札幌清田病院だより 創刊号

清田病院
掲示板
清田病院
2008.11
医療法人
Q
看護相談コーナーに
ついて
創刊号
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ヘルシークッキング
教室について
当院では、外来ロビーに予約コーナーと並んで看護相談
当院では地域活動の一環として、ヘルシークッキング教
コーナーを設置しています。平成14年から始めたこの相
室を開催しております。調理実習を通して食事療法をより
談コーナーですが、早いもので6年目に入りました。毎月
理解し実践に結びつけることを目的として、清田区の栄養
40〜80件の相談があり、昨年は1年間で713件もの患者
士が協力し合い、平成12年より開催し21回目になります。
さんやご家族と様々なお話することができました。
「この検
現在は年2回の開催となっており、糖尿病を主体に炎症性
査は何の検査?何がわかるの?」「先生に聞きたいことがあ
腸疾患・脂質異常症
(高脂血症)
・高血圧など病態をテーマ
るんだけど」「コレステロールが下がらなくて」など、検査、
に、調理実習だけではなく講義も取り入れながらの内容と
治療に関わる事や食事療法や運動などの生活に関する事、
なっております。教室はアットホームな雰囲気を大切にし、
又、ご家族などの介護に関する相談、そして時にお叱りを
気軽に質問をして頂けるよう進めているため、
「普段なか
受けたりなど内容は様々なのですが、少しでもお役に立て
なか聞けないことを栄養士に聞けたのでよかった」など毎
ればと思っております。これからも患者さんやご家族の方
回好評をいただいております。どなたでも参加可能ですの
などに気軽に声をかけていただけることを願っています。
でふるってご参加ください !!
医療法人
清田病院
理
念
良質な専門医療を提供して地域社会に貢献する。
個別性と継続性を尊重した思いやりのある医療をめざす。
2
はしかの
予防接種について
予約診療について
外来診療室増設に伴い、外来診療の待ち時間を短縮する
ことを目的に、再診の方のみ、平成14年3月から1階ロビ
ーに外来診療予約コーナーを設置しました。
おかげさまで、今年で7年目を迎えます。
予約コーナーでは現在、1日平均120名の外来診療予約
をお受けしていますが、年々増えていますので、予約担当
医の時間枠が皆様の希望時間にお取り出来ない時もありま
す。最近では検査の予約が多いため、次回の診察日当日に
検査が組めないこともあり、日程の調整にご協力いただく
ことがあります。
また、予約診療でも、皆様の容態や急患等で担当医の診
療が遅れる場合もありますので、ご了承下さい。
はしかは、はしかウイルスの空気・飛沫感染によって起
こる急性伝染病です。潜伏期は約10日間で、初期は発熱・
せき・鼻水などかぜに似た症状が続き、その後高熱が出て、
顔・首・全身に発疹が現れます。感染力が非常に強く、肺
炎・脳炎を併発することもあるので、特に重症化しやすい
乳児や成人は要注意!
はしかの予防には、とにかくワクチン接種! たとえ患
者さんと接触しても、3日以内に予防接種を受ければ発症
予防が期待できます。子どもの場合は、1歳時と小学校就
学前1年間の2回、予防接種法による定期接種が受けられ
ますが、それ以外は自分で接種を受ける必要があります。
●予防接種に関する問合せ/
札幌市保健所母子保健係 1011
(211)
2306
3
1.清田病院外観
2.院内学習会
3.ロビーコンサート
1
ごあいさつ
地域社会と連携し、思いやりのある
良質な医療の提供に努めてまいります。
院長 西里卓次
〒004-0831 札幌市清田区真栄1条1丁目1番1号
1 011
(883)6111 FAX011
(882)7477
http://www.kiyota-hp.or.jp
診療科目
■ 内科
■ 消化器科
■ 循環器科
■ 呼吸器科
■リウマチ科
■ 外科
■ 肛門科
交通アクセス
診療時間
9 : 00
中央バス
1 : 00
5 : 00
月〜金
「清田団地入口」
下車・徒歩3分
J R 札 幌 駅 発
札幌ターミナル発
地下鉄平岸駅発
地下鉄福住駅発
12 : 00
80・85・86・88
96・113
