サンタクララ郡個別教育計画 Santa Clara郡学校区教育委員会 教育心理的サービスに関する報告書(IEP) 翻訳 栢木 隆太郎 [email protected] 中島 康明 [email protected] 筱 更治 [email protected] 曽根 秀樹 [email protected] 吉利 宗久 [email protected] 編集 曽根 秀樹 [email protected] 監修 兵庫教育大学学校教育研究センター 成田 滋 [email protected] ■目次■ ●はじめに ● IEP-4から 6 様式 A-1 ● IEP-7 様式 B ● IEP-8 様式 B ● IEP-9 様式 B ●ITP-10 個別進路指導計画 要約シート ● ITP-11 ● ITP-12 ● ITP-13 様式 B ● IEP-14 様式 C ●行動介入指導案(IEP) ●通学途上の行動についての指導案(IEP) (守秘書類) ●はじめに 生徒氏名:A 生年月日:1978 年 11 月 21 日 年令:17 才 学校:Santa Clara 高校 プログラム:ノンカテゴリカル (障害別によら ない) 教師: A. S. 報告日: 1995 年 11 月 27 日 チームメンバー: A.S. 教師 J. L-S. 学校心理士 B. S. 言語治療士 E.G. 矯正体育スペシャリスト 【報告の事由】法の定めによる3年毎の評価 【問題に関する背景情報】 Aは現在Santa Clara高校でノンカテゴリカルプ ログラムを受けていて,1週間に1回の割合 で言語療法士と矯正体育スペシャリストから 計画的な指導サービスを受けています。Santa Clara 高校へ進学する前は,Busher 中学校でノ ンカテゴリカルプログラムを受けていました。 A は,発達遅滞,てんかん性異常波,性染色体 -1- サンタクララ郡個別教育計画 異常という診断を受けています。彼女の健康 は良好で,学習活動における「聞え」と「見え」 (SICD): B. S. LA.A. E. G. は良好と思われます。彼女は,母親と Santa Clara 市内に住んでいます。 前回の評価:1992 年 11 月 この評定は,記録の再調査,観察,面接そして 直接に検査を実施されて作成されました。な 歴年令:14 才 歴年令:14 才 お,Vinelandテストの結果は,以下の通りでし た。 Vineland 適応行動尺度による評価: コミュニケーション年令:4才4か月 コミュニケーション年令:3才5か月 聞き取り年令:3才 11 か月 表出年令:4才 日常生活スキル年令:4才4か月 聞き取り年令:2才6か月 書字年令:5才 日常生活スキル年令:4才6か月 パーソナル年令:3才5か月 表出年令:2才8か月 パーソナル年令:4才5か月 家事年令:4才5か月 表出年令:2才8か月 家事年令:3才9か月 地域社会年令:4才5か月 社会性年令:4才9か月 書字年令:5才 11 か月 地域社会年令:5才3か月 対人交渉年令:5才3か月 遊戯−余暇年令:3才 10 か月 課題対処年令:4才7か月 社会性年令:4才2か月 運動スキル年令:4才7か月 対人交渉年令:3才4か月 Leiter 精神年令:5才 10 か月 IQ:42 粗大運動:5才9か月 遊戯−余暇年令:6才1か月 【観察と現在の評価】 微細運動:4才0か月 課題対処年令:3才 11 か月 Aは背が高く,薄茶色の巻毛をした色白の大柄 なティーンエイジャーです。彼女は,周囲の環 境や人に対して非常に過敏です。彼女は,教室 1.認知 ではコンピュータでの課題を楽しんでいるこ とや行動原理に基づいた強化の随伴性が構造 Aは,視覚知覚と極微細運動による非言語性認 知テストであるLeiterを受けました。その結果 化されたものには対しては,積極的に反応し ていることが観察されています。 ですが,A は,前回の Leiter の評価で示した精 神年令の5才8か月,IQ の 43 と同様の結果で 実施されたテスト した。また,レベル IV では全ての項目を通過 しました。レベル V では 3/4 の項目を,レベル 実施者 Leiter 国際動作性尺度: J. L-S. Vineland 適応行動尺度−学級版: J. L-S. Beery 視覚−運動統合発達テスト: J. L-S. 保護者の面接,教師の観察: A. S. Sequenced Inventory コミュニケーション発達 VI では 1/4 の項目を通過しました。しかし,レ ベル VI と VII では,全ての項目を通過しませ んでした。彼女は,自分の力で数字をマッチン グさせ,言葉で分類し,基本的な操作をし,色, 形,数字の組み合わせによるマッチングをし ました。それに続くレベルの高い課題では,最 -2- サンタクララ郡個別教育計画 初は正しく反応しましたが,項目の中間や終 りの方では下位項目で誤反応を示しました。A は,まれに視覚的に注視することによる援助 を求めました。検査者が検査項目を素早く提 4.自助行為 A は,自分で上着をつけたり,背中用ザック, 腰用ザック,小袋を扱うことができます。それ 示した場合,概ね良好な反応を示しました。 らを持っていることを楽しみながら,自信を 持って取り扱えることができます。上着や腰 2.微細運動 / 知覚−運動 用のザックを学校に忘れることや小袋を失っ てしまうことがあるので,時々それらの物を Aは,鉛筆で線と幾何図形を模写する能力をテ ストする視覚−運動統合テストのBeeryが実施 忘れないようにするための催促が必要です。A は,一人で食事と片付けができますが,朝食お されました。彼女は,水平線に対する垂直線を 模写することを除いて,垂直線と円の模写を よび昼食の後,口のまわりを清潔にする援助 が必要です。