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徳 島 市 環 境 報 告 書
-平成 20 年度
徳島市の環境及び徳島市環境基本計画年次報告書-
徳島市では、事業者・消費者としての立場から環境に配慮するた
め、エコオフィスプランに取り組むとともに、市域での温室効果ガス
削減に向けて徳島市地球温暖化対策推進計画を推進しています。
また、市役所本庁舎では ISO14001 の認証を取得し、取組みを進
めています。
徳 島 市
徳島市はチーム・マイナス 6%に参加しています。
この報告書は、徳島市環境基本条例(平成 15 年 3 月 24 日
徳島市条例第 8 号)第 9 条
の規定に基づき「市域の環境の状況並びに環境の保全及び創造に関して講じた施策につい
てまとめた年次報告書」として作成し、公表するものです。
また、この報告書は、徳島市環境基本計画(平成 14 年 10 月策定)の適切な進行管理を
行うため、環境基本計画の第 4 章施策の展開の節別に、平成 20 年度の定量目標の達成状況、
計画に基づき市が講じた環境施策の実施状況について整理したものでもあります。
目
次
第1章
徳島市の概要
1
1
徳島市の概況
2
2
環境行政のあゆみ
4
3
環境施策の総合的な推進
6
第2章
環境の現況
19
1
豊かな自然
20
2
きれいな水に
22
3
生活排水対策
26
4
澄んだ空気に
28
5
迷惑な音や振動をなくそう
33
6
化学物質による環境汚染を防ぐために
36
7
地球の温暖化を防ごう
39
8
市民参加による環境学習活動
44
9
公害苦情への対応
46
環境施策の実施状況
49
1
健康で安心できる生活環境を保ちます
51
2
豊かな自然と共生するまちにします
58
3
潤いと安らぎのある快適環境をつくります
64
4
地球を思い行動する循環型社会を目指します
73
5
市民参加と環境学習を推進します
78
参考資料
81
1
環境行政年表
82
2
環境基準等
84
3
用語説明
90
第3章
第4章
第1章
徳 島 市 の 概 要
1
徳島市の概況
2
環境行政のあゆみ
3
環境施策の総合的な推進
-1-
1
徳島市の概況
1 本市の特性
「四国三郎」と呼ばれる大河吉野川の沖積平野に発達した徳島市は、東部は紀伊水道に臨み、
南部は四国山地に連なる山々を背にした自然豊かな都市で、徳島県の県都、そして四国の東玄
関として発展してきました。
市域には吉野川をはじめ、新町川や助任川な
ど 138 本もの河川が環状に流れ、万葉集に歌わ
れた眉山や阿波藩主・蜂須賀家が居を構えた城
山が緑のランドマークとして市の中心部にある
など、美しい水と緑の自然に恵まれた景観を形
成しています。
また、歴史・文化的な資源として、阿波十郎
兵衛旧居、徳島城跡、丈六寺などが点在するほ
か、真夏の 4 日間繰り広げられる「阿波おどり
(日本の音風景 100 選にも選定)」期間中は、
踊り子と見物客が街をうめつくします。
眉山と吉野川
2 面積と位置
徳 島 市 の 面 積 は 191.58km2 で 、 東 西 が
16.4km、南北に 19.45km となっており、半径
100km 圏内には、大阪市、神戸市、岡山市、高
松市、和歌山市等の主要都市があります。
関西国際空港の開港、明石海峡大橋の完成、
四国縦貫自動車道の整備などにより四国の東玄
関として阪神圏と四国を結ぶ交通の要衝となっ
ています。
3 人口
徳島市の平成 21 年 4 月 1 日現在の推計人口は 263,882 人(男 125,025 人、女 138,857 人)、
世帯数は 112,052 世帯です。(情報推進課
資料)
人口は緩やかな増加を続けてきましたが、平成 10 年度をピークに減少に転じています。一方、
世帯数は増加傾向にあります。
-2-
徳島市の人口と世帯数の推移
(人)
(世帯)
300,000
120,000
250,000
90,000
人口
世帯数
200,000
60,000
150,000
30,000
昭和43
47
51
55
59
63
平成4
8
12
16
20
4 気候・気象
徳島市は降水量が少なく温暖な瀬戸内気候に属しています。平成 20 年の平均気温は 16.8℃、
年間降水量は 1445.5mm、相対湿度は 65%、日照時間は 2,141.1 時間でした。年平均気温は上
昇傾向にあり、1940 年代と 1990 年代を比較すると約 1℃の上昇となっています。
風向については、徳島県の中央部を東西に連なる四国山地や東に向かって流れる吉野川など
の地形の影響から、夏期に南東系(東南東~南)の風がみられますが、年間を通じて北西系(西
から北北西)の風が多く占めています。
徳島市の年平均気温の推移
20
気温(℃)
18
16
14
12
1909
1920
1931
1942
1953
-3-
1964
1975
1986
1997
2008
2
環境行政のあゆみ
1 公害の発生
昭和 30 年以降、産業の著しい発展に伴い、四日市ぜんそくやイタイイタイ病などの深刻な公害
問題が各地で起こり、環境汚染に対する関心が高まりました。こうしたなか、国は昭和 40 年代に
入り、「公害対策基本法」を制定する等の対策を進めました。
徳島市においても、昭和 44 年に「徳島市公害防止条例」を制定するとともに、民生部市民生活
課に公害対策室を新設し、公害苦情対応や環境調査等の取組みを始めました。そして、昭和 49
年には市内大手企業と公害防止協定を締結し、対策の強化を図りました。
昭和 50 年代に入ると、公害防止に関する法令の整備や公害を防止する技術の進歩により、全国
的に公害問題は大きく改善されました。
2 都市・生活型公害の顕在化
昭和 50 年代後半になると、特定の工場・事業場による環境汚染から、大量生産・大量消費・大
量廃棄型の社会システムや私たちのライフスタイルに起因する都市・生活型公害(自動車による
大気汚染や騒音・振動の問題、生活排水による水質汚濁)
、廃棄物の増加などの問題が顕在化して
きました。
これらの環境問題を解決していくため、国においては、事業者のみならず、国、地方公共団体、
国民それぞれの立場での努力の必要性と責任、経済的手法や環境教育の推進などの規制以外の問
題解決のための進め方や国際協力の重要性について明らかにした「環境基本法」を平成 5 年に制
定するとともに、平成 6 年には環境基本法に基づき、環境政策を総合的、計画的に推進するため
の「環境基本計画」を策定しました。
徳島市においても、昭和 63 年に公害対策課から環境保全課に名称を変更し、工場・事業場の規
制・指導、市域の環境監視を引き続き実施するとともに、生活排水浄化実践など私たちの日常生
活の中で配慮すべき取組みについて市民への啓発を行ってきました。
3 環境問題の多様化
しかしながら、通常の事業活動や日常生活から生じる環境負荷は徐々に大きくなり、これまで
の都市・生活型公害などの身近な問題だけでなく、地球温暖化をはじめとする地球規模の環境問
題やダイオキシン類によるあらたな環境汚染が発生するなど複雑かつ多様化してきました。
国においては、これらの問題に対応するとともに環境の世紀となる 21 世紀半ばを見通し、持続
可能な社会構築のための環境面からの戦略を示すため、平成 12 年に新たな環境基本計画を策定し
ました。
徳島市においても、地域の自然的・社会的条件に応じ、多様な環境施策を展開していくため平
成 14 年に「徳島市環境基本計画」を策定するとともに、環境基本計画の実効性を担保するための
法的位置づけとして「徳島市環境基本条例」の制定、第三者による評価手段として環境マネジメ
ントシステムの国際規格である ISO14001 の認証取得など、多様化する環境問題への取組みを進
めています。
-4-
4 地球温暖化対策の強化
私たちの日常生活に伴って排出される二酸化炭素などの温室効果ガスが原因である地球温暖化
問題については、平均気温や海面水位の上昇が観測されるとともに、温暖化の影響と見られる異
常気象が世界各地で発生するなど、温暖化が年々加速していることが「気候変動に関する政府間
パネル(IPCC)」から報告されています。
平成 17 年の京都議定書の発効を受け、国では、我が国に割り当てられた温室効果ガスの削減目
標(-6%)を達成するため、京都議定書目標達成計画を策定し、
「環境と経済の両立」をはじめ
とする 6 つの基本的な考え方に基づき取組みを進めています。
徳島市においても、地域における事業者・消費者としての立場から市の事務事業から排出する
温室効果ガス削減のための「徳島市エコオフィスプラン」
(平成 13 年度策定、平成 17 年度改定)
を推進するとともに、市域全体の温室効果ガスの排出削減に向け、市、市民、事業者の各主体に
よる取組みを進めるために平成 18 年度に「徳島市地球温暖化対策推進計画」を策定し、取組みを
進めています。
5 今後の取組み
わたしたちの身の回りから地球温暖化のような地球規模まで環境問題は広がりをみせています。
これは、わたしたちの暮らしそのものや通常の事業活動に起因するところが大きくなっているた
め、法律や規制による対応だけでは、解決が難しくなっています。
徳島市では、これらの環境問題の解決に向け、徳島市環境基本計画や徳島市地球温暖化対策推
進計画に基づき環境施策を積極的に展開するとともに、重要な役割を担っている市民、事業者の
皆さんと連携・協働を図りながら取組みを進めていきます。
-5-
3
環境施策の総合的な推進
1 徳島市環境調整会議
徳島市の環境保全施策を総合的・計画的に推進するために、市役所内の関係部局が、連携・
調整し、必要な事項について審議する環境調整会議を設置しています。会議は、副市長及び各
部局の長により組織され、環境基本計画やエコオフィスプラン、環境基本条例等の環境に関す
る施策の策定・実施にあたり、関係部局相互の総合調整を図っています。
2 徳島市環境基本条例
徳島市では、良好な環境を確保し、次の世代に引き継ぐために、「徳島市環境基本条例」を
平成 15 年 3 月に制定し、4 月より施行しています。
前文と全 28 条から構成されるこの条例は、徳島市の環境施策の基本となる法的な枠組みと
なるもので、環境を守り(保全)、より良く(創造)していくための基本的な考え方を基本理
念として示したほか、基本理念を実現するための市・事業者・市民の役割や推進すべき市の環
境施策の基本的な事項について定めています。
(1) 基本理念
・健全で恵み豊かな環境を確保し、将来の世代へ引き継ぐ
・人と自然との共生及び環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築を目指す
・地球環境保全を積極的に推進する
(2) 基本理念の実現に向けた各主体の役割
[市の役割]
・自然的・社会的条件に応じた環境の保全と創造に関する施策を策定し、実施すること
・施策の実施に伴う環境への負担をできる限り減らすこと
[事業者の役割]
・事業活動に伴う環境への負担をできる限り減らすこと
・市が行う環境の保全と創造に関する施策に協力すること
[市民の役割]
・日常生活に伴う環境への負担をできる限り減らすこと
・市が行う環境の保全と創造に関する施策に協力すること
(3) 基本的な環境施策
◎環境基本計画
本市の環境施策の総合的・計画的な推進を図るため、環境の保全と創造に関する基本
的な計画を策定し、公表します。
-6-
◎環境の保全と創造のための施策
事業等の立案及び実施における環境配慮や河川等の水質の保全、環境の保全と創造に
関する教育及び学習の振興等の施策のほか、毎年 6 月 1 日から 7 日までを「徳島市民環
境週間」と定め、期間中、市民や事業者の皆さんに環境に配慮した積極的な取組みを呼
びかけていきます。
◎地球環境保全
人類の生活基盤である地球環境を将来にわたって守るために、地球環境保全への取組
みを推進します。
◎施策の推進体制の整備
広範多岐にわたる環境施策を総合的に推進する庁内体制のほか、事業者や市民の皆さ
んと連携して推進する体制を整備します。
3 徳島市環境基本計画
徳島市では、環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために、平成
22 年を目標年次とした徳島市環境基本計画を平成 14 年 10 月に策定しました。
基本計画では、長期的な視野にたった望ましい環境像とその実現のための目標及び施策、施
策の推進方策、市・市民・事業者の自主的に取り組む環境保全のための配慮事項を示していま
す。
(1) 基本計画の目的と位置づけ
①
第 3 次徳島市総合計画の基本理念「自立と共生の中に、新しい豊かさを創造する市民参
加都市・徳島」を実現するために環境面から具体的方法を示すものです。
②
市、市民、事業者などがそれぞれの役割分担と協力のもとに、長期的な視野にたった望
ましい環境像、その実現に向けての目標及び施策、施策の推進方策、各主体が環境に配慮
した行動に取り組むための配慮事項などを定めることにより、良好な環境を将来の世代に
わたって確保し、環境への負荷の少ない持続的発展可能な社会の構築を目指します。
(2) 基本計画の対象
①
対象とする地域は、徳島市全域とします。
②
対象とする環境の要素は次のとおりです。
◇生活環境(水質、大気、悪臭、騒音、振動、有害化学物質など)
◇自然環境(気象、地形・地質、動植物、自然景観など)
◇快適環境(土地利用、都市環境、歴史的・文化的環境など)
◇地球環境(地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、廃棄物など)
(3) 基本計画の目標期間
21 世紀半ばを見据えた上で、第 3 次徳島市総合計画との整合及び着実な推進を図るため、
目標年次は総合計画と同じ 2010 年(平成 22 年)とします。
-7-
(4) 基本計画の体系
本市の目指すべき望ましい環境の将来像(環境像)を設定し、その実現のために必要な目
標の柱として、5 つの基本目標と 18 の個別目標を設定しています。
望ましい
環境像
基本目標
個別目標
四国三郎“吉野川”に育まれた快適で安らぎのあるまち・とくしま
未来につなごう豊かな環境!地球や人を思い、
川や海をきれいにする
健康で安心でき
空気のきれいさ・さわやかさを維持する
る生活環境を保
静かな安らぎのあるまちをつくる
ちます
新しい化学物質による環境汚染を防止する
生物多様性が確保できる環境を保全する
豊かな自然と共
自然とふれあう場をつくる
生するまちにし
ます
水と緑に囲まれた自然景観を保全する
自然との調和を考慮した土地利用を図る
自然環境と一体をなしている歴史的環境を
保全する
潤いと安らぎの
ある快適環境を
まちの美化を推進する
つくります
人と環境に配慮した交通体系を整備する
自然災害など緊急時の安全を確保する
地球温暖化対策を推進する
地球を思い、行
動する循環型社
環境に配慮した生活様式を推進する
会を目指します
廃棄物の減量化、再資源化を推進する
環境学習を推進する
市民参加と環境
環境保全活動を推進する
学習を推進しま
市民・事業者・行政が連携した環境保全活
動を推進する
す
-8-
(5) 基本計画の推進
徳島市環境調整会議において、計画の円滑な推進と進行管理を行うとともに、とくしま市
民環境懇談会を開催して、推進を図ります。
さらに、市の環境の状況や環境基本計画に基づいて市が講じた環境施策の実施状況、点検・
評価の結果などをまとめた年次報告書を作成し、公表します。
(6) 基本計画の進捗状況
①
定量目標達成に向けた進捗状況
計画の個別目標ごとに、平成 12 年を現況数値として、目標年度である 22 年度に達成を
目指す数値として 45 の定量目標を設定しています。
平成 20 年度末現在での定量目標の達成率は次のとおりですが、市民意識に関する目標値
など毎年度の把握が困難な目標が 10 あります。
なお、既に目標達成しているものは、新たに目標を達成し、取組みを進めています。
(達成率)※1
100%以上
20
※2
80%以上100%未満
6
60%以上80%未満
4
60%未満
5
未把握
10
※3
0
※達成率:
②
5
10
15
20
(平成 20 年度末の実績値-平成 12 年度現況値)
(平成 22 年度目標値-平成 12 年度現況値)
25
×
100
施策の実施状況
計画では基本目標・個別目標を達成するための施策として掲げている取組みについて、
平成 20 年度末現在での実施状況を整理しました。
計画策定後に新たに位置づけがされた取組みを含め、164 の取組みが実施中となってい
ます。(取組みの詳細については、「第 3 章
環境施策の実施状況」を参照してください。)
また、完了した取組みはこれまでに 28 となっています。
-9-
4 徳島市地球温暖化対策推進計画
徳島市では、徳島市環境基本計画及び平成 17 年 2 月に発効した京都議定書の目標達成など地
球温暖化対策の推進について定める「地球温暖化対策の推進に関する法律(以下「地球温暖化
対策推進法」という。)」に基づき、市域全体の温室効果ガスの排出削減に向け、市民、事業者、
市の各主体の取組みを進めていくことを目的とした「徳島市地球温暖化対策推進計画」を平成
19 年 3 月に策定しました。
本計画では、温室効果ガスの削減目標のほか、本市の地域特性を踏まえた 8 つの対策を設定
し、対策ごとに各主体別の具体的な取組みと目標値を掲げています。
(1) 計画期間
2007 年度(平成 19 年度)から 2012 年度(平成 24 年度)までの 6 年間
(2) 削減目標
平成 24 年度における徳島市域から排出される温室効果ガスを平成 2 年度と比較して概ね
6%削減します。
(3) 施策体系
(家庭部門の対策)
対策1:家庭における省エネルギー型ライフスタイルの確立
(家庭部門の対策)
温室効果ガス削減目標の達成に向けた取り組み
対策2:市民参加と環境学習の推進
(産業・業務部門の対策)
対策3:環境負荷の少ないビジネススタイルの確立
(業務部門の対策)
対策4:市の温室効果ガス排出削減に向けた率先行動
(運輸部門の対策)
対策5:環境に配慮した交通体系づくり
(廃棄物部門の対策)
対策6:資源循環型社会の構築
(社会資本の整備における対策)
対策7:省エネルギー型のまちづくり
(温室効果ガスの吸収源対策)
対策8:温室効果ガスを吸収する緑化対策の推進
- 10 -
(4) 平成 20 年度の施策の実施状況
家庭部門における温暖化対策として、広報紙等による情報提供や環境家計簿の普及、エコ
ライフモニターの募集を行ったほか、こどもエコチャレンジノートの作成・配布により子供
たちに日常の暮らしの中での配慮について呼びかけを行いました。
また、業務部門における温暖化対策を進めるため、市内の企業が取組み環境配慮の事例を
紹介したパンフレットを作成し、配布するとともに、計画に掲げた目標値の進捗管理のため
に実績値の把握・点検を行いました。(主な取組み実績については、「第 2 章
環境の現況」
の「7 地球の温暖化を防ごう」を参照してください。)
(5) 徳島市における温室効果ガスの総排出量
市内のエネルギー供給実績や各種統計データをもとに、市域から排出される温室効果ガス
の排出量の算定を行いました。
平成 20 年度に把握可能な直近の年である平成 18 年度における本市の温室効果ガスの排出
量は 187 万 6 千トンで、基準となる平成 2 年度と比べると約 6 万トン(約 3.3%)増加して
いますが、最も排出量が多かった平成 11 年度より約 23 万トン減っています。
平成 2 年度
(基準年度)
平成 24 年度
(目標年度)
平成 18 年度
(実績)
増減率
(H18/H2)
1,815
1,706
(基準年度比
で▲6.0%)
1,876
+3.3%
温室効果ガスの排出量
(千トン CO2)
市内の温室効果ガス排出量の推移
(単位:千トン)
2,400
温
室
効
果
ガ
ス
の
排
出
量
2,200
2,068
2,105
2,055
2,085
2,041
2,065 2,083
1,980
2,000
2,013
1,876
1,815
1,800
1,600
H2
9
10
11
12
- 11 -
13
14
15
16
17
18
(年度)
(6) 計画に掲げる目標の達成状況
実績値
指
目標値
標
平成 20 年度
平成 20 年度
平成 24 年度
家庭部門の対策
1
環境家計簿に取り組む世帯の数(年間)
54
100
300
2
環境関連のNPO数(累計)
35
-
75
3
環境教室の参加者数(年間)
1,275
900
6 年間で 5,400
4
地球温暖化対策地域協議会の数(累計)
1
-
3
5
環境リーダーの登録数(累計)
63
-
100
産業・業務部門の対策
6
環境管理システム導入事業所件数(累計)
1
6
6 年間で 36 増やす
7
エコファーマー数(累計)
58
-
75
8
農産物直販所の数(累計)
13
-
15
9
市役所からの温室効果ガスの削減量(㌧)
3,815
-
1,640 以上
10
省エネ型道路照明の設置数
15
-
6 年間で 150 増やす
0.3
-
6 年間で 7.8 増やす
未把握
-
50 以下
168
690
6 年間で 7,390 増やす
3,676
3,600
6 年間で 22,300 増やす
197
100
300
運輸部門の対策
11
自歩道の整備距離(km)
12
通勤時の自家用車利用率(%)
13
クリーンエネルギー自動車等の導入台数
14
低燃費車の導入台数
15
ノーカーデーの実践者数(年間)
廃棄物部門の対策
16
焼却ごみの量(㌧)
84,756
87,400
82,200 以下
17
下水道整備面積(㌶、累計)
1,089
1,106
1,159
158,120
90,000
6 年間で 540,000 増やす
1,259
320
6 年間で 2,000 増やす
社会資本の整備における対策
18
省エネ法に基づく建築物の届出面積(㎡)
19
高効率給湯器の設置件数
20
住宅用太陽光発電システムの設置件数
97
180
6 年間で 1,140 増やす
21
住宅用太陽熱利用システムの設置件数
0
20
6 年間で 120 増やす
温室効果ガスの吸収源対策
22
緑地の確保量(%)
7.0
-
18.4
23
高木の植栽数(本)
31
50
6 年間で 300 増やす
24
二酸化炭素吸収量算入対象森林面積(㌶、累計)
576.5
571
623
備考 1 表中の6年間とはH19~24 年度までの期間です。
2 「13 クリーンエネルギー自動車等の導入台数」「14 低燃費車の導入台数」は、県内データを市内の
データに按分して算出しています。
- 12 -
5 徳島市エコオフィスプラン
市役所では、業務の中で電気や燃料、印刷用紙等を大量に使用しており、それだけ温室効果
ガスも多く排出することになります。
徳島市では、地球温暖化対策推進法に基づく「徳島市エコオフィスプラン」により、一事業
者、一消費者として無駄な電気等エネルギーや公用車の燃料使用量の削減に取り組んでいます。
(1) 計画期間
平成 18 年度~平成 22 年度
(2) 削減目標
平成 22 年度までの期間で、平成 16 年度と比べて温室効果ガスの排出量を
4.0%削減(全庁)
(3) 範囲
市役所で行う全ての業務
(4) 主な取組み
①電気等エネルギー使用量の削減
②公用車の燃料使用量の削減
③エネルギー等の有効活用
④事務用品の購入量の削減、環境配慮型製品の購入・使用
⑤コピー、印刷用紙等の使用量の削減
⑥環境に配慮した施設整備・管理、工事
⑦廃棄物の減量・リサイクルの推進
⑧意識啓発
⑨大規模施設の排出削減
(5) 平成 20 年度の実施内容
温室効果ガスの排出量を削減するためには、職員一人ひとりの取組みが不可欠となること
から、庁内環境情報紙の発行、職員研修の実施、ポスターやステッカーの掲示による啓発を
行い、エネルギー使用量の削減、ごみの減量・分別の徹底、環境配慮型製品の優先調達(グ
リーン購入)
、エコドライブ等の取組みを推進しました。
また、7 月 7 日の「クールアース・デー」
に併せて、夜 8 時から 10 時までの 2 時間、
市のライトアップ施設を消灯するとともに、
本庁舎では早めの退庁と執務室の消灯に取
り組みました。
このほか、良好な日照条件を持つ地域の
特性を活かし、太陽の光エネルギーを利用
した発電システムを平成 15 年度に本庁舎
( 100kW )、 平 成 19 年 度 に 市 民 病 院
(4.5kW)に設置し、発電した電力を照明
機器等の電力の一部として利用しています。
平成 20 年度発電量は本庁舎で 104,238kWh、
市民病院で 2,262kWh でした。
- 13 -
徳島市庁舎太陽光発電システム
(6) 温室効果ガス削減目標の達成状況
平成 20 年度に市役所から排出された温室効果ガス量は 31,448,066kg-CO2 であり、基準と
なる平成 16 年度と比べて▲10.8%の削減となっています。
これは燃料価格の高騰により、設備の効率的使用・運転、節電や冷暖房機器の使用削減な
