平成 24年度 「ICT技術を活用した観光振興・人材育成推進事業

平成24年度
「ICT技術を活用した観光振興・人材育成推進事業」
基礎調査及び実証実験業務 報告書
2013年3月25日
1 基礎調査及び実証実験の目的
当事業における基礎調査及び実証実験においては、平成25年度から3ヵ
年で実施する「ICT技術を活用した観光振興・人材育成推進事業」(以下、
本事業とする)において「どのような取組を行うか?」「どのように行うか?」
「事業に求める効果は何か?」「事業は実現可能か?」といった問いに対し
て答えを作成する。
また、基礎調査及び実証実験の結果を基に本事業の基礎的設計を作成
する。これが本事業の計画書となる。
当文書においては、基礎調査、実証実験の結果を取りまとめた上で、本
事業の基礎的設計について記述する。
Page 2
1 基礎調査のアプローチ方法
基礎調査(効果検証及び基礎的設計)にあたっては、まず基礎的設計を行った上
で基礎調査、効果検証を行い、その結果を再度基礎的設計に反映させることで、
基礎的設計を精緻なものとする。
事業の基礎的
設計の実施
基礎調査の企画
と想定効果の考察
基礎調査の実施
と効果の検証
基礎的設計
の見直し
観光事業、
観光事業、IT人材育成
IT人材育成
施設、
施設、動画配信事業の
動画配信事業の
各事業において
各事業において、
において、平成
25年度以降
25年度以降に
年度以降に実施する
実施する
事業の
事業の基礎的設計を
基礎的設計を行
います。
います。
基礎的設計を
基礎的設計を踏まえ、
まえ、
事業によって
事業によって想定
によって想定される
想定される
効果を
効果を考察し
考察し、効果検
証のための効果測定項
のための効果測定項
目の設計を
設計を行います。
います。そ
の上で効果測定に
効果測定に必要
な基礎調査の
基礎調査の企画を
企画を行
います。
います。
必要に
必要に応じてイベント
じてイベント等
イベント等
を開催し
開催し、観光客への
観光客へのア
へのア
ンケート、
ンケート、インタビュー、
インタビュー、
関係者への
関係者へのヒアリング
へのヒアリングを
ヒアリングを
実施(
実施(基礎調査)
基礎調査)します。
します。
基礎調査の
基礎調査の結果を
結果を踏ま
え、事業効果の
事業効果の検証を
検証を
行います。
います。
基礎調査の
基礎調査の結果、
結果、及び
事業効果の
事業効果の検証結果を
検証結果を
踏まえ、
まえ、事業の
事業の基礎的
設計の
設計の見直しを
見直しを行
しを行いま
す。
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1 各プロセスの関係
フィードバック
基礎調査(基礎的設計)
(1)観光事業の基礎的設計
実証実験
設計内容
を反映
(6)機材購入
(2)IT人材育成施設の基礎的設計
設計内容
を反映
フィードバック
(3)動画配信事業の基礎的設計
(4)マリンパーク「謎解きイベント」
の実証実験
基礎調査(効果検証)
(1)観光事業の効果検証
(2)IT人材育成施設の効果検証
取りまとめ
取りまとめ
(5)報告書作成
(3)動画配信事業の効果検証
「謎解きイベント」
アプリケーション
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1 調査の進め方
協議会による検討の実施
当事業においては、町内の多様な主体によって構成される協議会を設置し、この協議会において、調査事業の方針
や本事業の実施内容の方向性等の検討を行った。また、協議会構成メンバーによって開催される分科会において、
西原町の現状に関するヒアリングや調査内容についての検討を行った。(詳細は別添の議事録参照)
≪協議会構成委員≫
≪協議会・分科会開催日程≫
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所属
氏名(敬称略)
西原町役場総務部企画財政課
電算係長兼広報係長兼共同参画係長 玉那覇敦也
広報係 与那覇 道
中野 豊
西原町役場建設部産業課
主事 入田里 幸治
西原町商工会
事務局長 大城助徳
経営指導員 野国 哲司
沖縄キリスト教学院大学・短期大学 総務課
課長 金城 雄彦
西原町立西原東小学校
片桐 功
コミュニティおきなわまちづくり株式会社
豊里 博輝
西原町PTA連合会
大城 剛
西原町青年協議会
事務局長 伊川 直樹
開催日時
会議体
議題
2013/1/15
第1回協議会
事業概要の説明
2013/1/22
分科会
基礎的設計(事前)の検討
2013/2/7
分科会
基礎的設計(事前)の検討
2013/2/14
第2回協議会
調査内容の検討と謎解きイベントの検討内容の中間報告
2013/3/18
第3回協議会
調査事業における課題の検討と謎解きイベントの概要説明
2 調査事業開始時点の本事業の全体像
IT人材育成施設としてコミュニティカフェ(コワーキングスペース)をムーンテラスに開設する。
ここに観光拠点(※)、Ustream放送局も併設。また、町民活動支援センターも併設する。
IT人材育成としては企業等から招へいした講師だけでなく、地元の大学生等も講師となり、
地元の企業や住民、子どもたち向けの様々なIT研修を実施。
観光拠点としては、IT研修を受講した学生等によってこの施設において観光ポータルサイ
トや観光アプリを運営する。
この施設を西原町の情報発信と人材交流の拠点とし、ここから新たな企業や産業が生ま
れていくことを目指す (※西原町立図書館にも観光拠点を設置予定)
情報配信
観光客
・一般視聴者
町内へ誘致
リソース提供
コミュニティカフェ
観光情報拠点
研修施設
Ustream放送局
学生・生徒
・児童等
受講料割引
郷土愛の醸成
PR手段の提供
コンテンツ
提供・広告料支払
観光事業者
・町内企業
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2 本事業のコンセプト
本事業の基礎的設計の前提となるコンセプト
協議会において本事業の方向性の検討を行った結果、取組内容を大きく観光事業、IT人材育成、動
画配信事業の3事業と3事業の運営拠点となるIT人材育成施設の運営に関し、それぞれ下記のコン
セプトが導かれた。このコンセプトにしたがって本事業の基礎的設計を行った。
IT人材育成施設
(カフェ)運営
西海岸とは異なる「文教のまち」としての観光のPR
西原町民向けの郷土愛の醸成
2.IT人材育成
子どもたちの自己肯定感の育成
「文教のまち」としてのIT人材・産業の育成
西原町の情報化を担う人材の育成
3.動画配信事業
動画を使った地域のコミュニケーション活性化
動画による西原町そのもののPR
Page 7
町内の小中学生、大学生、社会人の
コミュニケーションの場の創造
1.観光事業
2 基礎的設計概要
当初プラン(平成25年度から平成26年度
協議会において、「調査事業開始時点の本事業の全体像」をベースとして、本事業の実施内容を検討した結果、下記
のような結果となった。但し、平成25年度から平成26年度にかけての「当初プラン」とそれ以降の「将来プラン」の
二段階の基礎的設計としている。
事業
対象
運営組織・人材
コンテンツ
ファシリティ
自立的運営
観光
・観光客
・住民
・小中学生
(地域学習)
・NPO等の運営委託先
・観光協会
・観光コーディネーター
【コンテンツ】
・観光ポータルサイト
・観光アプリ
・動画
【イベント】
・既存イベントでの活用、モニターツ
アー
【施設】
・町立図書館ロビー
【設備】
・デジタルサイネージ
・タブレットPC/パソコン
・サイト広告
収入
・情報掲載料
IT人材育成①
(学生・一般
向け)
・小中学生
・高校生
・大学生
・社会人
・NPO等の運営委託先
・人材育成コーディネー
ター
・大学生・社会人講師ボ
ランティア
【講座】
・アプリ開発、Web制作、システム運
用、PR、デザイン
【イベント】
・アプリコンテスト
【施設】
・沖縄キリスト教
学院大学の教室(仮)
【設備】
・タブレットPC/パソコン
・企業協賛金
・受講料
IT人材育成②
(小中学生
向け)
・小中学生
・住民
・NPO等の運営委託先
・ICT支援員
・人材育成コーディネー
ター
・大学生・社会人講師ボ
ランティア
【ワークショップ】
・動画制作ワークショップ
・IT/ネットリテラシー講座
・パソコン教室
・小中学校での出張授業
【施設】
・小中学校のパソコン教室
・公民館
【設備】
・ビデオカメラ
・タブレットPC/パソコン
・企業協賛金
・受講料
動画配信
・住民
・観光客
・NPO等の運営委託先
・映像制作コーディネー
ター
【コンテンツ】
・町の紹介(史跡、
昔話、伝統芸能、町の人の紹介、特
技、うちなーぐち、企業広告他)
【イベント】
・動画コンテスト、CMコンテスト
【施設】
・町立図書館AVルーム
【設備】
・デジタルサイネージ
・企業協賛金
・広告収入
・企業広告
制作料
Page 8
2 基礎的設計概要
将来プラン(平成26年度以降)
平成26年度以降に事業運営拠点として常設スペースを整備する想定。その他赤字の取組を新たに実施する。
事業
対象
運営組織・人材
コンテンツ
ファシリティ
自立的運営
観光
・観光客
・住民
・小中学生
(地域学習)
・NPO等の運営委託先
・観光協会
・観光コーディネーター
【コンテンツ】
・観光ポータルサイト
・観光アプリ、ご当地ゲーム
・動画
【イベント】
・既存イベントでの活用、小中学校の
授業での活用
【施設】
・町立図書館ロビー
・常設スペース
【設備】
・デジタルサイネージ
・タブレットPC/パソコン
・サイト広告
収入
・情報掲載料
IT人材育成①
(学生・一般
向け)
・小中学生
・高校生
・大学生
・社会人
・NPO等の運営委託先
・人材育成コーディネー
ター
・大学生・社会人講師ボ
ランティア
【講座】
・アプリ開発、Web制作、システム運
用、PR、デザイン
・就職支援/起業支援
【イベント】
・アプリコンテスト
【施設】
・常設スペース
【設備】
・タブレットPC/パソコン
・企業協賛金
・受講料
IT人材育成②
(小中学生
向け)
・小中学生
・住民
・NPO等の運営委託先
・ICT支援員
・人材育成コーディネー
ター
・大学生・社会人講師ボ
ランティア
【ワークショップ】
・動画制作ワークショップ
・IT/ネットリテラシー講座
・パソコン教室
・小中学校での出張授業
【施設】
・常設スペース
・小中学校のパソコン教室
・公民館
【設備】
・ビデオカメラ
・タブレットPC/パソコン
・企業協賛金
・受講料
動画配信
・住民
・観光客
・NPO等の運営委託先
・映像制作コーディネー
ター
【コンテンツ】
・町の紹介(史跡、
昔話、伝統芸能、町の人の紹介、特
技、うちなーぐち、企業広告他
【イベント】
・動画コンテスト、CMコンテスト
【施設】
・常設スペース
・町立図書館AVルーム
【設備】
・デジタルサイネージ
・企業協賛金
・広告収入
・企業広告
制作料
Page 9
2 基礎的設計概要(スケジュール)
平成25年度からの3ヵ年の本事業の実施計画については以下を想定
各年度の実施内容の詳細は、各事業年度において前年度の実施状況を勘案して最終化させるものとする。
平成25年度
全体
平成26年度
