本文書は FAI/CIAM Documents Page (http://www.fai.org/aeromodelling/documents/sc4) に示された ”FAI Sporting Code Section 4 - 2009 Edition” のうち、”F3 RC Soaring Competitions” の、” 5.3 Class F3B – Multi-task Gliders” の部 分を和訳したものである。 和訳日付 2009年4月11日 追記:日本模型航空連盟 R/C グライダー委員会サイト (http://www.jmaf.jp/glider/f3b/f3b.htm) にて、2009年4月11日時 点で示される ”Sporting Code (f3b.pdf) ” と内容的に相違のある部分を赤文字にて示してある。その他黒文字の部分は、 言葉遣いなど表現上異なる部分はあっても、基本的に内容的は同様である。 5.3. F3Bクラス − マルチタスク模型航空機 5.3.1. 一般規則 5.3.1.1. ラジオコントロールグライダーの定義 推進装置を持たず、操縦舵面を除き固定された翼面に作用する空気力学的力によって発生させられる揚 力を生じさせる模型航空機。幾何学的形状あるいは面積が可変の模型航空機においては、最大または最 小に展開した状態において下記の諸元の範囲内になければならない。模型航空機は無線操縦装置を使 用する地上にいる競技者により操縦されなければならない。幾何学的形状ないし面積の変化は無線操縦 により作動されなければならない。 5.3.1.2. F3B模型航空機の事前製作 セクション 4B の B.3.1 項(模型航空機の製造者)は、F3Bクラスには適応しない。 5.3.1.2. F3Bラジオコントロールグライダーの特性 a) 最大翼面積(st) 150dm2 最大飛行重量 5kg 翼面荷重 12〜75g/dm2 導体先端の最小半径 7.5mm (テンプレート参照) 機首半径、トウフック及びマーキング用テンプレート SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 1 b) 着陸時に地上で模型航空機を減速するための、固定式もしくは引き込み式の制動装置(例:ボルト、鋸 状突起物など)は認められない。 模型航空機の下面は、トウフックおよび翼面コントロールリンケージ以外のどんな突起物もあってはならな い。トウフックは正面の幅5mm以上、正面高さ15mmより大きくてはならない。 c) 無線装置は、20kHz 間隔で他の装置と同時に使用可能なものでなければならない。 d) 模型航空機から競技者へ情報を送信するいかなる装置も禁止される。競技タスク中のフィールド内で は、競技者、助手、チームマネージャー同士は、いかなる通信装置(トランシーバーや電話を含む)の使用 を認められない。 e) 競技者は競技会で3機の模型航空機を使用してかまわない。 f) 競技者は、競技会期間中、模型航空機の部品を組み合わせてかまわない。結果としてもたらされる飛 行に使用される模型航空機が規定に適合することの確認、また部品の確認は、競技会の開始より前もっ てなされること。5.3.2.1.も参照のこと。 g) 連続するラウンド間の発航順を無作為にするために、各競技者は最低 20kHz 間隔の、異なった2つの 周波数でエントリーしなければならない。競技者は、競技会期間中、そのいずれかの周波数の使用を指定 される。周波数の指定については、少なくともそのラウンドの開始より30分以上前に、書面にて対象のチ ームマネージャーに与えられるものとする。 5.3.1.4. 競技者と助手 競技者はその無線装置を自ら操作しなければならない。各競技者は、チームマネージャーを含め、4名の 助手を認められる。助手は、タスクB及びCの際、B面付近に於いて、ターンのための、いかなる合図も与 えてはならない。 5.3.1.5. アテンプトの定義 a) それぞれのタスク(5.3.2.1.参照)に於いて、作業時間があてがわれている間、その競技者は何度でもア テンプトを行う権利が与えられる。1回のアテンプトとは、取り付けられた曳航索にテンションが与えられた 状態の模型航空機から、競技者あるいは助手(達)の手が放れた時点で開始される。最初のアテンプトが 開始された以降は、模型航空機や、模型航空機の部品の交換は、一切認められない。 b) 以下の状況のいずれかが発生し、かつその状況が競技会の審判により正式に認められた場合に、当 該競技者に新たな作業時間が与えられる。 − 飛行中の当該競技者の模型航空機が、飛行中の他の模型航空機、もしくは発航中(飛行のため 競技者もしくはその助手の手を放れた状態)の模型航空機と接触した場合、もしくは曳航中の他機の 曳航索と接触した場合。