国際交流センター年報 2011

三
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大
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セ
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タ
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年
報
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
三重大学国際交流センター年報
2011
2O11
Annual Report of the CIER, Mie University, 2O11
第 6 号(通巻第12号)
Vol.6
国際交流戦略
International Exchange Strategy of the CIER
国際交流活動
International Exchange Activities
国際教育活動
International Educational Activities
国際インターンシッププログラム
International Internship Program
ユネスコスクール活動
UNESCO Associated Schools Project Network Activities
社会貢献(地域との交流)
Contribution to Local Communities
外国人研究者及び留学生支援
Supports for International Researchers and Students
資料
Data of the CIER
目次
Contents
巻頭言
発刊にあたって・
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・朴 恵淑(国際交流センター長)
Foreword・
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・Hye-Sook Park(Director, CIER)
Ⅰ.
国際交流戦略 - International Exchange Strategy of the CIER
1.
グローバル環境人財育成(PGES; Promotion for Global Environmental Specialist)
プログラム・
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・05
2.
持続発展教育(ESD; Education for Sustainable Development)
プログラム・
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・07
3.
国際交流センターの2011年度の国際教育及び主な国際交流活動
(1)留学生への日本語・日本文化教育・
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・07
(2)国際キャリアアッププログラム・
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(3)
アジア・太平洋大学コンソーシアム・
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(4)ユネスコスクール活動・
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(5)若手研究者交流事業・
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(6)ICTによる海外の大学との交流・
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・08
(7)留学及び留学生支援・
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・08
Ⅱ.
国際交流活動 - International Exchange Activities
1.
三重大学と協定大学;留学生数・
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・09
2.
海外拠点事業の推進・
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(1)
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(2)中国・
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(3)韓国・
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(4)
インドネシア・
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・15
3.
第18回3大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム2011・
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・15
4.
第5回三重大学国際交流週間2011・
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・16
5.
JICAボランティアセミナー・
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・23
6.
留学フェア・
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・24
7.
留学生のための研修旅行・
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・24
8.
若手研究者招へい研究交流の推進・
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・24
9.
国際大学交流セミナーの開催・
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・25
Ⅲ.
国際教育活動 - International Educational Activities
1.
国際教育の概略・
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・26
(1)
日本語・日本文化教育・
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・26
(2)英語等による国際教育・
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・32
(3)海外英語研修・
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・32
2.
その他・
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・33
巻頭言
発 刊 に あ たって
Ⅳ.
国際インターンシッププログラム - International Internship Program
1.
国際インターンシップ・
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・35
2.
日本学生支援機構(平成23年度ショートスティ
・ショートビジット採択事業)
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・
・42
三重大学は、
1977年に学内共同教育研究施設として留学生センターを設置、
2005年に国
Ⅴ.
ユネスコスクール活動 - UNESCO Associated Schools Project Network Activities (ASPUnivNet)
際交流センター
(CIER; Center for International Education and Research)
として改組を
1.
ASPUnivNet(ユネスコスクール支援大学間ネットワーク)
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・47
2.
三重大学ユネスコスクール委員会活動・
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・47
3.
三重大学ユネスコスクール学生委員会活動・
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・48
4.
ユネスコスクール研修会/シンポジウム2011・
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・50
行い、
今日に至っています。
国際交流センターは、
三重に根ざし、
世界に通用するグローバル人財の育成、
留学生への
質の高い教育の実施、
教職員の国際交流の活性化、
地域のニーズに応えられる多文化共生
の構築、
留学生の支援など、
多岐に渡っていますが、
内外の関係機関との緊密な連携を図り
Ⅵ.
社会貢献(地域との交流)- Contribution to Local Communities
ながら更なる発展を続けています。
朴 恵淑
・
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・51
1.
国際交流フェスティバル
(国際交流フェスティバル企画委員会の主催)への参加・
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三重大学は、
29カ国の81大学(2012年11月1日現在)
と国際交流を行っています。特に、
中
2.
国際理解セミナー・
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・51
国、
韓国、
ベトナム、
タイ等アジア諸国からの留学生が多く占めていますが、
レベルの高い、
やる
3.
留学生の地域貢献・
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・51
気のある多くの留学生を受け入れるために、
内外の留学フェアに積極的に参加しています。
また、
本学から海外の大学への
4.
飯野高等学校における教科支援・日本語習得支援・
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・52
留学を希望する在学生に、
ダブル・ディグリー、
国際インターンシップ、
ショートステイ・ショートビジット、
語学研修などの制度を有
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・52
5「
.外国籍児童のための母語保持教室」中国語・ポルトガル語教室・スペイン語教室・
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効に活用した留学情報の案内や指導、
助言を行い、
海外への長・短期留学を積極的に進めています。
6「
.セカンド・ホーム」
と
「留学生ゴールデンウィークホームステイ」
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・53
7.
生け花教室・
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Ⅶ.
外国人研究者及び留学生支援 - Supports for International Researchers and Students
1.
支援組織・
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・54
国際交流センター長
本年報は、
国際交流センター年報の第6号、
留学生センター年報からの通巻第12号となりますが、
単なる年間活動の報告
書ではなく、
本学の中期目標・中期計画に沿ったグローバル人財育成のツールとなる学内の国際化、
地域の国際化支援、
留
学生や在学生の支援及び教職員の国際交流の戦略と活動内容の分かるような構成を行い、
デザインやコンテンツの刷新、
関連資料の充実化を図るなど、
大幅なリニューアルを行いました。本年報は、
次のような8つの内容となっています。
2.
外国人研究者の受入れ及び外国人教師等宿舎の管理運営について・
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3.
外国人留学生の受入れ及びその後のケアについて・
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(1)国際交流戦略(International Exchange Strategy of the CIER)
4.
留学生の施設・宿舎の管理・運営・整備について・
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本学の国際交流の戦略は「三重から世界へ」の教育理念の基、
特にアジアにおいて即戦力となるグローバル人財を育
5.
保健管理センターについて・
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日本・中国・韓国を中心とする東アジア及び、
日本・タイ・インドネシアを中心とする東南アジアのダブル・
トラ
成しています。
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6.
ボランティアサ−クルの活用について・
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イアングル翠のネットワークを中心として推進しています。
7.
地域社会との連携について・
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(2)国際交流活動(International Exchange Activities)
本学の国際交流協定校の内、
韓国・世宗大学、
中国・天津師範大学、
タイ・タマサート大学、
インドネシア・スリウィジャヤ
Ⅷ.
資料 - Data of the CIER 1. 三重大学国際交流関係組織図・
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2.
国際交流センター教員名簿・
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3.
職員名簿・
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大学に「三重大学海外教育・研究センター」の海外拠点を設置し、
留学支援を行っています。
また、
平成23年10月に中
国・江蘇大学で開催された3大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム、
12月に内外の関係者と共に開催した国際交流
週間、
留学フェア、
国際大学交流セミナーなどの活動がまとめられています。
(3)国際教育活動(International Educational Activities)
4.
国際交流センター関連委員会名簿
日本語・日本文化教育、
英語等による国際教育、
海外英語研修、
国際キャリアアップ教育などがまとめられています。
(1)国際交流センター運営会議・
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・57
(4)国際インターンシッププログラム
(International Internship Program)
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・57
(2)国際化推進室会議・
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タイ、
韓国で行われた国際インターンシッププログラムの報告及び、
韓国、
タイ、
ベトナムで実施されたショートステイ・ショー
(3)留学生委員会・
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・58
トビジットの報告がまとめられています。
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 01
巻頭言
Foreword
(5)ユネスコスクール活動(UNESCO Associated Schools Project Network Activities ASPUnivNet)
三重大学ユネスコスクール委員会や学生委員会の活動及び、
ユネスコスクール研修会/シンポジウム2011の内容が網
羅されています。
(6)社会貢献(地域との交流)
( Contribution to Local Communities)
地域の関係機関との国際交流の活動がまとめられています。
(7)外国人研究者及び留学生支援(Supports for International Researchers and Students)
Mie University established the International Student Center in 1977 as one of
the research facilities. In 2005, CIER, the Center for International Education and
Research was inaugurated as a special facility for research and education.
本学及び海外の協定大学の教職員や留学生、
在学生の留学支援などについてまとめられています。
(8)資料(Data of the CIER)
CIER offers various programs and supports such as the promotion of global
本学の国際交流センター関連の組織、
運営会議、
などがまとめられています。
human resources who can act internationally rooted in Mie, the high quality
本年報は、
国際交流センターのホームページ及び冊子で公表されています。本年報が有効に活用できることを願うのと
education for the international students, expansion of global exchange among
同時に、
さらなる進化を遂げるため、
本年報に対する忌憚のないご意見を頂けますよう、
お願い申し上げます。
faculties and staff members, establishment of multi-cultural environment which
Hye-Sook Park
Director,
Center for International
students. We strive to develop our globalization collaborating with the other Education and Research
can respond the requirement in community, and the support of international
institutions in and out of Japan.
Our partnership has expanded to 79 universities in 28 countries. (As of the End of March, 2012)
Especially, there are many students from the Asia such as China, Republic of Korea, Viet Nam, and
Thailand. To increase the number of highly motivated students with high scholastic standing, we
aggressively participate in the international students fairs in Japan as well as at overseas. Furthermore, we
encourage students to take a good opportunity to study abroad for a short or long time giving appropriate
suggestions and supports in addition to the various activities of Mie University Study Abroad Programs
such as Double Degree Program, International Internship Program, Short Stay & Short Visit Program, and
Foreign Language Study Program for Mie University students who wish to study abroad.
This Annual Report of the CIER is the 6th issue after the reorganization to the CIER, and 12th issue from
the establishment of the International Student Center. The purpose of this Annual Report is not only to
inform our annual activities but also to emphasize our international strategy to promote global human
resources as our goal set. We organize the booklet to introduce our internationalization, support system to
the community for their internationalization, support system for our international students, and our
international strategy for our faculties and staff members to perform. We provide innovative design and
contents with good quality data and materials for the eight topics in the new version of the CIER Annual
国際交流センター教職員 (2012年11月7日現在)
02 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Report, in this year.
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 03
Ⅰ
(1) International Exchange Strategy of the CIER
国際交流戦略
International Exchange Strategy of the CIER
三重大学の第2期中期6年間の国際化に関する目標では、
1) 国際感覚が自然に身につきやすい学内の国際化、
2) 留学
We focus upon the promotion of global human resources especially the personnel who can act in Asia
生、
外国人研究者の受入れ体制及び学生、
教職員の海外派遣制度を整備し、
充実を図ること、
3) 地域の国際化・国際交
based on our philosophy of “From Mie to the world!” We expand our “Asian Triangular Green
流の発展を支援することを掲げている。
Network” activities in East Asian Region with a central focus on Japan, China and the Republic of
国際交流センターは、
これまでの留学生センターを改編し、
2005年10月1日に学内共同教育研究施設として設置された。
Korea and in Southeast Asian Region with a central focus on Japan, Thailand and Indonesia. These
現在、
海外の学術交流協定校28カ国の79大学(2012年3月末)
と連携して、
学生総合支援センターとともに学生の派遣・受
countries are located in double triangular shape.
入れや国際共同研究を行っている。
(2) International Exchange Activities
We set our overseas offices at Sejong University the Republic of of Korea, Tianjin Normal University in
1.グローバル環境人財育成(PGES;Promotion for Global Environmental Specialist)プログラム
China, Thammasat University in Thailand, and Sriwijaya University in Indonesia to support students
who wish to study abroad. The Tri-University International Joint Seminar & Symposium held at Jiangsu
University in China in October, 2011, International Exchange Week held with internal and external
representatives in December, Overseas Education Fair, and International Universities Exchange
Seminar are complied in this section.
(3) International Educational Activities
三重大学は、
「三重から世界へ」
という本学の教育理念の基、
2009年6月に韓国・中国・モンゴル・ロシア・タイ・インドネシア・
オーストラリア・アメリカ・日本の9カ国33大学と
「アジア・太平洋大学環境コンソーシアム」を構築し、
環境教育プログラムの開
発、
交流を行い、
国際的視野を持つ国際環境教育を行っている。特に、
海外の企業や国連関連の国際機関での国際環境
インターンシップを実施し、
国際感覚を育み、
実践外国語力を高めている。
2011年4月から、
アジアの環境問題解決の即戦力となるグローバル環境人財育成の戦略として、
日本・中国・韓国を中心と
Japanese Studies Education, International Education Program, Short Programs for International
する東アジア及び、
日本・タイ・インドネシアを中心とする東南アジアの「ダブル・
トライアングル翠」のネットワークを中心とする国
Education, and International Career Development Program are complied in this section.
際環境スペシャリスト育成に取り組んでいる。具体的に、
中国の天津師範大学、
韓国の世宗大学、
タイのタマサート大学、
イン
(4) International Internship Program
ドネシアのスリウィジャヤ大学内に「三重大学教育研究センター」を開設し、
学部及び大学院でのダブル・ディグリーの推進、
In this section, the student reports of the International Internship Program in the Republic of Korea, and
国際環境インターンシップの実施、
ショートステイ
・ショートビジット
(SS/SV)
による国際環境教育プログラムの推進を行い、
相互
the student reports of the Short Programs for International Education in the Republic of Korea,
単位交換を行っている。
Thailand and Viet Nam are complied.
(5) UNESCO Associated Schools Project Network Activities(ASPUnivNet)
This section covers all of the activities of the Mie University UNESCO School Committee & Student
Committee as well as the“Mie University UNESCO Associated Schools Project Symposium 2011”
(6) Regional Contribution to Local Communities
There are our international exchange activities we conduct with institutes in our region.
(7) Supports for International Researchers and Students
We inform our support system to faculties, staff members and students of Mie University and our
partner universities.
(8) Data of the CIER
Organization, management and conference of the CIER are complied in this section.
This Annual Report is published in the CIER website and also as a printed booklet. I hope this report
will be not only used effectively but also developed farther with your honest ideas and opinions.