イベント・ワークショップ・PR活動を中心に行い、
町内への事業の周知とのコアな人材を確保
自立運営に向けた体制づくり
継続的
運営体制構築
観光PR
1.観光事業
2.IT人材育成
3.動画配信事業
Page 10
自立的運営
開始
観光ポータルサイト・アプリ・ゲーム
運用
観光PR
観光PR
観光ポータルサイト構築・運用
観光ポータルサイト構築・運用
観光アプリ開発・運用
観光アプリ追加開発・ゲーム開発
初期運営体制
構築
平成27年度
継続的
運営体制構築
観光アプリ追加開発・ゲーム追加
開発
人材育成施設(常設)運営
IT講座開催(年6回程度)
IT講座開催(年6回~)
IT講座開催(年6回~)
小中学生向けワークショップ
開催(年6回程度)
小中学生向けワークショップ開催
(年6回~)
小中学生向けワークショップ開催
(年6回~)
動画配信拠点、動画放送局
の整備
動画コンテスト、C
Mコンテストの開催
動画配信拠点と動画放送局の運営
動画コンテスト、CMコンテストの
開催
動画コンテスト、CMコンテストの
開催
【参考】 事前設計に関する要検討事項
1.観光事業の進め方
観光事業の以下の二つのコンセプト
①西原町民向けの郷土愛の醸成
対象や目的が明確であり、学校や動画配信事業のイベント・ワークショップ等と連携することで事
業の実現可能性も高いと考えられる。
②西海岸とは異なる「文教のまち」としての観光のPR
目玉となる観光スポットもなく、観光客の受入先(店舗・飲食店)も少なく、町民の観光に対する意
識も低い中で、事業のゴール設定や進め方について検討が必要。
検討内容
・事業の当初のゴール設定
観光資源の町民による認知度の向上
・進め方
イベント等を通じて少しずつ観光への取組を町民に周知する。周知がある程度進んでか
ら対外的な観光PRを行う。
・体制
商工観光係+商工会と連携しつつ、協議会もしくは運営委託先が実施
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【参考】 事前設計に関する要検討事項
2.観光事業+人材育成①(学生・一般向け)の運営体制、自立的運営
3.動画配信+人材育成②(小中学生向け)の運営体制、自立的運営
観光事業の運営主体に求められる役割
動画配信事業運営主体に求められる役割
・観光ポータルサイト、観光アプリケーションの運
営(コンテンツ更新、システム運用)
・継続的・安定的なスタッフの確保
・低コストでの観光事業・人材育成①事業の運
営
・広告・情報掲載料の徴収(28年度以降)
・小中学生向け動画作成ワークショップの実施
・動画チャネルの番組作成時のプロデュース
・継続的・安定的なスタッフの確保
・動画編集スタジオの運営・管理
・低コストでの動画配信事業(動画チャネル)の運
営
・低コストでの人材育成②事業(ワークショップ・
イベント)の運営
・収入源の確保(28年度以降)
各事業の自立的運営に関しては、現時点での効果検証は難しく、来年度以降の
検討とする。
Page 12
【参考】 事前設計に関する要検討事項
4.事業の目標設定(平成25年度からの3年間)
1.観光事業
西海岸とは異なる「文教のまち」としての観光
のPR
西原町民向けの郷土愛の醸成
2.IT人材育成
子どもたちの自己肯定感の育成
「文教のまち」としてのIT人材・産業の育成
西原町の情報化を担う人材の育成
3.動画配信事業
動画を使った地域のコミュニケーション活性化
動画による西原町そのもののPR
町内の小中学生、大学生、社
会人のコミュニケーションの場
の創造
IT人材育成施設(カフェ)
Page 13
1.観光事業
観光ポータルの利用(10,000PV/月)
観光アプリの利用(10,000ダウンロード)
内間御殿の認知度(8割~)
2.IT人材育成
IT研修の実施(年3回~、30人)
育成人材の活用(10人)
動画ワークショップの実施(年6回~、180人)
3.動画配信事業
動画イベントの実施(年3回~、1000人)
西原町PR動画の作成(5本)
町民による動画チャネルの認知度(4割~)
施 設の開設、利 用者数 (
○○
名)
IT人材育成施設(カフェ)
3 観光事業の調査項目
実施項目
実施項目詳細
①西原町の観光
実態調査
・西原町の各観光スポットの来客数(外国人含む)の調査
・西原町の各観光スポットの来客者へのアンケート調査(情報ソース、観光ス
ポット選択理由、観光スポットの感想、消費額等)
②西原町の観光
配信実態調査
・西原町の観光情報の配信メディアのリストアップ
・西原町の観光情報の配信メディアの掲載情報・更新頻度・アクセス数調査
③沖縄観光客の
ニーズ調査
・調査場所の選定(国際通りや那覇空港、東京都内のわしたショップ等の調
査場所の選定)
・調査場所訪問者に対するアンケート調査(西原町及び町内観光スポットの
認知度、情報ソース、西原町訪問の動機・可能性等)
・ポータルサイト及びアプリケーションでサポートすべき外国語の調査
④観光へのICT利 ・観光へのICT利活用の先進事例調査(2、3事例程度)
活用の事例調査
⑤西原町、町内事 ・観光客の訪問先となる町内の店舗・飲食店や観光スポットに対する情報配
業者の観光事業 信に関するニーズ調査(掲載情報、コンテンツ掲載・更新方法、更新頻度、
ICT活用方法等)
への要望調査
Page 14
3 観光事業の調査項目
実施項目
実施項目詳細
IT研修の受講者や地域の大学生等による観光事業の運営可能性の検証を
⑥観光事業の運
営人材確保の可 行います。
・地域における学生を取りまとめる組織のリストアップ
能性調査
・学生へのアンケート・ヒアリング調査
観光ポータルサイトや観光アプリに情報を掲載した店舗・施設からの広告料
⑦広告料収入獲
得の可能性調査 の徴収の可能性の調査を行います。
・観光ポータルサイト及び観光アプリへの企業広告掲載の形態の整理
・飲食店、物販店舗、一般企業への広告掲載ニーズ及び広告料希望額のア
ンケート調査
・ポータルサイトの想定アクセス数調査(他地域の観光ポータルサイトアクセ
ス数調査)
⑧観光事業の基
礎的設計
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・観光事業における実施内容、体制、ビジネスモデル、スケジュール等の事
業計画立案
・期待される効果の取りまとめ
3-①西原町の観光実態調査
西原町の代表的な観光スポットの来場者数
観光スポット・イベント
西原マリンパーク
平和音楽祭
505,000人(H23)
消費額
90,835千円
(使用料+販売料)
1,500人(H22)
情報なし
136,796人(H20)
情報なし
東崎公園
17,390人(H21)
情報なし
内間御殿
情報なし
情報なし
西原運動公園
沖縄県立埋蔵文化財センター
5,200人(H19)
情報なし
桃原の石獅子
情報なし
情報なし
幸地グスク
情報なし
情報なし
棚原グスク
情報なし
情報なし
運玉森
情報なし
情報なし
内間御殿
Page 16
来場者数
調査結果のまとめ
西原マリンパークと西原運動公園といったレジャー施
設は現状においても十分な集客力がある。
史跡については、観光地としての整備がされておらず、
観光統計情報もない。「文教のまち」としては、史跡の
観光地としての整備が望まれる。
3-①西原町の観光実態調査
西原町の観光スポットに関するアンケート
アンケート実施概要
•
•
•
•
2013年3月に那覇市内、南風原町内、東京都内の3か所でアンケートを実施
県内在住者回答数(81名)、県外在住者回答者(30名)
アンケート用紙への記入によるアンケート調査を実施
アンケートにおいては、当初観光スポットの認知度を中心に調査予定であったが、調査
の過程において、そもそも西原町の認知度が低い可能性が発生したため、アンケート
においては、西原町そのものの認知度に関する調査を中心に実施した。
アンケート回答者の属性
男女構成
Page 17
年齢構成
居住地
3-①西原町の観光実態調査
アンケート結果
西原町を知っているか?
西原町に行ったことがあるか?
Page 18
調査結果のまとめ
県外在住者にとって、西原町の知名
度は極めて低いと言わざるを得ない。
県内在住者でも25%を超える回答
者が「知らない」、「行ったことがない」
と回答している。
3-①西原町の観光実態調査
アンケート結果
Page 19
調査結果のまとめ
県外在住者にとって、西原町は観光
地としては、殆ど認知されていないと
考えられる。
観光スポットとしては、きらきらビーチ
は、知名度が極めて高い。きらきらビー
チ、東崎公園、ムーンテラスといった沿
岸部のエリアは西原町有力な観光コン
テンツとして活用が可能と考えられる。
3-①西原町の観光実態調査
アンケート結果
「文教のまち」という西原町のキャッチコピーを知っているか?
「バレーボールのまち」という西原町のキャッチコピーを知っている
か?
参考:西原町在住者へのアンケート結果
調査結果のまとめ
町外においては、 「文教のま
ち」「バレーボールのまち」という
キャッチコピーは浸透しているとは
言い難い。西原町民についても、
更なる浸透が必要と考えられる。
Page 20
3-②西原町の観光配信実態調査
西原町の情報配信メディア
メディア
アクセス数
観光・イベント情報
の掲載有無
歴史文化情報
の掲載有無
西原町ホームページ
http://www.town.nishihara.okinawa.jp/
ー
有
有
広報誌
冊子
ー
有
無
さわふじガイドブック
冊子
ー
有
有
西原町観光ガイドマップ
冊子
2万部
有
有
西原町要覧
冊子
ー
有
有
西原町史「通史編」他
冊子
1000部
無
有
iPadアプリ(西原町史)
iPadアプリ
ー
無
有
Twitter(@nishihara_town)
https://twitter.com/nishihara_town
フォロワー:1,952
有
無
Facebook
Facebook
いいね:1件
無
無
さわふじチャンネルのブログ
http://nishiharatown.ti-da.net/
ー
有
無
さわふじチャンネル
http://www.youtube.com/user/nishiharato
wn
ー
有
無
商工会ホームページ
http://www.nishihara-sawafuji.jp/
ー
無
無
町立図書館ホームページ
http://library.town.nishihara.okinawa.jp/in
dex.html
ー
無
無
Page 21
3-②西原町の観光配信実態調査
西原町のインターネット上における情報配信メディア
西原町ホームページ
西原町さわふじチャネルのブログ
西原町史iPadアプリ
Page 22
西原町Faceboook
西原町Youtube(さわふじチャネル)
西原町立図書館ホームページ
西原町Twitter
西原町商工会
調査結果のまとめ
西原町では様々なメディアを活用し
て情報発信をしていると言える。
しかし、インターネット上のメディアに
おいては観光情報や歴史・文化に関す
る情報の配信が少ないと考えられる。
3-②西原町の観光配信実態調査
西原町がインターネット上でどのように見えているか?
【表1】
【表2】
Page 23
3-②西原町の観光配信実態調査
西原町がインターネット上でどのように見えているか?
