平成 25年度 - 日本ホテル・レストランサービス技能協会

平成25年度 3級レストランサービス技能検定
学科試験問題
1.レストランによっては価格を表示したメニューと表示のないメニューを用意してあるところがある。
これは、招待されたお客に“気兼ねなくご注文下さい”というホストの心配りである。
2.基本的料理法でグリルとは、鉄格子の下の炭火等の直火に調理材料をかざして、その火の輻射熱であぶ
ることである。
3.コンキリエは、貝殻型のパスタで、フェトチーネはペン先のように斜めに切られた筒状のパスタである。
4.お客が正しい商品名で注文したものであっても、サービススタッフは省略語で確認復唱しなければなら
ない。
5.油脂類には動物性と植物性がある。動物油は多価不飽和脂肪酸が多く、中でも血中コレステロール低下
作用のあるリノール酸が多い。
6.酒精強化ワインの一つであるシェリーは、スペイン南部の町ヘレス・デ・ラ・フロンテラを中心とした
地域でつくられる。
7.18 歳未満の労働者や女性の労働条件、安全衛生について規定しているのが労働基準法であり、近年の就
業形態として多くなった派遣労働者の安全と健康の確保については労働者派遣事業法で規定されている。
8.わが国における一般衛生行政の体系として、基本的には国(厚生労働省)-都道府県(衛生主管部局)
-保健所-市町村(保健センター、衛生主管課係)という一貫した体系が確立されている。
9.ドレスコードは「着る時間帯 Time」
、
「開催場所 Place」
、
「行事の内容 Occasion」に合わせることが
重要でT.P.Oの原則といわれる。
10.わが国の食品衛生法は、食品や食品添加物のように直接人間の口に入るものと、器具や容器包装の
ように食品と接触するものとを同等に扱っている。
11.予約受付の要領として「5W1H」があるが、これはWHEN,WHO,WHERE,WHAT,
WHY,HOWのことである。
12.肉の焼き方のうちレアーは、ほとんど生に近い赤い状態で表面だけ焼いたもので、ウェルダンは、肉の
中心部まで火を通す、つまりよく焼く焼き方である。
-1-
13.ロゼ・ワインの醸造法には、黒ぶどうを原料として果皮ごと醗酵させ、醗酵の途中で果皮を取り除く
方法や、黒ぶどうと白ぶどうを混ぜて造る方法などがある。
14.アレルギー含有食品として表示義務があるものは乳、卵、小麦、えび、かに、そば 、落花生の 7 品目
である。
15.ワインは料理の注文が終了してからセールスするものであり、開栓したコルクをホスト又はワインを注
文したお客のところに運び、グラスに少量注ぐが、注文されたものなので、ラベルの確認をしてもらう
必要はない。
16.多量の皿を運ぶ場合、サービス・タオルで包むようにして両手で下を持つが、一度に 30 枚以上
運んではならない。
17.食中毒は、ホテルやレストランにとって壊滅的なダメージを与えるため、料飲サービススタッフは、
食品はもとより職場環境を常に清潔にすると共に、日頃からの頻繁な手洗いの励行が不可欠となる。
18.卓上飾花はテーブルに是非あって欲しい装飾であり、敷き花や花瓶、ボールなどの花器に活けるが、
相手の顔を見るのに邪魔になるような高さや匂いの強いものは避ける。
19.料飲サービスで不慮の事故などの問題が発生したときに大切なことは、
まず適切な対応と処置に当たり、
最後に事実を上司に報告することである。
20.ぶどう球菌は病原性好塩菌とも呼ばれ、海水細菌の 1 つであり 3%前後の食塩濃度中でよく発育し、真
水に弱い。原因食品としては魚介類が圧倒的に多い。
21.基本的料理法のローストは、直火にかざして焼く「串焼きロースト」とオーヴンの放射熱で行う
「オーヴンロースト」などがある。いずれも肉塊に脂肪をかけながら行う。
22.食品衛生法の目的は、
「飲物に起因する衛生上の危害の発生防止」である。
23.料理や飲み物の注文を聞く際に、提供するまで長時間かかるとわかっていても、料理を提供するときに
遅れた理由を説明すればよい。
24.ワイン瓶詰後の理想的な保存条件として、温度に関しては、年間を通じて 20~22℃、しかも時間に