ど、省エネの取組みが徹底されたことが排出量減少の主な要因であると考えられます。
平成 16 年度
(基準年度)
平成 22 年度
(目標年度)
平成 20 年度
(実績)
増減率
(H20/H16)
35,263,137
基準年度比で
▲4.0%
31,448,066
▲10.8%
温室効果ガスの排出量
(kg-CO2)
(7) 環境に配慮した行動目標の達成状況
徳島市の事務・事業のうち、本庁舎については、エネルギー・資源の使用抑制など、環境
負荷の低減に向けて個別目標を設定しています。
平成 20 年度は、数値目標 6 項目のうち、5 項目で目標値を上回っています。
平成 16 年度
(基準年度)
平成 22 年度
目標
平成 20 年度
(実績)
増減率
(H20/H16)
電気使用量
3,058,420kWh
基準年度比で
▲2.7%以上
2,900,040kWh
▲5.2%
灯油使用量
193,503ℓ
基準年度比で
▲8.1%以上
120,064ℓ
▲38.0%
88,834ℓ
基準年度比で
▲2.3%以上
80,345ℓ
▲9.6%
公用車の燃料使用量
文具類のグリーン
購入率(※)
用紙類の使用枚数
(A4 換算)
86%
100%
49,644,799 枚
廃棄物のリサイクル
率
※グリーン購入率(%)=
基準年度比で
▲2.0%以上
55%
46,743,874 枚
60%以上
71%
(A:環境配慮型適合品の購入量)
(B:グリーン購入対象品目の購入量)
×100
平成 20 年度の実施状況調査結果は、A=30,692 点、B=35,520 点でした。
- 14 -
▲5.8%
6 環境マネジメントシステム
本市では、「徳島市環境基本計画」「徳島市エコオフィスプ
ラン」の進行管理並びに公共事業及びその他の環境に大きい
負荷を与える事務事業を環境面から管理するとともに、外部
の審査機関による審査を取り入れることで、より一層の実効
性の確保を図るために、環境マネジメントシステムの国際標
準規格である ISO14001 の認証を取得しました。
また、平成 19 年度には登録の更新を行うとともに、毎年度
の環境マネジメントシステムの運用では、徳島市環境方針に
基づき、重点管理を行う事務事業の特定、特定した事務事業
の環境目的及び目標の設定等を行い、達成に向けて取組みを
進めるとともに、職員研修の実施、取組みについての点検の
実施、点検結果に基づく改善を行っています。
(1) 登録日
平成 16 年 11 月 25 日
(平成 19 年 11 月 25 日更新)
(2) 登録範囲
徳島市役所本庁舎の組織が行う事務事業活動
(3) 適用規格
JISQ14001:2004 / ISO14001:2004
(4) 審査登録機関
日本検査キューエイ株式会社(JICQA)
(5) 運用結果(平成 20 年度)
年度目標の達成状況
法規制等の遵守状況
管理事業数
目標達成率
法規制等数
遵守率
164
98%
-
-
オフィス活動※
5
100%
-
-
公共事業
75
100%
69
100%
その他の活動
14
100%
14
100%
環境に有益な活動
※オフィス活動は「庁舎での電気等の使用」
「庁舎での廃棄物の排出」
「日常的な公用車の管理及び運行」
「庁舎での用紙・印刷物その他紙類の使用」「庁舎での物品の調達」の 5 区分
◇ISO14001 に基づく環境マネジメントシステムの仕組み
ISO14001 は、企業活動が環境に及ぼす影響を最小限にくい止めることを目的に、環
境を管理するための仕組みとして国際的な標準を定めたルールであり、14001 は規格
番号となっています。
この規格は、組織の最高経営者が「環境方針」を策定し、その実現に向け、目的・
目標を設定した「計画(Plan)」を「実施及び運用(Do)」し、結果を「点検及び是正
処置(Check)」した上で、「見直し(Act)」を繰り返す「PDCA サイクル」により継
続的な改善を図り、環境活動を推進することを要求しています。
- 15 -
徳島市環境方針
1
基本理念
徳島市は、吉野川や眉山などの自然に恵まれた環境のもと発展を続けてきました。
しかし、発展を支えてきた都市の活動は、豊かな生活をもたらした反面、資源やエネ
ルギーを大量に消費し、
廃棄物を大量に排出した結果、環境への負荷を著しく増大させ、
地域の環境のみならず、地球全体の環境に影響を及ぼすまでにいたっています。
私たちは、この恵み豊かな徳島の環境を損なうことなく、より良いものとして将来の
世代に引き継いでいかなければなりません。
市では、このような認識のもと、
「快適で安らぎのあるまち・とくしま」を将来に引き
継ぐため徳島市環境基本条例を制定し、これに基づく徳島市環境基本計画により、環境
の保全及び創造に関する施策を総合的、計画的に推進しています。
また、自らが事業者、消費者の立場から市の事務・事業に伴う環境負荷を低減するた
めに、徳島市エコオフィスプランを実施し、省資源・省エネルギー対策に取組んできま
した。
今後、なお一層これらの取組みを効果的、継続的に推進するため、環境マネジメント
システムの国際規格である ISO14001 を導入し、全職員の環境意識の自覚と実践を確保
するとともに、市民・事業者への先導的な役割を果たしていきます。
2
基本方針
(1) 環境に有益な取組み及び環境に負荷を与える取組みについて環境目的及び環境目
標を定め、環境をより良くするため定期的な見直しを行い、システムの継続的な改善
を図ります。
①
環境に有益な活動
徳島市環境基本計画に基づき環境に有益な取組みを推進します。
② オフィス活動
本庁舎におけるオフィス活動に伴い生じる環境負荷の低減を図ります。
③ 公共事業
公共事業の執行に伴い生じる環境負荷の低減を図ります。
④ その他の活動
オフィス活動、公共事業の他の環境に大きい負荷を与える事務・事業に伴い生じ
る環境負荷の低減を図ります。
(2) 環境に関連する法令、条例等を遵守し、環境汚染の未然防止に努めます。
(3) 職員一人ひとりが率先して環境に配慮した行動を実践するよう、全職員に環境方針
を周知するとともに、広く公表します。
平成 16 年 8 月 8 日
徳島市長
- 16 -
原
秀樹
7 環境情報の提供
本市では、市民の皆さんの環境に関する関心を高め、知識を深めていただくとともに、市民・
事業者・市の各主体が連携を図り、環境保全に向けた積極的な取組みを行っていくために、環
境に関する情報を収集し、徳島市ホームページ(http//www.city.tokushima.tokushima.jp)、
環境報告書、広報とくしまのほかパンフレットや各種イベントを通じて提供を行っています。
[情報の内容例]
・環境基本計画の内容
・環境基本計画の推進体制
・市による環境施策の実施状況
・市民、事業者の配慮事項及び取組み事例
・環境基本計画(定量目標など)の進捗状況
・最新の環境情報(水質、大気など)
・環境教室などの開催
徳島市ホームページ「環境保全課」のページ
●インターネット上の環境情報
分野
URL
内容
環境政策一般
環境統計集
発信者
http://www.env.go.jp/
http://www.env.go.jp/doc/toukei/
index.html
環境省
環境白書・循環型社会白書
http://www.env.go.jp/policy/hakusyo
こどものページ
http://www.env.go.jp/kids/
とくしまの環境
http://www5.pref.tokushima.jp/kankyo/
徳島県
EIC ネット(環境情報一般)
http://www.eic.or.jp/
(独)国立環境研究所
環境らしんばん
http://plaza.geic.or.jp/
地球環境パートナーシップ
環境配慮型
Re-style
http://www.re-style.jp/
環境省
のくらし
グリーン購入
http://www.gpn.jp/
グリーン購入ネットワーク
http://www.team-6.jp
環境省
総合
地球温暖化一般
(チームマイナス 6%)
地球温暖化
ごみ・
リサイクル
地球温暖化一般
http://www.jccca.org/
省エネルギーに関する情報
http://www.eccj.or.jp/
新エネルギーに関する情報
http://www.nedo.go.jp/
ごみ・リサイクル一般
http://www.cjc.or.jp/
インターネット自然研究所
http://www.sizenken.biodic.go.jp/
自然大好きクラブ
http://www.env.go.jp/nats/index.html
自然環境
全国地球温暖化防止活動推
進センター
(財)省エネルギーセンター
(独)新エネルギー・産業技術
総合開発機構
(財)クリーンジャパンセン
ター
環境省
資料:「環境白書」環境省ほか
- 17 -
- 18 -
第2章
環
境
の
現
況
1
豊かな自然
2
きれいな水に
3
生活排水対策
4
澄んだ空気に
5
迷惑な音や振動をなくそう
6
化学物質による環境汚染を防ぐために
7
地球の温暖化を防ごう
8
市民参加による環境学習活動
9
公害苦情への対応
- 19 -
1
豊かな自然
1 地形・地質
徳島市の地形は、主に四国山地の東端にあたる山地と吉野川や勝浦川による三角州、デルタ
ファン、谷底低地などの平地からなりたっています。
市域では、北部から中部にかけては吉野川に
沿って徳島平野が広がっているほか、市域のほ
ぼ中央には徳島市のシンボル的存在となって
いる眉山(標高 290m)、南部には四国山地に
属する標高 773.0m の中津峰山をはじめとする
山々がみられます。
また、東端の海岸部では、砂浜海岸だけでな
く、山地が直接、海に臨む岩礁性海岸もみられ、
多様な地形を有しています。
地質は平野を形成している沖積層と、山地を
形成している堆積岩層に大きく分けられ、吉野
川の土砂の運搬・堆積によって形成された沖積
層は市域北部にみられます。その南に発達する
堆積岩層は北から三波川帯、御荷鉾帯、秩父北
帯と呼ばれる地質構造の異なる 3 つの地帯に
[徳島市の地質]
区分されています。
2 植生(植物)
市域の植生は、薪炭林として繰り返し伐採され、スギやヒノキが植林された代償植生にほと
んど置き換えられています。
自然植生は、伐採等による人の影響のない植生であり、市域では、シイやカシなど常緑広葉
樹の林が含まれます。このほかの自然植生としては、城山のホルトノキ群落、主要河川の下流
から河口にみられるヨシ群落、勝浦川河口のハママツナ-ハマサジ群落、小松海岸や勝浦川河
口のコウボウムギ群落が挙げられます。特に城山のホルトノキ群落はホルトノキ、クスノキな
どの常緑広葉樹の高木林で九州、四国など温暖な地域の海岸付近に成立しますが、まとまった
面積でみられるものは全国的にも少なく重要なものとなっています。ホルトノキは昭和 59 年
に「市民の木」として制定されています。
また、市域では山地に生息するエビネ、河川や海岸などの水辺に生息するヨシやクロモなど
172 科 1,514 種の植物種がこれまでに確認されています。
3 動物
(1) 鳥類
これまでに 55 科 254 種の鳥類が確認されていますが、干潟や海岸、ハス田、水田など多
様な水辺があるため、水辺に飛来するガンカモ類、カモメ類、シギ・チドリ類が多く見られ
- 20 -
ます。
特に広い干潟が出現する吉野川河口は、平成 8 年のラムサール条約締約国会議で勧告とし
て採択された、シギ・チドリ類とその生息地を通じて保全する取組みである東アジア・オー
ストラリア地域シギ・チドリ類重要生息ネットワークに参加しており、国内でも有数のシギ・
チドリ類の飛来地として知られています。
また、市中心部に位置する眉山においても多くの鳥類が確認されており、市街地周辺では
通常みられないような森林に生息するアオゲラが確認されています。
(2) 昆虫類
昆虫類は、様々な環境に適応した非常に種類の多い生き物で、本市ではベーツヒラタカミ
キリやミカドアゲハなど自然性の豊かな森林に生息する昆虫や、ルイスハンミョウやオオヒ
ョウタンゴミムシなど河口干潟や砂浜海岸に生息する昆虫など 249 科 1,747 種が確認されて
います。
また、河川では山麓の小河川や渓流に生息するトンボ類が多く確認されたほか、ゲンジボ
タルが確認されています。
(3) 両生類・爬虫類
これまでに両生類は 7 科 14 種、爬虫類は 8 科 17 種が確認されています。
両生類では、市域の地形が比較的低い山地により構成されていることから、水田や耕作地
に生息するアマガエルやトノサマガエル、山地と耕作地が接するような環境に生息するカス
ミサンショウウオといった平地や低山地に生息する種が多いという特徴があります。
一方、爬虫類では、低地のため池や水路に見られるクサガメやシマヘビ、草地や林縁など
開けた環境の地表近くに住み、昆虫などを捕食するカナヘビやトカゲが身近にみることがで
きます。
また、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されているアカウミガメは、県南
の海岸で産卵することが知られていますが、市内でも小松海岸で産卵の記録があります。
(4) 哺乳類
これまでに哺乳類は、12 科 25 種が確認されています。
徳島市では市街地に眉山が隣接しているため、森林に生息する種の割合が高いという特徴
があり、ニホンリスやムササビが確認されています。
また河川敷や農耕地などの草地では全国的に減少傾向にあるカヤネズミの生息が確認され
ていますが、これは河川敷にイネ科の草地が発達する徳島市の河川の環境を反映したもので
す。
(5) 魚類
これまでに魚類は 71 科 236 種が確認されています。
淡水域では、コイ、ギンブナ、オイカワなどのコイ科の魚が多く確認されていますが、農
地の整備や水路の改修等により、生息場所が少なくなってきたメダカや自然環境がよく保全
された渓流域にすむナガレホトケドジョウなども確認されています。
一方、汽水域では、スズキ、キチヌ、ボラのほか、吉野川や勝浦川の河口に大きな干潟が
発達しているため、ハゼの種類が非常に豊富という特徴があります。
- 21 -
2
きれいな水に
1 河川の汚濁
水は地球上を循環しており、水環境の保全は人類のみならず、生物全体が生きていく上で非
常に重要です。
徳島市内には、「四国三郎
吉野川」をはじめ、一級河川 26、二級河川 7、準用河川 3 及び
普通河川 102 のあわせて 138 河川が流れています。
市内の河川は昭和 30 年以降、工場排水が原因で水質汚濁が急速に進みましたが、昭和 45 年
に制定された水質汚濁防止法等により工場・事業場からの排水は厳しく規制されるようになっ
たため、水質は大きく改善されました。一方、住宅密集地の近くを流れる中小の河川では、周
辺から流れ込む生活排水の影響により、水質の汚濁が進んでいます。
徳島市では河川の汚濁状況を把握するために、定期的に水質調査を実施しています。
●環境基準
環境基本法では、水質汚濁に関して「人の健康の保護に関する環境基準」
(健康項目)と「生
活環境の保全に関する環境基準」
(生活環境項目)を定めています。健康項目は、河川・海域
などの全ての公共用水域に一律に基準が定められており、生活環境項目については、水域ご
とに利水目的に応じて類型を定め、類型ごとの基準値を設定しています。
●環境基準の達成状況
河川では、生活環境項目の汚れの指標である BOD(海域では COD)により、環境基準の
評価を行います。市内では、吉野川、今切川、新町川水域及び勝浦川下流が河川として、ま
た勝浦川河口が海域として類型指定されていますが、平成 20 年度は、いずれの地点において
も環境基準を達成しています。健康項目(カドミウム、水銀等)については、河川・海域の
いずれの調査地点からも検出されず、全水域で環境基準を達成しています。
河川・海域の水質と環境基準値
河川
環境基準値
類型
(BOD)
H18
H19
H20
吉野川大橋
A
2mg/ℓ以下
1.2
1.7
1.9
鯛浜堰上流
C
5mg/ℓ以下
1.8
2.0
1.4
加賀須野橋
B
3mg/ℓ以下
1.0
1.4
1.3
新町橋
C
5mg/ℓ以下
2.5
2.9
2.6
旧漁連前
B
3mg/ℓ以下
1.5
2.1
2.3
勝浦川
飯谷橋
A
2mg/ℓ以下
<0.5
0.5
0.5
勝浦川河口
勝浦浜橋
B
3mg/ℓ以下
1.8
2.2
1.9
河川名
吉野川
今切川
河川
新町川
海域
※
測定地点名
測定結果(BOD75%値)
BOD75%値とは、環境基準を評価するための数値であり、年間 12 回の測定値を低い順から
並べて 75%の位置(9 番目)にくる値のことです。吉野川大橋は補助点です。
海域の数値は全て COD です。
- 22 -
●主な河川の水質
BOD経年変化(年間平均値)
①新町川
5
「水の都・徳島」のシンボル新町川は、
新町川 新町橋
昭和 40 年頃は、工場や家庭からの排水
新町川 旧漁連前
4
30mg/ℓ前後もあり、魚の住むことが出
来ない「死の川」とまで呼ばれていまし
た。
BOD (mg/L)
の影響で汚染が進んだため、BOD は
その後は、工場排水の規制や下水道整
3
2
1
備、吉野川の水を導水する新町川浄化ポ
0
ンプ場の設置などにより、水質は大きく
10
11
12
13
14
改善され、新町橋付近でも多くの魚をみ
15
16
17
18
19
20
年度
ることができるようになりました。
現在でも、夏になると植物プランクトンの影響により、水が赤く変色することがありま
すが、BOD は年平均で 2~3mg/ℓ前後で推移しており、水質は良好な状態です。
BOD経年変化(年間平均値)
②新町川水系の他河川
16
下水道未整備地域を流れる田宮川や
14
徐々に改善されており、BOD は年平均
12
で 4mg/ℓ程度となっていますが、依然、
水の汚れが見られます。
大岡川は、平成 10 年頃まで汚濁が進
BOD (mg/L)
冷田川の水質は、10 年前と比べると
助任川 福島橋
田宮川 島田石橋
大岡川 大岡新橋
冷田川 冷田橋
10
8
6
み、市内で最も汚れている河川の一つで
4
したが、平成 11 年以降、周辺の下水道
2
整備が進んだため、水質は大きく改善さ
0
10
11
12
13
14
れています。
15
16
17
18
年度
BOD(生物化学的酸素要求量)と COD(化学的酸素要求量)
BOD は、水中の有機物などが微生物により酸化・分解される際に消費される酸素量
のことです。一方、COD は、有機物などが過マンガン酸カリウムにより化学的に酸化・
分解される際に消費される酸素量のことです。
どちらも水の汚れを表す指標であり、数値が大きくなるほど水が汚れています。
BOD は河川、COD は海域や湖沼の汚れ具合を示す指標として用いられています。
コイやフナなどの魚が住むためには、BOD5mg/ℓ以下の水質が必要といわれています。
- 23 -
19
20
BOD経年変化(年間平均値)
③吉野川
5
県内最大の河川であり、上水道、工業
吉野川 吉野川大橋
水質の経年変化をみると、BOD は 1
~2mg/ℓ前後で良好な水質を保ってい
BOD (mg/L)
用水、かんがい用水等として広く利用さ
れています。
吉野川 送電線下
4
3
2
ます。吉野川は水量が豊富であるため、
1
水質も安定しています。
0
10
11
12
13
14
15 16
年度
17
18
19
20
BOD経年変化(年間平均値)
④勝浦川
5
県内の二級河川の中で最も大きな河
勝浦川 飯谷橋
流域に工場等の汚染源が少ないため、
BOD は 1mg/ℓ以下と良好な水質を保っ
BOD (mg/L)
川で、農業用水、上水道等に利用されて
います。
勝浦川 江田潜水橋
4
3
2
ています。
1
0
10
11
12
13
14
15 16
年度
17
18
19
20
2 工場・事業場の排水規制
(1) 排水規制制度の概要
①排水濃度の規制
瀬戸内海環境保全特別措置法、水質汚濁防止法、徳島県生活環境保全条例により定めら
れた施設(特定施設)を設置している工場・事業場は、施設の内容等を届け出る(瀬戸内
法は許可手続き)義務があり、そのうち 1 日の排水量が 50m3 以上、またはカドミウムや
シアンなどの有害物質を排出する工場・事業場は、排水基準が適用され、水質の規制を受
けます。
排水基準には、国が定めた基準(一律基準)と徳島県生活環境保全条例により、業種等
に応じて定めた厳しい基準(上乗せ基準)があります。
市内には法・条例に基づく届出工場・事業場が 757 あります。(平成 20 年度末現在)
②排出総量の規制
瀬戸内海のように閉鎖性水域の水質改善を図るためには、水域に流入する汚濁の総量を
削減する必要があります。そこで、瀬戸内海の関係府県の区域には、COD や富栄養化の原
因となる窒素含有量及びりん含有量について総量規制制度が導入されています。
総量規制は、1 日あたりの平均的な排水量 50m3 以上の特定事業場に対して、排水量に各
項目の濃度を乗じて得た許容限度として、各事業場に負荷量が割り当てられます。市内に
は対象となる事業場が 111 あります。
(平成 20 年度末現在)
- 24 -
(2) 監視・指導の状況
徳島市では、排水基準の適用を受ける工場・事業場に対して、定期的に立入調査や排出水
等の水質検査を行っており、排水基準の違反が確認された場合には、違反原因の究明や改善
対策について報告を求め、違反が再発しないよう指導しています。
また、規制のかからない事業場に対しても、汚水処理施設の設置や排水管理方法等につい
て指導を行っています。
3 地下水
地下水は、水質が良好で安定した水源であるため、生活用水や工業用水、農業用水などに広
く利用されてきました。しかし、近年、身体に悪影響を及ぼすテトラクロロエチレン、トリク
ロロエチレンなどの化学物質が工場やクリーニング店から排出され、地下水を汚染しているこ
とが全国各地で判明し、大きな問題となっています。また畜産由来による地下水の硝酸性窒素
及び亜硝酸性窒素の基準超過も全国的にみられます。
徳島市では、有害物質による地下水汚染の未然防止を図るため、工場・事業場に対して有害
物質の取り扱い方法について指導を行っています。
また、平成元年度から、地下水の水質調査を実施し、汚染状況の監視を行っていますが、全
ての項目で、良好な水質を保っています。
4 海水浴場の水質
小松海岸は市街地から近い距離にあるため、海水浴、釣り、サーフィンなどのマリンスポー
ツの場だけでなく、市民の憩いの場としても親しまれています。
徳島市は、海水浴場の開設期間前と期間中の 2 回、水質検査を行っています。
その結果、平成 20 年度の水質は開設前、期間中のどちらも国の定めた判定基準の適 AA で、
水浴に適した良好な水質でした。
5 土壌汚染対策
土壌が、有害物質等に汚染されると、汚染された土壌や地下水を摂取することによる人への
健康への影響のほか、農作物や植物の生育阻害、生態系への影響などが起こる恐れがあります。
また、土壌はいったん有害物質等に汚染されると、汚染物質が蓄積され、汚染が長期にわたる
という特徴があります。
徳島市では、工場に対して水質汚濁防止法による立入調査や有害物質の取り扱い等について
指導を行い、土壌汚染の未然防止に努めるとともに、土壌汚染に関する情報が適切に開示され
るよう事業者や土地の所有者に指導を行っています。
また、土壌汚染対策法の周知を図るため、パンフレット「土壌汚染対策法のしくみ」の配布
を行いました。
- 25 -
3
生活排水対策
1 生活排水とは
家庭や事務所で使われ排出される水のことを「生活排水」といいます。生活排水は、トイレ
からのし尿排水と炊事や洗濯、風呂などからの生活雑排水に分けられます。このうち、し尿排
水はすべて下水処理場やし尿処理施設、浄化槽などで浄化後、河川に放流されます。
一方、生活雑排水は、徳島市の場合、その 40%が浄化されずにそのまま河川に流されており、
河川を汚す大きな原因となっています。
徳島市では、平成 3 年に水質汚濁防止法に基づく生活排水対策重点地域の指定を受け、河川
の汚染を防止するために、生活排水対策に積極的に取り組んでいます。その取組みとして、市
内各地での研修会の開催や教材、パンフレットの配布、市民参加による運動の展開を図り、意
識啓発と水質浄化実践活動の継続に努めています。
●1日に出す水の汚れの量
1 人が 1 日に出す水の汚れは、BOD で 43g
ですが、このうち、生活雑排水による水の汚れ
が 30g(70%)を占めています。さらに生活雑
排水の中でも、炊事による排水の汚れが 17g と
最も大きくなっています。
し尿は、し尿処理場等で処理されて排出され
ていますが、生活雑排水のほとんどが未処理で
排出されています。
●食べ残しの食品による汚れ
例えば、米のとぎ汁(2ℓ)を魚のすめる程
魚がすめる水
度の水質(BOD:5mg/ℓ)にうすめるために
質にするため
は浴槽 4 杯分(約 1,200ℓ)の水道水が必要で
これだけ捨てると
に必要な水の
す。米のとぎ汁、みそ汁、ラーメンの残りの
量は浴槽(300
スープ、食べ物のかすなど普段、私たちが台
ℓ)何杯分?
