日本‐グアテマラ・ビジネスの関係強化と機会創出に向けた展望

日 本 ‐グアテマラ・ビジネスの関 係 強 化 と機 会 創 出 に向 けた展 望
(プレゼンテーション資 料 )
日 時 :2006 年 8月
場 所 :非 伝 統 輸 出 産 品 輸 出 業 者 組 合 本 部 (グアテマラ市 )
対 象 :民 間 企 業 家 、政 府 関 係 者 、学 会 関 係 者
受 田 宏 之 (東 京 外 国 語 大 学 ) Ψ
大 澤 武 志 (グアテマラ日 本 大 使 館 ) ϕ
はじめに
1.海 外 直 接 投 資 (FDI)の変 化 と動 向
(1)FDI の世 界 的 な変 化 と中 米 諸 国
(2)日 系 企 業 の中 南 米 に対 する FDI の関 心
2.日 本 -グアテマラのビジネス関 係
(1)ビジネスの現 状
(2)ビジネス関 係 促 進 の可 能 性
(イ)日 本 の食 品 市 場 への参 入
(ロ)日 本 人 観 光 客 の誘 致
(ハ)クリーン開 発 メカニズム(CDM)
3.ビジネス関 係 強 化 の具 体 的 手 段
(1)展 示 会 /見 本 市 への参 加
(イ)国 際 食 品 ・飲 料 店 (FOODEX JAPAN)-2007 年 3月 13-16 日 -
(ロ)国 際 観 光 会 議 ・世 界 旅 行 博 -2006 年 9月 21-24 日 -
(2)日 本 貿 易 振 興 機 構 (JETRO)
(イ)引 き合 い案 件 データベース(TTPP)
(ロ)サンホセ事 務 所 (コスタリカ)
(3)日 ・中 米 ビジネスフォーラム-2006 年 9月 1-2日 -
おわりに
Ψ
平 成 18 年 度 国 際 交 流 基 金 事 業 (日 本 研 究 客 員 教 授 派 遣 )における私 立 ラファエル・ランディバル大 学 に対 す
る「アジア経 済 発 展 等 に関 する特 別 講 義 」への助 成 による派 遣 .[email protected]
ϕ
在 グアテマラ日 本 大 使 館 ・専 門 調 査 員 .[email protected]
1
はじめに
2005 年 、日 本 ・中 米 の外 交 関 係 70 周 年 を向 かえ、8月 、東 京 において初 めて日 本 ・中 米 首 脳 会
談 が開 催 され、「東 京 宣 言 」及 び「行 動 計 画 」が採 択 された。「東 京 宣 言 」は、日 本 ・中 米 関 係 を更
に発 展 させるための中 長 期 的 な政 策 指 針 を示 すと同 時 に、付 属 文 書 である「行 動 計 画 」は、「東 京
宣 言 」の内 容 を実 現 していくための具 体 的 計 画 を示 した。その中 で 日 本 とSICA諸 国 の経 済 交 流
及 び外 交 ・通 商 関 係 の中 長 期 的 な強 化 と、両 者 間 の投 資 促 進 に対 する決 意 表 明 がされた。 1
昨 年 8月 、私 立 ラファエル・ランディバル大 学 において、両 国 の中 長 期 的 なビジネス関 係 の強 化 を
目 指 すべく、同 大 学 大 学 院 経 済 ・経 営 学 部 修 士 コースに対 する日 本 経 済 に関 する第 1回 集 中 講
義 を実 施 し、 2 研 究 者 や企 業 家 向 けのビジネスセミナーを開 催 した。第 2回 の本 年 は7月 31 日 -8
月 19 日 の約 3週 間 で、昨 年 の講 義 内 容 を更 に発 展 させ実 施 している。
本 講 演 会 では、ラファエル・ランディバル大 学 での講 義 内 容 も一 部 紹 介 しながら、中 南 米 における
海 外 直 接 投 資 (FDI)の動 向 及 び日 本 -グアテマラ・ビジネス関 係 の強 化 に向 けた将 来 的 な可 能 性
に絞 って検 討 を加 える。
1.海 外 直 接 投 資 (FDI)の変 化 と動 向
(1)FDI の世 界 的 な変 化 と中 米
輸 入 代 替 工 業 化 から市 場 開 放 化 へ向 けて国 家 の政 策 が転 換 したことで、それまで FDI の対 象 と
して含 まれていた発 展 途 上 国 へ流 れ込 む投 資 が大 きく変 動 した。80 年 代 前 半 まで、中 南 米 では国
家 主 導 の「上 からの」経 済 開 発 が重 要 であると見 なされていた。政 府 は、高 い輸 入 関 税 率 を課 すこ
とで、低 下 価 格 ・高 品 質 の輸 入 品 が地 場 産 業 の脅 威 となることを防 ぎ、地 場 産 業 の育 成 を目 指 し
た。
この時 期 の外 資 は、輸 出 では高 い関 税 障 壁 によって国 内 市 場 に入 り込 むことが困 難 であったた
め、現 地 に生 産 工 場 を設 けて途 上 国 の市 場 にも参 入 する道 を選 択 した。外 資 の場 合 、まず、鉱 業
や熱 帯 農 業 など天 然 資 源 の開 発 を目 的 として直 接 投 資 を行 い、次 第 に、投 資 先 の市 場 規 模 やイ
ンフラ整 備 の充 実 度 が重 要 な投 資 誘 因 となった。
80 年 代 前 半 、この輸 入 代 替 工 業 化 政 策 は債 務 危 機 (失 われた 10 年 )の発 生 で大 きな転 機 を向
かえた。それまで、政 府 は製 鉄 、鉱 業 、航 空 機 、鉄 道 、河 川 、港 湾 、電 気 通 信 などの主 要 産 業 の担
い手 となっていたが、同 時 に、多 くの赤 字 を抱 えていた。国 内 産 業 の保 護 を通 じた産 業 育 成 政 策 は、
逆 に不 採 算 事 業 の拡 大 を生 み、政 策 転 換 に迫 られていた。それと時 を同 じくして、GATT/WTO を通
じた世 界 的 な貿 易 自 由 化 の流 れが重 なり、国 営 企 業 の民 営 化 及 び貿 易 自 由 化 を軸 としたドラステ
ィックな政 策 転 換 が実 施 された。
1
日 本 外 務 省 (http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/j_latin05/gs.html)を参 照 .
