スウェーデンにおけるチェルノブイリ事故の影響と放射能汚染 対策 誌名 畜産の研究 = Animal-husbandry ISSN 00093874 著者 佐藤, 吉宗 巻/号 66巻1号 掲載ページ p. 117-125 発行年月 2012年1月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波事務所 Tsukuba Office, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat 1 1 7 スウェーヂンにおけるチェルノブイリ事故の影響と 放射能汚染対策 佐藤 1. は じ め に ー ス ウ ェ ー ヂ ン を 通 じ て 世 界 に 義 か れ た チ エ jレノ ブイリ原子力事故 1 9 8 6三 j : i 4月 281 3(丹)午前 7時過ぎ。スウェーデン { 決 刀て ムから街 300km (こ位置するオスカシュハムン原発 に間し、合わせてみたが,そこでは何の異常事態も確 認されておらず,やはりフォッシュマルク原発にお ける異常事態だと認識された。この時,オスカシュ ハムン原発周辺では,間が降っていなかっ の首都ストックホルムから 120km ほど北に位置する 午前日時過ぎ,ブオツ、ンュマルク原発の周辺自治 フォッシュマルク原発席辺では雨が降っていた。この 体やその警察・消!坊・救急,さらに聞の原子力監Y僚 原発の 1号機でこの日の勤務を始めたばかりの従業員 機際である原子力検査庁と放射線抗議庁に緊急事態 は,トイレに行くために放射線管理区域から一度外に の報告がなされた。原発から 5km離れた近くの集溶 出る必要があり,放射線測定器によるチェックを受け すると, 5 齢、放射総が彼の靴から検出され, から繋がる道路が閉鎖され,従業員の避難に倣えて, 原発から 10km離れた場所に設設されている汚染除 が鳴った。彼がそれまで作業していたのは施設内の洗 去施設(従業員の衣服についた汚染物質を除去する 浄室と呼ばれる区域であり,放射性物質を踏んだ、可能 ための施設)への人員配置が開始された。│湾じ頃, 性は低かった。測定器の誤作動かもしれないと,見I Jの フォッシュマルク原発の放射能漏れを伝える最初の 測定器を使ってみたものの,結果は│司じだっ ニュースがラジオで園内に流れ,付近の住民は屋内 通報を受けた保安員が原発敷地内の別の建物から に退避し,新たな情報を待つように指示があった。 現場に駆けつけたが,不思議なことに,放射性測定 午前 1 1時,事故対策本部は放射能の漏洩減、を特定で 器はこの保安員の靴からも高い放射線を検出した。 きないまま,大部分の従業員の退避を決定した。 そのため,放射能が原子炉外部に漏出している疑い 1 1時頃には臨タトのメディアも「スウェーデンの原 が持たれた。閉じ原発の 3号機の内部でも放射線測 発で放射能掘れ j を報じ始めていた。この報道が, 定器が職員の一人の靴から高い放射線量を検出した。 1 1 : 界 に チェルノブイリで起きた原発事故の兆候を 1 保安員が携帯型の測定器(ガイガー・カウンター) 伝えた第一報となった。 を持って屋外に出てみると,高いレベルの放射線量 原発から 120km ほど離れたストックホルムでも が検出された。敷地内の草からは,セシウム 137だ ニュースを耳にした人々が動揺し始めていた。さて, 3 1も大量に検出さ けでなく,半減期の短いヨウ素 1 このストックホノレムには,防衛省に所属する防衛研 れ,原子炉の漏出から 2日以内であることが分かつ 究所が世界の各地で行われる核実験によって飛来 た。同原発の 3基の原子炉のし吋ミれかから放射能が する放射性物質を鵡定するため,観測所を設置して 漏出している疑いが濃厚になってき いる。ストックホルム上空の大気中に含まれる微粒 午前 9持 30分,定例ミーティングにおいて警戒 3にかけて捕獲したフィルターを, 子を 26 日と 27 1 レベルの引き上げと事故対策本部の設置が決まっ 28 日の正午墳に分析器にかけてみると,核分裂反応 た。原子炉もこの時に運転停止が決定された。各原 から発生したと考えられる放射性物質が過去に例が 子炉では放射能漏れの発生源の特定が続けられたが ないほど多量に検出された。核実験の可能性がまず 漏洩は線認できなかった。念のため,ストックホル 考えられたものの,詳しい分析によると核実験では 本スウェーデン・ヨーテボリ大 手経済寺t f f[;研究良 J ( Y o s h i h i r oS a t o ) 連絡先:[email protected] ほとんど生成されず原子炉内でのみ生成されるセシ ウム 134が検出された。原子力事故による放射能汚 0 3 6 9 5 2 4 7 / 1 2 / Y 5 0 0 / 1 語文/JCOPY 1 1 8 資産の研究第 66 巻第 l~十 染はすでにストックホルムに到達していたのである。 スウェーデン気象庁は防衛研究所の要請を受け て,過去数自問の気象データから放射能の発生源を (201 2年) ;放射能汚染の影響を長く 受けたトナカイ遊牧 割り出しを行った。結果は,当時はソビエト連邦の チェルノブイリでの事故発生から 2臼問は風がス 一部で、あったベラルーシやウクライナ地方だ、った。 ウェーデンに向かつて吹いたため,スウェーデンは 防衛研究所は状況をより詳しく把援するため,ス 事故による影響を最初に受けることとなった。事故 ウェーデン空軍にバルト海と空の調査を要請した。 の翌日 27 日は小春日和の良い天気だったため,何 サンプル収集装置を取り付けた偵察機はバルト海 も知らず週末を箆外で過ごした人も多かった。家畜 に向けて発進した。核実験後のサンフツレ収集で、あれ を放牧させていた農家もいた。 ば l万 m 上空を飛ぶが,今回は放射性物質の発生 推計によると,チェルノブイリから放出された放 源が地上に近いところだと考えられたため,パノレト 射性セシウムの 5 %がスウェーデンに降り注いだ。 海の海上 300mを低空飛行しながら,ソビエト連邦 セシウム 137の地表汚染は,最も深刻な地域で l の領海ぎりぎりまで接近して,サンプノレを収集した。 m あたり 1 2万 Bqであった。この影響を最も大きく受 この日の夕方までには,このサンフ。