新シリーズ「出会い 」 その① のために、前年に亡くなった方々の遺族を集 いました。 と同じような経験をした方もいるんだ」と思 いました。ガン患者の家族も大変なので、家 家内の前の夫は闘病生活は6年ほどと、私 めて「偲ぶ会」というパーティーを開催して ホスピスでの出会い 族のケアも考える先生でした。 を 偲 び な が ら、「 亡 く な っ た 人 の 分 ま で、 あ 皆さんの悲しみが大きいので、先立った人 とするんで す。「やっと分かり合え る人がい 二人だけで話しをしましたが、なんだかホッ 大変だったんだ」と思いました。そのあとで、 る」みたいな感じで。 なたたちが元気に生きてください」という趣 の前の家内 の倍くらいありまし た。「私より ほ り た かずひさ 堀田和久/ジョンミ 結婚に至る男女の出会いの場が少なくなっ ていると 言われます。また結婚 していても、 旨の会を毎年しています。前の年に亡くなっ た方の家族を、次の年の春くらいに集めます。 会った時は、男と女の恋愛感情などありま せん。「分かり 合える人がやっと現 れた」と 病気で伴侶を亡くすと、再婚は簡単なことで はありません。ところが、ともに伴侶を難病 ジョンミに会ったのは、その会です。 結婚なんかしない」と思っていました。 いう感じです。二人とも、その時は「二度と でした。でも、たまたま、担当の看護師さん ていたので、互いに会ったことがありません で亡くし、その同じ病院で出会い、再婚に至 私たちは、前伴侶の入院の時期が半年ずれ ったというカップルがいます。 横浜市磯子区でフラワーアレンジメント教 和久 「 も う、 こ ん な 思 い を し た く な い。 ま ー奥様もですか。 はなかったんです。あまり思い出したくもな た相手が病気になって見送るなんてイヤだ」 が同じでした。 いですし。でも、お世話になった先生や看護 と思いまし たが、「この人とはま た会って話 室「ミファラン」を経営する堀田和久/ジョ 師さんにご挨拶して、近況を知らせて、「『あ しがしたいな」とは思いました。それだけで ジョンミ そうです。 りがとうございました』とお礼をしに行かな す。 た家内も、「 あり がとうございまし た」と看 いろいろな人が、私を慰めようと「大変だ いるときに、同じ看護師さんにお世話になっ 立食パーティーで看護師さんと話しをして それで、電話番号やメールアドレスを交換 くちゃ」という気持ちで行きました。 ンミさんご夫妻です。教室の一角でお話を伺 二人とも、本当は「偲ぶ会」には行きたく いました。 出会い ーお二人は、どちらで出会われましたか。 和久 横浜市瀬谷区にある横浜甦生病院のホ ったね」とか私に言ってくださるんですが、 しました。今の悩みなどを話し合いました。 スピスです。そこの医師が、たまたまクリス 護師さんに話していました。看護師を含めて こうせい チャンの先生でした。 表面的なんです。(以下略) ですか。嬉しいことは嬉しいですが、やはり やっぱり本当のところは分からないじゃない さ れ て 」 と 話 し て く れ る の で、「 あ あ、 自 分 看護師さんが「こちらの方はこんな経験を 三人で話したのが初めての出会いです。 ゆうじ 家内ジョンミの前夫、若林裕之が二〇〇二 年の4月に亡くなり、その年の9月に私の前 妻、晴子が亡くなりました。 そこのホスピスの小澤先生が、患者の家族
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