2
在 グアテマラ日 本 大 使 館 (http://www.gt.emb-japan.go.jp/cursos_temas_JaponJA.htm)を参 照 .
2
中 米 の場 合 、内 戦 の長 期 化 で市 場 開 放 化 政 策 の実 施 が一 部 遅 れたが、90 年 代 後 半 から急 速
に進 展 していった。それまで続 いた政 府 系 企 業 の非 効 率 な国 営 企 業 の運 営 は、大 きな財 政 赤 字 の
原 因 となり、国 内 市 場 の拡 張 が思 うように進 まず、安 定 的 な経 済 成 長 に困 難 を抱 えた。今 日 では、
中 米 諸 国 もコスタリカの一 部 を除 けば、不 採 算 事 業 の多 くが民 営 化 を完 了 したと考 えられており、
市 場 開 放 度 の高 い経 済 環 境 が整 備 されつつある。以 前 のような国 家 主 導 の経 済 開 発 は、財 政 赤
字 を生 む源 泉 として捉 えられるようになり、市 場 原 理 に力 点 を置 くようになった。そのため、国 内 市
場 や地 場 産 業 に対 する保 護 主 義 的 な国 家 政 策 が姿 を消 していった。
もともと、市 場 規 模 が大 きくはない中 米 の場 合 、製 造 業 における外 資 参 入 のインセンティブは低
い状 況 にあった。また、中 米 紛 争 という対 外 的 なイメージが外 資 に対 する信 頼 を損 なう状 況 にあっ
た。しかし、それでも、輸 入 代 替 鉱 工 業 化 期 においては輸 入 製 品 に高 い関 税 が掛 けられ現 地 化 す
ることで、関 税 障 壁 をかわして低 価 格 商 品 を国 内 市 場 に供 給 することができた。外 資 が現 地 化 しよ
うとするインセンティブは残 されていた。
90 年 代 になると、世 界 的 な自 由 化 の流 れを受 け、中 米 はそれまで輸 入 製 品 に課 してきた関 税 を
徐 々に引 き下 げ、さらに、自 由 貿 易 協 定 (FTA)の発 効 を通 じてリズムを加 速 化 させた。このことから、
外 資 が中 米 に投 資 を振 り向 ける意 味 合 いが徐 々に失 われ始 めていった。一 方 で、隣 国 のメキシコ
は、債 務 危 機 後 、いち早 く市 場 開 放 化 政 策 に転 換 して、積 極 的 な外 資 誘 致 に成 果 を収 め、1994 年
の北 米 自 由 貿 易 協 定 (NAFTA)を締 結 させるなど、地 の利 も生 かして米 国 市 場 とのビジネス関 係 を
緊 密 化 させていった。
図1 メキシコ・中米の直接投資額(1990-2005)
30000
メキシコ
百万ドル
25000
コスタリカ
20000
エルサルバドル
15000
グアテマラ
10000
ホンジュラス
5000
ニカラグア
パナマ
0
1990-95 96-2000
2001
2002
2003
2004
2005
出 展 :CEPAL
世 界 的 な通 信 ・輸 送 技 術 の発 達 にともない、外 資 はインフラが整 備 され、生 産 コストの低 い中 国 、
東 アジアを中 心 とする地 域 に対 して、現 地 工 場 を設 立 させようとするインセンティブが働 いた。企 業
は世 界 的 な生 産 システムの再 構 築 を行 うことで、経 営 資 源 の選 択 と集 中 をはかり、FDI の流 れをド
ラスティックに変 化 させていった。
3
製 造 業 の発 達 ・育 成 が遅 れがちな中 米 の FDI は、輸 出 不 可 能 な第 三 次 産 業 (サービス産 業 )に
あたる電 気 通 信 、電 力 、道 路 、水 道 、港 湾 といったインフラ関 連 やスーパーマーケットなどの商 業 投
資 が大 半 となっている。また、伝 統 的 な天 然 資 源 及 び食 糧 生 産 基 地 として第 一 次 産 業 に対 する投
資 インセンティブが高 くなっている。
世 界 銀 行 (2005)によると、企 業 が、投 資 機 会 や関 連 する政 府 の政 策 や行 動 を一 塊 として評 価 し
ていることから、所 有 権 、規 制 、税 制 、金 融 、インフラ、汚 職 およびその他 の分 野 に関 わる政 府 の政
策 や行 動 が、単 独 にではなく、全 体 の一 部 として検 討 することが重 要 だと強 調 している。
DR-CAFTA は、グアテマラだけでなく中 米 の基 幹 制 度 ・政 策 の予 見 可 能 性 を米 国 水 準 にまで高 め
る絶 好 の機 会 である。海 外 投 資 家 の反 応 が国 家 の基 本 的 を図 る一 つの要 素 と言 えよう。
欧 米 企 業 は中 南 米 全 体 の治 安 悪 化 によって、アジアでは企 業 総 経 費 の平 均 3%が、中 南 米 で
