D
6.[ 詳細 ] の列に識別しやすいように任意のコメントを記入します。
7.[ データ ファイルの場所 ] の列にロケーション(フォルダのパス名)を入力して [ 次へ ] ボタンをクリックします。
8.ロケーションには、ネットワーク上の共有フォルダを指定することも可能です。
この場合、[ セキュリティ ] ボタンをクリックして、指定した共有フォルダに対
デデュプリケーションされる前の
バックアップ データ
第3部
第3部
してフル コントロールのアクセス権限があるユーザ名、
ドメイン(リモートのサー
バ名)、パスワードを入力後、[OK] ボタンをクリックします。
9. 画面で内容を確認し、[ 完了 ] をクリックして環境設定を終了します。
Replication/HA
Replication/HA
注意事項
( ア )ファイル システム デバイスへのバックアップはスパン(複数のメディアにまたがる処理)を行いません。
( イ )各ファイル システム デバイスに対するバックアップ可能な容量は、そのファイル システム デバイスが使用するハードディ
スクの空き容量分です。バックアップ時にハードディスクの空き容量が不足しない様十分に注意してください。
デデュプリケーションされた後の
バックアップ データ
注 : データ デデュプリケーションの詳細については、管理者ガイド「10 章: デデュプリケーションの使用」またはオンライン ヘルプ
を参照してください。
11
12
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
1.[ スタート ] メニューから [ プログラム ] – [CA] - [ARCserve Backup] – [ マネージャ ] を選択します。
2.[ クイック スタート ] メニューから [ 管理 ] – [ デバイス マネージャ ] を選択します。
4.[ ディスク ベース デバイス環境設定]画面の [ デデュプリ
ケーション デバイス ] を選択し、[ 追加 ] ボタンをクリック
し手新しいデデュプリケーション デバイスを作成します。
5.[ デバイス名 ] の列で選択されているデデュプリケーション
デバイスをクリックし、必要に応じてデバイス名を修正しま
す。
1-2-10. ディスク ステージング
ディスク ステージング機能を使用すると、データをステージ
ング領域(一時記憶場所)にバックアップし、その後、設定
されたポリシーに基づいて、最終コピー先(テープ デバイス)
Backup
Backup
3.[ デバイス管理 ] 画面の左ペインのサーバで、データ デデュプリケーション デバイスを作成する ARCserve Backup サーバを
選択し、ツールバーの [ デバイスの作成 ] または右下ペインから[ディスク ベース デバイスの作成]メニューを選択します。
第1部
第1部
デデュプリケーション デバイスの設定例
第 6 章 インストールガイド
にマイグレート(コピー)します。
ステージング領域(一時記憶場所)には、高速なファイル シ
ステム デバイスまたはデデュプリケーション デバイスを指
定することができます。ステージング領域にバックアップし
てから、自動的にテープ デバイスへマイグレートできます。
リストアはバックアップ済みデータがディスクに存在してい
るかを判断し、ステージング領域に存在している場合はその
6.[ 詳細 ] の列に識別しやすいように任意のコメントを記入します。
7.[ データ ファイルの場所 ] の列にロケーション(フォルダのパス名)を入力します。
8.ロケーションには、ネットワーク上の共有フォルダを指定することも可能です。この場合、
[ セキュリティ ] ボタンをクリックして、
9.[ インデックス ファイルの場所 ] の列にロケーション(フォルダのパス名)を入力して [ 次へ ] ボタンをクリックします。
10.画面で内容を確認し、[ 完了 ] をクリックして環境設定を終了します。
方として指定できます。 ただし、ステージング デスティネーションと最終的なデスティネーションの両方に対して同じデデュプ
リケーション デバイスを指定することはできません。
・前回のバックアップ以降に変更されたファイルに対してのみデデュプリケーションを実行することによって、データ デデュプリ
ケーションを最適化してスループット向上させることができます。ただし、最適化できないストリーム ベースのファイル(SQL、
SharePoint、Exchange、Oracle のデータなど)は除きます。 最適化はデフォルトで有効になっています。
・デデュプリケーション デバイスは NTFS ボリュームでのみ作成できます。
・デデュプリケーション デバイスでは暗号化や圧縮は使用できません。
ができます。
・ディスク ベース デバイス容量の管理
ディスク ベース デバイスの容量のしきい値を指定することができます。このしきい値は、絶対値または
総ボリューム容量のパーセントのどちらかを指定できます。利点として、バックアップ時にディスクの空
き容量を使い切ってしまうことを防止できます。
ディスク ベース デバイスへバックアップ データ
を書き込んでいる時に使用ディスクの容量がしき
い値を超えると、バックアップ ジョブは失敗し、
メークアップ ジョブが作成されます。
Replication/HA
Replication/HA
メークアップ ジョブの作成機能を無効にする場
合は [ バックアップ マネージャ ] – [ スタート ]
タブで、[ ステージング有効化 ] チェック ボック
スにチェックし、[ マイグレーション ポリシー ]
タブのテープ ステージングポリシーの [ その他 ]
で変更できます。
第3部
第3部
13
・デデュプリケーション デバイスを使用した場合は最終的なデスティネーションのパージ ポリシーを指定できます。
・フル、増分、差分のバックアップ先がすべて同じデデュプリケーション デバイスに対して GFS ローテーションを指定すること
ディスク ステージングの特徴
D2D
D2D
注意事項
・データ デデュプリケーション デバイスをステージング デバイス、または最終的なデスティネーション デバイス、またはその両
能です。
第2部
第2部
指定した共有フォルダに対してフル コントロールのアクセス権限があるユーザ名、ドメイン(リモートのサーバ名)
、パスワード
を入力後、[OK] ボタンをクリックします。
ロケーションで指定したパス名が自動で UNC 名に変換されます。
データを使って高速にリストアされます。
ステージング デバイスは、ディスク、テープ、または仮想テープ ライブラリ(VTL)のいずれかを設定可
14
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
ARCserve Backup の標準機能では、複数のセッションを同時にステージング デバイスにストリーミン
グすると、2 つのサブ ジョブ(ストリーム)をストリーミングすることができます。
