第2学年 英語科学習指導案 1.単元 LESSON6 2011年11月18日(金) 日田市立東部中学校 2年 5 組39名 授業者 秋吉 美由紀 Ratua Talks about India NEW CROWN ENGLISH SERIES2(三省堂) 2.単元設定の理由 〈教材観〉 本単元の新出文型は、動名詞、SVOO、SVC の3つであるが、各々が文法的に全く異なる内容のため、難しく感じ る生徒も多いと思われる。 動名詞の語形(-ing 形)は、既習文型の進行形と混同しやすいため、両者の違いをきちんと把握させることが必要 である。また考慮すべき点として、動名詞は前単元で学習した不定詞の名詞的用法と同じような意味をもつことに気 づかせ、それと関連づけながらこの文型を指導していくことが大切である。そうすれば、両文型を使う場面を増やす ことができるので、さらに表現内容を充実してくるであろう。 SVOO の文型は、1年時に学習した SVO の知識を活用し、いわゆる直接目的語にあたる2つめの O(DO)の存在に 気づかせながら、この文型の語順をしっかり意識させることが重要である。 SVC の文型において、1年時に学習した文と異なるのは、V にあたる語として、look / sound / become などの動詞 がよく使われるという点である。 そのため、 人やものの様子を説明するような場面で使われることが多い文型である。 本単元の本文のテーマは、近年目覚ましい発展を遂げている国、インドについてである。インド出身の登場人物、 ラトナがインドの文化を紹介したり、日常生活において3つの言語を使い分けていることなどが対話形式や発表文形 式で構成されている。ここ数年来、ニュースや映画でインドのことが話題になることが多くなってきたので、生徒が 本単元を学習することで、アジアの一国であるインドをさらに身近かに感じるきっかけとなり得るであろう。また、 多言語国家であるインドで、 なぜ英語が主要言語として使われ t いるのかについては、section3 の対話内容を通じて、 分かりやすく述べられている。歴史上の出来事が、その国の文化形成において、いかに大きな影響を与えるのかとい うことに改めて気づかせられる教材である。 〈生徒観〉 本学年は38~39人の5クラス編成で、週4時間のうち1時間のみTT体制で授業をおこなっている。全教科共 通の授業規律の他に、英語科としての授業規律もある。日頃から、その徹底に力を入れ、集中した雰囲気で取り組む ことが、学習の定着にも深く影響するということを常に意識させるようにしている。英語の授業規律で、日頃から特 に徹底していることは主に次の3点である。 ①各言語活動の際は、その活動に専念するために、集中し、けじめをつけて取り組むこと。 ②発音練習や音読活動時は顔を上げ、教科書を両手で持ち、読んでいる文字を目で追いながら発音して、先生に口元 を見せることを意識すること。 ③英文を書いたり、板書を写すときは、筆記具を持っていない手で、紙をきちんと押さえて書くこと。 ほとんどの生徒は、これらの授業規律をきちんと守ることができている。 また、生徒たちは、1年時からおこなっている1時間完結型での授業スタイルにも慣れ、毎時の「めあて」をきち んと意識して、授業に取り組むことができているので、展開時の Activity や終末の「ふりかえり」問題に、意欲的に 取り組む。新文型導入時の授業では、本時の「ポイント」を説明した直後に、生徒がそれぞれ、自分のことばで「ま とめ」を書く取り組みを今年度1学期からおこなってきた。この授業の流れが生徒に浸透しているので、 「まとめ」の 欄を具体的に記入するためには、 「ポイント」での教師の説明を熱心に聞くことが大切だということを生徒自身が認識 できている。 生徒のアンケートによると、 「本時の『めあて』を達成しようという意識を持って、授業に取り組んでいる」と8 3%の生徒が答えている。また、78%の生徒が、 「毎時の授業の『めあて』をほぼ・だいたい達成できている」と答 えている。1人が one word ずつ発言する発表方法を通じて身につく力として、 「集中力・真剣に考える態度」 、 「英文 を構成する力」 、 「単語や英文を発音する力」等を挙げ、この活動を肯定的に捉えている生徒が多い。 〈指導観〉 今回の公開授業では、 「1時間完結型授業」 、 「板書の構造化とノートとの一致」だけでなく、 「B問題対策」を普段の 授業にどう取り入れるかということをテーマとしている。 1時間完結型授業では、毎時の「めあて」 (ゴール)がはっきり示されるので、生徒自身がそれを意識して、展開での Activity や終末での「ふりかえり」の問題に熱心に取り組むことができる。 1 生徒たちの定着度を高める手立ての1つとして、前単元指導時期から、次単元での新文型指導に必要な既習単語や 知識の「インプットトレーニング」を小テスト形式でおこなっている。この取り組みをおこなうことで、英語が苦手 な生徒の不安を尐しでも取り除きながら、新文型の学習に取り組ませたいというねらいがある。このトレーニングを 継続してきたことで、新文型を導入する際、生徒の既習事項の反応が良くなり、新文型の内容の定着度も高まってき た。 アンケートで、これから力をつけたい言語活動をたずねたところ、 「書くこと」が40%で最も多く、次いで「聞 くこと」が34%、 「話すこと」が20%、 「読むこと」が6%であった。この結果からも「書くこと」に対する生徒 の意識は高いと言える。