●アジア環境スペシャリスト育成プログラムの概念図●
04 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 05
Ⅰ.国際交流戦略
Ⅰ.国際交流戦略
2.持続発展教育(ESD;Education for Sustainable Development)プログラム
東日本大震災に伴い、
環境問題やエネルギー問題など、
社会を取り巻く環境が大きく変化している。
また、
2014年10月に
愛知・名古屋で開催予定の国連ユネスコ主催の「持続発展教育(ESD)
の10年」に向けて、
三重大学はアジア・太平洋地
域のユースによる「ESD in 三重」を企画していることから、
これまでの環境資格支援教育プログラムを拡大し、
より包括的な
持続発展教育(ESD)
プログラムへ展開するため、
共通教育においてこれまで環境問題と人間社会であった主題Gのテー
マを「環境と持続発展教育」に変更した。
これによって、
三重大学が全学挙げて環境教育により一層の力点を置く姿勢を内
外へアピールできるようになった。三重大学の環境リソースを最大限に活用し、
本教育プログラムの科目を履修した学生には
「持続発展教育(ESD)
プログラム修了証書」※が学長から付与され、
地域や世界で活躍できる環境人財としての役割が
期待されている。
三重大学は、
2009年8月に日本初の総合大学として「ユネスコスクール」に登録し、
積極的に活動に取り組んでいる。ユネ
スコスクールは、
1953年にASPnet(Associated Schools Project Network)
としてユネスコ憲章に示された理念を学校現
場で実践するため発足した。ユネスコスクールは、
持続発展教育(ESD; Education for Sustainable Development)
の推
進拠点であり、
環境学習・エネルギー学習・防災学習・生物多様性・気候変動・国際理解学習・世界遺産や地域の文化財な
どに関する学習・その他関連学習に総合的に取り組んでいる。
※詳細については「三重大学共通教育履修案内2012年度」を参照されたい。
●三重大学アジアモデル(MAM)●
環境資格支援教育プログラム修了証授与式
3.国際交流センターの2011年度の国際教育及び主な国際交流活動
(1) 留学生への日本語・日本文化教育
留学生に対し、
日本語・日本文化教育を行っている。個々の留学生のニーズと日本語能力に応じて初級から上級まで5つ
のコースの授業を受講することができるほか、
6ヵ月間集中で日本語力をつける日本語研修初級集中コースもある。
また、
2009
年度から地域の外国人にも受講できるように日本語の授業の一部を市民開放授業として実施している。
(2) 国際キャリアアッププログラム
国際的に活躍できるグローバル人財を育成するため、
以下の6つのプログラムを実施している。
1)語学研修:海外の協定校で、
英語・
ドイツ語・中国語の語学研修を実施
●質の保証をともなう実施・支援体制●
06 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 07
Ⅰ.国際交流戦略
2)英語等による国際教育科目:①英語等によるコミュニケーション能力向上、
②留学生と日本人学生が異文化理解を深
めること、
③国際インターンシッププログラムや3大学国際ジョイントセミナー&シンポジウムへの参加、
④海外留学のため
に、
共通教育の統合教育科目や国際交流センター独自の教育コースの開講
3)短期国際教育:海外の協定校との連携(韓国・タイ・ベトナム・インドネシア)
による海外の大学での授業参加や異文化
体験を通じて、
国際理解を深めること
4)国際インターンシップ:中国・韓国・タイ・ベトナムの協定校と相互に学生の派遣・受入れの実施と就業体験、
教育及び
研究などの機会の提供
5)3大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム:1994年から三重大学、
チェンマイ大学(タイ)、
江蘇大学(中国)
の3大学、
2011年からボゴール農科大学(インドネシア)
も含めたこれらの大学を核とした複数の大学の参加のもと、
人口、
食料、
エ
ネルギー、
環境などをテーマとする学生の英語による研究発表と交流の場の提供で、
毎年各大学が交代で開催
6)複数学位取得プログラム(ダブル・ディグリープログラム):本学と海外の大学とが学位授与に関する協定を結び、
両
大学の学生が双方の大学に在籍、
必要な単位を取得することにより両大学の学位を取得するダブル・ディグリープログ
ラムを、
学部レベルでは天津師範大学(中国)
と、
大学院レベルではスリウィジャヤ大学(インドネシア)
との間で実施
(3) アジア・太平洋大学コンソーシアム
アジア・太平洋の9ヵ国(モンゴル・ロシア・中国・韓国・タイ
・インドネシア・オーストラリア・アメリカ・日本)
の33大学で構成するア
ジア・太平洋大学コンソーシアムを積極的に活用し、
語学研修、
国際インターンシップ、
短期国際教育などを行っている。
(4) ユネスコスクール活動
環境、
経済、
社会の総合的な発展を目指す持続発展教育(ESD)
として、
環境情報教育、
防災教育、
生物多様性教育、
気候変動教育、
世界遺産や文化教育などを行っている。
また、
三重県や地域の自治体、
教育機関、
ユネスコ協会連盟、
NPO等の各種団体、
企業との連携によるユネスコスク
ールの拡大や活動支援によって学内や地域の国際化を図っている。
(5) 若手研究者交流事業
本学独自の国際交流事業経費助成制度を設けて、
若手研究者の海外派遣や受入事業を行っている。海外の協定大学
等から若手教員を招へいし、
国際共同研究の推進及び英語、
中国語、
韓国語などによる国際教育の実施、
セミナーやワーク
ショップなどを実施し、
国際交流の活性化を図るとともに若手研究者のキャリアアップを図っている。
(6) ICTによる海外の大学との交流
ICTを活用して、
三重大学とアメリカ、
オーストラリア、
スペイン、
韓国など、
海外の大学との遠隔授業や会議を行っている。
(7) 留学及び留学生支援
1)奨学金制度:学業成績優秀学生に対して、
海外留学、
本学が実施する国際交流事業への参加、
海外協定校からの
短期留学及び外国の大学とのダブル・ディグリーによる留学等に対して充実した国際交流特別奨学制度の設置。
2)留学生支援:国際交流センターと学生総合支援センターが連携し、
留学生への生活支援や三重県で就職を希望す
る留学生に対し、
地域企業とのマッチングなどの就職支援の実施。
08 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Ⅱ
国際交流活動
International Exchange Activities
1.三重大学と協定大学;留学生数
●大学間協定(18ヵ国、51大学)
相手先大学名
江蘇大学
チェンマイ大学
タスマニア大学
バレンシア州立工芸大学
廣西大学
カセサート大学
コンケーン大学
エアランゲン・ニュルンベルク大学
東国大学校
梨花女子大学校
西安理工大学
スラナリー工科大学
バングラディシュ農業大学
天津師範大学
ノースカロライナ大学ウイルミントン校
江南大学
プトラマレーシア大学
ボゴール農科大学
アジア工科大学院
スリウィジャヤ大学
ビサヤ州立大学
タマサート大学
南京工業大学
ハイデルベルグ大学
河南師範大学
世宗大学
メジョー大学
外国貿易大学
ホ−チミン市師範大学
上海海洋大学
瀋陽薬科大学
タシケント国立法科大学
内蒙古工業大学
ハルオレオ大学
ハワイパシフィック大学
シャルジャ大学
モンゴル国立大学
ハバロフスク国立経済法律アカデミー
延辺大学
サボア大学
ネブラスカ大学リンカーン校
ボーフム大学
ジャウメプリメル大学
カーディフ大学
安徽農業大学
フラウンホーファー研究機構
ライプチッヒ大学
パジャジャラン大学
タチ大学
雲南大学
北京外国語大学
2012年11月1日現在
国 名
中国
タイ
オーストラリア
スペイン
中国
タイ
タイ
ドイツ
大韓民国
大韓民国
中国
タイ
バングラディシュ
中国
アメリカ
中国
マレーシア
インドネシア
タイ
インドネシア
フィリピン
タイ
中国
ドイツ
中国
大韓民国
タイ
ベトナム
ベトナム
中国
中国
ウズベキスタン
中国
インドネシア
アメリカ
アラブ首長国連邦
モンゴル
ロシア
中国
フランス
アメリカ
ドイツ
スペイン
グレートブリテン及び
北アイルランド連合王国
中国
ドイツ
ドイツ
インドネシア
マレーシア
中国
中国
締 結 日
1986年1月15日
1989年8月22日
1996年4月1日
1997年7月4日
1999年2月22日
1999年12月23日
2000年7月17日
2001年3月16日
2002年12月16日
2002年12月17日
2003年8月28日
2003年10月18日
2004年3月15日
2004年11月20日
2005年12月21日
2006年2月13日
2006年9月19日
2006年9月24日
2007年3月20日
2007年11月6日
2007年12月18日
2008年1月15日
2008年7月7日
2008年12月12日
2008年12月15日
2009年2月10日
2009年3月31日
2009年5月26日
2009年7月28日
2009年9月24日
2010年2月25日
2010年3月22日
2010年3月31日
2010年7月23日
2010年9月13日
2010年10月4日
2010年10月15日
2010年10月15日
2010年10月15日
2010年11月4日
2011年1月11日
2011年3月28日
2011年4月14日
2011年7月15日
2011年10月25日
2012年1月9日
2012年2月7日
2012年2月24日
2012年5月24日
2012年8月21日
2012年9月21日
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 09
Ⅱ.国際交流活動
Ⅱ.国際交流活動
●学部間協定(17ヵ国、30大学)
相手先大学名
シャルル・
ド・ゴールリール第3大学
釜慶国立大学校
清華大学熱能工程系及び工程力学系
マーサー大学医学部
リヨン政治学院(リヨン第二大学)
ウェイン州立大学医学部
ハッサン2世農獣医大学
上海交通大学
ロストック大学医学部
モンクット王ラカバン工科大学
2012年11月1日現在
国 名
フランス
大韓民国
中国
アメリカ
フランス
アメリカ
モロッコ
中国
ドイツ
タイ
締 結 日
1989年11月1日
1995年9月22日
1995年10月1日
1998年10月29日
2002年1月21日
2002年3月18日
2002年11月20日
2004年8月11日
2004年10月29日
2 0 0 5 年 9月5日
本学締結学部
人文学部
生物資源学部
工学部
医学部
人文学部
医学部
生物資源学部
医学部
医学部
工学部
廣西医科大学
中国
2 0 0 6 年 6月6日
大学院医学系研究科
・医学部
ザンビア大学医学部
ザンビア
2 0 0 7 年 2月7日
大学院医学系研究科
・医学部
イベロアメリカン大学医学部
ドミニカ共和国
2007年6月15日
大学院医学系研究科
・医学部
ムヒンビリ健康科学大学医学部
タンザニア
2007年10月19日
大学院医学系研究科
・医学部
イェーテボリ大学健康科学部
スウェーデン
2009年1月14日
大学院医学系研究科
・医学部
浙江大学理学院
中国
2009年3月28日
大学院工学研究科
・工学部
ニューメキシコ大学医学部
アメリカ
2009年6月24日
大学院医学系研究科
・医学部
パリ工芸大学(ENSAM)
フランス
2009年8月31日
大学院工学研究科
・工学部
モンクット王トンブリ工科大学
生物資源学研究科
タイ
2009年10月20日
大学院生物資源学研究科
生物資源学部
南開大学日本研究院
中国
2010年1月22日
大学院人文社会学研究科
ガーナ大学医学部
ガ−ナ共和国
2010年2月18日
大学院医学系研究科
・医学部
●国籍別外国人留学生数
24か国・地域
留学生総数 280(156)
【学 部】
国・地域
正規生
3
バングラデシュ
4
韓国
5
タイ
6
マレーシア
7
シンガポール
1
8
アフガニスタン
2
9
インドネシア
7(4)
10
インド
2(1)
2(1)
11
ネパール
1(1)
1(1)
12
イラク
1
1
13
ヨルダン
1
1
アフリカ
14
マリ共和国
1(1)
1(1)
大洋州
15
オーストラリア
中米
16
ドミニカ共和国
17
ドイツ
18
スペイン
19
モルドバ共和国
20
スウェーデン
アジア
中東
2010年7月26日
大学院工学研究科
21
フランス
22
ブルガリア
23
セルビア
24
ロシア
2011年3月18日
財団法人クリーブランドクリニック医用
生体工学ラーナー研究所
アメリカ
2011年4月22日
大学院工学研究科
サンパウロ大学哲学・文学・人間科学部
ブラジル
2011年5月16日
人文学部
ラオス健康科学大学
ラオス
2011年9月26日
アムリタ大学医学部
国立アテネ工科大学
インド
ギリシャ
2012年1月30日
2012年5月16日
大学院医学系研究科
・医学部
大学院医学系研究科
工学研究科5
10 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
計
12(3)
フランス
スウェーデン
特別聴
講学生
ベトナム
ルマン先進素材・機械学高等学院(ISMANS)
ルンド大学人文・神学学部
日本語・
日本語
日本文化
研修生
研修生
2
2010年2月22日
2011年3月17日
非正
規生
33(19) 33(24) 83(49) 12(9)
イタリア
中国
正規生
【国際交流センター】
中国
ペルジア大学医学部
蘭州大学第二臨床医学院
非正
規生
【大 学 院】
1
大学院医学系研究科
・医学部
大学院医学系研究科
・医学部
人文学部
2012年11月1日現在
ヨーロッパ
合計
3(3)
1
1
6
5(5)
6(2)
2(2)
2(1)
2
1(1)
1
3(3)
1
2
4
1(1)
8(5)
1
1(1)
1(1)
1
13(9)
14(9)
1
1
3
3
1
1
2
1
1
2(1)
非正規生 106(68)
2
1(1)
1(1)
70
(46)
18(13)
7(2)
1
53
(25)
19(8)
16(7)
4(1)
123(71)
正規生 174(88)
1(1)
7(4)
3(1)
166(106)
3(1)
4
5(2)
5(5)
121
(63)
1
1
1
3(1)
21
(11)
142(74)
7
(6)
3
(1)
5
(4)
280
(156)
15(11)
( )
は内数で女子を示す
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 11
Ⅱ.国際交流活動
Ⅱ.国際交流活動
3 韓国
2.海外拠点事業の推進
2011年8月17日、
三重大学の韓国における学術及び教育活動を奨励
1 タイ
促進するため、
世宗大学の協力を得て「三重大学韓国教育研究センター」
2009年にタマサート大学東アジア研究所内(ランシットキャンパス)に開設した三重大学タイ教育研究センター(Mie
を開設した。開設にあたっては、
三重大学からは内田淳正学長、
朴 恵淑
University Thailand Center for Education and Research)
は、
本学教員が特別講義や調査研究のために訪泰した際
環境・国際担当理事・副学長、
樹神成人文学部長、
世宗大学からは朴
の活動拠点として利用されている。2012年2月には、
22日から27日までの6日間、
タイフィールドスタディーツアーを開催し、
本学
宇煕総長、
厳 宗和対外協力所長、
朴 己煥電子情報工学教授(三重大
学生5名が参加した。期間中、
タマサート大学科学技術学部の学生と共に、
タマサート大学主催、
協定大学共催の「アジア
学韓国教育研究センター長)
などが参加した。
における持続可能な未来への地域協力」に出席した他、
ロイヤルプロジェクトの展示圃場訪問、
ラン栽培現場の見学、
地産
地消に取り組む工芸品製造グループでの作業体験、
市場調査など様々なフィールドワークを行った。
また、
国際連合食糧農
今後、
三重大学、
天津師範大学(中国)及び世宗大学(韓国)
の連携
を核に、
日中韓のトライアングル交流を推進していく予定である。
三重大学韓国教育研究センター
業機関(FAO)
アジア太平洋事務所を訪問し、
「食糧安全保障の現状と展望」についての特別講義を受講した。
4 インドネシア
生物資源学研究科と博士前期課程ダブルディグリープログラム
(総合
的食料生産・管理計画学プログラム;Double Degree Master Program
on Integrated Food Production and Management Planning)
を実
施しているインドネシア・スリウィジャヤ大学大学院内には、
2009年12月にダ
ブルディグリープログラムオフィスが設置され、
三重大学への留学を希望
する学生への留学生説明や事前研修にも活用されている。2011年6月に
タマサート大学
三重大学タイ教育研究センター
は、
第1回ダブルディグリー修了式(6月9日)
に2名の教員を派遣、
修了生3
名は優秀学生として表彰された。
2 中国
本学は、
天津師範大学と2006年から本学教育学部と天津師範大学国際教育交流学院との間でダブルディグリープログ
スリウィジャヤ大学
3.第18回3大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム2011
ラムに関する協定を締結し、
交流を行っている。2010年7月には中国政府から合作弁学事業として正式認可され、
2011年2
月26日、
天津市(中国)主催の調印式には内田淳正三重大学長、
上垣渉教育学部長、
秋元ひろと教育学部教授ほか関係
者出席のもと、
天津師範大学(中国)
との日本語教育コース協同教育に関する協定を締結した。
天津師範大学に三重大学オフィスが設置され、
2011年5月朴 恵淑三重大学環境・国際担当理事・副学長、
八木規夫教
中国の江蘇大学において、
第18回3大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム2011−Role of Asia in the World−
Population, Food, Energy, Environment, Ecological Development and Low Carbon−が10月26日から31日にわたっ
て開催された。今回は5カ国7大学から約100名の学生と教職員が参加し、
初回から引き継がれている4つのテーマ
(人口、
育学部長、
秋元ひろと教育学部教授が天津師範大学を訪問し、
高 玉葆天津師範大学長、
鐘 英華国際交流処長、
東晋次
食料、
エネルギー、
環境)
の他に、
「生態学的発展(生態学的に妥当な発展)」
と
「低炭素」を加えた6つのテーマで口頭発
三重大学名誉教授と意見交換し、
ダブルディグリープログラム及び語学研修にとどまらず、
今後は、
国際インターンシップやフィ
表とポスター発表が行われた。三重大学からは内田淳正学長、
朴 恵淑環境・国際担当理事・副学長以下22名が参加し、
15
ールドスタディー等の各種国際教育プログラムも含めた双方向の国際交流を進展させるための話し合いが持たれた。
名の学生が研究発表を行い、
江原宏国際担当副学長が基調講演を行った。
また2011年9月28日
(水)午前10時30分より、
本学教育学部4階大会議室にて、
平成23年度三重大学教育学部(天津師
範大学DD学生)学位記授与式が執り行われ、
15名の卒業生に内田淳正三重大学長より、
学位記が授与された。
天津師範大学にて
14 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
平成23年度三重大学教育学部学位記授与式
(於三重大学)
2010年度に続いて、
最優秀学生論文賞が6つのテーマ毎に選ばれた。三重大学からは、
生物資源学研究科博士前期課
程1年の小林佑理加がFoodのテーマで、
同博士後期課程1年の がLow Carbonのテーマで受賞した。
江蘇大学でのセレモニー
パーティーで内田淳正三重大学長を囲んで
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 15
Ⅱ.国際交流活動
Ⅱ.国際交流活動
●第5回三重大学国際交流週間2011の概要
4.第5回三重大学国際交流週間2011
12月10日
(土)
より21日
(水)
まで、
第5回三重大学国際交流週間を開催した。12のイベントと2つのシンポジウムからなる本
国際交流週間に約1,200名の参加者が集まり、
成功裏に終わった。今後のさらなる発展のために、
成果と課題を探る。
実施順に英語スピーチコンテスト、
三重大学ユネスコスクール研修会/シンポジウム2011、
国際理解セミナー、
シンポジウム
「ミス三重人形と日米交流」、
日本語スピーチ・スキットコンテスト、
Tri-U IJSS 2011・キャリアアッププログラム報告会、
モルドバ
を知ろう
!、
三重大学グローバル人財育成シンポジウム、
内閣府青年国際交流事業説明会、
JICAボランティアセミナー、
外国
語のど自慢大会、
国際交流パーティー、
写真コンテスト、
留学生出身国フェア&エスニック料理フェアである。
学生実行委員会のメンバー約30名と国際交流センター
(CIER)専任教員、
国際交流チームを中心に、
外部協力者の協
力も得て、
12日間の開催期間中は大勢の参加者を得ることができ、
2011年度三重大学国際交流週間は一大イベントとなっ
た。
日付
時刻
会場・場所
1 2 月 1 0 日( 土 )
10:00-12:00
メディアホール
英語スピーチコンテスト
1 2 月 1 0 日( 土 )
13:00-17:00
総合研究棟Ⅱ
会議室
メディアホール
三重大学ユネスコスクール研修会/シンポジウム
2011
1 2 月 1 1 日( 日 )
1 2 月 1 2 日( 月 )
1 2 月 1 4 日( 水 )
1 2 月 1 5 日( 木 )
10:30-12:30
14:30-16:50
16:00-18:00
16:30-18:30
アスト津
メディアホール
メディアホール
国際理解セミナー(JICA中部協力)
シンポジウムミス三重人形と日米交流
日本語スピーチ・スキットコンテスト
1 2 月 1 6 日( 金 )
1 2 月 1 7 日( 土 )
1 2 月 1 9 日( 月 )
1 2 月 1 9 日( 月 )
1 2 月 2 1 日( 水 )
1 2 月 2 1 日( 水 )
16:30-18:00
13:00-17:00
16:30-19:30
18:00-19:30
15:00-17:00
17:40-19:50
メディアホール
共通教育3号館
Tri-U IJSS2011・キャリアアッププログラム報告会
モルドバを知ろう!