もしその飛行が正常に継続された場合、当該競技者はその飛行を公式飛行 として認めるよう要求してもかまわない。その要求は本来の作業時間の終了時であってかまわない。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 2 − 発航中の当該競技者の模型航空機もしくは曳航索が、飛行中の他の模型航空機、もしくは発航 中(飛行のため競技者もしくはその助手の手を放れた状態)の模型航空機と接触した場合、もしくは 曳航中の他機の曳航索と接触した場合。もしその飛行が正常に継続された場合、当該競技者はそ の飛行を公式飛行として認めるよう要求してもかまわない。その要求は本来の作業時間の終了時で あってかまわない。 − 当該競技者の曳航索が、発航の時点(飛行のため競技者もしくはその助手の手を放れた状態) で、他の競技者の曳航索に交差された、もしくは絡まれた場合。 − 審判もしくは計時係の過失により、当該飛行が審査されなかった場合。 − 競技者の管理の範囲外で、予測不能の事態により飛行が妨害されたもしくは中断された場合。 c) 上記いずれの場合でも、当該競技者は、これらの事態が発生した飛行を公式飛行と認めるよう要求し てもかまわない。これらの事態が発生した際、競技者が発航を継続したり、もしくは、障害が除去された後 に再発航した場合は、当該競技者は、新たな作業時間を要求する権利を放棄したと見なされることに注意 する。 d) 競技者が新たな作業時間を取得して、その模型航空機が、その新たな作業時間中では修理不可能な ほど破損している場合は、当該競技者は、そのラウンドを予備機で飛行する権利が与えられる。これは 5.3.2.1.の規定にかかわらない。この規定は、当該模型航空機に加えられた損傷が、再飛行の権利を与え た事故に直接起因している場合にのみ適用される。 e) 追加のアテンプトが、あるラウンドのタスクA(滞空)もしくはタスクB(距離)に於ける場合は、当該競技 者には、追加のアテンプトを、規定の人数を満たしていないグループ、もしくは、1つまたは複数の新たに 構成されたグループにて飛行する権利が与えられる。周波数の競合の関係からこれが可能でない場合は、 当該競技者は本来のグループに於いて別の飛行を実施する権利が与えられる。この場合、追加のアテン プトを飛行した競技者以外の競技者については、2つの飛行のうち良い方が公式飛行となり、追加のアテ ンプトを飛行した競技者については再飛行の結果が公式得点となる。 5.3.1.6. 公式飛行の定義 作業時間内に実施された最後の飛行が公式飛行となる。 5.3.1.7. 飛行の無効と失格 a) 規定の違反があった場合、当該飛行は無効となる。ただし、特に規定の変更の指定があった場合は、 この限りではない。意図的な違反、あからさまな違反があった場合は、コンテストディレクター(競技委員 長)の判断により、当該競技者は失格となる場合がある。 b) 発航中もしくは飛行中に模型飛行機の一部が脱落した場合、当該飛行は100点減点のペナルティー を受ける。他の模型航空機との接触や、着陸時(つまり地面との接触時)に於ける機体の一部の脱落の場 合には適用されない。100点減点のペナルティーは、当該競技者の最終成績から差し引かれるものとし、 ペナルティーが課されたラウンドのスコアシートに表記するものとする。 c) (飛行中の)模型航空機が当該競技者以外により操縦された場合には、当該操縦者は失格となる。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 3 d) タスクAにおいて、着陸態勢中の模型航空機が競技者もしくはその助手に接触した場合は、着陸点は 与えられない。 e) 風上側の索折り返し装置は、地面に安全に固定されなければならない。プーリーがその保持部分から はずれた場合や、索折り返し装置が地面から抜け外れた場合は、当該競技者は1000点減点のペナルテ ィーを受ける。1000点減点のペナルティーは、当該競技者の最終成績から差し引かれるものとし、ペナ ルティーが課されたラウンドのスコアシートに表記するものとする。 f) ウインチは地面に安全に固定されていなければならない。もしウインチが地面から抜け外れたり、ウイ ンチの回転部分(曳航索の部品を除く)が外れた場合は、当該飛行は1000点減点のペナルティーを受け る。1000点減点のペナルティーは、当該競技者の最終成績から差し引かれるものとし、ペナルティーが 課されたラウンドのスコアシートに表記するものとする。 5.3.1.8. スタートの構成 a) 競技者は、可能な限り多数の同時飛行ができるように、使用する周波数に従って、抽選により具ルー ム分けされなければならない。この抽選は、できる限り、同一チームの競技者が同一グループにならない ように構成されるものとする。 