/レの分析結果 けたのは,スカンディナヴィア半島の先住民である の他にも,スウェーデ、ンの他の観測所のデータも明 サーメ人が営むトナカイ遊牧や,スウェーデンでも愛 らかになっており,ベラルーシかウクライナ地方で 好家の多いキノコ採取やへラジカ狩猟などであった。 剖らかの涼子力事故が発生した可能性が高くなっ 半減期が 30年と長いセシウム 137は,今でも汚染の ていた。隣国のフィンランドからも高い水準の放射 最も深刻だった地域の一部のキノコから 1kg あたり 能が検出されたと連絡があった。スウェーデン政府 2, 000Bqを鵡える濃度が検出されている t 凶 。 は外交ルートを通じてソビエト連邦政府にコンタ クトを取り,事情を打診した。 スウェーデンにはトナカイ遊牧に携わる人が 2, 500人前後おり,そのほとんどがサーメ人である。 その日の午後 7持,ソビエト連邦政時は臨営通信社 事故直後である 1986年から 1987年にかけて,セシ イタルタスを通じて,その 2凶前にチェルノブイリ原 ウムの含有最が基準値を超えたという理由で廃棄 発で事故が発生したという短い発表を行った。このと 処分されたトナカイは,屠殺された総数の 78%にあ き役界は初めて,ソビエト連邦が外部に隠していた 300頭であった。一部のトナカイはセシウ たる 73, チェルノブイリ原発の事故を知ることになった。 ム濃度が 1kgあたり 5万 Bqを超えていた。 トナカ l i t界のメディアの注目はしばらくスウェーデン イの主食は地衣類やコケなどであり,降下した放射 に集まった。ソビエト連邦からの情報がほとんどな 能の汚染を最も受けやすいためである。廃棄処分し いや,この時点で事故の規模を知る唯一の手がかり たトナカイに対しては,農業庁が補髄金を所有者に はスウェーデンで観測されたデータのみだ、ったか 支払い,その額は初年度に1.2億クローナにのぼった。 らだ。放射線の検出から始まって,汚染源、が分かり, 事故直後,スウェーデンの食品庁が定めたセシウム r 重 世界が仰天するまでの一連の騒動が,こうしてわず 含有量の基準値は 1kgあたり 300Bqであったが, か一段で、起きたのである。しかし,他のヨーロッパ 要度の低い食品 J,つまり口にする頻度が少ない食品 海 り注ぐことになるの に放射能を帯びた限が i は,まだこれからだ、つ私注Il に限つてはその翌年にし 500Bq に引き上げられた。 この結果,廃棄処分となるトナカイの数は大きく減る ことになった。│司時に, トナカイの所有者には適切な こ ↑ ? ? 報 は Markgren,A n d e r s .2 0 0 6 . En lJここにまとめ T 託 m i n n a s . 2 4( 1 )• S白 金l s k y d d s n y t t . S t a t e n s mandag a 汚染対策を行うよう勧告された。例えば,屠殺までの 一定期間は遊牧をやめトナカイをーヶ所に集めたう S t r 古l s k y d d s i n s t i t u t, と F i n c k ,R o b e r t .2 0 0 6 .D e tm d i o 剥 l v a ち染のない飼料を人工的に与えるという対策や, えで, 1 r 古nT j e m o b y l : おr s t ad y g n e t sm a t n i n g a r .2 4( 1 ) m o l n e tf トナカイがキノコを食べ始める以前の 8月に屠殺を S t r a l s k y d d s n y t . tS t a t e n sS 凶l s k y d d s i n s t i t u t,そして D a g e n s N y h e t e r .2 0 0 6 0 4 2 8 .H a ra v s l q リ a d e sT j e m o b y l k a t a s t r o i i 巴n をさ; ! ; iこしている。 うという対策が取られた。そして,そのために 1による誠査 :h 即:// www.gavle.se 訂沿イェーヴレ子1 / B y g g a b o m i l j o / L i v s m e d e l o c h h a l s a / C e s i u m / 佐藤:スウェーデンにおけるチェルノブイリミド般の~~響と放射能汚染対策 1 1 9 かかる追加費用は農業庁が補償を行った。しかし, n e d f a l la vr a d i o a k t i v aamnen からの紹介である。ちな 飼料の確保が難しい場合もあるし,尼崎殺を平めると みに,この報告書は,佐藤による全訳が『スウ トナカイの体重が│‘分に増えきっていないといっ た間;習もともなった 1, 2 ) 0 1 1年 1 2月に発売されている。この 間出版)として 2 ンは放射能汚染からどう社会を守っているのか~ ( 合 トナカイ遊牧 報告書では,スウェーデン全土の汚染状況や,畜産以 が行われている地域の 3割では,人工飼料を与える 外の農業における汚染対策の他,新たなi 京子力事故が などの放射能汚染対策が講じられており,そのため 将来発生した場合に備えて,スウェーデ、ン政府がどの ら 25年が経った現在でも, の費用として l鎖につき 500クローナ(約 6,000円) ような妨災体制を整えているかが詳細に舎かれてい 前後の補償金が支払われている。しかし,そのよう るため な対策にもかかわらず,現在でも毎年 1 0 0頭前後の トナカイが基準値であるし 500Bqを上回り,廃楽処 0年ほど 分にされている。放射能汚染対策は今後 1 -~~IT売をお勧めしたい。 なお、音産業における様々な放射能汚染対策につ いては、脚注に挙げた文献い 8)も参考となる。また, チェルノブイリ事故にともなってスウェーデンで 行われた移行係数などの分析は,以下の文献で分か る必要があると見られている。 3 . 畜産業における放射能 汚染対策 る 3 .1土壌の特性や状態と生物学的利用能 放射性物質の生物学的利用能(植物が吸い上げやす チェルノブイリ原発事故が明らかになった 4 月 い状態にあること)は以下のような姿罰で左右される 28 日から 5月初めにおける斎産家の懸念は,冬の ため,放射能汚染対策において考慮する必要がある あいだ吉舎で、飼っていた家産を牧草地へ開放しで .