4 杯分
所から何気なく流しているものが、河川や海
米のとぎ汁(2ℓ)
を汚す大きな原因となります。
みそ汁 1 杯(0.2ℓ)
4.7 杯分
牛乳 1 本(0.2ℓ)
10 杯分
水路を詰まらせたり、浄化槽などの汚水処理
ラーメンのスープ(0.2ℓ)
3.3 杯分
施設に悪影響を及ぼすおそれがあるので、絶
食用油(0.5ℓ)
330 杯分
特に食用油は、河川を汚すだけでなく、排
対に流さないようにしてください。
- 26 -
2 生活排水への取組み
(1) 徳島市生活排水浄化実践推進員の設置
河川の現状や家庭でできる浄化対策について市民の皆さんに積極的に理解してもらうため
に、生活排水浄化実践推進員の登録を行っています。推進員の役割は、町内会や住民グルー
プの会合、地域のイベント等において、積極的に川の流れや生活排水について学習する場を
設け、生活排水対策の普及を図るよう市民に働きかけを行うもので、平成 20 年度末現在で
104 人が登録し、活動しています。
(2) 家庭でできる水質浄化実践推進のための学習会開催
職員や生活排水浄化実践推進員が、町内会や婦人会など地域の集まりに参加し、生活排水
が河川の大きな汚染源であることや家庭での具体的な取組み事例を紹介し、生活排水の浄化
実践を呼びかけました。
また、推進員と協働で、生活排水浄化実践方法についての体験型学習会を実施することで
啓発効果の向上を図りました。
取組み方法
実施内容
実施状況
推進員 との協働に
よる体 験型学習会
の開催
・エコクッキング
(家庭でできる生活排水浄化実践の方法
体験、水循環、河川を汚す原因など)
開催数:3 回
参加者数:81 人
推進員 による啓発
活動
・学習会の開催
(生活排水対策の呼びかけなど)
・イベントの開催
(身近な川の水質検査指導など)
・地域広報紙への啓発文掲載
学習会の開催数:5 回
イベント開催数:2 回
広報紙掲載:1 回
推進員 意見交換会
の開催
・講和&ワークショップ
「私たちの食卓からみる水循環」
講師:環境カウンセラー 津川 なち子
・推進員活動事例紹介
開催日:
平成 21 年 3 月 5 日
参加者数:27 名
(3) 学校への支援
学校での学習資料として、簡易な水質調査器材やパンフレット等の提供を行うとともに、
講演などを行い、学校での取組みに対する支援を行いました。今後も、このような支援を積
極的に進めています。
(4) パンフレット「魚からみたとくしまの川」
過去の調査文献等により把握した身近な河川に住む魚の状況を紹介するとともに、魚を通
じて徳島市の水環境に関心をもってもらうため、パンフレット「魚からみたとくしまの川」
を 3,000 部作製しました。
(5) 広報活動
・
「広報とくしま」に、市内の河川の状況や家庭でできる水質浄化実践活動を呼びかける記事
を掲載しました。
・研修会並びに各種行事等において、生活排水対策に関するパンフレットを小学生から一般
にいたるまで幅広く配布し、身近な水環境保全を呼びかけました。
・地域イベントなどで台所の「水切り袋」を配布し、浄化の実践を呼びかけました。
- 27 -
4
澄んだ空気に
1 大気の汚染
大気汚染とは、工場や事業場、自動車から出される汚染物質により、人の健康や生活環境に
悪い影響が出るような状態をいいます。汚染物質は主に呼吸器を通して人体に入るため、呼吸
器疾患など人の健康を損なう場合や、植物に対して生育障害を及ぼすこともあります。
このような物質には、人の健康を守るために維持することが望ましい指標として、
「環境基準」
が定められています。
徳島市では、大気汚染を監視するため、大気の測定を行っていますが、各汚染物質の年平均
値は全国と同様に、近年はほぼ横ばいながら緩やかな改善傾向が見られます。
しかし、一部の幹線道路沿いでは、自動車の排出ガスの影響により二酸化窒素やベンゼン等
の濃度が高い状況にあります。
●環境基準
環境基本法により、大気汚染物質についての維持することが望ましい基準(環境基準)と
して、二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質、光化学オキシダント、一酸化炭素、トリ
クロロエチレン、テトラクロロエチレン、ベンゼン、ジクロロメタンの 9 物質について定め
られています。
●監視体制
市内には、一般的な大気汚染の状況を把握するための一般環境大気測定局[4 局:川内・
応神・徳島(新蔵)
・多家良]と道路周辺における状況を把握するための自動車排出ガス測定
局[自排徳島(新蔵)]の計 5 局を県市共同で設置しており、二酸化硫黄や二酸化窒素などの
大気汚染物質、風向・風速などを 24 時間連続で測定しています。
これらの測定局から得られたデータは、環境基準の適合状況や大気汚染に関する緊急時の
対策に利用されているほか、環境影響評価や広域的な汚染メカニズムの解明の基礎資料とし
て活用されています。
●環境基準の達成状況(平成 20 年度)
測定局
物質名
基準値
川内
応神
徳島
多家良
自排徳島
二酸化硫黄
0.04ppm(1 日平均値)以下
○
○
○
○
○
二酸化窒素
0.06ppm(1 日平均値)以下
○
○
○
○
○
浮遊粒子状物質
0.10mg/m3(1 日平均値)以下
○
○
○
○
○
光化学オキシダント
0.06ppm(1 時間値)以下
×
―
×
―
―
一酸化炭素
10ppm(1 日平均値)以下
―
―
―
―
○
トリクロロエチレン
200μg/m3(年平均値)以下
―
―
―
―
○
テトラクロロエチレン
200μg/m3(年平均値)以下
―
―
―
―
○
ベンゼン
3μg/m (年平均値)以下
―
―
―
―
○
ジクロロメタン
150μg/m3(年平均値)以下
―
―
―
―
○
3
(○:達成
- 28 -
×:非達成
-:測定データなし)
市内の二酸化硫黄経年変化(年間平均値)
●大気汚染物質の状況
①二酸化硫黄(SO2)
0.05
工場・事業場で使用する重油等の硫黄
ついても呼吸器系に影響があるといわれ
( ppm )
分を含む物質の燃焼に伴い発生します。
酸性雨の原因になるほか、人の健康に
一般局 平均
自排局
13 14 15 16 17
年度
18 19 20
0.04
0.03
0.02
ています。
0.01
測定した 5 局とも環境基準値を大きく
下回っています。
0
10 11 12
②二酸化窒素(NO2)
燃焼に伴い発生する物質で、自動車排
市内の二酸化窒素経年変化(年間平均値)
出ガスや工場、焼却炉などが主な発生源
0.08
となっています。
一般局 平均
二酸化窒素は、有害な光化学オキシダ
自排局
0.06
た、酸化性や腐食性が強く、人間、動植
物等に対して有害であることが知られて
( ppm )
ントをつくる原因物質の一つであり、ま
います。
0.04
0.02
測定した 5 局とも環境基準を達成して
0
いますが、国道 11 号の沿道にある自排徳
10 11
島局は、自動車排出ガスの影響により、
12
13 14
15 16 17 18
年度
一般局より高い傾向にあります。
◇簡易測定器による二酸化窒素調査
簡易測定による二酸化窒素の測定結果
(平成20年度 年間結果)
自動車の排出ガスによる大気汚染の影
0.03
交差点等 14 地点において二酸化窒素の簡
0.025
易測定器(フィルターバッジ)を用いた測
0.02
定を実施しています。
ppm
響を調査するため、毎月 1 回、道路沿道や
その結果、交通量の多い国道や県道の沿
道は、その他の地域に比べて二酸化窒素の
濃度が高い地点もありますが、環境基準値
を上回る濃度は検出されませんでした。
- 29 -
0.015
0.01
0.005
0
道路沿道(8)工場周辺(2)
公園(2) 住居・田畑(2)
測定地点の周辺の状況(測定地点数)
19 20
③浮遊粒子状物質(SPM)
市内のSPM経年変化(年間平均値)
大気中に浮遊している粒子状の物質の
うち、粒径が 10 ミクロン以下の小さいものを
0.2
一般局 平均
いいます。SPM は、微小であるため、大
0.15
えます。近年、大都市ではディーゼル車
の排ガスによる汚染が大きな問題となっ
( mg/m3 )
気中に長時間滞留し、気道または肺胞に
吸着しやすく、人の呼吸器に悪影響を与
自排局
0.1
0.05
たことから、自動車排出ガス規制が強化
されています。
0
環境基準を下回っており、年間平均値
10
11 12 13
も前年度と同じく低濃度となっています。
14 15 16
年度
17 18 19
20
市内の光化学オキシダント経年変化
(昼間の一時間値の年平均値)
④光化学オキシダント
0.06
自動車排出ガスや工場のばい煙などに
含まれる窒素酸化物や炭化水素などが強
0.05
い太陽光線を受けて光化学反応を起こし
0.04
痛くなったり、植物に悪い影響が出たりす
ることがあります。
( ppm )
たものです。濃度が高くなると目やのどが
0.03
全国的に環境基準の達成率が低く、徳島
0.02
市内でも環境基準を達成していません。特
0.01
に、夏期に高濃度になる傾向があり、注意
0
報が発令される場合があります。
10 11 12 13 14
15 16
年度
17 18
19 20
◇光化学オキシダント注意報の発令
大気中の光化学オキシダント濃度が一定
市内のオキシダント注意報発令件数
レベルを超えた場合には、「徳島県大気汚染
緊急時対策措置要綱」に基づき、注意報等
の発令が行われます。発令が行われると、
工場等では、ばい煙排出の削減等の対策が
行われます。
◆オキシダント注意報発令中は…
年度
件数
平成 16 年度
0
平成 17 年度
0
平成 18 年度
1
平成 19 年度
1
平成 20 年度
0
・病人や老人、子供などは、できるだけ屋外に出ないようにしてください。
・目やのどに刺激を感じた場合には、水道水等で速やかに洗眼、うがいをして、
市環境保全課又は徳島保健所へ連絡してください。
- 30 -
⑤その他の有害化学物質
市内の有害化学物質経年変化(年間平均値)
低濃度ながら長期間にわたってばく露
トリクロロエチレン
ベンゼン
することによって人への健康影響が懸念
6
では、環境基準が設定されているトリク
5
ロロエチレン、テトラクロロエチレン、
4
( μg/m3 )
される有害大気汚染物質について、市内
ベンゼン、ジクロロメタンの全ての物質
で環境基準を達成しています。ベンゼン
テトラクロロエチレン
ジクロロメタン
3
は測定を開始した平成 9 年から平成 15
2
年まで環境基準を超過していましたが、
1
ガソリンに含まれるベンゼン対策の強化
0
などにより改善が進み、平成 16 年以降、
12
環境基準を達成しています。
13
14
15
16
年度
17
18
19
20
2 酸性雨
工場や自動車などから排出された大気汚染
雨水のpHと降水量
物質(いおう酸化物、窒素酸化物など)が雨
降水量
より酸性の度合いが強い雨のことをいいます。
pH
5.4
3000
5.2
類の死滅や森林や農作物の枯死などがあり、
世界各地で大きな問題となっています。
日本では、土壌成分により酸性雨は中和さ
降水量(mm)
酸性雨の影響には、湖沼の酸性化による魚
5
2000
4.8
4.6
1000
4.4
れ、欧州や北米ほど深刻な状況ではありませ
4.2
んが、山間部などで杉林の立ち枯れが増えて
いるのは、酸性雨が原因の一つであるといわ
れています。
- 31 -
0
4
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
年度
pH
に取り込まれて、正常な大気中の雨(pH5.6)
3 悪臭
悪臭は、人に不快感や嫌悪感を与える臭いのことで、住民の衛生的で快適な生活環境に影響
を及ぼします。
一般的には、シンナー臭やし尿臭、物が腐った臭いなどが挙げられますが、たとえ好ましい
香りでも、高濃度に長時間さらされると悪臭として感じることもあります。
悪臭苦情の対象としては、工場からの塗装臭や畜産に起因する臭いのほか、近年では、飲食
店、マンションの浄化槽、ペットからの臭いに対するものも増えています。
悪臭は感覚公害であり、悪臭に対する評価には個人差があること、たとえ防止対策を行って
も人間の感覚が敏感であることなどから、完全に解決することが難しい公害です。
●規制基準
悪臭防止法により、アンモニア、メチルメルカプタンなど 22 物質が特定悪臭物質として定
められており、それぞれ排出濃度の許容限度としての規制基準値が定められています。
●特定悪臭物質と主な発生源
物質名
におい
主な発生源
物質名
におい
主な発生源
アンモニア
し尿
畜産事業場、化製場
イソバレルアルデヒド
甘すっぱい焦げ臭
焼き付け塗装工場
メチルメルカプタン
腐ったタマネギ
パルプ製造、化製場
イソブタノール
発酵臭
塗装工場
硫化水素
腐った卵
畜産事業場、パルプ製造
酢酸エチル
シンナー
塗装工場、印刷工場
硫化メチル
腐ったキャベツ
パルプ製造、化製場
メチルエチルケトン
シンナー
塗装工場、印刷工場
二硫化メチル
腐ったキャベツ
パルプ製造、化製場
トルエン
ガソリン
塗装工場、印刷工場
トリメチルアミン
腐った魚
畜産事業場、化製場
スチレン
都市ガス
化学工場、化粧板製造
アセトアルデヒド
刺激的な青ぐさい
化学工場、たばこ製造
キシレン
ガソリン
塗装工場、印刷工場
プロピオンアルデヒド
甘すっぱい焦げ臭
焼き付け塗装工場
プロピオン酸
すっぱいような刺
脂肪酸製造、染色工場
激臭
ノルマルブチルアルデヒド
甘すっぱい焦げ臭
焼き付け塗装工場
ノルマル酪酸
汗くさい
畜産事業場、化製場
イソブチルアルデヒド
甘すっぱい焦げ臭
焼き付け塗装工場
ノルマル吉草酸
むれたくつ下
畜産事業場、化製場
ノルマルバレルアルデヒド
甘すっぱい焦げ臭
焼き付け塗装工場
イソ吉草酸
むれたくつ下
畜産事業場、化製場
●悪臭防止の取組み
悪臭苦情に対して、原因究明のための現地調査や立入調査を行い、指導・助言等苦情解決
に向けて対応しています。また、化製場や廃棄物処理施設など、悪臭を発生する工場・事業
場に対して、定期的に立入調査や悪臭物質の濃度測定を行い、悪臭防止施設の改善や維持管
理などについて指導を行っています。
- 32 -
5
迷惑な音や振動をなくそう
1 騒音
騒音とは、一般的に「やかましい音」
「好ましくない音」をいいます。しかし、騒音は人によ
って感じ方に大きく違いがあり、ある人には快適な音でも別の人にとっては迷惑な音であった
り、また、同じ人でもその時の体調や心理状態によって感じ方が変わることもあり、どんな音
が騒音にあたるのか、一概には言えない難しさがあります。
騒音の大きさの例(単位:デシベル)
非常に静か
20
30
静
か
40
や か ま し い
50
60
70
80
非常にやかましい
90
100
110
列車が通るときのガード下
バスの車内
騒々しい街頭
静かな街頭
平均的な事務所内
静かな住宅地の昼間
静かな住宅地の夜間
置き時計秒針の音(前方1m)
●環境基準
環境基本法により騒音に係る環境基準として、地域の特性や時間帯により、また、道路に
面する地域(自動車騒音)では車線数により、それぞれ値が定められています。
徳島市では、快適な生活環境を保全するために、環境騒音(一般地域、道路に面する地域)、
航空機騒音の測定を行い、監視に努めています。
●騒音の状況
①一般地域の騒音
平成 20 年度は、4 地点で環境騒音の測定を行った結果、いずれの地点も環境基準を達成
していました。
②道路に面する地域の騒音
自動車保有台数の増加に伴い、自動車による騒音は幹線道路沿いの住民の生活環境に大
きな影響を与えています。この自動車による騒音については「環境基準」のほか、騒音規
制法により、道路周辺の生活環境が著しく損なわれると認めるとき、県公安委員会や道路
管理者に対して交通規制や道路構造の改善などの対策を取るよう要請できる「要請限度」
- 33 -
が定められています。
平成 20 年度は、交通量の多い幹線道路沿い 3 地点(県道 30 号、136 号、219 号沿道)
で騒音の測定を行った結果、全地点で要請限度値・環境基準とも下回りました。また、騒
音対策を優先的に実施するとされた夜間の騒音レベルが 73dB を超える地点はありません
でした。
環境基準の達成状況(平成 20 年度)
地域
の
地域の区分
地点
類型
一般地域
する地域
数
全 時 間
全 時 間
帯 達 成
帯 超 過
地 点 数
地 点 数
A
専ら住居の用に供される地域
1
1
0
B
主として住居の用に供される地域
2
2
0
1
1
0
3
3
0
C
道路に面
環境基準
測定
特例
相当数の住居と併せて、商業、工業等の用に供さ
れる地域
幹線交通を担う道路に隣接する空間
③航空機の騒音
航空機騒音の経年変化
100.0
航空機騒音は、航空機離着陸時の発生
川内町加賀須野
騒音が非常に大きく、さらに上空で発生
80.0
徳島市では、隣接する板野郡松茂町に
WECPNL
するために、広範囲にわたり影響を与え
るという特徴があります。
川内町中島
ある徳島空港を離着陸する航空機が、市
60.0
40.0
域の北部上空を旋回するコースをとるこ
とから、川内町において 2 地点で航空機
20.0
12
騒音の測定を行っています。
13
14
15
16
17
18
年度
WECPNL
航空機騒音の特徴を反映した騒音の単位で、1 日の全てのピーク騒音レベルを
パワー平均したものに、時間帯ごとの飛行機数を加味したものです。
- 34 -
19
20
2 振動
振動は、地盤や構造物などを伝わって人体に影響し、また、騒音を伴うことも多い感覚公害
です。主な発生源としては、工場・事業場に設置される空気圧縮機、プレス機、鍛造機や建設
作業で使用されるくい打ち機、ブレーカーなどがあります。
振動による影響(単位:デシベル)
40
50
60
70
80
90
労働環境(8時間)の許容限度
人体に生理的影響が生じ始める
深い睡眠にも影響が出始める
浅い睡眠に影響がある
振動を感じ始める
睡眠影響はない
常時微震
3 騒音・振動防止の取組み
(1) 工場・事業場に対する規制
「騒音規制法」
「振動規制法」及び「徳島県生活環境保全条例」により、騒音や振動を発
生する施設を設置する事業場等は、市長に騒音・振動の防止の内容等を届け出ることが義
務づけられており、また地域や時間帯に応じて規制基準が定められています。
法・条例に基づき、騒音については延べ 1,175 事業場、振動については 148 事業場から
届け出されています。(平成 20 年度末現在)
徳島市では、これらの事業場等に対して、立入調査を実施し、届出や規制基準の遵守な
ど騒音・振動の防止について指導を行っています。
(2) 建設作業に対する規制
杭打ちなど著しい騒音や振動を発生する作業(特定建設作業)を実施する場合には、法・
条例により市長に作業内容等を届け出ることが義務づけられています。
平成 20 年度は騒音 126 件、振動 58 件の届出がありました。徳島市では、特定建設作業
を行う施工業者に対して、届出や作業内容の工夫など騒音・振動の防止について指導を行
っています。
(3) 生活騒音対策
私たちのまわりには、いろいろな音があふれています。生活騒音とは、日常生活に伴っ
て発生する音のうち、ご近所に迷惑をかけている音のことをいいます。
生活騒音として「自動車やバイクの音」
「ステレオなど音響機器の音」が挙げられますが、
これらは法的な規制がなく、解決するためには各個人のモラルによるところが大きいこと
から、徳島市では生活騒音に関するパンフレットを制作し、普段の生活の中での気配りや
解決に向けての心がけを呼びかけています。
- 35 -
6
化学物質による環境汚染を防ぐために
1 化学物質の環境汚染
日用品に含まれるプラスチック、塗料や医薬品等工業用の原材料等、事業活動から家庭生活
までの様々な場面で数多くの化学物質が使用されています。また、ダイオキシン類のように非
意図的に生成される化学物質もあります。これらの化学物質が環境中に排出され、人や動物に
対して、悪影響を及ぼすことが指摘されており、国では、化学物質による環境汚染の低減を図
るために、平成 11 年に「ダイオキシン類対策特別措置法」や「特定化学物質の環境への排出量
の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR 法)」を制定し、化学物質による環境汚染
の低減を図っています。
2 ダイオキシン類対策
(1) ダイオキシン類とは
ダイオキシン類とはポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシンとポリ塩化ジベンゾフラン、コプラ
ナーPCB の 3 つの物質群を合わせた総称で、塩素の付く位置や数により毒性の異なる 239 物
質があります。そのうち、最も毒性が強いといわれているものが、2,3,7,8-四塩化ジベンゾパ
ラジオキシンという物質です。
ダイオキシン類の主な発生源は、ごみの焼却、金属の精錬、紙などの塩素漂白の工程など
さまざまなところで発生します。また、森林火災、火山活動など自然界でも、ダイオキシン
類は発生するといわれています。
ダイオキシン類の毒性については、発ガン性、生殖障害、肝臓障害、内分泌ホルモンかく
乱障害等が疫学調査や動物実験により指摘されています。
●わが国におけるダイオキシン類の人体摂取量
環境中に排出されたダイオキシン類は、食物、大気、水などを通じて人の体に入ってき
ますが、一般的な日本人の 1 日あたりのダイオキシン類の摂取量は体重 1kg あたり、1.06pg
程度(平成 18 年度)と想定されています。
この水準は、国が定めた耐容一日摂取量 4pg を下回っており、健康に影響を与えるもの
ではありません。
耐容一日摂取量
ダイオキシン類を人が生涯にわたって継続的に摂取したとしても健康に影響を及
ぼすおそれがない一日あたりの摂取量のことです。
- 36 -
●調査結果
ダイオキシン類対策特別措置法により、大気・水質等に係る環境基準が設けられていま
す。平成 20 年度、徳島県が市内で調査した結果、いずれの地点でも環境基準を下回ってい
ました。
調査試料
調査地点
濃度
環境基準値
単位
0.017※
0.60
pg-TEQ/m3
1
pg-TEQ/ℓ
大気
新蔵町(徳島保健所)
河川
園瀬川(園瀬橋)
0.071
海域
勝浦川(勝浦浜橋)
0.072
園瀬川(園瀬橋)
0.81
勝浦川(飯谷橋)
0.27
地下水
上八万町
0.062
1
pg-TEQ/ℓ
土壌
公園・運動場等(2 カ所)
0.019~0.067
1,000
pg-TEQ/g
底質
(備考)
150
pg-TEQ/g
-乾重量
1
pg(ピコグラム)
:1 兆分の 1 グラム
2
TEQ(テーイーキュー):2,3,7,8-四塩化ジベンゾパラジオキシンの毒性に換算した値
※
大気の濃度は年平均値
(2) 排出抑制の取組み
ここ数年、廃棄物の焼却に対する市民の苦情が多く寄せられています。
このため、家庭のごみについては野外焼却ではなく、市の収集に適正に排出するよう呼
びかけるとともに、市内の工場・事業場に設置されている焼却炉については、焼却管理の
徹底や専門業者への処理委託を指導しています。
3 石綿(アスベスト)対策
石綿(アスベスト)とは、天然にできた鉱物繊維で、熱に強く切れにくい、酸やアルカリに