Aは,着衣や着替えは一人ででき しました。Beery の結果,3才2か月相当でし た。Aは,震えたような線ではなく平らな線を ますが,水着の場合のみ困難です。彼女は, Velcroのウォーキングシューズを一人で正しく 書きました。さらぶ自分の簡単なイニシャル” ○”をかろうじて書きます。先の尖った,色付 装着できます。Aは,時々トイレのドアを開け 放しで出ていくことを除けば,排泄と手洗い のフェルトペンを使うとより上手に書きます。 彼女は,小さなビ−ズをゆっくりではあるが は自立しています。 正確に分類し,ゴム輪やペーパークリップを 使ってカードや書類をファイリングします。A 5.社会的 / 個人的 は,Macintoshコンピュータで,3−6才のユー ザーを対象とした教育的ゲームを上手に使い ます。彼女のキーボードには,1/4 インチ大の 適応シンボルが添付されていて,黒っぽく なっています。もっとも教師は,それがなくて Aは,スタッフや生徒との関係では,楽しく過 ごしています。何かを要求したり援助を求め たりしなければ,自分で何とかしようと徘徊 します。目的の人を探し,そのことを適切な言 葉で表現できます。A は,自分ができる活動, も彼女が十分に使えると考えています。 特に興味の強いゲームでは,どんな生徒とで も一緒にゲームができ,皆とうまくやってい 3.粗大運動 けます。彼女は,2年前に比べ攻撃的な感情の 爆発が少なくなり,自己を制御できます。元気 A は,大股で歩きますが,うまく体をコント ロールして移動でき,長距離を歩いたり,たま にジョギングをします。指示されれば,大きな 運動場用のボールを投げたり,ゆっくりトス であるときは,愉快な楽しい生徒です。 【コミュニケーション】 されたボールを受けることができます。また, 静止したボールを力強く的に向けて蹴ること 1.受容 ができます。彼女は,2秒間片足立ちできま す。筋力や忍耐力を強化する運動プログラム 囲にあります。彼女は,48か月レベルにおいて もいくつかの正反応を示しました。Aは,他者 に参加していて,ユニバーサルマシンで重量 上げをし,階段登り機を連続2分間行い,立っ から言われることを,真剣に聞こうとし,ある いは,彼女が注意をそらさないでいれば,それ たり座ったりの動作を7回します。 を理解できます。彼女は,うまく話し言葉をと らえて,1∼2つの指示を理解し,それに従う A は,SICD で受容言語年令が3才8か月の範 -3- サンタクララ郡個別教育計画 ことができます。Aは,複数の指示や3つの行 動を含んだ指示に従うことは困難です。 ません。彼女は,少しの助言でアクティビ ティーブックかテーマブック,飲み物かス 2.表出 ナック菓子を選択し購入します。彼女は,図書 館カードを持って,月に2回は図書館を利用 A の言語年令は,4才レベルまで正反応を示 し,36か月の発達の範囲にあります。彼女はし ばしば誤って発音し,ほとんどの場合,正しい します。Aは,時々長姉と一緒に映画館へ行き ます。授業の一環で,ある映画プロダクション へ行ったこともあります。 発音になおりません。しかしながら,彼女はい くつかの音を,正しい言葉により近いものに 4.教室での行動 できます。Aは,3つの数と3つの単語の復唱 ができますが,それ以上は困難です。彼女は, 教室にはA用の机がありますが,机上が様々な 活動と課題で散乱しています。彼女が興味の 何かをするに高い動機づけがある場合,よく 知っている状況や自分の好きなことであれば ある活動を選択している場合,30 分間は援助 なしで活動できます。また,カウンティング, 5∼6語文を使うことができます。彼女は,物 の機能を尋ねる質問(例えば,何の本)とか, 分類,ファイリングの課題訓練を強化を随伴 されながら 30 分間は自分の机で課題をするこ what,when,whoを含んだほとんどの質問に答 えられます。難しいのは,複数形の使用,if- とができます。機嫌が良くないときは,彼女の 行動は低下し,スタッフの援助を受けること whatの質問への答え,'how many'を理解するこ となどです。 が難しくなります。 A は,時々大変早口で,甲高い,いななくよう な声で話します。もう一度ゆっくりと話すこ とを求められれば,大抵の場合,よりわかりや すいように話します。相手に十分理解しやす いように話すよう求められるのは,彼女に とっては,非常に高いフラストレーションと なります。機嫌が良い場合(All is well)には,彼 女は上手に話し,まわりのほとんどの人が彼 女の言っていることを理解できます。 3.地域社会 【要約と提案】 Aは,認知機能が5才から6才程度の中度発達 遅滞とてんかん性異常波のある 17 才の少女で す。彼女の相対的に優れている点は,地域社会 と余暇時間の活動に現われており,相対的に 弱い点は,受容言語と表出言語です。ほとんど の領域において,前回の評価と同様のレベル を示していますが,彼女の日常行動と教室の 成績は,過去3年間を上回る大幅な改善がみ られました。 Aは,いろいろな地域社会資源を積極的に活用 Aは,Santa Clara高校での現在のプログラムを 継続し,地域社会や学校を基本にした環境で しています。彼女は,商店,店舗,郵便局,図 書館,公園,博物館,特別催しなどいろいろな 自助行為,地域社会,コミュニケーション,認 知,運動スキルに焦点化した指導の強化を継 場所へ2∼3名の生徒と1名のスタッフメン バーの小グループと行動します。彼女は,公共 続することを提案します。彼女は,現在の話し 言葉 /言語が,地域社会環境で適切となるよう 交通機関を利用でき,座席を選んでだり,小冊 子を読んだり,スタッフや級友と会話をした なスキルをめざし続けることを提案します。 