「オーストラリアで家を買って、低金利 の日本円ローンに借り換えた方法」 グローバル不動産投資家 Manachan ブログ:http://plaza.rakuten.co.jp/manachan2150 メルマガ: http://www.mag2.com/m/0001089042.html Twitter:http://twitter.com/mana33chan Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved 本レポートは、著作権法により保護されています。 著作権は「グローバル不動産投資家Manachan」に属します。 無断転載は禁止です。 本レポートを参考にして損害が生じたとしても 一切の責任は負いませんので、あらかじめ御了承願います。 不動産投資は自己責任において行ってください。 [イメージ:シドニー郊外の閑静な住宅街] Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved ■自己紹介 皆さんこんにちは。グローバル不動産投資家 Manachan と申します。まず、私の自己紹介をさせ てください。 私は都内在住のサラリーマンですが、副業として、不動産投資・経営をやっています。2000 年 から 05 年にかけて、オーストラリアのシドニーに住んでいたことがあって、その期間中に2軒、 自分名義の不動産を買って、今でも現地の友人に間貸ししています。 その後、中国での 2 年間を経て、日本に帰ってきたのが 2007 年。それ以後も、主に国内地方都 市で物件を仕込んできたので、現在、日豪合わせて 8 物件を所有しています。 今後も、地方都市の高利回り物件を厳選して買い進めるとともに、いま経済伸び盛りのアジア 新興国の物件も、仕入れていきたいと思います。 1998/9 2002/8 2005/1 2008/1 2010/1 2010/7 2010/7 2010/8 千葉県で 3LDK マンション取得 シドニーで 3 部屋一戸建て取得 ←今回のテーマ シドニーで 2 部屋マンション取得 福岡県で 1K マンション取得 (2010/7 売却) 愛知県で 1R マンション取得 愛知県で 1R マンション 2 室取得 北海道でファミリータイプ別荘取得 山梨県で 1R マンション取得 合計:8物件 (日本で6物件、豪州で2物件) 今回のレポートでは、2002 年 8 月にシドニーで買った一戸建てを、低金利の日本円ローンに借 り替えた経験について書きます。 日本人が、海外の物件を安くファイナンスするにあたって、一つの参考になれば幸いです。 Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved ■オーストラリア不動産の魅力 今回私が紹介する、オーストラリアという国。 南半球にある、広大な面積を持つ国。英語圏にして、移民国。コアラやカンガルーの国。美し いビーチとサーフィン文化の国。お国柄のイメージは、「のんびり」、「リラックス」でしょう。 ところが、「のんびり」、「リラックス」のはずだったこの国が、最近にわかに、新たな魅力を帯 びてきました。「経済好調、不況知らずの、活気に溢れる国」という魅力です。 ここ 20 年近く、オーストラリアの経済は、大きく伸び、世界の中で存在感を増してきました。 実際、経済成長の波に乗って、大金持ちになった人々も少なくありません。 私は、西暦 2000 年にオーストラリア最大の都市・シドニーに移住しました。当地で私が見たも のは、おおよそ、今の日本とは対照的なこの国の姿でした。 ・多くの人が、「暮らしはこれから良くなる、豊かになる」と信じている。 ・実際に、年々、人々の懐具合が豊かになっていく。給料も増え、それ以上に財産の価値が上 がっていく。 ・皆、積極的に不動産投資したり、ビジネスを始めたりしている。 マクロ経済指標を見ると、活気あふれる、この国の姿が、読み取れるでしょう。 【移民流入と、着実な人口増加】 総人口2200万人強 人口増加率は、年率2.1%、先進国では上位 毎年40万人余り増加。うち、自然増加が12万人、移民流入が28万人! 人口1000人あたりの出生率も、過去最高を更新中 合計特殊出生率も、ここ数年で急速な回復(1.73→1.97) 【順調な経済成長】 直近20年の経済成長率が、年率平均3.3%で、先進国で上位。 リーマンショック後の2009年の成長率が、先進国中でトップ。 日本やシンガポールを抑え、目下、アジア太平洋地域で最も高所得の国。 政府の財政も黒字が基調。 気がかりなのは、構造的な貿易赤字くらい。 Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved 【不動産市場の活況】 欧米各国が、軒並みマイナスを尻目に、2009年に、全国平均3.6%上昇。 現時点で、先進国で最も強靭な市場と言える。 流通物件は中古が大半。築年数が経っても価値は下がらない。 日本の不動産オーナーにとって、オーストラリアに投資物件を持つ最大の魅力は、この国が 「空室知らず」であること。全国的な空室率は非常に低くて1~2%、空室の心配はほぼあり ません。 とにかく、日本と状況が全く逆で、人口増加に住宅供給が追いつかず、慢性的な住宅不足。家 賃水準も、どんどん上がっているのに、それでも入居希望者が後を絶ちません。一軒、一室を 借りるのに、何人、何十人もの希望者が争うのが、今のオーストラリアなのです。 