も強いなど、丈夫で変化しにくいという特性があります。
そのため、飛散した石綿を吸い込んで肺の中に入ると組織に刺さり、15~40 年の潜伏期間を
経て、肺ガン、悪性中皮種などの病気を引き起こすおそれがあります。
石綿の用途は非常に多種にわたっていますが、最も多いのは建材製品となっており、1970 年
から 1990 年にかけて鉄骨造建築物などの軽量耐火被覆材として使用されていました(現在は、
製造・使用とも禁止)。
今後、建築物の老朽化による解体工事の増加に伴い、石綿の飛散による健康障害の発生が懸
念されていることから、関係省庁による対策が進められています。
●飛散抑制の取組み
石綿を使用している建築物の所有者、管理者には飛散防止のため、吹き付け石綿の除去、
封じ込め(固化材を吹き付け、浸透させることによる固化)、囲い込み(非石綿建材に覆う)
の対策をとることが石綿障害予防規則により義務づけられています。
- 37 -
徳島市では、公共施設での使用実態を把握し、対策を行うとともに、民間建築物に対し
ても実態把握を行い、調査及び除去工事を行う場合には、費用の一部について補助を行っ
ています。
4 PRTR法による化学物質の管理
事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し、化学物質による環境保全上の支障を
未然に防止するために PRTR 法が制定されました。この法律では、特定の化学物質(354 物質)
を取り扱う一定規模以上の事業者は、その化学物質を 1 年間にどれだけ環境に排出したかを把
握し、都道府県に報告する義務があります。
この制度により、事業者はどのような化学物質がどこからどれだけ環境中に排出されている
かを自ら把握することになり、化学物質の管理の改善や排出の抑制が促進されます。
●徳島県内の集計結果
排出量の多かった物質(合計排出・移動量:2,229t)
県内の 317 事業所から報告のあった
平成 19 年 4 月から平成 20 年 3 月まで
塩化メチレン
26.3%
その他
32.2%
の 1 年間の化学物質の排出・移動量を集
計した結果は右図のとおりです。
最も排出・移動量が多い塩化メチレン
は、金属脱脂などの洗浄剤や医薬や農薬
の溶剤等に使用されている物質です。
フタル酸ビス
4.0%
1,2-ジクロロエ
タン
4.5%
- 38 -
トルエン
24.2%
クロム及び三価
クロム化合物
8.6%
7
地球の温暖化を防ごう
1 温暖化のしくみ
地球の表面は太陽のエネルギーによって暖められる一方、宇宙に熱エネルギーを放出するこ
とで冷却されています。しかし地球を覆っている大気の中に含まれる二酸化炭素やメタンなど
の温室効果ガスと呼ばれる気体には、宇宙に放出される熱エネルギーの一部を閉じ込めて、地
球を一定の温度(15℃)に保つ性質があります。
地球温暖化とは、この温室効果ガスの濃度が高くなることで、大気中に熱を貯め込みやすく
なり、地表面の温度(地球の平均気
温)が上昇することをいいます。18
世紀の産業革命以降、人類が経済発
展や利便性を追求し、石油や石炭な
どのエネルギーを大量に消費した
結果、大気中の温室効果ガス濃度が
上昇し、かつて経験したことのない
スピードで地球の気温が上昇し始
めています。
資料:「平成 17 年版こども環境白書」環境省
2 温暖化の影響
地球の平均気温はこの 100 年間で 0.74℃上昇し、海面の水位も約 17cm 上昇したと報告され
ています。「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の第 4 次報告書によると、今後、地球
温暖化対策が進まない場合、今世紀末の地球の平均気温は約 4.0℃(2.4~6.4℃)上昇し、海面
水位も最大で 59cm 上昇すると予測されています。
温暖化が進むと、わたしたちの生活や生き物に様々な影響が起こると予測されています。
●大都市の多くが海面下に
海水が温められて膨張したり、氷河などの氷が溶けだしたりすることによって、21 世
紀末までに海面が 18~59cm 上昇すると予想されています。その結果、日本沿岸にある
都市では水没したり、高波や高潮の際、被害が大きくなる恐れがあります。
●水不足や水害の深刻化
温暖化により、雪が雨になったり、雪が溶ける時期が早まるようになると、河川の水
量が冬場に増加し、春先に減少するようになり、利水面で水不足が発生する可能性があ
ります。また温暖化による気候の変化で集中豪雨による水害や干ばつによる渇水が増加
する恐れがあります。
●生態系への影響
動植物はそれぞれの生育に適した地域に住んでいます。樹木が種子を飛ばして分布を
広げる速さは 1 年に最高でも約 2km といわれていますが、温暖化が進むと、気候は 1
年で約 4~6km も移動すると考えられています。このため、気温の上昇に適応できない
動植物は、行き場を失い絶滅する恐れがあります。
- 39 -
●人の健康への影響
温暖化は人間の健康にも影響を与えます。気温が 35℃を超えると「熱中症」で倒れる
人が急激に増えるといわれています。また、熱帯地方特有の感染症であるマラリアやデ
ング熱などの病気を介する動物の生息域が拡大することにより、日本でも流行する恐れ
があります。
3 温暖化防止の取組み(世界・日本)
(1) 国際的な取組み
地球温暖化防止に向けて国際的な取組みを進めるため、平成 9 年に開催された地球温暖化
防止京都会議(COP3)でまとめられた「京都議定書」が EU やロシア、日本などの主要な
先進国の議定書批准により、平成 17 年 2 月に発効しています。
これにより、先進各国ごとに定められた温室効果ガスの削減目標を守ることが法的な義務
となり、クリーン開発メカニズムや共同実施といった京都メカニズムと呼ばれる具体的運用
ルールに基づき、取組みが進められています。
また、京都議定書の第 1 約束期間の終了する 2013 年以降の温室効果ガス排出削減枠組み
についても、2009 年の COP15 までの合意に向けて交渉が進められています。
●京都議定書の概要
対象ガス
二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、HFC、PFC、SF6
目標期間
2008 年から 2012 年の 5 か年
削減目標
先進国全体で少なくとも5%削減を目指す(1990 年比)
日本 -6%、アメリカ -7%、EU -8%等
各国が目標を達成するための国際的な取組み
①排出権取引
先進国が他の先進国から数値目標の一部を「排出権」として取引できる
仕組み
②共同実施
京都メカニズム
先進国間で排出削減事業を共同で実施した場合、その削減量を配分でき
る仕組み
③クリーン開発メカニズム
先進国が途上国で排出削減事業を行った場合、その削減量を先進国に譲
り渡し、その国の削減量に加える仕組み
(2) 日本の取組み
「京都議定書」で我が国に割り当てられた削減目標(-6%)を達成するために必要な対策
については、
「地球温暖化対策推進法」に基づく「京都議定書目標達成計画」で定めています。
具体的には、各部門(産業、民生、運輸等)における排出削減対策、間伐等の森林整備を
行い温室効果ガスの吸収源対策を進めることなどが定められています。
これらの対策が遅れるほど、京都議定書に基づく削減目標達成のために、短期間で大幅な
- 40 -
削減を行わなければなりません。
このため、現時点で導入可能な対策を直ちに実施し、確実な排出削減を図ることが求めら
れています。
●温室効果ガスの排出量
わが国の温室効果ガスの総排出量は、13 億 7,400 万トン(平成 19 年度)で前年度と比
較すると 2.4%の増加、京都議定書の基準年の 12 億 6,100 万トン(平成 2 年度)と比較す
ると 9.0%の増加となっています。
このうち、最も大きな割合を占める二酸化炭素についてみると、家庭からの排出が 13.8%
を占めており、1 世帯あたり 1 年間で約 5,350kg を出していることになります。
◆温室効果ガスの主な発生源
ガスの種類
主な発生源
二酸化炭素
化石燃料の燃焼
一酸化二窒素
自動車排出ガス、肥料製造など
メタン
水田、家畜のふん尿、牛のげっぷなど
HFCs
エアコン・冷蔵庫等の冷媒、エアゾールの噴射剤など
PFCs
溶剤、半導体製造など
SF6
絶縁体など
二酸化炭素排出量の部門別内訳
家庭からの二酸化炭素排出量の内訳
エネルギーを
セメント、石
灰などを作る ごみを燃やす 作るとき(電
とき 2.4%
気以外)
とき 4.1%
6.4%
水道 2.8%
ごみ 3.5%
暖房 12.4%
冷房 2.4%
家庭から
13.8%
お店、オフィ
スなどから
18.4%
二酸化炭素総排出量
(2007年度)
13億0,400万トン
産業から(農
業、林業、水
産業、建設
業、工場な
ど) 36.1%
マイカー
28.7%
世帯当たりCO2排出量
風呂・シャ
ワーなど
13.8%
約5,350 [kgCO2/世帯]
(2007年度)
台所 4.2%
自動車、船、
飛行機から
19.1%
照明・家電
製品 32.2%
資料:温室効果ガスインベントリ
- 41 -
資料:温室効果ガスインベントリ
4 温暖化防止のために講じた施策の実施状況(徳島市)
(1) 事業者における地球温暖化対策の推進
それぞれの事業内容や規模に応じた省エネルギー型のビジネススタイルに転換が進むよ
うに、事業者の自主的・積極的な行動を呼びかけています。
●徳島市エコ事業所事例集の作成
事業者の自主的な環境配慮を促すために、市内の企業が取り組む環境配慮の事例(10
企業、11 事例)を紹介したパンフレットを作成し、配布しました。
●エコアクション 21 自治体イニシャティブプログラムの実施
市内の事業者に温室効果ガスの排出削減など環境配慮活動に積極的に取り組んでもら
うため、国内版の環境マネジメントシステムであるエコアクション 21 の普及を行うとと
もに認証取得の支援を行う自治体イニシャティブプログラムを実施しました。
・説明会の開催
:平成 20 年 7 月 9 日(水)
29 社 34 名が参加
・プログラムの実施:8 事業者が参加。9 月~3 月にかけて計 5 回のセミナーを開催。
(2) 家庭における地球温暖化対策の推進
身近なくらしや行動が地球温暖化の原因となっていることを市民一人ひとりに十分に理
解してもらい、家庭での省エネルギーや省資源に配慮した行動を実践してもらえるよう
様々な普及啓発活動を実施しました。
●広報紙等による情報提供
省エネルギーやエコドライブなど日常生活の中で温室効果ガスを減らす取組みについ
て広報紙や広報テレビ番組等により呼びかけを行ったほか、徳島市地球温暖化対策推進
計画の内容を周知するために概要パンフレットの配布を行いました。
広報とくしま
(広報紙)
5 月 15 日号
6 月 1 日号
12 月 1 日号
「環境家計簿」
「夏の省エネと緑のカーテン」
「冬の省エネ」
マイシティとくしま
(広報テレビ番組)
9月 21 日放送
12 月 7 日放送
「親子新エネ教室」
「家庭で取り組む省エネ」
ラジオ広報
5 月 29 日放送
「緑のカーテンについて」
●環境家計簿の普及
市民生活に省エネが定着することを目的
に、家庭から排出される二酸化炭素量を計
算できる環境家計簿の普及に取り組んでい
ます。平成 20 年度は、環境家計簿の機能が
付いたエコライフカレンダー2009 の配布や
ホームページを通じた環境家計簿ソフトの
配布等を行い、取組への協力を呼びかけま
した。
[エコライフカレンダー]
- 42 -
●エコライフモニター事業
家電製品の消費電力と電気料金が測定できるエコワットを活用して、エコライフ(節
電行動)を実施し、その効果の検証を行うエコライフモニターを募集しました。
モニターに応募された市民には、3 か月間(12~2 月)、テレビや新聞などで紹介され
ている節電行動を実践してもらいました。
・モニターに参加した 26 世帯中、13 世帯で前年度の電気使用量を下回った。
・電気消費量が減った 13 世帯の節電量は3ヶ月間で 2,626kWh(削減率 12.5%)。
●こどもエコチャレンジノートの作成
こどもを通じて家庭における省エネ活動を促
進するためにこどもエコチャレンジノートを作
成しました。ノートは希望する学校等に配布し、
家庭で 9 つの削減メニューに取組み、1 週間で
1,000g の CO2 削減を目指す「めざせ 1,000g
の削減」に取り組んでもらいました。
・5 小学校、26 クラスで取組んだ結果、
417kg の CO2 削減ができた。
●親子新エネ教室の開催
太陽光発電などのクリーンな新エネルギーの
普及促進を目的に、市役所本庁舎に設置した太
陽光発電システムの見学やソーラーミニチュア
カーの組み立てを行う親子新エネ教室を開催し
ました。
・開催日:平成 20 年 8 月 29 日(金)
・参加者:32 名
●自然エネルギー等の利用促進
太陽光発電や高効率給湯器の効果・利用可能な補助制度等をまとめたチラシを作成し
たほか、平成 21 年1月よりスタートした国による太陽光発電の補助制度について、広報
とくしま等を通じて情報提供を行いました。
(3) 率先的取組みの推進
市役所では、一事業者・一消費者としての立場から、率先して環境に配慮した行動に取
組み、市の事務・事業から排出する温室効果ガスを削減するため、
「徳島市エコオフィスプ
ラン」を推進しています。
無駄な電気等エネルギーや公用車の燃料使用量の削減などに全庁的に取り組み、定期的
な点検により、改善を進めています。
また、とくしま環境県民会議が地球温暖化対策の一環として実施した、マイカー通勤か
らの転換を図る社会実験に、本庁舎に勤務する職員も参加しました。
- 43 -
8
市民参加による環境学習活動
徳島市では、市民の環境問題に対する理解を深め、自主的に行動できるように様々な環境学
習や啓発活動を行っています。
1 環境リーダーの活動支援
日常生活の中で環境保全のための取組みを実践するとともに、市民や子供たちに対して環境
保全のための取組みを普及・啓発する市民を「環境リーダー」として登録する事業を実施して
います。
徳島市では、環境に関する知識の習得や企画力・実行力・調整力を磨くための環境講座を開
催することで、
「環境リーダー」としての人材を育成するとともに、環境リーダーによる自主的
な環境活動等の支援に取り組んでいます。
また、環境リーダー登録者には環境リーダー定例会の開催やリーダー通信を送付するなど、
情報提供や連携を行っています。
平成 20 年度環境講座の内容
会
議
開催日
テーマ
参加者数
第1回
平成 20 年
10 月 14 日(火)
・講演「徳島市の水環境~浄化のしくみ
を考えよう」
・グループ活動報告
27 名
第2回
平成 20 年
12 月 15 日(月)
第3回
平成 21 年
3 月 16 日(月)
・環境活動企画立案ワークショップ
「思いを行動につなげよう!」
・環境リーダー活動紹介・意見交換会
24 名
25 名
2 徳島市協働支援事業“みんなで学ぼう「おもしろ出前環境講座」”の実施
NPO から本市と協働で行いたい公共サービスの提案を募集し、選考された事業に対して本市
の役割を実行する徳島市協働提案事業支援制度に基づき、平成 20 年度は NPO 法人徳島共生塾
一歩会・徳島市 eco リーダー会から共同提案された「おもしろ出前環境講座」事業を実施しま
した。
「エコかるた」や「エコ紙芝居」といった環境
学習教材を手作りするとともに、これらの環境学
習教材と「エコ体操」を組み合わせた環境学習プ
ログラムを作成しました。
また、小学校・幼稚園の先生や環境団体などを
対象に「おもしろ出前環境講座」紹介フォーラム
を開催し、作成した環境学習教材とプログラムを
紹介し、利用促進を図りました。
- 44 -
3 出前環境教室
徳島市では、環境問題についてもっと知りたいという市民の方を対象に、町内会や婦人会の
集まりに講師(職員や徳島市環境リーダーなどの有識者)を派遣し、一緒に環境問題を考える
「出前環境教室」を開催しています。
平成 20 年度は地球温暖化についての講演、廃油石けんづくりなどの廃油利用、河川環境の説
明及び水質検査実習など計 57 回開催し、延べ 2,392 人の参加がありました。
4 こどもエコクラブ
環境省が主催する「こどもエコクラブ」は、身近な自然や環境問題に関心を持つ子供たちの
集まりです。徳島市では、河川の水質調査等に必要な道具の貸し出しや情報の提供などの支援
を行っています。平成 20 年度は 21 クラブ 1,147 人の登録がありました。
5 とくしま市民環境懇談会
市民、市民団体、事業者の代表の方と市との意見交換を行い、相互の連携強化を図るととも
に、各主体の環境保全への積極的な取組みを促進するために、とくしま市民環境懇談会を開催
しました。
・開催日
平成 21 年 2 月 19 日(木)
・テーマ
徳島市の環境への取組みについて
・参加者
市民
計4人
6 みんなで考える環境展
徳島市環境基本条例で定めた徳島市民環境週間(6 月 1 日から 1 週間)において、市民や事
業者の方に環境に配慮した取組みを呼びかけるために、市民の方から募集した環境川柳(692
人、831 句)と地球温暖化防止を呼びかけるパネルの展示を行いました。
- 45 -
9
公害苦情への対応
1 公害苦情の現状
公害紛争処理法に基づき、苦情相談員(環境保全課職員)を置き、市民から寄せられる公害
苦情に対応しています。
平成 20 年度の公害苦情は 97 件ありました。平成 20 年度は騒音の苦情が多く寄せられてお
り、工事等に伴う騒音や日常生活に伴って発生する近隣騒音の占める割合が高くなっています。
苦情件数の経年変化
種
大気汚染
類
水質汚濁
土壌汚染
騒音
振動
悪臭
その他
合
計
年度
件数
%
件数
%
件数
%
件数
%
件数
%
件数
%
件数
%
件数
%
16
34
29.0
27
23.1
0
0.0
33
28.2
3
2.6
20
17.1
0
0.0
117
100
17
43
28.5
39
25.8
1
0.7
30
19.9
4
2.6
32
21.2
2
1.3
151
100
18
25
17.7
36
25.5
1
0.7
41
29.1
7
5.0
24
17.0
7
5.0
141
100
19
25
21.9
27
23.7
0
0.0
35
30.7
2
1.8
18
15.8
7
6.1
114
100
20
23
23.7
23
23.7
0
0.0
28
28.9
0
0.0
23
23.7
0
0.0
97
100
主な苦情事例
区
分
苦情の内容
大気汚染
焼却炉や廃棄物の野焼きによる黒煙・すす
水質汚濁
自動車修理工場や飲食店からの油の流出、魚のへい死
悪
臭
工場の塗装臭、飲食店の調理臭、肥料・飼料製造工場臭
騒
音
建築・土木工事の作業音、工場の機械音、クーラー等の室外機の音
振
動
建築・土木工事の作業振動
2 公害の未然防止
(1) 公害防止協定
公害防止協定とは、大気汚染や水質汚濁などの公害を未然に防止するために、公害防止の
目標値や具体的な公害対策について、地方公共団体や住民が企業との間に結ぶ取り決めのこ
とです。現在、徳島市は 12 企業と公害防止協定を締結しており、締結企業が公害を発生する
おそれのある施設を新設・増設する際には、事前に公害防止計画書を提出し、公害防止対策
等について市と協議することを義務づけています。
- 46 -
(2) 開発行為・建築確認申請時における事前指導
開発行為の事前協議及び建築確認は、それぞれ担当課より環境保全課へと協議されること
になっており、環境保全課では、公害関係法令で規制される施設や公害を発生するおそれの
ある施設を設置しようとする工場・事業場に対して、所定の届出や規制基準の遵守等の指導
を行っています。また、さく岩機やくい打ち機を使用する作業など、騒音・振動を発生する
おそれのある特定建設作業についても、届出や規制基準の遵守等の指導を行っています。
3 公害苦情への取組み
徳島市に寄せられた公害の苦情は、関係機関と連携しながら、現地調査や指導方針の検討を
行い、解決に努めています。環境関係法令の規制対象となる工場・事業場に関する苦情につい
ては、法令に基づく規制・指導を行い、また、原因となる法令等の規制対象とならない苦情の
場合には、その解決には当事者間でよく話し合い、お互いに相手の立場を理解しあうよう指導
を行っています。
今後も、関係機関とさらに連携を密にし、苦情の早期解決に努めるとともに、未然防止の観
点から、市民一人ひとりのモラルを高め、公害苦情の生じにくい地域社会を形成するための啓
発活動と情報の整備・提供に努めていきます。
- 47 -
- 48 -
第3章
環 境 施 策 の 実 施 状 況
1
健康で安心できる生活環境を保ちます
2
豊かな自然と共生するまちにします
3
潤いと安らぎのある快適環境をつくります
4
地球を思い行動する循環型社会を目指します
5
市民参加と環境学習を推進します
- 49 -
この章では、徳島市環境基本計画の第 4 章施策の展開の節別に、
平成 20 年度の定量目標の達成状況、施策の実施状況について整理
しています。
施策の実施状況では、個別目標を達成するための施策・主な取組
み(市が講じる対策)の実施状況を示していますが、同一の施策・
主な取組みは、2 回目から(再掲:掲載ページ)として上げていま
す。
主な取組み末尾の【
】内は、担当課です。
なお、平成 21 年 4 月 1 日に組織の改正がありましたが、担当課
名は平成 20 年度時点の名称としています。
◇名称変更課
(旧)都市計画課
- 50 -
→(新)都市政策課
健康で安心できる生活環境を保ちます
1
川や海をきれいにする
○定量目標の達成状況
内
平成 20 年度
容
平成 22 年度
104 人
100 人
公共下水道の整備面積
1,089 ㌶
1,150 ㌶
都市下水路の整備面積
1,876 ㌶
1,878 ㌶
93.6%
100%
7,817 基
9,417 基
魚が住んでいる市内の河川数
・・・・・
138 河川
川や水路のきれいさに満足している人の割合(市民意
識)
・・・・・
50%
生活排水浄化実践推進員の人数
公共下水道供用開始がなされた区域の水洗化率
合併処理浄化槽設置補助目標数
水質汚濁に係る環境基準の達成
すべての項目で
基準達成
すべての項目で
基準達成
地下水の水質汚濁に係る環境基準の達成
すべての項目で
基準達成
すべての項目で
基準達成
土壌に係る環境基準の達成
・・・・・
すべての項目で
基準達成
○施策の実施状況
(1) 水環境対策
①公共用水域の水質調査の実施
◆排水の水質調査【環境保全課、保全課】
水質汚濁防止法等で定められた施設(特定
◆水質調査【環境保全課】
市内の河川の汚濁状況を把握するために
定期的に水質調査を実施しています。その結
果は、コンピューターに入力して管理を行い、
環境保全施策の点検に生かしています。
施設)を設置する事業場に対し、立入調査し、
排出水の水質調査や汚水処理施設の管理徹
底等の指導を行い、公共用水域の水質保全を
図っています。公共下水道に排水している工
場・事業場についても、下水道法に基づき立
平成 20 年度の実績
・22 地点(15 河川)で水質調査を実施。
環境基準の指定水域のうち、環境基準を