ミネラルの多いこと壌のなかでもがJに粘土鉱物を多 0 も良し、かということだった。民業庁は放射線防護庁 く含む土壌は,セシウムが間着しやすく,物が吸 の指示のもと,当初jは広範陪で家畜の放牧禁止を発 二げる抵は少なくなる(つまり,生物学的利用能 い i 令したものの,地表の汚染状況が次第に明らかにな が低し、)。これに対し,席植土を多く含む土壌では, 羽を汚染度の高かった地域の るにつれ,その適用範i 鴎椀土を構成する有機物質のセシウム吸着力が劣 みに限定していった。これらの地域では,各農家が に取り込んでいた子草が次第に底をつくよう 二草が全国各地か になったため,汚染のないニI 二げる註が多くなる(生物学的 るため,桜[物が吸し、 l 手J I 用能が市]し、)。 J能は土壌 i十Iのカリウムとセシウムの ・生物学的手IjH 組合を通じて初夏にかけてこの地域に運搬された。 比率にも友布される。何者の特性は似ているものの, しかし, 700 ほど、の農家で、は子主主の供給が不十分 織物はセシウムイオンよりもカリウムイオンを好 だったため,やむなく放牧を行った。一方,乳業業 む頗向にあるため,カリウムを少しでも土壊に添加 界は国が定めた放射性セシウムの基準値である してやると,セシウムの吸収が大きく減少する。 300Bq/kg よりもはるかに厳しい基準{直 ( 3 0 B q / k g ) を設定していたため,放牧させた畜産農家は牛乳を -人間]の手が入っていない自然の土地(森林・,~,生の 牧草地)は,ミネラルに乏しいことが多い。そのため, 買い取ってもらえず,ミネラルの多い二とどま;からなる 放射性物質の降下から最初の数年間はセシウムが植 農地に撒布して処分を行った 3)。 物へ移行しやすい。また,土壌の池表部分には京の恨 食肉に対しても放射性セシウムの基準値が間じく がひ、っしりと生えていることも多いため,放射性物質 300Bq/kg と設定されたものの,事故直後のスウェー を捕獲しやすく,生物学的利用能が高い。このことは, デンにおいて放射能汚染対策の知識を持った専門家 耕起を行会わない放牧地や牧草栽培地にも当てはまる。 は非常に限られており,適切な対策について色々な情 3.2 放牧地や牧草栽培地の管理における放射能汚 報が飛び交ったり,様々な対策が試されたりした。 以 染対策 下に示すのは,スウェーデ、ンにおいて実際に講じられ ( a )初闘の牧草の刈り取りに注意する 0 0 2年にス た対策や実験された対策で、ある。これは 2 その年初めての牧草を刈り取る直前に放射能が降 J I 心となってま 下した場合は,その大部分が牧草と一緒に刈り取られ ウェーデンの防衛研究所と 1 : とめた報告書 FOL 2 0 0 2 .L i v s m e d e l s p r o d u k t i o n e nv i d る。そのため,牧車が降び成長し, 2度包に刈り取る 1 2 0 資 産 の 研 究 第 66巻 第 1号 (20 12年) 移行係数 : τ F g ( B q / k g (松燥した状態)/Bq/m2) 0 . 0 5 0.04 0 . 0 3 0 . 0 2 0 . 0 1 き ヰ 壬 手 関 l 牧高まと殺類に含まれるセシウム 137 の淡度。チェルノブイリ ~Jj:放のあと 1986 年から 1994 年にかけてイェーグレボリ 県で収穫された牧草と穀類に含まれるセシウム 1 3 7の淡皮の平均を示してし、る。出典:E r i k s s o n, R o s e n .&Haak( 19 9 8 ) 牧草 l k g あたり ( ! I 乏し、た状態)に含まれる セシウム 1 3 7の琵;( B q / k g ) 斗ニ手L1k g あたりに含まれる セシウム 1 3 7の怒; ( B q / k g ) ゑ ゑ 10 む 100 きむ怒号 80 る号令む 60 む 40 2む会む 20 G 三 5 滋 阪 2 牧草と牛乳に含まれるセシウム 1 3 7の濃度の准移を, 1 9 8 6年 6月 1 7日から 4週間,および 7i!@聞にかけて透っている。 0鎖の乳牛に与えた。その後 5週釘から 7i 羽目にかけて 最初の 4週間は牧草を低位夜・高位!笠のそれぞれで毎日刈り取り, 1 は , ,放射役セシウムに汚染されていない牧草を乳牛に 1チえて,牛乳;こ移行するセシウムの泣密造っている。 I : l : ' d l l l , :B巴r t i l s s o n, Andersson& J o h a n s o n( 1 9 8 8 ) . 場合のセシウム濃度は l震 gの刈り取りよりも{尽くな 高い。しかし,その後は 2度自のメJ Iり取りのほうが る 。 3度自の刈り取りでは,照射として濃疫がさらに 高くなる。これは,根の深さの違いなどによる。 低くなる ω。 ( b )牧草を短めに刈り取る 農度はさ カリウム肥料と組み合わせればセシウム j Iり取る位置を通常よりも高めにすれば,牧 牧草をメJ らに減少する。例えば,ミネラル分の豊富な土壌に肥 草のセシウム濃度を減らし,牛乳や斎産物の放射能汚 料を与えれば, 2度尽の刈り取りでは l度目のメ) 1り取 染宏持制できる。スウェーデン農業大学は,チェルノ りに比べてセシウム濃度が 5~20 分の 1 になる。これ ブイリ事故から 2,3ヶ月が経った 1986年の 6fJから に対し,栄養分に乏しい砂地や腐槌ことで、は,セシウム 7月にかけて,メIjったばかりの青い牧草を乳牛に与え の移行度が高い。 る実験を行った(図 2 ) ω。この実験ではまず,牧草を 院 1から分かるように,事故後の最初の数年間は, 4i 堕聞にわたって,通常通りに地表から 5cmのところ l度目の刈り取りのほうが 2疫尽よりも移行係数が で刈り取った場合と,地表から 15cmのところでメJ Iり 1Ji:Ji!.~ スウェーデンにおけるチェルノブイリ'F放の影切と J文射能汚染対策 牧主主中のセシウムの 1 2 1 B q / k g( i : む、た状態) i えi h a る ぷ 200 2 1 交の機会に分けてl t 設 ず i J 主 │1 3 チェルノブイリ京放のあと、砂地の Jl~~J也に 1(j:{ド õ JI こカリウム肥料をJ 散布しながら牧草を説的する実験 (イェーヴレボリり己トロディエ地ほ) I 羽 { 土 , j f j 勺 三1 支 ) 1にメIjり取った牧草に含まれるセシウム 1 3 7O)ì~~)交の 打t 移を, 5i H I Uにわたって追っている。 