Enterprise Module を使用すると、3 つ以上のサブ ジョブをストリーミングすることが可能になり、
注: Enterprise Module の詳細については、1-2-16 Enterprise Module を参照してください。
・データ マイグレーションの一時停止
[ デバイス管理 ] で該当するデバイス グループを選択し、[ディスク ベース デバイス グループ プロパティ
の設定 ] をクリックします。[ ディスク ベース グループ プロパティの環境設定 ] で、[ データ マイグレー
ディスク ステージングにファイル システム デバイスを指定する設定例
1.[ スタート ] メニューから [ プログラム ] - [CA] - [ARCserve Backup] – [ マネージャ ] を起動し、[ 管理 ] メニューから [ デバ
イス マネージャ ] を選択して、ステージング領域用のファイル システム デバイスを作成します。
(1-2-9 ディスクへのバックアップ 参照)
Backup
Backup
最大 32 個までのサブ ジョブを同時にステージング デバイスにストリーミングすることができます。そ
のため、複数の異なるストリームに処理が分割され、バックアップ時間を短縮できます。
第1部
第1部
・ステージングのマルチ ストリーミング
第 6 章 インストールガイド
2.[ デバイス管理 ] 画面の左ペインで 作成したファイル システム デバイ
スを選択し、右下ペインの [ 詳細 ] タブの [ デバイス情報 ] の中から、
手順 1 で作成したファイル システム デバイスのグループ名を確認しま
す。
ションを一時停止する ] オプションを選択することで、ディスク ベース デバイスから最終コピー先(テー
プ)へのマイグレーションを一時停止できます。
・Disk to Tape to Tape バックアップ
ジング用のファイル システム デバイスが含まれているグループを選択し、[ ステー
ジングを有効にする ] をチェックします。必要に応じて [ 最大しきい値 ]、[ 最大ス
トリーム数 ] などの設定を行い、[OK] をクリックしてステージング グループ環境
設定を終了します。
5.[ バックアップ ] 画面の [ スタート ] タブで、[ ステージング有効化 ] に
チェックをします。
6.[ ステージングの場所 ] タブで、デバイスグループを選択します。
第3部
第3部
・ マイグレーション時のセッション統合
ARCserve Backup は、異なるディスク ステージング ジョブのバックアップ データを、マイグレーショ
ン フェーズ中に同じメディアに統合することが可能です。
セッションの統合は、カスタム ジョブ、ローテーション ジョブ、または GFS ローテーション ジョブで
使用することができ、テープ使用を最適化することが可能です。
4.[ ディスク ベース デバイス グループ プロパティの設定 ] 画面で、作成したステー
D2D
D2D
・ステージング レポート
ステージング マイグレーション レポート、ステージング パージ エラー レポート、ステージング
Snaplock レポート、ステージング サマリ レポートといったステージングのレポートを生成できます。
ボタンをクリックします。
第2部
第2部
Disk to Tape to Tape バックアップ (テープ ステージング機能)を使用すると、オンサイトおよび
オフサイトのテープ デバイスの両方に直接バックアップ データのコピーを保存できます。また最終デス
ティネーション メディアへデータをコピーするときにバックアップ データを暗号化することができるた
め、仮想テープ ライブラリや暗号化をサポートしないライブラリから暗号化をサポートするライブラリ
にデータをコピーする場合に役立ちます。
3.[ デバイス管理 ] 画面で [ ディスク ベース デバイス グループ プロパティの設定 ]
7.[ マイグレーション ポリシー ] タブで、
左ペインの [ フル バックアップ ] 、
または [ 差
分 / 増分バックアップ ] のスケジュールを定義し、必要に応じて [ その他 ]、[Alert]
、[ 実行後スクリプト ] を設定します。
パージ ポリシーとは、バックアップ データをディスク ベース デバイス上に保持す
Replication/HA
Replication/HA
15
るためのルールです。ここで指定した保持期限を過ぎると自動的にディスク ベース
デバイスからデータがパージされ、バックアップの継続に必要なディスク空き容量
を確保することができます。
ジョブ ステータスで、ステージングを使用し
たバックアップ ジョブを展開すると、マイグ
レーション ジョブの詳細を確認できます。ま
た、デスティネーションへデータ マイグレー
ションがまだ実行されていない場合、
「デー
タ マイグレーション ステータス」を選択す
ると、マイグレーションの日時を変更できま
す。
注: デデュプリケーション ステージングの設定については、管理者ガイド「第 10 章: デデュプリケーションの使用」または
オンライン ヘルプを参照してください。
16
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
第1部
第1部
1-2-11. マルチプレキシング
第 6 章 インストールガイド
1-2-12. SRM 付きダッシュボード
Dashboard は、バックアップ インフラストラクチャおよびストレージ リソース管理(SRM)環境の
むプロセスのことです。これによりバックアップ時間の短縮が可能になります。また、この機能はテープ
ドライブの処理速度がバックアップ ソースの処理速度よりも速い場合に有効です。
さまざまな情報をグラフ化します。この Dashboard ビューにより、関連情報を迅速かつ容易にモニタ
することができ、バックアップのパフォーマンスと運用の管理に役立ちます。Dashboard は指定した
Backup
Backup
マルチプレキシングとは、複数のソースから取得されたデータを、同じメディア(テープ)に同時に書き込
ARCserve Backup ドメイン、サーバ、ノード、およびジョブのステータス全体を表示するスナップショッ
マルチプレキシングの動作
トを提供します。
・マルチプレキシング ジョブをサブミットすると、複数のサブ ジョブに分割され実行されます。
・マルチプレキシング ジョブで使用するメディアはブランク メディアを指定する必要があります。
さらに、表示されているグラフをクリックすると、より詳細な情報を表示する機能があります。そのような
レポートでは、任意のステータス カテゴリをクリックし、サマリ情報の表示から、そのカテゴリに重点を
・マルチプレキシング ジョブで使用されたテープは、テープ デバイス アイコンの小さいア
置いた詳細なレポートへ移動することができます。
イコンでは、青色の「M」という文字が表示され、マルチプレキシング メディアとして
