参考資料 - 沼津市

参考資料
1
観光振興ビジョン策定の流れ
2
提言募集
3
策定懇話会名簿
4
観光資源
5
アンケート・観光事業者ヒアリング
55
1
観光振興ビジョン策定の流れ
◆観光振興ビジョン策定の流れ◆
観光振興への提言募集(市民・観光関係団体等)
市民、専門家・
観光関係者の意見
庁内観光振興
関連各課の意見
【第1回懇話会】
H17.9.27 実施
・観光の現状と課題
会 議録は市ホームペー ジに 掲載
︵市民か らの意見を反映︶
【第2回懇話会】
H17.10.31 実施
・観光のテーマ等
・最近の観光ニーズ
・これからの観光の仕
組みづくり
【第1回幹事会】
H17.10.13 実施
・観光の現状と課題
意見集約
体系づくり
【第2回幹事会】
H17.12.7 実施
・観光都市としてのブラ
ンドの形成
・広域での集客と機能分
担
骨子案の検討
【第3回懇話会】
H17.11.29 実施
・観光振興ビジョンの
柱となる特色
【第3回幹事会】
H18.1.12 実施
・観光振興ビジョン骨子
案の検討
素案の検討
【第4回懇話会】
H17.12.22 実施
・観光振興ビジョン骨
子案の検討
【第4回幹事会】
H18.2.13 実施
・観光振興ビジョン素案
の検討
観光関連事業者
ヒアリング調査
観光
アンケート調査
(2/2∼2/28)
観 光 振 興 ビ ジ ョ ン の 策 定
56
2
提言募集
◆市民の提案内容(提言)の要旨◆
内容構成
提案内容
1.都市像、観光振興の目的、顧客層、
「海の、港の街づくり」
具体的な提案
「沼津食文化ミュージアム」
「沼津市のイメージアップ」
2.具体的な提案
「まちおこしとしての朝市開催」
「活性化策とは」
3.考え方と提案
「駅前より海岸線」
「沼津+伊豆ブランド」
4.考え方と提案
「物産展」
5.具体的な提案
「千本浜の新集客施設」
6.具体的な提案
「大瀬崎の整備」
「世界一のスイタリア」
「三方一両得の再開発」
7.沼津の位置と資質、
「2万円、沼津グルメの24時間の旅」
提供商品等
「年収5年分住宅、5点セット」
「祭りやイベントについて」
8.考え方と提案
「首都圏から人を呼ぶ」
「観光拠点としての沼津港への
9.考え方と提案
観光客の誘導、他」
10.具体的な提案
「観光拠点を巡る人力車コースの展開」
11.考え方、観光産業
「観光資源の掘り起こし」他全5項目
施策と取り組み
「その他提案」9項目
その他の提案
12.まちづくりの方向、
「沼津駅周辺総合整備事業の効果的な
重点施策提言
推進」他14項目
効率的なまちづくり
57
「沼津観光の何を売る」
13.ビジョンの考え方
「市民ぐるみのものに」
「良好な景観の形成」
14.施策の提案
「地域再生の取り組みとの連携」
他全13項目
15.考え方と提案
「獅子浜周辺の整備」
16.具体的な提案
「四季のコース」
17.まちづくりの方向
「高齢者向けまちづくり」
18.具体的な提案
「富士山ビューポイントの設置」
19.具体的な提案
「ツーリング大会の開催」
20.施策の提案
「観光案内センターの設置」
21.具体的な提案
「地場産品を生かした料理」
22.具体的な提案
「既製品に地域独自の味付け商品」
23.具体的な提案
「富士山ビューポイントの設置」
58
3
観光振興ビジョン策定懇話会名簿
◆観光振興ビジョン策定懇話会
氏名(敬称略)
範明
委員名簿◆
団体名(役職)
1
菊間
2
大久保
3
杉山
道栄
JTB(日本交通公社)沼津支店長
4
三輪
俊城
沼津商工会議所
5
杉山
匡孝
原町商工会会長
6
三角
典子
沖電気(株)沼津生産センター
7
榊原
優子
沼津青年会議所
8
大川
敦士
沼津観光協会専務理事
9
川合
健次
戸田観光協会会長
10
作野
アイニー
沼津国際交流協会
11
中島
寿之
市民公募
12
布施
健堂
市民公募
13
市川
保
市民公募
14
原
貞夫
市民公募
15
監物
あかね
知利子
中小企業診断士
静岡県観光誘客アドバイザー
市民公募
59
観光サービス業部会長
4
観光資源
◆本地域の主な観光資源◆
《海や山の食・特産品等》
