外国人雇用について

専門演習Ⅱ
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立澤貴康
目次
はじめに
第一章 日本の外国人雇用について
Ⅰ.日本における外国人労働者の受け入れ方針について
Ⅱ.日本の外国人労働者の雇用状況
Ⅲ.不法入国就労について
第二章 日本以外の国での外国人雇用について
Ⅰ.各国の外国人労働者受け入れ制度の概要
Ⅱ.各国制度のメリット、デメリット
Ⅲ.日本で応用できる制度
第三章 国際労働移動について
Ⅰ.国際的な労働移動
Ⅱ.労働移動の要因
第四章 日本と外国の制度の比較
まとめ
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外国人雇用について
はじめに
現在、日本経済は少子高齢化、フリーターや NEET の増加など経済の成長にとって障
害となる様々な問題を抱えています。特に少子高齢化は深刻で、日本の出生率は現在 1.29
です。また団塊の世代の問題もあり、このまま進むと間違いなく労働力人口や生産年齢
人口が減少し続け、日本経済に対してマイナスの影響を与えるでしょう。この問題を解
決するには出生率を上げ労働力人口を増やすか、技術革新などが必要です。しかし、こ
れら二つともすぐに成果の出るものではなくどうしても多くの時間がかかります。これ
から労働力不足が深刻になる中で、どのように労働力を供給すればよいのでしょう。労
働力不足の対策として外国人労働者の受け入れが有効だと私は考えました。
外国人労働者の受け入れについは、文化や言葉や宗教の違いなど様々な問題がありま
すが、短期的に労働不足を補う対策としては有効だと考えます。近年、少子高齢化や団
塊の世代の問題など労働力不足への対策として外国人労働者の受け入れの議論が高まっ
ています。そこで、外国人雇用について調べることにしました。
第一章
日本の外国人雇用について
第一章では日本での外国人雇用状況について述べます。Ⅰでは日本の外国人労働者の受
け入れの方針について述べます。Ⅱでは外国人労働者の雇用状況について、産業別、出身
地別、在留資格別、属性などに分けて述べています。そしてⅢでは、不法入国・就労につ
いて述べます。
Ⅰ.日本における外国人労働者の受け入れ方針について
(1) 専門的、技術的分野の外国人労働者
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・
専門的、技術的分野の外国人労働者の受け入れに関しては、我が国の経済社会の活
性化や一層の国際化を図る観点から、受け入れをより積極的に推進します。
(2) 単純労働者
・
単純労働者の受け入れに関しては、国内の労働市場に係わる問題を始めとして日本
の経済社会と国民生活に多大な影響を及ぼすと予想されることから、国民のコンセン
サスを踏まえつつ、十分慎重に対応することが不可欠です。
また、単に少子・高齢化に伴う労働力不足への対応として、外国人労働者の受け入
れを考えることは適当ではなく、まず高齢者、女性等が活躍できるような雇用環境の
改善、省力化、効率化、雇用管理の改善等を推進することが重要です。
・ 上記のように日本では、外国人労働者の受け入れに関し、専門的・技術的分野の者
は積極的に受け入れ、単純労働者に関しては慎重な意見です。
Ⅱ.日本における外国人労働者の雇用状況
日本における外国人労働者の数は約 76 万人とも言われており、その中の約 22 万人
・
は不法就労者と推測されています。平成 16 年の外国人雇用状況報告書の資料によると、
我が国で直接雇用されている外国人労働者の数は 179,966 人で間接雇用されている外
国人労働者の数は、132,436 人と報告されています。
・
日本での労働法等の適用については、合法的に就労活動が認められている外国人労
働者については、労働基準法をはじめとして最低賃金法、労働安全衛生法、労働者災
害補償保険等の日本の労働関係法規が適用されます。日本の労働諸法規では、国籍等
に関係なく日本国内で就労する者を対象としているからです。
つまり、賃金や昇給基準などで差別化を図るなど、日本人と異なる労働条件を規定
しないことです。
(1)産業別外国人労働者の雇用数(直接雇用)
・
産業別に外国人労働者の雇用数を見てみると、
「製造業」が最も多く 103,234 人、次
いで「サービス業」が 18,567 人、
「卸売・小売業」が 12,594 人、
「教育・学習支援業」
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が 16,794 人、
「飲食店・宿泊業」が 12,723 人です。これら上位5分類で、直接雇用の
外国人労働者数の約 9 割を占めています。
・ 「製造業」では、中南米出身者、就労の制限なしの割合が大きく、「飲食店業」、「卸
売・小売業」では東アジア出身者、
「留学、就学(アルバイト)」の割合が大きくなっ
ています。また、
「教育、学習支援業」では北米出身者、
「専門的・技術的分野」の割
合が大きくなっています。
・ 「製造業」について見ると、「輸送用機械器具製造業」28,060 人、「食料品・飲料等
製造業」18,626 人、「電気機械器具製造業」が 9,308 人です。このように製造業に外
国人労働者が多いのは、やはり低賃金で雇用できるからだと思われます。
図1-1産業別外国人労働者の割合
建設業1.1%
情報通信業2.0%
金融・保険業1.