b) 競技者の組み合わせに違いをもたせるため、グループの構成はラウンド毎に変更されなければならな い。タスクA(滞空)については1グループ最低5名、タスクB(距離)については1グループ最低3名が含ま れなければならない。タスクC(速度)については、1グループ最低8名とするか、もしくは全競技者を1グル ープとしてもよい。 c) もしそのグループの有効な結果を得た競技者が1名のみの場合、そのグループの結果は無効とする。 この場合、そのグループは再飛行を行い、新しい結果を公式結果とする。 d) グループ間の飛行順もまた抽選で決定される。各ラウンド毎に、異なった飛行順でなくてはならない。 e) スタート係が作業時間の計時を開始する前に、競技者には5分間の準備時間が与えられる。 5.3.1.9. 競技会の運営 a) 送信機と周波数の管理については、セクション 4B の B.10 項を参照のこと。 b) 競技委員は、5.3.1.8.による準備時間の開始時にのみ、競技者に送信機を引き渡す。 c) 観測測定装置、ウインチや障害物となる全てのものは、A面及びB面の、タスクC用のセーフティーライ ンから最低5m以上離れた位置に配置されなければならない。タスクCの、セーフティーライン測定用装置 は、A面、B面から最低5m以上離れた、コースの外側に配置されなければならない。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 4 5.3.1.10. 安全規定 a) 主催者は、着陸エリアと、その他の作業のためのセーフティーエリアとの境界を明確に表示しなければ ならない。 b) 5.3.1.5.の b)の 1, 2, 3, 5 項に示された状況および発航の際の模型航空機が手から放れる瞬間の索切れ の場合を除き、模型航空機が競技者もしくは助手の手から放れた後に、その模型航空機が、セーフティー エリア内のいかなる物体(地面、自動車、棒、植物、曳航索、等)または人間と接触した場合は、300点減 点のペナルティーを受ける。1枚の飛行中に於ける接触の回数については問われない(1回の飛行につき、 最大1ペナルティー)。300点減点のペナルティーは、当該競技者の最終成績から差し引かれるものとし、 その接触が発生したラウンドのスコアシートに表記するものとする。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 5 5.3.2. マルチタスク競技のための規定 5.3.2.1. 定義 a) この競技は、ラジオコントロールグライダーのためのマルチタスク競技であり、次の3つのタスクにより 構成される。 A) 滞空 B) 距離 C) 速度 b) タスク A、B、C の組み合わせにより、1つのラウンドが構成される。最低2ラウンドが飛行されなけれ ばならない。世界選手権もしくは大陸選手権以外においては、最終ラウンドは完了しなくてもかまわない、 つまり、1タスク、もしくは、いずれかの2タスクの組み合わせでもかまわない。世界選手権の場合は、規定 B.13 のセクション 4B を前提として、最低5ラウンドを飛行する権利が与えられる。 主催者の裁量により、ラウンドはどのタスクから開始してもかまわない。 c) ひとつのラウンドは、同じ1機の模型航空機で飛行しなければならず、また部品の交換も認められない。 ただし、バラストの追加(模型内部に設置されること、またその状態で、その模型航空機が規定 5.3.1.3.に 適合すること)と、取付角の変更の、どちらか、もしくは、その両方についてのみは認められる。 d) 離れた場所から無線操縦により操作される場合は、形状もしくは面積を変化させることが認められる。 5.3.2.2. 発航 a) 全ての発航は、風に正対して発航できるよう配慮され指定された区域の中で行われなければならない。 いかなる発航も、主催者もしくは競技委員長に承認された電動ウインチにより行われなければならない。 b) 風上側折り返し装置は、必ず使用されなければならず、また200m以上ウインチから離れてあっては ならない。折り返しプーリーの軸の高さは、地面から 0.5m を超えてはならない。模型の発航はウインチから 約3m以内で行われなければならない。曳航中にリールから曳航索が抜け出ないよう、自動装置が装備さ れていなければならない。 c) ウインチには、1つのスターターモーターを装備しなければならない。スターターモーターは量産品でな ければならない。ローターの回転軸の両端に、ボールベアリングもしくはニードルベアリングを取り付けるこ とが認められる。ドラムは直接モーターにより駆動されなければならない。その他本来のモーターからのい かなる変更も、B.18.1.項に基づき失格となる。