◇沼津港飲食店街
30 軒以上の食堂やお土産店が並び、駿河湾の獲れたての魚を味わうことができる。食堂街南
側(狩野川沿い)には新たに立体駐車場「ぬまづみなとパーキング」が開業している。収容台
数 216 台、障害者用駐車場も完備。
◇沼津港と魚市場
沼津は西伊豆の玄関口と同時に駿河湾の魚の集積地であり、沼津港の魚市場には新鮮な魚介
類が水揚げされている。
★旬の魚
春・・・・カツオ、サワラ、カマス、アジ、イサキなど
夏・・・・ヒラマサ、シマアジ、キワダマグロ、羽生イカなど
秋・・・・サバ、タチウオ、マイワシ、アジなど
冬・・・・タチウオ、メジマグロ、ヤリイカ、タコなど
なお、戸田には県内で最大規模の漁港である戸田港がある。
◇干
物
アジ・サンマ・サバ・キンメダイ等をはじめとする干物の生産量は、全国生産の約8%であ
る。その中でもアジの干物は 37%を誇り、伝統の製法と恵まれた気候風土により、他の追随を
許さないものとなっている。
◇あしたか牛
愛鷹山麓の地で丹精込めて育てられた「あしたか牛」は、風味豊かで柔らかく、コクと甘み
のある肉質を持つ厳選された牛肉である。
◇タカアシガニ
戸田の特産物である世界最大のカニで、大きなものは全長4mにもなる。長い足に詰まった
身は淡泊で、ほのかな甘みがある。
◇戸田塩
戸田塩は駿河湾のきれいな黒潮からつくられる。約 13 時間、薪だけで炊きあげる伝統製法に
よる手作りの自然海塩は、特にミネラルが豊富で、まろやかな風味が特徴。数々の受賞記録を
持つ戸田の特産品である。
60
◇寿太郎みかん
昭和 50 年に西浦の山田寿太郎氏の農園で青島みかんの枝変わりとして発見された寿太郎み
かんは、沼津で生まれ育った純正沼津ブランドである。甘く濃厚な味わいが特徴。
《遊空間・海山の体験等》
◇健康の森
御浜岬・戸田港を見下ろす小高い丘にある散歩道。バードウォッチングや森林浴が楽しめる
自然の楽園。ここから眺める岬越しの富士山は最も美しい風景の一つ。
◇西浦・内浦地区とみかん狩り
西浦みかん・内浦みかんは全国的ブランドとして定着、温州みかん「寿太郎」は、評判の新
品種である。みかん狩りを楽しむことができる。
◇はかま滝オートキャンプ場
豊かな自然環境に恵まれた「はかま滝せせらぎ公園」の中に立地。オートサイト・フリーサ
イトの他ランドリーやシャワーも整備され、心豊かな休日を満喫できる。
◇戸田温泉
壱の湯
クアハウス風の浴室があり、併設の温泉スタンドで温泉を購入することもできる。効能は、
肩こり・腰痛・リューマチ・切り傷・火傷の他、健康と美容にも効果が期待できる。
◇沼津アルプス
香貫山から、南へ横山、徳倉山、鷲頭山、大平山と続く山並みは、別名沼津アルプスと呼ば
れ親しまれている。富士山をはじめ伊豆、箱根の山並み、駿河湾の景観が楽しめる。
◇愛鷹山
沼津で最も高い山で、標高は 1,187m。富士山の南に広がる愛鷹山塊には、特有な植物が生
育している他、環境庁の選定した特定植物群落であるブナ林が分布し、多様な生物相を観察す
ることができる。シーズンには愛鷹ツツジやヤマボーシの花を見ることができる。
◇香貫山
市街地の南東部にある標高 193mの山で、展望台からは市街地と富士山、遠くは南アルプス
の壮厳な姿が一望できる。手軽なハイキングスポットとして人気があり、山頂の展望台に向か
うコースも整備が進んでいる。
61
◇発端丈山
発端丈山、山頂直下の展望尾根は、駿河湾に浮かぶ淡島を眼下に置き、はるか彼方に南アル
プスをひかえた富士山を望む撮影ポイントとして、写真愛好家に良く知られる。沼津市からの
登り口は全部で4つあり、所要時間はいずれも1時間半くらい。
◇千本松原(千本浜公園)
奥駿河湾に沿って松林が連なる自然公園。白砂青松 100 選のひとつ、東海道随一の景勝地と
して古くから知られている。千本浜公園には若山牧水・井上靖・池谷観海・角田竹冷・明石海
人の歌碑や文学碑が建てられている。
松原の遊歩道と堤防道路は、ウォーキングやジョギングのコースとして利用されている。
◇海水浴場
市内には多くの海水浴場があり、いずれもその魅力に富んでいる。シーズン中は、各海水浴
場に監視や救助などの態勢が整う。
