鍬(くわ)を厚くつくること

平成19年9月号
夢をつなぐ 心をつなぐ 世界をむすぶ きぬがわ せいさ こうぎょう
衣川製鎖工業株式会社
『鍬(くわ)を厚く作ること』
最近の新聞の事件記事面、下の欄は『ごめんなさい』記事でうめつくされています。作った自動車
の部品が不良で、リコールをしています。ご愛用者はご連絡ください。ガス湯沸かし器に不良があり
ます。換気には充分注意ください。なお以下の品番をお使いの方は弊社お客様センターへご連絡くだ
さい。無償で点検させて頂きます。こんな記事などなどです。先日、我が家へも電話が掛かってきま
した。『T○T○社のサービス担当のものですが、お宅のトイレのウオッシュレットが発火の危険性
があるので、○○日に点検にお伺いします。』点検時に聞くと外国製の部品に不都合があり十数万台
出荷したうち3台に不良が見つかったので、今回の措置になったと言います。
奈良時代、その地方の特産品として中央政府に納められた
調(ちょう=税金の一種)には、どこの村のだれだれが納入
したとの荷札(木簡=もっかん)が付けられていました。し
かし、鍬(くわ)と鉄には○○郷としか記されていません。
地方の国司や豪族が百姓など大勢の人夫を雇い(使役し)製
鉄し、鍛冶屋をまとめて、郷・里の分を一括して調として納
入したのです。
しかし、世の中、どの時代にも不正や不良品が横行してい
ます。 延暦16年(797)に太政官が出した命令は右のも
のです。
調として納入された鍬が悪く使用に耐えない、受け入れ検
査は十分にしなさい。(こんな内容です。)
製鉄は、砂鉄集め木炭を焼き・輸送等にかかる労力が大き
く、一般の農民ではなしえなかったことです。
鋤(すき)
鍬(くわ)
韓国で見た鋤と鍬
類 聚 三 代 格 ( る い じゅ う さ んだ い き ゃく ) は、 平 安 時代 ( 恐 らく 11世 紀 )に 書 か れた 法 令 集。 著 者
は 不 明 。弘 仁 格 ・貞 観 格 ・延 喜 格 のい わ ゆ る格 を 事例 ご と に類 聚 ( ジャ ン ル 分け ) し てま と め たも
の 。 全 30 巻 と 伝え ら れ てい る が 、原 本 が どう い う形 で あ った か は 不詳 。
平 安 時代 に 令 外官 が 増 加す る と 律令 で 定 めら れ た職 制 が 有名 無 実 と化 し 、 従来 の 官 庁ご と に 配列
さ れ て いる 格 で は実 際 の 政務 に は 必要 な 情 報の 入 手が 困 難 とな っ た 。そ こ で 「神 社 事 」・ 「 国 分寺
事 」 ・ 「庸 調 事 」・ 「 禁 制事 」 ・ 「断 罪 贖 銅事 」 など の よ うに 事 例 ごと に 類 聚し て 9 0篇 ( 現 存8
2 篇 ) にま と め られ た 。 「類 聚 三 代格 」 は 、当 時 の格 に つ いて 知 る ため に 貴 重な 史 料 です 。
参考資料
日 本 古 代 の 鉄 生 産 た た ら 研 究 会 編 1991年 1月 ( 株 ) 六 興 出 版 出 典 : フ リ ー 百 科 事 典 『 ウ ィ キ ペ デ ィ ア ( Wikipedia) 』
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