実際、私も、オーストラリアで、多い時には3軒の物件持っていましたが、5年間で3軒通算 して、空いたのがわずか4日間。空室率はなんと0.04%。 また、日本と違って、家賃相場がどんどん上がるのも、オーナーにとっては魅力です。私がシ ドニー都心部に持っている物件は、最近4年間で、家賃が約25%上昇しました。 家賃水準が上昇すれば、当然、不動産の資産価値も上がるので、いつでも好きな時に、売却し て利益を確定できます。 Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved ■悩みの種もいくつか・・・ ここまで書くと、全く、いいことづくめに思えるオーストラリアの不動産ですが、もちろん、 投資家にとって悩みの種も、いくつかあります。その代表的なものが、 ・住宅ローンの金利が高い いま、オーストラリアの住宅ローンは、比較的低水準にあるとはいえ、公定金利が4.5%、 銀行の住宅ローンの平均が、年6%台後半というレベル。かつ今後、さらに上がると予想する 人が大半を占めます。また、 ・物件価格が概して高く、賃貸利回りの水準が低い 都市や間取りによって違いがありますが、シドニーやメルボルンなど都市部の住宅相場はすで に高騰し、東京と同水準か、下手したらそれ以上になります。 都心部のマンションでも、郊外の一戸建てでも、50万豪ドル(3850万円)以下で買える物 件がそもそも少ないです。 物件を買って、賃貸に出した時の利回りも、日本よりは低く、都心部のマンションで6-8%、 郊外の一戸建てで4-6%といったところが一般的です。したがって、 ・普通に豪ドルで住宅ローンを組んだら、キャッシュフローがほとんど出ない 普通に考えれば、住宅ローンの金利が年7%近いなかで、仮に物件を8%の利回りで回したと しても、諸経費を差し引くと、ほとんど現金が手元に残りません。 資産価値が順調に上がる(少なくとも下がらない)から、キャピタルゲインは期待できますが、 キャッシュフローが出なければ、投資としてあまり面白くないと、思う人も多いことでしょう。 Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved でも、ご安心ください。裏技があるのです。それが、 ・低金利の日本円ローンに借り替える (つまり、オーストラリアの物件に対して、日本円建てローンを設定する) いま、日本円の金利は、歴史的な低水準。住宅ローンも、年1%とか2%とかの世界。この低金 利を、オーストラリアなど外国の物件に対しても適用できるのです。いわゆる円キャリートレ ードの一種ですね。この方法ができれば、 ・年1%台後半の円ローンで、資金調達して ・オーストラリアで物件を買って貸して、年8%くらいで回せば、 ・当然、キャッシュフローがザクザク出ますよね♪ じゃ、具体的にどうすればいいのか? Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved ■私の借り換え体験談 私は、2008 年 2~3 月にかけて、シドニー郊外で保有していた一戸建ての豪ドル建てローンを、 日本円建てローンに借り替える手続きを、ナショナル・オーストラリア銀行の東京支店で行いま した。 すべて日本国内(東京)で手続き可能です。海外に出る必要は全くありません。概要は次の通 り、 借り換え元 Homeside 借り換え先 National Australia Bank (Tokyo Branch) (必要書類) ・不動産所有者全員の身分証明を2種類づつ ・日本円の収入証明(過去3か月分の給料明細、年収が明記されたオファーレター等) ・豪ドルまたは日本円の貯蓄証明(銀行口座、投資信託、株式など) ・豪州不動産の賃貸契約書コピー ・日本に不動産を所有する場合、その賃貸契約書コピー ・豪州住宅ローンの過去6ヶ月分の明細 (審査基準) ・豪州の不動産から、安定した賃貸収入があること ・日本円でローンを返済するだけの、安定した収入があること ・不動産価格の、5%以上の貯蓄があること (ローンの上限) ・豪州不動産の価格査定の75% (借り換え諸費用) ・日本円で、約12万円 これにより、私の住宅ローン利率は、 豪ドル建て、年8.73%から、日本円建て、年2.85%になり、 シドニーの不動産が、金くい虫から、一気に収益不動産に化けた!! Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved ■当然、リスクもあります・・・ ここまで書くと、良いことづくめのように聞こえますが、当然、リスクもあります。その最大 のものが、 為替変動のリスクを、借り手が全面的に負わなければならない オーストラリア不動産に、日本円の住宅ローンを設定した場合、担保となる不動産は、豪ドル。 そして住宅ローンは、日本円建て・・・その二通貨間の為替レートは、日々、刻々と変化します。 この場合、為替レートが、円安、豪ドル方向に触れれば良いです。日本円ベースでみた時、担 保価値が上がりますし、豪ドルベースでみた時は、借金額が減るわけですから。 でも、逆に、円高、豪ドル安方向に触れた場合は、上とは全く逆のことが起こります。そうし たリスクを十分理解する必要があります。 後日談になりますが、私の場合も、借り替えたタイミングが悪かった。 2008 年は、リーマンショックの年。10 月、世界景気が突如暗転すると、日本円と豪ドルのレー トが、一挙に、暴力的に変化しました。