フランスの家族制度、 結婚制度について 堀井ともえ 川畑美寿々 木元篤樹 井上禄貴 真壁秀伍 フランスの家族制度 ユニオン・リーブル (内縁関係) 自由の結びつきとも言われている。 その名の通り、夫婦のように長年 一緒に暮らしてていても敢えて結 婚しないカップルのこと。同棲よ りも少し重く、事実婚や内縁と いった物に近い。束縛を嫌い、自 由を求めるといった風習があるフ ランスならではの形でもある。こ れは社会的にも認められており、 現在最もフランスのカップルで多 い形がこれである。 フランスの家族構成 恋愛至上主義のフランス人は子供 が生まれても結婚しないカップル が珍しくない。PACS法のような 法律的にも結婚していなくても同 等の生活ができるからである。家 族構成は非常に複雑である。血の つながらない子供と一緒に住んだ り、両親が実の親ではない家庭も 少なくはない。このような再構成 家族のありかたがフランスでは珍 しくない。しかし、共に暮らして いる連れ子の親権の問題が議論さ れている。これは何年も同じ屋根 の下で暮らしているのに実親でな いことが問題となっている。 フランスの結婚制度 PACS PACSの主な特徴 別名連帯民事契約法と呼ばれるこの 法は、1993年に成立したもので、所 謂準結婚制度である。結婚は男女同 士のみであることから、同性カップル が結ぶことが多いが、結婚のような 束縛を嫌うカップルが結ぶこともある。 この法案の可決により同性愛のタ ブーという壁が払拭されたが、 一方 で結婚率が下がっているという面も ある。 ・結婚に比べて法的手続きが容易 ・どちらか一方が申し出れば PACSが解消できる。 ・税制上で結婚とほぼ同じ優遇措 置が得られる。 ・37万5000フランの相続・贈与 税控除が受けられる。 ・同性であっても申請ができる。 ・夫婦で収入申告ができ、二人の 頭数で割るので、独身の申告者が 個別に確定申告するよりも納税額 が少なくなる。 ・PACSと結婚比率 ・フランスの特殊出生率 15~49歳までの女性の年齢 別出生率を合計した値であり、 「1人の女性が一生の間に産 むとされる子供の数」に相当 する。 家族・結婚制度を踏まえての考察 ・パックス婚で子供を出産する女性が増えるフランスだが、カップルの関係を 容易に解消できてしまうことから、片親になる子供も増えてしまうというのは、 今後問題になってくる可能性がある。また、家族制度を厳格に大事する日本は、 一方で婚外子の権利が一部認められないのが現状だ。例えば、相続は、嫡出子 の半分しか受けられないといったような民法の規定がある。日仏の現状を見る と、メリット、デメリットどちらもあることが分かる。理想的な婚姻制度を求 めて政策に頼るのではなく、子供にとって何が大事なのか、家族にとって何が 大事なのか、これらを最優先に考えて家族生活を送るべきなのではないだろう か。
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