13048[C08J;H01M;H01B;C08F] 国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構保有特許 出願番号2007-235458 機械的強度に優れる高プロトン伝導性高分子電解質膜、及びその製造方法 (特許第5004178号 ) 技術的特長 *高分子物質中に化合物が接ぎ木(graft)状に複数結合(重合)して新たな機能を与える反応 発明の効果 1.プロトン伝導性、機械的強度・形状安定性に優れる高分子電解質膜を低コストで製造できる。 2.高分子型燃料電池に適用する場合、より長寿命・高出力の燃料電池が得られる。 本特許の活用用途 高強度・高プロトン伝導性電解質膜は、自動車用燃料電池、分散型・携帯型電源用電解質膜の他、水電解、 食塩電解、酸素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等に好適である。 (1)自動車産業 (2)電気・ガス等公益エネルギー産業 (3)燃料電池・化学メーカ (4)水浄化・脱塩等環境関連機器 (5)飲料・食品・化粧品メーカ ご相談は下記まで御連絡ください 〒319-1195 茨城県那珂郡東海村白方白根2-4 TEL:029-282-6467 FAX:029-284-3679 国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 研究連携成果展開部 プロトン伝導性、膜強度・寸法安定性等に優れた、 燃料電池等に最適な高分子電解質膜 自動車用燃料電池や電解・透析等に適した高分子電解質膜に関し、芳香族炭化水素系高分子フィルムを基材 として、2段階のグラフト重合*によってグラフト率を高めるようにする。これにより、膜強度とプロトン伝導性を両 立させた高分子電解質膜を製造できる。 13048[C08J;H01M;H01B;C08F] 更に詳しくは、次のような特許内容、特長を有しています。 特 許 内 容 従来の問題点 【化1】機能性モノマーの化学式・構造 1.プロトン伝導性と膜強度の両立が難しく、かつ製造 コストが高い。 2.膜基材にプロトン伝導性を与えるスルホン化の過程 で、膜の強度低下やイオン交換容量不足が生じる。 本特許の具体的内容 1.芳香族炭化水素系高分子フィルム基材に、ビニル モノマーをグラフト重合した後、得られたグラフト鎖 及び/又は基材の高分子主鎖に、【化1】で表され るスルホン酸基*または同等の酸基を有する機能性 モノマーをグラフト重合により導入する。 *有機化合物に強酸性・イオン交換性を与える SO3Hで表される原子団(基) 2.その結果、第1のグラフト重合で得られたビニルモノ マーのグラフト鎖も、機能性モノマーをグラフト重合 する際の足場として利用できるため、高いグラフ率 となって基材中により多くのスルホン酸基を有する ようになり、膜強度とプロトン伝導性が向上する。 3.【表1】の特性評価結果に示すように、実施例のプロ トン伝導率、飽和含水率は市販のナフィオン*膜と同 等レベル以上である。また、機械的強度は1.6~2 倍以上である。 *パーフルオロスルホン酸膜:含フッ素系高分子電解質膜 【表1】高分子電解質膜の特性比較結果(プロトン伝導性、機械的強度等)
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