Gooogle Trendによる分析結果
表1、表2は、Google Trendを使用したGoogleの検索機能によって検索されるキーワードの動向を分
析した結果である。
「西原町」というキーワードとともに検索されるキーワードとして多いものは「ブラスバンド」「さわふじ」「マ
リンタウン」「さとうきび」「ブーゲンビリア」といったものになっている。
一方で、「観光」「内間御殿」「文教のまち」「バレーボールのまち」といったキーワードとともに検索される
ことはほとんどない。
Gooogle検索による分析結果
「文教のまち」でGoogle検索を行うと検索トップにくるのは「文教都市浦和市」となっている。
「バレーボールのまち」でGoogle検索を行うと検索トップにくるのは「バレーボールのまち貝塚(貝塚市)
」となっている。
「西原町 観光」でGoogle検索を行うと「るるぶ.com」が検索トップとなった。
「黒糖がんじゅーむら」でGoogle検索を行うと「西原町商工会」が検索トップとなった。
調査結果のまとめ
Google検索における検索状況を分析すると、西原町として
西原町ブランドのコミュニケーションとしては、意図したものと
実際のイメージにギャップがあると考えられる。
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3-②西原町の観光配信実態調査
旅行雑誌への掲載状況
2013年1月時点で東京都内の大手書店(丸善)で発売されている以下の代表的な沖縄の旅行雑誌において西原町の
観光スポットや飲食店等が掲載されているかどうかを調査した。結果として情報掲載件数は0件。
•
•
•
•
•
まっぷる沖縄(昭文社)
じゃらん沖縄(リクルート)
大人の街歩き 沖縄(成美堂出版)
ことりっぷ沖縄(昭文社)
ココミル沖縄(JTBパブリッシング)
• ちゅらナビ(日本航空)
調査のポイント
現時点においては観光についての実態が乏しく、観光客の
受入体制は整備されているとは言い難いと言える。
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3-③沖縄観光客のニーズ調査
アンケート調査結果
アンケート実施概要
•
•
•
•
前述の観光スポットに関するアンケート調査と同時に実施。
県内在住者回答数(81名)、県外在住者回答者(30名)
アンケート用紙への記入によるアンケート調査を実施
実際に西原町の訪問者への目的や訪問先の調査を実施
Page 26
調査のポイント
西原町訪問の主たる訪問先はサンエー西原シティとなってい
る。西原町を観光目的で訪問している人の割合は極めて低い
と言える。
3-③沖縄観光客のニーズ調査
サポートすべき外国語
外国人延べ宿泊者数: 515,120人(平成23年)
外国人延べ宿泊者数及び国籍別割合(平成23年)
単位(%)
韓国
中国
香港
台湾
アメリ
カ
カナ
ダ
イギ
リス
ドイ
ツ
フラ
ンス
ロシ
ア
シンガ
ポール
タイ
マレー
シア
イン
ド
オース
トラリア
10.1
13.4
27.0
21.7
17.4
0.6
0.5
0.2
0.5
0.2
0.6
0.4
0.1
0.1
0.3
その
他
5.6
出典:平成23年版観光要覧-沖縄県
沖縄県を訪問する外国人のうち、10%以上の国籍は順に香港、台湾、アメリカ、中国、韓国となる。それ
ぞれの国で使用される言語(文字)は以下の通り。
香港・台湾(繁体字)
アメリカ・香港(英語)
中国(簡体字)
韓国(韓国語)
調査結果のまとめ
外国人観光客向けにサポートすべき言語(文字)は中国語
(繁体字・簡体字)、英語、韓国語。
Page 27
3-④観光へのICT利活用の事例調査
武雄市(自治体ホームページのFacebook化)
佐賀県武雄市(人口約5万人)は2011年8月より市のホームページのすべての機能を
Facebookページに全面移設し、これがニュースとなり、「ソーシャル活動に意欲的な武雄
市」として全国的に知られることとなりました。
移行前のホームページ
Facebook移行後(2012/3/14時点)
月間5万ページビュー
ファン:12,500人
平均月間インプレッション数:200万
ホームページのFacebook化によって約40倍の閲覧数となりました。
武雄市がホームページをFacebookページに移設した4つの目的
1.市職員と市民がコミュニケーションを取る機会を設け、両者をつなげていく。(インタラクション性)
2.市の活動や施策などの情報を、素早く発信し、市民に限らず広く拡散する(拡散性)
3.SNSを使って広く誰でも見せることで「常につながっている」ということを意識させ、職務に対する意識も向上させる。(職員の意識の向上)
4.生まれたつながりを最大限に生かして、社会に貢献する(意見の活用や、市民の暮らしへの貢献)
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3-④観光へのICT利活用の事例調査
武雄市(自治体ホームページのFacebook化)
Facebookの「友達」を通じた「拡散」による情報発信力の強化
2011年8月1日~2012年2月29日の投稿数と、クチコミリーチ数の累計
投稿数:1018件
クチコミリーチ数:9.0万人
武雄市の人口が約5万人であることを考えると、武雄市
のFacebookページは市外からも多くのアクセスを集めてい
ることが伺える。
したがって、Facebookページでイベント情報や観光情報
を告知することで対外的な情報発信も可能となる。
実際、下表のように観光情報に対して「いいね」の反応
が最も高かったという結果も出ている。
「いいね!」数の上位5エントリー
移住に適した田舎ラ
ンキングにて全国5位
にランクイン
(『いなか暮らしの本(宝島
社)2月号』)
Facebookホームページからのスピンオフプロジェクト
F&B良品
武雄市の特産品をコマース販売する
「F&B良品」を開設。
市がサイトを運営するため、数%の
販売手数料のみで利用可能である
ことから、これまで高額な出店料の
負担ができなかった地元の小規模な
店舗が出店できるようになった。
サイト全体で現在月額50万円の売
上を確保。海外展開も開始。
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武雄市ICT寺子屋
市役所のホームページのFacebook
化にあたり、PC利用やITリテラシーが
必要となることから、公民館等を活
用し、Facebook講習会をはじめとす
るIT・PC教育を実施。平成23年度に
おいては、こどもからお年寄りまでの
受講者市民が230名にのぼった。
事業のポイント
既存プラットフォームの活用
SNSの「つながり」を活用した、観光以外での話題性の提供
による情報拡散によって間接的に「まち」をPR
3-④観光へのICT利活用の事例調査
有田市(ARを利用したスマートフォンアプリ)
≪スマートフォンアプリ「AR-ARIDA」の開発経緯≫
「有田みかん」の品質認定制度「原産地呼称管理制度」の導入に合せて有田みかんを観光コンテンツとして活用しつつ、有田市の
情報を全国・海外に向けて発信するツールとしてスマートフォンアプリを作成。
有田市の祭りやイベント、伝説等も含め、「有田市」をまるごと知ることができる地域情報アプリであり、機能としては以下のものがあ
る。
・有田みかんの栽培ゲーム(AR(拡張現実)を利用)
・有田市のリアルタイム情報が読める電子書籍
・ムービーニュース
・有田市グルメスポット、観光スポットのGPSマップ
≪開発費≫
iPhone版 11,570千円
Android版 19,217千円
≪運営体制≫
・市の経営企画課の担当者をアサイン。
・ユーザー問い合わせ対応、プレゼント受付は制作会社
が担当。
・保守料は発生していない。(ランニングコスト=0)
≪効果≫
・iPhone
ダウンロード数 6,971件(H24年12月30日付)
・Andorod
〃
64,155件(H25年1月7日付)
・プレゼントの応募件数
1万件
≪課題≫
・アプリのダウンロード数を伸ばすためには、マスメディアや
インターネット上での露出が必要。プロモーションが不可欠
となる。
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事例のポイント
スマートフォンの普及により、情報配信はホームペー
ジだけでなく、スマホアプリも大きな役割を果たしている
ため、自治体の観光PRにスマホアプリ、特にゲームを
活用することは非常に有効な手段と考えられる。
効果測定の手段が限定されるため、導入目的と期待
効果を明確に定義しておく必要があると考えられる。
3-④観光へのICT利活用の事例調査
南風原町(観光へのポータルサイト・ARの活用)
観光へのポータルサイトの活用
南風原町には、現在(2013年3月時点)観光協会がなく、町内の観光スポットや飲食店等の情報は様々なサイトに点在しており、
体系的に情報が整理され、リスト化されたものがないため、既に「知っている」お店の場所等を検索して知ることはできるが、「知らな
い」お店の情報を探しだすことができない状態であった。
情報を整理し、「食べる」、「買う」、「知る」、「学ぶ」といったカテゴリ別検索、キーワード検索、地図から検索、新着情報から検索等
の複数の検索方法を用意し、情報を探しやすい観光ポータルサイトを構築。パソコンでもスマートフォンでも見やすいようにサイトは二
つ構築し、コンテンツの更新についてはCMS(コンテンツマネジメントシステム)を導入することで、一つのコンテンツを更新するとパソ
コン版、スマートフォン版の二つのサイトの両方に更新内容が反映される仕組みとした。
また、外国人観光客の誘致に備え、外国語(英語、韓国語、繁体中文、簡体中文)にも自動翻訳にて対応している。
パソコン版サイト
スマートフォン版サイト
事業のポイント
観光情報のPRのためには、町内の観光情報を集約して掲
載したサイトが必要不可欠であり、情報を一元化することでコ
ンテンツ管理の効率化も図られると考えられる。
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3-④観光へのICT利活用の事例調査
南風原町(観光へのポータルサイト・ARの活用)
観光へのAR技術の活用
AR(拡張現実)技術は、スマートフォン等のGPSや磁気コンパスの機能を使って、現実の映像に付加的に情報を重ね合わせて表示
する機能である。要するに、バーチャル(仮想的)に看板を立てることが可能となる。
ARは地図やナビゲーションとの親和性が高く、スマートフォンのカメラ映像上に、観光スポットや飲食店の案内情報をエアータグとし
て表示し、これをクリックするとその観光スポットや飲食店の詳細情報や口コミ情報、地図上の所在地等が閲覧できる。
南風原町では、絣ロードに観光客を誘致し、散策してもらうことを目的とし、絣ロード周辺の観光スポットを紹介しつつ、案内するた
めのスマートフォン向け観光アプリを導入した。観光アプリには、スタンプラリー機能もあり、指定されたスポットを訪問してスタンプを
あつめ、全てのスタンプを集めると記念品がもらえるという取組を行っている。
2013年3月2日、3日に行われた「ふぇーばる物産展」にてブースを設け、観光アプリの告知を行ったところ、2日間で約300件のア
プリダウンロードがあり、地元住民や観光客の関心の高さがうかがえた。
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事業のポイント
近年スマートフォンの普及率は急激に高まっており、また、ARを使っ
たスマートフォンアプリによる観光案内はまだ国内でも事例が少なく
新鮮味もあり、観光PRに有効と考える。また、町の子供たちの地域
学習コンテンツとしても有効。
3-④ICT技術トレンドと観光利用について
株式会社野村総合研究所では、2017年度までの「位置情報の活用による顧客・生活者向けサービスの
進化と、そのインパクト」を予測した「ITロードマップ」を取りまとめた。「顧客・生活者向けサービス」を「観
光客及び住民向けサービス」と読み替えれば、これはそのまま自治体向けサービスの進化ととらえること
ができる。近年、スマートフォンと無線LAN(Wi-Fi)の普及により、生活者と特定のスポット(飲食店等)・
サービスを結びつける手段として位置情報の活用が拡大しています。
Page 33
3-④ICT技術トレンドと観光利用について
O2O(Online to Offline※1)サービスの拡大
2012~2013年度:先進的な小売業では、会員が持ち歩くスマートフォンに内蔵されたGPSセンサーを活用して、位
置連動クーポンの配布サービスを開始し始めています。foursquareなど、利用者同士が位置を共有するSNSや、
スマートフォン向けクーポンアプリケーションを介して、会員が入店する際に「チェックイン(訪問したことを宣言)」し
てもらい、その場でしか得られないクーポンを提供するサービスが始まります。これまで、生活者の位置を把握する
方法は、GPSや携帯電話基地局を用いた測位に限られていました。しかし、これらの測位方法では、誤差が数百
メートル~数キロにわたることがあり、正確に位置を把握するには限界がありました。そのため、サービス会員が店
舗の前まで来たのか、店舗に入店したのか、特定の売り場を訪れたのかといった、具体的な実店舗への導線の過
程や状況を把握することはできませんでした。最近では無線LANの電波や、超音波などを用いて、サービス会員の
スマートフォンが特定の場所に「近づいたことを検知」する技術が登場しています。また、既にGoogle Mapsなどで
は、大都市圏の駅・大型商業施設などで屋内の地図が作成されています。これにより、サービス会員が店舗の近
くに来たり、店舗の特定の陳列棚に「近づいたことを検知」し、来店クーポンや入店ポイントなどを提供するといっ
たサービスが可能になりつつあります。(ITロードマップより抜粋)
「LINE※2」によるO2Oサービス
• 2012年12月、4500万人の利用者を有するLINEでは「LINE@」として
O2Oサービスを開始した。月額5250円でLINE上に企業が公式アカウント
を持つことができ、LINE上でリアルタイムでクーポン発行やキャンペーンの告知が可能
となる。特に飲食店等では、ランチ間や夕方に情報配信することで、効果的に販促が
可能となる。
• LINEでは、2013年4月より新サービス「LINEマストバイ」の提供開始予定。
このサービスでは、対象商品の購入者のみにLINEで使えるオリジナルスタンプ
を配布するというもの。サービスの第一弾としては、日本コカコーラの「爽健美
