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STORY
株式会社アデランス 様
持続的な成長のために海外生産拠点の業務を標準化
――― 基幹システムの導入でグローバルビジネスを支える
毛髪関連事業をグローバルに手がける株式会社アデランス
(以下、
アデランス)。製品の生産は全て海外工場で行われています。
それら
海外工場における業務の標準化を目指し、
フィリピン工場を皮切り
に、
新しい基幹システムの導入を開始しました。
アデランスについて
男 性 向 け オ ー ダ ー メ イド か つ ら
「ADERANS」、女性向けオーダーメイド
かつら「FONTAINE by レディス アデ
ランス 」、女 性 向 けレディメイド か つら
本社主導で生産業務の改革を
東日本大震災や長引くデフレの影響により国内の需要が伸び悩んでいるときに、
アデ
ランスでは、持続的なビジネスの成長のために、海外工場の管理レベルの改善に着手し
ました。
タイやフィリピンに在る工場では、Microsoft Accessベースのシステムが導入さ
「FONTAINE」、毛髪移植「BOSLEY」、
海外ウィッグ「HAIRCLUB」の4つのブラ
ンドを核にグローバルに毛髪関連事業を
展開。ライフスタイルやさまざまな利用
シ ー ンに 合 わ せ た 、生 活 の 幅 を 広 げる
れていましたが、管理は現地任せで、生産進捗や納期についての情報は、都度、現地
ツールとしての商品やサービスを提供して
に問い合わせないと入手することができないという状況でした。
います。
数年前まで現地には常駐するITスタッフもおらず、部門間の情報は手渡しで信頼性
の低いものでした。進捗の遅れが当初設定納期間近で発覚し、手作業の多い製造
工程のため、
納期に間に合わせるために急いで作業をして、
結果的に品質の低下を招く
こともありました。
また、受注ごとの原価把握も課題となっていました。
そこで、
アデランス
本社では、2012年に日本本社主導で生産業務の改革にのりだしました。
グループ標準を徹底するにはパッケージが最善
業務改革プロジェクトの発足にあたり、2年先、3年先を見据えたロードマップを
作成。
まずは、
グループの標準生産モデルの確立、次に、標準システムの展開を行う
ことになりました。
フィリピン工場をパイロットとして、工程管理の方法やルールを細かく
定義し、業務を整理し、そこから標準モデルを策定。続いて、ITシステムの検討に
移りましたが、業務の流れを維持しながら、本社からの統制をかけられるように、
パッケージソフトウェアの導入を前提にして、
5社からの提案を受けました。
中規模向けで、
アデランスの独特な生産形態をサポートでき、かつ、
グローバル
標準としてIT知識の有無に関わらず、現地で使いこなせるソリューションとして、
NECが提案するIFS Applications TM が選ばれました。入力画面を柔軟に変更
できる、
データの取り込みや取り出しがMS Excelで行えるというのも選定のポイントに
なりました。
「弊社の独特な生産形態をいかにシステムで実現するか、NECのメンバー
は、提案段階から弊社の立場になって検討を進めてくれました」
と、情報システム
部長の廣瀬 拓生氏は語ります。
株式会社アデランス
http://www.aderans.com/
IFS
ITでアデランス式ものづくりを支援
アデランスのものづくりの特長のひとつは、製造工程の複雑さです。その進捗を
正確に把握するために、ハンディ端末を活用して実績を管理。同時並行で進む複数
工程を可視化することで、早期に工程の遅延に対応することができるようになり、
品質の向上にもつながっています。
CUSTOMER
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導入の効果
・ハンディ端末の活用で工程を可視化
・きめ細かな工程管理により、品質向上
・日本本社からも即座に現地の状況を把握
・業務標準化により、他工場への展開が容易に
さらに、完全個別受注のオーダーメイド製品と仕様が確定していて見込み生産が
可能なレディメイド製品のそれぞれに対応した生産管理が必要でした。工場では、
今までは、
日本本社や欧米の販社からメールやFAXで送られてきた受注情報を、
手作業でシステムに取り込んでいました。IFS Applicationsの導入に伴い、生産
形態に関わらず、受注入力のフォーマットを統一し、電子的にデータを入力できるよう
にしました。
また、
オーダーメイド製品の場合には、作製指示が発行されると、
自動的に
部材や工程を設定する仕組みを構築。
こういったシステム化により、現場での作業が
効率化され、入力ミスも大幅に削減されています。
プロジェクト遂行は現地メンバーと一体で
フィリピン工場での生産システム導入は11か月という短期間で完了しました。新シス
テム導入にあたっては、業務の流れも含めて、現地スタッフに新しい仕組みをいかに
浸透させていくかが鍵となりました。本社からの統制を徹底するためにも、
プロジェクト
の目的を明確にして、時間をかけて現地と意識を共有していきました。
プロジェクトは、
あくまでも日本主導で、本社メンバー、現地スタッフ、およびNECがそれぞれに責任
分担を明確化し、作業進捗を細かく管理して進行。
これが、短期間での導入を実現
した大きな要因です。
想定外の成果も実感
本稼動後、
まだ2か月ですが、既にいくつかの良い変化が現れています。ハンディ
機器を使った進捗管理により、
日本でも生産工程や納期の確認ができるようになり
ました。工程上の問題も早期に把握でき、迅速な対応を図ることで、販社からの納期
変更にも柔軟に対応しています。
予想外のメリットも現れています。
「ITシステムの導入により、現地の若年層がリーダー
シップをとるようになり、世代交代も加速され、
モチベーションの維持に貢献しています。
今後は、工程ごとにチェック項目を設けて、
どの工程でどんなミスが多いかを分析したり、
システムで品質の管理、分析を行うことで客観的で公正な人事考課にも役立てて
いきたい」
と廣瀬氏。
次のステップとしては、受注ごとの原価を把握し、適正な価格を算出し、取引先との
価格調整を実施していくことを計画しています。
進む標準化
今は、
フィリピン工場をモデルケースとして、生産業務の標準化の基盤が完成した
ところですが、続いて、
フィリピン工場での会計システムの導入と、
タイ工場のプロ
ジェクトが進んでいます。
タイ工場へは、
フィリピン工場の仕組みをほぼそのまま導入
する予定で、
さらに短期間での立ち上げを目指しています。今後、
さらに他の海外
工場への横展開も検討しています。
www.IFSWORLD.com
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