よる温度変化がほとんどないことが大切である。
25.クリスタルの脚(ステム)付きグラス類は、指の間に挟んで持ち運ぶことがよい。
-2-
26.宴会の準備でナプキンは、お客の人数に合わせて予め用意するが、不意の事態に備えて 20%以上多く
用意することが望ましい。
27.近年、料理や飲物などの売り上げ数値分析は、POSによるコンピュータ処理をするところが多くなっ
ている。
28.宴会が終了した際、会場内における忘れ物の確認も大切な業務のひとつである。
29.脳卒中で倒れた場合は、顔が赤くなり、いびきをかくのですぐわかる。頭などは動かさず、衣服をゆる
め移動は医師の指示に従い独自の判断で行わないことが大切である。
30.晩餐は社交上主要な催しで、饗宴のなかで最も重要なものであり、昼餐は晩餐と同じ要領で行うが、
晩餐に比べてやや略式である。
31.ソテーとは、短時間で熱を通す料理法で、切り分けた材料をジャンプさせるように弱火で炒めること
である。
32.小麦粉を水でこね、でん粉質を洗い流すと粘弾性の強い物質が残る。この主成分はグルテンと
いわれるたん白質であり、グルテン含量の少ない順に強力粉、中力粉、薄力粉に分けられる。
33.遺失物の取り扱いで、店側は遺失者が現れればその場で返還すればすむが、現れないときは自分のもと
に届けられた日から 2 ヶ月以内に拾得物に関する事項を警察に届け出れば、その拾得物を自ら保管
できる。
34.フランスのロックフォール、イギリスのゴルゴンゾーラ、イタリアのスティルトンは世界三大ブルー
チーズといわれている。
35.健康な体づくりと食品が含む栄養素の関係は、①たんぱく質、②カルシウム、③カロチン、④ビタミン
C、⑤炭水化物、⑥脂肪を含む食品の 6 つの基礎食品から成り立っている。
36.時間帯によってお客の食事時間に対する感覚が異なるため、お客に合わせてサービスを行うことが基本
であり、レストラン側の都合を優先させるべきではない。
37.プロトコールの 5 原則とは、①異文化の尊重、②序列の重要性、③右上位、④返礼、⑤レディー
ファーストのことである。
38.ナプキンは、衛生上の見地からも、あまり装飾的な折り方は好ましくない。シンプルに折って卓上に
置く。
-3-
39.野菜についた回虫の卵は、水道水で振り洗いしただけで 70%ほど取り除ける。この卵は 70℃で1分間加
熱すると死ぬので、熱湯で消毒するとよい。
40.モッツァレッラは、水牛乳または牛乳から作られるイタリアのチーズである。
41.アンダー・クロスは、テーブルに物を置くときのショックを和らげ、テーブル・クロスの損耗を防ぐ
効果がある。
42.客席案内では、着飾ったお客はレストランの装飾にもなるため、お客の希望があってもセンターの席へ
必ず案内する。
43.ラムは、サトウキビの絞り汁、又は、サトウキビを煮詰めて砂糖の結晶を分離し、残った糖蜜を水で薄
めて醗酵させ、醸造したものである。
44.クレープは、小麦粉、卵黄、ミルクを混ぜた生地を薄く焼いたもので、レストランのフレーミング・デ
ザートとして有名なものにクレープシュゼットがある。
45.基本的料理法のブレゼとは、肉を(最近では魚にも適用される)油脂を用いて、香味野菜、少量の液体
を加え、ふたをして焼くように火を通す調理法である。
46.外国人労働者の安全衛生については、不法に入国して労働している者を含め、わが国の労働安全衛生法
等及び関連規則が適用される。
47.仔羊とは1年未満の羊で、賞味されるのは生後3~4ヶ月から、種類によっては8~9ヶ月で、柔らか
く淡いうまみが魅力とされている。
48.西洋料理の魚の仕込み方法の表現で、マリネとは、
「漬け汁につけた」という意味である。
49.フランスで最も歴史のあるレストランは、旅籠として出発したミシュランである。
50.飲食店の場合、化粧室、トイレは客用と従業員用と別々に設け、客用のトイレは男女別に設けることが
望ましい。
51.ワインは主賓から順にグラスを持ち上げて注いでいき、最後にテスティングしたホスト又はお客に注ぐ
こと。
52.モーニング・コートは夜の正礼装なので、国賓の歓迎会や園遊会など日中の式典に着用する。