三重大学グローバル人財育成シンポジウム
内閣府青年国際交流事業説明会
1 2 月 1 0 日( 土 )
∼21(水)
終 日
1 2 月 1 2 日( 月 )
∼16(金)
12:00-13:00
講堂小ホール
メディアホール
メディアホール
メディアホール
講堂小ホール
イベント
JICAボランティアセミナー
外国語のど自慢大会
国際交流パーティー
総合研究棟Ⅱ
1Fロビー
写真コンテスト
第1食堂
1F&2F
留学生出身国フェア&エスニック料理フェア
1 英語スピーチコンテスト
12月10日
(土)10時から12時まで、
メディアホールにて英語スピーチコン
テストが行われた。三重大学の留学生(非英語圏)
と日本人学生が5分
間の英語スピーチを行った。コンテストでは、
第21回三重県高等学校英
語スピーチスキット・英作文コンテストスピーチ部第1位に輝いたセントヨゼ
フ女子学園高等学校の女子学生をゲストスピーカーに迎え、
同コンテスト
スキット部第1位入賞の三重県立四日市高等学校のグループに“Peach
内田淳正三重大学長
Girl in Demon's Land”を披露して頂いた。
コンテストの応募対象者は、
英語を母国語としない学生及び英語を話す国に6カ月以上滞在したこと
のない学生とされ、
合計8名の三重大学生が参加した。三重大学国際交
コンテスト1位入賞(国際交流パーティーで
受賞コメントを述べる森修平さん)
流センター花見槇子特任教授の企画により行われたスピーチコンテストの審査は、
三重大学人文学部井上稔浩教授、
三重
大学教育学部宮地信弘教授、
及び同アンソニーピッコロ講師によって行われ、
上位3位入賞者には賞状と記念品が贈られ
た。
2 ユネスコスクール研修会/シンポジウム2011
Ⅴ章『ユネスコスクール活動』
4.
ユネスコスクール研修会/シンポジウム2011 50ページ参照
3 国際理解セミナー
鈴木英敬三重県知事(左から2番め)
(国際交流パーティー)
16 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
第5回 三重大学国際交流週間2011ポスター
Ⅵ章『社会貢献(地域との交流)』
2.
国際理解セミナー 51ページ参照
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 17
Ⅱ.国際交流活動
Ⅱ.国際交流活動
6 Tri-U IJSS2011・キャリアアッププログラム報告会
4 シンポジウムミス三重人形と日米交流
平和を願い1927( 昭和2)年にアメリカからいわゆる青い目の人形が日本の子どもたちに送られた。その返礼として答礼人
12月15日
(木)16時30分から18時30分まで、
メディアホールにて第18回3大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム報告とし
形(市松人形)
が各県から送られた。三重県から送った人形が「ミス三重」で、
現在はネブラスカ大学(アメリカネブラスカ州)
て、
最優秀発表賞受賞者の口頭発表と発表課題ポスター展示、
またタイの国際インターンシッププログラム報告とベトナムのフ
の博物館に収蔵されている。
これが縁で三重大学とネブラスカ大学リンカーン校は大学間協定を締結した。
ミス三重と、
ミス
ィールドスタディ報告が行われた。
三重に伴う日米交流について理解を深めるため、
12月12日
(月)14時30分から16時50分まで、
メディアホールにて「シンポジウ
ムミス三重人形と日米交流」が開催された。
シンポジウムでは、
ネブラスカ大学よりエグゼクティブディレクターのダイアン・メンデンホールさんをお招きし、
「ネブラスカ大学
とミス三重」
と題した講演が行われた。その後、
県内小学校の先生の講演に続き、
最後にアメリカネブラスカ州を訪問した本
学学生による報告があった。
Tri-U IJSS2011
キャリアアッププログラム報告会
7 モルドバを知ろう!
12月16日
(金)16時30分から18時まで、
共通教育棟ラーニングコモンズ
にて、
東ヨーロッパの国モルドバからの留学生ヴォリナ・ヴィクトリアさんが自
国の紹介を行なった。モルドバの地理や歴史、
産業、
農業といったさまざま
な側面についてクイズ形式で学んだ後、
参加者全員でモルドバの音楽に
ネブラスカ大学エグゼクティブディレクター
ダイアン・メンデンホールさん(左から2人め)
ポスターなど資料展示スペース
合わせて踊りを踊るなど大変な盛り上がりを見せた。司会、
会場設営とい
った運営は、
2011年度後期より新たに開講された「留学生支援実践」の
5 日本語スピーチ・スキットコンテスト
受講生が中心となり行なった。
12月14日
(日)16時から18時まで、
メディアホールにて日本語スピーチ・スキットコンテストを行った。
日本語スピーチでは、
四日
東ヨーロッパの国モルドバについての紹介に聞き入る参加者ら
市大学の留学生を含め6名出場し、
1位「和食から始まる中日交流」 豆 亜娟(中国)、
2位「ダイエットとフルート」王 志鵬(中
国)、
3位「アレマンスレット スウェーデンの自然保護にぜひご協力を!」ラスムス・ヒーシング
(スウェーデン)
となった。初めて
実施した日本語スキットは、
留学生と日本人の混合グループが3組出場し、
入場者も多く好評を得た。
8 三重大学グローバル人財育成シンポジウム
12月17日
(土)13時から17時まで、
三重大学講堂小ホールにて「三重大学グローバル人財育成シンポジウム∼三重大学ア
ジアモデル
(MAM)構築に向けて∼」が開催された。内田淳正三重大学長の開会あいさつに引き続き、
朴 恵淑環境・国際
担当理事・副学長による、
三重大学のグローバル人財育成の取組について「日・中・韓、
日・タ・イのダブル・
トライアングル翠の
ネットワークによるアジア環境スペシャリスト育成事業」について報告が行われた。基調講演では、
駐名古屋大韓民国総領事
館総領事の李 均東氏が「大韓民国におけるグローバル人財の育成の取組」、
株式会社東芝人事部長の金井淳氏が「企
業におけるグローバル人財の取組」
と題し講演が行われた。
その後のパネルディスカッションでは、
駐名古屋大韓民国総領事館総領事李 均東氏、
中華人民共和国駐名古屋総領事
館教育・文化担当領事黄 菊花氏、
三重県副知事安田敏春氏、
文部科学省大臣官房国際課長池原充洋氏、
株式会社東
芝金井淳氏と内田淳正三重大学長を含む6名が、
グローバル人財育成について議論を展開した。地域に根ざし、
世界に通
用する国際センスとバランス感覚に優れたグローバル人財の育成に向けて取り組むべき課題について、
特に、
アジア諸国と
コンテスト1位を受賞した豆亜娟さん
18 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
スキットの部1位「ドラえもん」グループ
の国際連携、
地域の産官学民の連携に関する活発な討論となった。
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 19
Ⅱ.国際交流活動
Ⅱ.国際交流活動
10 JICAボランティアセミナー
12月19日
(月)18時から19時30分まで、
メディアホールにて「JICAボラン
ティアセミナー∼国際協力というシゴト∼」を開催した。JICA中部との共
催イベントである。三重大学出身のOBが青年海外協力隊員としてパプア
ニューギニアでの体験談を行った。23名の出席学生が熱心に聞き入り、
質疑応答でも今後の応募を見据えたような具体的な質問が数多く出され
た。
JICAボランティアセミナー∼国際協力というシゴト∼
11 外国語のど自慢大会
三重大学におけるグローバル人財育成への取り組みについての講演
12月21日
(水)15時から17時まで、
メディアホールにて「外国語のど自慢大会」を開催した。出演者は日本人、
外国人の三
重大生計10組で、
それぞれ母語以外の言語で熱唱を披露した。客席では67名が聴き入った。
この日は国際交流週間の最
終日に当たり、
優勝者はその後のパーティーでも歌を披露するなど、
大変盛り上がった。
また企画運営は学生運営委員会が
自主的に取り組み、
準備段階から留学生を加えた委員相互の交流も進んだ。
三重大学グローバル人財育成シンポジウム
三重大学グローバル人財育成シンポジウムのポスター
国際交流パーティーで優勝者が歌を披露
母語以外の言語で熱唱する出演者
12 国際交流パーティー
9 内閣府青年国際交流事業説明会
12月21日
(水)17時40分から19時50分まで、
三重大学講堂小ホールにて三重大学の留学生、
日本人学生、
教職員及び地
域の関係団体・企業が一同に会し、
交流を深めるため国際交流パーティーが開催された。初めに、
三重大学教育学部附属
12月19日
(月)16時30分から19時30分まで、
メディアホールにて内閣府
中学校音楽部により、
素晴らしい合唱が披露され、
内田淳正三重大学長の開会の挨拶のあと、
三重県知事鈴木英敬氏及
が毎年行っている青年国際交流事業についての説明会を開催した。主
び三重県日中友好協会会長柳瀬恒範氏よりご挨拶を賜った。来賓の紹介に引き続き、
朴 恵淑三重大学環境・国際担当理
なプログラムは、
二国間の青年国際交流(A 国際青年育成交流、
B 日本・
事・副学長の乾杯で、
パーティーが始められた。
中国青年親善交流、
C 日本・韓国青年親善交流、
D 青年社会活動コア
パーティーでは、
留学生による各国紹介が行われ、
韓国、
中国、
タイ、
インドネシアの留学生がそれぞれの文化・伝統芸能な
リーダー育成プログラム)
と船を利用した多国間の青年国際交流(A 世
どを披露した。国際交流週間に開催された「英語スピーチコンテスト」、
「日本語スピーチコンテスト」、
「写真コンテスト」入賞
界青年の船、
B 東南アジア青年の船)
についてである。
者による受賞コメントが述べられ、
「外国語のど自慢」優勝者は、
300名以上の観客を前に、
素晴らしい歌声を聴かせた。
「3
内閣府青年国際交流事業説明会
大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム」の本年度参加者による「マツケンサンバ」では、
全員が一体となり楽しく交流する
場となった。パーティーは、
三重大学応援団により、
盛大に締めくくられた。
20 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 21
Ⅱ.国際交流活動
Ⅱ.国際交流活動
応募作品「インドのにおい」
国際交流パーティー
獅子舞を披露する中国人留学生
優勝作品「Rainbow」
14 留学生出身国フェア&エスニック料理フェア
国際交流週間期間中の昼休み、
第一食堂にて三重大学の留学生のうち出身者の多い5カ国(中国、
ベトナム、
韓国、
タイ、
ドイツ)
の料理フェア
(1階)
とその国の紹介(2階)
を行なった。留学生の提案により生協で作られた各国の料理やデザートを
1階で購入し、
2階では昼食をとりながら国の紹介を聞くなど、
料理と一緒に各国の美しい風景や伝統的音楽、
踊りなどを楽し
むことができた。
インドネシアの留学生ら
タイからの留学生
ドイツのメニューを紹介したディスプレイ
タイについての紹介を聞きながら、食事を楽しむ学生ら
5.JICAボランティアセミナー
2011年6月15日
(水)18時から19時30分まで、
メディアホールにて「JICAボランティアセミナー∼国際協力というシゴト∼」を
開催した。JICA中部との共催イベントである。三重大学出身のOBが青年海外協力隊員として赴任したスリランカでの体験
談を行った。27名の出席者が熱心に聞き入り、
質疑応答でも積極的に質問が出た。
一体となってダンスを楽しむ参加者ら
三重大学応援団
13 写真コンテスト
三重大学生、
教職員の応募による民族衣装、
世界の風景や人々、
三重大キャンパスで見つけたものをテーマとした写真コ
ンテストが行われた。展示期間は12月10日
(土)
から12月21日
(金)正午までで、
来場者の投票により決定された優秀賞など
の結果は12月21日
(金)開催の国際交流パーティーで発表された。国際交流をテーマに楽しい企画にしようと学生が中心に
なって考えた企画である。
JICAボランティアセミナー
22 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
三重大学OBによるスリランカ赴任時の体験談
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 23
Ⅱ.国際交流活動
Ⅱ.国際交流活動
6.留学フェア
9.国際大学交流セミナーの開催
独立行政法人日本学生支援機構の助成を受け、
国際大学交流セミナー「生物エネルギーの地産地消によるバイオマスタ
1 日韓共同理工系学部留学生事業推進フェア
ウン構築に向けた国際セミナー&ワークショップ」を、
8月22日から31日まで10日間開催した。
このセミナーでは、
本学の日本人
2011年8月28日
(日)大韓民国国立国際教育院(韓国・ソウル)
において、
学生・留学生に加え、
タイの協定大学(チェンマイ大学、
モンクット王トンブリ工科大学、
カセサート大学及びタマサート大学)
か
日韓共同理工系学部留学生事業推進フェアに三重大学ブースを出展し
ら招へいした9名の学生と4名の若手教員が参加し、
再生産可能な植物資源を活用した代替エネルギー生産のためのバイ
た。国際交流センター教員1名、
工学研究科教員1名、
工学研究科職員1
オマスタウン構築に関する知識と技術を研修した。 22日の開講式では、
駐日タイ王国特命全権大使ウィーラサック・フートラク
名、
通訳1名の計4名で、
留学希望者16名の相談に対応し、
三重大学へ
ーン夫妻、
日本学生支援機構交流・宿舎事業課長山口敬一氏に参列いただいた。
の留学を推進することができた。
また、
バイオマスタウン構想を推進している三重県伊賀市では、
本学伊賀研究拠点を核に、
伊賀市、
ゆめぽりす伊賀クリエ
イトランド立地企業連絡会、
NPO法人伊賀・島ヶ原おかみさんの会等の協力を得て、
産官学民の連携による国際的な教育、
研究を行うとともに地域住民と直接触れ合う国際交流を行った。
日韓共同理工系学部留学生事業推進フェア
2 国費(学部進学)留学生への大学進学説明会
2011年11月4日
(金)
に大阪大学日本語日本文化教育センター、
2011年10月20日
(木)
に東京外国語大学留学生日本語
教育センターにおいて開催された、
国費学部留学生への大学進学説明会に三重大学ブースを出展し、
留学希望者の相談
に対応して三重大学への留学を推進することができた。
7.留学生のための研修旅行
第1回:2011年7月9日
(土)滋賀
留学生84名と引率4名(教員2名、
事務職員2名)
で実施した。7時40分大学集合、
2台のバスに分乗して太郎坊宮を見
学した。その後昼食をとり、
海洋堂フィギュアミュージアム、
黒壁及びブルーメの丘(グルメ体験教室)
にてパン作りの体
験等を行い、
有意義な1日を過ごした。
第2回:2011年12月18日
(日)京都
国際大学交流セミナー
バイオジーゼルオイルの品質検査実習
上野都市ガス株式会社の見学
閉講式 記念撮影
留学生86名と引率4名(教員2名、
事務職員2名)
で実施した。7時40分三重大学に集合、
2台のバスに分乗し、
東映太
秦映画村及び金閣寺を見学した。その後、
古代友禅苑にて友禅染体験を行い、
京都での1日を満喫した。
太郎坊宮にて
ブルーメの丘にて
8.若手研究者招へい研究交流の推進
三重大学独自の国際交流事業経費助成制度を設けて、
若手研究者の海外派遣や受入事業を行っている。海外の協定
大学等から若手教員を招へいし、
国際共同研究の推進及び英語、
中国語、
韓国語などによる国際教育の実施、
セミナーや
ワークショップなどを実施し、
国際交流の活性化を図るとともに若手研究者のキャリアアップを図っている。
24 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 25
Ⅲ
Ⅲ.国際教育活動
国際教育活動
International Educational Activities
1.国際教育の概略
このコース終了後は各学部で専門の指導を受けることが期待されているため、 日本語の基礎力を短期間で身につける必
国際交流センターの前身である留学生センターが担当する教育科目は、
全学の留学生のための日本語教育コースがその
中心であった。留学生のニーズに合わせた日本語教育がますます充実し、
2005年度後期より留学生センターが国際交流セ
ンターに改編されるに伴い、
「英語による国際教育科目」、
「海外英語研修」、
「国際インターンシッププログラム」、
「3大学国
際ジョイントセミナー&シンポジウム」、
「短期留学生プログラム」、
「国際交流週間」
と、
国際交流に重点を置いた活動が行わ
れてきている。
また、
「市民開放授業」、
「FD講演会」、
「日本学生支援機構平成23年度ショートビジット・ショートステイ採択事
業」等も実施され、
ますます充実した活動が展開されている。
要性がある。そこで、文法の積み上げによる基礎力の構築に加えて、
特に
会話能力と聴解能力の向上を目指し指導を進めた。近年、
初級集中終
了後の国際交流センター日本語レベル判定試験において、
中級Iレベル
に配属される学生も多くなってきている。
「総合日本語」では、
文法の復習や既習の学習項目を使った4技能の
応用練習を中心に進められている。その成果は、
『初級集中
(日本語研修)
コース クラス作文集』にまとめられている。
また、
学外研修として鈴鹿市伝
統産業会館の見学を行った。
1 日本語・日本文化教育
① 日本語研修(初級・中級集中)コース