・千本浜海水浴場・島郷海水浴場・三津海水浴場・らららサンビーチ・大瀬海水浴場・井田海
水浴場・御浜海水浴場など
◇大瀬まつり
毎年4月4日は、駿河湾の漁民の信仰を一身に集める大瀬神社の例大祭がある。女装した青
年達を乗せ、踊り船が大瀬神社へ参拝に出航する。勇み踊りを踊り、岸壁に着くと船から海に
向かって俵を投げ、拾った青年達が神社に大漁と航海の安全を願い参詣する。
◇大瀬崎
駿河湾に突き出した岬で、国天然記念物ビャクシンが群生。海越しにのぞむ富士山の景色で
名勝の地として海外にも名を知られている。国内有数のきれいな海水浴場であり、スキューバ
ダイビングのポイント。周辺の海は、真鯛と黒鯛を中心に、磯・船釣り共に好ポイント。
《まち観光・文学館や記念館等》
◇JR沼津駅周辺∼狩野川畔
JR沼津駅周辺の中心市街地は、県東部地域の経済・文化の中心であり、にぎわいとやすらぎの
あるまちづくりが進められている。
また、中心街を流れる狩野川は現在、あゆみ橋から御成橋付近の右岸に再開発ビル、階段堤が
整備され、市民の憩いの場となっている。
62
◇沼津港大型展望水門「びゅうお」
沼津港とその周辺の地域を津波から守るためにつくられた水門、扉体(ひたい)は、幅 40m、
高さ 9.3m、重量は 406tと日本最大級。市により展望施設「びゅうお」が併設された。
愛鷹山、富士山、南アルプスを望み、また、箱根連山や沼津アルプスを見渡し、眼下には我
入道海岸、その先に大瀬崎を見るなど 360 度の展望が楽しめる。
◇我入道の渡し舟
我入道の渡し舟は、地域住民の交通手段として、昭和 46 年まで続き港大橋の完成でその役目
を終え廃止となったが、平成9年4月に観光目的として復活した。現在では、あゆみ橋から我
入道までの狩野川河口付近で楽しむことができる。
◇潮の音プロムナード
下記のポイントを巡る海辺の散策路。多くの文人、著名人に親しまれた千本松原から志下海
岸まで約6㎞のプロムナードを潮風と共にそぞろ歩きできる。
a 千本浜公園と記念館等(若山牧水歌記念碑・井上靖文学碑など)
b モン・ミュゼ沼津(沼津市庄司美術館)
c 若山牧水の墓
(乗運寺)
d 若山牧水記念館、沼津垣
e 港口公園(勝田香月・本居長世記念碑)
f 大型展望水門「びゅうお」
g 沼津港
h 沼津港周辺食堂街
i 我入道の渡し
j 芹沢光治良生誕地・文学碑、芹沢文学館
k 沼津御用邸記念公園・歴史民俗資料館
l 牛臥・島郷海岸
◇技能五輪国際大会
2年に一度、四十数カ国・地域の予選会を勝ち抜いた 22 歳以下の青年技能者が一堂に会し国
際大会の場で技能を競う。また、大会をとおして参加国の職業訓練の振興及び技能水準の向上
を図るとともに、国際交流と親善を目的としている。沼津市は平成 19 年 11 月に開催を予定し
ている。
◇キラメッセ沼津
JR沼津駅周辺地区では、静岡県東部地域の中核を担う都市拠点としての整備が進められて
おり、その先駆けとして平成 10 年に設置された 3,880 ㎡の多目的展示イベント施設。
63
◇沼津御用邸記念公園
沼津御用邸は明治 26 年、大正天皇(当時皇太子)ご静養のために造営された。御用邸は皇室
が保養のために用いる別邸。このあたり一帯は気候が温暖、風光明媚なことで、明治期から別
荘地として注目されていた。御用邸は明治・大正・昭和の三代に渡り使用されたが、昭和 44 年
に廃止された。昭和 45 年から沼津御用邸記念公園として多くの来園者を集めている。
◇沼津市明治史料館
郷土の偉人江原素六や、静岡徳川藩の藩校沼津兵学校を中心に、郷土の近代化の歩みを紹介
する博物館である。3階展示室では近代沼津の発展の様子や江原素六に関する展示、4階会議
室では沼津兵学校に関する資料が常設展示されており、企画展も開催されている。
◇沼津市歴史民俗資料館
沼津御用邸記念公園内にあり、郷土の民俗資料を中心に紹介する博物館である。1階展示室
では特別展や子供向けの図書やパソコンコーナー、2階展示室では常設展示として、駿河湾を
中心とした漁具類や沼津の地場産業となった干物作りの道具、江戸時代に沼津の名物だったカ
ツオ節作りの道具、原・浮島地区における湿田農耕関係の資料を展示している。
