環境報告書
はじめよう！ 身近なことから
- Contents ・ごあいさつ
・環境方針
・環境組織、年度環境活動取り組みプランと結果
・会社の資源インプット/アウトプットと環境監査
・連結環境監査への取り組み
・環境会計
・教育、啓蒙活動と環境保全の訓練
１，２
３，４
５，６
７，８
９，１０
１１，１２
１３～１５
◇省エネルギー活動の推進 省エネルギー部会
◇排出物・廃棄物低減活動の推進 環境改善部会
◇環境を考慮した製品開発の推進 製品部会
・地域環境保全活動
・地域貢献活動
１６～１９
２０～２４
２５～２７
２８，２９
３０，３１
注 ) 会社概要は最終面に掲載しています。
はじめよう！ 身近なことから
ごあいさつ
２０１２年度は、欧州の景気低迷や円高の影響により、輸出産業の国内生産は低調で伸び悩
む中、中国との領土問題に端を発した不買運動の影響を受けて、自動車産業は生産が更に
縮小しました。 しかし、東日本復興に向けた支援の拡大と、震災以降の環境への意識の強まり
を受けて、更に地球環境に優しい 循環型社会を目指した 「製品開発」と「再生可能エネルギー
の使用」が重要となってきております。
当社は、経営理念の中に「社会・自然との調和を第一に考え行動します」とうたい、環
境保全を経営の重要課題として位置づけています。１９９８年１０月に環境委員会を設立
以降さまざまな活動を展開し、第４次プラン(2006～2010年度)ではCO2削減や排出物抑制
などの年度目標を掲げ、大きな成果を上げるとともに、現在は第５次プラン(2011～2015年度)に
基いた活動を展開中です。また、２００７年７月には「ＩＳＯ１４００１認証」を取得し、毎年、審査評
価を行っています。
当社の環境活動は、環境委員会を頂点に、「省エネルギー部会」 「環境改善部会」 および 「製品部会」 の３部会と 「環境監査チーム」 を推進組織として、全従業員一人ひとりが環境
・資源を大切にする風土づくりを行ないながら、『CO2低減』 『廃棄物低減』 『負荷物質低減』 を重点とした環境保全活動に取組み、レベルアップを図ってきました。今後も企業の使命として、
活発な活動を展開していきます。
今回発行しました『環境報告書２０１３』は、当社として、第１３号の報告書になり、２０１２年度の
活動実績を掲載しています。この報告書により、当社の環境保全への取り組みについてご理解
いただければ幸いと存じます。
２０１３年１０月
1
代表者の紹介とＩＳＯ認証取得
※2013年9月時点
環境委員会委員長
取締役社長 杉浦 一道
環境統轄責任者
専務取締役 大森 利雄
2
環境方針
はじめよう！ 身近なことから
当社は、『環境方針』を１９９７年７月に制定し、２０１０年１０月に改訂
をしました。これをもとに全社を挙げて環境保全活動を推進しています。
経営理念
１．私たちは、未来に向けた研究開発と世界のお客様との対話を通して
魅力あふれる商品を提供します。 ２．私たちは、お客様の満足および社会・自然との調和を第一に考え行動します。
３．私たちは、明るく生き生きとした腕に誇りの持てる職場を実現します。
3
はじめよう！ 身近なことから
環 境 方 針
当社は、自動車用マニュアル・トランスミッションを主力とした駆動系
ユニットの開発・製造・販売を行っている専門メーカーであり、矢作川の河口を
臨む本社工場をはじめ、国内外の各地域で、豊かな自然と共存している。
この恵まれた地域環境をはじめとした地球環境を次世代に引き継ぐことが企業
の責任と考え、”環境“を経営の重点課題の一つと位置づけ下記の事項を実施す
る。
１．環境管理推進の為のマネジメントシステムを構築し、本方針に基づいた
環境目的および環境目標を定め、計画的な実践と見直しにより環境保全
の継続的改善に努める。
２．環境に関する法規制・公害防止協定等を遵守する。
３．環境保全の基本活動として、ライフサイクルを考慮した製品開発、省エネ
ルギー及び廃棄物低減活動に努める。
４．環境教育、啓蒙活動を通じて従業員一人ひとりが環境・資源を大切にする
風土づくりを行う。