【初級集中コース】 授業風景
【中級集中コース】
2009年度より開設された「中級集中コース」は、
初級後半レベルの学生が「一般日本語教育コース」の初級基礎Ⅱコース、
日本語力の速成を希望する、初級レベルの留学生のために設けられたコースとして、
初級集中(日本語研修)
コースがあ
中級Ⅰコース、
選択科目の中から5科目を選択し、
中級レベルの日本語を集中的に学習するコースである。日常生活における
る。研修期間は16週間であり、
未習者及び既習時間が100時間未満の学生のためのクラスである。各学部の指導教員の承
基礎的な文法理解力、
語彙力、
会話力、
聴解力をつけ、
中級で必要な4技能(読む、
書く、
聞く、
話す)
の総合的なレベルの向
諾のもとに、
日本語クラスへの出席を優先させる等、 一定の条件が設けられている。
上を図り、
中級後半及び上級への橋渡しを目指す。
5科目以上合格すれば、
本コースを修了することができる。2011年度前
期は、
中級集中コースでは、
特別研究学生が1名(中国)、
特別聴講学生が2名(ドイツ、
中国)
の合計3名が本コースを受講
した。2011年度後期は、
中級集中コースは、
特別聴講学生2名(中国、
タイ)
が受講し、
修了することができた。
②一般日本語教育コース
三重大学に在学するすべての留学生が、 そのニーズと日本語能力に応じて受講することができる。 初級基礎Ⅰ、 初級基
礎Ⅱ、 中級Ⅰ、 中級Ⅱ、 上級の5コースがある。 各コースは15週間で、
2012年度より16週間となる。受講希望者は日本語レベ
ル判定試験を受け、 その結果に基づいて履修登録を行う。中級Ⅰ以上のコースには、 必修科目と選択科目があり、 修了条
件(必修科目に3分2以上出席し、
試験またはレポートに合格)
を満たした学生は、次学期に進級できる。 この進級システム
は、
諸事情により2011年度をもって終了となる。
2011年度後期日本語・日本文化研修コース及び日本語研修コース開講式
(於 国際交流センター会議室)
中級Ⅱと上級コースのうち8科目は、 本学共通教育の 「日本語」、「日本事情」 の単位認定科目であり、
学部正規留学生
はこれらを履修して単位認定を受けることができる。
2011年度前期(第28期)、
2011年度後期(第29期)
第28期(2011年4月∼2011年9月)としては、
2ヶ国から5名の留学生が受講した。内訳は、
特別研究学生が3名(中国2名、
アフガニスタン1名)、
特別聴講学生2名(中国)
である。
第29期生(2011年10月∼2012年3月)
は7ヶ国から11名の留学生が受講した。内訳は、
大学院生1名(中国)特別聴講学
特別研究学生が2名(中国、
スペイン)、
日本語研修生が1名(バング
生が7名(フランス1名、
インドネシア5名、
マレーシア1名)、
ラディシュ)
の合計11名である。
このコースの主教材には、 『みんなの日本語初級I、
II本冊』(スリーエーネットワーク)が使用されている。 副教材として、
同
テキストのシリーズとして発行されている『翻訳・文法解説(各国語版)』、
『書いて覚える文型練習長』、
『導入・練習イラスト
近年の傾向として、
本学協定校の短期交換留学生が増加してきたことにより、
受講者数が多くなってきているため、
特に中
級Ⅰコースや選択科目の充実を図っている。2010年度から履修科目名が同じでも前期A、
後期Bとすることで、
帰国後に多く
の科目が単位認定できるようにしている。
A 初級基礎Ⅰ、
Ⅱコース
初級基礎Ⅰ、
Ⅱコースは、
大学での勉学や研究においてそれほど高いレベルの日本語力を必要としない留学生のための日
本語コースである。留学生自身が日本語をもっと勉強したくても、
指導教員の方からできるだけ研究にできるだけ専念してほ
しいということで、
この初級基礎コースを選ばせる指導教員もいる。初級基礎Ⅰは週に1コマ、
初級基礎Ⅱは週に2コマである。
初級基礎Ⅰは、
「市民開放授業科目」
として市民に開放している授業でもある。
集』、
付属CD・テープ、
聴解教材『聴解タスク25 I II』、
テープ及びビデオ、
『標準問題集I II』、
『やさしい作文』等を活用し
初級基礎Ⅰに合格すれば、
次の学期には基礎Ⅱに進級できるが、
基礎Ⅱに合格しても、
自動的に上のレベルに進むことはで
た。加えて、
新日本語の基礎シリーズ
(スリーエーネットワーク)
の『クラス活動集101』
『続・クラス活動集131』や、
『文法リスニ
きない。初級基礎Ⅱを終わった人が中級の授業を受講したいときは、
日本語レベル判定試験を受けなくてはならない。主教材
ング99』
(凡人社)
なども併用した。
は、
初級基礎Ⅰでは『みんなの日本語 初級Ⅰ本冊』
(スリーエーネットワーク)、
初級基礎Ⅱでは『みんなの日本語 初級Ⅱ本冊』
(同上)
である。その他、
関連副教材や自主作成教材も適宜活用している。初級基礎コースは、
複数の選択科目と一緒に取
る学生が多い。
26 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 27
Ⅲ.国際教育活動
Ⅲ.国際教育活動
B 中級Ⅰコース
③選択科目コース
本コースの目標は、 大学で授業を受けるために必要な読解力及び聴解力、 文章表現力の育成を目指すことである。 初
級レベルの基礎的な文法理解力、 語彙力、 会話力、 読解力を土台に、 より高度なコミュニケーション能力の育成と専門分
この科目は、
2002年度より個々の学生のニーズに応じて学習の機会を広げることを目的として設けられた。自分で足りない
と感じるスキルを選択科目の中から選び履修する。
2011年度前期と後期の選択科目は次頁のとおりである。
「読解・漢字1」は漢字未習者を対象とし、
「読解・漢字2」は主に
野における研究に必要な日本語の文法力、 語彙力、 表現力を向上させるように取り組んでいる。
対象者は、
初級集中コースや初級基礎Ⅱコースなど、
日本語初級レベルを修了した日本語能力を有する者である。 必修科
目として 「文法・読解1」、
「文法・読解2」、
「文法・読解3」、
「聴解1」、 選択科目として「聴解・会話」、
「初級復習」、
「作文
1」、 「読解・漢字1」、
「読解・漢字2」がある。 学習者は、 必修科目と選択科目を受講することによって中級Ⅰレベルの総合力
中級1レベル以上の学習者を対象とした。「聴解・会話」、
「初級復習」、
「作文1」、
「聴解1」は、初級基礎Ⅱか中級Ⅰレベルの
学生を対象に行った。
④奨学金付き留学生受入れプログラム
A 外国人短期留学生コース
を身につけることができる。
なお、
「文法・読解1A」、
「文法・読解2B」は、
2010年度より「三重大学市民開放科目」として市民に開放されている。日本
2007年度9月より、
本センターに標記コースが開設された。
このコースを受講
できる者は、
三重大学と交流協定のある外国の大学からの推薦による外国人
語中上級レベルの授業についても、
「市民開放科目」として開放を要望する声もあり、
検討中である。
留学生であり、
最長1年間、
国際交流センターに所属し、
主にセンターの日本語
2011年度前期・後期
コースの授業を受講する。4月または10月の受入れとなる。2011年は、
学生4名
必修文法の主テキストは、『みんなの日本語(中級1本冊)』
(スリーエーネットワーク)、
『テーマ別中級から学ぶ日本語』
(研
究社出版)、
『中級を学ぼう−日本語の文型と表現56−』
(スリーエーネットワーク)、
『中級日本語文法要点整理ポイント20』
(ス
リーエーネットワーク)、
『日本語生中継初中級編1,
2』
(くろしお出版)
である。 サブテキストとしては『テーマ別中級から学ぶ
を受け入れた。
授業風景
B 日韓共同理工系学部留学生専門予備教育
三重大学における日韓共同理工系学部留学生は、
2011年度には6期生2名が工学部研究科2年生に進級している。
日韓
日本語ワークブック』
(研究社出版)、
『項目別日本語文法問題集。』
(凡人社)、
『毎日の聞き取り50日
(中級)上下』
(凡人社)
共同理工系学部留学生は、
日本語の授業については、
日本語レベル判定試験を受け、
試験の結果に基づき、
自分にあった
等を使用した。
日本語レベルのコースで授業を受けることができる。通常中級Ⅱまたは上級レベルに配属される学生が多い。
また、
本プログラ
選択科目として「聴解・会話」、
「初級復習」、 「作文1」、
「聴解1」、
「読解・漢字1」、
「読解・漢字2」があり、
それぞれ『会話
に挑戦日本語ロールプレイ』
(スリーエーネットワーク)、
『日本語生中継 初中級編1』
(くろしお出版)、
『基本漢字500 Basic
ムのためだけに、
数学、
化学、
物理の科目が用意されている。教育学部や人文学部の協力を得て、
ネイティブによる英会話の
授業を聴講することもできる。
KanjiBook vol.1』
(凡人社)、
『INTERMEDIATE KANJI BOOK 1000 Plus Vol.1』
(凡人社)、
担当教員によるオリジ
2011年度は、
新たな受け入れはなく、
本プログラムの専門予備教育は行われなかった。
ナル教材を使用している。
毎年9月にソウルで行なわれる「日韓プログラム推進大学フェア」( 於:ソウル市国際教育振興院)
には、
2011年は工学部電
C 中級Ⅱコース
気電子工学科大野和彦講師と国際交流センター松岡知津子准教授が参加した。今後も、
本学における日韓共同理工系学
中級Ⅰのコースを修了した者、
または同等の日本語能力を有する者を対象とするコースである。全6科目のうち5科目は、
共
部留学生受け入れプログラムの発展及び当センターにおける予備教育の充実を目指していきたい。
通教育の単位認定対象科目となっている。
「文法1」、
「文法2」、
「読解」、
「聴解2」
(以上、
半期1単位)、
「日本事情1」
(半
C 日本語・日本文化研修留学生コース
期2単位)
である。大学で専門の授業を受けるための、
より高度な文法力、
読解力、
聴解力、
文章表現能力、
コミュニケーショ
当コースは、
大使館推薦もしくは大学推薦による国費研究留学生(日本語・日本文化研修留学生)、
及び本学と交流協定
を締結している海外の交流協定校からの推薦による私費留学生(特別聴講学生)
のためのプログラムである。
日本語・日本
ン力等をつけていく。
文化研修留学生の受入れは、
旧留学生センター当時の2003年度から新たに始められた。来日時点で外国の大学の学部に
D 上級コース
在籍し、
日本語・日本文化に関する分野を専攻している者を対象とする。
1年間の研修修了後には、
母国の所属大学へ復学
中級Ⅱのコースを終了した者、
または同等の日本語能力
する。
このコースでは、
日本語能力を高めながら、
日本文化と自国・他国の文化の比較を通して、
文化の個別性と普遍性につ
を有する者を対象とするコースである。上級コースには必
いての認識を高めることを目指している。
修科目はなく、
すべて選択科目となっている。いずれの科目
研修期間の前半6か月間は、
基本的に日本語教育コースで日本語や異文化理解・適応の授業を受けて、
日本語能力や異
も、
共通教育授業科目として単位認定(「読解作文2A・B」
文化理解力を向上させる。後半の6か月間は、
さらにそれらの学習を続けながら各自の研究テーマを深め発展させるために、
「聴解3A・B」は前期・後期各1単位、
「日本事情2A・B」は
学部で開講されている専門科目を受講し、
研究レポートの作成に向けて指導教員より指導を受ける。
1期2単位)
を受けることができる。
2011年度生
2011年前期(4月)
には、
全員上級コースへ進学し、
上級レベルの日本語・日本事情科目を履修した。加えて、
共通教育・人
文学部の協力を得て、
研修生各々の専門や関心に応じて、
研究テーマに関連のある専門科目を聴講した。
また、
上記の授
業とは別に、
それぞれ指導教員の指導の下、
研究計画を立てて研究を進め、
下記の2回の口頭発表を行った。
*研究成果中間発表会 2011年5月25日
*研究成果発表会 2011年8月3日 (一般公開)
節分時期の授業風景
28 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 29
Ⅲ.国際教育活動
Ⅲ.国際教育活動
●2011年度前期
成果を各々「研究レポート」
としてまとめ、
『日本語・日本文化研修留学生 研究レポート集
表1 日本語レベル判定の結果
Ⅷ』
として国際交流センターより発行した
(2011年9月30日)。
コース名
2011年10月には、
2011年度生として6名の日本語・日本文化研修留学生を受け入れた。
内訳は、
大学推薦による国費研究留学生1名、
大使館推薦による国費研究留学生3名、
交
流協定校からの私費留学生2名である。
日本語レベル判定試験の結果、
2名が上級コース、
表2 コース別受講登録者数
判定学生数
コース名
受講登録者数
初級集中クラス
5名
初級集中クラス
5名
中級集中クラス
3名
中級集中クラス
3名
初級基礎Ⅰ
3名
初級基礎Ⅰ
4名
3名が中級Ⅱコース、
1名が中級Ⅰコースにレベル判定され、
それぞれ割り当てられたコースの
初級基礎Ⅱ
10名
初級基礎Ⅱ
6名
日本語及び日本事情科目を履修した。
中級Ⅰ
21名
中級Ⅰ
20名
⑤コンピューター室を利用した教育指導
中級Ⅱ
20名
中級Ⅱ
36名
上級(JLPT1級合格者25名含む)
36名
上級
17名
計
98名
計
91名
三重大学では、 2003年4月より旧留学生センターにコンピューター室が開設され、
同セン
ターが独自にパスワードの発行等全ての管理・運営を行ってきたが、
2006年3月に本学の総
日本語・日本文化研修生レポート
合情報処理センターに移管されることとなった。従って、
web履修申告、
学生用メールシステ
●2011年度後期
ム、
学内各所のパソコン、
学内無線LANホットスポット、
TOEIC英語自習システムの利用と同様に、
国際交流センターの利用
時にも統一アカウントが使用されることになった。
表3 日本語レベル判定の結果
コース名
表4 コース別受講登録者数
判定学生数
コース名
受講登録者数
初級集中クラス
12名
初級集中クラス
11名
中級集中クラス
3名
中級集中クラス
3名
初級基礎Ⅰ
3名
初級基礎Ⅰ
5名
初級基礎Ⅱ
10名
初級基礎Ⅱ
10名
中級Ⅰ
13名
中級Ⅰ
13名
中級Ⅱ
18名
中級Ⅱ
20名
向け、
2012年2月に帰国する留学生を対象に、
テスト試験を行った。
これまで国際交流センターで実施してきた日本語レベル
上級(JLPT1級合格者27名含む)
34名
上級(JLPT1級合格者27名含む)
39名
判定試験と同じ判定結果が得られたため、
2012年度から実施するという運びとなった。
計
93名
計
101名
授業では、
一般日本語教育コースでは、初級集中Aクラス、 中級Ⅰクラス、 中級Ⅱクラス、
上級クラスのクラスごとに、 作文や
レポートなどのワープロ文書の作成の指導が行なわれている。英語による国際教育科目「三重の社会と文化」、
上級の「読
解・作文」では、 パワーポイントを使ったプレゼンテーションの指導も行なわれている。また、
日本語・日本文化研修プログラムに
参加している学生のレポートの中間発表や最終発表の際にも、
このコンピューター室が利用されている。
2012年4月より日本語レベル判定試験を筑波大学開発のJ-catというコンピューターによる日本語レベル判定試験の実施に
⑥日本語レベル判定試験とオリエンテーション
国際交流センターにおいて開講されている日本語・日本事情の授業科目を受講するためには、 まず日本語レベル判定試
⑦市民開放授業
験を受験することになっている。 学期ごとに、 日本語専任教員が試験の作成・実施・採点を分担し、 日本語のレベル判定を
三重大学国際交流センターでは、三重大学市民開放授業科目として2008年度前期以降、
初級基礎Ⅰクラス
(=「入門日
行っている。 試験の実施日については、
9月末の授業開始前に第1回目を実施し、
10月に入り日本語・日本文化研修留学生
本語」)
を提供していたが、
2010年度より中級Ⅰコースから文法・読解1A、
文法・読解2Bを加え、
1年で合計4科目を本学の市
の来日に合わせた日程で、
新渡日の学生対象に第2回目の日本語レベル判定試験を行っている。
さらに、
履修申告締切日前
民開放授業に提供することとなった。2011年度は、
前期は申し込みがなく、
後期は中級Ⅰコース「文法・読解2b」に2名の市
に、
諸事情により受験できなかった学生のために追試も行っている。
民による申し込みがあった。市民の方が本学の留学生とともに学ぶよい機会となっている。今後も、
国際交流センターの科目
国際交流センターの授業を受講したい学生は、
基本的に毎回前期と後期の日本語レベル判定試験を受けなければなら
を市民開放として提供していくよう検討していきたい。
ない。ただし、
先学期の履修及び試験結果から、 進級が決まった学生はこの試験を受験しなくてもよい。
また、
日本語能力試
⑧交流協定大学における集中授業
験1級合格者は、
そのコピーを提出することで、
日本語レベル判定試験を受けなくても、
国際交流センターの日本語の授業を
2009年に交流協定を締結したベトナム国立ホーチミン市師範大学において、
2012年2月23日
(木)
と24日
(金)
の2日間、
第
受けることができる。
日本語レベル判定試験を行った当日には、
試験の結果や所属コースの発表、
オリエンテーションが行われる。
このオリエンテ
ーションでは授業内容や履修方法について説明が行われるとともに、
「履修登録カード」が配布され、
履修登録締切日までに
提出が求められる。
2011年度前期は4月5日に、