◇沼津市若山牧水記念館
晩年を沼津市ですごした歌人若山牧水の生誕から永眠までの足跡とその輝かしい業績を、半
切、原稿、書簡などゆかりの品々と共に、編年体で展示している。
◇芹沢文学館
我入道で生まれた芹沢光治良は、「ブルジョア」を皮切りに、大河小説「人間の運命」が芸術
選奨文部大臣賞を受賞するなど、昭和の文壇で活躍した。当館では「ブルジョア」以後の全著
作と生原稿、色紙等を収蔵し、少年時代の机、沼津中学校(現、県立沼津東高校)時代の成績
表なども展示している。
◇モン・ミュゼ沼津
元沼津市長故庄司辰雄氏が収集した美術品及び建物が、平成 12 年に沼津市に寄贈された。本
市ゆかりの山口源の常設展示や本市ゆかりの作家の企画展を行っている。
◇造船郷土資料博物館と駿河湾深海生物館
造船郷土資料博物館では、安政の大地震がもとで破損し、その後沈没したロシア軍艦ディア
ナ号とその代船ヘダ号の造船資料を中心に展示している。幕末時のロシアと戸田の交流を感じ
ることができる。
併設の駿河湾深海生物館には、駿河湾に生息する深海魚が三百種、千点が展示されている。
64
《すばらしい景観スポット等》
◇海越しの富士山
三浦地区や戸田地区からの富士山は、海越しの富士山の景観として知られている。奥駿河の
海を内に抱き、四季折々変化する霊峰富士の姿は、多くの画家、写真家によって広く世界に紹
介され、訪れる人の目を楽しませている。
◇碧(みどり)の丘
舟山地区から戸田方面に向かう途中にある。天気がよければ、土肥・堂ヶ島が、はっきりと
きれいに見える。また、駿河湾も一望でき、写真撮影や景色を楽しむ適地。
◇夕映えの丘
県道沼津土肥線(県道 17 号線)を井田方面に向かう途中にある外沢海展望地の一つ。天然の良
港「戸田港」とそれをゆるやかに包む御浜岬と駿河湾が一望でき、夕日を見る絶景のポイント。
ご
ぜ
◇瞽女展望地
ご
ぜ
戸田を一望できる戸田峠(愛称・霧香峠)の先端にある瞽女展望地。かつて、戸田峠の山道
で大雪に遭い亡くなった瞽女の冥福を祈るための観音像が建てられ、拝むと芸が上達するとさ
れる。
*瞽女
盲目の女性旅芸人
◇出逢い岬
県道沼津土肥線(県道 17 号線)を井田方面に向かう途中にある外沢海展望地。「戸田港」とそ
れをゆるやかに包む御浜岬。正面は駿河湾、右手に富士山が一望できる。身障者用のトイレも
設置。
◇煌(きらめ)きの丘
太陽の位置によっては、海面がキラキラと煌いて見えるため命名された。正面に富士山をの
ぞみ、特に冬の景色は美しく、眼下の菜の花と海が心を和ませてくれる。階段下には県指定史
跡「松江(すんごう)古墳群」がある。
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《歴史や文化の遺産等》
◇江浦横穴群
鷲頭山の南の斜面に古墳の一種である県指定史跡横穴群がある。教育委員会の分布測量調査
によって、92 基の横穴が確認されるとともに、上方に横穴式石室をもつ4基の円墳があること
がわかっている。
横穴とは、石室を岩に掘り込んだ古墳時代の墓の一種で、市内ではこの地域に特徴的なもの
であり、造られた時代は出土した須恵器から古墳時代の終わり頃と考えられている。
このような横穴は、尾根を隔てた多比にも 24 基の横穴群の存在が確認されているほか、市内
香貫山(霊山寺横穴)
・内浦(三津横穴)等にも見られる。また、函南町柏谷(かしや)や伊豆の
国市の北江間にも大規模な横穴群が見られ、ともに国指定の史跡となっている。
◇長塚古墳
市内に残る前方後円墳のうち、最も完全な形状をとどめている。昭和 31 年8月に最初の発掘
調査が実施され、供献された土器から古墳の造営は6世紀前半と推定されるに至っている。墳
丘の長さは 54m、これに周溝、堤を加えると 75m前後と推定される。被葬者は古代スルガ国の
支配者の一人(愛鷹山麓とその周囲を支配した首長)であるとされている。
◇興国寺城跡
興国寺城は、後の北条早雲が東駿河に領地を得て築城したと伝えられる早雲旗挙げの城であ
る。主な遺構は根方街道沿いにある東根古屋(興国寺城跡)のバス停留所の北にみられ、天守
