2014 年フォーミュラ 4 西日本シリーズ第5 戦・東日本シリーズ第6 戦

2014 年 9 月 25 日
2014
2014 年フォーミュラ 4 西日本シリーズ
西日本シリーズ第
シリーズ第 5 戦・東日本シリーズ
東日本シリーズ第
シリーズ第 6 戦
参戦報告書
フォーミュラ 4 西日本シリーズ第 5 戦と東日本シリーズ第 6 戦が 9 月 20 日(土)、21 日(日)の 2 日間にわたり、静岡県の富士ス
ピードウェイを舞台に開催されました。今回 F4 レースには FC クラス 7 台を含む 25 台がエントリー。FC クラスには Honda フォ
ーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)ドライバーとして#60 石川京侍(20 歳)、#61 坂口夏月(19 歳)、#62 福住仁嶺(17 歳)の 3
名と、SRS-Fスカラシップの#63大津弘樹も参戦しました。今シーズン富士スピードウェイでF4レースが開催されるのは初めて
で、レースウイークの練習走行は水曜日から行われました。
フォーミュラ 4 西日本シリーズ第 5 戦
福住仁嶺がポール・トゥ・ウインで見事 FC クラスシリーズチャンピオンを決める!
■西日本シリーズ第 5 戦 公式予選 :9 月 20 日(土) 天候/くもり 路面/ドライ
肌寒ささえ感じる曇り空の下、9 時 40 分から 20 分間の公式予選が開始されました。
練習走行から好調の福住は、12 周目に 1 分44 秒446 をマークしてポールポジションを獲得。石川は 1 分44 秒595 で 3 番手、
大津は 1 分44 秒656 で 4 番手のグリッドを獲得しました。坂口は 1 分44 秒737 で 6 番手のポジションに留まり、午後の決勝レ
ースを迎えます。
■西日本シリーズ第 5 戦 決勝レース :9 月 20 日(土) 天候/くもり 路面/ドライ
15 時 30 分より 15 周の決勝レースがスタート。
5 ユニットのレッドシグナルが消灯すると全車がグリッドを離れ、1 コーナーへ向かいます。ホールショットを奪った福住は 1 コ
ーナーで F4 マシンに追突されて挙動を乱すシーンもありましたが、軽くカウンターステアをあててコースアウトを逃れました。
後方では石川が 3 番手につけ、大津が 5 番手で続きます。しかし大津は 1 コ
ーナーで痛恨のコースアウトを犯してしまい、最後尾までポジションを落とし
てしまいました。
オープニングラップのオーダーは、先頭に福住、3 番手に石川、4 番手に坂口
が浮上、大津は 6 番手でメインスタンド前を通過します。
トップを走る福住はレース序盤から独走態勢を築き、中盤に F4 マシンの争い
に絡み、後ろの 92 号車に詰め寄られる場面もありましたが、前方が開けると
再びペースを上げ、2 位に 4 秒 776 の差をつけて今期 4 勝目を飾りました。
レースも中盤に入ると 3 番手争いは石川、坂口、93 号車に大津が加わり 4 台の戦いになりました。8 周目に入ると坂口が石川
をパスして 3 番手に浮上。11 周目には大津も石川を捕らえ 4 番手に順位を上げます。
レース終盤、3 番手を走る坂口は大津に背後まで迫られましたが、大津のプレッシャーを何とか振り切り、3 位でチェッカーを受
けました。大津は 4 位でレースを終え、マシンにトラブルを抱えてピットに戻った石川は 6 位でフィニッシュしました。
レース終了時点で福住は 2 位に 40 ポイント以上の差を付け、この後の 2 戦を残して FC クラスのチャンピオンを決めました。
【西日本シリーズ第 5 戦 FC クラス・レース結果】
#60 石川 京侍選手 予選 3 位/決勝 6 位
#61 坂口 夏月選手 予選 6 位/決勝 3 位
#62 福住 仁嶺選手 予選 1 位/決勝 1 位
#63 大津 弘樹選手 予選 4 位/決勝 4 位
●ドライビングアドバイザー:道上 龍氏
「今日のレースは1コーナーで見ていました。1コーナーはオーバーテイクのポイントで、スリップストリームからの抜けた後の
ブレーキングを見ることができるので、ドライバーの技量を比べることができます。
【福住について】
彼は今回も安定した走りで優勝できました。スタート直後の 1 コーナーで後続車に軽く追突されて危ないシーンがありましたが、
何とかカウンターをあてて上手く立て直し、順位を落とすこと無くレースを続けられました。その後は 2 番手の 92 号車を引き離
したのですが、途中で F4 の争いと絡んでしまい、92 号車に詰め寄られる場面もありました。でも F4 マシンがいなくなるとファ
ステストラップを出すなど安定した走りを見せていました。後半は安心して見ていられました。
【坂口について】
スタートポジションは後ろでしたが、スタートが上手くいったので前に出ることができました。レース中のペースも良かったので
久々に 3 位入賞できました。普段からこの位置を走ることができれば良いのですが、今シーズンは中盤まであまり良くなかっ