ドラムは固定された直径を有すること。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 6 d) 電源は電圧12Vの酸鉛バッテリーであること。ウインチ用バッテリーのコールドクランキング容量は、下 記に示す規格のいずれかに従ったものであること。 DIN 43539-02 (30s/9V @ -18℃) : 最大300アンペア IEC/CEI 95-1 (60s/8.4V @ -18℃) : 最大355アンペア SAE J537, 30s Test (30s/7.2V @ 0℉) : 最大500アンペア EN 60095-1 (10s/7.5V @ -18℃) : 最大510アンペア 上記いずれかの規格と同等であることの証明があれば他の規格でも認められる。 e) バッテリーからウインチモーターへの電流の供給は、電磁式もしくは機械式スイッチを通してなされなけ ればならない。ウインチモーターとバッテリー間には、どんな電子式装置も使用してはならない。競技者は、 結果としてウインチが規定に適合する限りに於いて、自分の望む通りにその部品を交換してもかまわな い。 f) 発航ライン上でバッテリーを充電してはならない。モーターを冷却してはならない。バッテリーを加熱して はならない。 g) この規定の目的は、曳航に使用されるパワーを制限することにある。従って、1つのウインチ用バッテリ ー、曳航索の伸張、また回転するローターとウインチドラムにある多少のエネルギーを除き、フライホイー ルやバネ、錘、空気力学的装置などのエネルギーを保存する装置、また同様なその他の装置は認められ ない。 h) ウインチ全体(バッテリー、ケーブル、スイッチ及びモーター)で、少なくとも 23 ミリオームの抵抗値を有し なければならない。モーターとバッテリーの間に、1つあるいは複数の抵抗器を挿入することにより抵抗値 を達成してかまわない。回路を接続したり取り外したりすることを除き、発航ラインに於いて容易に抵抗値 を変更可能(つまり、抵抗をショートさせること)な設計であってはならない。 i) バッテリーのプラス極及びマイナス極は、電圧測定装置のワニ口クリップが容易に接続可能な状態にな っていなければならない。バッテリーからのケーブルの1本(ウインチを通る全電流が流れる)は、クランプ 式トランスデューサー(クランプ式測定器)がアクセス可能でなければならない。 j) 測定:バッテリーは、前回測定もしくは発航から後、少なくとも2分間無負荷状態でなければならない。回 路抵抗値の測定は回路をオンにする直前のバッテリー電圧 Ub と、ウインチ電流が流れ始めてから 300 ミリ 秒(±30ミリ秒)後の電流 I300 及びその時の電圧 U300 を測定することからなる。この 300 ミリ秒の終了の時点 より前に、モーターのローターは回転を停止していなければならない。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 7 k) 試験には、デジタル電圧測定器(測定誤差1%以下)を使用する。この電圧測定器は、バッテリー電圧 の測定と、ウインチに電流が与えられてから 300 ミリ秒(±30ミリ秒)後の I/U トランスデューサーからの出 力電圧を測定可能なものであること。電流測定用のトランスデューサーはクランプ式トランスデューサー (測定範囲:0-600A もしくは 0-1000A、測定誤差2%以下)、もしくは、マイナス側回路に挿入接続した校正 済み抵抗器(0.1 ミリオーム、誤差 0.5%以下)のどちらかであってかまわない。 抵抗値は次の計算式により求める: クランプ式トランスデューサーでの測定 Rtot = 1000 x Ub / I300 抵抗器による測定 Rtot = (1000 x Ub / I300) ‐ 0.1 l) 最初に、測定のための接続が正しく機能するかを点検するための測定を行い、この測定結果について は破棄する。 前の測定もしくは発航の後少なくとも2分の間隔をおきながら連続して3回の測定を行う。 ウインチ装置 全体の抵抗値は、これら3回の測定結果の平均値とする。 全抵抗値が23ミリオーム以上の場合、そのウインチ装置が規定を満たしていると認められる。 m) 競技会開始より以前の測定試験においては、バッテリー電圧 U300 は9ボルト以上でなければならない。 これは競技中に実施される測定試験については当てはまらない。 n) 主催者は最低2名の(ウインチ抵抗の)計測委員を指名する。計測委員は、1台の測定器具にてウイン チの測定試験を実施するか、もしくは、誤差 0.5%以内の測定結果の再現性を有すると証明された複数の 測定器具を使用して計測を実施する。 