認識されます。
・マルチプレキシングをサブミットした時に、同時に実行されるサブ ジョブの数を 2 から 32 の範囲で
指定することができます。デフォルトでは、4 に設定されています。
にアクセスすることができます。
第2部
第2部
マルチプレキシングの設定と確認方法
ARCserve Backup マネージャ の[クイッ
ク スタート]メニューから [Dashboard]
※右の画面はバックアップのステータス レポートを
表示しています。
1.マルチプレキシングを有効にするには、[ バッ
クアップ ] 画面の [ デスティネーション ] タブ
注: Dashboard へは、ARCserve Backup 管理者、
Monitor Operator、および Report Operator の役
2.[ ジョブ ステータス ] の [ ジョブ キュー ] タブ
で該当するジョブをダブルクリックします。
割を割り当てたユーザ プロファイルでのみアクセス
できます。 ユーザ プロファイルの詳細については、
管理者ガイド「第 2 章: CA ARCserve Backup を
D2D
D2D
の [ マルチプレキシング ] にチェックし、バッ
クアップを実行します。
使用したデータの保護」またはオンライン ヘルプを
参照してください。
3.[ ジョブ モニタ ] 画面で、それぞれの複数のサブ ジョブが実行されていることを確認できます。
第3部
第3部
Replication/HA
Replication/HA
17
18
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
・エージェント分布レポート
・アプリケーション データ トレンド レポート *
・クライアント ノード ソフトウェア レポート *
・CPU レポート *
・CPU 使用率レポート *
・メディアのデータ分布レポート
・デデュプリケーション効果推定レポート
・デデュプリケーション ステータス レポート
・ディスク レポート *
・ジョブ バックアップ ステータス レポート
・ライセンス レポート
・メディア検証レポート
・メモリ レポート *
Infrastructure Visualization では、ARCserve Backup 環境が視覚的に表現され、バックアップ ステー
タスや、サーバ、ノード、デバイス間の関係を一元的に確認できます。
ノード名またはノード層によってフィルタリングすることにより、Infrastructure Visualization をカス
タマイズできます。ビューの内容を印刷することも可能です。
また、特定のノードをクリックすると詳細ウィンドウが開き、そのノード固有のバックアップ情報が表示さ
れ、CPU、オペレーティング システムおよびメモリのようなマシン情報を確認できます。この画面から関
連する Dashboard レポートを起動することで、さらに詳細な情報を確認できます。
Infrastructure Visualization
は、
ARCserve Backup マ ネ ー ジ ャ の [ ホ ー
ム ] - [ クイック スタート ] - [Infrastructure
Visualization] から起動します。
第2部
第2部
・メモリ使用率レポート *
・ネットワーク レポート *
1-2-13. ARCserve Backup 環 境 全 体 の 視 覚 化 (Infrastructure
Visualization)
Backup
Backup
・バックアップ データの場所レポート
・バックアップ サーバ負荷分散レポート
第1部
第1部
Dashboard 下記の 38 種類のレポートを表示します。
注: アスタリスク記号「*」が付いたレポートはストレージ リソースに関係したレポートであることを表しています。
第 6 章 インストールガイド
・ネットワーク使用率レポート *
・ノード バックアップ ステータス レポート
・ノード惨事復旧ステータス レポート
・ノード暗号化ステータス レポート
・ノード復旧ポイント レポート
D2D
D2D
・ノード サマリ レポート *
・ノード層レポート
・最近のバックアップに失敗したノード レポート
・OS レポート *
・RPO(Recovery Point Objective、目標復旧ポイント)レポート
・SCSI/ ファイバ カード レポート *
・テープ暗号化ステータス レポート
・バックアップに失敗したノード レポート
・バックアップ スループットの最も速い / 遅い上位ノード レポート
・実変更ファイル数の多い上位ノード レポート *
第3部
第3部
・保護サイズ合計レポート
・仮想マシン復旧ポイント レポート
・仮想化 - 最新バックアップ ステータス レポート
・ボリューム レポート *
・ボリューム トレンド レポート
Replication/HA
Replication/HA
・ Global Dashboard
Global Dashboard とは、Dashboard 機能を拡張するためのオプション製品です。
Global Dashboard では、複数の ARCserve Backup ドメインの Dashboard 情報をモニタおよ
びレポート表示ができます。 Global Dashboard を利用すると、リモート オフィスなどの複数の
ARCserve Backup プライマリ サーバのダッシュボード情報を、一元化された場所から素早く簡単に確
認できます。
この一元化されたモニタリング機能によって、ARCserve Backup 環境全体のパフォーマンスと運用に
関する情報収集力が向上します。
注: Global Dashboard の詳細については、Dashboard ユーザ ガイド「5. Global Dashboard の使用」を参照してください。
19
20
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
第 6 章 インストールガイド
1-2-15. Central Management Option
ARCserve Backup は管理の簡素化のため、以下の集中管理機能を提供しています。
Central Management Option を使用すると、1 つのシステムを介して複数の ARCserve Backup サー
バを管理できます。 ARCserve Backup ドメインは プライマリ サーバとメンバ サーバで構成されます。
このため、ARCserve Backup の各サーバにログインせずに、ARCserve Backup ドメインを通じてす
・ ライセンス一元管理
べてのサーバを管理し、データベースの管理、テープとデバイスの管理、バックアップ ポリシーとスケジュー
(1) セントラル エージェント管理
Backup
Backup
・ セントラル エージェント管理
第1部
第1部
1-2-14. 集中管理