平50
福80・福85〜88
福96・福97・福113
中央バス
内科・消化器科
土
循環器科
呼吸器科
水
金
リウマチ科
「真栄」
下車・徒歩3分
地下鉄大谷地駅発 大87・大88
火・水・金
外科・肛門科
火
・
水
・
木
・
土
月〜土
※第1、第3のみ
当院は、昭和62年12月に開設しましたので、すでに20年
が経過しました。この間、多くの患者さんや地域の方々
との出会いがありました。これらの方々との関わりを通
じて、病院としてのあるべき姿や医療サービスの質につ
いて、たくさんの御教示を頂いたことに心から感謝を申
し上げます。
清田区は、緑豊かな地域ですが、開院当初は今よりさら
に自然に恵まれた環境であったと記憶しています。しか
し、都市化は速やかに進み、清田区とその周辺はめざま
しい発展を遂げました。急速に変化していく地域のニー
ズに合う医療を、適切に提供することができればと願っ
ていますが、課題も多いのが現状です。幸い、この20年
間で近隣には専門性のある多くの医療機関が開設されま
した。これらの診療所や病院の先生方と良好な連携を築
き、地域の方々の健康を守るために、自院の役割を着実
に果たしていきたいと考えております。
当院では、これまで消化器病とがんの専門病院として
の役割を中心にしながらも、地域社会のために身近にあ
って良質な医療サービスを提供する機能もあわせて持つ
病院であることを重視してきました。この二つの機能の
バランスをどう取っていくことができるのか、現在のよ
うに厳しく、そして激変する社会環境にあってはかなり
難しいテーマとなることが予想されます。
今後も、地域連携を充実し、患者さん一人一人の個別
性と医療の継続性を尊重して、思いやりのある良質な医
療の提供に努めてまいりたいと職員一同考えています。
今回の、この院外広報誌を通じて地域の皆様にさまざま
な情報を提供することで、少しでも皆様の健康な生活の
お役に立つことができれば幸です。皆様方の御指導御鞭
撻を何卒よろしくお願い申し上げます。
最新の診断・治療技術を取り入れ
「良質な専門医療」
を提供
診療科紹介───1
医師・スタッフ体制
清田病院 消化器科部長
村松博士
(むらまつ・ひろひと)
清田病院は、理念に良質な専門医療を提
供して地域社会に貢献することを掲げ、診
療しています。消化器科の専門医療を続け
た評価として、日本消化器病学会と日本消化
器内視鏡学会から指導施設に認定いただい
ています。指導施設は当然大病院が多いの
ですが、清田病院のあるべき姿として、地
域の消化器の専門病院として気軽に受診し
てもらい、診断から治療まで、大病院にも
引けをとらないレベルで提供することが理
栄養サポートチーム
(NST)
医師や看護師、薬剤師、管理栄養士たちがチーム
を組んで患者さんの栄養管理にあたることを「栄
養サポートチーム(NST)
」と言います。当院では平
成17年6 月に NS T を稼動さ
せ現在、消化器科の村松先生
を中心に活動を行っていま
す。各スタッフが専門知識を
持ち寄り患者さんに最もふさ
わしい栄養管理ができるよ
う、また「チーム医療」のさ
らなる確立を目標におき、
NSTをさらに進化させていき
たいと考えています。
清田病院は、開院当初の名前が清田内科消化器科
病院ですから、当然消化器の分野は、得意とすると
ころです。大きな病院と遜色のない高度な医療が受
けられるよう、病院職員一同レベルアップを目指し、
日々研鑽をつんでおります。学会から認定を受けた
医師・スタッフも多く勤務しており、消化器病学会
からは、指導医3名、専門医4名、消化器内視鏡学会
からは、指導医1名、専門医4名、内視鏡技師Ⅰ種6
名、肝臓病学会からは専門医1名、日本超音波学会
からは指導医1名、そして日本がん治療認定医機構
からは、がん治療認定医2名が認定されています。
これは、驚くべき数と自負しています。専門知識を
生かし、多くの症例により的確な専門治療をお勧め
しています。
外来化学療法
外来化学療法とは、自宅で過ごしながら外来で抗
がん剤投与を受けることです。当院でも年々患者さ
んが増えています。1、2週に1回、2〜4時間の点
滴をします。以前は、薬の副作用が強く出るため入院