は7%を治 安 関 連 に支 出 している。駐 在 員 の安 全 性 も考 えると、戦 略 物 資 の確 保 以 外 の理 由 で先
進 国 企 業 が中 米 に進 出 するには、治 安 問 題 を解 決 する必 要 がある。
(2)日 系 企 業 の中 南 米 に対 する FDI の関 心
世 界 的 に現 地 生 産 を目 的 とした FDI は、集 中 国 と散 逸 国 の二 極 化 傾 向 にある。BRICs や東 アジ
アは集 中 傾 向 にある一 方 で、中 南 米 地 域 は伸 び悩 んでいる。日 本 企 業 の FDI の場 合 、BRICs や東
アジアに経 営 資 源 を集 中 させざるを得 ない状 況 があった。80 年 代 後 半 のバブル崩 壊 をきっかけとし
て、世 界 的 な日 本 企 業 の再 編 が行 われ、その過 程 で中 南 米 に振 り向 けていた経 営 資 源 を北 米 、ア
ジア、ヨーロッパに集 中 する必 要 があった。現 在 、中 南 米 に進 出 している日 系 企 業 は主 に米 国 ・メキ
シコの支 社 が統 括 する体 制 を敷 く傾 向 があり、中 南 米 に対 する新 規 投 資 を控 え、現 状 維 持 の姿 勢
を見 せている。
海 外 に進 出 している日 本 企 業 (590 社 )を対 象 としたFDIアンケート結 果 によると(表 1)、 3 長 期
的 (今 後 10 年 程 度 )有 望 事 業 展 開 先 国 ・地 域 について、1位 中 国 、2位 インド、3位 ベトナム・ロシア、
5位 タイ、6位 米 国 、7位 ブラジル、8位 インドネシア、9位 韓 国 、10 位 マレーシアとの回 答 があった。
日 系 企 業 は、近 年 、急 速 にBRICsへの関 心 を高 めていることから、中 米 の課 題 は、これらの新 興 市
場 に関 心 のある日 本 企 業 のパートナーとして如 何 にビジネス関 係 を高 めていけるかにある。日 本 企
業 の関 心 は、米 国 やBRICsのような巨 大 市 場 におけるシェアの拡 大 にあることから、世 界 的 な生 産
システムが
中 米 にどの程 度 で振 り向 けられることが可 能 であるか、日 本 企 業 の動 向 に関 する取 り組 みが求 め
られる。
一 方 、2004 年 9月 、日 本 はメキシコとの経 済 連 携 協 定 (EPA)を調 印 し、翌 年 4月 に発 効 したこと
で、これまでの約 1 年 半 で自 動 車 及 び電 子 製 品 に関 連 する現 地 生 産 及 びリテールサービスに対 す
3
国 際 協 力 銀 行 [2006] pp52 を参 照 .
4
表 1 長 期 的 有 望 事 業 展 開 先 国 ・地 域 (2001-2005)
中国
インド
ベトナム
ロシア
タイ
米国
ブラジル
インドネシア
韓国
マレーシア
2001
1
2
5
-
4
3
7
6
10
9
2002
1
3
4
8
5
2
7
6
10
9
2003
1
2
5
6
4
3
9
7
8
10
2004
1
2
4
6
3
5
8
7
9
-
2005
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
出 典 :国 際 協 力 銀 行
る新 規 投 資 が拡 大 している。これまでに自 動 車 と電 化 製 品 に関 連 する約 30 社 が新 規 参 入 を果 た
したことが確 認 されている。 4 隣 接 するグアテマラは、メキシコとどのようなビジネス関 係 を強 化 する
ことで日 系 企 業 の投 資 意 欲 を高 めることができるのか検 討 する価 値 があろう。メキシコに進 出 する
日 系 企 業 は、北 米 とメキシコの市 場 に対 する供 給 を目 的 としている。今 後 、中 米 の順 調 な経 済 成
長 を通 じた市 場 と中 間 層 の拡 大 、製 造 技 術 の向 上 による製 造 拠 点 のプレゼンスを高 めることが不
可 欠 である。日 本 の新 規 投 資 を呼 び込 むには、中 長 期 的 な計 画 の下 で、米 国 とメキシコとの経 済
制 度 の統 合 やインフラ整 備 を通 じたリージョナルな生 産 システムの構 築 が求 められよう。
更 に、1997 年 、京 都 議 定 書 が採 択 され近 年 、徐 々にクリーン開 発 メカニズムを利 用 した環 境 ビジ
ネスに関 心 が集 まり始 めている。特 に、日 本 の大 企 業 は中 小 企 業 と比 べ、京 都 メカニズムに対 する
関 心 が高 く、JETROが日 系 企 業 960 社 に対 して行 なったアンケート調 査 では、「既 に(取 り組 みを)