1%
運輸業2.6%
卸売・小売業7.
0%
飲食店・宿泊業7.
1%
その他1.8%
製造業57.4%
教育・学習支援業
9.3%
サービス業10.
3%
(2)外国人労働者の出身地
・
出身地域別に見ると、「東アジア出身者」は 69,078 人、「中南米出身者」は 64,405
人(「中南米出身者の中での日系人の人数」は 57,301 人【約 89 パーセント】)、「東南
アジア出身者」は 23,770 人となっており、このあとに「北米出身者」、
「ヨーロッパ」
出身者と続きます。この資料からも日本との経済の格差が大きい国ほどより多く労働
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者が日本に流入することがわかります。
図1-2出身地別外国人労働者の割合
その他アジア・中
近東2.2%
ヨーロッパ3・8%
その他1.8%
北米4.8%
東アジア38.4%
東南アジア13.
2%
中南米35.8%
(参照)ここでいう各出身地域に含まれる国は、次のとおりです。
東アジア・・・中国、韓国など。
東南アジア・・・フィリピン、タイ、ベトナム、インドネシア、シンガポールなど。
その他アジア、中近東・・・インド、バングラデシュ、パキスタン、
ネパール、モンゴル、イラン、トルコなど。
中南米・・・ブラジル、ペルー、アルゼンチン、チリ、メキシコ、コロンビアなど。
ヨーロッパ・・・イギリス、フランス、ロシア、イタリア、アイル
ランドなど。
その他・・・ガーナ、エジプト等のアフリカ諸国、オーストラリア、ニュージーラ
ンド等のオセアニア諸国など。
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・ (2)の外国人労働者の出身地でも述べたように、中南米出身者のうち 57,301 人が
日系人となっており、中南米出身者のうちの約 89 パーセントを占めます。日系人はお
もに、ブラジル、ペルー、アルゼンチン、パラグアイなどの国からの労働者です。
ブラジルやペルーなど遠くの国からわざわざ日本に来て働く理由として、日本と自
国との経済の格差によるものと、グローバライゼーションの進展による運輸・通信手
段の飛躍的な発達によるものが考えられますが、前の二つの理由の他に最も大きな要
因と思われるのが、1990 年に行なわれた出入国管理法の改正によると考えられます。
この法律の改正によって、『日系人二世、日系人三世及びその家族』は、『日本人の
配偶者』または、『定住者』という資格で、その在留期間中の就労にも制限がなくなり
ました。これにより、日系人は通常『単純労働』も含めて、日本国内で他の外国人労
働者よりも容易で合法的に就労できるようになりました。
・
日系人の多くが「製造業」を中心とした「企業城下町」と呼ばれているところに集
中しています。静岡県の浜松市、群馬県の太田市、大泉町、神奈川県の藤沢市、愛川
町などがその典型であり、ヤマハ、カワイ、日産、富士重工など、日本を代表する大
企業の工場が存在し、その下請けの中小企業や零細企業を中心として外国人労働者が
受け入れられています。
(3)在留資格別外国人労働者
・
在留資格別に見てみると、日系人等、就労に制限のない「日本人配偶者等、永住
者の配偶者等、定住者」は 94,860 人(構成比は 52.7%)と全体の半数以上を占めて、
ついで特定の範囲内での就労が可能な「専門的・技術的分野の労働者」が 34,143 人
(構成比は 19%)となっています。この両者を合わせて全体の約 4 分の 3 を占めま
す。
(参考)
「専門的・技術的分野の労働者」は以下の在留資格を有する労働者が該当します。
教授、芸術、宗教、報道、投資、経営、法律・会計業務、医療、研究、教育、
技術、人文知識・国際業務、企業内転勤、興行、技能
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(4)外国人労働者の属性
・ 男女別では、男性が 99,946 人(構成比 55.5%)で、女性は 80,020 人(構成比 44.5%)
です。
Ⅲ.不法入国・就労について
(1)定義
(Ⅰ)不法に入国して就労すること。
(Ⅱ)在留資格に認められている活動範囲を超えて就労すること。
(Ⅲ)決められた在留期間を超えて就労すること(オーバー・ステイ)
(2)不法入国・就労の問題点
不法入国・就労の問題点については、犯罪の増加や治安の悪化、日本人と外国人の文
化の違いによる摩擦が生じること、不法就労者の増加による緊急医療の実施や社会保障
の適用の問題、日本人の職が減ってしまい失業が増えてしまうなどの問題が生じると思
われます。
(3)日本の現状
・
日本政府は不法就労者に対して厳格な取締りをできていません。それは、中小・零
細企業の経営者を中心として「単純労働者」の受け入れを望む声が強いからです。ま
た、不法就労者を取り締まるための十分な監督官を確保できておらず、取り締まるた