茶」を購入すると人気漫画の「モテキ」「海月姫」「GTO」等のスタンプがもらえ
るというもの。
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※1 オンライン(インターネット)の情報がオフライン(実際の店舗等)の訪問や購買活動に影響を与えたり、オンラインからオフライン
へと生活者の行動を促すマーケティング施策を伴うサービス
※2携帯電話やスマートフォン向けのインターネット電話やテキストとスタンプと呼ばれるキャラクターの画像を用いた、リアルタイムの
コミュニケーションツール
3-④ICT技術トレンドと観光利用について
O2O(Online to Offline※1)サービスの拡大
iPhone5の発売日に日本中が沸いた2012年9月21日。東京・銀座で行われたあるサービスが大きな話題を呼ん
だ。GAP、アディダス、無印良品などの銀座・有楽町店で一斉に、iPhoneを使った新たなサービス「Passbook」を
活用したサービスが展開された。消費者がiPhone上で表示されたクーポンを店頭で提示すると、特製グラスやオ
リジナルボールペンなどのプレゼントがもらえる。たった2日間で大量のプレゼントの引き換えが完了した企業も出
た。
Passbookは、いつも持ち歩いている自分のiPhoneでクーポン、会員カード、チケット、搭乗券類をまとめて管理で
きる機能で、アップルのiPhoneやiPadに搭載される組み込みOSの最新バージョン、iOS6の標準アプリである。必
要なときにiPhoneの画面を店頭で表示して使う。Passbookには、位置情報や
時間を元に、iPhoneの画面に自動的にお知らせを通知してくれる機能がある。
たとえば、クーポンやカードが使える店舗の近くに来たときや、チケットの使用期限
や飛行機の搭乗時刻が近づいたときなどだ。これで、せっかくのクーポン類を使い
忘れる心配もなくなる。
2012年10月、NTTグループは、阪急阪神グループ、博報堂と協業でモバイル会員
向けO2Oサービス「SMART STACIA(スマート スタシア)」を始めた。同時に、12
年10月から13年5月まで、会員を対象とした大規模O2O実証実験にも本格的に
取り組んでいる。その実験の地の1つが、西日本最大級の商業施設「阪急西宮
ガーデンズ」である。
「阪急西宮ガーデンズ」ではまったく新しい買い物体験ができる。来店者は、阪急
西宮ガーデンズを訪れると、まずスマートフォンで「阪急西宮ガーデンズアプリ」を
立ち上げる。すると、巨大モール全域で、Wi-Fi環境の高速インターネット通信が
無料で利用できるようになる。館内の至る所に設置されたWi-Fi端末の電波は、
位置計測にも利用される。来店者は、自分が今、巨大施設の何階のどこにいるかをアプリ上の館内地図によって
、リアルタイムで正確に確認できる。この機能を使い、ショッピングモール内のナビゲーションを行うだけでなく、お
気に入りの店舗に近づくと自動でクーポンが配信されたりする。
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3-⑤西原町、町内事業者の観光事業への要望調査
協議会における観光事業への意見・要望としては以下のものが挙げられた。
全体として
• 西原町では、これまで「観光」への取組は行っていないため、徐々に受入体制を整えていく必要がある。
観光ポータルサイトについて
• 観光ポータルサイトにおいては、防災、観光、文化財の情報を載せたい。
• ポータルサイトは観光客だけでなく、町民も町の情報を得るために使えるようなものとしたい。毎日アクセス
観光アプリについて
• 既存の観光資源(工場見学、琉舞、空手道場、三線教室、エイサーの練習等)の活用し、ここに観光客を誘致・
案内するような仕組みをICTを活用して構築したい。
• まだ眠っている文化財も掘起して、文化財マップを整備したい。地域の人しか知らないような史跡等の案内もで
きるとよい。歴史、人物、戦跡もマップとして整備したい。
• こどもたち向けに西原町のよいところをPRをし、地域学習に活用したい。そのためにはゲーム性の高いアプリケ
ーションにするのもよい。
• 行政やまちづくりの仕組みを知るための「西原版シムシティ」のようなゲームや町の特産品であるサトウキビやから
し菜の栽培ゲーム等も面白い。
観光ポータルサイト・観光アプリの運用体制について
• 観光ポータルサイトや観光アプリケーションの更新や運営に大学生等のリソースを活用することで、コストを抑え
たい。
調査結果のまとめ
観光事業による情報発信は、対外的に観光客向けに発信
するだけでなく、町内の子どもから大人までのすべての世代に
対して、西原町の歴史・文化、良さを周知する取組とすること
が望まれる。
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3-⑥観光事業の運営人材確保の可能性調査(追加調査)
観光事業の運営人材確保の可能性調査
観光事業に関するICTを活用した情報配信の運用を担う人材に求められるスキルとして
は、情報技術に関する専門知識が必要不可欠と考えられる。また、比較的低コストで、
リソースの調達を流動的に行える必要があることから、人材の調達先としては、キャンパ
スが西原町内にある琉球大学の工学部情報工学課の学生が最も有力と考えられる。
琉球大学の情報工学部の学生へのヒアリングによれば、大学1年生は、時間はあるがス
キルが不足し、大学2年生と4年生は授業や就職活動で忙しくアルバイトの時間も取れ
ない。大学3年生はスキルは充分あり、比較的時間のゆとりもある。
琉大生のアルバイト代の相場としては、学内の教授の手伝い等は時給700円~770円
程度、学外の家庭教師等でも時給1500円程度。
学内のホームページ更新等のアルバイトはあるが、学生が携われるWeb系のアルバイト
の仕事はほとんどなく、あれば積極的に取り組みたいとの意見もあった。
調査結果のまとめ
観光事業の運営人材は、琉大の情報工学の3年生が有力
候補
学生を安定的且つ流動的に調達する仕組みを構築すること
が望まれる
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3-⑦広告料収入獲得の可能性調査(追加調査)
広告料収入獲得の可能性調査
一般的な媒体への広告料の事例調査結果
• じゃらんネット(月間アクセス数 500万アクセス)
バナー広告
70万円(2週間)
• るるぶ沖縄ドライブ(発行部数 8.4万部)
1/3ページ記事 240,000円
カタログ記事
1/8ページ 90,000円
• まっぷるマガジン沖縄(発行部数 28万部)
宿泊施設
1/4ページ 175,000円
飲食・物販店
1/6ページ 120,000円
• 各種フリーペーパー(発行部数 30万部)
広告枠
1/6ページ 年間50,000円~
西原町広報誌(発行部数 13,500部)
• 広報誌広告 1枠10,000円
現在の町内企業の広告掲載実態:
• 西原町広報誌への広告掲載企業 4社(2013年4月号)
• 西原町広報誌以外の、上記の一般的な媒体への広告掲載の事例は見当たらなかった。
調査結果のまとめ
西原町の飲食店や店舗は観光客をメインターゲットとしては考えていないと
考えられるため、高い広告料を負担してPRを行う動機づけがない。
一方で、西原町民+αをターゲットとしたメディアへの広告掲載で月額1万円
程度であれば広告料の獲得の実現可能性は高いと考えられる。
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3-⑧観光事業の基礎的設計
趣旨
西原町においては、「観光」といっても前述の調査結果から分かるとおり西原町観光につ
いての対外的なPRができているとは言い難い状況にある。また、西原町の約3分の2の
住民は、転入者であることもあり、西原町の歴史や文化を知らない住民も多く、充分な受
入体制ができているとは言い難い。
西原町の観光振興のためには、対外的な西原町のPRを行うとともに、住民向け、特に地
域の小学生をはじめとする子どもたちに西原町の歴史、文化を伝え、その魅力を認識して
もらう必要がある。
近年の目覚ましインターネットとスマートフォンの普及、スマートフォンによる位置情報を活
用したO2Oサービスとして、観光ポータルサイト及び観光アプリ、さらに地域学習ゲームを
通じて、郷土愛・自己肯定感の醸成を行いの醸成を行い、地域活性化を図った結果とし
て西原町の観光地としてのブランドを確立し、観光振興を図る。
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3-⑧観光事業の基礎的設計
事業概要
西原町の観光地ブランドの確立
地域コミュニティの活性化
観光ポータルサイトの構築
・町民間のコミュニケーションツール
・西原町のイベント・観光情報の配信
・観光施設の予約システム
観光プロモーション
・観光ポータルサイトのPR
・関連するイベントでの観光アプリの利用促
進キャンペーン
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郷土愛・自己肯定感の醸成
ICTリテラシーの育成
生涯学習の推進
観光アプリの構築
地域学習ゲームの構築
・スマートフォン向けのAR技術を使ったマッ
プ及び道案内システム基盤を構築
観光コンテンツの整理
・歴史、人物、戦跡のマップ作成
・町内の飲食店、特産品マップ作成
・工場見学、空手教室、琉舞教室、三線教
室等の組織化
・特産品
・街づくり
3-⑧観光事業の基礎的設計
体制
地域の多様な主体の意見を事業に反映させるため、調査事業と同様の地域協議会を設
置し、協議会の検討結果に基づいて事業を推進することとする。
また、最終的には西原町内において町内事業者を運用委託先とし、自立運営できるように
するため、事業期間中に運用委託先企業に対し、徐々にナレッジトランスファーを行う。
地域協議会
・西原町役場、商工会、青年会、P
TA連合会、学識経験者
事業運営の方針の検討・
決定
事業実施主体
西原町
・企画財政課
事業委託先
(構築時)
事業委託先
(運用時)
事業期間の3年間の間において、
徐々にシステムの運用に関するナレッ
ジを運用委託先に対して移管する。
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西原町内で自立運営が
できるよう、町内の企業
が事業期間終了後には、
地元企業に運用を委託
する。
3-⑧観光事業の基礎的設計
平成25年度からの3ヵ年の本事業の実施計画については以下を想定
観光コンテンツの整理、観光ポータルサイト及び観光アプリといったシステム構築について
は平成25年度から開始。構築が完了してから既存イベント等を利用して利用促進のため
のプロモーションを実施。コンテンツの整理とプロモーションは3年間継続する。また、観光
ゲームについては、プラットフォームとしてのシステムである観光ポータルサイトや観光アプ
リと比較すると利用目的や用途が限定されてしまうため、事業2年目以降において、ある
程度ゲームへのニーズが見通せるようになってから構築を検討するものとする。
平成25年度
全体
平成26年度
イベント・ワークショップ・PR活動を中心に行い、
町内への事業の周知とのコアな人材を確保
自立運営に向けた体制づくり
継続的
運営体制構築
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自立的運営
開始
観光ポータルサイト・アプリ・ゲーム
運用
観光PR
観光PR
観光コンテンツの整理
観光コンテンツの整理
観光コンテンツの整理
観光ポータルサイト構築・運用
観光ポータルサイト構築・運用
観光アプリ開発・運用
観光アプリ追加開発・ゲーム開発
観光PR
1.観光事業
平成27年度
観光アプリ追加開発・ゲーム追加
開発
4 IT人材育成施設の調査
実施項目
実施項目詳細
①西原町周辺の若者 一般的な公開情報での調査
の雇用実態調査
②IT人材に関する市
場調査
一般的な公開情報での調査
③IT人材育成のニー
ズ調査
ニーズ調査については、小中学生、大学生、社会人へのアンケート及びヒ
アリングとする。
④IT人材育成施設運 ・IT人材育成施設運営の先進事例調査(2、3事例程度)(セミナー運営、
職業訓練学校、資格受験予備校等の事例等)
営の事例調査
⑤企業のPR等のサー
ビスによる対価の
獲得の可能性調査
企業へのIT人材の提供や研修施設で身に着けたスキルの実践の場とし
て企業向けにポータルサイト構築等のサービスを提供することによる事業
収益の獲得の可能性の検証を行う。
・企業向けアンケートによるIT人材育成に関する協賛企業の有無の確認
・研修施設におけるカリキュラムと提供可能サービスの整理及び課金方
法の検討
⑥IT人材育成施設の
基礎的設計
・IT人材育成施設における研修施設設置場所、研修カリキュラム、体制、
ビジネスモデル、スケジュール等の事業計画立案
・期待される効果の取りまとめ
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4-①西原町周辺の若者の雇用実態調査
県内の高校生、大学生の就職状況
沖縄労働局職業安定部調べ
≪琉大生の就職率≫
89.2%(平成24年4月末現在)
≪琉大生の就職先(上位3位) ≫
県内民間企業 41%
県外民間企業 22%
県内地方公務員 12%
高卒内定率 88.3% (全国平均)
2013年1月時点
大卒内定率 81.7%(全国平均)
2013年2月時点
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調査結果のまとめ
高卒内定率、大卒内定率ともに全国平均を大きく下
回っている。特に大卒内定率は低い結果となっている。
しかし、琉球大学の就職率は極めて高い。
4-②IT人材に関する市場調査
県内IT企業の採用状況(2011年琉球大学調べ)
≪社員構成≫
≪採用対象学歴≫
≪採用時期≫
調査結果のまとめ
県内IT企業の採用状況をみると、ITスキルよりもコ
ミュニケーションスキルや社会人としての一般常識といっ
たヒューマンスキルが重要視されていることが見受けら
れる。
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≪新卒採用時に求めるスキル≫
4-③IT人材育成のニーズ調査
協議会におけるIT人材育成に関する要望・意見として以下が挙げられた。
人材育成の対象について
• 人材育成の対象は小学生からお年寄りまでとしたい。
• 中学生・高校生は勉強が忙しいため、時間にゆとりのある小学生を人材育成の対象とすべき。小
学生を対象とすれば、親や年寄もついてくる。
人材育成の目的について
