報道関係者各位 2007年9月6日 この資 料 は、サノフィ・アベンティス社 (フランス、パリ)が9月 2日 (現 地 時 間 )に発 表 したプレスリリースを 日 本 語 に翻 訳 再 編 集 したものです。この資 料 の正 式 言 語 はフランス語 ・英 語 であり、その内 容 および解 釈 について はフランス語 ・英 語 が優 先 します。http://www.sanofi-aventis.comをご参 照 ください。 新たな臨床試験により急性冠症候群の患者さんにおける CLEXANE ® /LOVENOX ® の長期間の臨床的有用性が明らかに 2007年 9月 2日 、フランス、パリ-画 期 的 なExTRACT-TIMI 25スタディおよびSTEEPLEスタディを 1年 間 実 施 した結 果 、Lovenox ® が、急 性 ST上 昇 心 筋 梗 塞 (STEMI)の患 者 さんにおいて未 分 画 ヘ パリン(UFH)に比 べて明 らかな臨 床 的 有 用 性 を持 つことが裏 付 けられました。オーストリアのウィー ンで開催された欧州心臓学会(ESC)会議のホットラインセッションで、ExTRACT-TIMI 25スタディお よびSTEEPLEスタディの1年間の試験結果が発表されました。 ExTRACT–TIMI 25スタディ(Enoxaparin and Thrombolysis Reperfusion for Acute Myocardial Infarction Treatment, Thrombolysis in Myocardial Infarction - Study 25:急性心筋梗塞の治 療 としてのエノキサパリンおよび血 栓 溶 解 再 灌 流 、心 筋 梗 塞 における血 栓 溶 解 -試 験 25)によると、 線 溶 療 法 を受 けたSTEMIの患 者 さんでは、主 要 評 価 項 目 である死 亡 または非 致 死 的 な心 筋 梗 塞 の発 症 において、1年 後 でもエノキサパリンがUFHと比 較 して有 意 に優 れていました(エノキサパリン 15.8% vs UFH 17.0%、p=0.01)。また、臨床的有用性において、総死亡および非致死的な心筋 梗 塞 、非 致 死 的 だが後 遺 症 を残 す脳 卒 中 の総 和 の発 生 率 は、1年 の追 跡 調 査 の間 、エノキサパリ ンはUFHと比べて有意に優れていました(エノキサパリン 16.0% vs UFH 17.3%、p=0.007)。 ExTRACT TIMI 25スタディの治験責任医師であるエリオット・アントマン(Elliott Antman)医学博士 ブ リ ガ ム アンド ウ イ メ ン ズ 病 院 サ ミ ュ エ ル レ バ イ ン ( TIMI ス タ デ ィ グ ル ー プ 上 級 研 究 員 、 Brigham and Women's Hospital 、 Samuel A. Levine 心 臓 ユニット Cardiac Unit 、ディレクター兼ハーバード メディカル スクール医 学 部 教 授 、ExTRACT-TIMI 25ス タディの試 験 総 括 医 師 )は次 のように述 べています。「この大 規 模 臨 床 試 験 は30日 の時 点 で決 定 的な結果をもたらしました。真の臨床的有用性 の有意な差 が治療後 1年間も持続 していることから、 STEMIの患者さんの線溶療法において、補助的な抗凝固薬としてエノキサパリンを選択する方針の 妥当性がさらに裏付けられました。」 ExTRACT TIMI 25スタディは大 規 模 な無 作 為 化 臨 床 試 験 であり、本 試 験 のデータを基 に世 界 各 国で急性ST上昇心筋梗塞(STEMI)に対する申請を行い、承認を取得しました。 STEEPLEスタディ(SafeTy and Efficacy of Enoxaparin in Percutaneous Coronary Intervention Patients:経 皮冠 動脈 インターベンションを受けた患者 におけるエノキサパリンの安 全 性および有 効 〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー 性)の1年間の経過観察では、1年後のすべての死亡および大出血の発生率は、エノキサパリン(商 品 名 :Lovenox ® ) 0.5 mg/kgで3.1%(UFH群 との比 較 p=0.06)、エノキサパリン(Lovenox ® ) 0.75 mg/kgで3.4%(UFH群との比較 p=0.07)、両群(エノキサパリン(Lovenox ® ) 0.5 mg/kgお よび0.75 mg/kg)の総計で3.3%(UFHとの比較 p=0.03)、UFHでは4.7%を示しました。 