５．地域住民との対話を大切にし、グローバルな地域社会の一員として自覚をもち、
環境保全活動を積極的に進める。
尚、本方針は、一般に公開する。 改訂 ：２０１０年１０月
4
推進組織
はじめよう！ 身近なことから
※2013年9月時点
当社は、環境問題に対して様々な視点から全体活動を推進していくため、
「環境委員会」を１９９８年１０月に設立し、環境委員会３部会と環境監査 チームが一丸となって、環境保全活動を展開しています。
環境委員会
環境監査チーム
環境改善部会
リーダー：大西常務取締役
※限りある資源の有効利用
と地域・職場環境保全の
維持向上
委員長：杉浦 取締役社長
構成メンバー
：全役員と関連部門長
事務局
統轄責任者 ：大森 専務取締役
リーダー ：大西 常務取締役
省エネルギー部会
リーダー：西口専務取締役
※地球温暖化防止のための
ＣＯ 2排出量の低減
製品部会
リーダー：井上取締役
※環境保全をねらいとした
製品づくり
5
２０１２年度 環境活動取り組みプランと結果
はじめよう！ 身近なことから
『環境方針』を具体的な活動に結びつけるため、5年毎に『環境活動取り組み長期プラン』
年度毎に『環境活動取り組み短期プラン』を策定し、全社活動を展開しています。
２０１２年度 環境活動取り組みプランと結果
項 目
目 的
(1)環境マネジメント
環境管理体制の定着
システムの維持
(2)法規制の順守
法および社内基準
の遵守
①職場環境改善
(3)環境保全活動
の推進
結 果
評価
・外部審査 年1回
・計画実施率 100％
○
・公害発生件数 0件
・社内環境基準順守率 100％
・環境レベル向上対策件数 2件
・0件
・100％
・2件
○
○
・職場環境基準順守率 100％
・職場環境レベル向上件数 10件
・100％
・10件
○
○
②省エネルギーの推進 ・ＣＯ2排出量原単位 24.5ｔ-CO2/年
25.6ｔ-CO2/年
158ｋｇ/千台 ・115ｋｇ/千台
③廃棄物低減・省資源 ・廃棄物発生量原単位
・直接埋立廃棄物ゼロ化（ゼロエミッショ化） ・通年ゼロ化継続中('01年～)
の推進
・ゼロｔ達成
・焼却廃棄物発生量
0ｔ
④製品改善
(地球環境汚染防止)
(4)環境保全意識の
向上
目 標
教育および啓発活動
・環境負荷物質の監視と使用禁止
100％
・教育実施件数 ・啓発活動計画順守率 ・環境報告書発行 (5)地域社会との共生 社会貢献活動の推進 ・地域苦情件数 10件
100％
10月
○
△
○
○
○
・計画実施率 100％
○
・10件
・100％
○
○
○
・2011年版発行(‘11年10月）
0件 ・0件
○
6
２０１２年度の生産工程における資源投入量と排出量
はじめよう！ 身近なことから
大気への排出
●温室効果ガス排出量
(CO2) 【
38.1 千ｔ 】
(CO2以外) 【
0.4 千ｔ 】
●ＰＲＴＲ対象物質排出量
注１）
【
0.07 ｔ 】
インプット
■総物質
投入量 【
■総エネルギー
消費量 【
■水使用量 【
■ＰＲＴＲ物質
取扱い量 【
49.9 千ｔ】
730.5 千GJ】
24.0 万m 3 】
0.07 t】
アウトプット
｛ 会社内｝
＜ トランスミッション製品の生産工程 ＞
ｷﾞﾔ･ｼｬﾌﾄ品 ①旋削 ⇒ ②歯切 ⇒
製
品
納
入
③熱処理 ⇒ ④研削
ｹｰｽ品
①フライス,穴あけ,中ぐり切削
小物品 (仕入先完成品購入)
⇒⑤組立 ⇒⑥出荷検査
排熱利用蒸気量 【
水域等への排出
●総排水量 【
蒸気排出
コジェネ
冷却機
13.9 千t】
社外排出物
14.8 万m 3 】
●ＰＲＴＲ対象物質排出量
【 0 ｔ】
●廃棄物の総排出量；
再生使用量 【
焼却他処分量 【
●ＰＲＴＲ対象物質移動量
【 10.54千 ｔ
10.54千 t】
0 t】
0 ｔ】
注）PRTR: Pollutant Release and Transfer Register （化学物質排出移動量届出）
7
環境監査
環境監査は、当社の環境マネジメントシステムについて内部監査と第三者機関による外部監
査を行い、年度内部監査計画および外部認証機関承認の審査計画に基づき実施しています。