さらに,学校や交通機関の利用についての行 りでき,自分が降りるべきバスの停留所を見 つけ,そして,その場所で降ります。彼女は, 動マネジメント計画がさらに更新されて,継 続されることを提案します。 買い物が大好きですが,浪費することはあり -4- サンタクララ郡個別教育計画 ● IEP-4 様式 A-1 探索と移動;進路 / 興味のある仕事 / 能力; 社会性、情緒の安定; 障害児教育のための個別教育計画 学習スタイル 学習到達度と長期計画 Santa Clara郡 学校区 ●現在の学習到達度 (事前調査結果例や発 達段階とともに記述的要約): 計画:初年度 ○年次計画 3年次計画 その ○社会性 / 情緒 他 A はどちらかというと一人でまたは小集団で働 生徒氏名:A 生年月日:1978 年 11 月 21 日 年令:18 才 学年:学年無し 3 年次評価日付:1998 年 11 月 1 日 居住地区:Santa Clara 郡 IEP の実施期間:1996 年 11 月 26 日 --1997 年 11 月 26 日まで くのを好む。集団が大きかったり,騒々しかっ たりすると彼女は,指導者の注意を引くため にわざとゆっくり仕事をしたりする。もし支 持に従ったり適切に行動しようという意欲が あれば,彼女はたいへんよくがんばる。A はそ の日何を期待されているかを知りたがる。ま た知ることができたときには行動をよくコン トロールすることができる。Aは同じ学級の仲 間や健常生徒とテーブルゲームで遊ぶ。 現在のプログラム:特殊学級 現在の学校:Sanata Clara 高校 ○地域社会 ケースマネージャーの氏名、職名、電話番号: A.S. 教師、985-xxxx 域社会のいろいろなところへ行くのを好きで ある。彼女は本,ファーストフード,軽食やド 主要言語:英語 限られた英語能力(Limited English Proficient- リンク店等1-2ドル程度を使える所が好きであ る。彼女は小集団で行動するときは,よく歩く LEP):○はい いいえ LEPの場合の生徒のニーズの考慮:○はい い ことができる。道路に近づくとAはたいてい左 右確認をする。ただ,左右の確認に必要な眼球 いえ をはっきりと開くことは必ずしも適切でない ことがある。公共交通機関(ワンマンカー)を利 ●カリキュラム領域: 用する際は知っている停留所などをみて適切 に降りる合図(紐を引っぱる)ができる。彼女の もし適用できるなら以下の各領域について記 すこと: 健康と発達;視覚;聴覚;運動能力; 言語 / コミュニケーション; A は図書館,店,郵便局,商店街,美術館等地 公共バスでの行動は適切で,95%彼女ひとりで できる。 言語 / コミュニケーション; 一般的能力; ○職業 学習到達度; 学級での様子; 能力を示す。彼女は小さな区画でひとりで作 業するのを好きである。彼女はアルファベッ 学習技能; 身辺自立; ト順にしたり,切ったり,数や色や文字によっ て並べたりするのが好きである。現在は,2-3 Aは受産施設などの状況では,非常に高い作業 -5- サンタクララ郡個別教育計画 の小さな数字を読んで衣類をサイズ順に並べ ている。 ○進路・職業訓練目標 / ニーズ: ○身辺自立 必要 . あり 適切な職業訓練の場を見つけること; 作業能力の向上と技能のレパートリー拡大の Aは食事とトイレは自立している。食後の洗顔 はときどき注意してやることが必要。背負っ たり腰につける鞄や財布は少々雑だが自分で 管理する。ときどき背中に背負う鞄の口があ いたままだったり,財布やウエストバック,本 など含めてあまりにたくさんのものを抱えて 歩いたりすることがある。A は着替えの間声か けが必要だがほとんど一人で着がえれる。 ○コミュニケーション: Aは受容コミュニケーションがとてもよく,動 議づけされた場合には(ステップバイステップ でなく進度の速い)指導にもついてこれる。A は自分のいいたいことがよくわかっていて, もし誰かが頼めば言葉を繰り返す。ただし彼 女の発音は彼女をよく知っていないと理解し 難いものであるが。Aは行動管理や買い物や余 暇の選択 Mayer-Jphnson の絵シンボルを使う。 障害児教育の対象基準に合致する: ○はい ○娯楽 / 余暇の過ごし方: Aは余暇の過ごし方について広いレパートリー (措置について考慮中なら , 付属の対象基準表 を参照すること。) をもっている。教室では一人で雑誌,本,広告 を見たり写真を切り貼りしているのが好きで ○ A の強調されるべき長所の要約: ある。生徒同士でピクチャービンゴをするの が大好きで「コーラー」(発呼者)をつとめる。歩 くこと,散歩,運動はあまり好きではない。 理解力; 拡大コミュニケーション(手段)の使用能力,援 助を快く受けること; 好みの多様性 ; ○粗大運動: 見て読むこと ; コンピュータの操作 口を大きくあけたまま歩く。Aは彼女のサイズ と能力にあった重量上げに集中するときには ○ A の援助すべきニーズの要約: 力強い。A は片足立ちが 2-4 秒,ジャンプが 24回,スキップが2-4秒,駆け足が25秒できる。 社会的技能; 相互交通技能; 表現 (はっきりという); 感情や怒りのコントロール; ごほうびがなくても作業をやり遂げること; A は上手に体を動かして移動できる。しかし, Aは重量上げ機の一番軽いおもりので押し上げ ることができる。座起運動(sit-ups) は10回,脚 上げは 8 回できる。 担当者:J.W. 