後期は9月26日に日本語レベル判定試験が行われた。日本語レベル判定試験の判定結果なら
3回の日本文化の集中授業を行った。日本語教育学科の1年生50名を集めて「日本の歌」について計4時間30分の授業を
行い、
好評を得た。
三重大学ベトナムフィールドスタディーと組み合わせて実施、
三重大生が一部ティーチングアシスタント
(TA)
として授業に
参加し盛り上がった。師範大学側からは次年度以降も同様の集中授業を毎年続けて欲しいとの要望を得ている。
⑨その他
びに各コース別受講登録者数は、 表1、
表3に示す通りである。なお、
前期、
後期ともに、
実際のクラスの人数には、
前の学期の
国際交流センターでは、
「日本語日本文化研修生プログラム」、
「日韓共同学部留学生プログラム」を継続して実施し、
「三
進級者が加わる
(表2、
表4)。近年交換留学生が増えるにしたがって、
日本語レベル判定試験を受ける留学生も増えている。
重大学市民開放授業」
として初級基礎Ⅰの「入門日本語」、
中級Ⅰコースの「文法・読解1」及び「文法・読解2」
も市民に開放
した。
また、
「短期留学生プログラム」、
「国際インターンシッププログラム」における日本語教育指導も行われた。三重大学で
国際交流センターの随所で留学生と日本人学生による学習風
は年々チューターによるサポートシステムが充実してきており、
景が見受けられるようになった。
30 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 31
Ⅲ.国際教育活動
Ⅲ.国際教育活動
2 英語等による国際教育
こうしたCIERの新たな取り組みに相呼応するように、
主催者であるACEも、
成績証様式の改善、
プログラム内容(語学研
2011年度は、
以下の19科目を開講した。引き続き、
これらの科目に関して、
学部正規生は共通教育の単位を取得できる。
なお、
夏季集中2科目は、
3大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム参加学生のための論文作成及び口頭発表準備クラスと
して設けられ、
定員16名である。定員に空きのある時は、
ジョイントセミナーに参加しない学生でも受講できる。加えて、
英語に
よる論文作成演習が引き続き前期・後期に開講され、
ジョイントセミナー参加学生ばかりでなく、
大学院生も含むより多くの学
修の時間割、課外活動等)
に関する情報提供とその様式化、参加学生によるプログラム評価方式の充実と評価結果の
CIERへの提供等において革新を遂げている。
CIERとして、
今後の課題は、
フォローアップ・ミーティング後に立ちあげたMLを、
参加学生の事前オリエンテーションの初段
階から立ち上げ、
活用することがまず考えられる。
生に英語論文作成の鍛錬を積む機会が与えられることになった。科目の変更等に関しては、
国際交流センター吉井教授担
当の4科目が一新された。
3 海外英語研修
① 第13回タスマニア大学英語研修プログラム
2011年度は、
11月に募集したところ参加希望者少数のため参加費が割高となったため、
全員の同意を得てシアトル・パシ
フィック大学英語研修プログラムに行先を変更した。
このためタスマニア大学での団体研修は実施していない。
② 第4回シアトル・パシフィック大学春季英語研修プログラム
これは、
米国の非営利教育団体American Cultural Exchange( ACE)
が主催し、
米国西海岸のワシントン州シアトル市
にあるシアトル・パシフィック大学キャンパスにおいて5週間に渡って行われる英語研修プログラムである。今年度は、
日本学生
支援機構(JASSO)
の留学生交流支援制度(ショートビジット)三次募集に「英語圏での国際交流体験学習
(シアトル)」
とし
シアトル・パシフィック大学
2.その他
1 国際キャリアアップ説明会
て応募し、
応募時定員の15名分の奨学金を受給することができた。奨学金応募後、
主催者側より5名の定員増の申し出が
あり、
2012年2月11日
(土)
より3月16日
(金)
まで、
奨学金を受給できない5名を合わせて20名が参加した。参加学生は全員学
部正規生であり、
共通教育統合科目の2単位を取得することが可能である。
このプログラムの特色は、
(1)現地到着後、
レベル判定試験が行われ、
参加学生はレベル1からレベル6のクラスに分けられる。
(2)三重大学の日本人学生の他に韓国、
サウジアラビア等からの参加者がおり、
異文化混成クラスが基本。
本学では、
国際教育交流の一環として、
①英語等による国際教育科目、
②海外語学研修(英語・
ドイツ・中国語)、
③ベトナ
ムスタディツアー、
④国際インターンシッププログラム、
⑤3大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム、
⑥協定校への交換留学
を毎年実施している。
これら国際教育交流プログラム全体を「国際キャリアアップ・プログラム」
と総称し、
その説明会を開催
している。
2011年4月13日13時30分から15時30分まで、
メディアホールにて、
国際教育交流プログラムに興味のある学生を対象とした
(3)
リスニング&スピーキングを中心としたコースに、
適度に文法、
リーディング、
ライティングの要素が組み込まれる。
(4)週に5回(月∼金の毎日)、
個人レッスンがある。
(5)ACEの日本支部であるACEJ( 在東京)
が、
CIER+三重大生協(旅行関係業務)
とACEとの間で、
双方向のコミュニ
ケーション、
参加学生の出発前オリエンテーション、
研修中の学生のemailによるケア等において欠かせないサポートを
してくれる。
また、
参加学生は全期間を通してホームステイする。大学は市の北西部の閑静な住宅街の中に位置し、
環境は良好であ
る。今回は関西国際空港からシアトルへの直行便を利用した。シアトル空港には現地スタッフが出迎えてくれるので、
引率者
はつかず学生だけで参加した。
国際キャリアアップ説明会
参加学生の帰国後、
10名ずつ2度に分けてフォローアップ・ミーティングを行った。その中で、
予告なしに一人5分間のスピー
チ
(5週間の体験について)
をさせた。参加学生の英語によるコミュニケーション力は、
総じてまだまだ初級段階にあることを感
2 全学FD「英語で授業する」第2弾
じさせたが、
あえて言えば、
男子学生より女子学生の方がわずかに上回っていた。
さらに、
出発前の各自のTOEIC取得点(400
点代から最高820点まで)
と帰国後のコミュニケーション力の間には、
全くと言ってよいほど相関性は見られなかった。
次いで、
研修によって獲得した英語力をさらに伸ばしていくために、
三重大学が提供する種々のプログラムを紹介し、
参加
者と国際交流センター吉井教授、
花見特任教授のメーリング・リスト
(ML)
を立ち上げ、
新しいプログラムや諸行事への参画
問題、
希望等へのアドバイジングを行っていく。
を促し、
学生たちの抱える疑問、
2010年度に引き続き、
11月18日
(金)
の15時半から18時まで、
全学教員対象のファカルティ
・ディベロップメント
「英語で授業
する」第2弾を開催した。共通教育3号館(十字校舎)1階の教室を改修して新装なったカラフルな空間、
ラーニングコモンズ
において、
英語で授業することについてのブレインストーミングと、
アクティヴ・ラーニング・メソッドについてのワークショップという
二部構成で行い、
講師として立命館大学国際教育推進機構の准教授堀江未来氏を招いた。参加者は、
5学部・研究科か
らの参加者とCIERからの参加者を合わせて20余名であった。
32 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 33
Ⅲ.国際教育活動
Ⅳ
ブレインストーミングでは、
参加者を5∼6人ずつ4つのグループにわけ、
グループ毎に模造紙2枚を用いて「英語で授業する、
しない」それぞれのメリット、
デメリットを各自付せん紙に書いて貼り付けていく
(詳細と結果については、
国際交流センター紀
国際インターンシッププログラム
International Internship Program
1.国際インターンシップ
タイ、
韓国などの協定校と相互に学生の派遣・受入れを行い、
就業体験、
教育及び研究などの機会を提供している。
要第7号掲載:花見槇子「ブレインストーミング「英語で授業する/しない」
または、
2012年度全学FD「英語で授業する」第3
弾資料:ブレインストーミング「英語で授業すること・しないことの是非」日本語版・英語版参照のこと)。
次いで、
従来型の「教員による講義vs.聞く・ノート取るのに忙しい受け身の学生」
という授業に対して、
ファシリテーターとし
ての教員の下で学生が積極的に学ぶActive Learning Methodについて、
パワーポイント使用のプレゼンテーションの後、
実際にこの手法を用いた授業プランを小グループ単位で討論しながら作成を試みた。
事後アンケートの結果は良好であり、
来年度の取り組みへの示唆と要望が所見された。
ブレインストーミングを行う参加者
1 タイ6大学
●2011年度 国際インターンシップ参加学生一覧
派遣/受入期間
所属・専攻
氏名
派遣/受入大学
カセサート大学
大学院
Waleeporn
Donphai
2011.02.28-03.25
三重大学
株式会社ミルボン
工学研究科
村尾 真
2011.08.01-08.28
モンクット王ラカバン
工科大学
Bridgestone Group
Thailand
Chulaporn Sattelite
Receiving Station,
Kasetsart University
IMPAC-R Office,
Kasetsart University
工学研究科
百瀬 智英
2011.08.05-09.01
カセサート大学
工学研究科
スラナリー工科大学
中森 大和
Santi Nopnipa
2011.08.20-09.17
2011.09.26-12.22
チェンマイ大学
三重大学
Chiang Mai University
工学研究科
古川 慎也
2011.10.02-10.29
スラナリー工科
大学
Somboon Advance
Technology PLC
教育学部
安達 咲子
2012.02.13-03.12
コンケーン大学
Kohn Kaen University
生物資源学部
阿部 裕子
2012.02.23-02.28
タマサート大学
Bencharong Community
Enterprise, FAO,
Thammasat Unviersity
タマサート大学
Rusama
Marubodee
2012.03.15-04.19
三重大学
Active Learning Methodについて
3 日本語教師のための冬季日本語集中講座
受入企業
2010年度に引き続き、
2012年1月5日
(木)∼1月20日
(金)
まで、
国際交
流センターにて「日本語教師のための冬季日本語集中講座」が開催され
以下に、
2011年度国際インターンシップ参加学生より提出されたレポートを基に、
報告する。写真は各参加学生より提供さ
た。本講座は、
日本語を母語としない現役の海外の日本語教師のために、
れたものである。各レポートの詳細については、
三重大学国際交流センターホームページより国際インターンシッププログラム
日本語力をブラッシュアップさせることを目的として企画されたものである。
『修了者の感想(http://www.cie.mie-u.ac.jp/iip/post-92.html)』及び『参加者報告書(http://www.cie.mie-
受講者は、
本学協定校であるタスマニア大学の社会人大学院生7名で、
u.ac.jp/iip/post-158.html)』を参照されたい。
いずれもタスマニアの小学校・中学校・高校で日本語を教えている。国際
交流センターでは、
3週間日本語や日本事情を学んだ。
また、
三重大学教
育学部附属小学校への訪問、
伊勢型紙や茶道、
座禅、
絵本の読み聞か
【International Internship Program at Mie University and Milbon Company】
日本語研修
せなどの学外研修に参加したり、
日本人学生チューターとの日本事情に関するディスカッション授業に参加したりした。今後も
このような日本語教育プログラムを発展させていきたい(※詳細は三重大学国際交流センター紀要 第7号、
109頁∼119頁参照)
Mr. Waleeporn Donphai (Chemical Engineering, Kasetsart University)
February 28 - March 25, 2011
(1)Training at Prof. Ohta's Lab (Graduate School of Engineering)
The aim was to study about analysis and environmental chemistry. I learned equipments analysis such as
high-performance liquid chromatography (HPLC) and gas chromatography that equipped with FID and TCD.
4 オフィス・アワーによる教育・相談活動
国際交流センターでは、
専任教員全員が毎週オフィス・アワーを設けて、
学生のさまざまな相談に応じ、
学習支援活動を行
Moreover, I studied about environmental chemistry researches such as photocatalysis and electrochemistry.
(2)Internship at Milbon Company (During March 7-18, 2011)
っている。その他、
この時間帯には、
授業登録に関する情報提供、
学習方法の助言、
日本語能力試験対策、
人間関係の悩
The Milbon Company is a manufacture of hair chemicals product such as shampoos, treatments, hair
みや生活相談、
海外語学研修や留学相談、
進学相談など多岐にわたる問題に対応している。学生は、
オフィス・アワー以外
styling chemicals, hair coloring chemicals and perming appliances. There are two plants; Yumegaoka plant
の時間に教員とアポイントを取って相談することもできる。
Aoyama plant.
34 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 35
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
【チェンマイ大学】
a. Training Outline
中森 大和さん
(三重大学工学研究科)
1. Process of hair products, 2. Emulsion, 3. Evaluation, 4. Other training, 5. Experiment
研修期間:2011年8月20日−9月17日
b. Activities
チェンマイ大学の研究室でプログラムを行った。滞在中、
自分の研究、
三重大学の紹介、
プログラムの総括について計5回
1. Strawberry hunting (March 12, 2011)
2. Sight-seeing at Ueno Castle and Ninja museum at Iga city (March 13, 2011)
英語で発表する機会があり、
異なる研究領域の人に理解してもらえる単語力、
標準的な言い回しを身に着ける必要性を感
3. Sight-seeing Todaji temple and Kofukuji temple at Nara (afternoon, March 17, 2011)
じた。
またこのプログラムを通して、
英語を話すことができればより多くの人と関わることができるという実感を得たということは
非常に大きい経験だった。
c. Benefits from Internship
1. Learnt Japanese culture and life-style
2. Leant how to work in Japanese company
3. Gain a new knowledge in process and manufacture of hair products
【モンクット王ラカバン工科大学】
村尾 真さん
(三重大学工学研究科)
研修期間:2011年8月1日−8月28日
I belonged to the STW-lab in the faculty of Engineering. And I stayed in the dormitory. I studied in the
Supervisor, Asst. Prof. Wassanai Wattanutchariya
チェンマイ大学にて
KMITL for 14 days. My main experiences were to take a presentation, and speeches, iOS programming,
attend the weekly meeting and advice and suggestion, study about culture and industry, and take some tests.