監査チーム 被監査部署 ※
内部監査計画
内部監査準備
内部監査の実施
不適合
不適合内容の確認
監査報告書
の作成
発生原因と
対策を記入
対策期限待ち
対策の実施
フォロー監査の実施
監査報告書
の完成
（マネジメント・レビュー資料として年度総括報告書を作成）
※ 被監査部署とは、監査を受ける部署をいう。
内部監査
内部監査は、「環境管理マニュアル」および各関連規定に従い、
適切に業務を実施しているかを「内部監査チェックリスト」により
確認しています。 内部監査のしくみ
年内部監査は、監査チームが作成して全社展開しています。
◇２０１２年度の監査結果
２０１２年度は、更なる環境マネジメントシステムのレベルアッ
プをはかるためアイシングループ会社間での相互監査を取り入れま
した。相互監査では、視点を変えた改善を進めることができました。
私たち一人ひとりの営みが、環境にも品質にも密接に関わっている
ことを再確認し、さらにより具体的で継続的な活動を続けていきま
す。
外部審査
写真
２０１１年の５月２５～２７日には、更新審査を全部門、全施
設を対象に受審し、不適合事項０件の優秀な結果でＩＳＯ１４０
０１認証登録の更新が認められました。
8
連結環境への取り組み事例（タイ）
アイシン・エーアイ
海外連結子会社（２社）
国内連結子会社（２社）
ｱｲｼﾝ･ｴｰｱｲ･ﾖｰﾛｯﾊﾟ：AIAE
ｱｲｼﾝ･ﾒﾀﾙﾃｯｸ：AIMT
ｴｰｱｲ･ﾏｼﾝﾃｯｸ：AIAM
ｱｲｼﾝ･ｴｰｱｲ（ﾀｲﾗﾝﾄﾞ）：AIAT
２００２年９月に海外拠点として、タイに「アイシン・エーアイ（タイランド）」を設立
し、２００９年５月に第２工場の竣工式を行いました。
タイの『ＩＳＯ１４００１認証』を２００３年８月に取得し、グローバル環境保全推進の
ため、連結環境子会社として、２００６年からＥＭＳ体制をスタートしました。
※ＥＭＳ(環境管理システム)
会社規模 資本金 ； ７８４百万バーツ
従業員 ； ９１０名（２０１２年１２月末）
敷地面積； ７７千㎡ 事業内容； マニュアルトランスミッション、
歯車など自動車部品の製造販売 ‐ 環境監査 ‐
ＡＩＡＴではＩＳＯ１４００１維持審査および第２工場の
認証取得を１２月１７日に受審しました。
熱処理の環境影響評価再検討、他３項の指摘があり、
改善を実施しました。
9
連結環境への取り組み（ﾀｲ）
‐ 廃棄物の分別管理 ‐
色別により廃棄物を分別しています。
１）薬品汚れ物・・・『赤色』のゴミ箱
；インク瓶、糊、修正液、マークペン ｅｔｃ
２） 紙類・・・『青色』のゴミ箱
；封筒、包装紙、プリント紙、紙パック ｅｔｃ
３）紙・手袋類・・・『灰色』のゴミ箱
；ウエス、布手袋 ｅｔｃ
Fabric 7％ その他 1％
廃
棄
物
の
内
訳
ＡＩＡＴ
Sludge 35％
２０９
ｔ／年
‐ 省エネルギー管理 ‐
グローバル環境保全の重点保全の重要管理項目とし
て「売り上げ原単位ＣＯ２排出量」を２００６年度から展
開しました。
**AI-ATからの環境連結データ**
月1回；ｴﾈﾙｷﾞｰ原単位、ガス使用量、
ｺﾝﾌﾟﾚｯｻｰ月報、水使用量 etc
期1回；ﾗｲﾝ別ｴｱｰ使用量、
ﾗｲﾝ別ｴｱｰ洩れ結果 etc
水溶性
廃油57％
◎年間のCO2総排出量(㌧-CO2)
目標
実績
40000
‐ ポンプ車による放水訓練の実施 ‐
タ
イ
30000
20000
国
内
10000
0
2011年 2012年
10
環境会計
『環境会計』は、環境保全活動に関する費用と効果を把握するものであり、重要な経営
情報となります。２０１２年度も過去と同基準にて環境会計を集計いたしました。
今後も環境会計を継続し、適切な経営判断に活用していきます。 費用
２０１２年度の環境保全総費用と効果額を集計しました。環境費用は、①維持費用、②環
境レベルアップ費用に分け計上し、維持費用により、年度毎の低減と継続改善を実施してい
きます。また、人件費についても一定基準で算出しました。
総費用
５８７，９５０千円
（昨年実績４０８，５７８千円）
維持費用
２６８，１０８千円