ルの管理などを実行できます。このドメイン内には、ARCserve Backup データベースは 1 つしか存在し
ません。
セントラル エージェント管理は、エージェント マシンの管理、エージェント ログの表示、イベント
ログの表示、複数のエージェントのデバッグ レベル設定レジストリの表示、および、エージェント オ
プションの設定を行うためのユーティリティです。また、ノードのセキュリティ情報の追加や修正を、
バックアップマネージャを開かずに実行できます。 さらに、セントラル エージェント管理では、ノー
ド層の設定や Agent Deployment ※ を実行できます。
※ Agent Deployment の詳細については、ユーザ ガイドの「CA ARCserve Backup for Windows r15 実装ガイド」を参
照してください。
D2D
・プライマリ サーバ
プライマリ サーバでは、ARCserve Backup ドメイン内のサーバで実行される全てのジョブを一元的に
管理し、モニタします。
D2D
注: プライマリ サーバは全てのメンバ サーバを管理し、
情報を保持する必要があるため、
最も信頼性の高いハードウェア構成のサー
バをプライマリ サーバとして使用してください。
・メンバ サーバ
メンバ サーバは、プライマリ サーバから割り当てられるジョブやデバイスに関する指示を受け取って実
行し、ジョブやアクティビティ ログ データに関する情報をプライマリ サーバに送信します。
[ARCserve Backup ドメイン ]
ARCserve Backup ド メ イ ン は、 プ ラ イ マ リ サ ー バ と メ ン バ サ ー バ の 論 理 的 な グ ル ー プ で、
ARCserve Backup サーバとユーザをより簡単に管理およびモニタできます。 ARCserve Backup ド
メイン内には、プライマリ サーバは 1 台のみ存在します。ARCserve Backup ドメインを使用すると、
ドメイン内の任意のサーバを選択し、ARCserve Backup のジョブを実行します。
ARCserve Backup データベース(ASDB)はプライマリ サーバ上の Microsoft SQL Server 2008
Express(デフォルト)または SQL Server にインスタンスを構成する必要があり、ASDB をプライマ
リ サーバと別のリモート サーバに配置する場合は、SQL Server にインスタンスを構成する必要があり
ます。
Replication/HA
Replication/HA
(2) ライセンス一元管理
ARCserve Backup は、すべてのライセンスをバックアップサーバ ( プライマリまたはスタンドアロ
ン ) で管理します。
ARCserve Backup ドメイン内で使用するライセンス
は、内部的にプライマリ サーバのライセンス プールに
カウントされ、そのライセンスを利用した初回のバック
アップ後に、ライセンス管理画面に表示されます。この
機能によって、ドメイン内の各サーバに動的なライセン
ス付与が可能となり、包括的なライセンス管理を行うこ
とができます。
第3部
第3部
21
第2部
第2部
セントラル エージェント管理は、ARCserve Backup
マネージャの [ ホーム ] - [ 管理 ] - [ セントラル エージェ
ント管理 ] から起動します。
SAN 環境の場合では、メンバ サーバが SAN 上のデバイスを利用するためには、プライマリ サーバも
注: ARCserve Backup r12.5 では、Agent for Open Files および Agent for Lotus Domino はエージェント側にライセ
ンスを投入する必要がありました。
SAN 上の同じデバイスを利用できなくてはなりません。
注: SAN 環境に ARCserve Backup ドメインを構築すると、複数の ARCserve Backup サーバが 1 つ以上のデバイス(たと
えばテープ ライブラリ)を共有することができます。この機能を利用するためには、SAN Option が必要です。
22
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
・セントラル サーバ管理
・セントラル ジョブ管理
ARCserve Backup ドメインのすべてのサーバに対する管理タスクは、プライマリ サーバから実行しま
す。ARCserve Backup の各エンジン(ジョブ エンジン、テープ エンジン、およびデータベース エン
・セントラル ジョブ モニタ
ジン)やサービスの起動と停止や、状態のモニタが可能です。
Backup
Backup
・セントラル データベース管理
・セントラル ログ
第1部
第1部
Central Management Option を利用した場合の主な機能は以下です。
第 6 章 インストールガイド
・セントラル デバイス管理
・セントラル レポート
デバイス管理マネージャを使用して、プライマリ サーバから ARCserve Backup ドメイン内のすべて
・セントラル Alert 管理
・セントラル ARCserve サーバ管理
のデバイスを管理できます。 デバイス管理マネージャは、サーバに接続されているストレージ デバイス、
メディア情報、
および各デバイスのステータスを確認することができます。さらに、
メディアのフォーマッ
・セントラル デバイス管理
・セントラル ジョブ履歴
ト、消去、インベントリ、インポート、およびエクスポートも可能です。 セントラル デバイス管理により、
プライマリ サーバまたは任意のメンバ サーバに接続されているデバイスに対し、これらすべての機能を
プライマリ サーバから実行できます。
以下、それぞれの機能についての詳細です。
・セントラル ジョブ管理
またはジョブ単位にグルーピングして履歴を表示します。
さらに、すべてのジョブ履歴から、任意のキーワードを指定して、特定の履歴情報を検索表示することも
可能です。
第2部
第2部
・セントラル ジョブ モニタ
セントラル ジョブ モニタにより、ARCserve Backup ドメイン内の任意のサーバで実行されているジョ
ブの進捗を、プライマリ サーバからモニタできます。このモニタ機能により、ARCserve Backup ドメ
イン内で実行されているすべてのジョブをリアルタイムに一つのマネージャから監視できます。
D2D
D2D
・セントラル データベース管理
ARCserve Backup ドメイン内のすべてのサーバからの情報は、
セントラル データベースに保存されます。
セントラル データベースはプライマリ サーバで設定され、関連するメンバ サーバはセントラル データベー
スに関連情報を書き込みます。
第3部
第3部
・セントラル ログ
ARCserve Backup ドメイン内のすべてのサーバ用アクティビティ ログとジョブ ログは、セントラル
データベースに保存され、プライマリ サーバからすべてのログを参照できます。