超過した地点はなかった。
入し、排水の水質調査を行い、公共下水道に
排出される下水の水質保全を図っています。
平成 20 年度の実績
・水質汚濁防止法に基づく立入件数:121
②水質汚濁の発生源となる工場・事業場の監
視・指導
件(延べ 7 事業場で基準違反を確認・指
導)
・下水道法に基づく立入件数:51 件(基
準違反なし)
- 51 -
◆発生源に対する監視・指導【環境保全課】
③生活排水の浄化対策
水質汚濁防止法、徳島県生活環境保全条例、
徳島市未規制事業場排水浄化対策指導要綱
◆生活排水対策推進事業【環境保全課】
生活排水浄化実践活動の普及を促進する
に定められた施設を有する事業場に対し、届
ために、市民の方に浄化実践推進員として
出を提出するよう指導しています。
登録してもらい、生活排水に関する学習会
また、市民から寄せられた公害苦情の申立
の開催・紹介の場を設けてもらうと同時に、
てに対して、必要な現場調査を踏まえて、発
推進員自身にも浄化実践活動に取り組んで
生源者の指導を行うことにより、解決に向け
もらっています。
てできる限り速やかな対応を行っています。
平成 20 年度の実績
平成 20 年度の実績
・徳島市生活排水浄化実践推進員の登録
・瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく許
数:104 人
可申請件数:38 件
・市と推進員による協働学習会を 3 回、
・水質汚濁防止法に基づく届出件数:18
推進員による啓発活動を 9 回実施。
件
・徳島市未規制事業場排水浄化対策指導要
綱に基づく届出件数:11 件
◆浄化槽清掃業者に対する指導監督
【生活環境課】
・水質汚濁に係る苦情処理の実施:23 件
生活排水の浄化を推進するため、浄化槽
清掃業者に対し、指導すべき事例が発生す
◆公害防止管理者に関する事務【環境保全課】
るごとに、業務の適正な実施を指導してい
特定工場における公害防止組織の整備に
ます。
関する法律に基づき、新規対象事業場への公
平成 20 年度の実績
害防止管理者等の選任指導及び既対象事業
・浄化槽清掃業者への指導件数:約 3 件
場の被選任者の変更についての指導並びに
届出の受理事務を行っています。
④下水道・合併処理浄化槽などの整備・普及
平成 20 年度の実績
◆公共下水道事業【建設課】
・対象事業場の被選任者を全て把握。
・受理件数:解任 2 件、選任 2 件
家庭・工場から排出される汚水の処理や、
雨水の速やかな排除等を目的に公共下水道
・立入件数:14 件
の整備を進めています。
また、下水道施設の状態を良好に保つと
◆公害防止協定の締結【環境保全課】
ともに老朽化した設備機器等の改築や合流
毎月、公害防止協定に基づいて提出される
式下水道の改善対策を推進しています。
排出水質等の検査結果の確認及び事業場内
の施設の設置や変更等を計画した場合に提
平成 20 年度の実績
出される公害防止協定書に対する意見書の
・公共下水道の整備総面積:1,089ha
作成を行っています。必要があれば、新規協
・中央浄化センターにおいて、汚泥処理
の基本設計について見直し完了。
定の締結、既協定の見直し事務を行っていま
す。
平成 20 年度の実績
◆都市下水路事業【建設課】
市街地における雨水排除を図る都市下水
・協定の見直し等はなし。
・公害防止計画書の提出件数:22 件(6 事
路の整備を進めています。
平成 20 年度の実績
業場)
・都市下水路の整備総面積:1,876ha
- 52 -
◆排水路の浚渫【保全課】
模の大きな浄化槽等について構造等の事前
公共下水道の管渠施設を保全し、機能を
審査を行っています。
維持するために、公共下水管渠の調査、維
平成 20 年度の実績
持修繕等を実施しています。
・事前審査件数:4 件
また、排水機能の充実、強化のため、支
障箇所の浚渫・塵芥処理を実施しています。
平成 20 年度の実績
⑤地下水の汚染防止
◆地下水調査【環境保全課】
・下水道管渠について修繕工事 63 件、
水質汚濁防止法に基づき、市内の地下水
浚渫 24 件を実施。
の状況を把握するために、年に 1 回、地下
・排水施設の浚渫について要望のあった
水質の環境調査を行っています。
103 件について全て実施。
また、汚染地区周辺調査については、地
・要望のあった排水不能箇所解消 9 件、
下水汚染の推移を把握するため、年に 2 回
老朽化した排水路改良 39 件について
(雨季、乾季)、水質調査を実施しています。
全て実施。
平成 20 年度の実績
・環境調査:11 地点、汚染地区周辺調査:
◆合併処理浄化槽設置費補助事業【保全課】
9 地点で実施。
公共下水道事業認可区域外において、家
屋の新築等に伴い、50 人槽以下の合併処理
浄化槽を設置する人に設置費の一部を補助
◆発生源に対する監視・指導【環境保全課】
水質汚濁防止法に基づく有害物質使用特
しています。また、既存の単独処理浄化槽
定事業場に立入を行い、有害物質の使用及
等から合併処理浄化槽に転換する人に規約
び管理状況について、調査を行いました。
を満たす場合、上乗せ補助を実施していま
平成 20 年度の実績
す。
・有害物質を扱う工場・事業場への立入
平成 20 年度の実績
件数:42 件
・補助申請受付件数:804 件
◆公害防止協定の締結(再掲:p52)
◆合併処理浄化槽設置の促進【建築課】
汚水が適正に処理されるよう、徳島県浄
化槽取扱要綱に基づき、建築確認の際、規
(2) 土壌環境対策
①土壌汚染の発生源となる工場・事業場の監
査が必要になった場合は、順次適切な対応
視・指導
を図ります。
平成 20 年度の実績
◆発生源に対する監視・指導【環境保全課】
・法対象事業場への立入件数:36 件
土壌汚染防止法による特定有害物質を取
り扱っている事業場の監視・指導により、
土壌汚染に対する意識の向上と未然防止を
◆公害防止協定の締結(再掲:p52)
図っています。法に基づく土壌汚染状況調
- 53 -
②農薬などの適正使用による土壌汚染防止
なるブランド向上につなげるため、エコフ
対策
ァーマーの一層の拡大を目指す取り組み事
業に対して支援を行いました。
◆環境保全型農業推進事業【農林水産課】
平成 20 年度の実績
資源循環型農業を推進するために、渭東
・エコファーマーの新規認定:2 件
地区でネット施設の導入に対し支援を行い、
(累計 58 人、34ha)
防虫効果が得られるなど減農薬農法の推進
に寄与しました。またブロッコリー等の更
2
空気のきれいさ・さわやかさを維持する
○定量目標の達成状況
内
容
大気汚染に係る環境基準の達成
平成 20 年度
平成 22 年度
2 項目で
基準超過
すべての項目で
基準達成
1,199m
コミュニティ道路の整備距離(道路センター延長)
1,199m
○施策の実施状況
(1) 大気環境対策
②大気汚染の発生源となる工場・事業場の監
①大気環境の監視
視・指導
◆大気汚染調査【環境保全課】
市内の大気汚染の状況を把握するために、
◆発生源に対する監視・指導【環境保全課】
毎月、道路沿いでの窒素酸化物の測定を行
小型焼却炉や廃棄物の野焼き行為などに
い、大気の現状を把握するとともに、結果
ついて市民から寄せられた公害苦情の申立
を毎月、ホームページで公開しています。
てに対して、必要な現場調査をふまえて発
平成 20 年度の実績
生源者の指導を行うことにより、解決に向
・毎月 14 地点において、道路沿いでの
けて出来る限り速やかな対応を行っていま
窒素酸化物の測定を実施。
す。
平成 20 年度の実績
◆大気常時監視システム【環境保全課】
・大気汚染に係る苦情処理の実施:23 件
市内の大気環境を把握するために、大気
自動測定局舎を2地点(応神・多家良)設
◆野外焼却の禁止に関する指導、監督
置し、常時、大気汚染物質の濃度を測定し
【生活環境課】
廃棄物の野外焼却について、市民から通
ています。
平成 20 年度の実績
報・苦情があれば現場確認し、焼却をやめ
・2 地点で、硫黄酸化物、窒素酸化物、
るよう指導したうえで、市で収集している
浮遊粒子状物質のそれぞれの濃度につ
ものについては適正に排出してもらうよう
いて 24 時間連続測定を実施。
働きかけています。
- 54 -
平成 20 年度の実績
◆アイドリングストップバスの導入【交通局】
自動的に車両停車時にエンジンが停止し、
・野外焼却の苦情・相談に対する対応件
発車時に始動するアイドリングストップ機
数:41 件
能を装備したバスの導入を進めています。
平成 20 年度の実績
③自動車排ガスの排出を抑制するための取
組み
・アイドリングストップバスの新規導入
台数:2 台(導入総数:13 台)
(2) 悪臭対策
①悪臭の発生源となる工場・事業場の監視・
◆畜産環境整備対策事業【農林水産課】
指導
悪臭の防止のため、スギバークによる牛
舎の消臭効果試験を実施してします。また、
◆悪臭調査【環境保全課】
畜産排せつ物の処理状況を確認するため、
◆発生源に対する監視・指導【環境保全課】
徳島家畜保健衛生所と共に市内畜産農家の
悪臭防止法に基づき、常時監視の必要な
巡回パトロールを実施しています。
市内の4事業所(化製工場・と畜場・下水
平成 20 年度の実績
処理場・ごみ焼却場)に対し立入調査・試
・畜産業に伴う悪臭苦情について全て
料採取・分析を行い、規制基準遵守等の必
処理。
要な指導を行い、生活環境の保全に努めて
います。
平成 20 年度の実績
◆公害防止協定の締結(再掲:p52)
・悪臭防止法に基づく立入件数:延べ
63 件
- 55 -
3
静かな安らぎのあるまちをつくる
○定量目標の達成状況
内
容
騒音に係る環境基準の達成
平成 20 年度
平成 22 年度
すべての地域で
で基準達成
すべての地域で
基準達成
○施策の実施状況
(1) 騒音、振動対策
①騒音・振動の発生源となる工場・事業場及
び建設作業の監視・指導
②環境騒音調査の実施
◆騒音・振動調査【環境保全課】
◆発生源に対する監視・指導【環境保全課】
快適な生活環境を保全するために、環境
騒音規制法等で定められた施設(特定施
騒音(一般地域、道路に面する地域)、航空
設・騒音発生施設)及び振動規制法で定め
機騒音の測定を行い、監視に務めています。
られた施設を設置する事業場、特定建設作
また、交通センサスをもとに調査路線を
業を実施する事業者に対し指導を行い、届
検討し、振動規制法に基づき道路交通振動
出を提出してもらい届出の審査・指導を行
調査を行い、自動車の通行による振動影響
っています。また、市民から寄せられた近
を把握しています。
隣騒音に関する苦情に対して、必要な現場
平成 20 年度の実績
調査をふまえて発生源者の指導等を行うこ
・環境騒音を 7 地点(一般地域 4 地点、
とにより、解決に向けてできる限り速やか
道路に面する地域 3 地点)、航空機騒
な対応を行っています。
音を 2 地点で測定。
・道路交通振動調査を、県道 30 号沿い
平成 20 年度の実績
(吉野本町 4 丁目)、県道 136 号沿い
・特定施設(騒音関係)
・騒音発生施設設
(仲之町 2 丁目)、県道 219 号沿い(川
置届出等件数:25 件
内町上別宮南)の計 3 地点で実施。
・特定施設設置届出等件数(振動関係):
2件
・特定建設作業実施届出件数(騒音関
係):126 件
・特定建設作業実施届出件数(振動関
③近隣騒音防止の啓発
◆近隣騒音防止対策【環境保全課】
市民から寄せられた近隣騒音に関する苦
係):58 件
情申し立てに対して、必要な現場調査をふ
・騒音に係る苦情処理の実施:28 件
まえて発生源者の指導等を行うことにより、
・振動に係る苦情処理の実施:0 件
解決に向けて出来る限り速やかな対応を行
っています。
◆公害防止協定の締結(再掲:p52)
平成 20 年度の実績
・近隣騒音による苦情は 3 件あったが、
すべての苦情を解決した。
- 56 -
4
新しい化学物質による環境汚染を防止する
○定量目標の達成状況
内
容
有害物質に係る環境基準の達成
平成 20 年度
平成 22 年度
すべての地点で
基準達成
すべての地点で
基準達成
(ダイオキシン類)
(ダイオキシン類)
○施策の実施状況
(1) 有害化学物質対策
①有害化学物質に関する情報の収集、把握及
②環境汚染物質排出・移動登録(PRTR)制
び提供
度の活用による化学物質の使用実態の把
握
◆有害化学物質に関する情報提供
【環境保全課】
◆有害化学物質使用実態の把握【環境保全課】
ダイオキシン類について、徳島県が徳島
◆工場・事業場の監視・指導【環境保全課】
市内において調査した結果を把握し、ホー
水質汚濁防止法に基づく有害物質使用特
ムページ等を通じて市民、事業者の方に提
定事業場に立入を行い、有害物質の使用及
供しています。
び管理状況について、調査を行いました。
平成 20 年度の実績
平成 20 年度の実績
・平成 19 年度の調査結果として大気、
・有害物質を扱う工場・事業場への立入
海水、底質、地下水、土壌のダイオキ
シン類測定結果、環境基準の達成状況
を徳島市ホームページ、環境報告書に
掲載。
- 57 -
件数:42 件
豊かな自然と共生するまちにします
1
生物多様性が確保できる環境を保全する
○定量目標の達成状況
内
平成 20 年度
容
平成 22 年度
都市計画区域面積に対する緑地の確保量
7.0%
18.3%
魚が住んでいる市内の河川数
・・・・・
138 河川
49.9%
100%
農業用廃プラスチックの回収率
○施策の実施状況
(1) 水辺の自然環境の保全
①生態系に配慮した多自然型護岸の整備
②生物生息空間(ビオトープ)の保全・創出
◆該当事業なし
◆該当事業なし
(2) 水環境に対する保全意識の高揚
の一環として、小松海岸の清掃を年1回、市
①水辺環境の美化及び河川の浄化意識の啓発
民ボランティアと行っています。
◆水と緑の推進事業【まちづくり推進課】
平成 20 年度の実績
市民・事業者からの募金・寄付金と市費に
・小松海岸クリーン大作戦の実施。
より、水と緑の基金制度を設け、河川環境の
(実施日:7 月 13 日、参加ボランティ
向上と都市緑化を市民に呼びかけています。
ア:300 人、回収ごみ:4t)
平成 20 年度の実績
・水と緑の図画コンクールを市内の小中
◆助任川花のエリア形成事業【公園緑地課】
学校を対象に夏休みに実施。
助任川河岸緑地は本市中央部に位置する
・ファミリーハゼ釣り大会を 10 月に実施
貴重な水際空間であり、安らぎ、健康づくり
・街頭募金活動を 4 月に実施。
をテーマに緑地整備しています。この緑地の
・緑化フェアを 10 月に実施。
約 130m2 の花壇について、市が花苗等の資
・啓発行事への参加者数:4,301 人
材費を負担し、パークアドプト事業参加団体
が植栽を行っています。
◆瀬戸内・海の路ネットワーク推進事業
平成 20 年度の実績
【まちづくり推進課】
・年間 2 回約 7,100 本の花苗等を植栽し、
市民の水辺の美化と水質浄化の意識を高
水辺空間の環境整備を図った。
めるために、瀬戸内・海の路ネットワーク推
進協議会が行う「リフレッシュ瀬戸内」運動
◆生活排水対策推進事業(再掲:p52)
- 58 -
(3) 緑の環境の保全
①生き物の生息地となる市街地や周辺部の樹
◆市有林管理【農林水産課】
林や農地の保全、山間部や丘陵地の緑地の保
間伐等により市有林の維持管理を行い、森
全
林や緑地の保全に務めています。
平成 20 年度の実績
◆農用地利用調整特別事業【農林水産課】
・維持管理面積:50.01ha
優良農地の確保と遊休農地の発生の防止
や解消を図るため、利用権設定等促進事業及
び農地移動適正化あっせん事業など各種施
◆森林整備支援事業【農林水産課】
森林の現況調査等の実施などにより森林
策の連携を図りながら、農地の出し手、受け
資源保全に努めています。
手の調整を行っています。
平成 20 年度の実績
平成 20 年度の実績
・地域活動助成面積:40ha
・農用地利用集積面積:270ha
②貴重な緑を継承するため、名木の指定、保存
◆中山間地域等直接支払事業【農林水産課】
樹木・保存樹林の指定・保護や社寺林の保全
中山間地域の農業生産の維持と多面的機
能を確保する集落に対して交付金を交付し
◆天然記念物の指定・保護【社会教育課】
ています。
市指定文化財の巡視、清掃、説明板・標柱
平成 20 年度の実績
の設置・修繕などを実施しています。
平成 20 年度の実績
・交付対象農用地の面積:801,634m2
・文化財保勝会連絡協議会に業務委託し、
適切に管理できていることを職員が確
認。
(4) 緑化意識の高揚と都市緑化の推進
①公共施設の緑化の推進
②民有地の緑化の推進
◆公共施設の緑化【公園緑地課・建築課】
◆花と緑のまちづくり事業【公園緑地課】
新設の場合には敷地の 30%程度の緑化面
行政と市民との協働による、緑あふれるま
積率、既設の場合には空地の積極的な緑化を
ちづくりや仕組みづくり制度の充実に努め、
促進しています。
また市民の自発的な緑化活動を推進、支援し、
また、市道の街路樹については、剪定及び
消毒により街路樹の保全を図っています。
市民の緑化に対する意識の高揚を図ってい
ます。
平成 20 年度の実績
平成 20 年度の実績
・街路樹の適切な剪定及び消毒を行うこと
・花と緑の広場の実施(4 月 12~13 日、
ができ、病害虫による苦情や街路樹の管
参加者 2,800 人)
・緑化フェアの実施(10 月 18~19 日、
理に起因する交通事故がなかった。
参加者 1,700 人)
・各種コンクールの開催(計 3 回、参加者
5,800 人)
- 59 -
◆花と緑の推進事業【公園緑地課】
③緑化の普及・啓発
公共の場所への花の植栽、花と緑のひろば
◆緑の相談所の開設【公園緑地課】
の開催、園芸講習会開催等の事業を継続して
とくしま植物園に緑の相談所を設置し、緑
実施することにより、緑化の推進及び市街地
化推進拠点として活用するとともに、講習会
美化の向上、市民意識の高揚を図っています。
の開催や園芸相談など各種事業を通じて、緑
平成 20 年度の実績
化意識の普及や啓発活動の推進等を図って
・園芸教室など年間 19 講座を実施。
います。
(参加者 745 人)
平成 20 年度の実績
・とくしま植物園緑の相談所を緑化推進拠
点として、緑化意識の普及、啓発活動等
の推進事業を実施。
◆花と緑のまちづくり事業(再掲:p59)
◆水と緑の推進事業(再掲:p58)
(5) 環境保全型農業の推進
平成 20 年度の実績
①有機農業などの取組み支援
・スギバークによる消臭効果試験を実施(
◆環境保全型農業推進事業(再掲:p54)
8 月、2 月)。
・堆肥リストの作成(2 月)。
②農業生産に伴う廃棄物の回収と再生利用
◆畜産環境整備対策事業【農林水産課】
スギバークによる牛舎の消臭効果試験を
実施し、畜産分野での有効性について検討
しています。また、畜産農家で発生する糞
尿等を再資源として活用するため、畜産農
家の「堆肥リスト」を作成し、農業を通じ
て耕種農家に周知してもらい、資源循環型
農業の構築を図っています。
- 60 -
2
自然とふれあう場をつくる
○定量目標の達成状況
内
平成 20 年度
容
平成 22 年度
12.38m2
市民一人当たりの都市公園等の整備面積
12.40m2
○施策の実施状況
(1) 自然とふれあう場の整備
の維持管理を行っています。
①河川空間を生かした親水機能を有する公園
平成 20 年度の実績
など親水拠点の整備
・植物園の樹木の剪定及び花壇の計画的
◆該当事業なし
な植栽及び除草に努め、都市公園とし
て緑豊かなまちづくりの拠点施設とし
②身近な自然とふれあうことのできる緑地、公
て利用された。
園などの整備
◆公園施設管理事業【公園緑地課】
◆中津峰森林公園管理【農林水産課】
身近な自然とふれあうことのできる緑地、
森林の持つ公益的機能や保健的機能を発
揮させるため、昭和 56 年に自然林を整備し、
公園などの整備に努め、市民に安心して利
広く市民が自然に親しむ場として造成した
用してもらえるよう維持管理を行っていま
公園で、園内の清掃、除草等を行い、景観の
す。
平成 20 年度の実績
保持に努めています。
平成 20 年度の実績
・公園内の樹木等の剪定及び除草・清掃
・園内の清掃、除草等を実施。
を適切な回数実施し、事故等もなく安
心して利用してもらえた。
◆とくしま植物園管理【公園緑地課】
緑豊かなまちづくりを進めるための拠点
◆花と緑のまちづくり事業(再掲:p59)
施設として、また身近な自然とふれあうこと
のできる都市公園としてのとくしま植物園
(2) 市民とふれあう農業の展開
農業就労に強い意欲がある人を対象にした
①市民農園などの開設支援
「市民ファーマー講座」を開設しています。
◆ふれあい農業推進事業【農林水産課】
農業への理解を深めてもらい農産物を育
てる難しさ、収穫の楽しさを知ってもらうた
めの体験型農場を開設、徳島市市民菜園推進
協議会の活動費助成及び農業に関心が高く
- 61 -
平成 20 年度の実績
・農業体験参加家族数:10 組(抽選)
②「地産地消」の取組みの支援
◆阿波牛普及推進事業【農林水産課】
徳島特産の「阿波牛」の知名度向上と消費
◆市農林水産展の開催【農林水産課】
拡大を図るため、規模の大きいバーベキュー
徳島市の農業・食の安全性などの資料展示
大会を開催しています。
をはじめ、新鮮な農林水産物の展示即売やふ
平成 20 年度の実績
るさとの味を提供しています。
・吉野川河川敷グラウンドで 10 月 13 日
平成 20 年度の実績
に開催。
・藍場浜公園で 11 月 15、16 日に開催。
・チケット販売予定枚数 260 枚のところ
・来場者数:29,000 人
262 枚を販売。
・ゴミステーションの設置、リユース食
器の使用推進等環境に配慮し、県認定エ
コイベントの認定を受けた。
(3) 自然とふれあう活動の推進
◆いきいきどきどき学遊塾運動推進事業
①身近な自然とのふれあいの促進
【社会教育課】
◆ひょうたん島PR船運航【観光課】
市民の生涯学習を推進するために、空き缶
新町川・助任川に囲まれたひょうたん島の
でのランタン作りや森の案内人による自然
魅力を観光客に体験してもらうため、ひょう
教室など環境に関するゼミ等を開催してい
たん号にて 1 周(約 30 分)しています。
ます。
平成 20 年度の実績
平成 20 年度の実績
・1 日あたりの乗船人数:91 人
・環境に関するゼミ等を開催。
・年間運行回数:2,485 回
・参加者数:625 人
◆魚類生息調査【環境保全課】
市内の河川に生息する魚類の状況を把握
◆青少年自然体験学習事業【社会教育課】
するため、過去の調査文献等の収集・整理を
小学生を対象に自然の中で生活し、自然観
実施しました。
察等を行うことで自然に親しみ自然を大切
平成 20 年度の実績
にする心を養うために開催しています。
平成 20 年度の実績
・身近な河川に住む魚の状況を紹介する
・小学生 5~6 年生を対象に 2 泊 3 日の
とともに、水環境の保全への取組みを呼
びかけるパンフレットを作成した。
自然体験学習を開催。(80 人参加)
◆文化財めぐり【社会教育課】
◆出前環境教室の開催【環境保全課】
市民が文化財に接し親しむ機会を創出す
町内会や婦人会などの集まりに講師(職
ることにより、文化財の保護に理解と関心を