めの体制も十分に整っているとは言えません。労災や犯罪などがないかぎりはなかな
か不法就労者を取り締まることができないのが現状です。
また、日本の外国人労働者の特徴として約半数近くが女性であり、「不法就労者」の
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多くが都市部の風俗産業へ集中しています。そこには、国内外の国際的なブローカー
や犯罪組織が介在していることが多いようです。国内では、暴力団が絡んでいるケー
スが多いことから、パスポートを取り上げられたり、拘束されたり、売春を強要され
るなど、人権侵害が発生しています。
・
不法就労者はしばしば、人権侵害や劣悪な労働環境で働かされます。それは雇用者
側から見れば不法就労者を雇用するメリットがあるからです。彼らにとって「不法」
は弱みで、それにつけこんで賃金を下げるなど、劣悪な環境で働かせているのです。
もちろん不法就労者は自分が「不法」であるので見つかってしまえば本国に強制送還
されます。そのため発覚を恐れて、訴えることもできずに泣き寝入りするしかないの
です。上記のことから、不法就労者が被害者になるケースは実際には相当な数になる
と思われます。
(4)不法入国・就労の対策
・
不法入国・就労の対策として考えられることは、出入国管理の厳格化、警察や地方
自治体、入国管理局、などの連携の強化や取締りの強化、外国人労働者の報告義務の
厳格化、罰則の厳格化、法令の整備などが挙げられます。
さらに、近年外国人労働者の増加に伴い、市町村の行政窓口なのでの外国語による
行政サービスの提供が不可欠だと考えられます。
(5)罰則
不法就労者に対する罰則
・ 不法就労が見つかった場合、本人が費用を負担して本国に強制送還されます。また、
裁判で有罪が確定したときには、懲役または罰金が課せられます。
雇用者に対する罰則
・
事業活動に関し、外国人に不法就労活動させた者
3年以下の懲役または 200 万円以下の罰金
・ 外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下においた者
3 年以下の懲役または 200 万円以下の罰金
・ 業として、外国人に不法就労活動させる行為または上の行為に関して斡旋したもの
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3 年以下の懲役または 200 万円以下の罰金
・ 集団密航者を運んできたものから収受して、支配管理下においたまま不法就労活動を
させている場合
5 年以下の懲役または 300 万円以下の罰金
(営利目的がある場合は 1 年以上 10 年以下の懲役及び 1000 万円以下の罰金)
第二章
日本以外の国での外国人雇用について
第二章では日本以外の国の外国人雇用について述べます。そして、日本の
制度と比較をします。Ⅰでは各国の外国人受け入れ制度の概要を述べます。
Ⅱでは、各国の受け入れ制度のメリット、デメリットについて述べます。Ⅲ
では、日本の制度と併用できる制度を考えました。Ⅳでは、西欧と日本の外
国人労働者の受け入れの比較をします。
Ⅰ.各国の外国人労働者受け入れ制度の概要
(1) アメリカ
アメリカでは、移民と非移民の二つの受け入れ方法を採っています。数量割当のもと、
家族統合と、専門的職業に従事する就労目的移民の積極的受け入れを目標としています。
移民資格を取得すれば、アメリカに無制限に移住(永住)することができ、一定の条件
を満たしていれば、活動内容の制限はありません。「移民」とは、「非移民」に該当しな
い外国人と定義され、非移民であることが証明されないものはすべて移民として入国さ
せると推定されます。
非移民とは、特定の目的のためにアメリカに一時的に入国しようとする外国人のこと
で、原則として海外に生活の本拠となる住居を有し、あらかじめ定められた要件を備え
ています。在留資格制度が採られています。
就労目的移民及び主な非移民就労資格については、国内労働市場に対する影響を考慮
して労働市場テストが導入されており、雇用主が移民帰化局に外国人労働者の滞在許可
を申請する際には、あらかじめ、連邦労働省から、国内労働者が不足していること及び
国内労働者の賃金及び労働条件に悪影響を与えないことの証明(労働証明)を取得して
いる必要があります。
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(2) カナダ
カナダでは、アメリカと同様に移民と非移民の二つの受け入れ方法を採っています。
カナダは、もともと移民によって建国された国であり、犯罪者など自国にとって望まし
くない人々の移民を制限する一方、人口を大量に増加させる必要から、政府によって欧
米から労働者を呼び寄せるための活動も行なわれました。現在の移民政策では、①人口
上の目標達成の援助、②家族統合、③入国許可基準における差別の排除、④難民の受け
入れ、⑤社会の健全さ、安全、秩序の維持などが目的とされています。
