急増しています!スマートフォンのトラブル 【事例1】 <無料だと思って

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更新日 平成26年9月25日
急増しています!スマートフォンのトラブル 産業部消費経済課 消費者相談室
スマートフォンが普及し、いつでもどこでも、手軽に、パソコンのようにWeb検索やオンラインゲームなど
ができるようになりました。パソコンでのワンクリック請求やオンラインゲームのトラブルに加え、スマートフ
ォンにおいても同様のトラブルが増えているのでご注意ください。
【事例1】
<無料だと思って進んだら高額なアダルトサイト登録料を請求された>
夜中に、スマートフォンで無料動画を検索したところ、あるサイトに入った。再生ボタンを押そ
うとしたら、18歳未満か否かを聞かれたので「18歳以上」というところをタップしたところ「登録完
了しました」という画面に変わった。入会したという扱いになってしまったらしく、180日間で
99,800円を請求されている。慌ててしまい、画面の下の方に「解約を希望される方はこちら」と
いう表示があったのでボタンをタップすると、メールが送信されてしまった。その後返信メール
が届き、「退会手続きは入会金の納入の確認ができた後開始します。3日以内にお振り込みく
ださい。納入の確認ができない場合には法的手続きに入ります。」と書いてあり、自分のIPアド
レスが表記されていた。請求が家にきてしまうのか、裁判になってしまうのかと心配である。メ
ールに問合せ先電話番号が書かれていたが、こちらから電話はかけていない。規約はもしか
したら登録完了画面の前にあったかもしれないが、はっきり覚えていない。
■事例1のポイント
広告に規約や料金が明示されており、それを了解した上で利用したのであれば、支払う義務
があります。一方で、料金に関する表示がなかったにもかかわらず料金を請求されている場合
や、利用前の説明と異なる料金の請求を受けている場合等には、そもそも契約が有効に成立
しているとは考えられません。これらの場合、登録料等を請求されたとしても支払い義務はあ
りません。
また、契約が成立していたとしても、消費者が申込みを行う際に、事業者がサイトで確認画面
などの措置を講じていなかった場合には、消費者は操作ミスによる錯誤無効を主張できる可
能性があります(電子契約法第3条)。
■消費者へのアドバイス
パソコンのIPアドレス、スマートフォンや携帯電話の個体識別番号から住所・氏名などの個人
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情報はわかりませんので、これらの情報が画面に表示されたとしても慌てないでください。
問い合わせの電話をすることで個人の携帯電話番号が相手に知られ、その後、直接請求の
電話がくることも考えられます。これ以上の個人情報を相手に知られないように注意してくださ
い。見知らぬ番号からの着信は無視し、相手と接触することは避けるようにしましょう。また、お
金を振り込むこともやめましょう。
そのほか、公式マーケットでアプリをインストールし、アプリを実行することで、ワンクリック請
求サイトが表示されるという新たな手口も報告されています。スマートフォンの画面を軽く触れ
ただけで、思わぬサイトに入ってしまったり、メールが送信されてしまうことも多いようです。操
作には十分ご注意ください。
また、アプリによってはスマートフォンの情報が外部に送信される場合もあるので、アプリをイ
ンストールする際には、「このアプリケーションに許可する権限」の内容をよく確認しましょう。
アダルトサイト等からの請求や支払義務について、トラブルや心配なことがあれば、当相談
室若しくは最寄りの消費生活センターにご相談ください。
【事例2】
<無料のはずのオンラインゲームで高額な請求を受けている>
小学4年生の息子が私のスマートフォンでオンラインゲームをしていた。無料と思って遊ば
せていたが、知らないうちに有料のアイテムを購入しており、クレジット会社から12万円もの請
求が来た。息子には有料のアイテムを購入することは許していないし、息子自身はあくまでゲ
ーム内のお金だと思っており本物のお金がかかるとは思っていなかったと言う。アイテム購入
の課金の際にはパスワードが必要であるが、息子は私のパスワードを知っていてそれを入力
したようである。そして自分が以前スマートフォンでクレジットカード番号を入力していたため、
カード決済されてしまったらしい。これを支払わなければならないだろうか。
■事例2のポイント
子供が、従来の通信機能のない携帯型ゲーム機の感覚で、スマートフォンのオンラインゲー
ムを利用し、実際にお金がかかるとの認識なくアイテムを購入してしまいトラブルになっている
ケースが見受けられます。
中高生が自分所有のスマートフォンで、親のクレジットカード番号を勝手に使って決済してし
まうケースもあります。
民法では、未成年者が親の同意を得ないで勝手に契約を交わした場合には、自ら年齢を詐
称した場合等を除いて、契約の取消しが可能と定めています。しかし、ゲーム会社に取消しを
申し出ても、本当に子供が利用したかどうかを確認できないことや、ゲームを利用する前に年
齢確認を行っているので、子供が年齢を詐称したことを理由に、取消しに応じないこともあり、
返金は容易ではないようです。
■消費者へのアドバイス
インターネット利用時のルールを確認することが大切です。「無料」とうたっているオンライン
ゲームでも、ゲームで使うアイテムが有料である場合も多いので、課金システム等についてよ
く確認してください。
大人がスマートフォンや携帯電話に会員登録したIDを未成年者には利用させないようにした
り、ペアレンタルコントロール(子供に悪影響を及ぼす可能性のあるサービスやコンテンツに対
して親が視聴・利用制限をかけること)やパスワードの設定をするようにしましょう。
クレジットカードの名義人にはカードの管理責任があります。保管場所に注意する、毎月利
用明細を確認する等、クレジットカードの管理について今一度見直すようにしましょう。
トラブルにあった場合には、当相談室若しくは最寄りの消費生活センターにご相談ください。
(相談先)
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■関東経済産業局 消費者相談室
電話:048-601-1239
■消費者ホットライン(居住地の消費生活センターにつながります)
電話:0570-064-370
■消費生活安全ガイド (消費者政策:「知っておこう!インターネットをめぐる消費者トラブ
ル」)http://www.caa.go.jp/adjustments/index_1.html
◇独立行政法人情報処理推進機構(IPA)サイト
・「登録完了画面が現れても、あわてないで!」~スマートフォンでのワンクリック請求に注
意!~)http://www.ipa.go.jp/security/txt/2014/06outline.html
・対策のしおり ※「スマートフォンのセキュリティ<危険回避>対策のしおり」が掲載されてい
ます。http://www.ipa.go.jp/security/antivirus/shiori.html
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