行 なっている、これから行 なう予 定 」が 20.6%、これに「関 心 はあるが、具 体 的 な事 業 計 画 は未 定
(48.5%)」を加 えた「関 心 あり」の合 計 が約 7割 に達 している。 5 日 本 政 府 はこれまでCDMプロジェ
クトとして約 56 件 (2006 年 7 月 13 日 現 在 )を承 認 しているが中 南 米 では、ブラジル(7件 )、チリ(5
件 )、ホンジュラス(3件 )、アルゼンチン(1件 )、コロンビア(1件 )、エルサルバドル(1件 )となってい
る。中 米 における法 整 備 ・優 遇 政 策 等 の積 極 的 な取 組 が求 められよう。
2.日 本 -グアテマラのビジネス関 係
(1)ビジネス関 係 の現 状
日 本 -グアテマラのビジネス関 係 を理 解 するには、基 本 的 な貿 易 構 造 を理 解 することが重 要 で
ある。2005 年 、日 本 に対 するグアテマラの輸 出 (表 2)は、総 額 3846.5 万 ドルで主 にコーヒーが 66%
を占 め、次 いでゴマの 20.5%となる。2004 年 9月 、日 本 で発 売 を開 始 した「レインボーマウンテン(ボ
ス缶 )」は、サントリーとグアテマラ全 国 コーヒー協 会 (ANACAFE)のタイアップ商 品 として人 気 を博 し
4
5
日 本 貿 易 振 興 会 (http://www.jetro.go.jp/biz/world/cs_america/mx/reports/05001225)を参 照 .
日 本 貿 易 振 興 会 [2006]を参 照 .
5
ている。2006 年 2月 末 までに 8.4 億 本 を売 り上 げ、ロングセラー商 品 となっている。ゴマは、マクドナ
ルドのバンズ・セサミに使 われるなど、意 外 な需 要 がある。
表 2 グアテマラの対 日 貿 易 主 要 品 目 (2005 年 ) 6
主要品目
コーヒー
ゴマ
電子機器部品
タイヤ・チューブ類
自動車・輸送機械類
鉄・鋼鉄
合計
輸入
0
94.4
10,126.10
6,688.40
210,616.40
17,751.60
275,184.50
輸出
25,403.80
7,866.20
5.2
0
221.9
0
38,465.80
貿易収支
25,403.80
7,771.80
-10,120.90
-6,688.40
-210,394.50
-17,751.60
-236,718.70
単位:1000ドル
出典:グアテマラ中央銀行
一 方 、輸 入 では、日 本 からの自 動 車 ・輸 送 機 械 類 が2億 1062 万 ドルに達 し全 体 の 76.5%を占 め
る。メーカー別 の新 車 販 売 台 数 はトヨタがトップで全 体 の 25.1%に達 する。また、三 菱 、マツダ、日 産
が売 れ筋 として新 車 販 売 トップ 10 入 り。トラック部 門 では日 野 も優 位 に立 つ。日 本 車 は、2005 年 新
車 市 場 では 49.8%を、また、中 古 車 市 場 では 69.7%を売 り上 げた。 7
表 3 メーカー別 新 車 販 売 台 数 (2005 年 )
05年・順位
メーカー
05年・新車
04年・新車
05年・シェア率
04年・シェア率
1
トヨタ
8923
7813
25.1%
24.8%
2
シボレー
3177
2078
8.9%
6.6%
3
三菱
3075
3015
8.6%
9.6%
4
キア
3022
2530
8.5%
8.0%
5
ヒュンダイ
2847
1951
8.0%
6.2%
6
マツダ
2624
2591
7.4%
8.2%
7
フォルクスワーゲン
2514
3141
7.1%
10.0%
8
日産
1478
1134
4.2%
3.6%
出所:自動車輸入組合
日 系 企 業 の進 出 状 況 に関 しては、大 手 商 社 、建 設 業 者 、繊 維 業 者 、コーヒー業 者 、自 動 車 整
備 ・販 売 業 者 、鉄 鋼 業 者 等 の進 出 が確 認 されている。多 くの企 業 は、日 本 -グアテマラ間 の二 国
間 貿 易 に関 与 しており、グアテマラに生 産 工 場 を設 ける企 業 は少 ない。
また、日 本 観 光 客 数 は年 間 6,000 人 前 後 に留 まり、横 ばい傾 向 が続 いている。日 本 ではアンティ
グアやティカル遺 跡 などに関 する認 知 度 が未 だ不 十 分 な状 況 といえる。如 何 に観 光 業 者 のビジネ
ス関 係 を促 進 させ、渡 航 者 増 加 に結 びつけるかに多 くの課 題 が残 されている。特 に、治 安 問 題 の
解 決 と一 般 的 なイメージ向 上 が重 要 であろう。
6
グアテマラ中 央 銀 行 (http://www.banguat.gob.gt)を参 照 .