就労を目的として入国する移民については、カナダの労働市場において必要な技能、
教育、職業経験、語学力を有し、カナダ経済の発展に貢献し得るかという観点から、ポ
イント制を導入している。年齢、教育、職種、職業訓練、職業経験、語学力等を点数化
し、一定の点数を超えれば受け入れる。審査は、数ヶ月で終了するが数年かかる場合も
ある。このため、滞在期限付き外国人労働者として入国してから、永住権を獲得するも
のが増えています。
短期的な労働力不足に対しては、滞在期限のある外国人労働者を受け入れることで対
応していて、滞在期限付き外国人労働者については、国内労働市場に対する影響を考慮
して、労働市場テストが導入されており、カナダ人材センターにより、カナダ人又は永
住外国人で求人が充足し得ないこと及び賃金、労働条件が当該職種及び地域で通常のも
のであることが「確認」されることが必要です。原則として、1年程度の訓練で技術を
修得できるような職種には受け入れないこととしています。
(3) フランス
・ 臨時滞在許可(労働市場テスト)
県労働雇用職業訓練局が、30 日間求人募集に対する充足状況や申請に係る職種・地域
の雇用失業情勢等の資料に基づき外国人労働者受け入れの必要性を審査します。
大学の教員、公的な研究員等については労働市場テストが免除され、経済的・文化的
貢献度によって判断されます。
(4) イギリス
・ 労働許可(労働市場テスト)
大卒以上の者、一定の職業資格を持ち 3 年以上の実務経験があるもの等、一定の技術・
技能を有する者のみを受け入れています。
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・ 高度技能労働者制度(ポイント制)
高度な技能・経験を持つ人材の受け入れ促進のため、労働者の学歴、職歴、実績等を
ポイント化して評価し、受け入れの可否を判断します。
(5) ドイツ
ドイツでは、労働不足に対応するために、1955年以降、イタリア、トルコ、ユー
ゴ等などから外国人労働者を受け入れていましたが、石油危機後に失業者が増大したこ
とに伴い、外国人労働者の国外募集を原則停止し、労働許可証の発給に労働市場テスト
(一定期間求人をだして国内労働者により充足されないことを確認するなど国内労働市
場に状況を踏まえて外国人に就労の許可を与える制度)を導入しました。しかし、1980
年代から増加しており、雇用情勢が悪化したため 1993 年に労働許可証発給の運用が厳格
化されています。
一方、1989 年から経済援助の一環として二国間協定(二国間で受入数や期限を決めて
受け入れる制度)を締結し、労働者や実習生の受け入れを行なっています。例としチェ
コやハンガリー等の東欧諸国から 3 年を期限として建設プロジェクト等に携わる請負契
約労働者を受け入れています。また、労働者の相互交流の促進と技術と語学力の向上を
目的としたゲスト労働者の受け入れなどを行なっています。
このほか、IT 技術者促進のため、IT 分野の大卒程度以上の学歴を有する者、IT 技術で
年収10マルク以上を得ている者に、簡素化した手続きで労働許可を与えるグリーンカ
ード制度を 2000 年から導入しています。
(6) スイス
戦後の好景気に伴い、外国人労働者を大量に受け入れました。これらの者は、永住資
格を取得することが可能だったため、国内の労働力人口に占める外国人労働者の割合は、
15.9%にまで上昇しました。このため、新規に受け入れる労働者の数を制限する数量割当
制度が 1970 年から導入されました。滞在許可(労働許可も兼ねる)の種類ごとに、連邦
全体の新規許可発給件数に上限を設定しています。
季節労働許可は、EU の国民が、農業、建設業、観光業などの季節的労働に従事する場
合に発給される。発給枠 8.8 万人(2001 年。以下も同じ)
通年滞在許可は、労働力が不足している職種で就労する場合に発給される。発給枠 2.2
万人。国内労働市場に配慮し、労働市場テストを併用しています。
短期滞在許可は、研修生、企業の役員、専門技能者として短期的に就労する場合に発
給されます。発給枠 2.4 万人。
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(7) 韓国
韓国では日本と同様に在留資格制度を導入しており、専門的・技術的分野の外国人労
働者しか受け入れを認めていません。しかしながら、1980 年代後半から、中小企業、特
に製造業における単純労働者分野での労働力不足が深刻化し、解消するため、1991 年に
産業研修制度が導入されました。研修生の受け入れには数量制限があり、政府が経済状
況や3K 労働需給を勘案して決められます。この制度は、中小企業における人手不足を緩
和するほか、研修生には技術を修得させ所得を高めることを通じて、国家間の協力を高
めるため導入されましたが、実態は非熟練労働者の受け入れとなっています。また対象
者が失踪し、不法就労者となることが大きな問題となっています。
(8) シンガポール