一時、1豪ドル=107 円まで円安が進んだあと、かつ て例をみない急激なスピードで円高が進み、わずか1~2か月の間に1豪ドル=55 円と、一挙 に半額になってしまいました。 豪ドルがここまで安くなると、日本円のローンが裏目に出てしまいます。たとえばの話、豪ド ルが 100 円の時に、豪州で 40 万ドルする家の担保価値は、円換算で 4000 万になりますが、為 替が1ドル=50 円になると、担保価値が 2000 万と、半額になってしまいます。 日本では考えられませんが、豪州の銀行では、LVR(Loan Value Ratio、ローン残高と担保価値 の割合)を常にモニターしていて、それが 75%を超えると、追加担保を要求してきます(契約書 に、ちゃんと書いてあります)。具体的には、現金を入れるか、さもなければ他の不動産を担保 に出せと、要求してくるのです。 私の場合、1ドル=55 円まで円高が進んだ時点で、LVR が 100%を超えてしまいました。超レ ッドゾーンです。家を売っても、まだ借金が残る状況です(もっとも、豪銀の住宅ローンはノン リコースなので、家を売れば、借金はほぼチャラになりますけど・・・)。 Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved その後は、大変でした。「来月までに 600 万円出せ!」、「他の物件を担保に出せ!」、「さもな ければ家を売れ!」の催促が・・・。 もちろん、為替レートなんかで家を手放したくありません。私は何としてでも、我が豪邸(=豪 州の家)を守ろうと、腐心しました。1ドル=60 円前後をウロウロしていた頃。「もうすぐ家を 売るよー。でも平均で3~4か月かかるらしいから、待ってねー」などと嘘をつきつつ、のら りくらりと、かわしながら、豪ドルのレートが戻るのを、辛抱強く待ちました。 7か月辛抱して、ようやく、チャンスがめぐってきました。世界経済の回復期待が高まり、豪 ドルも 80 円まで、戻してきたのです。私は「いまだ!」と思い、一気に Currency swap の手続き をして、もとの豪ドルローンに戻しました。LVR も 75%以下に戻り、これで、為替レートの変 動によって、家を手放すリスクもなくなりました。 結局、追加担保を一切差し出すことなく、万事、一件落着しました。 素晴らしい住環境に恵まれた、オーストラリアの我が家は、めでたく、自分の手に残ることに なりました。 上の話は、バクチのように聞こえたかもしれませんが、私は身銭を切った経験から、多くのこ とを学びました。世界経済の変動から、為替レートを読むスキルも見についたと思います。 次回、海外不動産を日本円ローンで借り替える時には、 自己資金を十分入れて、借入比率を少なく(多くても60%)して、為替変動に耐えられ る体質のローンにする。 世界経済が上向き基調で、円安、豪ドル高が進むと予想されるタイミングで、借り換え を決行する。 為替レートは入念にチェックし、万一、「やばいな!」と思った時に、すぐ豪ドルロー ンに戻す手筈を整えておく。 Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved ■最後に、私の目指すもの 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 私は、グローバルに成功する不動産投資家を目指しています。具体的なイメージとしては、複 数の国に物件を所有し、銀行口座も所有し、いろいろな通貨でキャッシュを持っている。 そして、世界経済や各国不動産市場の動向を睨みながら、一番適切なところに、適切なかたち で、資産・資金を振り向けていく。 たとえばの話、日本の地方都市に持っている収益不動産の先行きが暗いと判断したら、それを 売却・現金化して、中国人民元などに換えてしまう。 そして将来、人民元のレートが上がって、かつその時点で日本の不動産市況が回復してきたら、 日本円に換えて、物件を買い進める・・・そんなイメージですね。 私は、日本と豪州で物件を持っているし、銀行口座も日本、豪州、中国にそれぞれ持ち、為替 レートをみながら、国をまたいだ送金もしているので、規模は小さいながら、自分は「グローバ ル大家」の端くれだと思っているし、また、近い将来この領域で、日本の、そしてアジアの第 一人者になりたいと思っています。 私の保有物件は、日本で 6 軒、豪州で 2 軒・・・日本で成功した著名な大家さん・投資家の面々か らみれば、微々たるものでしかありません。 でも私は、彼らにない武器を持っています。それが、世界のいろいろな国で働き・暮らし、資 産を運用してきた経験であり、4ヶ国語 OK の語学力であり、かつグローバルに広がる人脈です。 こうしたニッチな領域から、私は日本の不動産市場を活性化したり、日本の大家さんに成功し てもらう上で、ユニークな貢献ができると信じます。 このテーマでの最新情報や、私のグローバル不動産投資理論は、 メルマガ「世界どこでも不動産投資(豪州、中国、日本等)」で紹介していきます。 是非ご購読ください=>http://www.mag2.com/m/0001089042.html Copyright 2010 グローバル不動産投資家 Manachan All rights reserved
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