t U典 :Rosen( t9 90 不 0 取った場合を比較している。その結果,牧草 l均 あ たり(乾重 iH~) のセシウム 137 地表ーから 5 cm 能が降下したあとに深く l Jlせば,放射能が去と全体 に拡散するうえ, J 二壊L/-1のミネラルに同校しやすく の所でメJ Iり取った場合が平均 6 ,6 50Bq であったの なるため,その翌年に牧草に合まれる放射性物質の mで刈り取った場合はそ 濃 度 は , 起を行わなかった場合に比べて 10%以 下 に対し,地表から 1 5cmの ; m れよりも非常に少なく,平均 3 85Bqであった。この という低い水準となりうる。ただし, 結果は,セシウムが牧草のなかでも地表に近い部分 壊することにもなるという短所を考慮する必要があ に集中していることを示している。また, {丘故誼で る。輪作を f i .う牧草地であれば,料起し新たな種を蒔 メJ Iり取ると汚染されたこi 二壊が混入することも旅田 くことを繰り返していくうちに,土頃から牧草への放 。 だと:与えら hる 射約二物賓の移行日;は大きく減ってし、く。 次に,この二つの牧草を乳牛に与えてみると, ( e )カリウム把料の撒布 験を始めて 2週間から 4週間までの期間に牛乳から カリウムを含む}肥料を放射性物質の持下からま 3 7の抵の平均は,地表 5cmで 検出されたセシウム 1 誌 もなく撒布すれば,植物に移行する放射性物質の i メJ Iり取った牧草の場合は牛乳 1 k gあたり 85Bq,地 を部分的に 1~J えることができる([丞I 3 )c 耕 起 と み 表 1 5cmでがjり取った牧草の場合は牛乳 1 k gあたり 合わせれば効果的で、ある 1 8 B q だった。牧草を刈り取る高さの違いによる牧 3 . 3 家畜の銅育における汚染対策 草や牛乳の汚染度の違いは,ヨウ表 1 3 1についても ( a )屠殺に先駆けて汚染のない銅料を与える 同様に依認された。 ( c )放牧地・牧草地の手入れ 1 6 . 1 ; )。 3 7の物理的半減W lは 3 0年と長いが,生 セシウム 1 物学的半減期は比較的短く,人間であれば物間約半減 1%ほど,大部分の動物にとっては 1%未 放射能が冬や春先に持下した場合は,前々三から I 也 期!のわずか に残る枯れ箪や家E 2 7が 食 べ 役 し た 牧 草 が 放 射 能 満にすぎない。生物学的半減W Jが物理的判成期に比べ の汚染を受けやすい。春になり家畜を放牧すると, て非常に短し、場合,実効半減期は生物学1 ( 恒三減期とだ 家斎は前年から残った牧草も食べてしまい,肉や牛乳 いたい伺じとなる。そのため,午にとっての実効半減 に高濃度の放射性物質が移行することになる。そのよ 期はきj 土月から 1ヶ月で、ある。したがって, うなリスクを避けるためには,牧草が新たに成長する した最後の期間に汚染のない飼料を与えれば,体内に がI に牧草地や放牧地から除去する必要がある。 ( d )耕 起 通常は耕起を行わない牧草地・放牧地でも,放射 まれる放射性セシウムの濃度を減少させることが できる。 l 先に紹介した凶 2の実験では,チェルノブイリ事 1 2 2 斎 絞 の 研 究 第 6 6若手第 1号 鶏の!狗肉に含まれるセシウム 137 (201 2年) 故の後の最初の 4週間のあいだ汚染された牧草を与 (Bq/kg) え,その後,その前年に刈り取られた汚染のない子 草を与えているが,牛乳に含まれるセシウム 137の 濃度は 1kgあたり約 90Bqから約 10Bqにすばやく 減少している。生物学的半減期は 7Sである。 スウェーデ、ン農業大学は,この他にも食肉用の磁 を{吏った実験(限 4)ω や綜を使った実験 19)を行って いる。汚染のない飼料をど塔殺に先駆けて一定期関与 えたところ,鶏肉に含まれるセシウム 137の濃度を 非常に効果的に減少させることができた。生物学的 半減期はそれぞれ 6 日と 25 日だ、った。セシウムに よる汚染のない飼料を,鶏であれば屠殺の 5日前か ら,豚であれば屠殺の 35 日前から与えた場合の食 ケース 凶 4 食除1mの29を 4 0S問飼育し,屠殺した後の!I旬肉に合 まれるセシウム 137の濃度。この災験では,汚染された 飼料にべントナイトを 5%添加して与えた場合の効果, および汚染された飼料をそのまま与えてから,汚染のな い飼料を!苦殺に先駆けて災なる矧関与えた場合の効巣 をど比較している。ここでは,汚染された飼料として,チェ ルノブイリ事故で汚染ぢれた殺類(セシウム 137の濃度 は 1kgあたり 400Bq) を使用している。 上仁絞されたケースは以下の通り 肉のセシウム濃度は,次に示すセシウム吸着材を混 ぜた汚染餌料を飼育期間中ずっと与えた場合の食 肉のセシウム濃度と等しかった。 ( b )ベントナイトをセシウム吸着材として利用する セシウムを吸えきする物質とは,イオン状態にある セシウムと結合し,家畜の胃腸内でのセシウム吸収 を防ぐ物質である。セシウム吸着材に含まれるナト 1.飼育期間を通して,汚染された飼料にベントナイトを 5%添加して与 えた。 I I . 銅育期聞を返して,汚染 dれた主主j 料をそのまま与えた I I I . 汚染された飼料を最初のうちは与えるが, 溶殺の 5S前から汚染のない飼料を与えた c n 人汚染された飼料を最初のうちは lチえるが, 属殺の 1 0日前から汚染のない飼料を与えた。 V. 汚染された飼料を最初のうちは与えるが, !表殺の 1 5日前から汚染のない飼料を1 7 5えた。 VI.汚染された飼料を最初のう創立与えるが, 溶殺の 20防総から汚染のない飼料を与えた。 A リウムやカリウム,カル、ンウム,マグネシウム, アンモニア,そして水素などのイオンがセシウムイ o 出。え:出典:A n d e r s s o n .T e g l o f&E l w i n g e r( 19 9 0 ) ) オンと置き換えられると,その後の結合は交換以諒 よりも強くなるため,糞と一緒に体外に排出される ことになる。ただし,すでに体内に蓄穏された放射 性セシウムの排出は促進されない。 