せっさたくま 「切磋琢磨」は本校の教育目標です 八幡中学校 学校だより 2011.7.20 『ピ カ NO.24 ソ』 校 長 日 岡 昇 みなさんは、パブロ・ピカソという画家を知ってますか?有名な「ゲルニカ」や「泣く女」など の作品は、抽象画(目に見えない者を描いた絵)の代表例として知っている人も多いのではないでし ょうか。私も中学生の頃、美術の時間にピカソの作品を見て「へたくそやな!」「子どもの絵じゃ ないのか」と本気で変な画家だと思っていました。それが大学生の時、たまたま京都の美術館の「ピ カソ展」に行って、考えが変わりました。 ピカソはその画風がめまぐるしく変化した画家として有名で、「青の時代」「キュビズムの時代」 「ゲルニカの時代」などが知られています。(ちょっと難しいかな?またチャンスがあったら、夏 休み中に調べてくださいね。)私はその美術館で青の時代といわれるピカソの若い頃の絵を見て大 きな衝撃を受けました。それまで私が思い込んでいたピカソの絵と違い、しっかりした色調の自画 像(自分で描いた自分の絵)や肖像画(人の顔や姿を写真のように描いた絵)、絵の具を塗る前のデッ サンなどが展示されていました。それらの作品を見て、初めてピカソの技術がしっかりとした基礎 の上に成り立っていることを知りました。抽象画の真実を知った思いです。つまり抽象という技法 は、基礎・基本がしっかりできているからこそ、できるということに気づいたのでした。 画家はその絵によって人々に何かを伝えています。でもその内容を知ってその絵を鑑賞すると、 より深く理解できます。今日の話をきっかけに、絵画や音楽、本との出会いをたくさん経験してく ださいね。 ピカソの絵画から基礎・基本の大切さに触れましたが、みなさんの持っているそれぞれの夢もこ の話と同じです。どんな夢でも実現させるには、やはり基礎・基本が大切なんです。学校で学んで いる基礎・基本の上に、どんな夢のタワーを建てるのか楽しみにしていますよ。 さあ、今年も熱い暑い夏休みがやってきました。熱中症や日射病に十分注意してください。また 水分の補給や帽子の着用を心がけてくださいね。学習や部活も大切ですが、上で触れたような芸術 や今まで経験したことのないものとの出会いもいっぱいいっぱいしてほしいな。そして、心も体も リフレッシュして2学期を迎えましょう。
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