グアテマラ自 動 車 輸 入 ・流 通 組 合 (Gremial de Importadores y Distribuidores de Vehiculos Automotores)輸
入 統 計 (2005 年 )を参 照 .
7
6
図2 中米における日本人海外渡航者数の推移(1999-2003)
8,000
6,000
4,000
2,000
0
1999
コスタリカ
2000
2001
エルサルバドル
グアテマラ
2002
ホンジュラス
2003
ニカラグア
出 典 :「世 界 観 光 統 計 資 料 集 (2005 年 版 )」(財 )アジア太 平 洋 観 光 交 流 センター
(2)ビジネス関 係 促 進 の可 能 性
製 造 業 の発 展 が先 進 国 にキャッチアップするには、長 期 的 な取 組 みが求 められる一 方 、中 期 的
な取 組 みによって日 本 -グアテマラのビジネス関 係 促 進 は、少 なくとも①日 本 の加 工 食 品 市 場 への
参 入 、②日 本 人 観 光 客 の誘 致 、において可 能 性 が残 されていよう。将 来 の日 本 -グアテマラ間 の
ビジネス関 係 強 化 を検 討 するに当 たって、日 本 が約 1億 3000 万 人 で、一 人 当 たり GDP が3万 4010
ドルといった巨 大 市 場 であるとした理 解 に加 え、高 齢 化 が進 み、団 塊 世 代 の退 職 による富 裕 層 の
趣 味 ・消 費 パターンに着 目 しておくことも、グアテマラの政 府 ・民 間 企 業 の取 組 みに対 して示 唆 の一
つとなろう。
(イ)日 本 の食 品 市 場 への参 入
日 本 の食 品 輸 入 は 2005 年 約 4980 億 円 (約 44.1 億 ドル)に達 している。図 2のように、日 本 の食 糧
自 給 率 (カロリーベース)は 40%と他 の先 進 国 と比 較 して非 常 に低 く、海 外 から食 糧 を輸 入 せざる
を得 ない状 況 が続 いている。主 な要 因 は①牛 肉 を中 心 とした洋 食 文 化 が進 行 したこと、②外 食 産
業 の発 展 により均 一 、大 量 かつ安 価 な輸 入 食 材 の需 要 が増 加 し、価 格 の高 い国 産 農 産 物 の需 要
が減 少 しこと、③国 内 農 地 の減 少 や生 産 者 の高 齢 化 などにより、農 業 生 産 の能 力 が縮 小 している
こと、が挙 げられる。この状 況 は、グアテマラのような食 糧 輸 出 国 にとって日 本 の食 品 市 場 へ参 入
する機 会 を拡 大 することを意 味 していると捉 えることができる。 8
メキシコは、日 本 市 場 の参 入 に成 功 した事 例 を多 く持 っている。財 務 省 統 計 によると、日 本 で販
売 されるアボガドの 96%(2005 年 約 5832 万 ドル)がメキシコ産 となっており、既 に、日 本 市 場 ではア
ボガドのメキシコ・ブランドが確 立 している。また、アップルマンゴやライムの人 気 も高 い。メキシコ産
ビール「コロナ」は日 本 の輸 入 ビール市 場 の出 荷 高 で毎 年 トップ3にランクされ、「ソル」、「テカテ」、
「ボヘミア」の人 気 も高 い。メキシコ産 ビールの輸 入 実 績 は約 731 万 ドル(2005 年 )に達 している。ま
8
日 本 農 林 水 産 省 (http://www.kanbou.maff.go.jp/www/jikyu/jikyu_top.htm)を参 照 .
7
た、メキシコ産 唐 辛 子 を使 ったスナック菓 子 「暴 君 ハバネロ(東 ハト)」は、2003 年 11 月 の発 売 から
一 年 で3千 万 袋 を出 荷 、約 30 億 円 以 上 を売 り上 げ、スナック菓 子 部 門 でヒットした実 績 を持 つ。 9
何 れの商 品 も、日 系 とメキシコの企 業 が日 本 の消 費 者 向 けにマーケティングを行 い、販 売 努 力 を重
ねた結 果 となっている。
図 3 世 界 の食 糧 自 給 率 (カロリーベース)
出 典 :日 本 農 林 水 産 省
ベリーズは、日 本 に対 して高 品 質 のグレープフルーツ(ホワイトマシュー種 )とオレンジ(バレンシ
ア)を輸 出 して森 永 乳 業 が、「サンキスト プレミアムコレクション」ジュースとして販 売 している。 10
また、輸 入 チリソースの「マリーシャープス」も密 かに人 気 がある。 11
グアテマラの全 国 コーヒー協 会 (ANACAFE)は「レインボーマウンテン」の商 品 化 に成 功 して、積
極 的 な広 報 活 動 を行 った結 果 、日 本 市 場 におけるグアテマラ・コーヒーブランドの確 立 に大 きく寄 与
している。 12 ANACAFEの経 験 を参 考 とできれば、グアテマラの日 本 市 場 参 入 モデルとして他 の商
品 の参 考 となろう。
(ロ)日 本 人 観 光 客 の誘 致
1990 年 、日 本 人 海 外 渡 航 者 数 は約 1100 万 を記 録 し、日 本 のバブル経 済 の崩 壊 による景 気 低 迷
でも増 加 傾 向 を維 持 した。その後 、2000 年 には 1,782 万 人 と史 上 最 高 を記 録 したが、2001 年 は米
国 同 時 多 発 テロの影 響 で減 少 し、2003 年 はSARS、イラク戦 争 などの影 響 を受 けて更 に減 少 するこ
とになった。2004 年 は大 幅 な回 復 をみせ、史 上 2 位 の 1,683 万 人 を記 録 した。 13
9
10
11
12
13
東 ハト(http://tohato.jp/products/habanero/)を参 照 .
