(すたそく)第15号 友ヶ島の自然観察

講座部:マイスター
自主企画
平成28年度(第13期)
すたそく第15号
【講座No.14】
友ヶ島の自然観察
案内は 倉田 陽さん 有賀 光次さん 𠮷川 皖造さん
𠮷川 悟さん 上田 芳弘さん (マイスター講座生の皆さん)
平成28年9月3日(土)7:40~18:15
天候:晴れ
参加者:47名
歩行数:11,000歩
行程;大阪駅西側旧中央郵便局仮社南側に7時40分集合・出発≪貸し切りバス≫
→9時40分・加太港 10時出港→10時20分沖の島・野奈浦桟橋
→2班に分かれて散策→第二砲台跡→友ヶ島灯台→孝助松海岸 付近で昼食
→小展望台→第三砲台跡→野奈浦桟橋15時20分出船→15時40分加太港
→淡島神社→16時15分帰阪へ→大阪駅前18時時15分解散
カンコノキ
トウダイグサ科 落葉小高木
近畿地方以西、四国、九州、沖縄に。日本
固有。葉は互生、先端は先の方が幅が広く、
基部は次第に狭くなる。葉裏は淡緑色、両
面は無毛。若木にはシカなどに食べられな
いように棘があるが、成木になると棘がなく
なる。私たちの人生と同じですね。
(画・谷 隆行)
講座生の「ひとくちメモ」
今回の観察は友ヶ島の自然です。
友ケ島は和歌山市と淡路島との間に横たわる紀淡海峡に浮かぶ沖ノ島、
地ノ島、虎島、神島4島の総称名で、明治期に陸軍用地になり砲台、要塞
が築かれてから第2次大戦の終戦まで一般人が近づくことが禁止された地
域です。昭和24年に瀬戸内海国立公園の一部となり、観光地としても有
名です。最近では朽ちたレンガの史跡が宮崎駿の映画”天空の城ラピュ
タ”の舞台に似ていることから多くの若い人達が観光に来ていました。
植生は、大部分がクロマツの混成したヤブツバキ、スダジイ、ヤマモモ、
ウバメガシ等の常緑広葉樹林に被われています。カンコノキ、トサムラサキ、
クスドイゲ等の珍しい植物をはじめ約400種の植物が生育しています。倉
田 陽さん、𠮷川 悟さん率いる2班に分かれて観察することに、上記の植
物以外には、シロダモ、シタキソウ、ハマヒサカキ、ヤブソテツ、イタビカズラ、
テイカカズラ、ネズミモチ、ハゼ、ヒトモトススキ、ホソバカナワラビ、トラノオ
シソなどの植物を教えて戴きました。
野生動物は、野生化したタイワンリス、タイワンシカ、クジャクが生息して
います。野奈浦桟橋で太ったタイワンリスを見かけました。
𠮷川皖造さんから、友ヶ島の地質のキーワードは①中央構造線②和泉
層群③砂泥互層であると、事前説明を受け、孝助松海岸での砂岩と泥岩
の露出した互層を見ながら和泉層群のずれなどを説明して戴いた。
上田芳弘さんからは友ヶ島は修験道の聖地であると説明されました。役
行者が十七歳にしてこの島で法華経を唱えながらここを開かれたことから、
ここを修験道の行場とされており、特に虎島には1669年に岩壁にほどの
高さ5m「五所之額」のという文字が彫られています。この大斜面もよじ登っ
て修行をするそうです。
1.台風が来るという噂の中、良い天候に恵まれ、
でもちょっと暑すぎて日焼けした一日でした。
友ヶ島は行く機会があるようでなく初めてでし
たが、海浜植物と戦争時の遺跡が印象に残り
ました。仕方がないとはいえ、ちょっと待ち時
間が長かったのがしんどかった。
2.友ヶ島の自然(植物・地質)と砲台跡の見学等、
盛りだくさんで良い企画でした。2班に分けて
の植物説明で、しっかり聞くことができました。
幹事さんご苦労様でした。
3.加太には何回か来ましたが、友ヶ島は初めて
でした。個人で来ることはないと思いますので、
嬉しかったです。カクレミノ(じゃんけんの木)の
葉の形のユニークさを覚えました。カンコノキの
実が想像よりずっと小さく、よくもそんな木を観
察し続けておられたものだと改めて感動。
4.三度目でやっと上陸!カンコノキがいっぱいあ
って大満足。トサムラサキ、トラノオジソ、ヒトモト
ススキなど、珍しいものを見られてよかったです。
砂岩泥岩層の地質の話もよく分かり楽しい観察
会でした。
5.久しぶりの離島ツアーでした。旧日本軍の砲台
跡がコスプレ撮影のメッカになっていたり、修験
道の聖地があったりして、面白いエリアを見るこ
とができました。植生も面白かったです。
編集:1班企画・行事グループ
倉田さん(左)と有賀さん
ひと口メモは一部掲載となっております。全文は後
ほど配信します「マイスター通信」に掲載いたしますの
でご期待ください。
𠮷川皖造さん(左)