台からは浮島ヶ原から遠く伊豆までを望むことができる。
この地は浮島沼の湿地帯に囲まれた要害地で、戦略上の拠点であり、また根方道と浮島沼を
横断して千本浜へ至る竹田道との分岐点として、伊豆・駿河と甲斐を結ぶ交通の要所でもあっ
た。
◇北条水軍と長浜城跡
戦国時代の後半、沼津の地は武田氏と北条氏が対峙する所であった。この城郭は、戦国時代
関東一円を治めた後北条氏の水軍根拠地、重須湊を守るための城と考えられている。昭和 63 年
に、国の史跡に指定された。
◇東海道
沼津宿・原宿
江戸時代に入り沼津の地に東海道・沼津、原宿がおかれた。この地は幕府の直轄領となると
ともに、千本松原や船運に特色づけられる商都、東海道五十三次の宿場の一つとして賑わいを
みせた。安永(1770 年代)に入り、水野忠友が新たに沼津城を築いたことから、沼津は城下町・
宿駅としての性格をもつこととなった。
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◇白隠禅師と松蔭寺
白隠禅師は現在の原地区で生まれ、臨済宗の中興の祖と崇められている人物で、絵に造詣が
深く禅画を確立したとされ、自画像は県指定有形文化財となっている。松蔭寺は菩提寺であり、
白隠の墓は県の指定史跡となっている。
松蔭寺は臨済宗の名刹で、歴史は約 700 年あり、名僧白隠が住職になってから特に有名。現
在は臨済宗白隠派大本山である。
◇潮音寺
臨済宗妙心寺派であり、本尊の聖観世音は、恵心僧都の作といわれている。幾度かの火災に
みまわれ、慶長年間に黄瀬川に移転、東海山潮音寺と改める。なお、亀鶴の伝説のある亀鶴山
観音寺は明治に廃寺となったため同寺の本尊観世音菩薩(石像−空海の作という)は潮音寺に
安置された。そのため潮音寺は駿河一国三十三番札所及び横道十一番札所となっている。
◇本陣と問屋場
三枚橋城廃城後の慶長 19 年(1614)から、安永6年(1777)に水野忠友によって再び沼津城が
築かれるまでの 160 年間、沼津は専ら交通上の機能を持つ宿駅として発展していった。沼津で
は清水家(東本陣)や間宮家(西本陣)が大名宿として、休泊所を務めるようになった。
沼津宿の場合は、人馬の継立てをする問屋場は通横町の北側に1か所設けられていた。
◇プチャーチン宿所
宝泉寺
安政元年 12 月7日より安政2年3月 22 日までの 105 日間、ロシア使節プチャーチン提督及
び皇族アレキサンドル・スリゲート殿下や上官の宿舎にあてられ、本堂及び庫裡を全面的に使
用した。プチャーチンはここで日露の交渉や造船の指揮を執り下田へも出張した。境内にはロ
シア水兵の墓碑がある。昭和 44 年6月には、戸田村当時の村長山田三郎氏が、村立造船郷土資
料博物館の設立に際し、「露国人之墓」一基を建立し、ソ連大使一行を招くなど、日ソの友好を
深めた。
◇松城邸
江戸期から続いた旧廻船問屋の邸宅で、明治初期に建てられた和洋の建築様式を取り入れた
擬洋風の住宅でこの形式の住宅としては、国内でも古く、貴重な建物として国登録の有形文化
財となっている。
◇東海道、浮島が原と根方街道
愛鷹山麓が駿河湾に迫る市北部には古くから東海道が通り、これには海岸沿いと根方の2つ
のルートがあった。西からの旅人は、これにより現在の長泉、御殿場、足柄峠を経て関東ない
67
し江戸に入ることができた。根方街道(県道吉原−三島線)は東海道が整う以前の主要道路で
あったと考えられている。
◇植松家と帯笑園
植松家の庭園は、江戸時代には東海道一の名園として名を馳せた。盆栽や鉢物はとくに有名
で、内外の文人・政治家等をはじめ数々の来訪があった。昭和初期まで存続し、原宿文化の中
心をなしていた。
68
5
アンケート・観光事業者ヒアリング
◆ 観光アンケート◆
∼よりよい観光地をめざして∼
本地域のビジョンを策定するに際し、観光客や観光事業者の意見を参考にするため、沼津
市公式ホームページにアンケートを掲載するとともに
(平成 18 年2月2日∼2月 28 日実施)
、
観光事業者ヒアリングを実施しました。
問1
調査実施のあらまし
・回答者は男性が7割を超え、年齢別では 30 歳代を中心に 20∼40 歳代が多く、居住地区では市