o) 緊急時に備えて、バッテリーへの電力線上にクイックリリース機構を装備しなければならない(バッテリ ーへの接続は、工具の必要なく取り外し可能でなければならない)。 p) ウインチが規定を満たさなかった場合、当該飛行は1000点減点のペナルティーを受ける。これは、ウ インチの測定試験より前の飛行についても有効となる。1000点減点のペナルティーは、当該競技者の最 終成績から差し引かれるものとし、ペナルティーが課されたラウンドのスコアシートに表記するものとする。 q) 模型航空機が曳航索から離脱した後、ウインチの操作により曳航索は、パラシュート(もしくはペナント) が地面から約10mの高さになるまで、遅滞なく巻き取られなければならない。その後、パラシュートは手に よってウインチまでリトリブされなければならない。曳航索が地上にあり他の曳航索と交差している場合、 もしくは曳航中に他の曳航索に当たった場合、ウインチを動作させてはならない。 r) 曳航索(接続部品以外は非金属材料でなければならない)には、最小面積 5dm2 のペナントを取り付け なければならない。ペナントの代わりにパラシュート(最小面積 5dm2)を取り付けてもかまわないが、パラシ ュートは模型航空機に取り付けてはならず、また曳航索が離脱するまでは機能してはならない。 s) 大陸選手権もしくは世界選手権の場合には、1チーム(パイロット3名)最大6台のウインチと6台のバッ テリーを使用してかまわない。ウインチとバッテリーの組み合わせを交換する際、抵抗値規定の尊守を保 つことは、そのチームに全責任があるものとする。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 8 5.3.2.3 タスクA − 滞空 a) このタスクは、スタートの合図から、曳航も含め、12分以内に完了しなければならない。 b) 模型航空機が自由飛行を開始してから停止するまでの、完全1秒を、1得点と数える。最大で600ポイ ントとする(すなわち最大10分間)。得点となるのは、作業時間内に納まる各完全1秒とする。作業時間を 超えた飛行時間は得点と数えない。模型航空機の自由飛行は、模型航空機が曳航索から離脱した時点 から始まる。 c) 600秒(10分)を超えて飛行している各完全一秒につき1点を減ずる。 d) 主催者が設置した指定点からの距離に応じて、以下の表に従い、着陸に対する追加点が与えられる。 指定点からの距離(m) 得点 指定点からの距離(m) 得点 1 100 9 60 2 95 10 55 3 90 11 50 4 85 12 45 5 80 13 40 6 75 14 35 7 70 15 30 8 65 15 より大」 0 距離は、模型航空機が停止した状態の機首の先端から指定点の中心までを計測する。 着陸の質については得点を数えない。 飛行時間が630秒を超えた場合は、着陸点は与えられない。 測定した距離は、メートル単位で切り上げる。 e) 12分の作業時間の終了時点でなお空中にある模型航空機については、その経過飛行時間のみを得 点の対象とし、着陸点は追加しない。 f) 得点を降順に並べ直し集計し、「部分得点A」とする−5.3.2.6.参照。 5.3.2.4. タスクB − 距離 a) このタスクは、スタートの合図から、曳航も含め、7分以内に完了しなければならない。トライアルは、グ ライダーが曳航索から離脱した後にのみ開始される。 b) 模型航空機が、飛行中、最初にA面(仮想垂直面)をB面に向かって通過した時点から、最大4分の実 飛行時間を開始する。この時間内に、模型航空機はA面からB面へのレグ、またその逆方向のレグをでき るだけ多く達成しなければならない。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 9 c) 模型航空機が A 面もしくはB面(仮想垂直面)を通過した瞬間に、音響装置もしくは、音響と視覚を組み 合わせた装置によって、当該競技者へそのことを通知する。信号が無いことは、模型航空機が正しく各面 を通過していないことを示す。垂直面の通過を確認するために使用される装置は、互いの面が平行である ことが確実にされていなければならない。計時及び通過の信号の発信は、模型航空機の機首先端が各面 を通過した瞬間になされなければならない。 d) 競技委員長もしくは任命を受けた競技委員は、曳航より以前もしくは曳航中に、模型航空機とA面及び B面の審判員とを関連づけなければならない。競技者は、飛行時間計時の間、A面のどちらかの側10m 以内に居なければならない。 e) 4分間の飛行時間中に着陸した模型航空機については、完全な150mのレグの数のみがカウントされ る。4分間の飛行時間の完了か、もしくは7分間の作業時間の完了の、そのどちらか先に来た時点で、模 型航空機がまだ空中にある場合については、その時点で完了している150mのレグの数のみがカウント される。 