-4-
53.遺伝子組み換え食品として表示されているものは安全性が確認されているものであり、
「危害のある
食品等」ではない。確認されていないものは市場に出されていない。
54.安全衛生の基本は 5S(整理・整頓・清掃・清潔・洗浄)に始まるといわれている。
55.消火器の適応表示には、普通火災(A)を白色マーク、油火災(B)を青色マーク、電気火災(C)を
黄色マークで示している。
56.西洋料理調理法の肉の切り分け方で、カツレツとは「薄くたたいて広げた」という意味である。
57.クロークで荷物を預かる際は、貴重品やこわれものは預かれない旨を表示し、口頭でも伝えてから預か
り、保管する。
58.ワインは、醸造法の違いにより①非発泡性ワイン、②発泡性ワイン、③酒精強化ワインの 3 つに分類
される。
59.西洋料理のサービス方法は、主にフランス式サービス、ロシア式サービス、アメリカ式サービスの
3 種類がある。
60.料飲サービスを行う立場上、心掛けるべき食事のサービスマナーの一つとして、料理や飲み物の基本知
識を備え、質問には適切に答えることが大切である。
61.食事中、お客が意識を失って倒れた場合、慌てて動かしたりすると危険である。衣服をゆるめて、
吐いても大丈夫なように上を向かせる。
62.お客の不満や苦情対応のポイントとしては、まずお客の話や言い方をしっかりと聴くという「傾聴」
する姿勢と態度が大切である。
63.食育とは、食に関する知識を習得し、自らの食を自分で選択する判断力を身に付けるための概念である。
64.国旗はその国のシンボルなので、国旗掲揚時の取扱いや序列には十分注意する必要がある。
65.ポタージュは、澄んだスープと、とろみのついたスープと特殊なスープの総称である。
66.トレイで重い物を運ぶときは、腕に重心が掛かるよう、グラスや食器類をアレンジして乗せ、自分の身
体に引き付けるようにして運ぶ。
67.一般的には長方形のテーブルに食器をセットする場合は、両方の客数が同じであれば、向かい合った飾
り皿のセットは対称の位置にしなければならない。
-5-
68.調理場などのバックヤードに行くときには、
「手ぶらで帰るな」の言葉が示すように、必ず下げものを
持っていくというルールがある。これを確実に実行することで、次のサービスを効率よく行うことにつ
ながる。
69.卓上に、ナイフ・フォークをセットするときは、ナイフは皿の右側、刃は内側に、フォークは皿の左側
に歯先を手前にしてセットする。
70.レストランサービスは、宴会サービスと違い、すべてのお客に対し一斉に料理や飲み物をサービスする
特性がある。
71.食品を加工する目的はいろいろあるが、大別すると①栄養的価値の向上、②嗜好的価値の向上、③衛生
的性質の向上、④利用性の向上の 4 点があげられる。
72.食中毒を予防するための三原則として食中毒菌を「つけない」
「増やさない」
「減らす」の三つを実行す
ることが大切である。
73.レストランでは、時間に余裕がある場合だけ開店前のミーティングを行い、本日の予約状況、スープ、
サジェッションメニューなどの説明等をすることが大切である。
74.立食(ビュッフェ形式)のセッティングの際、招待客が使用するグラス類、食器類は入場客数の約 1.5
倍の使用量を目安として、予め用意する。
75.肉類は、と殺直後に一時硬くなり、日時が過ぎると自己分解して軟らかくなり美味となってくる。肉類
のうま味は肉エキス分によるものである。
76.食文化とは、民族が長い歴史の中で築いてきた食の伝統及び生活様式、食物の選択、食事様式、マナー、
タブーなど食にかかわるすべてをいう。
77.水の注ぎ方の基本は、お客の右側からウォーターピッチャーをゴブレットにつけないように、静かに水
を 4~5 分目注ぐことである。
78.客席への誘導は、お客の歩行を妨げないように 5mぐらい先に立って歩き、歩調は常にお客に合わせる。
79.食品取扱者は常に健康的でなくてはならないため、トイレ及び風呂における衛生的な生活環境を確保
し、定期的な健康診断及び年に3回以上の検便を受ける必要がある。