内居住者が6割近くとなっている。
◇年 齢
◇性 別
女
24.2%
n=102
n=102
10歳未満
1.0
10歳代
1.0
無回答
2.0%
20歳代
23.2
34.3
30歳代
19.2
40歳代
50歳代
男
73.7%
12.1
60歳代
70歳以上
無回答
◇お住まい
7.1
2.0
0.0
n=102
59.6
沼津市内
13.1
静岡県東部地域
静岡県伊豆地域
1.0
その他静岡県内
0.0
19.2
東京都・神奈川県・埼玉県
山梨県・愛知県・長野県
その他
2.0
5.1
0.0
無回答
69
問2
あなたはここ1年で沼津市に訪れたことがありますか
・沼津を訪れたことがあると回答した人は3割近くにのぼり、そのうち半分近くの人が家族で訪
れている。訪れた理由としては観光が最も多くなっており、伊豆や箱根への来訪の際に立ち寄
った人は2割近くとなっている。交通手段は自家用車が最も多く、7割近くとなっている。訪
問に際しての感想は、大満足・まあまあ満足と回答した人が、合計で7割を超えている。
問2 ここ1年の沼津への訪問
n=102
訪れたことがある
29.3
ここ1年で訪れたことはないが、以前に
訪れたことがある
0.0
現在住んでいる
58.6
11.1
以前に住んでいたことがある
沼津を訪れたことがない
0.0
無回答
1.0
問2−1 沼津を訪れた際の人数構成
個人
n=29
24.1
グループ
20.7
48.3
家族
6.9
団体(学校・職場など)
0.0
無回答
問2−2a 沼津訪問の目的
n=29
48.3
主に観光
主に友人・知人の訪問
0.0
13.8
主に研修やビジネス
17.2
いろいろ
20.7
その他
無回答
0.0
70
問2−2b 訪れた際の目的地は沼津か近隣観光地か
その他
0.0%
無回答
0.0%
n=29
伊豆や箱根など
の観光の際の立
ち寄り地として
17.2%
沼津を目的地と
して
82.8%
問2−3 訪問に利用した交通手段
n=29
69.0
自家用車
27.6
電車
バス(観光バス含む)
その他
無回答
0.0
3.4
0.0
問2−4 沼津訪問の感想
n=29
大満足だった
6.9
まあまあ満足だった
65.5
不満を感じた
17.2
もう行きたいとは思わない
無回答
6.9
3.4
71
問3
沼津のどのようなところが好きだったり評価していますか(複数回答)
・「食事」、「景色」がそれぞれ5割を超える結果となった。「御用邸記念公園」、「花火やよさこい
などの催し」が 20%台であり、他が続いている。
問3 沼津の好きなところ・評価しているところ
n=102
66.7
食事がおいしい
景色が優れている
54.5
御用邸記念公園がある
22.2
花火やよさこいなどの催しが楽しい
21.2
磯遊びやダイビングなどができる
18.2
山歩きができる
17.2
15.2
落ち着いた、昔懐かしい風景やたたずまいがある
水族館やマリンレジャー施設がある
12.1
文学作家の資料館や記念碑がある
10.1
9.1
温泉・温浴施設がある
5.1
中心街が活気があり、都会的である
10.1
その他
14.1
特に無い
無回答
0.0
72
問4
沼津がよりよい観光地を目指すために、どのようなところを改善したほうが良
いと思いますか(複数回答)
・
「交通アクセス」、「観光施設」、「まちの雰囲気」が上位を占めた。全体として道路・交通面での
改善の必要性が示された。
問4 観光地として改善すべき点
n=102
56.6
交通アクセス
47.5
観光施設
まちの雰囲気
46.5
39.4
広報活動
36.4
道路
35.4
駐車場
32.3
観光案内板・観光標識
イベント
26.3
特産品
26.3
25.3
観光コース
21.2
トイレ
食
20.2
接客・おもてなし
20.2
宿泊施設
16.2
景観
16.2
特に無い
0.0
無回答
2.0
73
問5
あなたは次の場所を訪れたり、立ち寄られたことがありますか
・訪れたり、立ち寄った場所は、「沼津港」、「グルメ街道」が9割近くにのぼり、「千本浜公園」、