が必要でしたが、現在は制吐剤(吐き気止め)の注射
など副作用に対して効果的な薬があります。また、
患者さんとは、電話等でいつでも体の症状について
相談しあえるようにしています。がんと戦いながら
自宅で家族と過ごすことができ、自分の時間が持て
るのです。医師、看護師等スタッフが、できるだけ
患者さんが不安にならないようサポートしています。
想と考えています。当院の得意分野の話で
すと、早期胃がん・直腸がんなどでの最新治
療技術といえる粘膜下層剥離術による内視
鏡切除例は80例を超え、脳梗塞後遺症など
で嚥下困難な患者さんへの内視鏡的胃ろう
診療の
流 れ
受 診
診 察
検 査
入 院
造設術は270例を数えています。これらの治
薬物療法
内視鏡治療
外来治療
在宅療養
療成績の検討は、学会活動のみならず、治
療を受ける患者さんに、他の施設での成績
ではなく、 清田病院 での成績を合併症も
含めて説明しております。
一方、固形がんに対する抗がん剤治療は、
内視鏡検査
マルチスライスCT
超音波検査
早期胃がんの内視鏡切除
胃ろう造設
当院は日本消化器内視鏡学会の指導施
設に認定されており、内視鏡での検査・
治療に力をいれています。胃内視鏡、大
腸内視鏡、胆膵内視鏡の検査・治療を年
間約4,200症例行っています。
「安全で苦痛が少なく、かつ精度の高い
内視鏡検査」
を目指し、希望される方には
経鼻胃内視鏡や鎮静下内視鏡(軽い鎮静
剤を注射して苦痛なく検査する方法)
を取
り入れていますので、以前の検査が辛か
った方や初めての方はご相談下さい。
従来の CT では、1回転で1スライス
(1枚)の断層画像の撮影しかできません
でしたが、当院の CT は、1回転で16枚
の断層画像を撮影することが可能なマ
ルチスライスCT です。これにより、撮影
時間の大幅な短縮だけではなく、より精
密な画像を得ることができます。一度の
検査でいろいろな方向からの断層像や、
立体像も作ることができる世界最先端
クラスの技術を搭載しているCT です。
消化器の超音波検査は、肝臓・胆の
う・膵臓を中心に腹部全体を観察します。
肝臓では脂肪肝や肝炎の観察、肝がんの
発見や治療に使用されます。胆のうは
胆石・胆のう炎やがんの診断に役立ち、
また膵腫瘍の発見にも力を入れています。
従来、胃や腸などの消化管の観察には適
さないとされていましたが、虫垂炎や憩
室炎をはじめとする炎症性疾患の診断に
は有用で、年間4,000件近くの検査を
行っています。
胃の粘膜に限局してできた胃がんは、
以前より内視鏡を用いて切除されていま
したが、一括切除率が低く、分割切除さ
れると、取り切れたかどうか判定できな
くなるのが問題でした。このため、粘膜
下層剥離術が開発されました。この方法
は極小のメスで病変のわずかに外側に粘
膜の切れ目をいれ、
これを全周につなげ、
その後に、病変の下の層(粘膜下層)
を切
り離していく手術法です。これにより、殆
どの例で一括切除が可能となりました。
当院では、口から十分に食事を摂取で
きなくなってしまった患者さんに対し、
胃ろうの造設を行っています。胃ろうと
は、体の外から直接胃にいれる小さなチ
ューブのことで、胃カメラを使ってでき
る手術です。胃ろう造設後も、入浴や経
口摂取をすることができます。胃ろうを
いれることで、病気に対する抵抗力が上
がり、元気になって退院される方が多い
ことは、私たちにとってもとても嬉しい
こととなっています。
がん化学療法を専門とする多くの仲間(北
大病院、札幌医大病院など)
と連携を深め、
最新の優れた治療を大病院と同じように施
行しています。特に、外来での抗がん剤治
療は今後、多くのニーズがあると考えてお
り、当院でしっかりと治療できるようにハー
ド面についても改善を計画しております。
急性期病院として、急性胆のう炎での胆
のうドレナージ術、総胆管結石に対する内視
鏡的排石術などは日常的に施行しており、
多くの消化器領域の病気に関して 良質な
専門医療を提供できている! と自負してい
ます。とはいっても、消化器病は守備範囲
が広いため、広い分野で最新の診断から治
療まで行うために、今後も学ぶ姿勢は重要
で、それは必ず患者さんへのよりよい医療
に反映するものと考えています。