待 機 的 経 皮 冠 動 脈 インターベンション(PCI)実 施 中 および実 施 後 のエノキサパリン群 (0.5 mg/kg または0.75 mg/kg)およびUFH群の1年後の死亡 率は低く、統計学的に同 等でした。患者さんのリ スク因 子 に加 え、虚 血 性 イベントおよび大 出 血 が1年 後 の死 亡 に独 立 した予 測 因 子 であることが認 められました。 ピ テ ィ エ ・サ ルペト リエール 病 院 心 臓 学 この結 果 に対 するコメントとして、Hôpital de l a Pitié Salpétrière (フランス、パリ)、Institute of 研 究 所 Cardiology 、 心 臓 学 教 授 、 STEEPLE ス タ デ ィ 運 営 委 員 会 委 員 の ジ ル ・ モ ン タ レ ス コ ( Gilles Montalescot)博士は次のように述べています。「エノキサパリン(Lovenox ® )は、大出 血の発現率 を 有 意 に低 減 し、UFHと比 べて有 効 性 が同 等 であることから、待 機 的 PCIに適 した抗 凝 固 剤 であると 言えます。」 冠動脈疾 患 および急性 冠症候群について 冠 動 脈 疾 患 (CAD)は、心 疾 患 の中 でも最 も発 症 頻 度 が高 いもので、世 界 的 に重 大 な健 康 問 題 と なっています。CADによる年 間 死 亡 者 数 は約 1700万 人 に上 り、これは世 界 中 の死 亡 人 口 の3人 に 1人 に相 当 します。米 国 心 臓 協 会 によると、CADの既 往 を持 つ米 国 人 は1300万 人 以 上 おり、750 万人が急性心臓発作を経験しています。 急 性 冠 症 候 群 (ACS)は、冠 動 脈 の狭 窄 が原 因 の臨 床 診 断 全 般 を指 す包 括 的 な名 称 で、CADに より心 筋 内 で酸 素 の需 要 と供 給 のバランスが乱 れた結 果 生 じる急 性 心 筋 虚 血 に対 する、一 連 の臨 床症状がこれに該当します。 ACSの場 合 、すべての症 例 で緊 急 治 療 が必 要 です。治 療 方 法 は多 面 的 で、病 変 部 の心 筋 がそれ 以 上 損 傷 を受 けないように保 護 し、動 脈 の血 流 を回 復 させると同 時 に、心 臓 の酸 素 需 要 量 を減 ら す治 療 を行 います。緊 急 治 療 室 での主 な目 標 は、心 筋 梗 塞 (STEMI)患 者 を迅 速 に識 別 し、その 他 の原 因 による胸 痛 を除 外 し、患 者 を低 リスク群 と高 リスク群 に分 けた上 で適 切 な治 療 を行 い、心 筋のさらなる損傷や虚血を最小限化することです。 心 臓 への血 流 の回 復 (再 潅 流 )は、血 栓 を溶 解 する薬 剤 (血 栓 溶 解 薬 )の使 用 、あるいは外 科 手 術[経 皮的 冠動 脈インターベンション(PCI)]による機 械 的 な方 法のいずれかで行 われます。ACSの 薬 物 療 法 としては、血 小 板 の接 着 と血 栓 の形 成 を防 ぐ抗 血 小 板 薬 や、血 液 の凝 固 を防 ぐ抗 凝 固 薬 などが使 用 されています。抗 凝 固 薬 により、血 栓 の成 長 と新 しい血 栓 の形 成 は予 防 できますが、 血栓を溶解することはできません。 経皮冠動 脈 インターベンション(PCI)について PCIは、アテローム性 動 脈 硬 化 やアテローム血 栓 症 により狭 くなった冠 動 脈 を再 疎 通 する治 療 です。 この治 療 では、急 性 心 筋 梗 塞 や不 安 定 狭 心 症 において、急 性 または亜 急 性 の閉 塞 を起 こした冠 動 脈 の血 流 (または冠 動 脈 の潅 流 )を回 復 します。PCIには、バルーン血 管 形 成 術 や冠 動 脈 内 ステント 留 置 術 が含 まれます。