「大瀬崎」と続いている。「ハイキングコース」、「びゅうお」で「ない」と回答した人が多くな
っている。
問5 訪れたことの有る場所
単位:%
n=102
n=9 9
ある
知っているがない
1 東名沼津インター近くのグルメ街道 ない
無回答
87.9
9.1
3.0
0.0
2 沼津御用邸記念公園 71.7
3 海水浴場(らららサンビーチ等)
44.4
34.3
4 沼津港と食堂街 14.1
7.1
6.1
3.0
1.0
80.8
6 水族館やテーマパーク 11.1
68.7
7 文学館や博物館などの文化施設 9.1
29.3
12.1
84.8
9 戸田(御浜岬など) 9.1
56.6
25.3
42.4
28.3
44.4
14.1
1.0
4.0
6.1
5.1 1.0
4.0
7.1
22.2
31.3
74
7.1
18.2
52.5
8 千本浜公園 11 びゅうお 0.0
89.9
5 大瀬崎 10 ハイキングコース 6.1
22.2
19.2
5.1
問6
あなたは次のイベントに参加したり、ご覧になったことがありますか
・
「海人祭・沼津水産祭」
、「こいのぼりフェスティバル」
、「沼津七夕まつり」
、「サンセットページ
ェント」、「高尾山神社祭典」で参加率・観覧率が高くなっている。
問6 参加したことのあるイベント
n=99
n=102
1 大瀬まつり・内浦漁業祭 ある
知っているがない
23.2
30.3
47.5
4 ぬまづ七夕まつり 25.3
12 菊華展 7.1
9.1
25.3
27.3
63.6
26.3
4 1.4
29.3
45 .5
14 東熊堂高尾山神社祭典 8.1
30.3
33.3
75
4.0
30.3
24.2
14.1
2.0
7.1
42.4
21.2
24.2
1.0
4.0
56 .6
35.4
15.2
10 .1
42.4
28.3
13 よさこい東海道 15 オレンジワイワイ・ウィンターステージ 10 .1
45 .5
10 JAPAN ART FESTIVAL IN 沼津
5.1
10.1
28.3
6.1
4.0
26.3
78.8
9 サンセットページェント 11 戸田さんさんまつり 20.2
56.6
6 沼津夏まつり 5.1
21.2
25.3
29 .3
7 ぬまづサマーガーデン 5.1
28.3
43.4
4 .0
無回答
32.3
43.4
3 海人祭・沼津水産祭 8 戸田海上花火大会 ない
39.4
2 こいのぼりフェスティバル 5 へだ港まつり 単位:%
7.1
27.3
53.5
3.0
6.1
問7
あなたは観光地としての沼津市にどのような印象をもっていますか
・「観光はさかんではないが、観光を行うのにふさわしいまちだと思う」が7割を占めた。
問7 観光地としての沼津の印象
n=102
観光はさかんではないが、観光を行う
のにふさわしいまちだと思う
73.7
観光がさかんではないし、観光を行う
のにふさわしいまちだとも思わない
18.2
観光がさかんなまちだと思う
5.1
よくわからない
3.0
無回答
問8
0.0
あなたが足を運びたくなるような沼津になるためには、どのようなことに努
めたり、資源を活用すればよいとお考えですか
・
「海や山の幸や楽しさを感じたり体験できる」
、「商店街や街歩き、まち景観を楽しめる」で5割
を超える結果となっている。他の項目も比較的高い率で続いている。
問8 魅力的な観光地となるために必要なこと
n=102
海や山の幸や楽しさを感じたり体験できる
まちになる
57.6
商店街や街歩き、まち景観を楽しめるまち
にする
56.6
優れた景観や環境を歩いて楽しめるまちに
なる
41.4
季節や時期毎の観光やイベントなどの情報
をきめ細かく発信する
37.4
標識やサイン・看板などにより、観光地や
ルートが分かりやすいまちになる
33.3
歴史・史跡、文化や祭りなどを大切にし
た、地域の文化を感じさせるまちになる
29.3
市民のもてなしやお客様を大事にするよう
なサービスのまちになる
27.3
11.1
その他
特に無い
0.0
無回答
0.0
76
問9
あなたにとって伊豆地域はどのようなところですか(複数回答)