矯正体育スペシャリスト 粗大運動技能 ○長期目標 親の家の近くに(ひとりで)住 むこと: 感情や怒りをよりうまくコントロールできる こと -6- サンタクララ郡個別教育計画 IEP-7 様式 B 特別な教育における個別教育計画(IEP) Santa Clara郡 特別にデザインされた教育プログラムの目標と目的 名前 A 誕生日 11/21/78 居住地区 Santa Clara 学校区 年齢 18 学年 学年指定無し ページ 4/10 IEPの日付 11/26/96から11/26/97 卒業要件を満たすまでのまでの目標 (未記入) 7∼12学年の職業上の目標がIEPで考慮されている。YES カリキュラム 領域 地域社会 年間目標 地域社会での 自立の増加 短期目的の習得レベル 短期間の教育目標(STO) 評価方法 ベース 成長 ライン データ 成長 データ 日付 日付 日付 日付 成長 データ (状態,刺激,観察しうる行動,期限,判定基準) Aはいろいろな地域のコミュニケーション ブックを使う。それを使う上で必要な場合の 80%を使用できる。 作業検査 観察 短期目的 のテスト その他 作業検査 観察 実施者 短期目的 のテスト クラスルーム スタッフ カリキュラム その他 評価方法 領域 職業訓練 年間目標 仕事に集中する 時間やスキルを 増加させる。 短期目的の習得レベル 短期間の教育目標(STO) ベース ライン 成長 成長 データ データ 成長 データ (状態,刺激,観察しうる行動,期限,判定基準) 日付 Aが仕事に連続して携わるようになる。準備, 清掃,休憩の2ステップを1週間のうち45分間を 2回行う。 日付 日付 日付 作業検査 観察 短期目的 のテスト その他 作業検査 観察 実施者 短期目的 のテスト その他 -7- サンタクララ郡個別教育計画 IEP-8 様式 B 特別な教育における個別教育計画(IEP) Santa Clara郡 特別にデザインされた教育プログラムの目標と目的 名前 A 誕生日 11/21/78 年齢 18 学年 学年指定無し ページ 5/10 居住地区 Santa Clara 学校区 IEPの日付 11/26/96から11/26/97 卒業要件を満たすまでのまでの目標 (未記入) 7∼12学年の職業上の目標がIEPで考慮されている。YES カリキュラム 領域 社会性/情動 年間目標 短期目的の習得レベル 短期間の教育目標(STO) 評価方法 親とスタッフ カリキュラム 作業日程を見て,授業の予想と日々の活動を 見分けさせる。Aはぐずらないで声掛けなしで スケジュールをこなすようになる。 日付 日付 日付 日付 成長 データ 作業検査 観察 短期目的 のテスト その他 作業検査 Aの授業が不満な時に,代わりのものを選択したり, 観察 ぐずったりしないで作業日程をこなすとあとで 報酬がもらえるようになる。 短期目的 本を選択するように支持を与える。 のテスト その他 短期目的の習得レベル 短期間の教育目標(STO) 評価方法 領域 コミュニ ケーション 成長 データ (状態,刺激,観察しうる行動,期限,判定基準) 期待度を高め,怒りを コントロールする 選択を増やす。 実施者 ベース 成長 ライン データ ベース ライン 成長 成長 データ データ 成長 データ (状態,刺激,観察しうる行動,期限,判定基準) 日付 日付 日付 日付 作業検査 年間目標 代替コミュニ ケーションの 増加 Aにコミュニケーションウォレットを与えた 場合,5つの新しい適切な機能を持った写真や シンボルを完全に学習することによって, コミュニケーションを加え続ける。 その後,5つの新しいシンボルを加える。 観察 短期目的 のテスト 1年間 同じ ウォレット の使用 その他 作業検査 観察 実施者 CLSとクラス ルームスタッフ 短期目的 のテスト その他 -8- サンタクララ郡個別教育計画 IEP-9 様式 B 特別な教育における個別教育計画 Santa Clara郡 特別にデザインされた教育プログラムの目標と目的 名前 A 誕生日 11/21/78 居住地区 Santa Clara 学校区 年齢 18 学年 学年指定無し IEPの日付 11/26/96から11/26/97 ページ 6/10 卒業要件を満たすまでのまでの目標 (未記入) 7∼12学年の職業上の目標がIEPで考慮されている。YES カリキュラム 領域 粗大運動 年間目標 フィットネス 全体の向上 短期目的の習得レベル 短期間の教育目標(STO) 評価方法 ベース 成長 ライン データ 成長 データ 日付 日付 日付 日付 成長 データ (状態,刺激,観察しうる行動,期限,判定基準) 次のような強化運動を10回のうち 繰り返し2回行う。 1.レッグプレス 2.膝の屈伸 作業検査 観察 短期目的 のテスト 2セット 8試行 11/96 その他 実施者 矯正体育教師と クラスルーム スタッフ カリキュラム 3.交互の足上げ 4.? 5.三頭筋のばし 観察 短期目的 のテスト その他 1:10 1:5 11/96 1:10 1:8 11/96 短期目的の習得レベル 短期間の教育目標(STO) 評価方法 領域 粗大運動 作業検査 ベース ライン 成長 成長 データ データ 成長 データ (状態,刺激,観察しうる行動,期限,判定基準) 日付 日付 日付 日付 作業検査 年間目標 運動ルールの 実行 他の人のワークが終了するまで, 観察 ウェートルームの器具の順番を待つ。 