Replication/HA
Replication/HA
23
プライマリ サーバから ARCserve Backup ドメイン内で実行する全てのジョブを管理
(作成、
修正、
削除)
することが可能です。 ジョブは常にプライマリ サーバでサブミットされ、プライマリ サーバのローカル、
または任意のメンバ サーバ上で実行することができます。 セントラル ジョブ管理では、プライマリ サー
バからすべての ARCserve Backup サーバに対して、バックアップ、リストア、マージ、
スキャン、データ マイグレーション、テープ コピー、比較、コピー、カウント等が実行できます。
・セントラル ジョブ履歴
ARCserve Backup ドメイン内のすべてのジョブ履歴をプライマリ サーバから参照でき、任意のサーバ
・セントラル レポート
セントラル レポートでは、ARCserve Backup ドメイン内のすべてのサーバに対するレポートを作成で
きます。また ARCserve Backup データベースに保存されたバックアップ アクティビティに基づいて、
さまざまな種類のレポートを生成することができます。
・セントラル Alert 管理
ARCserve Backup ドメインのすべてのメンバ サーバからプライマリ サーバに Alert が通知できます。
ジョブ レベルの Alert は、プライマリ サーバで設定され、プライマリ サーバ、またはドメイン内の任
意のメンバ サーバのいずれかで実行されるすべてのジョブに適用されます。
24
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
Enterprise Module は以下の機能を含む、さまざまな機能や拡張機能を活用できます。
・ Image Option
・ サーバレス バックアップ
・ マルチ ストリーミング機能
・メディア管理マネージャ
メディア管理マネージャはテープ サービスと連携して、メディア制御、ローテーション、スロット番号
の割り当て、テープ ボリュームのレポート作成などの機能を提供します。必要に応じ、これらのテープ
ボリュームをオフサイトの保管場所に移動したり、データ センターに戻したりする物理的な経路を設定
できます。
メディア管理マネージャのアクティビティは、アクティビティ ログに記録されます。 このログには、情
Backup
Backup
・ raw バックアップ
第1部
第1部
1-2-16. Enterprise Module
第 6 章 インストールガイド
報、警告、エラーが記録されます。 この重要な機能により、メディア管理のすべての操作を集中的にトラッ
キングできます。
・ ステージング ストリーム数拡張
・ メディア管理マネージャ
・ raw バックアップ
ファイル システムの有無にかかわらず、物理ディスクおよび物理ボリュームをバックアップおよびリス
トアできます。 物理ディスク / ボリュームの raw バックアップを実行するために、デバイスへの排他的
第2部
第2部
raw バックアップおよびリストアでは、以下の ARCserve Backup の機能を使用できます。
・圧縮および暗号化バックアップ
・データ デデュプリケーション バックアップ
・ステージング バックアップ
D2D
D2D
注: ノード全体をバックアップする場合、Windows システムに対応する物理ボリュームは raw バックアップの対象とはなりませ
ん。
・Image Option
ファイル システムを介さず高速にバックアップを行うことができます。この方法は、ドライブのスナッ
プショット イメージを作成し、ディスクからデータ ブロックを読み取りバックアップを行います。ドラ
イブ全体を 1 つの大きなファイルとみなすため、従来のファイル システム全体をファイル単位で読みに
いくといった時間がかかる処理を省くことが可能です。
第3部
第3部
・サーバレス バックアップ
サーバレス バックアップは、SCSI 拡張コピー コマンドを使用することにより、バックアップ サーバへ
のデータ転送が完全に不要になり、ディスクからメディアに、またはメディアからディスクにデータを直
接転送できます。データをバックアップ サーバまで送る必要がないため、最短のデータ転送パスを実現
しバックアップを高速に行うことが可能です。
Replication/HA
Replication/HA
25
アクセスを取得します。
また、ドライブ文字のないパーティションや Windows 以外のファイル システムのパーティションを
バックアップできます。
・マルチ ストリーミング
マルチ ストリーミングについては 1-2-10. ディスク ステージング の中に記載しています。詳細はこち
らを参照してください。
・ステージング ストリーム数拡張
ステージング バックアップについては、1-2-10. ディスク ステージング の中に記載しています。詳細
はこちらを参照してください。
26
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
Disaster Recovery Option は、惨事が発生した場合にサーバの復旧を行うソリューションを提供するも
データが自動的に生成および保存されます。 惨事が発生した時に、Disaster Recovery Option はこの情
報を使用して、最後にサーバをバックアップした状態に復旧します。
Disaster Recovery Option は以下の特長があります。
・CA ARCserve Backup Bootable CD/DVD イメージ(ブート可能 CD)
オペレーティング システム、ARCserve Backup、マシン固有のデータ(Machine Specific Disk)、ネッ
トワークおよび SCSI/RAID/FC ドライバなど今まで個別に用意する必要があったメディアを、1 枚の
CD または DVD に統合することができます。
注: この機能は Windows Server 2003 または Windows XP 環境のみサポートしています。
・リモート ファイル システム デバイスを使用するローカル惨事復旧
リモートのファイル システム デバイスを使用して惨事復旧を行う場合、ファイル システム デバイスを
ネットワーク ドライブとして自動的にネットワーク経由で接続し、復旧処理でそのファイル システム デ
バイスからバックアップ データをリストアすることができます。
・物理マシンから仮想マシンへの惨事復旧(P2V)
Disaster Recovery Option を使用して、物理サーバを VMware ESX/ESXi Server や Hyper-V の
ような仮想インフラストラクチャの仮想マシンへ復旧することができます。
バックアップ イメージは、ローカルまたはリモートのいずれかにあり、これらのイメージのローカル リ
ストアまたはリモート リストアを実行できます。
