コンピュータとパズル わかみず会 2012年4月11日 前田英次郎 パズル : クイズ • クイズ – 知識を試すもの • パズル – 特殊な知識を必要とせず、論理で解けるもの • パズル人間の定義はこうである。 • クイズ側はパズルを問題にしていない? パズル : クイズ • パズルの王様ともいえる • 『クロスワードパズル』は • パズルなの? • クイズの匂いの方が強そうですね。 • 何と言ってもパズルかクイズかなどと言う以 前にできたものですから。 言葉によるパズル • クロスワードパズル – 縦38 横23の反対、 横23 縦38の反対 • 暗号解読 – 換字式、分かち書き(Dell Pencil Puzzles) – 秘文字(泡坂妻夫、--、--) • 漢字抜け文、カタカナ抜け文 言葉によるパズル • 死刑執行日 – 執行日を当てたら、囚人は釈放される • シークワーズ – ページを文字が埋め尽くしている – その中から単語を探す。 道具を使うパズル • ルービックキューブ • 知恵の輪 • 箱入り娘 • ハノイの塔 画像を用いたパズル • だまし絵 • かくし絵 • まちがい探し • ジグソーパズル 数学パズル • 覆面算 – S END – + MO R E – -------------– MON E Y • 虫食い算 コンピュータを使うパズル • テトリス • ソリテア • フリーセル • 倉庫番 パズルの名作 • スフィンクスの問題 – 朝は4本足、昼は2本足、夕方には3本足 • 天国か地獄か? – 別れ道に2人の案内人がいる。1回だけ質問が できる。1人は本当のことを言い、もう1人は嘘を 言う。確実に天国行きの道がわかる質問ができ るか。 パズルの名作 • 女か虎か – 王女が想いを寄せた男の恋人は侍女だった – 男は闘技場で2つの扉の1つを選ばされる – 1つには侍女が、他方には虎がいる – 男にむかって、王女が手を右に動かした – 右の扉にいるのは女か虎か ペンシルパズル • 鉛筆をたくさん使うパズル • Dell Pencil Puzzles and Word Games • イラストロジック、お絵かきロジック – ののぐらむ(?) 1 34 1 5 241 17 151 7 5 111 7 1 2 1 4 2 1 7 2 1 4 1 1 1 1 6 4 1 8 1 1 2 1 3 ペンシルパズル • 浮き出し迷路 • 数独 • カックロ • スリザーリンク、その他多数 イラストロジック • 月刊雑誌 – イラストロジック – ロジックパラダイス – お絵かきロジック など数種類 • 懸賞付き – 賞品あるいは現金 – 新聞紙大は3万円 数独 • 命名 – Number Place(?) – ニコリが日本に紹介 – 『数字は独身に限る』と命名 – 短縮版の『数独』が定着 – 『ナンプレ』の名前で雑誌が多数 – 欧米で『SUDOKU』が流行 逆輸出 ニコリ • パズル雑誌 – パズラー • パズリ • 雑誌『ニコリ』 – パズル開発集団 – 新しい提案に改良を加えて定番とする ニコリのパズル本 – 数独、カックロ、スリザーリンク、推理パズル、ぬ りかべ、フィルオミノ、四角に切れ、ひとりにしてく れ、ナンバーリンク、ヤジリン、漢字パズル、シー クワーズ、天体ショー、橋をかけろ、漢字みえかく れ、黒マスはどこだ、ナンクロ、ナンスケ、へやわ け、推理クロス、スラローム、波及効果、美術館、 カナオレ、ましゅ、マックロ、UTS – 脱帽 数独 問題 8 5 2 4 3 8 9 2 1 7 6 4 1 3 1 6 4 9 9 3 6 2 7 3 2 4 6 4 8 8 9 7 2 8 6 5 数独 • 各行に1~9が入る • 各列に1~9が入る • 太枠で囲まれた3×3に1~9が入る • すでに入っている赤い数字と合うように埋め る 数独 解答 9 2 4 5 1 6 7 3 8 8 6 1 9 7 3 5 2 4 5 3 7 2 8 4 1 6 9 1 4 9 8 2 7 6 5 3 3 8 2 6 5 1 4 9 7 7 5 6 4 3 9 8 1 2 2 7 5 1 9 8 3 4 6 4 1 8 3 6 2 9 7 5 6 9 3 7 4 5 2 8 1 パズルを解くプログラム • イラストロジック、数独などをプログラムで解く ことを考えてみた。 • 問題全体を扱うのは難しいので、イラストロ ジックでは1行あるいは1列の条件から決ま るマスを見つけることになる。使えそうな条件 をうまく見つけられれば、効率よく解を見つけ ることができる。 イラストロジックのプログラム • 確定できるマスが見付からなくなると、Try and Error に頼ることになる。そのうち、紙と鉛筆で 解いているときには、Try & Error ができないこ とに気が付いた。 • 何かを仮に決めて解いて行くのだが、矛盾に 突き当たるとバックトラックをしなければなら ない。しかし、仮に決めたことに基づいていろ いろ確定した後なので、どうすれば戻せるか が分からない。 イラストロジックのプログラム • 人力で解くときには、仮に決めて、ということ はできない。確実に決まったものしか使えな い。しかし、仮にこう決めたら、という手法は 強力である。だから人力コンピュータでも、仮 に決めてということは使う。この場合は決めた 後割合すぐに矛盾が見付かれば成功である。 つまり、駄目が分かれば反対に確定できるか ら、安心して前進できる。 数独のプログラム • 3×3の小さな問題でも確定できるマスが見 付からないことはある。 • しかし、 Try & Error に持ち込めば簡単に解 が求まる。問題が小さいので調べることが少 ないのである。 • 問題を大きくした4×4になると単純な試行錯 誤では時間がかかることもある。5×5になる と一層の工夫が必要になる。 数独の拡張 • 3×3を4×4,5×5と大きくするのは自然な 発展形である。 • 3×3=9の次が4×4=16、その次が5×5 =25であるが、その中間はできないか。何も 正方形でなくてもいいだろうと、3×4=12や 4×7=28の問題も作られている。3×4は長 方形でも、各行(列)には1~12が入るので全 体は正方形になる。 パズルの効用 • 数理パズル、数学パズルと言っているものも、 せいぜい加減算で、数学、算数を必要として はいない。しかし、論理的な場合分けの訓練 にはなっているのではないだろうか。 • 理科離れ、数学嫌い、に手が打てていないよ うに見えるが、パズルブームをうまく利用する ことはできないだろうか。
© Copyright 2024 Paperzz