I studied about 8 Thai industries such as Automotive
industry,
Iron
and
Steel,
Alternative
Energy,
Mr.Santi Nopnipa (Graduate School of Computer Engineering, Suranaree University of Technology)
Food,
September 26 - December 22, 2011
Petrochemical, HDD, Logistic, Software. Last time, I took exam
First week, I have been learning Japanese language. In the afternoon I had worked in Computer Network
about all industries. I could pass the exam.
Laboratory. This week, I have read research papers and find a project of interest.
In the weekly meeting, lab-students took a presentation each
Every day I work at Computer network laboratory, Information Engineering. Each week, I have to send
topic. I discussed about their research. First meeting, I speech
brief report. When having problems about the project Prof. Ohta gives consultation to me.
myself and discussed and advised and said some question.
Second meeting, I took a presentation about my research in
【The International Cooperative Education and Career Development (ICECD) Program】
On October 10, 2011 I've been to Ise Jingu. In afternoon I've been to Meoto Iwa.
モンクット王ラカバン工科大学ラボの学生と
English. I could get some meaningful advice.
On November 4, 2011 I've been to Nagashima Spaland.
On November 7, 2011 I've been to Nuclear power plant.
On November 23, 2011 I've been to Mount Gozaisho. The first time I saw snow.
【カセサート大学】
Operations in Computer Network Laboratory, Mie University, JAPAN, in addition to the skills of teachers
百瀬 智英さん
(三重大学工学研究科)
have been trained to do the project. I also have the knowledge and skills of the expert about network. I will
研修期間:2011年8月5日−9月1日
take the skills and knowledge gained from this operation to
I lived in Thailand for 4 weeks and I worked in Satellite station of Kasetsart
work in the future. During the operation, I have found some
University. The station is in the Faculty of Engineering. This station related
problems and difficulties as follows.
to JICA project. This Satellite station is using China's Satellite. Satellite name
1. Problem communicating with Japanese at first. But everything
is“China Star.”
was well. And my communication skill mproved.
On August 5, I attend and listening to the presentation of JICA's member.
2. Reading skills in English, I was in the medium. It more time
And I went to fieldwork of JICA'S project from August 6 and 7. I worked at
for reading research papers. But I can read English better.
satellite station for 3 weeks (8/8- 8/29). On August 30, I made a presentation
of international internship and satellite image processing.
36 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
3. Some of the content that I do not know. So take the time to
現地での百瀬智英さん
learn these things.
研究室でのSanti Nopnipaさん
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 37
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
【タマサート大学】
【スラナリー工科大学】
古川 慎也さん
(三重大学工学研究科)
阿部 裕子さん
(三重大学生物資源学部)
研修期間:2011年10月2日−10月29日
研修期間:2012年2月23日−2月28日
I participated in the international internship which is part of university education. And I studied ERP
First day, we moved on to Thammasat University to attend a symposium. The symposium's main theme
(Enterprise Resource Planning) in IT department Somboon Advance Technology public company limited.
was “Regional Cooperation for Sustainable Future in Asia”. Almost subject of study were concerned with
Somboon Group introduced ERP last year.
the Great East Japan Earthquake or Thailand great floods 2011.
SBG (Somboon Group) has four affiliates SAT (Somboon Advance Technology PCL), BSK (Bangkok Spring
Second day, we attended 2nd day of Symposium at Institute of East Asian Studies. We visited “OTOP;
Industrial Co.ltd), SBM (Somboon Malleable Iron Industrial Co.ltd), ICP (International Casting Products
One Tambon One Product” exhibition held in a large hall. At night, we visited campus of Thammasat
Co.ltd). I looked on manufacturing process. The producing machines are almost automotive and they are
University School of Science and Technology. Students showed traditional Thai dance and a unique
made in Japan. SBG bought machine tools from Japanese manufacturer of machine tools and is producing
performance of Thai cheering group for us.
products in Thailand and is selling them to Japanese automotive companies. Thus I reaffirmed a chain
Third day, in this morning, we arrived at Ban Don Kai Dee, Samut Sakhon province. Ban Don Kai Dee is a
between Japanese industry and Thai industry.
village where the main cottage industry is the production of beautiful Bencharong porcelains were certified
I learned about business process model, ERP and purpose SBG introduces it. The most painful thing is
as OTOP product. We made Bencharong by own hands. Then we went to an orchid farm. This farm
communication in English. I feel that want to learn process of automotive industry and ERP more and more
gathered orchids around farms and ranked according to its size. Next, we visited Amphawa Floating
and advance method of improvement barcode system problem which I learn this time.
Market. Passing through the floating market, we arrived at a royal park and farm.
Fourth day, we went to sightseeing around Bangkok. I felt Buddhism be closely related to daily lives.
Final day, we visited“FAO Regional Office for Asia and the Pacific”. Officer delivered special lectures for
【コンケーン大学】
安達 咲子さん
(三重大学教育学部)
us. Mr. Hiroyuki Konuma who is assistant director-general and FAO regional representative for Asia and
研修期間:2012年2月13日−3月12日
the Pacific (RAP) spoke about“Current Food Security Situation and future outlook.”
I took part in international internship from February 13th to March 12th. At the university, I usually
worked from 9:00 am to 5:00 pm. I was in the laboratory. I went to school in the morning by nine o'clock and
I was in the laboratory ordinary days. Because it was the test period I stayed, I was also scoring of the test.
There were words, kanji, listening comprehension, grammar in the test. I did not only scoring of the test but
also helping the class of F class. F class is people who are not good at Japanese and 4th grade before going
to practice of teaching.
I took part in the seminar of the Japan Foundation on March 3rd and 4th, Saturday and Sunday of the
third week of internship. Participants are the students of teaching Japanese language course, the teachers of
Challenge to Thai traditional dance in welcome party
FAO Regional Office for Asia and the Pacific
teaching Japanese language course, Japanese and Thai people working in local high schools and secondary
educational institutions, people of Japan Foundation, teacher of the humanities sociology etc.
【The Cooperative Education and Career Development Program】
Ms. Rusama Marubodee
March 15 - April 19, 2012
I arrived at Mie University on March 15. On March 27, I joined in the presentation of Double degree
Program between Mie University, Japan and Sriwijaya University, Indonesia. In laboratory activities, I was
trained for collect data of Sago palm with Mr. Preuk.
I participated in Crop Science Society of Japan at Tokyo University of Agriculture and Technology on
March 29-30, 2012. The main discussion is Food security of the world that is the big problem of the world for
現地での安達咲子さん
38 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
教材を使用した日本語クラスの授業風景
now. In this seminar had show the new technology for experiment in agriculture and environment.
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 39
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
In Tokyo, I participated in other conference, Tropical Agricultural conference. Next week, I went to Field
Science Center of Mie University. After that, I went to green tea field. Next area had wind mill that used for
experiment only.
3 国際的工学研究教育基盤の育成プログラム(アメリカ)
先進医療技術をさらに充実させたものにするため、
三重大学学生が海外の最先端技術や知識を学ぶことで、
その精神性
を理解することは重要である。一昨年のインターンシップによりクリーブランドクリニックとの提携が結ばれ、
昨年もアメリカへの
Then other next week, I went to Hanami with Prof. Dr. Ehara and laboratory's members at Kairaku-en.
Next 2 days, I threshed rice; IR 64 by machine with laboratory's members.
Next, I practiced to measure photosynthesis of Sago palm. In same day, I practiced with 2 laboratory's
members for tissue culture of IR 64 and Koshihikari seeds of rice in clean bench.
Finally, I presented my master thesis in student seminar of laboratory that I done in last year at here. I got
短期派遣を受諾していただき、
半年ないし3ヶ月間の派遣期間のもとでクリーブランドクリニックの研究者たちと共同研究し、
本学の研究室では得られない医工学に関する知識や考え方など学んでいる。本研究留学は、
学生に対する育成と研究の
発展を目的としたものであり、
三重大学での研究をさらによりよいものにすることを希望している。
以下に、
2011年度国際インターンシップ参加学生より提出されたレポートを抜粋して付す。写真は参加学生より提供された
ものである。
important suggestion from Prof. Dr. Ehara and other 2 student in my laboratory for my presentation and
experiment.
【参加学生】三重大学工学研究科分子素材工学専攻(修士課程1年)原 拓也さん
3ヶ月間の国際交流事業としての受け入れ先であるクリーブランドクリニックは、
アメリカオハイオ州のクリーブランドに位置し
ている。クリーブランドクリニックは1921年に設立され、
全米ベストホスピタルランキングでは第4位、
心臓治療部門に関しては
10年連続で第1位と、
最も優れた病院の一つとして世界に知られている。広大な敷地面積の中には26部門もの専門を持ち、
世界中から年間400万人もの患者が来院している。
また敷地内には40を超える建物が存在しており、
その中の1つにLerner
Research Instituteという研究機関を設けている。
このLerner Research Instituteは10以上の専門分野を持ち、
研究費
230億円という莫大な予算の下で最先端の研究が進められている。
今回の留学の目的は、
本学と世界の最先端医療機関と短期、
長期間の研鑽を継続的に積むことができる国際的な研究
Thresher (IR 64) and studied to used rotary engine
Practiced to measure photosynthesis of Sago palm
グローバルな広い視野を持ち、
異なる文化や
基盤を構築することである。
また私個人の目的としては、
研究者として成長し、
価値観に触れる事だった。
留学先の研究室は「磁気分離」を専門的に扱う研究室であり、
特に私は画像解析によって細胞数をカウントする方法の
2 韓国世宗大学
確立を行った。
これまでの研究内容とは大きく異なっていたため、
研究を理解し、
実際に研究に入れるようになるまで時間が
学術交流を深めるため、
協定大学のひとつである韓国世宗大学より、
本年度の国際インターンシッププログラムの一環とし
大変かかった。
しかし、
集中して何度も実験し、
考察を重ねるという研究の基礎を毎日繰り返した。
さらに本物の研究者の日々
て、
世宗大学電子情報工学部光電子工学科の3名の学生を受け入れた。滞在中、
3名はシャープ株式会社亀山工場、
ミキ
の生活を目の当たりにし、
同じ環境に自分の身を置くことで確実に研究の難しさや楽しさ、
研究者としての心構えなどを感じ
モト真珠島、
財団法人三重県環境保全事業団及び亀山市役所などを訪問した。期間終盤の8月19日
(金)13時30分から、
ることが出来た。
国際交流センター会議室にて、
国際インターンシッププログラム報告会が行われ、
3名の発表と質疑応答の後、
修了証書が授
この国際交流事業を通して、
決して日本では経験できないような経験を数多くさせていただいた。それは研究に関する知
識だけではなく、
国際的な物の考え方や価値観、
世界規模での人との繋がりを持つことができたことだ。
もちろん良い事ばか
与された。
りではなく、
自分の言語能力の低さや精神力の弱さを痛感させられたが、
しっかり自分と向かい合い自分を知ることが出来た
【受入れ期間】2011年8月8日−8月21日
とても良い機会になったと考えている。
これからの社会の流れとして何事も世界規模で考えることは必須であるので、
「日本
【留学生】金 永 (Kim Youngho)さん・高 在辛(Ko Jaeshin)さん・李 在輝(Lee Jaehwi)さん
国内で十分だ」や「言葉に自信がない」
という内向き思考ではなく、
広い視野を持って世界を自分の目で見て、
肌で感じるこ
とは新たな自分を発見し成長できるきっかけになると強く感じている。
滞在中の世宗大学からの留学生
クリーブランドクリニック