４６％
５４％
レベルアップ費用
３１９，８４２千円
維持費用
２６８，１０８千円
（昨年実績２４６，２０２千円）
維持人件費
７７，３８１千円
（２９％）
経費
１９０，７２７
（７１％）
レベルアップ費用
３１９，８４２千円
２０１２年度は、熱処理施設を始めとした
生産設備の運転効率化による省エネと、廃棄
物の分別改善による資源化を重点に、環境活
動を展開して 大きな成果を得ました。
１４１，２１３
３２，６３１
１４５，９９８
（昨年実績１６２，３７６千円）
固定費 （ ４４％）
経費 （ １０％）
人件費 （ ４６％） 11
環境会計の効果
経済効果
資源投入をしたことによる効
果については、環境リスクの回
避や売上増など様々考えられま
すが、当社では金銭面で確実に
把握できる範囲のもののみとし
ております。
なお、経済効果は、当該年度
活動を始めた内容の単年度効果
のみを示しており、次年度以降
も当該年活動結果の継続した効
果が発生します。
合計 ６７，２００千円
廃棄物低減等
５，２００
省エネ ６２，０００
生産設備の徹底した省エネ運転の
追求やボイラーの効率化、蒸気レ
ス化などの改善が進み、経済効果
を上げることができました。
12
教育・啓発活動
教育と啓発活動を通して、従業員一人ひとりが｢資源を大切にする｣ 風土づくりに努めています。 ‐ 環境教育 ‐
◆ＩＳＯ１４００１内部監査員教育
；新任主事他 ７名 （１回／年）
環境管理システム（ＥＭＳ）の理解と社内監査員の育成
◆環境関連法教育
；新任主事他 ７名 （１回／年）
各職場の環境関連法と日常管理の習得
◆排水処理の勉強会
；新任監督者 １６名 （１回／年）
生産現場の廃液等の排水ルールの習得
ニュース記載
◆製造部実務者教育
；新任監督者他 ７名 （１回／年）
ＥＭＳの理解と職場管理の習得
・・・その他の教育としては、安全を含めた新入社員教育
及び各職制別に行う「階層別安全環境教育」や「技能系
安全環境教育」を展開しています。
13
教育・啓発活動
‐ 啓発活動 ‐
◆環境ニュースの発行 ・・・・毎月発行
省エネルギー部会、環境改善部会を中心に
環境保全に関する要点を従業員向けに啓発
◆省エネパトロール ・・・・１回／月
省エネルギー部会のメンバーを中心に
「節電」や「エアー漏れ」を重点に監視
◆環境パトロール ・・・・ １回／月
各職場ごとに廃棄物の分別状況を重点に
管理・監督者が監視・指導
◆省エネ＆環境強調月間の設置による創意工夫提案
の推進 ・・・・年各１回
年に一度、強調月間を設け、強調テーマには
採点を加点評価
従業員一人ひとりの環境保全への意識向上をはかります！！
14
環境保全の訓練
地域の環境保全のため、 緊急時対応訓練など数々の訓練を実施しています。
緊急時対応訓練：全社 １回／年
初期消火訓練：全社 ３回／年
新入社員消火訓練：新入社員１回／年
全社地震防災訓練 ３回／年
明日起きてもおかしくない
大地震に備えて
地震対策は、‘０３年より取り組み、
’０４年９月までに本社工場の耐震診
断～建屋補強などハード対策を実施
しました。
また、全社訓練を年３回計画し、
毎回、工夫を加えて実施しています。
‘１１年度は自分たちの職場は、自分
たちで守る訓練を展開中です。
くり返しの訓練から体験し、緊急時の対応に備えています！！
15
省エネルギーの推進
基本的な取り組み方
過去の最高点でやれた事実と現状との相違点をひも解き、戻す活動を強化
◇生産効率化加速・・・・ １．ネック工程のテコ入れ、不良率低減
２．高効率加工（ｴﾈﾙｷﾞｰ消費量の解析）
◇熱処理区生産比例化・・・１．稼動炉数最適化（処理量の見極めによる最小炉数運用）
２．プラグ焼入れ炉廃止、寄せ止め ◇ｴﾈﾙｷﾞｰ供給量最少化・・・・ １．エア・蒸気適正供給
２．空調効率化 エネルギー活動とＣＯ２推移 売上原単位排出量＝ＣＯ２総排出量／売上高 ｔ－ＣＯ２
（千t-CO2)
（t-CO2/億円)
50.0
45.0
45
総排出量
39.4
40.0
35.0
40
33.0
30.0
25.0
50
ｺｼﾞｪﾈ補正なし