森 永 乳 業 (http://www.morinagamilk.co.jp/release/05/b0327_02.html).
リトル・ベリーズ(http://www.habanerosauce.net/main2.html).
サントリー(http://www.suntory.co.jp/softdrink/boss/lineup/index2.html)を参 照 .
日 本 旅 行 業 界 組 合 (JATA)(http://www.jata-net.or.jp/tokei/004/2005/index.htm)を参 照 .
8
図4 日本人海外渡航者数の推移(1990-2004)
20,000,000
15,000,000
10,000,000
5,000,000
1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
出 展 :JATA
2004 年 、海 外 旅 行 者 の性 別 ・年 齢 階 層 別 構 成 比 の中 で、60 歳 以 上 の旅 行 者 は 15.4%に達 す
る。また、団 塊 世 代 を含 む 50-59 歳 は 18.7%に達 している。この二 つの世 代 は、日 本 の富 裕 層 とさ
れ貯 蓄 率 も高 く退 職 後 の余 暇 を観 光 に振 り向 ける可 能 性 が高 い。グアテマラの観 光 名 所 としての
最 大 の特 徴 であるマヤ遺 跡 の早 急 な整 備 と観 光 地 としてのイメージ作 りが重 要 であろう。
JATAによると、日 本 の旅 行 会 社 の観 光 商 品 企 画 担 当 者 は、退 職 を迎 えた団 塊 世 代 向 けの観
光 商 品 の開 発 に力 を入 れている。 14 この団 塊 世 代 は、海 外 旅 行 の形 態 と旅 行 の目 的 に関 しては、
自 然 景 観 ・奇 観 ・自 然 現 象 を見 る(83.7%)、歴 史 ・文 化 を訪 ねる(74.4%)、と見 られており、既 に日 本
国 内 の大 手 旅 行 会 社 は積 極 的 な団 塊 世 代 向 けの商 品 を開 発 している。
日 本 の大 手 旅 行 会 社 JTBのホームページにおいて、メキシコを除 いた中 南 米 の観 光 地 としてツア
ーが組 まれているのは、キューバ、バハマ、ジャマイカ、グアテマラ、ペルー、ブラジル、チリ、アルゼ
ンチンとなっている。 15 観 光 地 の中 心 は世 界 遺 産 巡 りとなっており、中 長 期 的 なマヤ遺 跡 巡 りを中
心 とした観 光 商 品 の開 発 に可 能 性 がある。一 方 、グアテマラの治 安 問 題 の解 決 なくして、観 光 産 業
の発 展 は難 しいとも考 えられることから、包 括 的 な観 光 地 開 発 が重 要 であろう。
(ハ)クリーン開 発 メカニズム(CDM)
京 都 メカニズムを定 める京 都 議 定 書 では、日 本 も付 属 書 Ⅰ国 として、排 出 量 を 1990 年 に対 して
6%削 減 義 務 を負 っている。しかし、現 在 でも日 本 での温 室 効 果 ガスの排 出 は増 加 しつつある。そ
のため、日 本 にとって CDM プロジェクトを推 進 する関 心 が高 まっている。2005 年 は 23 件 が日 本 政
府 によって承 認 され、2006 年 も 7 月 時 点 で既 に 22 件 で合 計 56 件 に達 している。引 き続 き、承 認 件
数 は増 加 すると見 られることから、開 発 に向 けて国 内 制 度 の早 急 な整 備 が求 められる。中 南 米 に
おける CDM プロジェクトは、豊 田 通 商 、電 源 開 発 、東 京 電 力 、昭 和 シェル石 油 、三 井 物 産 、パシフ
ィック・コンサルタンツ・インターナショナル、リコー、ナットソース・ジャパンが申 請 者 としての実 績 を持
14
15
日 本 旅 行 業 組 合 (JATA)(http://www.jata-net.or.jp/tokei/2002/chosa09.htm)を参 照 .
JTB(http://www.jtb.co.jp/kaigai/area/sam/)を参 照 .