ローカル バックアップおよびローカル リストア
リモート バックアップおよびリモート リストア
ローカル バックアップおよびリモート リストア
ARCserve Backup は、同様のハードウェア構成を持つマシンにバックアップ イメージをリストアする
ように設計されています。 P2V リストアを実行するために、仮想マシンおよび物理マシンの両方が同様
に構成されるようにしてください。
D2D
D2D
・Windows Server 2003/Windows XP でのデバイス ドライバの統合
ARCserve Backup では、
Windows Server 2003/Windows XP の CD に含まれていないネットワー
ク ドライバを収集して組み込み、惨事復旧用にバックアップ サーバに保存することができます。 この機
能は、重要なデバイス ドライバを惨事復旧ブートキットに統合することによって実現されます。
バックアップ ジョブが完了すると、惨事復旧情報が正常に生成されたことを示すログ メッセージが生成
され、アクティビティ ログに追加されます。
第2部
第2部
・Windows Server 2008/2008 R2 のサポート
ARCserve Backup では Windows Server 2008/2008 R2 環境の惨事復旧に対応しています。サ
ポートされる惨事復旧方式は、ブート可能 CD 方式のみですが、マシン固有のデータ ディスク(Machine
Specific Disk)として、フロッピーディスク以外に USB メディアを利用することが可能です。USB
メディアを利用する際には、Windows Server 2008/2008 R2 環境上で、” リムーバブル ディスク ”
として認識されることを事前に確認してください。” リムーバブル ディスク ” 以外で認識される USB メ
ディアを、マシン固有のデータ ディスク(Machine Specific Disk)として利用することはできません。
第3部
第3部
・増分 / 差分セッションのリストア
ARCserve Backup では、バックアップ時に、増分および差分のセッション情報が記録されます。惨事
復旧時に、これらのセッションのすべてをリストアするのか一部をリストアするのかを選択できます。
Replication/HA
Replication/HA
27
この結果、惨事復旧時にメディア交換等の工数の削減が可能になり、作業手順が簡素化されたため、
オペレーションミスも軽減します。
・アクティビティ ログ メッセージ
Backup
Backup
のです。フル バックアップが実行されると同時に、バックアップ サーバのローカル ディスク、バックアッ
プ メディア、または復旧情報の複製が設定されている場合リモート コンピュータ上に、惨事復旧に必要な
第1部
第1部
1-2-17. Disaster Recovery Option
第 6 章 インストールガイド
・ブート キット ウィザード
ブート キット ウィザードを使用すると、マシン固有のデー
タ(Machine Specific Disk)やブート可能 CD/DVD な
ど惨事復旧時に必要なブート キットを簡単に作成すること
ができます。 また惨事復旧に使用する ARCserve Backup
モジュールと ARCserve Backup の最新のパッチを含む
CD/DVD を作成することもできます。
28
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
第 6 章 インストールガイド
以下の表では、Disaster Recovery Option(DR Option)のサポート情報について説明します。
惨事復旧に必要なメディア
サポートされている
オペレーティング システム
オペレーティング システム インストール
用のメディア + CA ARCserve Backup
Windows 2000 *
Windows XP (32 ビット ) *
CD/DVD + フロッピー ディスク、また
は USB メディア(Windows Server
Windows Server 2003/2003 R2
(32 ビット )
2008/2008 R2 のみ)
Windows Server 2003/2003 R2
(x64, IA64)
Machine Specific Disk
惨事復旧に必要なメディア
サポートされている
オペレーティング システム
Microsoft Remote Installation Server(RIS)使用
Microsoft Remote Installation
Server(RIS)の使用
なし - PXE を使用した Disaster
Recovery Option の起動
Backup
Backup
ブートキットの種類
ブートキットの種類
第1部
第1部
Disaster Recovery Option サポート
Windows XP(32 ビット)*
Windows Server 2003/2003 R2
(32 ビットおよび 64 ビット)
* リモート復旧のみ
関連情報
最新のサポート状況については、http://www.casupport.jp/resources/bab15win/sysreq.htm を参照してください。
Windows Server 2008 (32 ビット )
Windows Server 2008/2008 R2
第2部
第2部
Windows Server 2008、コア 64 ビッ
ト(リモート DR のみ)
CA ARCserve Backup Bootable CD/DVD イメージ
Windows 2000 用のブート可能 CD
・ オペレーティング システム
CD + CA ARCserve Backup CD/DVD
+ フロッピー ディスク
Windows 2000 *
・ Disaster Recovery Option
Windows XP/Windows Server 2003
CD+CA ARCserve Backup CD/DVD
Windows XP (32 ビット ) *
用のブート可能 CD
・ オペレーティング システム
・ Disaster Recovery Option
+ フロッピー ディスク
注: Windows 2003 では、すべてを
単一のブート可能 CD/DVD に統合でき
Windows Server 2003/2003 R2
(32 ビット )
Windows Server 2003/2003 R2
・ Machine Specific Disk
る
(x64, IA64)
・ ドライバ(NIC および
SCSI/RAID/FC)
ので、フロッピー ディスクは必要あり
ません。
D2D
D2D
第3部
第3部
CA ARCserve Backup Disaster Recovery CD/DVD
パッチ適用済み CA ARCserve
フロッピー ディスク + Windows