シンガポールでは、慢性的に抱える労働力不足の問題を、質、量の両面から補うため、
優秀な人材を積極的に受け入れる一方、自国民が忌避する3K 分野に従事する非熟練労働
者に関しては必要最低限となるよう数量調節を行い受け入れています。具体的には外国
人労働者の報酬、学歴、資格により能力を判断し、大きく3つのカテゴリーに分け(能
力の高い順に P,Q,R,)管理しています。
このうち、P,Q に分類されている外国人労働者については、職種や産業を問わず、数量
制限もなく受け入れるだけでなく、能力水準に応じて、家族呼び寄せが認められる範囲
や在留期限について優遇することにより積極的に受け入れています。
R に分類される非熟練労働者については、産業を限定するなど厳しい管理をしています。
また、雇用税による雇用コストの引き上げと雇用率による雇用量の制限が行なわれてい
ます。
Ⅱ.各国制度のメリットデメリット
(1)労働市場テスト(アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、イギリス、スイス、)
メリット
・ 国内市場に配慮した受け入れが可能
デメリット
・ 国内労働市場の状況の確認するための行政コストと時間がかかる。
・ 既に国内に在留している外国人は対象とならないため、長期的には需給状況を反映し
ない。
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(2)数量割当
メリット
・ 外国人労働者が国内に及ぼす様々な影響を制御しやすい。
・ 外国人労働者受け入れについての政策目標が明確になり目標管理を行ないやすい。
・ 産業別、職業別に枠を設定して雇用・労働政策と組み合わせることができる。
デメリット
・ 全体としての受け入れ枠を設定しただけでは、国内には労働力が不足している職種と
過剰な職種とが併存していることから、国内労働市場の状況に配慮しにくい。
・ 産業別、職業別に細かく設定する場合、どの分野にどのくらいの数量を設定するのか
を決めるのは難しく、その決定に政治的影響を受けるおそれがある。
・ 分野ごとに設定した場合、運営の実効性を確保するには大きなコストが必要になる。
・ スイスでは、滞在許可の更新を重ねることで永住資格への切り替えが可能なため、数
量割当の効果が損なわれている。
(3)雇用税(シンガポール)
メリット
・ 税の負担による規制をかけつつ、市場原理を利用した外国人労働者数の調整が可能で
ある。
・ 外国人労働者受け入れによる受益者に負担を課すので、コストと、ベネフィットを明
確にできる。
デメリット
・ 雇用税さえ払えばいくらでも外国人労働者を受け入れることができるので、厳格的な
数量調整が困難である。
・ 対象をいくつかの区分に分ける場合、区分ごとの税率の設定が困難。
・ 事業主に課税しても、その負担が外国人労働者に転嫁されるなどして、実質的な課税
の意味がなる。
(4)雇用率(シンガポール)
メリット
・
客観的な目標を把握できるので、目標管理が容易である。
・ 申告者の事業主にとってきょかの可能性の予想が容易。
・ 規制をかけつつも、雇用率の範囲内であれば、一定程度の事業主の裁量があること。
デメリット
・ 各企業の国内労働者と外国人労働者の雇用数を把握するためのコストがかかる。
・ 雇用率の設定が困難である。
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(5)受け入れ範囲による調整(独、仏、英、米、カナダ、シンガポール、日本、韓国)
メリット
・ 外国人労働者の受け入れ範囲を詳細に定められる。
・ 受け入れ基準への適合性を審査すれば良いだけなのでコストが比較的小さい。
デメリット
・ 数量制限ができないので国内労働市場等に配慮した受け入れが困難。
・ この制度は、受け入れられる労働者の範囲を示しだけで、積極的に受け入れたい人材
を受け入れることはできない。
・ 申請に必要な資料が膨大になり申請者の負担が大きくなる。
(6) ポイント制
メリット
・ 申請者にとって、あらかじめ許可可能性を予測できる。
・ 判断基準が明確である。
デメリット
・ ボーダーライン上に同点の申告者が集中したときの判断が難しいこと。
(7) 協定方式(ドイツ)
メリット
・ 国際的な約束に基づくもので受け入れに際し相手国から協力を得られる可能性が高
い。
デメリット
・ 受け入れの範囲や条件等について協定ごとにバランスをとることが困難。
・ 外交的、政治的な影響を受けやすい。
・ 国際的な約束なので、国内事情が変化しても、一方的に変更することが難しい。
(8) 移民としての受け入れ(米、加)
メリット
・ 国民(永住者)として受け入れることで、優れた人材を惹きつけることができる。
デメリット
・ 社会摩擦が大きくなり、社会的コストが大きくなる。
Ⅲ.日本の制度との併用
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労働市場テストの導入
