当院におけるNST活動状況 ちゅうざん病院 NST 栄養科 ブラウン 章子 2005.8 はじめに 当院ではリハビリテーションを中心と したチーム医療が既に確立されてお り、栄養科においても 栄養管理はす べての医療の基本である をモットー にチーム医療の一員として栄養アセ スメントと栄養管理に関与している. 栄養管理は治療の基本である 栄養サポート:症例個々や各疾患治療に応じ た適切な栄養アセスメントを実施する. 院内全体へ栄養管理の必要性を啓蒙する. チーム医療のなかで栄養ケア・マネジメントを 確立する. NST(チーム医療)による栄養管理の必要性 活動状況 NST回診 摂食・嚥下障害症例(VF評価・経口訓練・薬剤) PEM・褥瘡リスク高値症例(補食・食形態・薬剤) 週2回 月曜(2階)水曜(3・4階) チームで検討する事で迅速に最善の方法を導き出す NST勉強会 栄養・嚥下・薬剤等について 月2回 17時30分∼ NST症例 期間:平成16年10月から平成17年5月 対象症例 93症例 男女比(男性49人・女性44人) 平均年齢(73.6歳) 対象症例 (93症例) 脳卒中 76症例 廃用症候群 5症例 骨折 3症例 認知症 3症例 脳挫傷 1症例 パーキンソン 2症例 COPD 2症例 心不全 1症例 1.1% 3.2% 2.2% 2.2% 1.1% 3.2% 5.4% 81.6% 脳卒中 廃用症候群 認知症 骨折 脳挫傷 パーキンソン COPD 心不全 コンサルト状況(93症例) 摂食・嚥下障害 59症例 食思不振 28症例 低体重(Wt低下) 3症例 水分摂取困難 1症例 低栄養予防 1症例 摂取状況観察 1症例 1% 4% 1% 1% 30% 63% 摂食・嚥下障害 食思不振 低体重 水分摂取困難 低栄養予防 摂取状況観察 結果 8% 改善:37症例 維持:49症例 低下:7症例 40% 52% 改善 維持 低下 症例 75歳、女性 病名:脳梗塞後遺症 併存疾患:肝硬変、慢性腎不全 現病歴:平成11年脳梗塞発症後、リハビリ強化目的にて 当院入院.平成12年肝硬変、慢性腎不全等合 併し転院.内科的治療を施行後当院へ再入院と なる. 現症:コミュニケーションは発話あるが失語のため聞き 取り困難.短文レベルの理解は可能. 基本動作・ADL全介助.腎不全による浮腫が持続 経過 8割 全量 1∼3割 3∼5割 9割 60 50 51.9 54.5 50 48.4 43.6 1/6 テルミール α 40 20 10 46.3 47 48.7 2/10 3食食事へ 補食 11/4 30 47.6 2.0 体重 5月 4月 3月 2月 27 12 月 1月 日 月 12 月 11 月 10 9月 0 NST(11/4∼1/19) 49 症例 62歳、男性 病名:脳出血後遺症、高血圧 併存疾患:てんかん、左片麻痺、嚥下障害、構音障害 胃潰瘍 現病歴:平成17年1月9日右被殻出血発症し、1月14日 穿頭血腫除去術施行.徐々に意識レベルの改 善認め、 リハビリ目的にて当院へ転院. 現症:GCS12~13点.やや難聴あるが聞き取りは可能. 構音障害あるが簡単な単語レベルの発語有り. 理解力は簡単な指示のみ可能. 経過 Alb 3,7mg/dl 0∼2割程度 4/26 イオンゼリー中止 イオンゼリー付 NST(2/23∼3/23) 全量摂取 3/25 グランケア中止 3/4 グランケア付 3 2/24 常食へ 2/16 食経口へ 入院 N(G ) 2/15 Alb 3,8mg/dl 5∼7割程度 まとめ チームで検討する事で最善の対応が迅速に できるようになった. 院内における栄養管理の意識が更に高まっ たことで患者さんのQOL向上、早期在宅復 帰へと繋げる事ができる. これからの課題 NSTツールの充実 SGA・ODAによる評価の導入 外来・在宅での継続した栄養教育、栄 養ケアのできる体制の確立、地域との 連携等
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