PCIに伴 う主 な長 期 的 懸 念 は再 狭 窄 ですが、薬 剤 塗 布 ステントや薬 剤 溶 出 ス テントを使用することで、このリスクを低減できることがわかっています。 〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー Primary PCIは、胸痛やその他の急性心筋梗塞症状の発現から12時間以内に、先行する(全面的ま たは付 随 的 な)血 栓 溶 解 療 法 や血 塊 分 解 療 法 を行 わずに、原 因 となる血 管 に対 して行 われるインタ ーベンションと定 義 されます。待 機 的 PCIは、その他 のより緊 急 性 の低 い冠 動 脈 疾 患 (CAD)患 者 に 行われます。 Clexane ®/Lovenox ®(一 般名:エノキサパリン)について Clexane ®/Lovenox ®は、低分 子 量ヘパリン(LMWH)として知られている抗 血栓 剤に属 する独 自の化 学 物 質 です。世 界 売 上 第 1位 の低 分 子 量 ヘパリンClexane ®/Lovenox ®は、ヘパリン・ベンジルエステ ルのアルカリ分解によって得られ、分子サイズは未分画ヘパリンの約3分の1です。 Clexane ®/Lovenox ®は最 も広 く研 究 されているLMWHであり、20年 間 にわたり96ヵ国 で1億 8500万 人の患者さんに使用されています。 Clexane ®/Lovenox ®は、抗 血 栓 作 用 を持 つことから臨 床 使 用 されています。静 脈 または動 脈 におけ る血塊形成を阻害し、肺塞栓症、心筋梗塞または心血管障害による死亡など、静脈または動脈血栓 による急 性 および慢 性 合 併 症 を防 ぐ目 的 で使 用 されています。その他 の抗 凝 固 剤 と同 様 に、 Clexane ®/Lovenox ®について最 も多く報 告 されている副 作 用は出 血 です。Clexane ®/Lovenox ®の適 応症は、国によって異なる場合があります。 1 サノフィ・アベンティスについて サノフィ・アベンティスは製薬業界における世界のリーディング・カンパニーです。 ワールドクラスの研究開発組織に支えられ、循環器疾患、血栓症、がん、糖尿病、中枢神経系疾患、内科系 疾患、ワクチンの主要7治療分野で主導的な地位を占めています。サノフィ・アベンティスは、パリ (Euronext:SAN)およびニューヨーク(NYSE:SNY)に上場しています。 References: 1. Antman EM, Morrow DA, McCabe CH, et al; ExTRACT-TIMI 25 Investigators. Enoxaparin versus unfractionated heparin with fibrinolysis for ST-elevation myocardial infarction. N Engl J Med. 2006;354:1477-1488. 2. Montalescot G, White HD, Gallo R, et al; STEEPLE Investigators. Enoxaparin versus unfractionated heparin in elective percutaneous coronary intervention. N Engl J Med. 2006;355:1006-1017. 3. Murphy SA, Gibson CM, Morrow DA, et al. Efficacy and safety of the low-molecular weight heparin enoxaparin compared with unfractionated heparin across the acute coronary syndrome spectrum: a meta-analysis. Eur Heart J. 2007 [e-pub ahead of print]. 1 日本では、「股関節または膝関節置換術施行後における深部静脈血栓の防止」を適応症として承認申請中です。 〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー
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