短期目的 2セッション 2回繰り返す のテスト その他 作業検査 観察 実施者 矯正体育教師 短期目的 のテスト その他 -9- サンタクララ郡個別教育計画 IEP-10 個別進路指導計画 要約シート 特別な教育における個別教育計画 個別進路指導計画(ITP) 予備 X年間 終了 その他 名前 A 誕生日 11/21/78 年齢 18 学年 学年指定無し 卒業/移行年月日 要約シート 次回のITPの日付 11/1/98 ページ 7/10 IEPの日付 11/26/96から11/26/97 12月,2000 現在のプログラム SDC 現在の場所 ケースマネジャー/タイトル/ 電話 ソーシャルセキュリティナンバー 地域センターカウンセラー Santa Clara April Swift 985-7423 545-73-9687 Tammy Rose IEPとITPの会議で話し合われた卒業後の領域。 丸印がその場で適切とされたものである。 領域の弁明のリストはその場では記述されていない。 A.作業種: Aは仕事に必要な態度と技能を身に付ける。 B.職業訓練教師:Aは現時点で職業に関する技術を習得していない。 C.収入に関すること: 親はAが18才になるまでにソーシャルセキュリティサービスを 調べることができる。 D.サービスの要件: A はすでに利用できるサービスを続けることができる。 E. 施設の選択: 親は利用できる場所を探すことができる。 F.レクレーションの選択:親は利用できる選択を探すことができる。 G.社会性: IEP参照 H.自立:日常の学校のプログラムとIEPに記述されている。 I.その他の長期計画: 長期計画の要約 職業教育の目標 (学校終了後の望ましい教育成果) 適切な職業教育の訓練の場,地域のカレッジにおける中等教育後の 職業訓練の場 生活環境・居住配置 地域社会の参加目標 Aの両親の家の近くの施設 いろいろな地域社会での適切な行動 次回のIEPの会議に出席する人 X 親 地域レクレーションカウンセラー 派遣員 X 地域センターカウンセラー 施設関係者 その他 - 10 - サンタクララ郡個別教育計画 ITP-11 特別な教育における個別教育計画 個別進路指導計画(ITP) Santa Clala郡教育委員会 高等学校卒業後の目標と目的 特殊教育部門 IEPの目標 居住地区 SCUSD 名前 A 卒業/移行年月日 年齢 18 誕生日 11/21/78 ページ 8/10 IEPの日付 11/26/96から11/26/97 移行計画領域 ITPティームメンバー活動 (A-1) 行動・目的 年間目標 生徒/親の推薦 職業 12月,2000 生徒は仕事のスキルや態度を開発 し,将来の雇用に対して準備を する。 期限 イニ シャル ベース ライン 成長 データ 成長 データ 最終 データ 日付 日付 日付 日付 ベース ライン 成長 データ 成長 データ 最終 データ 日付 日付 日付 IEPの 目標 1年 11/96 学校 ? 1年 A.S 機関/派遣員 移行計画領域 ITPティームメンバー活動 (A-1) 年間目標 収入 行動・目的 期限 生徒/親の推薦 親は18才になるまでに SSIについての情報を 手に入れる。 3ヶ月 以内 イニ シャル 日付 SSIの 変更 11/96 学校 機関/派遣員 - 11 - サンタクララ郡個別教育計画 ITP-12 特別な教育における個別教育計画 個別進路指導計画(ITP) Santa Clara郡教育委員会 高等学校卒業後の目標と目的 特殊教育部門 IEPの目標 居住地区 Santa Clara 学校区 名前 A 年齢 18 卒業/移行年月日 誕生日 11/21/78 ページ 8/11 IEPの日付 11/26/96から11/26/97 移行計画領域 ITPティームメンバー活動 (A-1) 行動・目的 年間目標 生徒/親の推薦 12月,2000 期限 イニ シャル ベース ライン 成長 データ 成長 データ 最終 データ 日付 日付 日付 日付 ベース ライン 成長 データ 成長 データ 最終 データ 日付 日付 日付 1年 親は施設を探すこと 施設 学校 機関/派遣員 SARCは施設に関する 情報を供給する。 3ヶ月 移行計画領域 ITPティームメンバー活動 (A-1) 年間目標 レクレーション 行動・目的 生徒/親の推薦 親は施設の生活に関しての 情報とCARや他の機関から 調べることができる。 期限 イニ シャル 日付 3ヶ月 学校 機関/派遣員 SARCは,CARについての 情報を供給する。 - 12 - サンタクララ郡個別教育計画 ITP-13 様式 B 特別な教育における個別教育計画 個別進路指導計画(ITP) Santa Clara郡教育委員会 高等学校卒業後の目標と目的 特殊教育部門 IEPの目標 居住地区 Santa Clara 学校区 名前 A 年齢 18 卒業/移行年月日 誕生日 11/21/78 ページ 9/11 IEPの日付 11/26/96から11/26/97 移行計画領域 ITPティームメンバー活動 (A-1) 行動・目的 年間目標 生徒/親の推薦 親は遺言書を作成する。 その他の 長期計画 12月,2000 期限 イニ シャル ベース ライン 成長 データ 成長 データ 最終 データ 日付 日付 日付 日付 ベース ライン 成長 データ 成長 データ 最終 データ 日付 日付 日付 1年 学校 A.S 教師はコンピュータで作られた 遺書の作成プログラムを説明する。 機関/派遣員 SARCは遺書を作る上での 情報を提供する 移行計画領域 ITPティームメンバー活動 (A-1) 年間目標 その他の 長期計画 行動・目的 期限 イニ シャル 日付 生徒/親の推薦 親は地域のカレッジにおける 障害の情報を提供する 学校 学校心理士は適切な 学校訪問を用意する。 