40 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
米国オハイオ州滞在時の原拓也さん
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 41
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
2.日本学生支援機構(平成23年度ショートステイ・ショートビジット採択事業)
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
●プログラム担当者による自己評価※
留学生交流支援制度(ショートステイ・ショートビジット)
は、
学生の国際的な流動性が高まる中、
わが国の大学、
短期大学、
高等専門学校(以下「大学等」
という。)
が実施する。3ヵ月未満の学生受け入れ、
3ヵ月未満の学生派遣をそれぞれ支援す
一次
達成できた
概ね達成できた
計画通り達成できなかった
プログラム数
割合
プログラム数
割合
プログラム数
割合
1
7%
1
7%
2
3%
プログラム目標
9
64%
4
29%
るプログラムの実施により多様な学生の受入れ・派遣の機会を提供し、
国際的な視野を有する学生の育成を促進するととも
プログラム効果
12
86%
2
14%
に、
このプログラムが学生受入れ・派遣のモデルの一つとなることにより、
大学等における学生相互交流プログラムや大学間
プログラム実施体制
11
79%
2
14%
ネットワークの構築等に寄与し、
大学等の国際化を促進することを目的とする。
プログラム留学生への支援
12
86%
2
14%
計
44
79%
10
18%
①平成23年度からの新規事業
②支援の対象となる受入れ・派遣計画
ニ次
実施校の管理・責任体制の下で実施されるもので、
プログラムを実施する上での学生の募集・選考基準及び教育・指
導体制が確立されているもの。
達成できた
概ね達成できた
計画通り達成できなかった
プログラム数
割合
プログラム数
割合
50%
1
50%
1
50%
プログラム目標
1
③支援するプログラムの区分
プログラム効果
1
50%
a. SS&SVプログラム:学生受入れ、
学生派遣の両方を支援するプログラム
(SSプログラム、
SVプログラムの双方を実施
プログラム実施体制
2
100%
プログラム留学生への支援
1
50%
1
50%
計
5
63%
3
37%
プログラム数
割合
プログラム数
割合
するプログラム)
b. SSプログラム:学生受入れのみを支援するプログラム
c. SVプログラム:学生派遣のみを支援するプログラム
三次
④支援予定人数
達成できた
概ね達成できた
プログラム数
割合
計画通り達成できなかった
プログラム数
割合
a. 支援予定人数:学生受入れ・派遣 各7,000名(各プログラム区分の合計人数)
プログラム目標
3
64%
1
25%
b. 国・地域別採択予定人数
プログラム効果
3
86%
1
25%
プログラム実施体制
4
79%
プログラム留学生への支援
4
86%
計
14
79%
2
12%
プログラム数
割合
プログラム数
割合
プログラム数
割合
1
5%
1
5%
2
2%
学生派遣:3,000名
・アメリカ合衆国:学生受入れ:3,000名、
・中華人民共和国、
大韓民国:学生受入れ:2,000名、
学生派遣:2,000名
・ASEAN諸国、
その他アジアの国・地域:学生受入れ:1,000名、
学生派遣:1,000名
・その他の国・地域:学生受入れ:1,000名、
学生派遣:1,000名
合計
⑤支援の内容:奨学金 月額8万円 (最高3か月分)
達成できた
概ね達成できた
計画通り達成できなかった
⑥プログラムの支援期間:2011年7月1日から2012年3月15日の間に開始された受入れ・派遣期間のもの。
プログラム目標
13
65%
6
30%
⑦募集の対象となるプログラム
プログラム効果
16
80%
4
20%
プログラム実施体制
17
85%
2
10%
プログラム留学生への支援
17
85%
3
15%
計
63
79%
15
19%
a. 実施校において実施する、
学生受入れ、
学生派遣のプログラムであり、
当該プログラムを支援する必要性が明確であ
るもの。
b. 大学全体もしくは一学部、
一研究科、
一専攻、
一コース、
または我が国の複数の大学等で形成する連合体(以下「コ
ンソーシアム」
という。)
のプログラムとする。
●次の留学の機会として考えていること
(複数回答)※
c. 一回の支援期間(プログラムの開始日から終了日まで)
は91日以内とし、
SSプログラムにあっては渡日、
離日、
SVプログ
事項/プログラム番号
ラムにあっては渡航、
帰国に要する期間は含まない。 ⑧本学の申請件数及び採択件数
本学は、
2011年度留学生交流支援制度(ショートステイ、
ショートビジット)
に23件申請し、
20件が採択された。受給者総
数133名の内訳はショートステイが23名、
ショートビットが110名であった。
プログラム数
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
1 正規課程への留学
1 1 1 3 1 0 1 2 2 0 0 1 3 1 1 2 1 3 7 0
31
23%
2 語学研修
6 3 2 5 4 3 3 1 7 2 1 0 4 5 0 3 1 2 7 0
59
44%
3 国際インターンシップ
5 2 0 7 2 2 1 1 1 0 3 0 1 4 0 3 0 0 3 0
35
26%
4 協定大学への短期留学(特別聴講学生)
3 1 1 2 3 0 1 2 1 1 0 1 6 3 0 2 0 0 3 0
30
23%
5 協定大学への短期留学(特別研究学生)
3 3 0 5 2 0 2 0 1 2 3 0 1 4 1 0 1 0 4 0
32
24%
6 三大学国際ジョイントセミナー&シンポジウム
0 1 0 3 0 0 3 0 0 0 0 2 2 6 0 0 0 0 1 0
18
14%
7 海外フィールドスタディー
3 3 0 4 0 5 5 2 1 0 1 2 5 2 1 2 0 0 1 1
38
29%
8 その他
1 1 0 1 0 2 0 2 4 0 1 0 3 3 0 2 0 0 3 0
23
17%
※三重大学学務部学生サービスチーム留学生支援室まとめ
42 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 43
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
1 ベトナムスタディーツアー
3 タイフィールドスタディー
日本学生支援機構(JASSO)
の平成23年度留学生交流支援制度(ショートビジット)
に申請を行い、
8万円×7名分の奨学
2012年2月22日から28日までの間、
本学の学生5名が国際担当副学長江原宏教授の引率により、
タイフィールドスタディーに
金を得てベトナムスタディーツアーを実施した。2011年8月22日から27日まで、
学生7名を教員1名が引率、
JICA、
NGO等の開
参加した。4日間のプログラムで、
参加者は数々の活動を行った。
タマサート大学主催の国際会議「アジアにおける循環可能
発現場を見学し協定大学のホーチミン市師範大学学生と交流した。
な未来への地域協力」への出席及び、
国営バナナプランテーション、
生花会社工場に訪問し、
ライン製造工程や出荷前の様々
ベトナム滞在中は、
首都ホーチミンをはじめ、
ハノイやその他の地方など数多く訪れ、
病院・リハビリセンターなど、
ベトナム国
な準備課程について見識を深めた。
また、
船上で商売をする水上マーケットも見学する機会があった。水上マーケットでは、
内で活動しているおもに資源不足のNGO団体等を訪問するなど様々な経験をした。参加した学生はこのツアーを通じて文
船上で料理をする店も見受けられた。その後、
国際連合食糧農業機関(FAO)
アジア太平洋事務所で行われた「食糧安
化の違いやベトナムの人々の温かさに触れることができ、
大変美しい国でかつ安全に研修が終えられたことに感謝するととも
全保障の現状とこれからの展望」についての会議にも出席した。
に、
ますますベトナムへのつながりを感じることができた素晴らしい経験であったと報告した。
「これからも多くの学生がこの素
晴らしいベトナムスタディーツアーに参加し、
いろいろなことを学んでほしい。
また将来、
旅行で訪れるだけでなく、
ベトナムの人々
の役に立つことができれば」
との参加学生からのコメントもあった。
国際会議「アジアにおける循環可能な未来への地域協力」
生花工場
4 日韓学生協働学習プログラム
ベトナムスタディツアー
日本語学科の前にて
日本学生支援機構(JASSO)
ショートビジットプログラムの助成を経て、2012年2月20日から29日までの10日間、学部生7名及び大学院
生1名、
そして引率教員1名の合計9名が韓国釜山市・慶州市を訪問した。慶州市では、三重大学の協定大学である東国大学校慶州
2 ベトナムフィールドスタディー
キャンパスを訪問し、東国大生との日本語・韓国語での交流を行なった。参加学生の選考は、2011年8月に面接で行われた。面接で選
JASSOの平成23年度留学生交流支援制度の(ショートビジット)奨学金を得て、
2012年2月19日から3月3日にベトナムフィ
ばれた8名の学生は、2011年10月より、
月に1度行われる事前研修会において基礎的な韓国語の学習を行なった。また、毎回の事前研
ールドスタディーを実施した。従来のスタディツアーとの違いは、
期間が14日間とこれまでの7∼8日間に比して長くなったこと、
修会において、担当者がさまざまなテーマについて発表し、韓国人アシスタント学生の協力を得ながら韓国に渡る前に韓国についての
協定校でのベトナム語や文明学習の座学を組み込んだこと、
フィールドリサーチと題してベトナム人学生と組んで町へ出て
理解を深めて行った。さらに、
三重大学や三重県、
三重近隣の地域等について、韓国語でプレゼンテーションを行うべく、準備を進めた。
特定のテーマについて調査し口頭発表する機会を設けたこと、
共通教育の2単位が取得できるようになったこと等である。
現地での研修では、
三重大生と韓国人大学生でペアを組み、
それぞれが設定したテーマについての確認作業が行われた。韓国語・
上記(1)のベトナムスタディツアーと(2)のベトナムフィールドスタディーはともに単なるお仕着せツアーではなく、
参加学生には
韓国事情のクラスを受講したり、パワーポイントを用いて、韓国語で三重大学や三重、関西、及び三重の食べ物について紹介したり、
日
訪問先アポイントのアレンジ、
レンタカーの手配から、
訪問先でのお礼スピーチ、
帰国後の礼状や報告書送付等までを担当さ
韓の大学生が設定したテーマに基づいて日本語と韓国語を用いて討論したりするなどした。また、慶州の世界遺産や、釜山市立博物
せ、
参加型の「自分のツアー」
としたことが特徴である。
また帰国後には、
国際理解セミナー、
国際キャリアアップ説明会等の
館等の見学などを通して、韓国についての幅広い知識を得ることができた。
イベントで成果発表をし、
さらには後輩参加者の指導を行うなど積極的に動いており、
参加学生には将来の国際ボランティア
活動、
国際協力分野への就職等が期待される。
ベトナムフィールドスタディー
44 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
また2月24日、朴 恵淑環境・国際担当理事・副学長が日韓学生協働学習プログラムに参加し、東国大学にて日韓グローバル人財育
成セミナーを開催し、講演を行った。
ベトナム国立ホーチミン市師範大学
三重大生と東国大生
日本からの日韓グローバル人財育成セミナー参加者
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 45
Ⅳ.国際インターンシッププログラム
Ⅴ ユネスコスクール活動
UNESCO Associated Schools Project Network Activities (ASPUnivNet)
5 三重大学今の日本社会と文化を学ぶ協働学習プログラム
1.ASPUnivNet(ユネスコスクール支援大学間ネットワーク)
日本学生支援機構(JASSO)平成23年度ショートスティ採択事業に「三重大学今の日本社会と文化を学ぶ協働学習プロ
本学は全学的な取り組みとして、
2009年8月に日本の総合大学初となるユネスコスクールに加盟、
ASPUnivNetのメンバー
グラム」が採択され、
2012年1月5日
(木)
から1月27日
(金)
まで、
国際交流センターにて「冬季日本語集中講座」が開催された。
として三重県のユネスコスクール活動の活性化に貢献している。大学自身も総合大学の特性を生かして様々な持続発展教
本講座は、
A(9)
の日本語教師を対象としたカリキュラムを、
本学の海外協定校の一つであるタスマニア国立大学アジア言
育(ESD; Education for Sustainable Development)活動を行うことで、
大学の社会的責任(USR; University Social
語研究科の大学3年生6名を対象に組んだ日本語集中講座である。
日本語の聴解・会話力の向上を目指すとともに、
今の日
Responsibility)
を果たしている。主なESD活動は、
①環境教育、
②異文化共生教育、
③世界遺産教育、
④未来遺産教育
本社会と文化を学ぶため日本人学生チューターと日本事情に関するディスカッション授業が行われた。
があり、
これらの活動を通してグローバル人財を育成している。
受講者は、
学外研修として、
三重大学教育学部附属小学校への訪問、
伊勢型紙や茶道、
座禅、
絵本の読み聞かせ体験
に参加した。
また、
「東日本大震災の復興支援シンポジウム」を開催し、
本学のボランティア・サークルによる被災地支援に関
2.三重大学ユネスコスクール委員会活動
する取組みとその意見交換会を実施した。
4週間という短期間であったが、
大学の日本人学生と交流ができ、
さらに、
十分に日本語力が向上できたとの高い評価を得
本学はユネスコスクールとして2009年8月に認定を受け、
以下の活動を行っている。
(1)学内におけるユネスコスクール推進体制の確立
ることができた。
(2)ユネスコスクールの学内外への周知
(3)すでに実施している関連活動のユネスコスクール活動としての再定義
(4)近隣学校等への啓発とユネスコスクール加盟の支援
(5)関連会合等への参加
(1)
については、
全学的な組織である「三重大学ユネスコスクール委員会」を2010年2月に発足、
活発に活動を推進し、
2011
年11月には、
「三重大学ユネスコスクール学生委員会」を発足、
学生と教職員が一体となって活動している。
また2012年1月
には、
日本ユネスコ協会連盟の賛助会員として認定された。
(2)∼
(4)
については、
12月10日に「三重大学ユネスコスクール研修会/シンポジウム2011」を開催し、
三重県下教育関係者
にユネスコスクール活動を理解していただく機会を設けた。
(5)
については、
以下のとおり、
研修会及びワークショップ等に参加した。
【第1回ASPUnivNet連絡会議】
7月17日に開催された会議に出席し意見交換をした。
【ユネスコスクール研修会 in 金沢】
8月26日に金沢市で開催されたユネスコスクール研修会に出席し意見交換を行った。
【亀山市教育委員会ユネスコスクール説明等】
10月14日亀山市の小中学校のユネスコスクール加盟にむけてユネスコスクール及び三重大学の支援等について説明す
るため、
亀山市教育委員会を訪問し、
教育長に説明を行った。
【ユネスコスクール研修会in愛知】
10月26日
(水)
に愛知県で開催されたユネスコスクール研修会に出席し、
ユネスコスクール加盟によるメリット、
加盟するた
めの協力体制やシステムの構築等について話し合いがなされた。
【第3回ユネスコスクール全国大会】
11月12日
(土)
に東京海洋大学品川キャンパスで開催された全国大会に出席し、
ユネスコスクール活動事例やESDの授
業のあり方等について発表が行われた。
【第2回ASPUnivNet連絡会議】
11月13日
(日)
に東京海洋大学品川キャンパスで開催された会議に出席し、
ESD教育のモデルカリキュラム等について意
タスマニア国立大学アジア言語研究科の学生を対象とした日本語集中講座
46 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
見交換をした。
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 47
Ⅴ.ユネスコスクール活動
Ⅴ.ユネスコスクール活動
【熊野古道研修】
12月4日
(日)
に中国やドイツからの留学生の参加もあり、
熊野古道語り部友の会の方による世界遺産である熊野古道に関
する取組の講話、
意見交換、
そしてユネスコスクールに関する説明を行った。
【三重大学ユネスコスクール研修会/シンポジウム2011】
12月10日
(土)
に三重大学において、
ASPUnivNetの活性化に向けての研修会やユネスコスクール活動を推進するため
のシンポジウムが行われ約60名の参加者が熱心に意見交換を行った。
【第2回世界遺産学習全国サミット2011 in なら】
12月24日
(土)
になら100年会館において、
「第2回世界遺産学習全国
植物観察
サミット2011 in なら」、
12月25日
(日)
にはぐくみセンター
(奈良市教育セ
海岸清掃状況
2 てらこやの活動
ンター)
にて開催された「世界遺産学習会及び世界遺産学習を支える
国際交流センターの教育や地域支援活動のほか、
学生主体で留学生
人々によるシンポジウム」に出席した。
これは、
世界遺産・文化遺産を通
への学習支援、
ブラジル人学校児童への日本語・教科支援、
外国籍高校
して地域を大切に思う心情を育み、
今後の社会を担う人材を育成して
生への日本語・教科支援、
留学生の母語による日本在住の外国人への
いく学習サミットであった。
【平成23潜在的ユネスコスクール支援間ネットワーク加盟大学北陸会合】
第2回世界遺産学習全国サミット2011 in なら
12月26日
(月)
に金沢都ホテルで開催された会議に出席し、
ユネスコスクール加盟校による事例発表及びグループに分か
れて抱えている問題点や疑問点、
大学としての支援の在り方等について有意義な意見交換をした。
【亀山市ユネスコスクール加盟説明等】
1月23日
(月)亀山市の小中学校のユネスコスクール加盟勧誘のため、
副市長にユネスコスクールの説明を行い、
教育長と
打合せを行った。
【淡海の川づくりフォーラム】
1月28日
(土)
に滋賀県で開催されたフォーラムに出席し、
琵琶湖環境科学研究センター研究員とユネスコスクールの環境
教育について打合せを行った。
【第3回ASPUnivNet連絡会議】
1月29日
(日)
に東京で開催された会議に出席し、
モデル・カリキュラムやユネスコスクール支援について意見交換を行った。
【奈良教育大学世界遺産教育講演会 in 東京、
ESD・世界遺産教育出前講座】
1月29日
(日)
に東京で開催された講演会に参加した。
3.三重大学ユネスコスクール学生委員会活動
学習支援など日本語学習支援をする「てらこや」活動を行っている。
三重県立飯野高校に通う外国籍高校生を対象 に2011年6月∼2012
年2月の期間毎月第1・第3土曜日に外国籍高校生への日本語・教科支援
を行ってきた。その活動について、
「三重大学ユネスコスクール研修会・シ
ンポジウム2011」において報告を行い、
ユネスコスクールの具体的な活動
留学生の母語による、
日本在住の外国人への学習支援
例(てらこや活動)
を示した。
3 デジタルストーリーテリングの活動
アジアにおける未来遺産ストーリーテリングプロジェクトの展開など、
アジ
アの子どもや学生をつなぐ活動を行っている。梨花女子大学校教員・学
生との交流及び三重大学に留学していた韓国人学生(梨花女子大学校・
東国大学校)
とアジアでの「未来遺産」デジタルストーリーテリング紹介、
制作準備のため打合せを行った。その活動について、
「三重大学ユネス
コスクール研修会・シンポジウム2011」において報告を行い、
未来遺産活
動の具体的な活動例を示した。
アジアでの「未来遺産」デジタルストーリーテリング紹介
1 環境ISO学生委員会の活動
4 ユネスコクラブの活動
地域との協働による環境教育及び環境再生活動に取り組んでいる。大学に隣接する町屋海岸において、
三重大学の環
境ISO学生委員会が中心となり、
地域住民、
企業、
地方自治体、
地元小学校の認識共同体を形成し、
環境の再生と継承に
取り組んでいる。年5回の海岸清掃への参加者は年間800人を超える。2011年度より、
海岸の生物多様性保全に向けた取
り組みとして、
町屋海岸の海浜植物のモニタリングを行っている。
また、
毎年3回、
町屋海岸や三重大学キャンパスにおいて、
地域の小学校を対象とした環境学習を実施している。
環境ISO学生委員会は、
本学内で実現した3R活動を中心に環境ISO活動を行い、
環境活動の見える化に成功した。
ま
「熊野古道の保全と継承」をテーマに、
世界遺産教育についてユネス
コクラブの学生が熊野古道ツアー等の実施といった実践活動を行ってい
る。基礎教育の充実のため、
ユネスコがめざす「万人のための教育」を行
い、
世界遺産教育として、
世界遺産・熊野古道の保全と次代への継承を
行っている。
た、
北立誠小学校での環境学習や町屋海岸清掃、
津市との連携によるイベント運営など、
地域連携活動を中心とした活動
を行ってきた。つながりを持って活動することにより、
単独での活動では得られない学びを得ることができた。2011年には学生
が主体となって作成した「環境報告書2011」は、
公共部門賞を受賞した。
48 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
熊野古道協働会議
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 49
Ⅴ.ユネスコスクール活動
Ⅵ
社会貢献(地域との交流)
Contribution to Local Communities
1.国際交流フェスティバル(国際交流フェスティバル企画委員会の主催)への参加
4.ユネスコスクール研修会/シンポジウム2011
12月10日
(土)11時から17時まで、
総合研究棟Ⅱ第一会議室及びメディアホールにて、
「三重大学ユネスコスクール研修会
みえNPOセンター・ワーカーズコーポと国際交流フェスティバル企画委員会の主催により、
地域の国際交流促進を目的に
/シンポジウム2011」が実施され、
持続発展教育(ESD)
の視点に立ったユネスコスクール活動の活性化のための関係者戦
標記のイベントを開催した。三重大学国際交流センターは企画委員会メンバーとして2011年6月より7回の委員会会合に参
略会議及び小中学校や本学のユネスコスクール活動報告を行った。
また、
朴 恵淑三重大学環境・国際担当理事・副学長
加、
2011年12月11日
(日)
のフェスティバル開催に貢献するとともに、
プログラムのうち「国際理解セミナー」
(Ⅵ章 2.
参照)
と
の司会による文部科学省国際協力政策室長浅井孝司氏や宮城教育大学理事副学長見上一幸氏による講演及びパネル
討論が行われ、
2014年に国連ユネスコ主催の愛知・名古屋で開催される「持続発展教育(ESD)
の10年」の総括会議に向
「外国語のど自慢大会」
(Ⅱ章 4.