セシウム吸えき材としてまず挙げられるのは,ベント ナイトやゼオライトなどの粘土鉱物で、ある。添加の藷; は,家E 5の体重 1kgあたり, O.5~2g が翠ましい。乳 表 5 ベントナイトを飼料に添加した場合の, 'E普段物に含まれるセシ ウム 1 3 7のj 濃度の変{ヒo 1 古川ドトカミら斎援を物への移行係数も示している。 m l J 物 と 送主産物 羊肉 セシウム 1 3 7をベントナイトのセシウム 1 3 7の移行係数 会んだ飼料 守二倍 内一肉約一府内紛一卵 跡的一州政附⋮州民側一系 m一 1周一 :一i 3 器 t及 ま 絞類 j 寺川・ 7 摂添加濃度 放射性セシウムの濃度が最大で 8手 苦l も減少す るという報告もある。 スウェーデン農業大学て、行われた実験で、 部 、 討 会 力 日 添 加i ! R ¥ 、 添 加 添加! ! R H . s 力 1 1 4 6 0 0 . 1 4 れるセシウム 137の濃疫を調べたところ,ベ 1 5 5 3 . 3 0 ントナイトを添加しない組合俣料を与えた l~ 1 m 1 0 5 11 2. ネと比べて 86%も低かった。また,混合飼料 4 . 0 1 にベントナイトを 5 %添加して採卵尽の鶏や 6 5 0 . 2 ' 1 0 . 0 3 1 4 1 0. 46 4 9 j 主 主 添 加l 1 8 1 1 6 1 u 主 力 I l 7 黙 認E力 1 3 3 殺実認 2 9 i . s 力1 :A n d e r s s o n( 19 8 9 ), A n d e r s s o n, T e g l o f&巳 l w i n g e r A n d e r s s o n, Hakansson& Anner( 1 9 9 0 ) 殺 u 牛への銅料に添C 加した場合,正二手 こ含まれる 3 . 5 9 0 . 8 0 0 . 6 5 は,汚染された配合飼料にベントナイトを 10%添加してき手に与え,その後,食肉に含ま 食肉郊の鶏・豚に与えたところ,鶏卵に含ま れるセシウム 137の濃度は 12%,鶏肉は 32%, そして豚肉は 65%,ベントナイトを添加しな かった場合と比べて低かった(表 5) 却~23) 1 2 3 佐膝・スウェーデンにおけるチェルノブイリリf放の影響と放射能汚染対策 - qv j i ( 粘土鉱物の長所は,無害であり, れる。また,陪じセシウム!汲務能力に相当する拾の J J P )に残留物質が移行しないうえ,添加が容 ベントナイト粘土:と比べて,はるかに高似iで、ある。 易だという点である。記合飼料のベレットを形成す さらに市場での入手が難しい場合があるという k gあた る│探に添加することも可能で、ある。また, 1 問題点もある。 りの制i f 絡も適度で、ある。 ( d )アルギン駿を添加しストロンチウムの吸収を 牛乳・ 誌が多量で、あり,本来の ,短所は添加すべき f 成ることである。乳牛の餌に長いあ 飼料の摂取量が j 抑える 飼料に含まれる食物繊維を明やすと,胃腸内での いだ添加を続けると,栄養素のバランスが偏る恐れ 放射性セシウムの吸収が減ると考えられる。 過去の 朱が悪くなる上,飲料水がた もある。また,飼料の i 研究によると,二│二主主や麦わらなど繊維質の多い銅料 g j組点として報告さ くさん必要になるという点も, r が効果を持っと指摘している。ま れている。 どから得られるアノレギン較は,粘性が強いた ( c )プルシアンブルー(総背)をセシウムの吸着材と の胃腸内において放射性ストロンチウムの吸収を して利用する 抑える 1 u Y Jきがある。飼料にアルギン酸カルシウム右7 ヘキサシアノ鉄酸境(フエロシアン化指)の様々 な錯体を総称してブルシアンブルー(紺青)と l 呼ぶ。 粘土鉱物と│首l じようにイオン交換の能力を持ち,家 5%添加lしヤギに与えたところ,手しへのストロンチ ウムの移行を 50%持えることができる 25, 2G)。 1に対して アルギン酸の添加物は,保不. 7%ほど混 斎の胃腸内にイオン状で存在するセシウムを吸者 ぜる必要があるが,これだけ混ぜると飼料の味を損 する。鶴来│への添加が認められているのは,ブルシ ねる恐れがある。また,多量に製造することが難し アンブルーのうらヘキサシアノ鉄酸アンモニウム いとし、う現実的な出l 題もある。 (ブエロシアン化アンモニウム)である。 ( e )放射性物質の排出を捉進する 乳牛に投与する場合の適泣は今日 3 g(体重 l k gあ 体内にー度吸収された放射性物質の排出を促す たりに換算すると 6mg) であり,ネであれば一日 1~ ゴ j法は限られている。例えば,ある実験では,まず 2g( 体重 1kg あたりに換算すると1O ~40mg) である。 放射性セシウムに汚染された千台工をネに一定期関 これだけの誌を与えた場合,乳牛だと牛乳に移行す 与えて体内にセシウムを蓄積させ,その後,汚染の るセシウムの濃度を最大 90%減らすことができる。 ない千草を与えた場合と,同じ千草にベントナイト ノルウェーで行われた牛の実験では,体重 1 k gあた (粘土鉱物の一つ)を添加して与えた場合のそれぞ、 10 .8mg という少ない拾でも,牛乳や│勾に り…1= れにおける,体内のセシウム濃度の減少速度(生物 含まれるセシウムの濃度を約 50%減らすことがで 学的半減期)が比較されたが,障者で違いは認めら きたという れなかった。ブルシアンブルーを用いた実験でも, 投与するプルシアンブルーは,自己合飼料にあらかじ め添加することもできるし,やが 1i!~める j由形取に添加 i 司じように体内に一度吸収された放射性物質の排 出促進効果はないと報告されている。 することもできる。または, ) T q(第一符)に投与する錠 ノルウェーで、行われた実験 27)では,子羊にセシウ 剤に 15~20%添加し,家畜に l子えることもできる。第 3 4を経口投与しながら, 1寺迷 4.3kmで毎日 8km ム1 一関に到達した錠斉J Iは,そのまま第二胃に達し,溶解 歩かせたが,筋肉中のセシウム濃度は運動をさせな するまでそこで、約 6~8 週 i沼ほど留まる。このように 3 4の経 い羊と違いがなかった。しかし,セシウム 1 錠離を添力目して投与する方法は,羊やヤギなどの小型 仁l 投与ーを止めた後にセシウムの排出速度を比較し の家主首に最も適している。