A.S 機関/派遣員 - 13 - サンタクララ郡個別教育計画 ITP-14 様式 C 特別な教育における個別教育計画 Santa Clara郡 特別にデザインされた教育プログラムとサービスの種類 名前 A 学年 学年指定無し 誕生日 11/21/78 居住地区 Santa Clara 学校区 電話 (未記入) スタッフの 種類 プログラム/サービス X 特殊学級 SH教師 住所 (未記入) ページ 10/10 IEPの日付 11/26/96から11/26/97 サービスプロバイダー April Swift 特別な教育 Form C 明確な叙述/供給できる手短な声明 頻度/期間 一日中 特別なメディア,資料,IEPの異なった日付 特殊学級では個別指導を行い,地域社会では 普通教育の生徒の統合の機会を提供する。 特殊学級 リソース スペシャリスト X デザインされた コミュニケーション 教育とサービス スペシャリスト (特別) 週に1回 45分間 言語サービスの目標と目的を明確にし, 記述する,表出能力の向上に努力する。 話すことと言語 X その他(特別) 矯正体育教師 矯正体育教育 体育教育: 週に2回 30分間 小グループでの指導を行い,身体的な強化と 持続力をつける。 全般 緩和 特別なデザイン 適応 X 普通教育を受ける = 普通教育の生徒の時間 =10% 週の割合 地域の最大普通教育 X 基礎的な障害 MR 重度障害 交通手段 Yes No X 学校期間の延長 Yes No X 普通教育の増加の計画:ピュアチューターとの経験と統合の増加 地域のホームスクールの名前:Wilcox高校 出席 Yes No X X 14才以降のITP インクルージョン 附属 考慮 最も制約の少ない教育環境プログラム:延長 合理的な否定 郡にプログラムがない Aの障害は特殊学級相当の措置が必要である。 X 私は親の権利のコピーを受け取った。 X 適任と思われるとき,私は資格のある標準シートを受け取った。 私は職業斡旋サービスプログラムを推薦し,IEPの進展に同意します。 次の項目を除いて,私は職業斡旋サービスプログラムを推薦し,IEPの進展に同意します。 未記入 私はこのIEPに同意しない。 親/保護者/代理人 日付 11-20-96 教師 親/保護者/代理人 日付 生徒 行政官/デザイナー 日付 11-26-96 その他 April Swift 日付 11-26-96 日付 タイトル/日付 その他 その他 その他 タイトル/日付 タイトル/日付 タイトル/日付 寄与メンバーは出席しない。 意見に同意しない。 - 14 - サンタクララ郡個別教育計画 ●行動介入指導案(IEP) 身近にあるもの,テーブル,コンピュータ,い す,ロッカー,窓をたたいたりすることです。 計画提案日:1994 年 11 月 攻撃: クラスメイトに対して:たたいたり押したり 計画承認日:1995 年 1 月 19 日 担当責任:A.S. 生徒氏名:A 年令:16 才 生年月日:1978 年 教師:A.S 実施学校:Santa Clara 高校 行動分析に関する評価についての要約 Aは,課題から別な課題に移る間や,自分が欲 しない課題をすることを要求されたときに, 欲求不満を表します。彼女は,通常,哀れっぽ く泣いたり,奇声を発することによって自分 の欲求不満を表現します。時々,A は,備品と か身の回りの物をたたき,椅子を投げるとい うように非常に興奮した状態になることもあ ります。彼女はまた,たまたま彼女のそばにい る仲間への攻撃とか,課題をするように指示 するスタッフへの攻撃を向けます。スタッフ への殴り,のどへの攻撃,服のひっつかみ,咬 みつきなどの局面では,非常に興奮した状態 することです。 スタッフに対して: 叩く,押す,蹴る,のどをつかむ,あるいは咬 みつくことです。 B.選択/代替行動について 哀訴や奇声:正常な声を使用します。 身体的抵抗:二つの領域から活動を選択させ ます。 破壊:席につけ,水を飲ませます。 攻撃:スタッフから離したり,寝かせたり水を 飲ませます。 C.目標と目的:適切な目標に関する記録 B からの IEPリスト B からの記録 職業訓練目標:絵で描かれた日課 職業訓練目標:集団活動 地域社会目標:ニーズを表現するための携帯 用コミュニケーションブックの使用 社会的/情緒的目標:通常学級への出席 学習目標:与えられた課題への取組み になります。 II.行動介入 先行な動作,結果,ベースライン・データなど の詳細な標的行動については,付随する評価 A.あらゆる生活環境における介入の場 報告に記述されています。 □学校 □家庭 □地域社会 □仕事 □その他 I. 行動の類型 B.予防 1 . 生活様式の高揚: (望ましい変化の一覧表) A.標的行動について ○哀訴や反抗への介入 ・健常な仲間との統合を拡げます。 ・グループ活動への参加を拡げます。 身体的抵抗: ・身体運動活動への参加を拡げます。 ・学校計画における絵を使った日課表による行 クラスまたは,地域社会から逃げだしたり, テーブルの下をはいまわったり,視線を合わ せることを避ける行為のことです。 破壊: 動予測を拡げます。 ・課題達成見込みについて予測を拡げます。 - 15 - サンタクララ郡個別教育計画 2 .行動の代替(教示または,行動の代替 についてのステップの一覧表) されます。 ・ルールや課題を説明します。 哀訴:正常な声を出すよう指示したり,意図的 に行動を無視していることを A に気付かせま ・自分が好きでないこと指示されたとき,課題 を終えたときに与えられる褒美に随伴して, す。 奇声:A に緊張をほぐす姿勢である“タートル 別の行動が与えられます。 ・不適切な行動は無視され,適切な行動や活動 ポジション(床にうつ向け)“を教え,または別 の指示を選択をさせたり,褒美をとりあげま には強化が与えられます。 ・適切な行動を助長するために,まわりの仲間 す。 破壊:寝かせて“タートルポジションをとりな を強化するとともに不適切な行動を無視しま す。 さい“と指示します。 