⑪参照)
の企画実施を担当し、
地域の国際交流促進に寄与した。
2009年より開始された本イベントは2011年が3回目であったが、
当日は会場のアスト津ビル3階みえ県民交流センターに700
名の参加者を集める大盛況で、
出展ブース31団体を数え、
株式会社ZTVを始めとするマスコミにも紹介された。
けた取組について活発な意見交換が行われた。
2.国際理解セミナー
2011年度は国際交流週間の一イベントとして開催した。12月11日
(日)10時30分から12時30分まで、
アスト津3階ホールに
て、
三重大学・三重県・JICA中部の共催で、
国際理解セミナー「国際交流・貢献ボランティア∼私たちにできること∼」を開催
した。内容は、
「国際協力の現場」
と題した三重大学ベトナムスタディツアー参加者及び青年海外協力隊OBによる発表、
そ
して参加者全員によるワークショップである。地域のイベント
「国際交流フェスティバル」のなかの1イベントに入れ込み、
アスト
津で開催することで41名もの参加者を集めることができた。特に三重大生の参加が好評で、
フェスティバルの他のイベントに
参加する機会となったことで、
主催者からも喜ばれた。
中部・東海地区
ASPUnivNet加盟大学等会合
三重大学・三重県・JICA 中部共催による国際理解セミナー
文部科学省国際協力政策室長
浅井孝司氏による基調講演
国際理解セミナー「国際交流・貢献ボランティア∼私たちにできること∼」
3.留学生の地域貢献
6月、
津市教育委員会の依頼により本学ベトナム人留学生をボランティア通訳として紹介した。留学生は津市立黒田中学
校に定期的に通い、
ベトナム人児童の学習支援を行った。
同様の活動はこれまでも行っているが、
問題は公共交通の便が悪い派遣先が多く、
学校や教育委員会から車の手配もさ
れないため留学生の負担が大きいことである。幸い本件は、
留学生が長距離の自転車通勤を受け入れたため実現した。
三重大学ユネスコスクール研修会/シンポジウム2011のポスター
三重大学の「ユネスコスクール活動」について
50 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 51
Ⅵ.社会貢献(地域との交流)
Ⅵ.社会貢献(地域との交流)
4.飯野高等学校における教科支援 ・日本語習得支援
実施した結果、
地域に在住する外国籍児童の母語保持やアイデンティ
ティの確立を支援することで、
国際的な人材育成の一助となるよう支援で
2011年6月18日
(土)
から2012年2月18日
(土)
(9時から11時30分)
まで、
きた。三重大学地域事業は3年を目標に各事業の自立化を目指しているが、
三重大学国際交流センター福岡教授及び本学の大学生ボランティア
(て
各教室では独自に事業展開が可能となったため、
今後は中国語教室とポ
らこやサークル)が、
県立飯野高等学校において、
鈴鹿市及び亀山市の
ルトガル語教室に関しては各教室で行うこととなった。
(福岡昌子(2011)
公立中学校に在籍する外国人生徒約10名を対象に、
飯野高等学校の
「外国籍児童のための母語保持教室の実践−日本と母国を結ぶ無国際
協力をもとに、
教科支援、
宿題支援、
日本語習得支援を実施した。
的人材の育成を目指して−」
『三重大学国際交流センター紀要』第6号、
2011年度より三重県では、
定住外国人の子弟の学習ニーズに応え多
育分野高校教育室が中心となって、
県立飯野高等学校に定時制課程
スペイン語教室
127頁∼139頁参照。)
文化共生教育の推進を図るために、
三重県教育委員会事務局学校教
飯野高等学校外国籍生徒への教科支援
が作られた。飯野高等学校では外国人生徒は日本語の理解にあわせて学べ、
学習時間帯やスペイン語やポルトガル語など
の授業も選択できる高校である。
本学の大学生ボランティアは、
「寺子屋」式に、
飯野高校の生徒及び近隣の中学校の外国籍生徒が持ってきた宿題や問
6.「セカンド・ホーム」と「留学生ゴールデンウィークホームステイ」
「セカンド・ホーム」は津市を中心とする国際交流市民団体「ホームステイイン津」の協力により1999年より続いているホスト
題集のわからないところを個人指導したり、
勉強方法を聞いたり、
進路相談なども行ったりして、
彼らの学力向上を目指した。
ファミリー・プログラムである。留学生にとって、
ホストファミリーが「第二の家庭」
となるようにとの願いから名づけられている。毎
定住化が進む多くの外国籍児童・生徒が大学生ボランティア等と接することで、
彼らの進学を促し、
将来の方向性を見出す
年4月と10月の新留学生受け入れ時期に申し込みを受け付けているが、
2011年度は前期に24名、
後期に10名の希望者が
ための一助となるよう図った。なお、
本事業は、
三重県教育委員会及び平成24年度三重大学ユネスコスクール事業の助成
集まり有意義な交流が行われた。プログラム開始時からの延べ参加留学生数は400名を超えた。
「留学生ゴールデンウィークホームステイ」は津市役所国際交流室がホームステイイン津と協力して実施している事業で、
を受けることができた。
ゴールデンウィークに留学生がホストファミリー宅に泊まり込んで家族と交流する活動である。2011年度は募集枠の2名を紹
介し、
ホスト側からも留学生側からも非常な好評を得た。
5.「外国籍児童のための母語保持教室」中国語・ポルトガル語教室・スペイン語教室
2009年度より三重大学地域貢献事業の助成を受けて、
「外国籍児童
7.生け花教室
のための母語保持教室」中国語・ポルトガル語教室を実施している。2011
池坊流師範の小菅(旧姓:池村)佳年子先生(元本学図書館職員)
によるボランティア活動で、
月に2回、
水曜の昼休みに
年度はスペイン語教室を試験的に開講した。
主に留学生(日本人学生や職員が混じることもある)
が指導を受けている。2000年度より続いている息の長いプログラムであ
目的は、
①ブラジル人学校、
市役所、
教育委員会と連携し、
地域の多文
る。小菅先生の、
気負わず常に自然体での指導に、
長続きする秘訣を学ぶ次第である。
化共生社会の構築に貢献すること、
②外国籍児童や保護者に母語保持
の重要性を意識させ、
アイデンティティの確立を支援すること、
③地域と協
働して外国籍児童を育み、
将来の国際的人材の育成を目指すことである。
中国語教室は、
2011年7月2日
(土)
から11月15日
(土)
( 10時から正午)
中国語教室
まで、
国際交流センター演習室3・4教室において計15回実施し、
8名の参
加があった。ポルトガル教室は、
2011年7月16日
(土)
から10月29日
(土)
(10
時から正午)
まで、
ブラジル人学校アポーヨミエにおいて15回実施し、
15名
の参加があった。
また、
スペイン語教室は、
2011年11月5日から2012年2月
18日
(土)
( 10時から正午)
まで、
三重県立飯野高校において計15回実施
し、
2名の参加があった。
生け花を学ぶ留学生
ポルトガル語教室
52 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 53
Ⅶ
Ⅶ.外国人研究者及び留学生支援
外国人研究者及び留学生支援
Supports for International Researchers and Students
1.支援組織
4.留学生の施設・宿舎の管理・運営・整備について
外国人研究者及び留学生支援について、
教員組織として国際化推進室、
国際交流センター及び学生総合支援センター
があり、
事務組織として学術情報部国際交流チーム及び学務部学生サービスチーム留学生支援室があり、
これらの組織が
国際交流会館(外国人留学生会館及び外国人留学生寄宿舎A棟・B棟)
の居住者に対し、
4月に防火訓練を行い、
避難
方法や消火器の使用方法等について講習を行った。
協働して外国人研究者及び留学生支援を行っている。 なお、
事務については、
下記のとおり業務を分担している。
○学術情報部国際交流チーム
○学務部学生サービスチーム留学生支援室
・国際交流センターの事務に関する業務
・外国人留学生の受入れ及び日本人学生の海外派遣に関する業務
・外国の大学等との学術交流協定締結等に関する業務
・外国人留学生に対する奨学金及び修学・生活相談に関する業務
・国際学術交流事業に関する業務
・留学生の施設・宿舎の管理・運営・整備に関する業務
・外国人研究者の受入れに関する業務
・ボランティアの組織化・運営に関する業務
・外国人研究者の施設・宿舎の管理・運営・整備に関する業務
・地域社会との連携に関する業務
・その他
・危機管理の構築に関する業務
・留学生データベースに関する業務
国際女子学生寄宿舎
・その他
2.外国人研究者の受入れ及び外国人教師等宿舎の管理運営について
日本学術振興会外国人特別研究員制度等、本学と海外の研究者間の交流等により本学に招へいした外国人研究者について、
受入れ手続き及び外国人教師等宿泊施設への入居手続きを行っている。
2011年度は28名の受入れ手続きを行った。
外国人研究者施設・宿舎の管理・運営・整備については、外国人研究者宿舎の老朽化に伴い、給湯器の故障が相次いだため全
室の交換を行った。また、
空調機、
家具等の老朽化も進んでおり、
計画的に更新していくため予算措置について検討する必要がある。
3.外国人留学生の受入れ及びその後のケアについて
寄宿舎での防火訓練の様子
5.保健管理センターについて
三重大学保健管理センターは、
総合研究棟Ⅱ1階に位置し、
学生のための学校医業務、
教職員に対する産業医業務を行
っている。センターでは医師(内科医・精神科医)
・保健師・看護師及び心理カウンセラーが「こころ」の悩みや不安、
「からだ」
の異常や病気の相談等に対応している。
学校医業務としては、
定期健康診断、
臨時健康診断などの健診業務とそのフィードバック、
日常生活における疾病や怪我
に対する応急処置、
心理カウンセリングなどを行い、
産業医業務としては、
定期健康診断、
特殊健康診断などの健診業務、
定期的な職場巡視とそれらの結果の安全衛生委員会への報告、
そして、
学生と同様に日常生活における疾病や怪我に対
する応急処置の他に、
長期療養者に対する復職支援を行っている。
(ア)代理申請の一元化
在留資格認定証明書交付申請については、2007年度から非正規生で身元引受人が本学教員の場合に限り国際交流チ−ムで代
理申請を行ってきたが、2009年度からは全ての非正規生について行っている。
(イ)留学生ガイダンスの実施(2011年4月・11月)
新入留学生を対象に、主に入国管理局関連の事項等について説明し、留学生の生活指導及び情報提供を行った。
(ウ)機関保証制度の導入(2007年4月∼)
留学生が賃貸住宅に入居する際に、留学生住宅総合保障制度に加入することを条件として、学生総合支援センター長が保証人と
なる機関保証制度を導入している。
保健管理センター
(エ)三重大学留学生会の設立(2007年10月)
留学生間及び日本人学生との交流の促進、国際交流センターとの定期的な意見交換を通じた留学生の受入れ環境や支援体制の
6.ボランティアサ−クルの活用について
改善、留学生への定期的な情報提供を目的として、三重大学留学生会(①中国、②韓国、③バングラデシュ、④マレーシア、⑤タイ、⑥
その他アジア地域の国々、⑦アジア地域以外の全地域の国々の7グループ)
を組織し、国際交流センター長等と各グループの代表で
毎月1回会合を持ち、意見交換を行うとともに、様々な要望等を抽出し、留学生の生活環境等の改善に役立てている。
(オ)
メールマガジンの発行(2007年9月∼毎月1回)
留学生会への入会と同時にメールアドレスを登録し、留学生にとって有益な情報をメールマガジンとして配信している。
(カ)留学生交流パーティーの実施(2011年12月)
本学の留学生・国際交流に関心のある日本人学生・教職員・三重地域留学生交流推進会議構成員等を招いて実施し、留学生交
流を通じた国際相互理解の推進を図った。
54 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
本学の国際交流会館、
国際女子学生寄宿舎に入居予定の新渡日留学生に対し、
最寄駅又は港への出迎えをはじめ、
外国人登録、
国民健康保険証、
銀行口座開設、
日用品の購入等の支援を本学の日本人学生で組織するボランティア・サー
クルに依頼している。
このサークルは、
定期的に留学生との会合を実施するとともに、
日々留学生の日常生活に関する指導・
助言を行っている。
7.地域社会との連携について
地域の小中学校、
津ユネスコ協会、
その他民間団体等が実施する各種行事に本学留学生を派遣し、
地域との交流を図った。
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 55
Ⅷ
Ⅷ.資料
資料
Data of the CIER
1.三重大学国際交流関係組織図
2.国際交流センター教員名簿
2012年3月31日現在
●国際交流関係組織
職 名 等
2011年度(2012年3月31日現在)
国際交流センター長(併) 理事・副学長
朴 恵淑
国際交流副センター長(併) 副学長
江原 宏
教授
吉井 美知子
教授
福岡 昌子
准教授
藤田 昌志
准教授
松岡 知津子
理事・副学長(環境・国際担当)
副学長(国際担当)
国際交流センター専任教員
国際化推進室
学術情報部
国際交流チーム
学術情報部長
国際交流センター長
(理事・副学長(環境・国際担当))
国際交流課長
副センター長
(副学長(国際担当))
3.職員名簿
1 学術情報部国際交流チーム
国際交流センター
運営会議
係長
(国際交流センター担当)
(兼務)
係長
(国際交流担当)
国際交流センター専任教員
事務補佐員 1名
事務補佐員 3名
兼務教員 各学部等教員
花見 槇子
特任教授
国際交流センター
職 名 等
2011年度(2012年3月31日現在)
課長
古尾谷 英明
係長(国際交流)
小田 尚美
2 学務部学生サービスチーム留学生支援室
職 名 等
2011年度(2012年3月31日現在)
室長(兼)
中島 英雄
岩下 健士
チーム員(留学生)
大野 美穂
非常勤職員
(国際交流)
国際交流コーディネーター(非常勤)
橋 ゆり
小西 美穂
仁村 愛
水谷 弥生
非常勤職員
(留学生)
小川 佳子
井村 加奈子
ミシェレン・クニレラ・アリオシヤ・エレネス
4.国際交流センター関連委員会名簿
●留学生関係組織
1 国際交流センター運営会議
副学長(学生総合支援担当)
留学生委員会
学生総合支援センター
学生総合支援センター長
(副学長(学生総合支援担当))
学生生活支援室
学生なんでも相談室
キャリア支援センター
学務部
学生サービスチーム
学務部長
学生サービス課長
第1専門委員会
第2専門委員会
留学生支援室長
係長(留学生担当)
チーム員2名
学
生
サ
ー
ビ
ス
チ
ー
ム
職 名 等
国際交流センター長
朴 恵淑
国際交流副センター長
国際交流センター
専任教員
国際交流センター
兼務教員
事務補佐員2名
技能補佐員1名
56 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
2011年度委員(2012年3月31日現在)
2 国際化推進室会議
2011年度室員(2012年3月31日現在)
所属・職名
江原 宏
江原 宏
室長
国際担当副学長
吉井 美知子
学生総合支援センター長
中川 正
福岡 昌子
人文学部・教授
小田 敦子
花見 槇子
教育学部・教授
秋元 ひろと
松岡 知津子
医学系研究科・教授
井上 稔浩
工学研究科・教授
平井 淳之
宮地 信弘
生物資源学研究科・教授
吉松 隆夫
堀 浩樹
国際交流センター・教授
吉井 美知子
阿部 純義
学術情報部長
山村 幹夫
ガバザ ・ サナブリア ・ エステバン
王 秀崙
学術情報部長
山村 幹夫
留学生支援室長(兼)
中島 英雄
Annual Report of the CIER, Mie University, 2011 57
Ⅷ.資料
3 留学生委員会
学 部 等
2011年度委員(2012年3月31日現在)
学生総合支援担当副学長
中川 正
国際交流センター副センター長
江原 宏
国際交流会館主事
新田 貴士
人文学部
教育学部
医学部
工学部
生物資源学部
専門委員会
藤本 久司
第1専門委員会
橋場 俊展
第2専門委員会
須曽野 仁志
第1専門委員会
林 朝子
第2専門委員会
成田 有吾
第1専門委員会
戸田 雅昭
第2専門委員会
藤原 裕司
第1専門委員会
大野 和彦
第2専門委員会
吉松 隆夫
第1専門委員会
塚田 森生
第2専門委員会
国際交流センター
松岡 知津子
学務部学生サービス課長
中島 英雄
学術情報部国際交流課長
古尾谷 英明
第1.2専門委員会
注:第1専門委員会は、
留学生の受入れに関する事項、
学生の海外派遣に関する事項、
留学生制度に関する事項を審議
する。
第2専門委員会は、
国際交流会館及び国際女子学生寄宿舎に関する事項や、
留学生の修学・生活援助に関する事項
を審議する。
●三重大学国際交流センターホームページ
(http://www.cie.mie-u.ac.jp/)
58 Annual Report of the CIER, Mie University, 2011
発行/平成24(2012)年9月
国立大学法人 三重大学
問合わせ先/国際交流センター
〒514-8507 津市栗真町屋町1577
TEL 059-231-9721 FAX 059-231-9721
E-mail [email protected]
ホームページ http://www.cie.mie-u.ac.jp/
印刷/有限会社アートピア