• 人材育成については、ベンチャー支援や就職支援のようなものはニーズは乏しい。
• 人材育成の目的は、大きく二つあり、観光ポータル・観光アプリを運営できる人材の育成と子供た
ちのICT教育(動画作成、動画配信)になる。
• 子どもたちが自ら動画配信を行うのであればネットリテラシー・メディアリテラシー教育も必要。
人材育成拠点について
• 人材育成については、当面は常設のスペースは使用せずに、一時的に沖縄キリスト教学院大学の
教室等を利用すれば、経費が抑えられる。大学としても地域連携や高大連携を求めている。
• 当面はイベント的にワークショップや講義形式での人材育成を行い、参加希望者の増加や講義の
有料化等による収益が望めるのであれば、常設のスペースを確保すればよい。
人材育成の体制について
• 人材育成のためには講師もできるコーディネータが必要不可欠。アシスタントとして大学生のアル
バイトやボランティアも必要となる。
• 3年の事業期間終了後も自立的に継続して人材育成を行える体制を構築したい。
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4-③IT人材育成のニーズ調査
琉球大学工学部情報工学科の学生からはIT人材育成に関する要望・意見とし
て以下が挙げられた。
人材育成の目的について
• プログラミングのより専門的な知識(中級者レベル)を得たい。そのようなセミナーやワークショップ
があれば参加したい。
• Web系のプログラミングやアプリ開発は授業ではあまり取り上げられないため、そのようなカリキュ
ラムにも興味がある。
• 琉球大学にはクリエイター系の学科がなく、デザインやアイデアを考える人がいない。デザイナーや
クリエイター等とコラボできるようなワークショップもあったら面白い。
Page 47
4-④IT人材育成施設運営の事例調査
岐阜県ソフトピアジャパン(IT人材育成・インキュベーション施設運営)
http://www.softopia.or.jp/
≪施設運営≫
元々、IT企業の集積施設として運営開始し、インキュベーション施設としてベンチャー企業向けのブースやホテルを併設。企業向けIT人
材の育成をめざし、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)も開学した。
しかし、500億円かけた施設の利用が進まず、県の財政を圧迫し、議会でも問題となった。
その後2007年にIAMASの赤松教授がiPhoneアプリの開発をはじめ、2008年にFingerPianoが大ヒットしたのを契機にiPhoneアプリ
開発で有名な頓智㈱やFEYNMANがソフトピアに入居し、2009年よりiPhone塾開講したことにより、受講者も全国から集まるようにな
り、徐々に入居率も上がってきている。入居者を集めるために施設の取組をこまめにプレスリリース(年間30本程度)することで、世の中
の関心を集める努力をしている。
現在は、施設運営はふるさと雇用の補助金を使って3年間地元企業に運営を委託している。施設の運営費は年間3000万円から
5000万円程度。半分は人件費となっている。
≪人材育成≫
ふるさと雇用の補助金を使って失業者を雇用し、これを企業に派遣することで人材育成を行った(100名中90名就業した)。企業に派
遣してアプリ開発を行うことでアプリ開発の習得を促している。
≪人材交流≫
施設の入居企業や団体間の交流を促すために定期的にイベントやパーティーを開催。また、県が企業間マッチング等の役割を一部担っ
ている。
事例のまとめ
ハコモノがあるとそこに人を集め、交流を促すことで新
しいビジネスを生み出すことも可能である。
但し、ハコの値段(ランニングコスト)がタダ同然である
ことが求められる。
Page 48
4-④IT人材育成施設運営の事例調査
CANVAS
http://www.canvas.ws/
NPO法人CANVASは、「こども向け参加型創造・表現活動の全国
普及・国際交流を推進するNPO」として、政府やマルチメディア振
興センターの支援のもと、2002年11月に設立。「こどものための
創造の場と表現の場を提供し、豊かな発想を養う土壌を育てる。」
こうした目標に向けて、CANVASは国内外の団体・人と新しいネッ
トワークを形成し、世界規模の活動を実施。
東京大学や慶応大学のキャンパスを利用し、幼児から高校生を対
象としたメディアリテラシー、デジタルコンテンツ制作等を中心とし
た様々なワークショップ・イベントを開催。ワークショップ運営の人
材育成も実施。
Page 49
事例のまとめ
日本国内でのこども向けワークショップの運営団体と
しては最大規模であり、CANVASのワークショップ運営ノ
ウハウを西原町の地元の企業・団体に移転することで、
西原町独自のワークショップ運営ができるような体制の
構築が望まれる。
4-④IT人材育成施設運営の事例調査
CANVASにおけるワークショップの実施イメージ
http://www.canvas.ws/
<お見積りにおけるワークショップ開催仕様等>
西原町におけるワークショップ実施のための人材育成を前提とし
たワークショップの実施
概要:映像制作(アニメーション等)
定員:30名
対象:小学生
[展開時間]
1日:10:00~16:00
[指導人材]CANVAS講師・ファシリテーター等の人材
講師×1名
ディレクター×1名
ファシリテーター×6名
#基本的な考え方として
・トータルでCANVASの指導人材による展開
・地域人材の導入等については、ファシリテーター費用が割愛され、
地域人材研修費が追加となる
#以下は費用に含まれる
・ワークシート等、ワークショップ実施に必要なツールの制作
・作品の事後編集管理
Page 50
概算見積:
ワークショップ実施一式
※交通費・宿泊費除く
約70万円
4-④IT人材育成施設運営の事例調査
総務省における「教育分野におけるICT利活用推進のための情報通信技術面に
関するガイドライン(手引書)2013(小学校版及び中学校・特別支援学校版)」
の公表」
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu05_02000032.html
総務省は、これまでの「フューチャースクール推進事業」の成果を踏まえ、学校現場におけるICT環境の構築や運用、利活用の際
の情報通信技術面に関わるポイントや留意点について、教育関係者の具体的な取組や地方自治体の導入の参考となるとともに、
導入のきっかけとなるように、「小学校版」及び「中学校・特別支援学校版」のガイドラインをそれぞれ策定し公表した。
Page 51
4-⑤企業のPR等のサービスによる対価の獲得の可能性調査
育成した人材を使った企業向けのホームページ構築等のサービスの提供による
収益の獲得可能性の検討
• 現状、西原町内の企業においては、小規模事業者が多く、また、観光客向けのビジネ
スを行っている事業者も少ないため、ホームページが必要な事業者については、既に
作成済であり、そうでない事業者については、ニーズがないため、直接ホームページ制
作の受注等は難しいと考えられる。但し、既存のホームページ制作会社等に派遣する
ことで、収益を確保することは考えられる。これも今後の本事業の中で検討する。
企業向けアンケートによるIT人材育成に関する協賛企業の有無の確認
• 現状、西原町内の企業においては、小規模事業者が多く、イベント等の協賛金の募集
も難しい状況であり、あらかじめ人材育成に関する協賛を見込むことは難しいと考えら
れる。本事業を行う中で人材育成の取組が評価されることによって協賛が集まる可能
性があるため、本事業開始後に改めて検討する。
研修施設におけるカリキュラムと提供可能サービスの整理及び課金方法の検討
• 前述のCANVASにおいては、企業等の協賛によってタダで受講できるワークショップもあるが、
基本的に参加費を徴収している。内容によって1,500円から30,000円のものまである。本事業で
行う人材育成のワークショップや講義においても、事業開始当初はタダか低料金で実施し、町内
での認知度が高くなり、また、ニーズの掘起しがされるのに合わせて徐々に価格を上げていくこと
が現実的と考えられる。こちらも本事業開始後に改めて検討する。
Page 52
4-⑥IT人材育成施設の基礎的設計
趣旨
西原町には観光協会がなく、観光事業における
観光ポータルサイトや観光アプリ、地域学習ゲー
ムの運用や情報更新を行う人材の確保が必要。
西原町には、琉球大学や沖縄キリスト教学院大
学等の大学があるため、これらの大学の学生を
活用することで、文教のまちならではの観光事業
の展開を行いつつ、観光事業の低コストでの運
用が可能となる。
地元の大学生や若者を対象としてIT研修を行い、
受講生の中から観光ポータルサイトや観光アプリ、
地域学習ゲームの運用や情報更新を行うための
人材を確保する。
Page 53
観光振興の取組として西原町の内外に西原町
の魅力を効果的に伝える必要がある。
西原町の魅力を町内外に伝えるためには、西原
町民が日常的に自ら情報発信することで、より
効果的なPRが可能となる。
情報発信には、インターネット動画を活用するこ
とで誰にでもわかりやすく伝えることが可能とな
り、そして、子どもたちが動画配信を行うことで、
子どもたちを取り巻く大人も巻き込むことができ、
地域コミュニティの活性化、まちぐるみでの観光
振興への取組にもつながる。
小学生向けに動画制作のワークショップを行うこ
とで、子どもたち自らが動画による西原町のPR
を行えるための素地を作る。
4-⑥IT人材育成施設の基礎的設計
事業概要
IT人材育成の目的は観光ポータルサイト・観光アプリの運営を担う人材の育成と小学生を中心とした子供たち向け
の動画作成教育の二つがある。初年度はワークショップ形式で実施するが、将来的にはワークショップや研修のカリ
キュラムを増やし、常設の施設を利用した研修施設の運営も見据えて事業を推進する。
≪小学生向けの動画作成教育≫
•西原東小学校のクラブ活動の時間を使った動画作成ワークショップの実施(年間10時限程度)
「小学生」による「インターネット動画配信」を行えるようにするため、児童向けの動画作成ワークショップを行うが
、これを町内の全小学校で行うことで、まちぐるみでの取組が可能となると考える。しかしながら、町内のすべて
の小学校で動画作成ワークショップを行うためには、外部講師が必要となり、予算と人員の確保の観点から実施
することは困難であることから、実証実験的に西原東小学校におけるワークショップを実施することとした。また、
ワークショップを教育課程の中で実施することは時期尚早であること、放課後の時間を活用して実施することは、
学校施設や児童の安全確保の観点から難しいことが予想されることからクラブ活動の時間を活用することとした
。
•沖縄キリスト教学院大学における受講者の町内公募によるワークショップの実施(年間全6回程度)
西原東小学校以外の児童へのワークショップ参加の機会を確保するため、公募による参加者募集によるワークショップも実施する。
≪観光ポータルサイト・観光アプリの運営人材育成≫
・沖縄キリスト教学院大学において琉球大学工学部 情報工学科の学生を中心として受講者を募集
し、IT講座を実施(年間全6回程度)
研修施設として、沖縄キリスト教学院大学の教室の無料又は低料金での利用の協力が得られていることから、
ここを当面の研修拠点として活用し、若者向けのIT研修を行う。
Page 54
4-⑥IT人材育成施設の基礎的設計
体制
地域の多様な主体の意見を事業に反映させるため、調査事業と同様の地域協議会を設
置し、協議会の検討結果に基づいて事業を推進することとする。
また、観光ポータル・アプリの運営を担う人材育成とこども向け動画教育は、必要とされる
スキルやノウハウが異なると考えられるため、それぞれ別の事業者に委託すべきと考える。
地域協議会
・西原町役場、商工会、青年会、P
TA連合会、学識経験者
事業運営の方針の検討・
決定
事業実施主体
西原町
・企画財政課
Page 55
IT人材育成
運営委託先
こども向け動画教育
運営委託先
IT人材育成には観光アプリ・ポー
タルサイトの構築委託先企業から
のナレッジトランスファーを行う。
こども向けワークショップの専門家
であるCANVAS等からノウハウ
の提供を受ける。
西原町内で自立運営が
できるよう、いずれも地元
企業から委託先候補を探
す。
4-⑥IT人材育成施設の基礎的設計
平成25年度からの3ヵ年の本事業の実施計画については以下を想定
平成25年度
全体
2.IT人材育成
Page 56
平成26年度
平成27年度
イベント・ワークショップ・PR活動を中心に行い、
町内への事業の周知とのコアな人材を確保
自立運営に向けた体制づくり
初期運営体制
構築
継続的
運営体制構築
自立的運営
開始
人材育成施設(常設)運営
IT講座開催(年6回程度)
IT講座開催(年6回~)
IT講座開催(年6回~)
小中学生向けワークショップ
開催(年6回程度)
小中学生向けワークショップ開催
(年6回~)
小中学生向けワークショップ開催
(年6回~)
5 動画配信事業の調査
実施項目
実施項目詳細
①動画による地域情
報配信の取組の事
例調査
・Ustreamを使ったPR事例、地方自治体によるUstream放送局運営の
事例、その他動画配信を使った観光PR事例の調査
②地域の児童・生徒
による動画作成イ
ベントの実施
・地域の児童・生徒によるUstreamによる動画作成のワークショップを実
施し、児童・生徒によるUstream放送局運営の実証調査を行う
(課題の洗い出し、児童・生徒のニーズ調査を実施)
⇒既に小学校での動画作成の事例があるため、小学校の事例調査とす
る
③企業広告収入獲
得の可能性調査
Ustreamを使った企業広告や企業のPR用動画の製作等を受託すること
による事業収益の獲得の可能性の検証を行う。
・企業向けアンケートによるUstreamを使った広告作成やPR用動画作成
に対
するニーズ及び広告料希望額の調査
・Ustreamを使った企業・イベント等のPRの事例調査
④動画配信事業の基 ・動画配信事業における体制、ビジネスモデル、スケジュール等の事業計
画立案
礎的設計
・期待される効果の取りまとめ
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5-①動画による地域情報配信の取組の事例調査
西原町 さわふじチャネル人気動画(再生回数トップ9)
西原高校マーチングバンドin
14th Super Marching 2008
(再生回数:197,408回)
西原町平和音楽祭2009
かぐやひもさん
(再生回数:16,073回)
歯科検診を受信しましょう!
