アメリカの肥満

保護者の方にも見せてください
平成24年(2012)
2月号
保 健 通 信
益田翔陽高等学校
保健相談部
世界の肥満について その2
∼肥満と格差社会:
「太るのは金持ち」は過去の話∼
前回、アメリカは平均BMIがダントツで高く、男女とも平均28以上と書きました。※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
今回はそれについて掘り下げて、肥満と格差社会について解説します。
(1)アメリカ
ずばり、アメリカでは低所得者層ほど、安く高カロリーな食品を大量に買い、運動もしない生活なのです。
アメリカの低所得者層むけスーパーに行くと、明らかに太った人が多い。それもそのはず、食品の価格たるや、
●コーラ1ガロン(3.8リットル)=1ドル(76円)
●冷凍ピザ10枚(直径30センチ)=4ドル(304円)
ICE
●アイスクリーム1.25ガロン(4.7リットル)=6ドル(456円)
※1ドル=76円として換算
という有り様。アイスクリームはバケツサイズです。それらをショッピングカートにドカドカと入れて買うわけです。
そして家に帰って、テレビを見ながらソファに座ってバクバク食べる。それが娯楽なのです。これでは太ります。
一方、アメリカの高所得者層は、ヘルシーな食事を食べ、よく運動する生活です。アメリカの高所得者層むけスーパー
では、売り場に生野菜が多い。加工食品もあるにはありますが量が圧倒的に少ない。ピザ10枚セットなどは無い。そし
てふだんからよく運動するのです。夫婦でジョギングしたり、犬の散歩をしたりと。
ちなみに、アメリカの高所得者層はスリムな体型を保たないと、会社では「自己管理ができない」と言われて出世でき
ないそうです。アメリカの高級住宅地は治安も良く歩きやすいですが、低所得者層の住む地域は治安が悪く、家からすぐ
クルマに乗る必要があって運動不足なのでしょう。アメリカの高所得者層は健康意識も高く、スポーツをして体づくりを
する経済的・時間的余裕があるのです。
「太るのは金持ち」は、すでに遠い過去のお話になっています。
(2)日本の地方社会
さて、我らが日本はどうでしょうか。特に地方住民の肥満増加が心配です。島根県も例外ではありません。
●クルマ社会(交通の便が悪く、無いと何もできない →歩かない生活)
●コンビニやファストフード店の普及
●スーパーの低価格で大容量の食材、ショッピングカートで大量に購入
●それらを生まれたときから当たり前のものとして育つ子どもたち
都会と地方との経済格差問題は政府に取り組んでもらう必要がありますが、健康状態の防衛は
我々国民レベルでもできます。何とかするためには、健康に対する意識と知識が必要です。地方
へ押し寄せる画一的な生活スタイルに、われわれのアタマで対抗しましょう!
まずはせめて、食べ物のカロリーを確認するクセをつけましょう!
そのハンバーガー食べたら、何キロカロリー?
そのフライドポテト食べたら、何キロカロリー?
(参考:三浦展『貧困肥満』扶桑社新書)
肥満については続きます。次回は「
『沖縄は長寿の県』は過去の話」を予定しています。
保健室の片隅より(編集後記)
2月11日は建国記念の日。これは最初の天皇、神武天皇(ジンムテンノウ)の即位の日に由来します。実在性についての研究では、
神武天皇は伝説上の人物といわれています。何でも合理的に解明したがる現代では、この祝日への批判もあるでしょう。でも、
国生み、天照大神(アマテラスオオミカミ)
、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)
、神武天皇の東征、と神話・伝説から国の歴史が始まる我が国・日本っ
てロマンティックな国だと思います。ロマンを持って心豊かに、そして健やかに、暮らしていきたいですね!
(サ)