44.3
45.7
32.5
32.1
33.7
25.526.825.9
26.2
24.5
26.8
22.0
23.4
35
30.2 30
30.1
26.8
27
25
20.0
20
15.0
15
10.0
10
5.0
5
0.0
0
'92
'01
'05
'06
'07
エネルギー比率
（％は原油換算値）
'08
'09
'10
'11
'12
売
上
高
原
単
位
電力
54%
2012
年度
LNG
36%
重油
ＬＰＧ 1%
9%
16
省エネルギーの取組み
'99
'98
当社の省エネルギーの取組み
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
'09
'10
'11
'12
'13
'14
'15
主な改善内容
省エネ技術
開発と試行
洗浄機ノズル改善
省エネマニュアルの運用
横展
後戻りしない改善
エネルギー（エアー）の見える化の活動
エネルギー（電気）の見える化
エネルギーの転換
熱処理炉の
LNG化
設備ｻｲｸﾙ短縮
事例１
連続炉の高速化ＰＱ炉レス化
連続炉の排熱利用
蒸気の適正化
ｺｼﾞｪﾈの高効率稼動
ピーク電力の抑制
コンプレッサーの最適運用
エアーの低圧・2圧化
エアーレス化
エアー漏れ改善・維持
事例２
蒸気レス化
啓蒙活動
放送による省エネ啓蒙
環境ニュース パトロールによる省エネ啓発
17
2012年度 省エネルギーの活動事例1
テーマ名 空調改善（ｺｼﾞｪﾈ廃熱利用型空調）
【ねらい】余剰ｴﾈﾙｷﾞｰを利用した空調ｼｽﾃﾑの構築によりＣＯ2低減を図る。
【概 要】ガス吸収式冷房⇒ｺｼﾞｪﾈ廃熱蒸気式冷房への転換
改善前
改善後
CO2排出量低減：▲245ｔ/年(ガス使用量低減▲50%)
18
2012年度 省エネルギーの活動事例2
テーマ名 蒸気レス化
【ねらい】蒸気レス化（ﾎﾞｲﾗｰﾚｽ化）によるＣＯ2低減を図る。
【概 要】蒸気（重油焚きﾎﾞｲﾗｰ）から電気ﾋｰﾀｰへの熱源転換
対象：吉良工場 洗浄機×10台
洗浄機（洗浄液ﾀﾝｸ）
重油
ﾎﾞｲﾗｰ
改善後
電気
改善前
電気ﾋｰﾀ
電気ﾋｰﾀ
蒸気
CO2排出量低減：▲100ｔ/年(重油使用量低減▲58%)
19
排出物・廃棄物低減活動の推進
当社の廃棄物低減の取組みの変遷
’99 ’00 ’01 ’02 ’03 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 ’09 ’10 ’11 ’12 ‘13
主な改善内容
直接埋立
ゼロエミ
取組み
焼却廃棄物
ゼロ化取組み
完了
廃棄物の
資源化、有償化
木くず
完了
緑地管理残渣
プラ
ｸｰﾗﾝﾄ濃縮廃液
(通箱、ﾊﾟﾚｯﾄ)
硬質プラ
ﾋﾞﾆｰﾙ手袋
天日、蒸気
による乾燥
脱水汚泥の低減
包装・梱包資材使用量の低減
紙屑の分別・再利用の推進・紙使用量の低減
廃油・廃液の原料化
ハクリ液の
社内処理化
コピー紙、ﾀﾞﾝﾎﾞｰﾙ
有償化
廃油、水溶性ｸｰﾗﾝﾄ
の一部再使用化
出口から入口管理取組み
切粉除去装置の導入・改良による切削液長寿命化
啓発内容
排水ルールの徹底・監督者の排水処理場勉強会・環境ニュースによる啓発
20
排出物・廃棄物低減活動の推進
循環型社会構築のため資源の有効利用に向けて「産業廃棄物の低減」及び「再資源化」の活動を
積極的に推進しています。
２０１０年度の焼却廃棄物ゼロ化達成以降、資源化・売れる化活動の取り組みを強化し、２０１２年度は
３件の資源化・売れる化を実施しました。また分別パトロールや環境ニュース発行等の指導、啓蒙活動も
継続して実施し、焼却廃棄物のゼロ化を継続すると共に、排出管理の推進も行っています。
基本的な取り組み方
１．分別の徹底 ２．ゴミの資源（売れる）化
３．出口から入り口管理の取り組み ４．包装・梱包材使用量の低減
廃棄物低減活動の推移
(t)
764
廃棄物発生量
直接埋立廃棄物
ゼロエミ達成
512 480
399 365
351 345
364 376
'03
'05
325
236 210
(目標値)
202 192
150 150