・ 労働市場テストは、国内労働市場の状況に配慮した受け入れを行う手段として他国で
も導入されており、国内労働市場への悪影響を排除するためにも必要だと考えられま
す。
受け入れ上限の設定
・ 日本で導入されている在留資格制度のデメリットでもある数量に制限がないので数
量割り当てによる受け入れ上限を設定することも必要です。
協定方式
・ 他の国との協定により日本で進められている専門的・技術的分野の労働者の受け入れ
促進や技術協力、情報の交換など、協定方式を導入することによるメリットは大きい
と考えられます。
Ⅳ.外国人受け入れについて日本と西欧の比較
日本は戦後、本格的な形で外国人労働者を導入することをしないで高度経
済成長を達成した国です。
西欧諸国
フランス、スイス、ドイツ、ベネルクスなどの西欧先進諸国では、国な
ど に よ り 多 少 の 差 は あ る も の の 、 50 年 代 か ら 、 そ し て 本 格 的 に は 60 年 代
くらいから石油危機に至るまで、外国人労働力の受け入れが行なわれてき
ました。
いうまでもなくこの時期は、高度経済成長期にあたっており、このとき
の主力産業は「製造業」であり、自動車製造、機械製造などの第二次産業
で あ り 、建 設 業 で し た 。
「 重 厚 長 大 」型 の 産 業 分 野 に 大 量 の 外 国 人 労 働 者 が
導入され、各種のサービス業(清掃、家内労働など)といった分野でも、
多くの外国人労働者が就労しました。もちろん、導入を望んだのは、労働
不足に悩んでいた経済界側であるけれども、多くの国では、政府自体が外
国人労働者受け入れのための担当部局を設置して、受け入れの役割を経済
界に代わり代行しました。
日本
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こ れ に 対 し て 、日 本 に お け る 外 国 人 労 働 者 の 流 入 は 、本 格 的 に は 80 年 代
後 半 以 降 の こ と で す 。こ の と き の 産 業 構 造 は 60 年 代 の 西 欧 諸 国 の 高 度 経 済
成長期とは大きく異なっており、情報化・省力化が進み、産業構造も「重
厚 長 大 」型 か ら 、
「 軽 薄 短 小 」型 へ と 大 き く 移 行 し て い ま す 。こ の 時 期 、パ
ートやアルバイトの増大や、人材派遣業の成長などで、労働力のフレクシ
ブル化(柔軟化)が進展しました。
自動車や電気機器の製造業の分野でも、下請け・孫請けのレベルで多く
の外国人が働いています。しかし、ルノーやワーゲンといった自動車メー
カーで多くの外国人労働者を受け入れていた西欧諸国のケースとはことな
り、日本の場合は、あくまでも受け入れの主体は中小・零細企業です。外
国人労働者の受け入れに熱心なのは、人手不足に悩んでいた中小・零細企
業であって、大企業や政府は、受け入れに対して熱心ではありませんでし
た。そのため多くの外国人労働者は、資格外就労などのかたちで働いてい
ました。
西欧諸国が外国人労働者に依存した理由
・
一つ目の理由としては、追加的な労働力が絶対的に不足したことが挙
げられる。多くの西欧諸国では、農業労働者の第二次、第三次産業への
移行は、日本よりもかなり早い時点で起こっており、世界大戦による人
口の絶対的減少も大きく、さらには人口の出生率の低下も、かなり早い
時点で起りました。国によって多少異なりますが、戦争を経験していな
いスイスでは、第二次大戦直後から労働力の逼迫に悩まされていて、既
に 50 年 代 か ら 、外 国 人 労 働 者( イ タ リ ア 人 )に 依 存 し て い ま し た 。敗 戦
国 の ド イ ツ で は 、経 済 成 長 は 遅 れ 、1000 万 人 を 超 え る ド イ ツ 系 住 民 の 東
欧諸国からの帰還、さらに、東ドイツからの人の流入が追加的労働力の
一部を満たす形になりました。西ドイツの場合、本格的に外国人労働者
に 頼 る よ う に な っ た の は 、 ベ ル リ ン の 壁 が 構 築 さ れ た 1961 年 以 降 で す 。
戦後、経済が衰退していたイギリスでは、大規模な労働力の導入はなさ
れませんでした。
また、西欧諸国において、文化や言語の違いを含んだ地域間の相違が
あります。西欧諸国における地域主義的傾向は、出身地への定着志向を
強め、国内の労働移動に対するブレーキとなります。
・
もう一つの理由としては、労働市場の柔軟性の喪失です。西欧諸国で
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は 日 本 の よ う な 労 働 組 織 の 柔 軟 性 に 欠 け て い ま す 。ま た 、60 年 代 を 中 心
に、外国人労働力を導入した背景には、各国間での労働力取得競争が存
在していました。
なぜ日本では外国人労働者を必要としなかったのか?