プルシアンプゃルーは鶏(採 てみると,運動をさせた学のほうが淫酪をさせない 卵用・食肉}丹)やJ ! 家に投与することも可能である。 竿よりも溶かった。つまり,動物が物理 fl~ な運動を 努力 ブルシアンプ、ノレーの長所は,おいセシウム吸 1 することによって,放射性物笠の生物学的半減W lが である。そのため,投与する誌も少なく持えられる。 短くなったということである。運動をさせないネの また,胃腸'a:通過する過程で分解されないため, 半減期が 2 41 3であったのに立すし,運動をさせた場 毒物を形成する恐れがない。短所としては,飼料や 合は 2 1日に減少した。 家畜,取り扱う人間に青患が付殺することが挙げら 1 2 4 子 & i 主 の 研 究 第 6 6巻 第 1珍 4 . おわりに (2012年) 0 3 0 して及び麗である。原子炉を更新しない場合、 2 年前後で原子炉の運転が全て停止することになる 最後に、原子力をめぐるスウェーデンの現状に ため、それまでに再エネ'弔力を伸ばすと同時に、省 簡単に触れておきたい。スウェーデンは原発の是非 エネによって電力需要会抑えることができるかど 9 8 0年の由民投票の結果を受けて、国内す を問う 1 うかが鍵となる。スウェーデンにおける今後の展際 べての原子炉を 2 0 1 0年までに閉鎖するという議会 に注隠したい 決議を可決した。その後、それまで急激に伸びっつ 参考文献 r l 1 けていた電力需要の伸びの抑制に成功し、人口の 1 びにもかかわらず発 i 音盤・消費最とも 1 9 8 7年以降 はほぼ一定で推移している。しかし、発電量全体の を占めていた原子力を再生可能エネルギーに よる誼力で寸に替するには時間がかかり、これまでに 0 閉鎖された原子炉は 2 去に憎まる。現在 1 {動中である。 (バイオマス・風力)の本格的な 1 r tび は 2 0 0 0年代に入ってからであり、この背景にはグ リーン'忍力証書システムという経済支援制度や電 力市場の自由化による後押しがある。今後も 電力を大きく i 告やしていくことに対しては、多くの 人が賛意を示している一方、それによって国内で余 剰電力が生まれでも、直ちに原子炉を廃炉にしてい くのではなく、電力の輸出によって、ドイツや東欧 1 ) Ahman B i r g i t t a .2 0 0 6 .R c n s k o t s e l n 20 a re f t e rTjemoby . l2 4( 1 ). S t r a l s k y d d s n y t. tS t a t e n sS t r a l s k y d d s i n s t i t u t 2 )S t r a l s a k e r h e t s m y n d i g h e t e n .2 0 1 1‘ O v i s s h c t e na rh a n ss t a r k a s t e m i n n e .2( 1 ). S t r a l s a k e r . l 3 )R o s e n .K l a s .2 0 0 6 .T j e m o b y l o l y c k a no c hj o r d b m k e l .S凶 I s k y d d s n y t t , 2 4( 1 ) ,S t a t e n sS t r a l s k y d d s i n s t i t u t 出l S l l r e sF o l l o w i n ga n 4 ) IAEA.1 9 9 4 .G u i d e l i n e sf o rA g r i c l l l t m a lC o u n t e r m A c c i d e n t a lR e l e a s eofR a d i o n u c l i d e s .A j o i n tl l n d e r t a k i n gbyt h e IAEAandFAO.T e c h n i c a lR e p o r t sS e r i e sNo.3 6 3 .I n t e r n a t i o n a l AtomicE n e r g yA g e n c y .Vicnna 5 )A n d e r s s o n,K .G .,R a n t a v a a r a,A .,Rocd,J .,Rosen,K .,S a l b u,B .& S k i p p e r u d, L . 2 0 0 0 . A Guidc t o C o u n t e r m e a s u r e s 日 o r I l 1 1 p l e m e n t a t i o ni nt h eE v c n t ofa N u c l e a rA c c i d e n t,NKS-16, N o r d i cN u c l e a rS a f c t vR e s e a r c h 6 )B r i n k, M.a n dL a u r i t z e n, B .2001 .A g r i c u l t u r a lC o u n t e r m e a s u r e si n l h eN o r d i cC o u n l r i e sa f t e raN u c l e a rA c c i d e n t,NKS-51,N o r d i c N u c l e a rS a f e t yR e s c a r c h . E .V .1 9 9 3 .Managel 1 1 e n tl 1 1e t h o d so fr e d u c i n gr a d i o n u c l i d e 7 )J o n c s,B .E n v i r o n m e n t1 3 7, c o n t a m i n a t i o no fa n i m a lf o o dp r o d u c t s .S c i .Tol 227233 K . ,S t r a n d, P ., V o i g t , G ., J o n e s, Bモ V ., How 剖d , B ., . JS e g a l, M 8 ) Hove, o l l a r i s,K .