(再生回数:14,272回再生)
浦田・西堀ペア合宿in西原
町きらきらビーチ
(再生回数:13,756回)
ビーチバレー浦田西堀ペア
in きらきらビーチ(再)
(再生回数:6,826回)
西原東中学校野球部優勝
報告
(再生回数:5,613回)
西原町平和音楽祭2009 西原高校
マーチングバンドのみなさん
(再生回数:4,537回)
こいのぼり掲揚式
(再生回数:4,107回)
西原高校マーチングバンド
ありがとうコンサート パート1
(再生回数:4,736回)
Page 58
5-①動画による地域情報配信の取組の事例調査
西原町 さわふじチャネル最近の登録動画
ベーカリーセッソー
(再生回数:106回)
西原町街づくり基本条例:
100人のワークショップ
(再生回数:5回)
2013年新春のご挨拶西原町長
上間明
(再生回数:45回)
2012年度海外移住者子
弟研修生修了式
(再生回数:15回)
知念高校生作品『西原町
のケーキ屋さんクフル』
(再生回数:165回)
2012年知念高校生作品『西
原町のケーキ屋さんクフル』
(再生回数:71回)
上間町長2期目就任式
(再生回数:80回)
平成24年度西原町畜産共進会
(再生回数:53回)
西原庁舎等複合施設建設起工
式町長挨拶
(再生回数:142回)
Page 59
事業のポイント
さわふじチャネルのアクセス数の多いコンテンツは2,3年前のものに集中して
おり、最近のコンテンツについては、再生回数が伸びていない。視聴数を集める
ためには、コンテンツの企画やPRが必要と考えられる。
5-①動画による地域情報配信の取組の事例調査
藤沢市(映像を活用した地域活性化事業)
神奈川県藤沢市(人口約41.5万人)は、平成22年度、平成24
年度において、「ふるさと雇用再生特別基金市町村補助金」を活
用し、委託事業を実施。地域情報を映像で伝える仕組みの構築と
情報ボランティアの育成を行った。
http://www.f-doga.tv/pc/
なぜ「映像」なのか?
映像情報は、視聴者に対し、内容をわかりやすく短時間に印象づ
けPRすることができる。また、映像は実際のイメージなどについて
直感的に理解してもらえるとともに、音声+テキストも同時に流す
ことが可能となっているため、具体的な内容についても詳細に伝
えることができます。
取組内容
①動画配信プラットフォーム構築・運用
≪事業運営委託先≫
藤沢動画サイト「FUJISAWA-DOGA」(f-doga)を構築(2010年10月公開)
NPO法人湘南市民メディアネットワーク(SCMN)
・サーバーレンタル費・システム設定費:765千円(年間)
・動画配信プラットフォーム開発運用費:2,400千円
≪平成24年度以降のプロジェクト≫
・コンテンツ掲載数:約300件(2013年12月末時点)
「地域経営者会議」「郷土資料室」「まちづくりの
②地域情報の動画制作・配信
団体」「中学校、高校」「商店街」が参加し、地域
・動画サイトにコンテンツを提供する人材を育成するためのメディアリテラシーや
広報映像を市民の手で作成
映 像製作に関するワークショップを企画・開催
ふじさわ動画塾(2010年、2011年でのべ11日間、62名参加)
・上映会開催(2010年、2011年で3回開催)
・既存の映像フェスティバル等へ作品応募
事業のポイント
③行政情報の動画政策・配信(20件)
民間パートナー(NPO等)の存在
・市役所職員向け動画制作講座の開催(40名参加)
地域のコミュニティによる映像制作
・市民活動団体・NPO等の紹介CM作成
製作動画の発表の場(出口)の定例化・拡大化(動画コンテ
・市職員自ら市役所各課の業務やイベント情報CM作成
ンスト、移動映像鑑賞会等)
Page 60
5-①動画による地域情報配信の取組の事例調査
上勝町(上勝TV)
≪上勝TVの概要≫
おばあちゃんの葉っぱビジネス「いろどり」や日本初ごみゼロ宣言の町で有名な徳島
県上勝町(人口:1900人)では、町の公式USTREAMチャネルとして上勝TVを運営して
いる。
USTREAMは、毎月第2土曜日21:00から22:00の間にリアルタイム配信(全28回配信
済)。地元の人やIターン、Uターンで移住してきた人、地元の結婚式や町の様々なプロ
ジェクト、新しいお店等をその都度取り上げて配信。スタジオ撮影だけでなく、ロケも実
施。
http://www.f-doga.tv/pc/
地元上勝町に本社を置く株式会社TMインタラクティブが上勝町の委託を受けて運営。
人員の構成としては、ライブメディアクリエーター、ディレクター、プロデューサー、技術
各1名にパーソナリティが3名という体制で番組製作。
USTEAMの映像はクオリティが高く、全国放送のテレビのコンテンツとしても使用され
ています。
USTREAMはライブ配信となるため、TwitterやFacebookでこまめに事前告
知を実施(各回の視聴数は80~300程度(平均で町民の10%が視聴して
いる計算))
Page 61
事業のポイント
ライブ配信のUSTREAMチャネルを運営
するためには、決まった時間に放送するこ
とが重要
ライブ配信のUSTREAMで視聴数を集め
るためには、事前にTwitterやFacebook
で番組内容や放送時間を十分に告知す
ることが重要(Youtubeで予告編の配信
も実施)
5-①動画による地域情報配信の取組の事例調査
南相馬市(みなみそうまチャネル)
http://www.minamisoma.tv/
≪番組内容≫
・オープニング&今週の番組
・旧警戒区域内の復旧・復興市民説明会 後編
・東京電力福島第一原発の状況
・ガンバレシピ 第38回~ひな寿司~
・そうそう子ども科学祭2013
Page 62
≪みなみそうまチャネルとは≫
南相馬市は、南相馬市(人口:約6.4万人)は、福島第一原発の影響により市の
3分の1が警戒区域に指定され、もう3分の1が避難準備区域に指定され、市の
人口の約3分の2が市外に避難した。こうした被災者、避難者の方々は、何より
も地域に密着した生活支援情報、復興情報等が分かり易い形で迅速に提供され
ることを渇望しており、それに応えるために、2011年7月20日にデジタルテレビ
放送の空きチャンネルを活用したいわゆるエリア限定の放送サービスである「南相
馬チャンネル」の実験を開始した。さらに、遠く故郷を離れて暮らす避難者の方々
に南相馬チャンネルと同じ情報を同時に届けるための映像提供実験が2011年9
月1日から北陸地域で開始した。
南相馬チャンネルの基本的な仕組みは、被災地におけるエリア限定の放送サー
ビスと遠隔地に対するネット配信(インターネット TV のアクトビラ等を活用)の組
み合わせであり、情報弱者の高齢者でもリモコンを使って簡便に利用することが
できるよう、身近なテレビを媒体とし、映像・音声、データ放送を組み合わせた分
かり易い番組づくりをめざしている。
2013年2月21日には、放送局(送信所)を17局に増やした。全国的に見ても
エリア放送局は1局での運営は多く、他に例のない規模の放送局となった。
視聴は無料。震災直後は企業のボランティアによって運営されていたが、現在
は民間企業や学術機関の参画したコンソーシアムを構成し、企業からの寄付や
総務省、南相馬市からの委託費によって運営されている。
事業のポイント
動画配信の手法としては、エリア放送局という手法もある
エリア放送では、地上アナログ波を使用しているため、ハイビ
ジョン番組の放送が可能であるが、放送局免許が必要となる
5-①動画による地域情報配信の取組の事例調査
コミュニティおきなわまちづくり株式会社(本社は西原町内)
ワークショップの手法による、市民が参加できるま
ちづくり(地域振興)のための人材要請プログラム
の開発、ネットワークづくり手法の研究開発を実施。
ワークショップ風景をシリーズ化し、動画として配信。
100人のワークショップin西原町の動画一覧(抜粋)
≪動画コンテンツ制作の事例≫
・2010年 マースヤー粟国継承記録映像制作
(DVD)(於:粟国島海里元気プロジェクト)
・2012年 「100人のワークショップin西原町」※の
実施風景のYouTubeでの動画配信(右図)
※さわふじチャンネルでも視聴可能
※「100人のワークショップin西原町」とは
西原町で活躍する社会人サークルや各種団体と大
学生サークルが集まり、情報交換などを通じて今後
のまちづくりや各団体の活動の充実・発展を図るた
め「100人のワークショップ」in西原町(同実行委員
会主催)が、7月22日に町商工会ホールで開催さ
れました。イベントには10の大学生サークルと町内
の9団体が参加しました。
イベントでは、各団体が自分たちの活動をアピー
ル。大学生と社会人が情報交換や意見交換をして
交流を深め、西原町が目指す町民が主体の「協働
のまちづくり」のきっかけになりました。(広報にしは
ら 2012年9月号より)
Page 63
事例のポイント
動画コンテンツによる地域情報配信の取組を行っている町内事業者
がある。
コミュニティおきなわまちづくり(株)では、地域振興のための人材育成
も行っている。
5-②地域の児童・生徒による動画作成事例調査
西原町立西原東小学校の事例
≪授業における動画作成の事例≫
使用機材: デスクトップパソコン
メディアプレーヤー(動画編集ソフト)
ICレコーダー
デジカメ
授業の手法: 動画の作成ステップのみを教え、子どもたちが自
由に動画を制作。作成した動画については、観光・まちづくり教
育全国大会実行委員会主催の「子ども観光・まちづくりPR映像
大賞」へ応募
≪動画以外のパソコンを使った授業≫
使用機材: デスクトップパソコン
パワーポイント
一太郎スマイル
授業の手法: 「総合的な学習の時間」において「仕事リーフレッ
トを作ろう(小学四年生)」「推薦します(小学五年生)」「ようこそ
わたしたちのまちへ(小学六年生)」等のテーマについてパワーポ
イントでレポートを作成
一太郎スマイルを使用した名刺作成。
Page 64
≪小学校におけるICT利用の課題≫
人的リソース: 各学校に1名ずつ情報担当の先生が配置されてい
る。
実際には、パソコンに詳しい先生がいれば、積極
的に授業にICTを活用しているが、そうでない場合には、難しい。
また、先生は異動が多いため、パソコンに詳しい先生が異動して
しまうとその後を引き継ぐ先生がいないケースもある。したがって、
継続的なICT利用のためには、ICT支援員の存在が不可欠と考え
られる。
機材:
パソコン室で使用での利用に限られる。パソコン室
外に持ち出せると利用の幅が広がる。また、パソコンで動画制作
をしようとすると、デジカメやICレコーダー等多くの機材が必要とな
るが、タブレットPCであれば、それだけで作業が完結するため、タ
ブレットの導入が望まれる。また、タブレットの使用環境として学
校内の無線LANの整備も望まれる。
≪小学校における授業外でのICT教育の可能性について≫
放課後の課外活動としてICT教育を行う場合、パソコン室の利用
は16:45まで。6時限目の終了が16:00のため、使用時間が限
定される。また、子どもたちの送迎や校内セキュリティの観点から
も実施が難しい。クラブ活動(年間10時限)であれば、学校のカ
リキュラムとして外部講師による授業が可能。
事例のポイント
小学校のICT教育推進のためには、ICT支援員の増員が必要。
小学校では一部の授業で動画作成を行っている。
さらに子どもたちの動画作成を支援するためには、クラブ活動
の時間を活用することが考えられる。
5-②地域の児童・生徒による動画作成事例調査
ながさキッズ(長崎での中学生映像人材育成・地域紹介アニメ)
http://www.canvas.ws/nagasakids/outline.html
長崎に住む中学生が、プロのアーティストの方の指導を受けながら、大学生と一緒に
長崎を紹介するクレイアニメ制作に取り組んだ。ストーリーづくりから、デジタル映像
と粘土細工のコマ撮り、編集まで、本格的な制作過程を経て、ユニークな作品を完成
させた。
日 時:
2005年12月26日(月)~28日(水)10:00~16:00
会 場:
長崎県美術館
講 師:
はしもとまさむ(クレイアニメーター)
ファシリテー 県立長崎シーボルト大学国際情報学部情報メディア
ター:
学科在校生
対 象:
定 員:
中学生
30名
特別協力: 県立長崎シーボルト大学、長崎県美術館
後 援:
Page 65
長崎市、長崎市教育委員会、長崎県教育委員会、
社団法人長崎県観光連盟、ながさき観光地映像化
支援センター、テレビ長崎
5-②地域の児童・生徒による動画作成事例調査
まちなかこどもテレビ(サイネージでの映像コンテンツ展開)
http://www.canvas.ws/KDS/
こどもたちが「
こどもたちが「サイネージ」
サイネージ」をジャックする
ジャックする!
する!