f) 作業時間中に飛行した全レグ数を降順に並べ直し集計し、5.3.2.6.に従って算出した得点を、「部分得点 B」とする。 5.3.2.5. タスクC − 速度 a) このタスクは、スタートの合図から、曳航も含め、4分以内に完了しなければならない。トライアルは、グ ライダーが曳航索から離脱した後にのみ開始される。模型航空機は離脱後から1分以内にA面からスター トしなければならない。もし、模型航空機が最初に A 面からB面方向へA面を通過するより前に、その1分 間が過ぎてしまった場合は、模型航空機を着陸させて、その本来の作業時間の間に再発航しなければな らない b) このタスクは、A面から始まりB面までの、またその反対の、4つのレグを、できるだけ短い時間で飛行 することから成る。 c) 最初にA面を通過してから、150mのコースの4つのレグを完了するまでの時間を、少なくとも 1/100 秒 単位で記録して、飛行時間とする。 d) 模型航空機が A 面もしくはB面(仮想垂直面)を通過した時点に、音響装置によって、当該競技者へそ のことを通知する。信号が無いことは、模型航空機が正しく各面を通過していないことを示す。音源(ホー ンやスピーカー)は、A面とセーフティーラインの交差点から30mより遠くあってはならない。 e) 競技者は、飛行時間計時の間、A面のどちらかの側10m以内に居なければならない。 f) タスクを完了した後、模型航空機は、セーフティーエリアの外側のどこでも着陸できる。 g) タスクを完了するより前に模型航空機が停止した場合は、0点となる。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 10 h) タスクCに際しては、計時飛行はセーフティーラインのどちらか片方で実施されなければならず、この時、 全審判員と計時係はセーフティーラインの反対側にとどまっていなければならない。どちらの側を使用する かについては、太陽の向きなどを考慮して、主催者により指定されなければならない。 光学的補助手段によって、模型航空機のいかなる一部分でもセーフティーラインを超えたと認められるとき、 その飛行は1000点減点のペナルティーを受ける。1000点減点のペナルティーは、当該競技者の最終 成績から差し引かれるものとし、ペナルティーが課されたラウンドのスコアシートに表記するものとする。 i) 曳航索の離脱後、模型航空機が最初にA面からB面方向へA面を通過してからは、さらなるアテンプト は認められない。ただし、A面を通過するより前に、競技者が再発航の意志を表明した場合はこの限りで はない。 j) 4つの150mレグを完了した時間を昇順に並べ直し集計し、5.3.2.6.に従って算出した得点を、「部分得 点C」とする。 5.3.2.6 部分得点 各タスクに於いて、各グループの勝者には1000点が与えられる。 a) 各競技者の部分得点Aは以下の式によって求められる: 部分得点A = 1000 x P1 / Pw ただし、 P1 = 5.3.2.3.により与えられた競技者の得点 Pw = 当該グループの勝者の得点 b) 各競技者の部分得点 B は以下の式によって求められる: 部分得点 B = 1000 x D1 / Dw ただし、 D1 = 5.3.2.4.により与えられた競技者の得点 Dw = 当該グループの勝者の得点 c) 各競技者の部分得点 B は以下の式によって求められる: 部分得点 C = 1000 x Tw / T1 ただし、 T1 = 5.3.2.5.により与えられた競技者の得点 Tw = 当該グループの勝者の得点 5.3.2.7. 合計得点 各ラウンド毎に、各競技者の部分得点A、B、Cを合計して、合計得点を求める。 SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 11 5.3.2.8. 順位 5ラウンドのみが飛行された場合は、全てのラウンドの合計得点を合計して、競技者の順位を決定する。も し、5ラウンドより多くのラウンドが飛行された場合は、各タスクの部分得点の一番得点の低いものを破棄 して計算する。勝者決定に際し同得点となった場合は、その2名(ないし同得点者全員)でもう1ラウンドを 飛行する(3タスク)。 5.3.2.9 サイト 競技は、十分に平坦で、かつスロープソアリングもしくはウエーブソアリングの可能性が十分に低い場所に 於いて実施されなければならない。 F3B 飛行フィールドレイアウト (左手レイアウト) SC4-2009 5.3. F3B / 日本語訳 rev1 Page 12
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