・
日本は、高度経済成長期において、外国人労働者の受け入れを必要と
しませんでした。このことについて、経済の成長や産業構造の移行など
で、西欧諸国のように日本でも労働不足が生じたはずです。しかし、外
国人労働者の流入なしに経済成長を成し遂げることができたのは何が要
因だったのか。ここでは要因について挙げてみようと思います。
(1)
外国人労働者に代わるものとして、一つ目は、戦後の日本で起こ
った大規模な人の移動であり、多くの人が、東京、名古屋、大阪の
大 都 市 圏 や 、そ れ ら を 結 ん で い る 太 平 洋 ベ ル ト 地 帯 に 集 中 し ま し た 。
この太平洋ベルト地帯に匹敵する長大で多くの労働人口をかかえた
工業地帯は外国にはほとんど存在しません。その結果が、今日の都
市への一極集中であり、過密・過疎問題です。言い換えれば、この
時期の日本において、農村部を中心に転換可能なかなりの数の労働
力が存在していたともいえます。
西欧諸国は、言語的・文化的差異によって人口移動が抑制される
傾向が強いですが、日本では、そうした傾向は希薄であり、比較的
共通な言語、弱い地域性が、人の国内移動を促したといえます。
(2)
二つ目は、高度経済成長期以降における日本企業の内部での合理
化やオートメーション化の進展です。
製 造 業 を 中 心 と し て 、 人 手 不 足 に 対 処 す る た め に 、「 単 純 労 働 者 」
を必要としない労働システムが、設備投資と技術革新と相まって追
及されました。こうした流れは、近年におけるロボット化という形
でさらに強まっています。また、人手不足は、あらゆる分野で一様
に起こるとは限りません。一つの企業のなかでも、売れる製品とそ
うでない製品がある。そこで日本の企業では、配置転換や労働力の
多 能 化 が 追 及 さ れ ま し た 。こ う し た 企 業 労 働 力 自 体 の 柔 軟 性 も ま た 、
外国人労働者を必要としなかった要因だと考えられます。
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(3)
三つ目は、外部労働市場の拡大です。人材派遣が拡大し、また主
婦などのパートタイム労働や、学生のアルバイトの比重が大きくな
っています。外食産業やスーパー、コンビニエンスストアなどは、
これらの労働なしには、成り立たないまでに成長しています。
欧米のファーストフード店では、外国人労働者やエスニック・マ
イノリティに属する人々が働いていますが、日本では、外国人労働
者が増えているとはいえ、主力は学生や主婦によるアルバイトなの
です。この点も外国人労働者を必要としない要因につながっていま
す。
(4)
四 つ 目 は 、「 長 時 間 労 働 」 と 「 残 業 」 で す 。 西 欧 諸 国 で は 戦 後 、 労
働時間の短縮が追及され、長期にわたる余暇の習慣が、一般の労働
者を中心に現実のものとなっています。こうした余暇志向を底辺に
おいて支えてきたのが外国人労働者でした。
日本における労働過重自体が結果として、外国人労働者受け入れ
と彼らによる代替を抑制してきたと考えられます。
・
上 で 挙 げ た 4 つ の 要 因 の 他 に も 、日 本 の 終 身 雇 用 が 少 な か ら ず 外 国 人
流 入 を 抑 制 し て き た と も 考 え ら れ ま す 。 日 本 で は 、 高 齢 者 ( 60 歳 以 上 )
の 高 い 労 働 力 に よ り 、比 較 的 多 く の 低 賃 金 労 働 力 の 獲 得 が 可 能 と な っ て
いたことがあります。西欧諸国では、定年退職の繰り下げが要求され、
引退したら静かな生活を送るというライフスタイルが一般的です。
・
80 年 代 に な っ て 生 じ た 円 高 も 、 一 方 で は 、 外 国 人 労 働 者 を 呼 び 寄 せ
る 原 因 と な り ま し た が 、も う 一 方 で は 、産 業 の 空 洞 化 が 進 み 、製 造 業 を
中 心 と し て 日 本 企 業 の 工 場 の 海 外 移 転 が 急 速 に 進 み ま し た 。こ れ が 原 因
で 、国 内 の 労 働 力 の 逼 迫 を 緩 和 さ せ る こ と に な り 、外 国 人 労 働 力 の 導 入
を遅らせる要因になりました。
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第三章
国際労働移動について
近年日本において外国人労働者受け入れの問題がありますが、なぜ労働者
は国境を越えるのかについて考えて考えます。
Ⅰ .労 働 移 動 で は 、国 際 的 な 労 働 移 動 に つ い て 、Ⅱ .労 働 移 動 の 要 因 で は 、