街のコンビニで!電車で!病院で!・・・ こどもたちの作品があちこちに溢れだす。
選挙権はないけども、大人にいいたいこともたくさんあるのかも!?
未来を担うこどもたちの力はスゴイ。きっと大人にはできない発想にあふれているはず。
そんなこどもたちが「サイネージ」をジャックしたら、 街はどうなるだろう!?大人は何を思うだろう!?
私たちの身の回りには、すでに多くの場所で様々なディスプレイが設置され、
広告に限らず様々な情報が提供されています。街頭の大型ビジョンや駅や空港、
ショッピングモールはもちろん、エレベーターや小型店舗、大学、ホテル、病院などにも
デジタルサイネージは急速に広まっています。
街中“こどもテレビ”プロジェクトとは、そんなデジタルサイネージを「未来を担うこども
たちのキャンバスとして使おう!」という願いではじまったプロジェクトです。
(CANVASホームページより抜粋)
Page 66
【日 時】
2011年8月5日(金)
①10:00~12:30 ②13:30~16:00
【会 場】
東京大学本郷キャンパス 福武ホール
(東京都文京区本郷7丁目3-1 )
【対 象】
小学生
【定 員】
30名程度
【参加費】
3,000円
5-②地域の児童・生徒による動画作成事例調査
キッズ地域情報発信基地(地域の情報発信)
http://www.canvas.ws/kichi/
趣旨
地域住民のサポートのもと、子どもたちによるICTを活用した地域情報の発信を行っていくことにより、子どもたちの地域
文化への関心・理解の向上、ICTの健全な利活用術の獲得、そして世代間交流の促進を行います。
またそれらを通じて、地域全体の活性化と安全・安心な街づくりを行っていくことを目的とします。
内容
谷中、根津、千駄木周辺に住む子どもたちが、根津にあるCANVASのワークショップルームに集まり、ブログ、ポッドキャ
スト、新聞、映像のメディアを活用して地域情報の発信を行っています。
実施内容
期 間:2007年6月24日(日)~
( *毎週木曜日 16:15~17:45(16:00開場) )
会 場:
CANVASワークショップルーム
対 象: 小学3年生~6年生
Page 67
デジタルムービーワークショップ
~地域紹介ビデオをつくろう!! ~
基地局新聞
5-②地域の児童・生徒による動画作成事例調査
まちかどこども放送局(墨田区連携)
http://www.canvas.ws/machikado/
元気なおばあちゃんの声がひびく商店街
がんこなおやじさんの伝統工芸
笑顔が集まるお風呂屋さん
そして世界一の東京スカイツリー・・・
みんなの知ってるすみだはどんなまち?
すみだのまちは楽しさいっぱいだね!このすみだのまちを、
もっとたくさんの人に知ってもらおう!
「まちかどこども放送局」では、こどもたちが、街・お店の広報部。
こどもたちが人・地域と関わり、交わり、自分たちの目線から 記者になってまちを取材
映像作品を制作し、インターネット番組として、発信します。
Page 68
■番組づくりワークショップ
墨田区役所
【会 場】
2012年10月8日(月・祝)10:00~16:00
【日 時】
2012年10月14日(日)10:00~16:00
小学3年生~6年生
【対 象】
30名
【定 員】
墨田区区民活動推進課
【問合せ】
■リハーサル・本番
2012年11月3日(土)10:00~14:30
【日 時】
リバーピア吾妻橋 スペースアルファ
【会 場】
【協 力】
下町ストリーム
11月3日(土) 13:00より下記URLより放送!
http://s2tream.tv/
クリエイターになって
映像作品づくり
5-②地域の児童・生徒による動画作成事例調査
NECキッズ(三世代MAP)(地域紹介アニメ)
http://www.canvas.ws/nec/index.html
『NECキッズ』とは、CANVASとNECが協働ですすめる次世代を担う子どもたちのためのプロジェクト。携帯電話やパソコ
ンなど、最先端の情報通信技術を活用した子どもたちの創造力・表現力を育むワークショップを展開し、デジタル化
社会の夢や可能性を伝えていきます。
テレビも
テレビもゲームも
ゲームも電子レンジ
電子レンジも
レンジも、みんなコンピュータ
みんなコンピュータ
が入っていて、
っていて、プログラミングで
プログラミングで動いてる。
いてる。
でも、
でも、プログラムってなんだろう
プログラムってなんだろう?
ってなんだろう?プログラムってどう
プログラムってどう
やってつくられるのかな?
やってつくられるのかな?
マサチューセッツ工科大学
マサチューセッツ工科大学メディアラボ
工科大学メディアラボで
メディアラボで開発された
開発された
Scratch をつかって、
をつかって、
プログラミングの
プログラミングの基礎を
基礎を体験ししてみよう
体験ししてみよう!
ししてみよう!
自分だけの
自分だけのゲーム
だけのゲームをつくります
ゲームをつくります。
をつくります。
プログラミングが
プログラミングが初めてでも大丈夫
めてでも大丈夫!
大丈夫!皆さんのご参
さんのご参
加お待ちしております。
ちしております。
Page 69
自分だけの
自分だけのクレイアニメーション
だけのクレイアニメーション
を作ろう!
ろう!
粘土(
粘土(クレイ)
クレイ)の造形から
造形から、
から、パソコ
ンやデジタルカメラをつかっての
デジタルカメラをつかっての
撮影、
撮影、ストーリーづくり
ストーリーづくり、
づくり、録音など
録音など、
など、
本格的な
本格的な工程を
工程を体験して
体験して、
して、作品
を制作しました
制作しました。
しました。もちろん、
もちろん、アニメ
づくりやパソコン
づくりやパソコンが
パソコンが初めてでも大
めてでも大
丈夫!
丈夫!
パソコンやビデオカメラをつかってアニメをつく
ろう!
テーマは、NECのCM。パソコンやケータイから
人工衛星まで、さまざまな製品の
特徴や可能性をアニメにして伝えてみよう!
本格的なアニメーション制作工程
を体験しながら、コミュニケーション、表現につ
いても学びます。
5-③企業広告収入獲得の可能性調査
動画配信の収益モデルの事例調査
Youtubeにおける企業広告収入
•
•
•
•
バナー広告の例
クリック率(インターネット広告が表示された回数のうち、クリックされた数の割合)2.59%
CPM(1000インプレッション(広告の表示回数)あたりの広告収入)1.5ドル
YouTubeと制作者の配分は50:50
Ustreamによる企業広告作成の事例
• http://mikura.tv/
• MikuraTVでは、Ustreamによる企業広告や人材募集のための番組を有料でプロデュースしている。
参考事例としては、3か月間全6回の番組配信で200万円前後の金額で実施。
Ustreamを使った広告作成やPR用動画による収益獲得の可能性
現時点では、西原町内の企業・団体の各種メディアへの広告掲載の実態はほとんど見受けられない
ため、広告・宣伝に対するニーズが高いとは考えられない。したがって、USTREAMをはじめとする動
画による広告作成やPR番組作成による収益獲得は難しいと考えられる。
Page 70
5-④動画配信事業の基礎的設計
趣旨
IT人材教育においては子どもたちに動画作成のためのクラブ活動やワークショップを実
施するが、作成した動画の発表の場を充実させることで動画作成のモチベーションが高め
られると考えられることから、動画配信事業では、子どもたちが作成した動画の発表の場
として位置づける。その上で、下記の2つの取組を行う。
事業概要
•動画コンテンスト、CMコンテンストの開催
テーマを決めた動画コンテンストや町内の企業のCMを作成するCMコンテンスと等をイベントと
して開催する。授賞式はサンエー西原シティのイベント会場等で実施し、受賞作品については、西
原町ホームページやサンエー西原シティのディスプレイで一定期間配信する。
•動画放送局の設置・運営
市立図書館2階のマルチメディア工房に動画編集・配信のための設備を導入し、ここを動画編
集や動画配信の拠点とする。パソコンを持たない子どもたちが動画編集したり、西原町自主作成
番組を作成するような場合に、施設を使用する。
定期的に市民から面白い動画や役に立つ動画等を募集して、西原町ホームページや観光ポー
タルサイトで配信することで、町内のコミュニケーションを促すとともに、対外的にPRする。
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5-④動画配信事業の基礎的設計
体制
地域の多様な主体の意見を事業に反映させるため、調査事業と同様の地域協議会を設
置し、協議会の検討結果に基づいて事業を推進することとする。
動画コンテスト実施と動画編集・配信拠点運営については、地元企業へ委託し、町内で自
立的、継続的な運用を目指す。
地域協議会
・西原町役場、商工会、青年会、P
TA連合会、学識経験者
事業運営の方針の検討・
決定
事業実施主体
西原町
・企画財政課
動画コンテンスト実施
動画編集・配信拠点運営
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西原町内で自立運営が
できるよう、地元企業か
ら委託先候補を探す。
5-④動画配信事業の基礎的設計
平成25年度からの3ヵ年の本事業の実施計画については以下を想定
平成25年度
全体
3.動画配信事業
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平成26年度
イベント・ワークショップ・PR活動を中心に行い、
町内への事業の周知とのコアな人材を確保
動画配信拠点、動画放送局
の整備
動画コンテスト、C
Mコンテストの開催
平成27年度
自立運営に向けた体制づくり
自立的運営
開始
動画配信拠点と動画放送局の運営
動画コンテスト、CMコンテストの
開催
動画コンテスト、CMコンテストの
開催
5-⑤参考:動画配信機材について
動画の配信・収録・編集に対応したHDシステムとして必要な機材例
動画放送局の運営には、最低限以下の機材が必要と考えられる。
機材
製品
スイッチャ―
ブラックマジックデザイン ATEM Television Studio
83,980
モニター
ブラックマジックデザイン SmartView Duo
58,980
モニター
ブラックマジックデザイン SmartView HD
75,980
レコーダー
ブラックマジックデザイン HyperDeck Studio
83,980
マイク
SOUND PURE Model 8033
39,800
ミキサー
エーアールティ MX821
26,040
コンバーター
ベリンガー SRC2496 ULTRAMATCH PRO
13,200
コンバーター
ブラックマジックデザイン Mini Converter HDMI to SDI
24,980
キャプチャ
ブラックマジックデザイン Intensity Extreme
25,980
配信PC
アップル Mac Mini
52,800
タブレットPC
エイサー ICONIA TAB W5500S
60,000
配信ソフト
テレストリーム Wirecast Sudio 4
42,600
無線LANルーター
バッファロー WHR-300HP
ラック
ミドルアトランティック 5-8-5MM
合計
Page 74
価格
6,615
16,000
610,935
6 拠点運営の調査
実施項目
実施項目詳細
①拠点の運営の
可能性調査
観光拠点とIT人材研修施設、カフェやUstream放送局を併設した施設の運
営の可能性の検証を行います。
・運営主体候補のリストアップと施設の併設の可能性の検討
・観光拠点やインターネット放送局等を併設するコミュニティカフェの事例調
査
②拠点の基礎的
設計
観光拠点とIT人材研修施設、カフェやUstream放送局を併設した施設の運
営の可能性の検証を行います。
・運営主体候補のリストアップと施設の併設の可能性の検討
・観光拠点やインターネット放送局等を併設するコミュニティカフェの事例調
査
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6-① 拠点運営の事例調査
渋谷Hikarie MOV(コワーキングスペース)
渋谷Hikarie内にあるMOVはコクヨが運営するコワーキングス
ペースである。
コクヨでは、元々文具メーカーであるが、文具(モノ)からオフィス
家具(ハコ)へマーケットを拡大しており、更なる発展の方向性と
して「働き方」を提案するための事業がMOVである。
コクヨではMOVだけでなく、aiima(あいま)として、企業の一つの
部署がまるごとショールームとして一定期間、公開用のブースで
執務を行い、ここに顧客を呼び、執務風景の見学会を実施して
いる。
≪運営スタッフ≫
9名で9:00~22:00 週7日をサポート
≪特色≫
通常のコワーキングスペースはハコの費用を極限まで押えること
で運営を成り立たせているが、MOVの場合には、初期投資も
ふんだんに行っている。しかし、現在黒字経営している。
MOVでは、全てのスペースをコワーキングスペースとして貸し出
しているわけではなく、一部はレジデンスとして、月額数万円か
ら十数万円の執務スペース、机の賃貸を行っている。また、コ
ワーキングスペースの一部をイベントスペースとして貸出ており、
ここにはキュレーターがつき、イベントの展示のアドバイスをしつ
つ、集客を集めるサポートも行っている。こちらも有料であるが、
1年先まで予定が埋まっている状態である。これらの固定収入を
確保することで、安定経営を図っている。
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コワーキングスペースの3要素は
・Wi-Fi
・机
・椅子
これに以下に付加価値を付けるかで利用者数が変わってくる。
通常は、古い建物・空施設等を活用し、初期コストを抑えて運営
するが、MOVでは、賃料の高いターミナル駅近くの商業ビルを利
用している。MOVには「渋谷」ブランドがついているため、集客
力があると考えられるが、同じモデルを他の地域で実現すること
は難しいと考えられる。
6-②拠点運営についての基礎的設計
拠点運営の概要
拠点の統合について
• 拠点運営については、観光事業、人材育成事業、動画配信事業を一体として運営す
る。
拠点統合のメリット
• 拠点運営については、観光事業、人材育成事業、動画配信事業を一体として運営す
ることで、場所、設備、人的リソースの共有化を図ることで運営コストを圧縮することが
可能。
• 3事業を共通化し、各種リソースを共用・プールすることで、他の事業の取込みも可能
となる。(市民活動拠点等)
運営イメージ
当初プラン:イベント、ワークショップとして、テンポラリー運営
沖縄キリスト教学院大学の教室(シャローム館)を活用予定
将来プラン:施設運営を実施
今後の事業の実施状況を勘案しつつ、候補地を捜索する想定
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6-②拠点運営についての基礎的設計
拠点運営体制
観光事業の運営主体に求められる役割
動画配信事業運営主体に求められる役割
・観光ポータルサイト、観光アプリケーションの運
営(コンテンツ更新、システム運用)
・継続的・安定的なスタッフの確保
・低コストでの観光事業・人材育成①事業の運
営
・広告・情報掲載料の徴収(28年度以降)
・小中学生向け動画作成ワークショップの実施
・動画チャネルの番組作成時のプロデュース
・継続的・安定的なスタッフの確保
・動画編集スタジオの運営・管理
・低コストでの動画配信事業(動画チャネル)の運
営
・低コストでの人材育成②事業(ワークショップ・
イベント)の運営
・収入源の確保(28年度以降)
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6-②拠点運営についての基礎的設計
拠点候補(テンポラリ)
沖縄キリスト教学院大学 シャローム館
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7 「謎解きイベント」の実証実験概要
実施項目
①イベント企画
②アプリケーション
開発
実施項目詳細
・西原町を訪れた観光客を町内の散策に誘導するための「観光アプリケー
ション」としての「謎解きアプリケーション」を使ったイベントを実施するにあ
たって、ターゲット層の特定、募集人数(40名×2回程度を想定)、イベント
企画、アプリケーション開発を行う。
③イベントプロモー
ション
・イベントの告知をチラシ配布や町内の飲食店へのポスター掲示によって行
う。一部、町内の高校や小中学校へ児童・生徒のイベント参加の依頼を行
うことも検討する。
④イベント開催
・実際にイベントを開催し、参加者へのアンケート調査を実施する。(「謎解き
アプリケーション」の感想、町内散策への「謎解きアプリケーション」への適用
可能性、町の歴史・文化学習の効果)
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7 「謎解きイベント」の実証実験の検証ポイント
「謎解きイベント」においては、「謎解きアプリケーション」を使ったイベントを行うこ
とで以下の検証を行った。
①幅広い年齢層の参加者が楽しめるものとなってい
るか?