'08
'10
0
'00
'01
'02
'04
(t)
２０１３年度
長期取組み
プラン
（重点）
排出管理の強化
と売れる化活動
の加速
'06
'07
'09
'11
'12
'13 (年度)
262
焼却廃棄物
ゼロの達成
121
43
0
'05
'06
'07
30
'08
13
'09
0
0
0
'10
'11
'12
0
'13
(年度)
焼却廃棄物
'99
焼却廃棄物発生量
'98
21
２０１２年度の廃棄物低減取り組み
主な取り組み （ ５Ｒ ）
◇再使用 Reuse ◇再利用 Recycle
◇発生源低減 Reduce
◇質変換 Refine
◇エネルギー回収 Retrieve
Energy
・切削油の異物除去による再使用
・木くずの原料化
・プラスチックの分別回収による原料化
・緑地管理残渣(剪定枝、落葉)の堆肥化
・物流梱包材の簡素化による低減
・脱水汚泥量の乾燥による低減
・FIPG廃却量の低減
・設備からの油漏れ改善による油使用量の低減
・プラスチック類等再生しやすい材質への変換
・原料にならないものは燃料としてエネルギー回収
廃棄物低減の３つの柱
① ５Rの徹底
現状把握
目 的
アイテム抽出
・廃棄物分別基準の明確化と
分別ツール整備、チェックの徹底
・環境ニュース、環境パトロール実施
改善
② 分別徹底・啓蒙活動
③ 廃棄物の適正処理管理
低
減
目
標
達
成
廃
棄
物
低
減
将来的な廃棄物ゼロエミッション
廃棄物ゼロエミ
’００年２月
直接埋立ゼロ達成
焼却廃棄物ゼロエミ
直接埋立ゼロエミ
２０００年
・詳細分別の徹底
・エネルギーの有効利用
(2009年10月達成)
２０１０年
・循環社会への貢献
・廃棄物の減量化
質変換による
廃棄物ゼロ
２０２０年
(年度)
22
2012年度 環境改善の活動事例１
緑地残渣の堆肥化
【ねらい】緑地管理社内作業で発生した、落葉・草・剪定くずを社内で有効活用する方法を検討し、 廃棄物としての、社外処理量を低減する。
【概 要】これまで廃棄物となっていた、落葉・草・剪定くずを社内で堆肥化し、社内緑地帯へ肥料と して散布還元することで、廃棄物低減につながった。
①回収した落葉・草・剪定くず
②粉砕しチップ化
③枯渇土壌へ樹木肥料として散布
幼虫を発見
廃棄物置場から緑地残渣を分
別回収、乾燥による減容化を実
施。
粉砕して尿素を添加、社内還元
用肥料完成。
※堆肥化培養中に発見したカブトムシの幼虫は、
ﾌｧﾐﾘｰﾌｪｽﾃｨﾊﾞﾙにて子供たちに配布しました。 肥料として社内還元、廃棄物社外
処理量と施肥費用を低減。
廃棄物量低減効果
２．４ｔ / 年間
23
2012年度 環境改善の活動事例2
クーラントの長寿命化事例
【ねらい】クーラント交換頻度低減による廃液量の低減
【概 要】10種以上のクーラントから、長寿命かつ当社の種々雑多な切削工程で
広く使用できるクーラントを、試験・評価を行いながら選定し、変更
After
After
Before
Before
腐敗しやすい
腐敗しにくい
長寿命化
変色しにくい
変色しやすい
長寿命化
腐敗・変色による劣化が早く、
頻繁なクーラント交換が必要
3.2倍以上の
ロングライフ化
クーラントの長寿命化により
新規クーラントの使用量を低減
クーラントの長寿命化による廃液量の低減: △74.6万L/年
24
環境を考慮した製品開発の推進
製品の開発から廃棄までの段階において、環境の保全及び省資源・省ｴﾈﾙｷﾞｰを
考慮した開発に取り組んでいます。
《基本的な取組み》
１．製品開発での燃費向上への貢献活動推進
２．環境負荷物質の使用低減
３．海外法人での環境体制の確立
４．新規法規制への取組み
’98
１．環境負荷物質
の削減
’99
’00
（鉛材）鉛代替材開発
’01
’02
’03
ユニット・単品評価
’04
’05
’06
’07
’08
’09
’10
ユニット・単品評価
変速の自動化
による燃費向上
リサイクル率調査
拡販
ＦＲユニット開発・製品化
拡販
ＦＦユニット開発・製品化
拡販
自動化開発・製品化
拡販
次世代自動化の先行開発
軽量化、伝達の