員等)を派遣し、水環境の保全への取組みや
換気し、意識の高揚を図っています。
課題についての講演、廃油を使った石けん
平成 20 年度の実績
やろうそく作りを通じて身近な環境の保全
・1 回開催(10 月 26 日)
を呼びかけています。
・参加者数:40 人(定員 40 人×1 回)
平成 20 年度の実績
・出前環境教室の開催:2,392 人参加
- 62 -
3
水と緑に囲まれた自然景観を保全する
○定量目標の達成状況
内
平成 20 年度
容
徳島市のまち並みが美しいと思う市民の割合(市民意
識)
平成 22 年度
・・・・・
70.0%
○施策の実施状況
(1) 水辺景観の保全
①水辺の自然資源を生かした景観の整備
◆該当事業なし
(2) 山並みなど緑の景観の保全
①緑の骨格をなす山林や田園風景の保全
②地域における緑のシンボルとなる樹木の保
全・創造
◆市有林管理事業(再掲:p59)
◆農用地利用調整特別事業(再掲:p59)
◆天然記念物の指定・保護(再掲:p59)
◆中山間地域等直接支払事業(再掲:p59)
◆公共施設の緑化(再掲:p59)
- 63 -
潤いと安らぎのある快適環境をつくります
1
自然との調和を考慮した土地利用を図る
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
地籍調査の実施面積(累計)
地区計画の指定地区数
平成22年度
約28km2
約29km2
3地区
4地区
○施策の実施状況
(1) 水辺の自然環境の保全
②開発行為や民間宅地開発などの土地利用
①土地利用の現況と実態の把握
に対する適正な指導
◆地籍調査事業【都市計画課】
国土調査法に基づき、土地の所有者、地
◆建築指導業務の推進【建築課】
番、地目を調査し、境界の位置と面積を測
地域の特性に留意した土地利用を図るた
量することで、土地利用の状況を明らかに
めに、「徳島市建築協定条例」や「徳島市
する地籍調査を昭和58年度から実施して
総合設計許可基準要綱」等の運用を図って
います。
います。
平成20年度の実績
平成20年度の実績
・国府町井戸地区及び日開地区の各一部
・「建築基準法」及び「徳島市建築基準
において地籍調査を実施。また前年度
法施行細則」に基づき適切であるか審
現地調査を行った国府町井戸地区の一
査・指導。
部の地籍図、地籍簿を作成。
(累計28.23km2)
◆大規模小売店舗立地法の適正な推進
【商工労政課】
◆都市計画基礎調査【都市計画課】
大規模小売店舗の周辺地域の生活環境の
保持のため、関係各課への意見照会を行い、
都市計画法に基づき、平成18年度及び
本市の意見として県へ提出しています。
平成19年度に実施した基礎調査の結果を
平成20年度の実績
踏まえ、現況及び将来の見通しについて、
・意見提出件数:8件
分析調査を行いました。
平成20年度の実績
・現況特性の整理、土地利用の検討、環
◆関係法令に基づく開発行為に対する意見の
境保全構想策定等の分析調査を実施。
提出【商工労政課・都市計画課】
鉱業法及び採石法に基づき各課からの意
見を聴取し、県に回答しています。また、
都市計画法に基づき、適切な土地利用を指
導するとともに、開発許可及び建築許可等
- 64 -
の許可事務を行っています。
平成20年度の実績
◆公害防止協定の締結(再掲:p52)
・採石法に基づく申請件数:1件
・開発許可件数:89件
・建築許可件数:110件
・都市計画法適合証明:68件
(2) 地域の特性に応じた開発誘導と自然資源の保全
②開発事業に伴う環境影響評価
①地域の特性に応じたアメニティ空間の創
造
◆関係法令に基づく環境影響評価に対する意
見提出【環境保全課・生活環境課】
◆「心おどる水都・とくしま」広報事業
【企画調整課】
瀬戸内海環境保全特別措置法、廃棄物の
本市の将来像「心おどる水都・とくし
処理及び清掃に関する法律に基づいて、意
ま」を広くPRし、市民や観光客に本市の
見照会があった場合には、環境を保全する
水の魅力を知ってもらうため、ひょうたん
ため必要な意見を提出しています。
島の見どころ、季節ごとのイベント情報な
平成20年度の実績
どを掲載したPR紙をひょうたん島周遊船
・瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく
意見提出:38件
の乗船者を中心に配布しています。
また「心おどる水都・とくしま」のロゴ
マークが入った名刺や封筒を使用するなど
広報活動に努めています。
平成20年度の実績
・PR紙配付数:約16,000部
◆中津峰森林公園管理(再掲:p61)
◆水と緑の推進事業(再掲:p58)
- 65 -
・徳島県産業廃棄物処理指導要綱に基づ
く意見提出:6件
2
自然環境と一体をなしている歴史的環境を保全する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
市内に所在する指定文化財・登録文化財の数
電線類地中化整備距離(両側延長)
平成22年度
142件
147件
2,930m
3,440m
○施策の実施状況
(1) 文化財を生かしたまちづくりの推進
①文化財の保護・活用
◆ボランティア友の会【徳島城博物館】
◆文化財の指定・保存【社会教育課】
地域の歴史や文化財に対する理解を深め
国、県及び市により文化財として指定さ
るために、徳島城博物館の企画展、特別展、
れた建物、彫刻、史跡等について、保全・
常設展示展等の展示及び旧徳島城表御殿庭
整備を行うとともに、埋蔵文化財包蔵地内
園のガイドをボランティアにより実施して
の発掘調査により出土した遺物のうち、腐
います。
食・変質しやすいものについて保存処理を
平成20年度の実績
行っています。また、民俗芸能の保存・公
・ボランティア友の会:54人登録。
開を目的として阿波人形浄瑠璃や襖からく
りを犬飼農村舞台において上演しています。
◆蜂須賀家墓所保存整備事業【社会教育課】
国指定史跡徳島藩主蜂須賀家墓所の保存
平成20年度の実績
・指定史跡の除草・清掃等の環境整備を
整備を進めています。
史跡の所在する地区文化財保勝会に委
平成20年度の実績
託。
・万年山墓所・興源寺墓所において整備
・犬飼農村舞台を11月3日に実施(観覧
工事を実施。
者数:約800人)
◆文化財めぐり(再掲:p62)
・31件の試掘・確認調査及び発掘調査
を実施した。
・国指定重要文化財の建造物建物等の防
災設備の保守点検を実施。
(2) 地域の特性に応じた自然環境を含めた総合的な景観づくりの推進
①自然景観、都市景観や歴史的景観などの保
全・整備
を進めています。
平成20年度の実績
・佐古・新町通り線において事業を実施。
◆電線類地中化事業【道路建設課】
景観の向上や安全・快適な歩行空間を確
保するために、電力線や通信ケーブルを地
中の共同溝に収容する電線類の地中化工事
- 66 -
◆都市デザインの推進【都市デザイン室】
ています。
◆都市景観形成事業【都市デザイン室】
平成20年度の実績
都市デザイン委員会を開催し、公共施設
・都市デザインセミナーを開催
等の景観誘導を進めるとともに、都市デザ
インセミナーの実施により、市民の景観意
◆文化財の指定・保存(再掲:p66)
識などの高揚を図るほか広報・啓発に努め
3
まちの美化を推進する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
「不法投棄が少ない」と思う市民の割合(市民意
識)
平成22年度
60.0%以上
・・・・・
○施策の実施状況
(1) 市民意識の高揚
①ポイ捨て防止条例などによるごみのない美
しいまちづくりの推進
◆不法投棄処理事業【生活環境課】
不法投棄の防止を呼びかけるとともに、
◆ポイ捨て等防止推進事業【生活環境課】
巡回パトロールを実施し、指導・監視に努
散乱ごみなどの発生抑制を図り、生活環
めています。また、不法投棄された廃棄物
境の美化を推進するため、「ポイ捨て及び
の撤去処理を行いました。
犬のふん害の予防に関する条例」を施行し、
平成20年度の実績
ポイ捨てや犬のふんの放置の防止を呼びか
・不法投棄処理件数:418件
けています。
・パトロール日数:243日
平成20年度の実績
・広報とくしまにポイ捨て防止を呼びか
◆空き地に放置された雑草除去の指導
【生活環境課】
ける記事を掲載。
「空き地に放置された雑草の除去等に関
・小中学生を対象にポイ捨て防止に関す
する条例」に基づき、空き地の占有者に雑
る図画コンクールを実施。
草の除去指導を行い、美しいまちづくりを
・夏季におけるポイ捨て防止啓発キャン
進めています。
ペーンを県及び県警と共催。
平成20年度の実績
◆地域清掃事業【生活環境課】
・刈り取り指導件数:183件
徳島市環境衛生組合に委託し、年1回、
公園や道路等の清掃を行い、地域の美化に
◆小松海岸クリーン大作戦
努めています。
【まちづくり推進課】
平成20年度の実績
市民の水辺の美化と水質浄化の意識を高
・12月7日に実施、参加者数:9,758人
めるために、瀬戸内・海の路ネットワーク
・ごみ回収量:23.57t
推進協議会が行う「リフレッシュ瀬戸内」
- 67 -
運動の一環として、小松海岸の清掃を年1
境月間中に環境美化を啓発する懸垂幕の掲
回、市民ボランティアと行っています。
示などを実施しています。
平成20年度の実績
平成20年度の実績
・小松海岸クリーン大作戦の実施。
・徳島駅前でのポイ捨て防止キャンペー
(実施日:7月13日、参加ボランティ
ンや不法投棄の収集(約1件)、駅前
ア:300人、回収ごみ:4t)
広場の清掃(ごみ収集1,834袋)など
を通じ、徳島駅前広場の美化を推進。
◆吉野川クリーンアップ大作戦
・6月1日から1か月間、市庁舎壁面に懸
【文化振興課】
垂幕を掲示。
吉野川フェスティバルの一環として、
住民、企業と行政が一体となって環境活動
◆道路愛護運動事業(みちぴか事業)
をより一層進めるため、平成8年度より毎
【道路維持課】
年、実施しています。
道路愛護団体が市管理道路の清掃を行
平成20年度の実績
う道路アドプト事業に対し、支援を行い、
・実施日:8月2日
道路の美化・愛護意識の高揚を図っていま
・参加者数:約10,000人
す。
平成20年度の実績
◆環境美化対策事業【生活環境課】
美しいまちづくりを推進するため、徳島
駅前広場で発生したごみの収集運搬や、環
- 68 -
・新規加入23団体(計60団体)
4
人と環境に配慮した交通体系を整備する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
平成22年度
電線類地中化整備距離(両側延長)
2,930m
3,440m
コミュニティ道路の整備距離(道路センター延長)
1,199m
1,199m
中心市街地への交通機関が便利であると思う市民の
割合(市民意識)
・・・・・
50.0%以上
通勤や通学の交通機関が便利であると思う市民の割
合 (市民意識)
・・・・・
50.0%以上
市営バス全車両に占めるノンステップバス・ワンス
テップバス車両の割合
26.4%
45.8%
道を歩くときにあぶないと思う市民の割合(市民意
識)
・・・・・
15.0%以下
○施策の実施状況
(1) 都市内交通の円滑化と交通渋滞の解消
①公共交通機関の利用促進、自転車・徒歩通
(ノンステップバス・ワンステップバ
勤の奨励など交通需要マネジメント施策の
推進
スの導入総数:19台)
◆不採算バス路線運行維持対策
◆循環バスの運行【交通局】
【市民生活課】
バスの利便性向上を図るために、市中心
広域的、幹線的なバス路線に対して補助
部を右回り・左回りで循環する路線を平成
を行い、路線の維持に努めています。
14年10月から運行しています。
平成20年度の実績
平成20年度の実績
・18のバス路線を対象に補助
・1日48便運行。
・年間625,029人が利用。
②自転車利用の促進を図る環境整備や自転車
道路網の整備
◆ノンステップバス・ワンステップバスの導
入【交通局】
◆道路安全施設整備事業【道路建設課】
バスの利便性向上を図るために、高齢者
道路の交通環境改善のため、交通安全施
や障害者などの利用者が乗降しやすいよう
設整備を推進し、また道路反射鏡の取り替
段差を低くした「ノンステップバス」「ワ
え、方向修正など修繕も実施しています。
ンステップバス」を路線バスとして導入を
平成20年度の実績
進めています。
・市内各所において、交差点改良1箇所、
平成20年度の実績
道路反射鏡96基設置、道路照明灯7基
・ノンステップバス新規導入台数:2台
設置、道路標識3基設置。
- 69 -
・道路反射鏡について計画箇所(計343
めています。
箇所)を修繕。
平成20年度の実績
・防犯灯の設置補助数:74灯
◆防犯灯新設工事費助成事業【市民生活課】
町内会等の防犯灯設置に対する助成を行
◆電線類地中化事業(再掲:p66)
い、夜間の通行の安全・安心性の向上に努
(2) 安全な歩行空間の確保
①コミュニティ道路の整備や歩車道分離に
よる通行者の安全確保
◆徳島外環状道路周辺対策事業
【広域道整備課】
◆狭あい道路整備事業【建築課】
地元協議で地元、国、県、市の4者で協
住宅地等の狭い道路を拡張し、通行者の
議し、確認した周辺対策事業を実施してい
安全確保を図るために、「徳島市狭あい道
ます。
路整備要綱」に基づき、狭あい道路の段階
平成20年度の実績
的な整備を行っています。
・道路整備延長:75m
平成20年度の実績
・水路整備延長:110m
・「徳島市狭あい道路整備要綱」に基づ
く申請件数:8件(整備件数:3件)
◆四国横断自動車道周辺対策事業
・年間整備延長:45.70m
【広域道整備課】
地元協議で地元、国、県、市の4者で協
◆交通安全対策の推進【市民生活課】
議し、確認した周辺対策事業を実施してい
幼稚園、保育所、小学校、中学校、老人
ます。
クラブ、公民館等を対象に、交通安全教室
を開き、交通安全教育を実施し、交通事故
平成20年度の実績
のない安全な街づくりを推進しています。
・道路整備延長:972m
また、交通安全キャンペーンにも取り組ん
・水路整備延長:386m
でいます。
◆都市計画道路整備事業
平成20年度の実績
【まちづくり推進課】
・交通安全教室の開催:234回
優先路線の早期供用による事業効果発現
・キャンペーン実施回数:44回
のため、積極的に用地買収を進めるととも
◆違法駐車防止対策【市民生活課】
に、順次、道路整備を実施しています。
交通渋滞等の原因となる違法な路上駐車
平成20年度の実績
を防止するため、徳島駅前広場を「違法駐
・道路整備延長:440m
車等防止重点地域」に指定し、交通指導員
がドライバーに駐車マナーアップと駐車場
などの利用を呼びかける活動を行っていま
す。
◆道路安全施設整備事業(再掲:p69)
◆防犯灯新設工事費助成事業(再掲:p70)
平成20年度の実績
・土、日、祝祭日に指導を実施。
・指導回数:813回
- 70 -
5
自然災害など緊急時の安全を確保する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
平成22年度
43,789世帯
47,062世帯
都市下水路の整備面積
1,876㌶
1,878㌶
公共下水道の整備面積
1,089㌶
1,150㌶
28箇所(23地区)
29箇所(23地区)
自主防災組織に加入している世帯数
耐震性貯水槽の整備地区数
○施策の実施状況
(1) 緑の拠点づくりの推進
①災害の防止・緩和に資する緑地の配置
◆市有林管理(再掲:p59)
◆公園整備の推進【公園緑地課】
周辺住民が気軽に利用できる小規模な公
②災害時における安全性の確保と救援・復
園の新設、既設の公園の小規模な再整備、
旧活動の拠点の確保に資する緑地の配置
危険箇所の事故防止、既設施設の大規模な
修繕等を実施し、都市公園利用者に安全で
快適な公共空地を提供しています。
◆公園整備の推進(再掲:p71)
◆電線類地中化事業(再掲:p66)
平成20年度の実績
・市民一人あたりの公園面積:12.38m2
(2) 地域での防災対策の推進
①災害情報の収集・伝達体制の充実
の機能強化を進めています。
平成20年度の実績
◆自主防災組織の結成及び育成指導
・徳島市地域防災計画、水防計画を作成
【危機管理課・消防局】
・市民総合防災訓練を3行政地区で実施。
地震等大規模災害による被害を最小限に
・老朽化した避難標識(2箇所)を補修。
するには、地域防災力の強化が不可欠であ
・非常用食糧及び保存水を備蓄(1,000
るため、自主防災組織の結成を促進すると
人分)。
ともに、結成された自主防災組織の育成指
・避難所となっている市立小学校のうち
導を実施しています。
12校に備蓄倉庫を設置。
平成20年度の実績
・災害対策連絡所に指定されている6箇
・加入世帯数:累計43,789世帯
所のコミュニティーセンターに資器材
を配備。
◆防災対策の充実強化【危機管理課】
・市医師会等と連携し、器具を活用した
災害時において、迅速かつ的確な対応を
訓練実施。
図るため、防災計画を作成するとともに、
計画に基づき、防災訓練の実施、避難所等
◆公害防止協定の締結(再掲:p52)
- 71 -
②浸水や崩落など自然災害による被害の未
◆既存木造住宅耐震化促進事業【建築課】
然防止
昭和56年以前に建てられた木造住宅の
耐震診断を実施し、倒壊の危険性のある建
◆排水施設新設改良事業【建設課】
物の耐震改修工事費に対して補助金を交付
地盤が低い市街地を中心に排水路やポン
しています。
プ設備の整備を行い、降雨時の浸水対策を
平成20年度の実績
進めています。
・耐震診断:267戸
平成20年度の実績
・耐震改修:24戸
・浸水対策率:92.7%
◆耐震性貯水槽設置事業
◆道路新設改良事業【道路建設課】
【危機管理課・消防局】
道路の排水性の向上を図るために、地元
災害時の防火用水や飲料水などの生活用
の要望により、道路側溝の新設を進めてい
水を予め確保するために、耐震性貯水槽を
ます。
消火活動困難区域及び住宅密集地を対象に
平成20年度の実績
設置しています。
・道路側溝(16箇所)を新設。
平成20年度の実績
・加茂、八万、不動、応神地区に各1基
◆道路補修事業【道路維持課】
設置。(累計:23地区28箇所)
地元要望箇所で特に老朽化が著しいもの、
・設置済の貯水槽(飲料水兼用)3基に
蓋の損傷しているもの、亀裂のあるもの
ついて定期点検を実施。
等々特に老朽化が著しい側溝について修繕
工事を実施しています。
◆農道補修事業【耕地課】
平成20年度の実績
自然災害など緊急時の安全を確保するた
・約530件の修繕工事を施工。
め、管理を行う個所のうち、通行支障個所
について、陳情等に基づいて現地調査を行
◆急傾斜地崩壊対策事業【道路建設課】
い、補修工事等の維持を行っています。
地震や大雨時のがけ崩れの未然防止を図
平成20年度の実績
るために、危険箇所の防災工事を進めてい
・通行支障箇所54件について全て補修
ます。
◆排水施設補修事業【耕地課】
平成20年度の実績
・上八万町川西地区の2箇所で事業実施
自然災害など緊急時の安全を確保するた
め、管理を行う排水施設について、老朽化
◆既存建築物耐震改修促進事業【建築課】
した排水施設の修繕や機能回復のために補
地震発生時の被害の未然防止を図るため
修を行っています。
に、平成19年度に作成した「耐震改修促
平成20年度の実績
進計画」に基づき、耐震診断の必要な建築
・排水機能不能箇所51件、通水支障箇
物の所有者等に対して、耐震診断・耐震改
修を呼びかけています。
平成20年度の実績
・各種パンフレットを配布し、啓発。
所44件について全て補修
◆都市下水路事業(再掲:p52)
◆公共下水道事業(再掲:p52)
◆排水路の浚渫(再掲:p53)
- 72 -
地球を思い、行動する循環型社会を目指します
1
地球温暖化対策を推進する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
徳島市域からの温室効果ガス排出量の削減
(1990年と比較)
平成22年度
・・・・・
▲6%
徳島市役所から排出する温室効果ガスの削減
(平成16年度と比較)
▲10.8%
▲4.0%
公共施設に導入する太陽光発電システムの出力合計
104.5kw
100kw以上
公用車について更新車両のうち低公害車、低排出ガ
ス車などの省エネルギー型車両の占める割合
100%
100%
○施策の実施状況
(1) 地球温暖化の防止
①市民の日常生活や事業者の事業活動から
◆みんなで考える環境展【環境保全課】
排出される温室効果ガスの抑制
徳島市環境基本条例により、6月1日か
ら7日までを「徳島市民環境週間」と定め、
◆地域温暖化対策推進事業【環境保全課】
期間中、環境保全等に対する市民意識の向
徳島市地球温暖化対策推進計画に基づき、
上を図るための呼びかけを行っています。
家庭や事業所からの温室効果ガスの排出を
この取組みの一環として、市役所内で市
抑制するために、省エネルギーや省資源に
民の皆さんから応募のあった環境川柳と温
配慮した取組みを呼びかけています。
暖化防止を訴えるパネルを展示する「みん
平成20年度の実績
なで考える環境展」を開催しています。
・平成21年度版エコカレンダーを500部
平成20年度の実績
作成し、市民に配布。
・開催日:6月2日~6日
・広報紙や広報テレビ番組等により啓発
・環境川柳の応募数:831句
(計6回)を実施。
・温暖化防止パネル展を開催(12月1日
◆エコアクション21認証取得支援
~5日)
・市民からエコライフモニターを募集し、
節電行動の実践及び効果の検証を実施。
・夏休み期間中に親子新エネ教室を開催
【環境保全課】
市域の事業者に温室効果ガスの排出削減
など環境配慮活動に積極的取り組んでもら
うため、国内版の環境マネジメントシステ
(32人参加)
ムであるエコアクション21の普及を行う
・エコ事業所事例集を作成。
とともに認証取得の支援を行う自治体イニ
シャティブプログラムを実施しました。
- 73 -
平成20年度の実績
平成20年度の実績
・説明会の開催(7月9日、29社34名が
・低公害車の新規導入台数:15台
参加。)
・9月から3月にかけて計5回のセミナー
◆アイドリングストップバスの導入
(再掲:p55)
を開催。(8事業所が参加)
③自然エネルギーの導入
②徳島市エコオフイスプランの推進
◆太陽熱エネルギーの利用
◆市の事務事業から排出される温室効果ガス
【管財課・消防局】
の削減推進【環境保全課】
太陽熱を利用する熱温水器を設置し、給
職員の環境への意識向上を図るため、エ
湯に利用しています。
コオフィス推進員会議や職員研修会を実施
平成20年度の実績
しています。また、啓発用のポスターやス
・本庁舎、消防局庁舎において利用。
テッカーの掲示、庁内環境情報紙の発行、
庁内放送等により積極的な取組みの呼びか
◆太陽光エネルギーの利用
【環境保全課、市民病院】
けを行っています。
太陽の光エネルギーを利用して発電を行
平成20年度の実績
うシステム(100kW)を本庁舎に設置し、
・市役所からの温室効果ガスの排出削減
率(平成16年度と比較):▲10.8%
発電した電力を庁舎内で利用するほか、希
・エコオフィス推進員会議の開催:2回
望する市民団体等の施設見学会を実施し、
・職員研修会の開催:4回
啓発に利用しています。また市民病院にお