80.テーブル・クロスの掛け方は、レストラン全体のハーモニーを考慮してクロスの折山の線を同一方向に
揃えるのがよい。
-6-
81.サービスの充実とミス防止の為に必ず注文は復唱してお客の確認を求めるが、特別な注文に対しては
お客が特に興味を持っている注文なので復唱確認をする必要はない。
82.豆類は、植物性食品の中では栄養価が高く、加工品の種類も多く、日本人の重要なたん白質源である。
豆類の中で最も栄養価が高いのは小豆とその加工品である。
83.労働安全衛生法は、働く人の安全と健康の確保・増進、快適な作業環境形成の促進のために、事業者、
労働者双方の守るべき事項を定めている。
84.カルヴァドスは、フランス・ノルマンディー地方のチェリーを原料として造ったブランディーである。
85.ボトル類は、ラベルの位置にかかわらずサービススタッフの注ぎやすい部分を持って注ぐ。
86.お客がメニューを見始めてすぐにメニューが決まらない場合、少し脇に下がり、待機の状態をとる。
注文を急がせたり“未だ決まらないのですか?”など急がせる言動は、慎しまなければならない。
87.注文を受けるときのテクニックとしては、筆記具を持ち、注文伝票を掌に持って、お客の右側に姿勢正
しく立つことが基本である。
88.宴会で、銀盆に料理を盛り付ける場合は、通常 20 人前を一単位として盛り付けられる。
89.ドレスコードのうち、ブラック・タイ(タキシード)は略礼服で昼夜を問わず着用する。ダーク・スー
ツ(社交用平服)は夜間の男性の正装である。
90.特殊なスープの中に、南フランス特有の魚を主にしたブイヤベースや、イタリアのガスパーチョ
などがある。
91.ホテル・旅館等における労働災害のうち、作業別では客室接客作業が最も多く、次に調理作業、宴会場
整備作業の順になっている。
92.レストランでお客様を迎え、案内し、席に着かせる業務を行う責任者クラスの者には、礼儀正しく、控
えめで親切、機敏であることが求められる。
93.食べ終えた皿の下げ方はいくつかの方法があるが、一度に 10 人分以上は下げないこと。食べ残しや汚れ
たナイフ、フォークの落下に十分注意すること。
94.発泡性のボトル飲料は温度や客席までの運搬方法によってグラスに注ぐ際に泡が吹き出すこともある
ので、まず半分程度注ぎ、様子を見ながら残量をサービスする。
-7-
95.料理を出す方向はそのレストランの決まりによるが、ベンチ・シート等の場合を除き、パン・サラダ
など左に置かれるものは左からサービスし、飲物も左からサービスする。
96.現代フランス料理の発展と多様化の中、ジョエル・ロブション、アラン・デュカスなどの名シェフが誕
生し、日本のフランス料理に多大な影響を与えた。
97.パン皿は、ナイフの右側に置き、バター・スプレッダー(フランスではデザート・ナイフやフルーツ・ナ
イフを使うところが多い)を添えて置く。
98.料理をサービスするときの心構えとして、熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちにサービス
するように心がける。
99.厚生労働省・農林水産省が発表した「バランスガイド」は、1日に摂取すべき食品を 3 カテゴリーに分
類し、具体的な料理を例にあげてそれぞれ適量を日々必ず食べることを推奨している。
100.プラッターに盛りつけられた料理を、サービスマンがサービス用クベール(サービス用スプーンとフォ
ーク)を用いて、お客の皿に盛りつける方法をフランス式サービスという。
-8-
平成25年度 学科試験正答表
3 級
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
正
●
●
誤
正
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
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- 9 -
誤
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