高効率化の技術開発
３．リサイクル化
への対比
切替
切替
ＲＲユニット開発・製品化
変速機の多段化
による燃費向上
’13
切替
（鉛はんだ）代替開発 単品評価
２．車の燃費向上
への貢献
’12
切替
（青銅鉛材） 代替材評価
（6価ｸﾛﾑ）鉛代替材開発
’11
軽量化材実用化技術の開発
要素製品の高効率化
リサイクル率向上活動
25
2011年度 環境を考慮した製品開発の活動事例 １
走る喜び、操る楽しさを追求した小型FRスポーツカー
～～ 環境に優しい設計を実現 ～～
【ねらい】
スポーツカー用６速ＭＴとして，ドライバーの
意図に的確かつ軽快で気持ちの良い
シフトフィーリングの実現と，静粛性，
環境性能の向上を狙いとした．
①スポーツカー用ＭＴとして世界トップクラス
のシフトフィーリングの実現
②ＮＶ性能の向上
③動力伝達効率の向上、軽量化
Grooved
surface
Case optimization (instance)
トランスミッションの主要構成部品を中心に
形状最適化を図り軽量化と強度・剛性を両立．
Manual Transmission
26
2011年度 環境を考慮した製品開発の活動事例 ２
環境負荷物質低減に取り組んでいます
～～ 地強環境保護のため ～～
私たちは、各国の環境法に適合したマニュアルトランスミッションを世界各国に輸出しています。
環境負荷物質とは、地球環境や人の健康
に負荷を与える物質の総称であり、
化学物質による人や環境への影響の最小化、
化学物質管理の企業責任明確化をねらいと
する化学物質規制「ＲＥＡＣＨ*1」が、
2007年6月に欧州で発効されました。
そして、欧州域内で製造あるいは輸入
される物質と調剤中の物質は「登録」が
必要となり、製品・部品は
『高懸念物質の届出と情報開示』
が義務づけられています。
エーアイは、地球環境保護のため、
『ＥＬＶ指令*3』の施行など国内外で
環境負荷物質に対する規制の制定をうけ、
自動車の廃棄時に環境に悪影響をおよぼ
す物質（鉛,水銀,ｶﾄﾞﾆｳﾑ,6価ｸﾛﾑ 等）
について、代替材への切替を完了してり
ます。
また、現時点で規制対象となっていな
い製品についても自主的に代替材の切替
に取組んでいます。
＊1 REACH（Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals）
＊2 高懸念物質（SVHC：Substance of Very High Concern）
欧州化学品庁が発ガン性等の有害性を有するものとして指定した物質（2009年3月時点15物質順次公表）
＊3 ELV指令（End of Life Vehicles指令）：EUが2000年10月に施行した自動車のリサイクル指令
27
地域環境保全活動
はじめよう！ 身近なことから
当社では、大気・水質などの規制項目を確実に順守するために、法基準より厳しい自主基準
「アイシン・エーアイ基準」を制定しています。
この基準をもとに、日常管理を徹底し、地域環境保全活動を実施しています。
大気
・大気汚染の原因となるＮＯｘ（窒素酸化物）ＳＯｘ（硫黄酸化
物）対策として、燃焼条件の管理や低ＮＯｘバーナーの使用、
重油からガスへの燃料の変更などを行っています。
・地域環境保全の一環としては「土壌脱臭（バイオ）装置」を
排水処理場に設置し、近隣住民および従業員の生活環境、
職場環境の改善に努めています。
水質
当社では、多岐にわたる排水に対して、総合排水処理場にて
処理を行っています。吉良工場においては、コンピューターの
導入により、事務所からでも処理場の様子を監視・運転操作
出来るため、排水の傾向管理から対応をいち早く実施できま
す。また、排水処理後の水を、トイレの流し水や、ビオトープ
の造成に再利用するなど環境負荷の低減、地域環境の保全
に努めています。
データ
排水処理場・制御盤
操作
遠方監視・操作用事務所パソコン
トイレの流し水を作る
処理水から工業水を
純粋装置
作る純水装置
処理水を利用した
ビオトープの造成
28
吉良工場排水フロー
― 吉良工場の排水処理フロー ―