攻撃:寝かせて,危害を加えるような行動を抑 ・不適切な行動の代わり,適切な行動について 指導したり別な指導を行います。 えるために“タートルポジションをとりなさ い“と指示します。 ・教示の代わりや娯楽行動:正しく発声するよ う指示したり,タートルポジションをとらせ 3.積極的処置(先行動作,結果または,教 育計画における計画変更の一覧表) ・積極的強化:望ましい行動に賞を与えます。 ・強化:望ましい代替行動をするとき,ポジ ティブな強化を与えます。 ・他の行動についての異なる強化:望ましくな い行動が起こった後は,一定時間は強化を与 えません。 ・自然な強化についての認識:活動または,行 動についての自然に起こった結果である強化 子を使用します。つまり調理活動をしたあと は,食べ物を食べることを褒美とします。 ・漸次接近行動:標的行動に徐々に近ずくよう な行動については,僅かでも見られる積極的 な変化を強化します。 4 . 変容の設定(誘因,環境,活動,カリ キュラム,教育方略,予測等についての修 正の一覧表) ・A は,教師の近くで作業をするようにしま す。 ・個別の日常スケジュール,計画の変更などは 早めに知らせ,Aが適切な選択ができるように 配慮します。 ・Aに対して,日常の課題が作られそれが説明 ます。 ・自分のニーズを適切に伝えれるように,機能 的コミュニケーションシステムを用意してお きます。 C. 標的行動に関する反応 最も少ない制約から最も多い制約を伴う介入 の経過についての計画を列挙し,そのステッ プを含みます。 (緊急の場合の手続きを含みま せん。) ・哀訴:正しくしゃべることや望ましくない行 為に対しては,意図的に無視されることを気 付かせます。 ・奇声:正しくしゃべるよう,言葉で注意を促 します。 ・強化子を徐々に減らすようにします。 ・適切な行動について彼女に気付かせます。す なわち,「A さん,わかりますね。これが欲し ければ普通のいいかたで言ってね。」とか, 「こっちを向いて。両手を出さなくても誰もそ れをとったりしませんよ。」などによって,褒 美が減るのではないかという恐れを抱かせな いように配慮します。 ・日課や自分のすべきことに気付かせるように します。 ・褒美が得られることに気付かせます。この場 - 16 - サンタクララ郡個別教育計画 合は,日課を描いたカードで選択させたりし ます。 レベル1:攻撃あるいは破壊的な行動の抑制 ・褒美があったり,なかったりする活動を選択 させます。この場合も,活動を描いたカードを 穏やかなことばの叱責による介入:スタッフ 選択させます。 破壊: ・ 「タートルポジション」をとることをAに口頭 で告げ,もし,彼女がその指示に従わないなら ば次のステップを考えます。 ・彼女が,いすに腰かける準備ができているか どうか彼女に尋ねます。もし,yes ならば,次 のステップを考え,もし,noならば床に一分間 腰をおろし,それからもう一度尋ねます。 ・椅子に1ー3分座らせ,それができたら即時 に水を与え,一分後に雑誌を与えます。 ・散歩をさせます。 ・活動に復帰させます。 ・攻撃: ・「タートルポジション」をとるように A に口 頭で告げ,もし,その指示に従わないならば次 のステップを考えます。 ・床に横になることを命じ,平静にさせます。 (一分間) ・彼女がいすに腰かける準備ができているかど うかを尋ねます。もし,yesならば,次のステッ は,不適切な行動に対して穏やかな調子でし かも簡潔に,その行動が望ましくない旨を生 徒に伝えます。 反応の対価: スタッフは望ましくない行動が見られた後,A から特定の自由や報酬を取り上げ強 化します。 環境の回復: Aはスタッフまたは,クラスメイトに対してわ めいたり物を壊したりした後で詫びるならば, 通常の状態の環境に戻します。 軽食の遅滞や拒否: 生徒の適切な行動が促進されるのに最も有効 であり,その場合軽食が与えられます。 タイムアウト: コンピュータを使える時間や,使えなくなる 時間が告げられます。 プを考えます。もし,no ならば,一分間,床に 腰をおろし,その後もう一度尋ねます。 レベル2:破壊的・暴力的行動に対する嫌悪 ・椅子に1ー3分座らせ,それができたら即時 に水を与え,一分後に雑誌を与えます。 行動の補正: Aは,破壊的状況以前の良い状態の環境に戻す ・散歩をさせます。 ・活動に復帰させます。 ようにします。即ち,彼女が椅子を投げるなら ば,部屋中の全部の椅子を元の正しい位置に 整頓するように指導します。 D.緊急の場合の介入: 緊急の処置が必要な場合の行動を記述します。 最も制約の少ない介入と最も制約の多い介入 の段階的なフェードアウトの過程を記述しま す。なお,全ての緊急介入は,行使することが 事前に承認されていなければなりません。 レベル3:破壊的・暴力的行動と他の子ども に対する攻撃 これには A の破壊的行動の指導計画や管理に ついて,訓練を受けている職員によってのみ 実施されます。 - 17 - サンタクララ郡個別教育計画 学習環境からのタイムアウト: Aは,彼女が他人から観られない安全な場所に 例えば計時器や時計などを用いることで,Aは タイムアウトの間隔を理解することができる 離されます。たとえば介助者の席近くの介助 者室の後部とか。直ちに職員の観察に基づい ようにします。初めに水を与え,しばらくして から雑誌を与えます。 て,Aにはこのタイムアウトの事態が説明され ます。その職員は 1-5 分後に,A に対して通常 4.タイムアウトの期限がきたとき,彼女を直前 のクラス活動に加わりたいかどうかを尋ねる ます。 の活動に戻して,彼女がしたかったことや願 望を表現することで自分自身に気付くように 1-2 人の介助者: します。思い起こすために彼女に時間と機会 を与え,それから適切な行動へと導きます。 