Windows 2000 *
Backup Disaster Recovery CD
オペレーティング システム インス
トール メディア + CD
注: 作成された CA ARCserve
Windows XP (32 ビット ) *
Windows Server 2003/2003 R2
(32 ビット )
Backup Disaster Recovery CD には、
すべてのデバイス /DR Option/
ARCserve Backup インストール後
Windows Server 2003/2003 R2
(x64, IA64)
Windows Server 2008/2008 R2
Replication/HA
Replication/HA
29
(x64, IA64)
Windows Server 2008、コア 32 ビッ
ト(リモート DR のみ)
に適用されたエージェント パッチが
含まれます。
ブート可能フロッピー ディスク
ブート可能ディスク
フロッピー ディスク + Windows
2000 オペレーティング システム
CD + CA ARCserve Backup
CD/DVD またはパッチ適用済み
CA ARCserve Backup Disaster
Recovery CD
Windows 2000 *
30
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
第1部
第1部
1-2-18. D2D Option Basic Edition
第 6 章 インストールガイド
ARCserve Backup マネージャから、D2D の起動方法
ARCserve Backup と同一ノードに D2D Option をインストールすると、ARCserve Backup マネージャから、D2D を起動する
ことができます。
D2D Option は、システムおよびドライブ全体をディスクへバックアップするオプション製品です。この
運用開始までの設定が迅速に行えるように設計されているため、専任のサーバ管理者がいない、IT 専門知
[ スタート ] メニューの [ プログラム ] – [CA] – [ARCserve
Backup] – [ マネージャ ] を起動し、[ 保護と回復 ] メニューの
Backup
Backup
オプションは、ARCserve Backup サーバをはじめ、Windows 2003/2008 システムのエージェント
サーバなど、さまざまな Windows サーバ環境に導入できます。
[CA ARCserve D2D] を選択します。
識がある人がいないという環境でも簡単にシステム保護を導入することができます。
D2D Option は以下の主な機能があります。
(D2D Option は、
「CA ARCserve D2D r15 for Windows Server Basic Edition」と同等の機能です。
詳細は、本ガイドの「ARCserve D2D」および CA ARCserve D2D r15 に含まれる「ユーザ ガイド」を
参照してください。)
・ブロック レベルの継続的な増分バックアップ
ているサーバ名を入力して D2D のマネージャに接続します。
Disaster Recovery Option と D2D Option
1-2-17 Disaster Recovery Option と 1-2-18 D2D Option の活用方法には以下のような違いがあり
ます。
要件
DR オプション D2D オプション
◎
災害時には、システムを極力簡単に復旧できれば十分
○
◎
SQL/Exchange のデータもシステムと同時に復旧したい
○
◎*
Microsoft SharePoint、Oracle、Lotus Domino も同時にオンラインで保護したい
○
×
・仮想環境に対するデータ保護 *
仮想環境であっても、物理環境でも、同一の操作でバックアップ / リカバリを実行できますので、仮想環
境の複雑さを意識する必要がなくなります。VMware、Microsoft Hyper-V、Citrix XenServer などの
主な仮想環境をサポートしています。
仮想環境 (Hyper-V) も同時に保護したい
○
○*
システム部分は極力簡単かつ迅速に復旧したい
○
◎
データ部分は必要に応じた柔軟で詳細なリストアを行いたい
◎
△
長期保管のためテープにバックアップしたい
○
×
・アプリケーションの整合性を保つバックアップ *
Windows ボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) を利用して、VSS に対応したアプリケーショ
ン データの整合性を保ってバックアップを実行する専用のオプションを提供しています。Microsoft
SQL Server と Microsoft Exchange Server に専用のオプションを提供していますので、整合性を保
持したオンライン バックアップとオブジェクト単位のリストアを実行できます。
複数のサーバをまとめてバックアップしたい
○
×
Active Directory の詳細なリカバリがしたい
○
×
Replication/HA
Replication/HA
△
第3部
第3部
異なるサーバにシステムごと復旧したい
・リストア / リカバリ機能
システムおよびドライブ全体のリカバリだけでなく、ファイル / フォルダ単位のリストアや特定のファイ
ル / フォルダの検索を実行してリストアすることが可能です。ファイル / フォルダ単位のリストア、アプ
リケーションのリストア *、さらにシステム全体のリストアと 3 種類のリストアを実行できます。
D2D
D2D
・異なるハードウェアへのシステムごと復旧
異なるハードウェアに復旧することもできますので、ハードウェアの差異を解決します。
Windows オペレーティング システム、アプリケーションを再インストールした後、データと設定をリ
ストアする一連の操作を ARCserve Backup と比べより簡単に実行できるようになり、バックアップさ
れたシステム全体を、すばやく再構築または復旧する機能を提供します。
ていない場合、図のようなメッセージが出されます。D2D がインストールされ
第2部
第2部
最初に 1 つのフル バックアップをディスクに作成し、以降は変更されたブロックのみ継続的に増分
バックアップを作成します。使用するストレージ容量を削減するための独自技術 (Infinite Incremental
Technology = I2 Technology) で、サーバへの負荷を軽減して、バックアップをこれまでより高速に
実行することが可能になります。
注: D2D Option がARCserve Backup サーバにインストールされ
* 別途、オプション製品が必要
※ D2D Option は、ARCserve Backup と併用すると D2D でディスクにバックアップしたデータをテープにバックアップして長