なぜ国境を越えて労働移動が起こるのか、その背景、要因、意味につながる
ことを説明しています。
Ⅰ.国際的な労働移動
国際的な労働移動は歴史的に見れば遥か昔から存在していました。第二次
世界大戦後の経済復興や行動経済成長期に労働不足が顕在化しました。イギ
リスなどの西欧諸国は、労働不足を克服するため旧植民地との関係を利用し
たり、あるいは二国間協定に基づいて、発展途上国を中心に外国人労働者を
募 っ て き ま し た 。し か し 、今 日 に お け る 国 際 労 働 移 動 が 本 格 化 し た の は 、1970
年代後半以降です。
ILO の 推 計 に よ る と 1980 年 代 に 労 働 の 目 的 で 移 動 し て い る 労 働 者 数 は お よ
そ 2000 万 人 に 達 し 、 労 働 者 は 、 北 米 に 50 0 万 人 、 西 欧 に 600 万 人 、 南 米 に
300 万 人 、中 東・北 ア フ リ カ に 300 万 人 、ア ジ ア に 200 万 人 と さ れ て い ま す 。
さ ら に 、 ILO の 非 公 式 推 計 に よ る と 、 1990 年 に は 2500 万 人 に 達 し 、 北 米 に
600 万 人 、 西 欧 に 600 万 人 、 中 南 米 に 300 万 人 、 中 東 に 500 万 人 、 北 ア フ リ
カ に 300 万 人 、 ア ジ ア に 200 万 人 と な っ て い ま す 。 こ の 推 計 か ら 、 国 際 労 働
移動は増加傾向にあり、これに非合法の不法労働者を加えると、実際の労働
移動は相当の規模だと思われます。
Ⅱ.労働移動の要因
※要因1
国際労働移動には、東欧・アフリカ・中近東から西欧に向かう流れ、
東南アジア・中南米・から北米への流れ、東南アジア・南アジアから中
東・ペ ル シ ア 湾 岸 諸 国 へ の 流 れ な ど 、い く つ か の 流 れ が あ り ま す 。ま た 、
「Ⅰ.労働移動」を見れば分かるように、労働移動の要因には、貧しい
国から豊かな国へ、豊かな国からより豊かな国へ、つまり発展途上国か
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ら先進国へと移動しています。また、途上国の中でも貧しいインド亜大
陸・東南アジア諸国等から中東・ペルシア湾岸の石油産出国のような豊
かな国、資源の豊かな国へ移動しています。このように、貧しい国から
豊かな国へという経済原則が国際労働移動を方向付けています。
※ 要因2
国際労働移動は、先進国と発展途上国の国内状況によっても促進され
ました。経済発展の遅れた発展途上国では、国民経済の低迷ゆえに生じ
る過剰労働力・貧困・失業・国際収支の悪化、などの問題に直面してき
た。自由貿易が拡大する国際環境の中で、この問題を克服しようとした
一部は、国内に多く存在し、比較優位を持つ生産要素である労働力を輸
出することで経済問題の緩和を試みました。そうした国では、公的、準
公的な機関を設けて、労働力輸出に取り組みました。フィリピンの海外
雇用庁、インドネシアの海外雇用センター、スリランカの海外雇用公社
などがその例です。発展途上国では、出稼ぎ労働者からの本国への送金
が重要な外貨収入源にもなっています。
他方で、先進国では、子供の数の減少、医療の充実、公衆衛生の向上
により人口の高齢化・労働力不足・労働コストの上昇が進みました。経
済発展と生活維持のため安価で大量の労働力が必要でした。イギリス、
ドイツ、フランス、などに見られるように、外国人労働者を積極的に受
け入れる政策が取られました。このように各国の社会的、経済的要因も
影響しています。
・上記のように労働者が移動する要因は幾つかありますが、今日のように国
際労働移動が活発に行なわれるようになったのは、情報通信分野、運輸技術
の 発 達 が 欠 か せ ま せ ん 。ま た 、近 年 の 労 働 移 動 の 特 徴 と し て 、IT 分 野 の 技 術
者などの専門知識や高度な技能・技術を積極的に受け入れていることです。
経済グローバル化、情報通信技術の発達により、人材情報が世界規模で流通
しています。そのため、優秀な人材を世界中から探し出すことを可能にして
いるのです。
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《参考文献》
著者
梶田孝道「外国人労働者と日本」
古郡鞆子「働くことの経済学」
ジャグディシュ・バグワティ「グローバリゼーションを擁護する」
大塚友美「ボーダーレス化の政治経済学」
河野稠果「世界の人口」
編者
田中友義・久保広正「ヨーロッパ経済学」
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