いて、平成19年度に太陽光発電システム
(4.5kW)を設置しました。
◆ノーマイカーデーの推進【環境保全課】
職員の通勤時の公共交通機関の利用、徒
このほか、市営樋口団地に新たに太陽光
歩や自転車の利用を推進するため、毎月
発電と一体となったLED外灯を設置し、
10・20・30日を「ノーマイカーデー」と
駐車場や通路部分の照明に利用しています。
し、通勤時の自家用車の利用を控えるよう
平成20年度の実績
呼びかけています。
・本庁舎での発電量:104,238kWh
平成20年度の実績
・市民病院での発電量:2,262kWh
・ノーマイカーデー(マイカー通勤から
◆地域温暖化対策推進事業(再掲:p73)
の転換者)の参加者数(本庁)
5月:68人、11月:68人
④未利用エネルギーの有効活用
※11月は徳島市中心部の通勤交通に
関する社会実験の参加者数
◆ごみ焼却処理の余熱利用
【西部環境事業所施設課】
◆低公害車の計画的な導入
ごみ焼却で発生する排ガスの熱を利用し
【管財課・西部環境事業所・消防局・水道
局・交通局】
て温水を作り、給湯・暖房に使用していま
す。また、場外施設に温水を循環し、熱交
自動車からの温室効果ガスの排出を抑制
するため、市公用車等(乗用車、貨物車、
ポンプ車、バス等)への低公害車の導入を
進めています。
換して給湯・暖房に利用しています。
平成20年度の実績
・焼却炉を稼動して温水を発生し利用し
た。
- 74 -
◆バイオマスエネルギーの利用
◆地域温暖化対策推進事業(再掲:p73)
【中央浄化センター】
下水汚泥から発生する可燃ガス(メタン
ガス)をボイラーの燃料として有効活用し
ています。
⑤効率的なエネルギーの利用
◆地域温暖化対策推進事業(再掲:p73)
平成20年度の実績
・メタンガス使用量:147,660Nm3
2
環境に配慮した生活様式を推進する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
86%
100%
100%
100%
市役所で購入する事務用品のグリーン購入率
市役所における省エネルギー型OA機器などの新規
導入率
平成22年度
○施策の実施状況
(1) 環境に配慮した消費の推進
①最適消費・最小廃棄の意識啓発・普及
◆マイバッグ運動の推進【生活環境課】
買い物の際、レジ袋を使用せず、自分の
◆不用品活用銀行の運営
袋を持参するマイバッグ運動を呼びかけ、
【消費生活センター】
ごみの減量を推進しています。
家庭や事業所で眠っている不用品の再利
平成20年度の実績
用を目的として、「不用品活用銀行」を開
・広報とくしまにマイバック利用を呼び
設し、再利用を進めています。
かける記事を掲載
平成20年度の実績
・市庁舎の庁内放送による啓発(週1
・不用品の提供が49件、申込みが248件
回)を実施
あり、33件が成立。
②環境配慮型製品(エコマーク商品など)
◆消費者啓発事業【消費生活センター】
の購入・使用の推進
従来の使い捨て型ライフスタイルを見直
し、環境に配慮した消費生活につながるよ
◆エコショップの推進【生活環境課】
うに各種事業を実施しています。
人や環境に配慮した商品を提供・販売す
平成20年度の実績
る企業、店舗をエコショップとして登録し、
・啓発パンフレットの作成・配布
環境配慮型商品の購入・使用を促進してい
(くらしの豆知識:2,000部、くらし
ます。
の広場:3,000部)
平成20年度の実績
・消費者講座の開催(省エネ講座:1回
・エコショップの登録店舗数:115件
31人参加、リフォーム講座:7回77人
参加)
◆地域温暖化対策推進事業(再掲:p73)
- 75 -
(2) 省エネルギーの推進
①省エネルギー意識の普及・啓発
②省エネルギー型製品の導入
◆地域温暖化対策推進事業(再掲:p73)
◆地域温暖化対策推進事業(再掲:p73)
3
廃棄物の減量化、再資源化を推進する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
16.3%
20.6%
▲10.4%
(H17~20年度)
▲9.1%
(H17~22年度)
リサイクル率
ごみ処理量増加率
平成22年度
○施策の実施状況
(1) 省資源・リサイクルの推進
量・再資源化啓発事業への協力等の活動を
①ごみの減量化の推進
行いました。
◆生ごみ処理機購入費補助事業
平成20年度の実績
【生活環境課】
・ごみ問題に関する懇談会の開催:27
家庭からの生ごみの排出削減を図るため
回開催、892人が参加
に、電気式生ごみ処理機やコンポスターの
・ごみ減量化推進員研修会開催回数:1
購入費の補助、生ごみを堆肥化するEM処
回
理容器の交付を行いました。
・ごみ減量化推進員数:123人
平成20年度の実績
・市内全域に食品トレイの回収拠点(延
・電気式生ごみ処理機補助件数:200件
べ74個所)を設置し、再資源化を推
・コンポスター補助件数:17件
進。
・EM処理容器交付件数:401件
・支所、公民館等(48施設)から排出
・ぼかしづくり団体数:19団体
される可燃、不燃、資源ごみの適正処
理を実施。
◆ごみ減量啓発事業【生活環境課】
ごみの減量化を進めるため、ごみ問題や
適正な処理方法等を説明するごみ問題懇談
会を開催し、市民に廃棄物減量・再資源化
への取組みを呼びかけています。
また、一般廃棄物の適正処理、減量化及
び再資源化を推進するため、徳島市ごみ減
◆マイバッグ運動の推進(再掲:p75)
◆不用品活用銀行の運営(再掲:p75)
②資源のリサイクルの推進
◆分別収集の徹底・強化【生活環境課】
量化推進員を置き、適正排出の指導や減
- 76 -
ごみの減量化、再資源化を図るために、
缶・びん・ペットボトルや古紙類、プラス
◆集団回収への支援【生活環境課】
チック製容器包装ごみなど、適切な処理に
町内会や婦人会等の地域で資源ごみ(紙
より再生できる資源ごみの分別を市民に呼
類やびん類、廃食用油など)の回収を行う
びかけています。また、廃乾電池等の有害
団体に対して、回収量に応じて奨励金を交
ごみの分別回収、不燃・粗大ごみの再選別
付し、集団回収への支援を行っています。
や有価物の回収、破砕減容等、不法投棄家
平成20年度の実績
電品(特定家庭用機器再商品化法の対象と
・支援団体数:436団体
なる家電4品目:テレビ、エアコン、冷蔵
・集団回収による資源ごみの回収量:
4,533t
庫、洗濯機)の回収処理を実施し、廃棄物
の減量・再資源化に努めています。
平成20年度の実績
◆建設リサイクル法推進【建築課】
「建設工事に係る資材の再資源化等に関
・ごみ処理量:105,700t(前年度比:▲
5.32%)
する法律」の対象工事について、分別解体
などの指導を行い、コンクリート等の特定
・収集日程表や啓発冊子の配布、収集日
建設資材のリサイクルを推進しています。
程表作成部数:16万部(3月)
・ごみ集積かごの助成件数:5件
平成20年度の実績
・有害ごみの回収量:64t(100%再資
・現地パトロールの実施:年2回、延べ
63件
源化)
・廃乾電池は100%再資源化
・不法投棄家電品の処理件数:210件
◆汚泥の再資源化【北部浄化センター】
・資源ごみの直営収集量:14,851t
下水処理に伴い、発生した汚泥をセメン
・直営収集した古紙類の再資源化量:
トの原料として再資源化を行っています。
6,871t
平成20年度の実績
・不燃ごみ、粗大ごみの中間処理(処理
施設での処理量:13,061t)
- 77 -
・汚泥セメント原料化率:74.9%
市民参加と環境学習を推進します
1
環境学習を推進する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
平成22年度
63人
環境リーダーの人数
100人
○施策の実施状況
(1) 環境学習の体系的な推進
①学校における環境教育の充実
②環境学習のための機会や情報の提供
◆環境教育副読本作成事業
◆こどもエコクラブの育成・支援
【生活環境課・教育研究所】
【環境保全課】
「ごみのおはなし」を作成、配布し、学
こどもエコクラブは、将来を担う子ども
校の授業等で活用してもらうことにより、
たちに対する環境活動・学習の場や機会の
環境教育の充実を図っています。
提供をするためのクラブで、子どもたちに
また、環境教育副読本「徳島市の水と
地域の中で楽しみながら主体的に継続的な
緑」の活用授業研究会を開催し、副読本の
環境活動・学習を行ってもらえるよう、活
活用方法・環境教育への取組みの方向性等
動や学習の情報提供をはじめ水質測定器の
の共通化を図っています。
貸し出しなどの支援を行っています。
平成20年度の実績
平成20年度の実績
・小学4年生を対象に副読本「ごみのお
・こどもエコクラブの年間登録者数:
1,147人(21クラブ)
はなし」(3,300部)を作成、配布。
・小学3~6年生を中心に「徳島市の水
と緑」を活用(各校での活用率
◆ごみ処理施設見学会の開催【生活環境課】
100%)
ごみ処理施設(ごみ焼却施設、中間処理
場等)の見学会を通じて、市民のごみ問題
◆徳島市の水道教室【水道局】
に対する理解を深め、ごみ減量に対する意
市内の小学校4年生を対象に水道水の安
識の啓発を行っています。
全性や水道の果たす役割について理解を深
平成20年度の実績
めてもらうとともに、水を汚さない工夫や
・見学会の開催:15回開催
自然の大切さを呼びかけています。
・子供ごみスクールの開催:1回開催
平成20年度の実績
・市内の小学校5校で実施。(345人が
学習。1回あたりの学習時間60分~
◆職員研修の実施【人事課】
職員に対する研修に環境意識の高揚を図
110分)
る研修を組み入れています。
◆出前環境教室の開催(再掲:p62)
- 78 -
平成20年度の実績
③環境学習を運営する人材の育成及び体制
・「職員Ⅰ研修」「新規採用職員研修」
「技能職員Ⅱ研修」に環境意識の高揚
を図る研修を組み入れた。
の整備
◆環境リーダー事業【環境保全課】
日常生活で自ら環境保全の取組みを実践
するとともに、市民や子供たちに環境保全
◆環境基本計画年次報告書の作成
の取組みを普及・啓発する市民を「環境リ
【環境保全課】
ーダー」として登録しています。
本市の環境の状況や徳島市環境基本計画
また環境に関する知識の習得や企画力・
に基づいて講じた環境施策の実施状況等を
実行力・調整力を磨くための環境講座を開
まとめた年次報告書を作成し、公表を行っ
催することで環境リーダーとしての人材を
ています。
育成し、また環境リーダーによる自主的な
平成20年度の実績
環境活動等の支援に取り組んでいます。
・環境報告書を市民等に送付。
平成20年度の実績
・市ホームページに全文を掲載。(アク
・環境リーダーの登録者数:63人(うち
セス数:1,125件)
H20年度新規登録者:7人)
・環境講座の参加人数:76人(3回開催)
◆出前環境教室の開催(再掲:p62)
・環境リーダー企画運営のイベント開催
◆いきいきどきどき学遊塾運動推進事業(再
数:31回
掲:p62)
2
環境保全活動を支援する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
1,307,359件
徳島市ホームページアクセス数
平成22年度
1,300,000件
○施策の実施状況
(1) 環境に関する情報の提供
①市民参加による環境情報の収集・提供
②インターネットを利用した情報の整備
◆とくしま市民環境懇談会の開催
◆ホームページの充実【環境保全課】
【環境保全課】
市民の環境に関する関心を高め、知識を
市民、市民団体の代表者、事業者及び市
深めるために、環境に関する施策内容や行
との意見交換を行い、相互の連携強化を図
事の開催等の情報をホームページに掲載し
るとともに、各主体の環境保全への積極的
ています。
な取組みを促進するために、とくしま市民
平成20年度の実績
環境懇談会を開催しています。
・ホームページアクセス件数(環境のペ
平成20年度の実績
ージ):153,180件(年間)
・開催日:平成21年2月19日(木)
・出席者:市民4人
- 79 -
3
市民・事業者・行政が連携した環境保全活動を推進する
○定量目標の達成状況
内
容
平成20年度
26館
コミュニティセンターの整備数
○施策の実施状況
(1) 活動拠点の整備
①地域で身近に活動できる場の整備
◆該当事業なし
(2) 市民・事業者・市が連携できる仕組みづくりの推進
①市民及び環境保全団体などのネットワーク化
◆とくしま市民環境懇談会の開催(再掲:p79)
◆環境リーダー事業(再掲:p79)
- 80 -
平成22年度
26館
第4章
参
考
1
環境行政年表
2
環境基準等
3
用語説明
- 81 -
資
料
1
環境行政年表
年
度
昭和 42 年
徳
島
市
国
・公害関係事務が、保健衛生部衛生課の所掌
となる
・
徳
島
県
・公害対策基本法公布(国)
・徳島公害防止条例を制定(県)
・公害関係事務が、簡易なものは民生部市民
昭和 43 年
生活課、その他のものは総務部企画課の所
・大気汚染防止法、騒音規制法公布(国)
掌となる
・徳島市公害防止条例制定
昭和 44 年
・公害関係事務が、民生部市民課市民相談室
の所掌となる
・民生部市民生活課に公害対策室を新設
・公害紛争処理法公布(国)
・徳島県公害紛争処理条例を制定(県)
昭和 45 年
・水質汚濁防止法、廃棄物の処理及び清掃に
関する法律公布(国)
・悪臭防止法公布(国)
昭和 46 年
・環境庁発足
・保健衛生部に公害対策課を新設
昭和 47 年
・徳島県公害防止条例の騒音関係事務が市
へ移譲
昭和 48 年
昭和 49 年
・県自然環境保全条例を制定(県)
・瀬戸内海環境保全臨時措置法公布(国)
・9 企業と公害防止協定を締結
昭和 51 年
昭和 53 年
・公害等調整委員会設置法公布(国)
・振動規制法公布(国)
・徳島化製事業(協)及び岸小三郎と公害防止
協定を締結
・瀬戸内海環境保全臨時措置法が瀬戸内海
環境保全特別措置法に(国)
・水質汚濁防止法の政令市指定
昭和 62 年
・徳島県公害防止条例の水質関係事務が市
へ移譲
・公害対策課から環境保全課に課名変更
昭和 63 年
・徳島市未規制事業場排水対策指導要綱を
制定
平成 3 年
・水質汚濁防止法に基づく生活排水対策重
平成 4 年
・電気自動車(あいあい号)を導入
・徳島県空き缶等の散乱の防止に関する条
例を制定(県)
地域指定
・徳島県環境影響評価要綱告示(県)
平成 5 年
・環境基本法公布、施行(国)
平成 6 年
・環境基本計画を策定(国)
平成 7 年
・徳島化製事業協業組合との公害防止協定
平成 8 年
・睦技研(株)と公害防止に関する覚書を締結
を改定
平成 9 年
平成 10 年
・徳島環境プランを策定(県)
・環境影響評価法公布(国)
・ダイオキシン類緊急全国一斉調査を市内
で実施
・地球温暖化対策の推進に関する法律公布
(国)
- 82 -
年
度
平成 11 年
徳
島
市
国
・環境基本計画の策定に向けて、とくしま市
民環境会議を開催
専用水道に関する事務が市へ移譲
・環境基本計画の策定を開始(~平成 14 年
度)
・徳島県環境基本条例を制定(県)
・国等による環境物品等の調達の推進等に
関する法律公布(国)
・循環型社会形成推進基本法公布(国)
・環境基本計画(第 2 次計画)を策定(国)
・徳島市エコオフィスプランを策定
・環境庁が環境省になる(国)
・環境基本計画策定のための市民会議発足
・ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理
の推進に関する法律公布(国)
・環境リーダー事業を開始
・特定製品に係るフロン類の回収及び破壊
の実施の確保等に関する法律公布(国)
関する条例を制定
・大塚化学(株)・大塚食品(株)との公害防止
協定を締結
・日清紡績(株)との公害防止協定を全面改定
・徳島市環境基本計画を策定
・土壌汚染対策法公布(国)
・使用済み自動車の再資源化等に関する法
律公布(国)
・第 1 回ごみゼロ推進全国大会の開催(県)
・ISO14001 の認証更新にあわせ、範囲を拡
・徳島市環境基本条例を制定
大(県)
・市庁舎南館屋上に太陽光発電システムを
平成 15 年
県
・徳島県環境影響評価条例を制定(県)
・徳島市ポイ捨て及び犬のふん害の防止に
平成 14 年
島
・ISO14001 の認証取得(県)
・徳島市環境調整会議を設置
平成 13 年
徳
・ダイオキシン類対策特別措置法公布(国)
・県事務処理の特例に関する条例に基づき、
平成 12 年
・
・環境の保全のための意欲の増進及び環境
教育の推進に関する法律公布(国)
設置
・環境首都とくしま憲章の策定(県)
・プラスチック製容器包装ごみの分別収集
者等の環境に配慮した事業活動の促進に
を開始
平成 16 年
・環境情報の提供の促進等による特定事業
・ISO14001 認証取得(市役所本庁舎)
関する法律公布(国)
・徳島市新エネルギービジョンを策定
・とくしま地球環境ビジョンの策定(県)
・東邦テナックス(株)との公害防止協定を全
・徳島県生活環境保全条例の制定(県)
面改定
・ごみ減量徳島市民大作戦を開始
平成 17 年
・アスベスト使用実態調査を実施
・徳島市エコオフィスプランを改定
・徳島市地球温暖化対策推進計画を策定
平成 18 年
・京都議定書目標達成計画の策定(国)
・徳島県環境学習推進方針を策定(県)
・とくしま地球環境ビジョン(行動計画編)
の策定(県)
・環境基本計画(第 3 次計画)を策定(国)
・みちピカ事業(アドプト活動による道路
の清掃美化)を開始
・本庁舎の ISO14001 認証を更新
平成 19 年
平成 20 年
・徳島市環境リーダーが中心となった「徳
・国等における温室効果ガス等の排出の削
減に配慮した契約の推進に関する法律公
布(国)
島市 eco リーダー会」が発足
・廃食用油の資源回収を開始
・京都議定書目標達成計画を全部改定(国)
・瀬戸内海環境保全特別措置法に関する事
・徳島県地球温暖化対策推進条例の制定
(県)
務が市へ移譲
・エコアクション 21 自治体イニシャティブ
プログラム参加
- 83 -
2
1
環境基準等
大気汚染に係る環境基準
物
質
環
境
上
の
条
件
1 時間値の 1 日平均値が 0.04ppm 以下であり、かつ 1 時間値
二酸化いおう(SO2)
が 0.1ppm 以下であること。
1 時間値の 1 日平均値が 0.04ppm から 0.06ppm までのゾーン
二酸化窒素(NO2)
内又はそれ以下であること。
浮遊粒子状物質(SPM)
1 時間値の 1 日平均値が 0.10mg/m3 以下であり、かつ 1 時間
値が 0.20 mg/m3 以下であること。
光化学オキシダント(OX) 1 時間値が 0.06ppm 以下であること。
一酸化炭素(CO)
2
1 時間値の 1 日平均値が 10ppm 以下であり、かつ 1 時間値の
8 時間平均値が 20ppm 以下であること。
トリクロロエチレン
1 年平均値が 0.2mg/m3 以下であること。
テトラクロロエチレン
1 年平均値が 0.2mg/m3 以下であること。
ベンゼン
1 年平均値が 0.003mg/m3 以下であること。
ジクロロメタン
1 年平均値が 0.15mg/m3 以下であること。
水質汚濁に係る環境基準
(1)人の健康の保護に関する環境基準(公共用水域及び地下水質)
項
目
環境基準値
項
目
環境基準値
カドミウム
0.01mg/ℓ以下
1,1,1-トリクロロエタン
1mg/ℓ以下
全シアン
検出されないこと
1,1,2-トリクロロエタン
0.006mg/ℓ以下
鉛
0.01mg/ℓ以下
トリクロロエチレン
0.03mg/ℓ以下
六価クロム
0.05mg/ℓ以下
テトラクロロエチレン
0.01mg/ℓ以下
砒素
0.01mg/ℓ以下
1,3-ジクロロプロペン
0.002mg/ℓ以下
総水銀
0.0005mg/ℓ以下
チラウム
0.006mg/ℓ以下
アルキル水銀
検出されないこと
シマジン
0.003mg/ℓ以下
PCB
検出されないこと
チオベンカルプ
0.02mg/ℓ以下
ジクロロメタン
0.02mg/ℓ以下
ベンゼン
0.01mg/ℓ以下
四塩化炭素
0.002mg/ℓ以下
セレン
0.01mg/ℓ以下
1,2-ジクロロエタン
0.004mg/ℓ以下
硝酸性窒素及び亜硝
酸性窒素
10mg/ℓ以下
1,1-ジクロロエチレン
0.02mg/ℓ以下
ふっ素
0.8mg/ℓ以下
シス-1,2 ジクロロエチレン
0.04mg/ℓ以下
ほう素
1mg/ℓ以下
(備考)海域については、ふっ素及びほう素の基準値は適用しない。
- 84 -
(2)生活環境の保全に関する環境基準
(河川)※湖沼を除く
ア
項目
利用目的の
適応性
累型
AA
A
B
C
D
水道 1 級、自然環境
保全及び A 以下の欄
に掲げるもの
水道 2 級、水産 1 級、
水浴及び B 以下の欄
に掲げるもの
水道 3 級、水産 2 級
及び C 以下の欄に掲
げるもの
水産 3 級、工業用水 1
級及び D 以下の欄に
掲げるもの
工業用水 2 級、農業
用水及び E の欄に掲
げるもの
工業用水 3 級、環境
保全
E
基準値
pH
BOD
(mg/ℓ)
SS
(mg/ℓ)
DO
(mg/ℓ)
大腸菌群数
6.5~8.5
1 以下
25 以下
7.5 以上
50 以下
6.5~8.5
2 以下
25 以下
7.5 以上
1,000 以下
6.5~8.5
3 以下
25 以下
5 以上
5,000 以下
6.5~8.5
5 以下
50 以下
5 以上
-
6.0~8.5
8 以下
100 以下
2 以上
-
6.0~8.5
10 以下
ごみ等の浮遊
が認められな
いこと
2 以上
-
(MPN/100mℓ)
(注)1 自然環境保全 :自然探勝等の環境保全
2 水 道
1 級:ろ過等による簡易な浄水操作を行うもの
〃
2 級:沈殿ろ過等による通常の浄水操作を行うもの
〃
3 級:前処理等を伴う高度の浄水操作を行うもの
3 水 産
1 級:ヤマメ、イワナ等貧腐水性水域の水産生物用並びに水産 2 級
及び水産 3 級の水産生物用
〃
2 級:サケ科魚類及びアユ等貧腐水性水域の水産生物用及び水産 3
級の水産生物用
〃
3 級:コイ、フナ等、β-中貧腐水性水域の水産生物用
4 工業用水 1 級:沈殿等による通常の浄水操作を行うもの
〃
2 級:薬品注入等による高度の浄水操作を行うもの
〃
3 級:特殊の浄水操作を行うもの
5 環境保全 1 級:国民の日常生活(沿岸の遊歩等を含む。)において不快感を生
じない限度
イ
項目
類型
生物 A
生物特 A
生物 B
生物特 B
水生生物の生育状況の適応性
イワナ、サケマス等比較的低温域を好む水生生物
及びこれらの餌生物が生息する水域
生物 A の水域のうち、生物 A の欄に掲げる水生生
物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔の生育場として
特に保全が必要な水域
コイ、フナ等比較的高温域を好む水生生物及びこ
れらの餌生物が生息する水域
生物 B の水域のうち、生物 B の欄に掲げる水生生
物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔の生育場として
特に保全が必要な水域
- 85 -
基