・伊豆地域は「気軽にでかけられる観光・行楽地」が7割近くにのぼっている。
問9 伊豆地域へのイメージ
n=102
68.7
気軽にでかけられる観光・行楽地
51.5
好きな観光地のひとつ
35.4
車の混雑や地震が怖い
28.3
宿泊や飲食の料金が高い
7.1
その他
5.1
特に好きとはいえない
無回答
問10
1.0
伊豆地域は「温泉が豊富、海や山の景観とその幸が楽しめる」など多くの
特色がありますが、これからの伊豆玄関口としての沼津市の観光振興策は
どのようなものがふさわしいとお考えですか
・「独自の魅力を備え、伊豆地域全体の活力アップを目指す」が5割を超えた。
問10 沼津にふさわしい観光振興策
n=102
伊豆地域と役
割・機能を分担
していく
33.3%
できるだけ伊
豆地域のイ
メージを共有し
無回答
ていく
1.0%
11.1%
独自の魅力を
備え、伊豆地
域全体の活力
アップを目指
す
54.5%
77
◆観光事業者ヒアリング◆
実施
平成 17 年 12 月 5 日、14 日
観光振興ビジョンの策定にあたり、観光関連サービスを展開している事業者に本地域における
観光サービスの課題、要望などについて聞き取り調査を行いました。その結果を取りまとめると
ともに、ビジョン策定の際の参考とさせていただきました。
ヒアリング結果
(観光関連事業者4社)
■
現在のイベントも磨きをかければ、さらに良い観光資源となる。
■
事業者として、伊豆全体の観光客が少し落ち込んでいるのではないかと感じる。
■
主としてインターネットによりPR活動している、外国人の利用も多い。
■
東駿河湾自動車道の開通により、渋滞は緩和する予想をしているが、お客の流れの変化が
心配である。
■
大河ドラマの誘客への影響は大きい。
■
日本一となるものを造り上げるべきである。
■
駅南側のメインストリートは、常ににぎわいが欲しい。
■
55,000 台/日の通行量のある東名沼津インターを意識している。
■
交通の南北軸は強いが、東西軸は弱い印象を受ける。
■
沼津の魅力を引き出す努力が欲しい。(愛鷹山トンネル構想、沼津−西浦連絡橋構想など)
■
沼津はどこでも一緒の風景で観光客等の滞留場所がなく、通過点である印象がある。
■
イベントや観光施設との積極的なタイアップをしたい。
■
伊豆長岡方面への温泉利用客はマイカーが多い。
■
現時点で沼津市のブランドに頼る面は少ないが、人の流れ、特に滞在客が増えるのは歓迎。
■
この地域は日帰り客が多い。
■
沼津でも千本松原、沼津アルプス及び狩野川のウォーキングなどは、観光客が増えてきて
いるのではないかと感じる。
■
広葉樹を生かした香貫山、スズキの釣りを生かした狩野川の活用を望みたい。
■
商店街に木陰、イベント広場などが欲しい。寿司マップも欲しい。
■
三島、田方の伸びに比べ、沼津は土地利用が沈静化しているのではないかと感じる。
■
中心市街地で、憩いの場が少ない。
■
イベントの「海人祭」と「よさこい東海道」の人気は高い。
■
狩野川の水深は浅いが、舟の運航を検討願いたい。
■
特急あさぎり号が東京まで運行しているが、もっと鉄道の利用客を増やす努力が必要。
■
沼津に日中は滞在し、伊豆長岡温泉などに泊まるお客が多い。
78
■
修善寺虹の郷、サイクルスポーツセンターなどが本市以外の立ち寄り先になっている。
■
伊豆の玄関口としてのポジションを大切にしていきたい。
■
地元地域の集客力の低下は深刻と感じる。
■
沼津での観光周遊客は、ほとんどいない。
■
ネックは狭い道路であり、道路需要はあるので幅員を広げてほしい。
■
客を増やす方策として地域の魅力UPが大切。(ホテル、食堂、博物館)
■
新たなハイキングコースが欲しい。
■
地域完結型ではなく、広域的なウォーキングイベントなどの開催が望まれる。
■
沼津の歴史を再評価することが、大切である。
79
発行/平成18年3月
〒 410-8601
沼津市産業振興部
観光交流課
沼津市御幸町16番1号
℡ 055−934-4747
Fax
055-933-1412
URL http://www.city.numazu.shizuoka.jp/
81