再
利
用
凝集濾過装置
黄色マンホール
・水溶性切削廃液
・水溶性研削廃液
水溶性
分離槽
水溶性 凝集
原水槽 反応槽
中間
調整槽
曝気槽
沈殿槽
水溶性硝化槽水溶性脱窒槽 再曝気槽
第2沈殿槽 水溶性原水槽
再利用水製造工程
活
性
炭
塔
青色マンホール
食堂
トイレ ・含油、冷却水
・工場内手洗い
砂ろ過塔
含油系原水槽
反応槽 凝集槽
ろ過原水槽
含油系分離槽
浮上分離装置
生活系
脱窒槽
生活系
逆洗水槽
流量調整槽
生活系硝化槽
生活系
活性炭原水槽
再利用(トイレ)
Ａ
塔
Ｋ
塔
放流
消毒槽
親水用
水槽
活性炭塔
放流槽
- 当社の排ガス・排水データ - 3
水
質
ボ イ ラ ー
ガ 加 熱
ス
炉
金魚池
2013年6月現在
項 目
大
気
中水貯槽
ばいじん [g/Nm ]
SOx [K値]
NOx [ppm]
3
ばいじん [g/Nm ]
SOx [K値]
NOx [ppm]
pH
BOD [mg/? ]
COD [mg/? ]
SS [mg/? ]
油分 [mg/? ]
3
大腸菌 [個/cm ]
窒素 [mg/? ]
りん [mg/? ]
法 基 準
エーアイ基準
測定値(本社工場)
測定値(吉良工場)
0.3
3.0
260
0.2
3.0
180
5.8 ～ 8.6
10
10
10
2
300
15
2
0.24
2.4
200
0.15
2.4
145
6.1 ～ 8.4
8
8
8
1.5
200
12
1.5
0.002 未満
0.059
60
0.002 未満
0.05 未満
40 未満
6.8
0.5 未満
1.2
1.0 未満
0.5 未満
1.0 未満
2.7
0.04
0.002 未満
0.043
55
該当設備なし
該当設備なし
該当設備なし
7.3
0.6
1.6
1.0 未満
0.5 未満
30 未満
2.8
0.09
29
地域貢献活動 （各職制会による会社周辺の清掃）
はじめよう！ 身近なことから
地域との対話を大切にし、諸活動・行事への相互参加を通し地域との交流に努めています。
当社では、各職制会を中心とした会社周辺道路の清掃活動を実施しています。
草刈りとカーブミラー清掃は、地元町内会の皆さんと協業して実施しています。
■職制会の実施月
<清掃内容>
部次長会
課長会
係長会
工長会
組長会
班長会
空き缶・ビン拾い
１０月
９月
４月
６月
８月
草刈り
カーブミラー
空き缶・ビン拾い清掃
９月
７月
草刈り清掃
カーブミラー清掃
感謝の意を込めて周辺道路を清掃しています！！
30
地域貢献活動 （地域との環境コミュニケーション）
はじめよう！ 身近なことから
＜地域町内会との環境懇談会＞
＜地域小学校での環境学習プログラム＞
当社の環境保全活動に関してご理解を深
西尾市立三和小学校４年生８８名に、
水環境を守るための「エコアクション」
を考える、環境学習プログラムを実施し
ました。「座学」と「体験」をセットに
した年間プログラム（全3回）を通し、
水とわたしたちが大きくつながっている
事を知り、生き物や自然を守るために何
ができるのか学んでいただきました。
めていただくため、地域の方をお招きし、
工場見学と懇談会を開催しています。
今回も、水の放流口管理レベルを知って
いただくため、排水処理場を重点に見学し
ていただきました。
地域の皆さんのご意見を大切にして、環境保全を継続していきます！！
31
会社の概要 （’１３．４月末現在）
■社名
アイシン・エーアイ 株式会社
ＡＩＳＩＮ ＡＩ ＣＯ．，ＬＴＤ．
■設立 １９９１年 ７月
■資本金 ５０億円
■株主 アイシン精機株式会社 （１００％出資）
■従業員数 ２，０８５人
■ 敷地面積 ３０５，１９９㎡（吉良工場９９，４６４㎡含む）
■ 事業内容自動車の駆動・伝達装置とその更生部品
及び付属部品の開発・設計・製造・販売
〒４４５－０００６
愛知県西尾市小島町城山１番地
発行 ： 環境委員会
２０１３年１０月
ＴＥＬ ： ０５６３－５２－３１１０
ＦＡＸ ： ０５６３－５２－２５７１
32
© Copyright 2024 Paperzz