Aを介助するために,安全な場所か,または抑 制にふさわしい場所に移します。このようにA 5.この時,彼女は,クラス関わる刺激から解放 は他の生徒から引き離されます。 され,気分転換のために教室から散歩にいっ てもよいでしょう。 「タートルポジション」による抑制: Aが他の生徒や職員を殴打したり,正当な防衛 もしAが,自分からうつ向きの姿勢をとろうと を損なうか,行動を抑制する方略に効果が少 なかった場合に行使します。 しないのは,彼女は他人や自身に対して防衛 的だからです。そのときは,訓練を受けた職員 1. 彼女に,“タートルポジション(床にうつ向 け)“の姿勢は当然なのだ,といいうことを指導 1-2 人によってうつ向け姿勢をとらされます。 彼女が大抵は2∼3分でより落ち着き受け入 れるようにりますので,その場合は床への抑 します。彼女は,そのようにすべきで,自らも そうすべきであると思えるように普段から指 制は徐々に解かれ,少し筒彼女に対する言葉 での確認によって全ての制止が解かれます。 示され学んでいます。ですから彼女は,自分が 落ちつくまでの 1 ∼ 2 分はこの姿勢であると このときは,上記のステップ 2,3,4 が適用さ れます。 思っています。 2.もしAが“タートルポジション“の姿勢をと らなかったり,抵抗することが続くようであ れば,訓練を受けた職員は,1 ∼ 2 人で“ター トルポジション“の抑制手続きを用います。 a. Aが,より落ちついたり受け入れるようにな れば(普通,2,3 分の間),徐々に物理的抑制を 弱めていきます。 b. Aが,言語による確認ができるならば,彼女 はその時点で全ての拘束を解かれます。 3.A に対して,3 分間がタイムアウトの期限で あることを指導します。何か合図となる用具, ●通学途上の行動についての指導案 (IEP) 計画承認日:1995 年 1 月 19 日 生徒氏名:A 年令:16 才 生年月日:1978 年 教師:A.S. 実施学校:Santa Clara 高校 1. 標的となる行動についての記述: 標的となる行動とは,Aがシートベルトを開放 して外す,座席から離れる,席を替わる,他の - 18 - サンタクララ郡個別教育計画 生徒を殴打する,または奇声をあげることで す。 a. 職員は,Aにとってバスでの登校が,安全で 適切に行われるための援助者であることを強 2. 介入適用の理由: 調します。さらに,褒美としてはクラスの活動 で特に好きなこと,朝食,絵カードなどを想起 Aがバスに乗車中,一定場所でシートベルトを させます。 着用した状態は,彼女の安全の観点から必要 だからです。 3. 運転士は,Aをバスに迎えると適切な行動を とれると褒美が与えられることや,自分がAの 段階的な安全抑制を含む以下の手順が含まれ 援助者であることを彼女に思い起こさせます。 このような声かけは,教育委員会が規定して ます。 います。 前触れとしての状況: 自分の席に誰か座っている。命令的な仕方で 4. 適切なおもちゃや書籍は,彼女の背負い袋に 入れておきます。 3. 安全な抑制が用いられること: 指示される時。病気の時。 5. Aには,バスの後方に自分の席を割り当てら 強化子: 誉めることや注意を与えること,雑誌(Avon, れて,監督を受けます。 ads, coupons)等,食べ物,図版カード,学校で の好きな活動,たとえばパソコン,化粧や爪の 手入れに熱中すること,地域への外出,家庭で 6. もし,Aが座席の留め金を外したり座席を変 わろうとしたら,運転士は言葉でAに注意しま す。例えば,普通の語調で,「自分の席に座っ テレビの時間,リュックサックのおもちゃや, おかしな包みなどを強化子とします。 て,座席のベルトを締めなさい」などといった 具合です。 介入指導: 7.「いつ/そのとき」という関係や状況を明確 Aの学校への行き帰りでのバス乗車に関する家 庭・学校,通学途上における一貫した介入指導 にします。例えば, 「シートベルトをして座っ ていたらラジオが聞けるよ。」 を行います。 8. もし,行動が安定し,それが持続した場合, 1.母親は,バスの乗車前のA に対して,とるべ きいつもの手順や行動について思いおこさせ 彼女に対してバスのステッカーが貰えること を思い出させます。 ます。さらに母親は,A に対して,彼女がバス の中でふさわしい安全に必要な行動がとれれ 9. もし,ふさわしい行動が継続,ないし持続し ば,帰宅してからテレビを見ることができる ことも言葉で想起させます。 ない場合, 「∼しなさい。そうでなければ,あ なたのおもちゃ/本を取り上げますよ」とAに 注意を促します。 2. 両親,学校職員,そしてバス運転士は,A に 穏やかな言葉で安全乗車が必要であることを 指示し,指示や適切な結果や褒美がもらえる 10. もし,ふさわしくない行動が継続し,拡大 するような場合は,Aや他の生徒に危険を及ぼ ことを気付かせます。 すような場合は,運転士は道路の安全を見計 - 19 - サンタクララ郡個別教育計画 らって車を停車させます。 a. 運転士は,Aがおもちゃや本を手放すように 12. 通学についての責任者は,ただちに校長と 協議します。 指示し,取り上げます。ただ次のバス停でそれ を返してもらえることも伝えます。 11. もし,ふさわしくない行動が継続し,拡大 するような場合は,運転士は次の段階の安全 かつ適切な決定のために通学についての責任 資料の URL:http://www.ceser.hyogo-u.ac.jp/ narita/santa_clara/iep.htm 者と協議します。 - 20 -
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