本学年の生徒に、これから特に身につけさせたい力は、 「聞く力」と「書く力」である。これ からの力を高める対策として、授業では、オーラルでの新文型導入や毎時間の Dictation 活動で、英語の音に慣れる 機会を多く取り入れている。 「書く力」をつける対策としては、新文型を文章単位で多く書く活動を取り入れたり、1 人 one word 発言で語順整序問題に慣れさせたり、資料やメモを参考にして設定場面に合う英文を作成する活動等も 取り入れている。 毎時の「めあて」というゴールに到達するための展開・終末・ふりかえりをどのように仕組むことが、生徒の学力 のよりよい定着につながるのかを考慮しながら、これからも研究を重ねていきたい。 3.単元の指導計画(全9時間 本時4/9時間) 項目 時数 学習内容 単元の評価基準(B) S 文法 2 動名詞(like+動名詞)の文を使っ 動名詞を含む文を正しく使って、自 ○ て、 好きなことについて、 話したり、 分の好きなことを伝えたり、相手の LESSON6-1 書いたりする。 好きなことをたずねたりすること ができる。 【表現】 動名詞(enjoy や finish+動名詞)の like 以外の動詞を含む英文での動 ○ 文を使って、 伝えたい内容を話した 名詞の正しい使い方が分かる。 り、書いたりする。 【表現】 本文 1 動名詞を含む本文を読みながら、 イ 動名詞を含んだ対話文を聞いたり、 ンド文化についての対話の内容を 読んだりして、その内容を正しく把 LESSON6-1 把握する。 握することができる。 【理解】 文法 2 S+V+IO+DO の文を使って、す S+V+IO+DO の文を使って、場 ○ ることやしたことを話したり、 書い 面に応じて、することやしたことを LESSON6-2 本時 1/2 たりする。 正しく話したり、書いたりすること ができる。 【表現】 S+V+DO+to(for)+IO の文のし 状況や V に応じて、S+V+DO+ ○ くみを知り、状況に応じて S+V+ to(for)+IO の文を使って、正しく IO+DO の文と使い分けて話した 話したり、書いたりすることができ り、書いたりする。 る。 【表現】 本文 1 SVOO の文型を含む本文を読みな SVOO の文型を含む本文を聞いた がら、 インドの多言語社会の状況を り、読んだりして、その内容を正し LESSON6-2 把握する。 く把握することができる。 【理解】 文法 1 S+V(look・become)+C(形容詞) S+V(look・become)+C(形容詞) ○ の文型を用いて、 人の様子を説明す の文を使って、様子や状況を話した LESSON6-3 る英文を話したり、書いたりする。 り、書いたりして正しく伝えること ができる。 【表現】 本文 1 S+V(look・become)+C の文型を S+V(look・become)+C の文型を 含む本文を読みながら、 インドで英 含んだ対話文を聞いたり、読んだり LESSON6-3 語が広く使われるようになった歴 して、その内容を正しく把握するこ 史的背景を読み取る。 とができる。 【理解】 1 本単元での3つの新文型(動名詞、 動名詞、SVOO、SVC の文のしく ○ USE IT 6 単元のまとめ SVOO、SVC)のしくみや使い方 みが分かり、言語活動のなかで使う を言語活動を通して復習する。 ことができる。 【表現】 【理解】 ※ (S) ⇒Speaking (L) ⇒Listening (R) ⇒Reading 〈W〉⇒Writing 2 L R W ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 4.本時案 (1)題目 SVOO の文型を用いて、誰に対して、どんなことをする予定、またはしてあげたのかについて、英語で 説明できるようになろう。 (2)主眼 2つ目の目的語を含む SVOO の文型を Pattern practice や Activity に取り組むことによってその語類 や表現法に慣れ、設定された場面の中で正しく活用することができる。 (3)展開(50分) 学習活動 配時 指導・支援及びその留意点 備考・活動・評価 1.英語であいさつをす 1 ・英語であいさつさせる。 導 る。 ・授業者と視線を合わせさせ、授業に集中して参加する雰囲気 作りを意識させる。 入 2.Warm up に取り組む。 5 ○本時の学習内容に関連のある既習事項の小テストに取り組 小テスト 本時の学習内容に関連 ませる。 用紙 のある既習内容の小テ 項目・・・人称代名詞一覧表、時制別の動詞の使い分け ストに取り組む。 ・解答を提示し、自己採点させる。 解答提示 用紙 3.本時の「めあて」と新 14 ○本時のめあてを知らせる。 めあてプレート 展 文型について知る。 誰に対して、どんなことをする予定、またはしてあげた (1) のかを英語で説明できるようになろう。 開 ワークシート (3) ・導入英文を Dictation させる。 I gave Ms. Akiyoshi a present. ・その英文の内容を実際に生徒に行動させ、英文の意味を把握 させる。 (日本語訳を書かせる。 ) (6) ・ 「おこなった行動」 「誰に」 「何を」を表している部分を探さ せ、新文型の構造に気づかせる。 ポイントプレート ○新出文型に関するポイント事項を説明する。 ・2つの目的語(人・物)の語順を特に意識させる。 ・板書事項をワークシートに記入させる。 ・教師がおこなった説明内容を各自、ワークシートに文章でま まとめプレート とめさせる。 (まとめの欄に記入させる。 ) (1)小テストでの知識を活 用し、 新文型のPattern practice に取り組む。 (2)オーラル練習した英文 を再生する。 4. 新 文 型 に 関 す る Activity に取り組む。 (4) ・スケッチブックをめくりながら、Pattern practice に取り組 スケッチブック 〈S〉 ませ、新文型の語順やパターンに慣れさせる。 ・Pattern practice した英文を書き起こさせる。 (ポイント数1) 〈W〉 17 ○各 Activity のポイント数が高くなるにつれ、問題の難易度も 【理解】 増やしてくることを知らせ、意欲的に取り組み、本時の「め 新文型を聞き取ったり、書い たりすることができる。 あて」に近づくことができるよう促す。 (5) Activity その1(ポイント数5 表各1 英文1) 内容把握・資料活用力 ワークシート 〈L〉 ・英文を Listening させ、その内容を表に記入させる。 〈W〉 ・表を見ながら、英文を書き起こさせる。 3 (12) Activity その2(ポイント数6 各3)語順の定着・教え合い ・語順を意識させながら、グループ内で台紙に付箋紙を貼らせ 付箋紙 て、英文を完成させる。 (3色) ・提示を工夫し、次第に難易度をあげていく。 ・グループ内で担当の付箋を決め、全員が活動に参加しやすい 台紙 雰囲気をつくる。 ・途中で、担当の付箋を交代するよう指示をだす。 ・完成させた英文をワークシートに書かせる。 5.本時で学習したことを 終 再認識する。 (1)「まとめ」の欄に書い 末 たことを発表する。 2 ○本時に学習したことをポイント事項を使って、まとめをおこ まとめプレート なう。 ・生徒のワークシートのまとめ部分のことばを生かしながら、 再度本時の重要事項を説明し、押さえる。 (2)「ふりかえり」の問題 に取り組む。 10 ○ふりかえりのテーマを知らせ、新文型を使った応用問題に取 り組ませる。 (ポイント数計 27 各1 各5) リスニング・資料活用力 「Grandmother’s Birthday Party の 2通りのメモを完成させよう!」 ・リスニングの英文内容やメモを参考にして、空欄をうめさせ る。 ・イラストを参考にさせ、英文と日本文を完成させる。 Q①~⑦ →Birthday Party の日時などを記入させる。 Q⑧~⑨ →日本語のメモを参考にして、英文を完成させる。 Q⑩~⑪ →ヒントを参考にして、 英文と日本文を完成させる。 ・答え合わせをさせ、定着状況を確認させる。 6.本時の自己評価を記入 する。 1 ・今日の取得ポイント合計数を記入させる。 ・本時の授業の自己評価を書かせる。 ・授業者ときちんと視線を合わせ、あいさつをさせる。 ・次時の予告を聞き、あ いさつをする。 ◇備考欄の記号について◇ ※言語活動 (S) ⇒Speaking (L) ⇒Listening (R) ⇒Reading ※各プレートは1時間完結型授業で用いている板書用掲示シート ※【 】は評価観点項目 (4)板書計画(別紙) 4 〈W〉⇒Writing ふりかえりプレート 〈L〉〈W〉 ワークシート 【理解】 【表現】 リスニングの内容や資料を 参考にして、条件にあう単 語や英文を書くことができる。 (4)板書計画 めあて Activity その1 誰に対して、どんなことをする予定、またはしてあげたいのかを 英語で説明できるようになろう。 イラスト 行動 人 I gave Ms. Akiyoshi 1-A 物 1-B 主語 人 ~に 【名前・表③】 物 ~を My mother bought ・語順は? ・どんな動作 (行動)? ・人は、表の( )番目 ユリは 見せた /1 /3 「Grandmother’s Birthday party の2通りのメモを 完成させよう!」 ⑧My father will buy her a camera. ⑨My mother will make her pizza. ⑩I will give her many flowers. 物 新しい CD を a new desk. 2.My sister made Ken sushi. Birthday party 彼に /4 /3 Date: (①Sunday), November 20 Time : (②11:00) a.m. to 2:00 p.m. Place : Grandmother’s (③house) 主語 me 何を 新しい机を 1.My father will buy me two comic books. ふりかえり 例)give show buy make スケッチブック 動詞 人 誰に 私に Activity その2 まとめ 動詞 行動 行動 買った a present. 私は、秋吉先生にプレゼントをあげた。 ポイント 誰が 私の母が Yuri showed him a new CD. /1 イラスト 5 /27 誕生パーティー ④ ⑤ 日にち: (11)月20日(日)曜日 時間:⑥(午前11:00)~午後2:00 場所:おばあちゃんの(家) ⑦ 私の父は 彼女にカメラを買う予定 私の母は 彼女にピザをつくる予定 ⑪私は(彼女にたくさんの花をあげる予定です。 )
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