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つ。国 内 のエネルギー開 発 を視 野 に置 いた取 り組 みを模 索 することが重 要 である。
図5 日本政府承認・年間CDM/JⅠプロジェクト(2006年7月)
25
20
15
10
5
0
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年7月
(社 )海 外 環 境 協 力 センター
3.ビジネス関 係 強 化 の具 体 的 ツール
(1)展 示 会 /見 本 市 への出 店
(イ)国 際 食 品 ・飲 料 店 (FOODEX JAPAN)-2007 年 3月 13-16 日 16
FOODEX JAPAN は、アジア・環 太 平 洋 地 域 で最 大 、世 界 でも3番 目 の規 模 を誇 る食 品 ・飲 料 の
専 門 展 示 会 となっている。1976 年 より毎 年 開 催 しており、2007 年 で 32 回 目 を迎 え、出 展 者 ・来 場
者 双 方 のビジネス拡 大 に絶 好 の場 として、来 場 者 から高 い評 価 を得 ている。
前 回 2006 年 3月 の FOODEX では、延 べ 95,772 名 の食 品 関 連 業 者 の来 場 があり、国 内 からの出
展 業 者 は 678 社 、 海 外 は 1,797 を 数 え た 。 グ ア テ マ ラ か ら は 非 伝 統 産 品 輸 出 促 進 組 合
(AGEXPRONT)が窓 口 となって2社 が出 展 した。次 回 の FOODEX JAPAN は、2007 年 3月 13 日 (火 )
~ 16 日 (金 ) の4日 間 を予 定 しており、出 展 業 者 にとっては貴 重 な商 談 機 会 となる。
(ロ)国 際 観 光 会 議 ・世 界 旅 行 博 -2006 年 9月 21-24 日 17
社 団 法 人 日 本 旅 行 業 協 会 (JATA)は、毎 年 、国 際 観 光 会 議 ・世 界 旅 行 博 を開 催 している。今 年
の国 際 観 光 会 議 のテーマは「ツーリズムにおけるブランディング」と設 定 され、テーマを絞 った議 論 と
マーケティング会 議 を実 施 する。
また、世 界 旅 行 博 は、業 界 関 係 者 との商 談 ・情 報 交 換 の場 を重 視 しており、業 界 関 係 者 のみの
入 場 日 と一 般 客 の入 場 日 が分 けられた海 外 旅 行 の情 報 を一 堂 に集 めた、アジア最 大 規 模 の旅 行
関 連 イベントとなっている。本 年 も約 120 の国 と地 域 が集 まることが予 定 されている。
(2)日 本 貿 易 振 興 機 構 (JETRO)
(イ)引 き合 い案 件 データベース(TTPP) 18
16
17
FOODEX JAPAN 2007(http://www.jma.or.jp/FOODEX/)を参 照 .
国 際 観 光 会 議 ・旅 行 博 (http://www.jata-wtf.com/index.php?lang=en)を参 照 .
10
TTPP とはジェトロが運 営 する国 際 的 なビジネスパートナーを探 し当 てるための、インターネットを
通 じた支 援 プログラムとなっている。インターネットが使 える環 境 であれば、いつでも、どこでも、誰 で
も、日 本 を含 めた海 外 のビジネス案 件 を閲 覧 できるほか、個 別 案 件 も TTPP ウェブサイト上 で紹 介
することができる。この有 用 性 は次 の6点 となっている。利 用 方 法 は、ネット上 で企 業 登 録 を済 ませ、
数 日 後 にパスワード等 を入 手 すれば開 始 でき、簡 単 に利 用 できる。
①世 界 のビジネス案 件 を日 本 語 で閲 覧
海 外 や日 本 の企 業 が登 録 した約 30,000 件 の「商 品 ・部 品 の輸 出 入 」、「業 務 提 携 」、「技 術 交
流 」などの幅 広 い分 野 のビジネス案 件 をどなたでも無 料 で検 索 、閲 覧 することができる。また、海 外
の案 件 は英 語 に翻 訳 されているので、閲 覧 が容 易 となっている。
②個 別 企 業 のビジネス案 件 情 報 を世 界 に発 信
ビジネス案 件 を登 録 すると、日 本 語 ・英 語 のウェブ画 面 を通 して世 界 中 に情 報 発 信 されるので、
ビジネスチャンスが拡 大 する。登 録 、更 新 、削 除 がウェブ上 からいつでもできるので、タイムリーな情
報 発 信 が可 能 。
③登 録 情 報 を幅 広 く広 報
海 外 の政 府 機 関 、貿 易 振 興 機 関 、業 界 団 体 が運 営 するビジネスマッチングサイトと相 互 リンクを
図 っているので、登 録 したビジネス案 件 を幅 広 く広 報 することができる。
④海 外 企 業 とのコンタクトを支 援
TTPP の定 型 英 文 メールフォームを利 用 すると、海 外 企 業 宛 てのコンタクト、商 品 カタログやサン
プル請 求 なども容 易 となっている。
⑤条 件 にあったビジネス案 件 を TTPP が自 動 的 に検 索 、メールで通 知
ビジネス案 件 の登 録 をして「自 動 マッチング機 能 」を利 用 すると、希 望 条 件 に合 った最 新 案 件 を
TTPP が自 動 的 に探 してメールで通 知 するシステム。
⑥貿 易 ・投 資 に関 する相 談 をジェトロがサポート
輸 出 入 に関 する手 続 きの流 れ、規 制 などの相 談 に、専 門 分 野 で実 務 経 験 を有 するアドバイザー
が助 言 を行 う。
(ロ)サンホセ事 務 所 (コスタリカ)
中 米 5カ国 (コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア)を管 轄 するのジェ
トロ事 務 所 は、サンホセ事 務 所 となっている。常 に、中 米 5カ国 に対 する日 本 とのビジネスサポート
を支 援 している。
18
日 本 貿 易 振 興 会 (JETRO)(http://www3.jetro.go.jp/ttppoas/index.html)を参 照 .