& P e a r c e,J .1 9 9 3 .C o u n l e r m e a s u r e sf o rr e d u c i n g G P 1 1i n a t i o noff a r ma n il 1 1a l sandf a r mp r o d u c t s .S c i . r a d i o a c t i v ec o n t al lE n v i r o n .1 3 7 、2 6 1 2 7 1 To. り )E r i k s s o n, A .& Rosen, K .1 9 9 1 .T r a n sたrofc e s i u mt ohayg r a s 区 間d l The C h e r n o b y lf a l l o u ti n Sweden g r a i nc r o p sa f t e r Chernoby. 立e s u l t st i ' o mar e s c a r c hprogrammc00c n v i r oI 1m c n t a lr a d i o l o g y(Ed しM o b e r g ) .TheSwedishR a d i a t i o nP r o t c c t i o nl n s t i t u t c .Stockholm, pp.2 ヲト3 04 1 0 ) Rosen,K .,A n d e r s s o n,, . 1 & L o n s j凸 , H .1 9 9 4 .T r a n s f e r of r a d i o c a e s i u mf r o ms o i lt ov e g e t a t i o nandt og r a z i n gJ a m b si na m o u n t a i na r e ai nN o r t h c r nS w e d e n . .J ofE n v i r o n .R a d i o a c t i v i t y, Vo. l26, p p .2 3 7 2 5 7 K.,E r i k s s o n,A .& H a a l , ミE .1 9 9 6 .T r a n s f e rofr a d i o c a e s i l l m 1 1 ) Rosen, i ns c n s i t i v ea g r i c u l t u r a le n v i r o n m e n t sa f t e rt h eC h e r n o b y lf a l l o u ti n .C O l l l l t yofG a v l e b o r g .S c i .T o t a lE n v i r o n . Vo. l1 8 2, Swcden. 1 N o s . I 3, p p .1 1 7 1 3 3 1 2 ) Rosen,K .1 9 9 6 .T r a n s f e rofr a d i o c a c s i l ll11 i ns e n s i t i v ea g r i c l l l t l l r a l e n v i r o nl 1 1e n t sa f t c rt h eC h e r n o b y lf a l l o u ti nSwcdcn.1 I .M a r g i n a l 1 1i -n a t u r a la r e a si nt h ec o u n t y ofJ 剖n t l a n d . Sc. iT o t a l and s el l1 8 2, N o s . I 3, p p .1 3 5 1 4 5 . E n v i r o n .Vo. .,Haak,E .& E r i k s s o n,A .1 9 9 8 .T r a n s1 ' c ro f r a d i o c a e s i l ll 1 l 1 3 ) Rosen,K i ns e n s i t i v ca g r i c u l t l l r a le n v i r o l 1 1 n c n t sa f t e rt h eC h e r n o b y lf a l l o l l ti n .C ounty0' 1V a s t e r n o r r l a n d .S c i .T o t a lE n v i r Sweden. I II 司 円 における化石燃料や!日型原子炉への依存が減るよ うに貢献すべきだという考え方も根強い。 福島第一原発の事故後、ドイツやスイスは脱原発 を決断したが、スウェーデンでは原発の早期廃絶を 求める運動はあまり盛り上がらなかった。むしろ、 気候変動対策の観点から今ある原子炉は寿命が来 るまで使い続けるべきだという意見が事故の後も 強い。ただし、説存の原子炉も古いものは運転開始 j 三を超えている。 から就に 40f 現在の中道保守連立政権は、古くなっ 新は認めるものの政府はゐ切の支援をせず、一方で 再エネ電力には今後も経済的支援を行うことを 2 0 0 9年 2)~に発表した。つまり、再エネ電力に下駄 を授かせながら原子力と競合させた上で、それでも 会社が原子炉の建設に魅力を感じるならば古 い原子炉の更新をしてもよいということである。 原 発の是非を非政治問題化し、経済合理性に基づく市 J k 析に任せようという犯し、がある。 場の半I この決定を受けて、産業界の一部は大手電力会社 へ働きかけて原子炉の更新を進めようとしている が、電力会社側は今のところ長期的な ‘ 1 2 5 仏 : J i Y ,i スウェーデンにおけるチェルノブイリ事故の影響と放射能汚染対策 on e n v i r o n m e n t a lr a d i o l o g y( E d .L .M o b e r g ) . The S w e d i s h ,Stockholm.pp.3 0 5 3 2 2 . R a d i a t i o nP r o t e c t i o nJ n s t i t u t e 1 7 )E r i k s s o n, A .