期保管することで包括的なデータ保護が実現できます。
* 別途、オプション製品が必要
31
32
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
第1部
第1部
1-2-19. 仮想マシン環境を保護する方法
第 6 章 インストールガイド
以下の画面は、[グローバル オプション]にある [ バックアップ モード ] の設定画面を示しています。
Guest Based Virtual Machines Agent Bundle は、
ARCserve Backup が提供するエージェントです。
Backup
Backup
この Guest Based Virtual Machines Agent Bundle によって、以下のシステムで実行している仮想マ
シン(VM)を保護します。
・VMware ESX/ESXi Server
VMware は、VMware ESX/ESXi Server お よ び VMware vCenter Server( 旧 Virtual Center
Server)と統合された VMware Consolidated Backup(VCB)および Virtual Disk Development
Kit (VDDK) と呼ばれる機能を提供しています。 VCB または VDDK と ARCserve Backup を連携さ
せることで、仮想マシンのバックアップをバックアップ プロキシ システム経由で取得でき、VMware
ESX/ESXi Server への負荷を最小限に抑えながら、仮想マシンの保護を実現します。
・Microsoft Windows Server 2008/2008 R2 Hyper-V
第2部
第2部
Microsoft Windows Server 2008 Hyper-V は、Windows Server 2008 64bit OS にコンポーネ
ントとして含まれており、また VSS Hyper-V Writer を使用して仮想マシン保護のための機能を提供し
ています。ARCserve Backup は VSS Hyper-V Writer を通して Hyper-V 上の仮想マシンの保護を実
現します。
注: システム要件およびサポートされるプラットフォームの詳細については、
http://www.casupport.jp/resources/bab15win/sysreq.htm を参照してください。
D2D
D2D
ARCserve Backup では、以下のバックアップ モードを使用して仮想マシン環境のバックアップを処理で
きます。
ファイル モード:
仮想マシン (VM) にあるデータを個別のファイルおよびディレクトリとしてバックアップします。 ファ
イル モード バックアップでは、ファイル レベルの精度で VM バックアップ データをリストアできます。
raw(フル VM)モード:
VM にあるデータのフル イメージをバックアップします。 raw(フル VM)モードを使用すると、惨事
復旧操作に使用できるデータをバックアップできます。
VCB/VDDK を使用して、以下の管理タスクを実行します。
・VM のスナップショットを作成し、バックアップ データを 1 つまたは複数のバックアップ プロキシ システムにマウントまたはエ
クスポートして ESX/ESXi Server システムの負荷を削除します。
・VMware をサポートしている Windows オペレーティング システムで実行している VM のファイル レベルのバックアップおよび
リストアを実行します。
・VMware をサポートしているオペレーティング システムで実行している VM の raw(フル VM)レベルのバックアップおよびリス
トアを実行します。
・VM が SAN 上の LUN に配置されている場合、LAN(ローカル エリア ネットワーク)を使用しないバックアップを実行します。
・VM が ESX/ESXi Server のローカル ディスク上に配置されている場合は、LAN を経由してバックアップを実行します。
・VM の起動状態に関係なく、VM をバックアップします。
Replication/HA
Replication/HA
混在モード:
データのフル バックアップを raw(フル VM)モードで実行し、増分および差分バックアップをファイ
ルモードで実行します。 混在モード バックアップでは、スケジュールされたバックアップおよび GFS
ローテーション バックアップを実行できます。 さらに、混在モード バックアップは、週単位では raw(フ
ル VM)で効率的にフル バックアップを実行し、
日単位ではファイル レベルの精度で増分および差分バッ
クアップを実行できるという点で優れています。
Agent for Virtual Machines による VMware システムの保護方法
第3部
第3部
33
また、インストールおよび設定の詳細については、
「Agent for Virtual Machines ユーザ ガイド」を参照してください。
・バックアップ プロキシ システムでバックアップを集中管理することにより、管理オーバーヘッドを軽減します。 VM でエージェン
トを展開する必要がありません。
注:VCB を使用する場合は、バックアップ プロキシ システム上に Agent for Virtual Machines をインストールする必要がありま
す。
注: 混在モード バックアップは、デフォルトのバックアップ モードです。
34
6 −1 CA ARCserve Backup r15 の概要
メージやファイルをバックアップするアーキテクチャの例を示しています。
第1部
第1部
以下の図は、バックアップ プロキシ システムを使用した環境で SAN または iSCSI を通して VMware イ
第 6 章 インストールガイド
Agent for Virtual Machines による Hyper-V システムの保護方法
Microsoft Hyper-V システムでは、以下の管理タスクを実行できます。
Backup
Backup
・Hyper-V の VM と Hyper-V ホスト オペレーティング システムのバックアップおよびリストアが可能です。
・Hyper-V をサポートしている Windows オペレーティング システムで実行している VM のファイル レベルのバックアップおよび
リストアを実行します。
・Hyper-V をサポートしているオペレーティング システムで実行している VM の raw(フル VM)レベルのバックアップおよびリス
トアを実行します。
・VM の起動状態に関係なく、VM をバックアップします。
・Hyper-V システムでバックアップを集中管理することにより、管理オーバーヘッドを軽減します。
第2部
第2部
D2D
D2D
第3部
第3部
Replication/HA
Replication/HA
35
36