準
値
全
亜
鉛
0.03mg/ℓ以下
0.03mg/ℓ以下
0.03mg/ℓ以下
0.03mg/ℓ以下
(海域)
ア
項目
利用目的の
適応性
累型
基準値
pH
BOD
(mg/ℓ)
DO
(mg/ℓ)
大腸菌群数
(MPN/100mℓ)
n-ヘキサン抽
出物質(油分等)
A
水産 1 級、水浴、自
然環境保全及び B 以
下の欄に掲げるもの
7.8~8.3
2 以下
7.5 以上
1,000 以下
検出されない
こと
B
水産 2 級、工業用水
及び C の欄に掲げる
もの
7.8~8.3
3 以下
5 以上
-
検出されない
こと
C
環境保全
7.0~8.3
8 以下
2 以上
-
-
(注)1 自然環境保全 :自然探勝等の環境保全
2 水 産
1 級:マダイ、ブリ、ワカメ等の水産生物用及び水産 2 級の水産生
物用
〃
2 級:ボラ、ノリ等の水産生物用
3 環境保全 1 級:国民の日常生活(沿岸の遊歩等を含む。)において不快感を生
じない限度
イ
項目
類型
基
利水目的の適応性
自然環境保全及びⅡ以下の欄に
掲げるもの
(水産 2 種及び 3 種を除く)
水産 1 種、水浴及びⅢ以下の欄に
掲げるもの
(水産 2 種及び 3 種を除く)
水産 2 種及びⅣの欄に掲げるも
の(水産 3 種を除く)
水産 3 種、工業用水、生物生息環
境保全
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
準
値
全窒素(mg/ℓ)
全燐(mg/ℓ)
0.2 以下
0.02 以下
0.3 以下
0.03 以下
0.6 以下
0.05 以下
1 以下
0.09 以下
(注)1 自然環境保全
:自然探勝等の環境保全
2 水 産
1 種:底生魚介類を含め多様な水産生物がバランス良く、かつ、
安定して漁獲される
〃
2 種:一部の底生魚介類を除き、魚類を中心とした水産生物が
多獲される
〃
3 種:汚濁に強い特定の水産生物が主に漁獲される
3 生物生息環境保全:年間を通して底生生物が生息できる限度
ウ
項目
類型
生物 A
生物特 A
水生生物の生育状況の適応性
基
準
値
全
亜
鉛
水生生物の生息する水域
0.02mg/ℓ以下
生物 A の水域のうち、水生生物の産卵場(繁殖場)
又は幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域
0.01mg/ℓ以下
- 86 -
(3)水浴場の判定基準
区分
適
油膜の有無
水質
AA
不検出
(検出限界 2 個/100mℓ)
油膜が認めら
れない
水質
A
100 個/100mℓ以下
油膜が認めら
れない
水質
B
水質
C
400 個/100mℓ以下
1,000 個/100mℓ以下
1,000 個 /100m ℓを超
えるもの
不適
3
COD
ふん便性大腸菌群数
常時は油膜が
認められない
常時は油膜が
認められない
常時油膜が認
められる
透明度
2mg/ℓ以下
(湖沼は 3mg/ℓ以
下)
2mg/ℓ以下
(湖沼は 3mg/ℓ以
下)
5mg/ℓ以下
8mg/ℓ以下
8mg/ℓ超
全透
(水深 1m 以上)
全透
(水深 1m 以上)
水深 1m 未満~
50cm 以上
水深 1m 未満~
50cm 以上
50cm 未満
土壌汚染に係る環境基準
項
目
環境基準値
項
目
カドミウム
検液 1ℓにつき 0.01mg 以下で
あり、かつ、農用地においては、
シス-1,2 ジクロロエチレン
米 1kg につき 1mg 未満である
こと。
全シアン
検液中に検出されないこと。
1,1,1-トリクロロエタン
有機燐
検液中に検出されないこと。
1,1,2-トリクロロエタン
鉛
六価クロム
砒素
総水銀
検液 1ℓにつき 0.01mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.05mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.01mg 以下で
あり、かつ農用地(田に限る。)
においては、土壌 1kg につき
15mg 未満であること。
検液 1ℓにつき 0.0005mg 以下
であること。
トリクロロエチレン
テトラクロロエチレン
1,3-ジクロロプロペン
チラウム
アルキル水銀
検液中に検出されないこと。
シマジン
PCB
検液中に検出されないこと。
チオベンカルプ
銅
ジクロロメタン
四塩化炭素
1,2-ジクロロエタン
1,1-ジクロロエチレン
農用地(田に限る。)において
は、土壌 1kg につき 125mg 未
満であること。
検液 1ℓにつき 0.02mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.002mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.004mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.02mg 以下で
あること。
ベンゼン
セレン
ふっ素
ほう素
- 87 -
環境基準値
検液 1ℓにつき 0.04mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 1mg 以下である
こと。
検液 1ℓにつき 0.006mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.03mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.01mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.002mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.006mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.003mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.02mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.01mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.01mg 以下で
あること。
検液 1ℓにつき 0.8mg 以下であ
ること。
検液 1ℓにつき 1mg 以下である
こと。
4
騒音・振動に係る環境基準・要請限度
(1)騒音に係る環境基準
区
分
類型 AA
類型 A
類型 B
類型 C
昼間
6:00~22:00
50 デシベル以下
55 デシベル以下
55 デシベル以下
60 デシベル以下
夜間
22:00~6:00
40 デシベル以下
45 デシベル以下
45 デシベル以下
50 デシベル以下
2 車線以上の車
2 車線以上の車
線を有する道路
線を有する道路
に面する地域
に面する地域
区
分
道
環
路
境
車線を有する道
路に面する地域
昼間
6:00~22:00
60 デシベル以下
65 デシベル以下
65 デシベル以下
基
夜間
22:00~6:00
55 デシベル以下
60 デシベル以下
60 デシベル以下
に
準
面
す 幹線交通を担う道路に近接する空間については、特例として次の基準値を適用します。
昼間:70 デシベル以下
る
夜間:65 デシベル以下
地
域 備考:個別の住居等において騒音の影響を受けやすい面の窓を主として閉めた生活が営まれてい
ると認められるときは、屋内へ透過する騒音に係る基準(昼間にあっては 45 デシベル以
下、夜間にあっては 40 デシベル以下)によることができる。
指定地域
類型 A
第 1・2 種低層住居専用地域、第 1・2 種中高層住居専用地域
類型 B
第 1・2 種住居地域、準住居地域
類型 C
近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域
(2)自動車騒音の要請限度
a 区域
区
b 区域
c 区域
分
1 車線
2 車線以上
1 車線
2 車線以上
1 車線
昼間
6:00~22:00
65 デシベル
70 デシベル
65 デシベル
75 デシベル
75 デシベル
夜間
22:00~6:00
55 デシベル
65 デシベル
55 デシベル
70 デシベル
70 デシベル
また、上記の区域のうち、幹線交通を担う道路に近接する区域については、次の要請限度値を用います。
昼間:75 デシベル
夜間:70 デシベル
区域区分
a 区域
第 1・2 種低層住居専用地域、第 1・2 種中高層住居専用地域
b 区域
第 1・2 種住居地域、準住居地域
c 区域
近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域
- 88 -
(3)道路交通振動の要請限度
区
分
第 2 種区域
昼 間
07:00~19:00
65 デシベル
70 デシベル
夜 間
19:00~07:00
60 デシベル
65 デシベル
第 1 種区域
良好な住居の環境を保全するため、特に静穏の保持を必要とする区域 及
び 住 居 の 用 に 供 さ れ て い る た め 、静 穏 の 保 持 を 必 要 と す る 区
域
第 2 種区域
住 居 の 用 に 併 せ て 商 業 、工 業 等 の 用 に 供 さ れ て い る 区 域 で あ
つ て 、そ の 区 域 内 の 住 民 の 生 活 環 境 を 保 全 す る た め 、振 動 の
発生を防止する必要がある区域及び主として工業等の用に
供 さ れ て い る 区 域 で あ つ て 、そ の 区 域 内 の 住 民 の 生 活 環 境 を
悪 化 さ せ な い た め 、著 し い 振 動 の 発 生 を 防 止 す る 必 要 が あ る
区域
区域区分
5
第 1 種区域
ダイオキシン類に係る環境基準
区分
基準値
大気
水質
(水底の底質を除く)
0.6pg-TEQ/m3 以下
1pg-TEQ/ℓ以下
(年平均値)
(年平均値)
(備考)1 pg(ピコグラム)
水底の底質
土壌
150pg-TEQ/g 以下
1,000pg-TEQ/g 以下
:1 兆分の 1 グラム
2 TEQ(ティー・イー・キュー)
:2,3,7,8-四塩化ジベンゾパラジオキシンの毒性
に換算した値
3 土壌にあっては、環境基準が達成されている場合であって、土壌中のダイオキ
シン類の量が 250pg-TEQ/g 以上の場合には、必要な調査を実施する。
- 89 -
3
用語説明
(1) 環境一般
国際規格である ISO14000 シリーズの一
・環境基本法
環境保全に関する多様な施策を総合
つ。ISO14001 には、企業活動、製品及び
的・計画的に進めていくため「公害対策基
サービスの環境負荷の低減といった環境
本法」に代わる新たな法的枠組みとして、
パフォーマンスの改善を実施する仕組み
平成5年に制定された。
が継続的に改善されるシステムを構築す
るための要求事項が規程されている。
環境の保全についての基本理念として、
「環境の恵沢の享受と継承等」「環境への
負荷の少ない持続的発展が可能な社会の
(2) 自然
構築等」「国際的協調による地球環境保全
・群落
の積極的推進」の 3 つの理念を定め、国、
地方公共団体、事業者及び国民の環境の保
全に係る責務を明らかにしている。
様々な種が同一場所に集まり、いっしょ
に生活している集団のこと。
・三角州
・環境基準
河川によって運ばれてきた砂や泥が、河
人の健康を保護し、生活環境を保全する
上で維持されることが望ましい基準であ
り、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音
口付近に堆積して形成された低平な堆積
地形のこと。
・植生
について定められている。国民の健康を適
ある場所に生息している植物の集団を
切に保護できる、充分に安全性を見込んだ
漠然と指す語で、植被ともいう。著しい人
水準で定められていることから、この基準
為的影響を受けているかいないかによっ
を超えたとしても、すぐに健康に悪い影響
て、自然植生と代償植生に区別される。
が表れるものではない。
・デルタファン
・公害
三角州扇状地。深い湾入など静穏な海面
環境基本法では、大気汚染、水質汚濁、
に河川がそそぐ場所では、波浪や沿岸流の
騒音、振動、悪臭、土壌汚染及び地盤沈下
運搬作用が弱いために、扇状地の地先に三
によって人の健康又は生活環境に係る被
角州が成長する。
害が生じていることとされている。
・東アジア・オーストラリア地域シギ・チド
・都市・生活型公害
リ類重要生息地ネットワーク
従来の産業活動に起因する公害に対し、
平成 8 年のラムサール条約締結国会議
生活排水による河川の水質汚濁、自動車の
で勧告として採択された、シギ・チドリ類
騒音や排ガスによる大気汚染など都市化
とその生息地を国際協力を通じて保全す
の進展、生活様式の変化などにより環境へ
る取組み。日本では、吉野川河口干潟(徳
の負荷が高まることによって起こる公害。
島県)以外に谷津干潟(千葉県)、漫湖(沖
・ISO14001
縄県)、東京港野鳥公園(東京都)、鹿島新
国際標準化機構(ISO:International
籠(佐賀県)
、大阪南港野鳥園(大阪府)、
Organization for Standardization)で制
球磨川河口(熊本県)、藤前干潟(愛知県)
定した、環境マネジメントに関する一連の
が参加湿地となっている。
- 90 -
の 10 項目(生活環境項目)について基準
・ラムサール条約
正式名「特に水鳥の生息地として国際的
値が設定されている。生活環境項目の基準
に重要な湿地に関する条約」。この条約は、
値は、河川、湖沼、海域の各公共用水域に
水鳥の生息地として、国際的に重要な湿地
ついて、それぞれの利用目的に応じて設け
とそこに生息する動植物の保全及び湿地
られたいくつかの水域類型ごとに、該当す
の適正な利用を目的としている。
る水域名を指定することにより設定され
る。
・レッドデータブック
環境省が、日本の絶滅のおそれのある野
・全窒素、全燐
生生物の種の生息状況等を取りまとめた
もの。
水中の窒素及び燐の濃度が上昇すると
富栄養化が進み透明度の低下、水道水の異
臭味などの利水上の障害が生じ、更には赤
(3) 水質
潮、アオコ等が発生する原因となる。
・大腸菌群数
・SS(浮遊物質量)
水中に浮遊している粒径 2mm 以下の
大腸菌の存在は、し尿等の流入を示すも
小粒状物質の量のこと。水の濁りの原因と
のであり、これが多ければ、赤痢菌、チフ
なるもの魚類のエラをふさいでへい死さ
ス菌が存在する可能性が高くなる。また、
せたり、日光の透過を妨げることによって
快適な生活環境を衛生学的安全性から確
水生植物の光合成を妨害するなどの有害
認する指標として用いられている。
作用がある。
・DO(溶存酸素量)
水中に溶けている酸素量のこと。溶存酸
・MPN(Most Probable Number、最確数)
素は、水の浄化作用や水中生物にとって不
/100mℓ
大腸菌数などを調べる場合、直接数をか
ぞえずに、統計的確率から割り出した「大
腸菌群数最確数表」を使って大腸菌群数を
読みとるが、それを 100mℓ中の数として
表したもの。
可欠なものであり、数値が小さいほど水質
汚濁が著しい。
・トリクロロエチレン、テトラクロロエチレ
ン
金属機械部品の脱脂洗浄やドライクリ
・合併処理浄化槽
ーニングの洗浄剤として利用されている
し尿のほか、台所、風呂、洗濯などの生
有機塩素系化合物の溶剤である。水に溶け
活排水を併せて処理する施設で、し尿だけ
にくく、分解されにくいことから、この溶
を処理する単独浄化槽と比べると、放流水
剤による地下水汚染が全国的に問題とな
の水質を向上させることができる。
っている。
・公共用水域
・ノルマルヘキサン抽出物質
河川、湖沼、港湾、沿岸海域及びこれら
に接続する灌漑用水路等のことで、公共下
水道等の終末処理場に接続している下水
道などを除いたものをいう。
ノルマルヘキサンに溶ける油分等のこ
と。
・人の健康の保護に関する項目
人の健康を保護するために、カドミウム、
シアン、六価クロム、総水銀等の 26 項目
・生活環境の保全に関する環境基準
生活環境を保全するために、pH,BOD,
COD,SS,DO,大腸菌群数、ノルマル
ヘキサン抽出物質、全窒素、全燐、全亜鉛
- 91 -
(健康項目)について基準値が設定されて
いる。有害物質ともいう。
・閉鎖性水域
つ無色透明の液体。化学工業製品、農薬、
地形等により水流の出入りが悪い内湾、
医薬品など各種の有機化合物の合成原料
湖沼等の水域をいう。
や溶剤、抽出剤として用いられている。人
・pH(水素イオン濃度)
への健康影響として、造血機能を阻害する
作用がある。
水質の酸性やアルカリ性の程度を示す
指標であり、pH7 は中性を示し、それ以
・光化学オキシダント
上の数値はアルカリ性、それ以下の数値は
工場、事業所や自動車から排出される窒
酸性を示す。富栄養化の進んだ水域では、
素酸化物や炭化水素類などが、太陽光線の
藻類などの炭酸同化作用により高いアル
照射を受けて光化学反応を起こしてつく
カリ性を示すことがある。自然水の pH は、
られるオゾンなどの酸化性物質の総称。高
通常 6.5~8.5 の範囲にある。
濃度になると、眼やのどの刺激や呼吸器へ
の影響を及ぼす。
(4) 大気
(5) 悪臭
・アイドリング・ストップ
自動車の排気ガスによる大気汚染や地
・悪臭物質
球温暖化、騒音防止のため、駐停車中の自
特有のにおいを持つ化合物は 40 万種に
動車のエンジンをかけっ放しにするアイ
も達するといわれているが、悪臭を発生す
ドリングを自粛すること。
る物質を化学的にみると、窒素や硫黄を含
む化合物のほか、低級脂肪酸などがあげら
・ジクロロメタン
れる。悪臭防止法では 22 の物質を規制物
有機塩素化合物の一種で、エーテルのよ
質(特定悪臭物質)として定めている。
うな臭いを有する揮発性の無色透明の液
体。主な用途は、塗料の剥離剤、プリント
・化製場
基板洗浄剤、溶剤など。人への健康影響と
獣畜の肉、皮、臓器等を原料として、皮
して麻酔作用などがある。
革、油脂、肥料等を製造する施設。
・低公害車
従来のガソリン車やディーゼル車に比
(6) 騒音・振動
べて、排出ガス中の汚染物質の量や騒音が
大幅に少ないソーラーカー、電気自動車、
・生活騒音
飲食店などの営業騒音、拡声器使用の商
メタノール車、天然ガス車、ハイブリッド
業騒音、家庭の電化製品や楽器、ペットの
自動車などをいう。低公害車の普及は、地
鳴き声などが原因の騒音を総称していう。
球温暖化対策や都市部の大気汚染の改善
のための抜本的な対策のひとつとして期
待されている。
・騒音レベル
音に対する人間の感じ方は、音の強さ、
周波数の違いにより異なる。物理的に測定
・ppm(parts per million)
した騒音の大きさを、周波数ごとに聴感補
100 万分の1を表す単位。1ppm とは、
大気汚染物質の濃度表示では大気の1m3
の中にその物質が1cm3 含まれているこ
とを示す。
正を加味したものを騒音レベルという。単
位はデシベル(dB)で表す。
・特定建設作業
建設工事で行われる作業のうち、著しく
・ベンゼン
騒音・振動を発生するとして政令で指定し
揮発性が非常に高く、特徴的な芳香をも
- 92 -
た作業をいう。騒音規制法では杭打ち機や
削岩機、ショベルカーなどを使用する 8
ルギーを通す一方、地表面から放射される
種類の作業を、振動規制法ではブレーカー
赤外線を吸収するため、大気の温度を上昇
などを使用する 4 種類の作業を指定して
させる作用をもっている。こうした気体を
いる。
温室効果ガスという。京都議定書において
は、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、
・要請限度値
市町村長は、道路交通騒音及び道路交通
ハイドロフルオロカーボン(HFC)、パー
振動規制の測定値がある一定の数値を超
フルオロカーボン(PFC)、六フッ化硫黄
過し、道路沿いの生活環境が著しく悪化し
(SF6)の 6 物質とされる。
ていると認められる時は、道路管理者や都
・気候変動に関する政府間パネル(IPCC)
道府県公安委員会に対して騒音(振動)低
国連環境計画と世界気象機関により設
減策を講じるよう要請できる。この超過限
置された組織で、世界の第一線の専門家が
度値を要請限度といい、車線数や沿道の土
地球温暖化について科学的な評価を行い、
地利用状況により、それぞれ限度値が定め
最新の科学的知見を取りまとめた報告書
られている。
を公表している。
・グリーン購入
(7) 化学物質
商品やサービスを購入する際に、価格・
・アスベスト(石綿)
機能・品質だけでなく、
「環境」の視点を
天然にできた鉱物繊維で、熱に強く切れ
重視し、環境への負荷が少ないものを優先
にくい、酸やアルカリにも強いなど丈夫で
的に購入すること。
変化しくにいという特性がある。飛散した
・ハイブリッド自動車
アスベストを吸い込んで肺の中に入ると
ガソリンエンジンとバッテリー、ディー
組織に刺さり、15 年~40 年の潜伏期間を
ゼルエンジンと油圧ポンプなど複数の動
経て、悪性中皮種などの病気を引き起こす
力源を組み合わせた自動車のことで、通常
恐れがある。
の自動車より燃費が良いのが特徴である。
徳島市では平成 10 年度より導入し、公用
・環境ホルモン(内分泌かく乱化学物質)
生物の体内に取り込まれた際、ホルモン
(内分泌物)作用に似た働きをし、生殖や
発育などの機能に影響を及ぼす可能性が
懸念されている化学物質。
車として活用している。
・クールアース・デー
消灯による消費電力量の削減や地球温
暖化問題の啓発を目的に国が平成 20 年に
制定した日。毎年 7 月 7 日で夜間照明の
・ダイオキシン類
ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ
塩化ジベンゾフラン、コプラナーPCBの
消灯などを呼びかけている。
・エコアクション 21
3 種の物質の総称。主に廃棄物の不適切な
環境省が作成した、主に中小企業を対象
焼却などが原因で非意図的に発生する物
に省資源・省エネルギー、廃棄物削減、事
質で、発ガン性や生殖毒性などが指摘され
故等による環境リスクの未然防止を行う
ている。
手順を定めた環境経営システム。
(8) 地球温暖化
・温室効果ガス
大気中の二酸化炭素などは、太陽光エネ
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徳島市環境報告書
-平成 20 年度 徳島市の環境及び徳島市環境基本計画年次報告書-
編集・発行 徳島市市民環境部環境保全課
〒770-8571
徳島市幸町 2 丁目 5 番地
TEL (088) 621-5213
FAX
(088) 621-5210
URL http://www.city.tokushima.tokushima.jp
徳島市の環境情報は、インターネットでもご覧になれます。
ご意見・お気づきの点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。