& Rosen, K .1 9 91 .T r a n s f e r o f c e s i u mt oh a yg r a s sa n d l The C h e r n o b y lf a l l o u ti n Sweden. g r a i nc r o p sa f t e r Chemoby. R e s u l t sl r o mar e s e a r c h programmeone n v i r o n m e n t a lr a d i o l o g y ( E d .L .M o b e r g ) . The S w e d i s hR a d i a t i o nP r o t e c t i o nI n s t i t l l t e pp291-304 S t o c k h o l m, 1 8 )A n d e r s s o n,1 T e g l o f ,B .,& E l w i n g e r ,K .1 9 9 0 .T r a n s f e rof1 3 7 C s 仕omg r a i nt oe g g sandmeatofl a y i n gh e n sandmcatofb r o i l e r c h i c k e n s,a n dt h ec f f e c to ff e e d i n gb e n t o n i t e .S w e d i s hJ .a g r i c 良e s . 20, 35-42 1 9 )A n d e r s s o n, , . 1 Hakansson,J .& Anner,K .1 9 9 0 .T r a n s f e rof137Cs f r o mg r a i nt om u s c l ea n di n t e r n a lo r g a n so fg r o w i n gi 1nishingpigs, a n dt h ee f f e c to fたe d i n gb e n t o n i t e .S w e d i s hJ .a g r i c .R e s . 20, 43-48 .1 9 8 9 .T r a n sたrof137Csf r o mf c e dt ol a m b s 'meata n d 2 0 )A n d e r s s o n,1 t h ei n f l u e n c e off e e d i n gb e n t o n i t e .S w e d i s hJ .A g r i c .R e s .1 9, 85-92 2 1 )A n d e r s s o n, , . 1 Teglöl~ B .&E l w i n g e r,K .1 9 9 0 .T r a n s f e rof137Cs t r o mg r a i nt oe g g sa n dmeato fl a y i n gh c n sa n dmcatofb r o i l e r c h i c k c n s, andt h ee f f e c toff e e d i n gb e n t o n i t e .SwedishJ .A g r i c .R e s 20, 35-42 川 2 2 )A n d e r s s o n, , . 1H a k a n s s o n,J .& Anηer ,K .1 9 9 0 .T r a n s f e ro f1 3 7 C s f r o mg r a I nt om u s c l ea n di n t c m a lo r g a n so fgrowingf i n i s h i n gp i g s, a n dt h ee f f e c tofたe d i n gb e n t o n i t e .S w e d i s hJ .a g r i c .R e s .2 0, 43-48 .1 9 9 0 .Z e o l i t ea n db c n t o n i t ca s 23)λhman,B .,F o r b e r g,S .& Ahman,G c a e s i l l mb i n d e r si nr e i n d c e rf e c d .R a n g i f e r ,S p e c i a lJ s s u eNo3 73-82 .1 9 9 3 .C h e 0 1 i c a lm e t h o d sf o rr c d l l c t i o no ft h et r a n s 先ro f 2 1 ) Hove,K r a d i o n u c l i d e st oぬ れna n i m a l si ns e m i n a 旬 開1 e n v i r o n m e n t s .S c i .T o t E n v i r o n .J 3 7,2 3 5 2 4 8 9 8 弘 C o u n t e r m e a s u r e s品o rr e d u c i n gt h et r a n sたro f 2 5 )G i e s e,W.W. 1 r a d i o c a e s i l l mt oa n i m a ld e r i v e df o o d s .S c i . To . tE n v i r o n .8 5, 317-327 2 6 ) Bc 問 s f o r d,N.A .,Mayes,R .W.,MacEachem,P .J odd,B .A .& Lamb,C .S .1 9 9 9 . Thc e f f e c t i v e n e s so fa l g i n a t e st or c d l l c et h e t r a n s f e ro fr a d i o s t r o n t i l l m t o t h e m i l k of d a i r yg o a t s .J . E n v i r o n m e n t a lR a d i o a c t i v i t y4 4, 43-54 2 7 ) Hansen,H .S .& Hove,K .1 9 9 3 .Thec f f e c to fe x c e r c i s eo n1 : l 4 C s r e n t i o ni nl a m b s .J .E n v i r o n m e n t a lR a d i o a c t i v i t y1 9,5 3 6 6 . 。 円
© Copyright 2024 Paperzz