②観光客だけでなく、地元の子供たちも楽しめるも
のとなっているか?
大人から子供まで幅広い年齢層の参加者を
募集し、グループ単位でゲームに参加できるよ
うにする。
観光客と地元住民の両方から参加者を募集。
また、ARを使った遊びの要素を盛り込むことで
子どもを飽きさせない工夫をする。
③イベントを通じて参加者が西原町の文化・芸能・
歴史等を学べるか?
アプリケーションに学習要素を盛り込む。
④イベントや「謎解きアプリケーション」で観光客を町
内散策に誘導することが可能か?
GPSを使ってマリンパーク内の所定のルートを
回遊するような機能をアプリケーションに盛り
込む
⑤高速無線ネットワーク(Wi-Fi)によるGPSや謎解き
アプリケーションン機能が利用可能か?
Wi-Fiを仮設で設置し、GPSやARアプリサービ
スの提供を行う。
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7 イベント実施概要
イベント実施概要
イベント:天使金丸の冒険
日時:平成25年3月24日(日) 全3回実施
• 第1回 10時00分~11時30分
• 第2回 13時00分~14時30分
• 第3回 15時30分~17時00分
場所:西原マリンパーク
ゲーム内容:
• 西原マリンパーク全域に散りばめた「マーカー」に、タブレットPC(1チーム1台当日貸出
)をかざし天使金丸にちなんだ謎解き問題を入手し、問題に回答する。マーカーによる
謎解き問題の入手の他、ジャンケンゲーム、バレーボールゲーム、困ったおじさんを助け
るゲーム等のイベントもあり、それぞれのイベントにおいても謎解き問題を入手する。す
べての謎解き問題に回答すると最後に西原町の特産品に関するクイズが出題され、こ
れに正解するとゲームクリアとなる。
• 謎解き問題を回答しながら、天使金丸に関する伝説・歴史を学び、ゲーム最後に出題
されるクイズに回答することで西原町の特産品について学習する。
• また、優勝商品、参加賞には、西原町内企業からの協賛品を通じて西原町の産業に
ついても学習する。
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7-①イベント企画・7-②アプリケーション開発
イベント企画
イベント企画にあたっての考慮点
• イベント実施にあたっては、これまでに県内でも前例のないタブレットPCを使ったゲーム中心のイ
ベントであったため、イベントの運営にあたっては、専門家を動員してイベントの企画を実施した。
イベント企画内容の詳細については、別紙参照
• イベント実施計画
• イベント台本
アプリケーション開発
アプリケーション開発にあたっての考慮点
• アプリケーション開発にあたっては、実証実験の趣旨から以下の点について考慮した。
タブレットPCの操作・活用を通じてゲーム参加者のICTへの関心を高めること
ゲームを通じて西原町の文化・歴史・産業(特産品)等を学習できること
AR(拡張現実)、GPSを使うことで将来的に町内散策に活用できること
アプリケーションの詳細については、別紙参照
• システム設計書
• 操作マニュアル
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7-③イベントのプロモーション
イベントのプロモーションの実施内容
西原町ホームページに告知用のページと参加申
し込みフォームを作成
ポスター(100枚配布)
チラシ(1000枚配布)
新聞記事への取材記事の掲載
(平成25年3月4日:琉球新報)
謎解きイベントFacebookページ作成
(25いいね!)
告知
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西原町広報誌に記事掲載
(平成25年3月号)
イベントプロモーションのポイント
新聞の取材記事の掲載と同時にポスター、
チラシの掲示を行い、それぞれに参照先とし
て西原町のホームページに作成したイベント
告知及び参加申し込みページを掲載したこと
により、イベント情報入手から参加申込みま
での導線を分かりやすくしたことにより、わず
か4日間の申込み期間にも関わらず109組
428名の申込みがあった。同様のプロモーショ
参加申込み
ン手法を行うことで、安価に告知を行うことが
可能と考えます。
7-③イベントのプロモーション
≪チラシ、ポスターの配布・掲示先≫
• 町役場
• 町内小中学校
• 町立図書館
• サンエー西原シティ
• サンエーよなばる食品館 他
≪イベントへの企業協賛≫
提供品名
品名
株式会社 石川酒造
西原町字小那覇1438-1
もろみ酢
沖縄森永乳業 株式会社 西原町字東崎4番15
ヨーゴ
株式会社 彩園
西原町字小那覇1242-2
うめジュース
オキコめん
オキコ 株式会社
西原町字幸地371
シーサー飴
株式会社 サンシオ
西原町字小那覇89
塩せんべい(うめ)
株式会社 三倉食品
西原町東崎 4-10
沖縄そばセット
金秀商事株式会社
西原町字小那覇1228番地 さんぴん茶
新中糖産業 株式会社
西原町字小那覇628-1
塩せんべい
種
(社)沖縄造園建設業協会 西原町字小波津357-1
さわふじ苗木
企業名
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住所
数量
50
150
240
192
120
50
48
120
120
30
イベントプロモーションのポイント
西原町役場作成の趣意書を持参してチラシ・ポスターの
配布・掲示協力及び企業協賛品の提供依頼を行ったが、
各社ともに快く応じていただけた。企業側としても協賛金よ
りも協賛品の方が提供しやすいものと考えられる。
7-④イベント開催結果
イベント実施結果
≪応募資格の設定≫
• ゲームの応募資格としては、1チーム5人以内とし、キッズチームは小学生高学年から中学生とし、
ファミリーチームは小学一年生から大人とした。
≪参加者の応募状況≫
• 応募者多数(109組428名)のため、抽選を実施。当選者(30組150名)には招待状を送付。
• 抽選にあたっては以下の点を考慮。
年齢構成が応募資格に当てはまること
チームの構成人数が多いチームであること
町内在住者と町外在住者が2対1程度の割合となること
≪参加者≫
• 第1回 10時00分~11時30分(キッズチーム8組30名)
• 第2回 13時00分~14時30分(親子チーム10組49名)
• 第3回 15時30分~17時00分(親子チーム8組43名)
≪実施内容≫
• イベント当日においては、荒天により第1回目はゲーム途中で中止となった。第2回目、第3回目に
ついては、マリンパーク建屋内(第2回目は2階スペースのみ、3回目は1階と2階を使用)にてエ
リアを縮小して実施。イベントスタッフの費用が追加で発生してしまうため、荒天によるイベントの
順延ができなかったため、急遽、屋内の狭いスペースでのゲームの実施となったが、狭いスペース
でも参加者は充分ゲームを楽しめたように見受けられた。
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7-④イベント開催結果
イベントに関するアンケート
アンケート実施概要
• 2013年3月24日のイベント開催時に参加者にアンケートを実施。
• 第1回目のゲームのキッズチーム参加者については、全員にアンケートを実施、第2回
、第3回目のファミリーチームについては、チーム(家族)単位にアンケートを実施。
• 総回答数:47件
• アンケート用紙への記入によるアンケート調査を実施
アンケート結果
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調査の結果のまとめ
イベント参加者の満足度は極めて高かったと思われる。
「面白くない」と回答した人(4名)の理由は「雨でゲームが
中止になったから」というものであった。
7-④イベント開催結果
アンケート結果
西原町における主要観光スポットであり、史跡である内間御殿は謎解きゲームのテーマである金丸天使とも所縁の深いことから、今後の内
間御殿の地域学習コンテンツや観光コンテンツとしての活用時の参考とするため、その認知度を調査した。
調査の結果のまとめ
町外在住者にとっては内間御殿の認知度は低いが、町
内在住者にとって、内間御殿認知度は極めて高いと考えら
れる。但し、西原町民であれば、誰でも知っているスポット
(認知度100%)としたいところである。
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7-④イベント開催結果
イベント開催結果に関する考察
告知によるプロモーション効果
• 「謎解きイベント」の告知を新聞(琉球新報の取材記事)や西原町広報誌、ポスター、チラシ、Facebook等におい
て行ったところ、わずか4日間で400名以上の応募があった。
• 琉球新報(発行部数約19万部)においては、イベントそのものについても記事が掲載された。
⇒イベントの告知、実施を通じて、西原町の情報が広く町外に配信される結果となった。このようなイベントを継続
的に実施していくことで、西原町のPRにつながっていくと考えられる。
地域学習と郷土愛の醸成への貢献
• イベントを通じて、ゲームという誰でもわかりやすく操作できるツールを使い、地域の歴史や文化等を楽しく学習
することができることが確認された。今後、西原町内の各種イベントや小学校の授業等において、ゲームを用い
た地域学習の取組を行うことで、知らず知らずのうちに郷土愛の醸成が図れると考えられる。来年度以降も継
続してゲームイベントを実施することが望まれる。
地域のコミュニケーションの活性化
• ゲームイベントにおいては、家族での参加枠も設けたが、参加者からは親子が共に遊べるイベントとして非常に
好評であった。今後のイベントにおいては、様々なチーム編成でのゲームを実施をすることで、地域のコミュニケ
ーションの活性化にも活用することができると考えられる。
イベントの観光コンテンツとしての活用
• 今回のイベントにおいては、地域学習というテーマでゲームを制作しているが、観光をテーマとすることで観光客
の誘致にも活用できるアプリケーションとなると考えられる。特に、観光スポットでイベントを開催することで、多く
の観光客の誘致を図ることが可能となる。今後のゲームイベントの多様な利活用が期待される。
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【参考】 「謎解きイベント」実施風景
イベント実施風景
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ルール説明
プレーヤーの登録
謎解きゲーム開始
マーカーの読み込み
困ったおじさんイベント
表彰式
閉会式
協賛品のさわふじの苗木
ゲーム終了後の写真配布