11
・住 所 :Torre Mercedes Siglo ⅩⅩⅠ, Piso 8, Paseo Colon, Calle 24, San Jose, COSTA RICA
・TEL:506-258-0940 (2006 年 9月 19 日 より)
・FAX:506-258-0941
(3)日 ・中 米 ビジネスフォーラム(9月 1-2日 )
第 一 回 日 ・中 米 ビジネスフォーラムはエルサルバドルで開 催 される。フォーラムには、日 本 経 団 連
中 南 米 地 域 委 員 会 委 員 長 を団 長 として、日 本 、米 国 、メキシコなどから日 本 企 業 関 係 者 が出 席 す
る。グアテマラからも政 府 ・民 間 企 業 関 係 者 の出 席 を予 定 しており、活 発 な意 見 交 換 及 びビジネス
機 会 の創 出 が模 索 される。
日 本 における中 米 諸 国 のプレゼンスは未 だ確 立 されておらず、フォーラムにおける積 極 的 な PR 活
動 や意 見 交 換 を通 じてグアテマラの重 要 性 を伝 える絶 好 の場 となっている。既 に、グアテマラ国 内
では、政 府 ・民 間 企 業 関 係 者 による準 備 作 業 が進 められている。
おわりに
グアテマラには未 だ日 本 とのビジネス経 験 が不 足 していることから、より多 くの情 報 がラファエル・
ランディバル大 学 における講 義 を通 じて広 まることを期 待 している。本 年 、約 42冊 の日 本 経 済 ・ビジ
ネスに関 する参 考 書 籍 が大 学 図 書 館 に寄 贈 されている。産 官 学 関 係 者 による積 極 的 な利 用 を期
待 したい。
2005 年 9月 、グアテマラ国 家 競 争 力 プログラム(PRONACOM)は、それまで国 内 の各 省 庁 が独
自 の政 策 方 針 として立 案 ・執 行 してきたセクター開 発 プロジェクトを取 り纏 め、グアテマラが有 する競
争 優 位 性 を考 慮 しつつ、「国 家 競 争 力 アジェンダ(2005-2015)」 19 を作 成 ・発 表 した。同 アジェンダ
は、①観 光 、②生 産 ・輸 出 基 地 、③運 輸 サービスの3つをグアテマラが備 える競 争 優 位 分 野 として
おり、今 後 、日 本 とのビジネス関 係 を強 化 する上 で、どのような行 動 計 画 を策 定 ・実 施 するかに期
待 がかかる。日 本 との経 済 関 係 強 化 には、産 官 学 の交 流 と統 一 された中 長 期 的 な戦 略 が重 要 で
ある。大 学 での講 義 や本 ビジネスセミナーが、両 国 のビジネス関 係 強 化 に寄 与 できることを期 待 す
る。
[参 考 資 料 ]
国 際 協 力 銀 行 [2006] 『わが国 製 造 業 企 業 の海 外 事 業 展 開 に関 する調 査 報 告 -2005 年 度 海
外 直 接 投 資 アンケート調 査 結 果 (第 17 回 )-』開 発 金 融 研 究 所 報 (第 28 号 ).
世 界 銀 行 [2005]『世 界 開 発 報 告 (投 資 環 境 の改 善 )』.
日 本 貿 易 振 興 会 [2006] 『平 成 17 年 度 日 本 企 業 の海 外 事 業 展 開 に関 するアンケート調 査 』.
19
国 家 競 争 力 プログラム(PRONACOM)(http://www.pronacom.org/home/)を参 照 .
12
CEPAL [2006]“La Inversion extranjera en America Latina y el Caribe”.
Gremial de Importadores y Distribuidores de Vehiculos Automotores[2006]“Informacion de
Estadistica de Vehiculos Automotores”.
JETRO MEXICO [2006] “ Presentación "Oportunidades de Negocios en el marco del AAE"
Semana PyME Mayo 2006.
[インターネット・ホームページ]
海 外 環 境 協 力 センター(http://www.kyomecha.org/index.html)
国 際 観 光 会 議 ・旅 行 博 (http://www.jata-wtf.com/index.php?lang=en).
国 際 食 品 ・飲 料 展 (FOODEX JAPAN 2007)(http://www.jma.or.jp/FOODEX/).
在 グアテマラ日 本 大 使 館 (http://www.gt.emb-japan.go.jp/cursos_temas_JaponJA.htm).
サントリー(http://www.suntory.co.jp/softdrink/boss/lineup/index2.htm l).
東 ハト(http://tohato.jp/products/habanero/).
日 本 外 務 省 (http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/j_latin05/gs.html).
日 本 農 林 水 産 省 (http://www.kanbou.maff.go.jp/www/jikyu/jikyu_top.htm)
日 本 貿 易 振 興 会 (JETRO)(http://www.jetro.go.jp/).
日 本 旅 行 業 組 合 (JATA)(http://www.jata-net.or.jp).
森 永 乳 業 (http://www.morinagamilk.co.jp/release/05/b0327_02.html).
リトル・ベリーズ(http://www.habanerosauce.net/).
Banco de Guatemala(http://www.banguat.gob.gt)
JTB(http://www.jtb.co.jp/kaigai/area/sam/).
PRONACOM(http://www.pronacom.org/home/).
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