たのですが、ようやく表彰台に上がれたので多少は自信がついたと思います。
【大津について】
スタート直後の 1 コーナーでアウト側のダートに飛び出してしまい、FC クラスの最後尾に落ちてしまいました。そこから追い上
げを見せて坂口の真後ろまで近づき、4 位入賞することができました。今回は調子が良かったようで、ペースも悪くなかったで
す。今まではレースになるとペースが落ちてしまうケースがあったのですが、今回はそれが少なかったと思います。流れ的に
は明日のレースは期待できると思います。
【石川について】
レース序盤は 3 位のポジションをキープしていたのですが、マシンに問題が出てしまいピットに入ってしまいました。本人とし
てはレース結果に悔しさが残ったと思いますが、明日は 2 番手スタートなので頑張ってもらいたいです。
明日のスタートポジションは福住、石川、大津の 1-2-3 なので楽しみです」
●ドライバーズコメント:#62 HFDP/SRS−F/コチラ R 福住仁嶺選手
「富士は過去に 1 回しか走ったことが無かったので、水曜日の走行はブレーキのタイミン
グなど戸惑う部分がありました。マシンのセッティングよりも走りに集中しました。1 回目
の予選はトップタイムを出すことができましたが、もっと行けたと思います。2 回目の予選
もとくにセットは変えず、さらにアタックしてトップタイムを出すことができましたが、プッシ
ュしたわりには 1 回目とあまり差がありませんでした。でも 2 レースともポールを取れた
ことは嬉しかったです。レースは25 台の中で8 番グリッドと、そこそこ前からのスタート位
置だったので難しく考えずにスタートすることができました。初めての富士のレースだっ
たので、スタート時の 1 コーナーのポジション取りに少し戸惑いました。後ろから F4 マシ
ンにつつかれてリアが出そうになりましたが、少しカウンターをあててマシンを立て直し
ました。その後は前の車に付いて行きました。一度は 92 号車を引き離したのですが、前
にいた F4 マシンのバトルでペースが落ちてしまい、92 号車に詰め寄られる場面もありま
した。今日の優勝でFC クラスのチャンピオンを獲ることができたようですが、明日のレー
スはそのこととは関係なく頑張ります」
●ドライバーズコメント:#61 HFDP/SRS−F/コチラ R 坂口夏月選手
「予選は昨日までの練習走行に比べるとタイムも縮まり、いい感じだと思っていたのです
が、終わってみるとトップとの差があったのでレースは厳しいなと思いました。決勝はポ
ジションがあまり良くなかったので行けるところまで行ってやろうという気持ちで臨みまし
た。スタートはいつもホイールスピンをさせてしまうので、ウオーミングアップランでリア
タイヤを念入りに温めました。そのお陰でスタートは上手くいったと思います。相手のミス
もありましたが、オープニングラップで FC マシンを 2 台抜いて 4 番手までポジションを上
げることができました。その後チームメイトの石川選手を抜き3番手まで浮上しました。予
選の順位を考えれば満足な結果で終われたのですが、予選結果が良くなかったので、
まだまだやることはたくさんあると思います。今後は予選に向けてのマシンづくりをもっと
詰めなければならないと思います。ドライビングでも微調整ができず、例えばコーナー
の突っ込みも徐々に奥に詰めていくのではなく、一気に奥へ突っ込んでしまいます。良
い時は良いのですがダメな時は飛び出してしまうパターンになってしまいます。こういう
微調整がまだまだ下手です。明日は今日より接戦になると思うので意表を突いて前へ出られればいいなと思います」
フォーミュラ 4 東日本シリーズ第 6 戦
SRS-F 枠の大津弘樹が初優勝を飾る!
■東日本シリーズ第 6 戦 公式予選 :9 月 20 日(土) 天候/くもり 路面/ドライ
西日本シリーズ第 5 戦の公式予選が終了した 90 分後の 11 時 30 分から 20 分間の公式予選が開始されました。
福住が 1 分 44 秒 757 を叩き出して 2 戦連続のポールポジションを獲得。2 番グリッドには 1 分 44 秒 769 の石川、3 番グリッド
には 1 分 44 秒 785 の大津がつけ、上位 3 台を Honda 勢が占めました。坂口は 1 分 44 秒 979 に留まり 5 番グリッドで公式予
選を終了しました。
■東日本シリーズ第 6 戦 決勝レース :9 月 21 日(日) 天候/くもり 路面/ドライ
15 周の決勝レーは、14 時 10 分にスタート。
先頭で1 コーナーに進入したのは福住で、これに石川、大津が続きます。しかし、この先のB コーナーで福住が失速し、石川と
大津に抜かれてポジションを落としてしまいます。先頭に立った石川の背後には大津がピタリとつけます。2 台のトップ争いが
始まったばかりの 3 周目にコース上でアクシデントが発生し、コース内にセー
フティーカーが入ります。セーフティーカー走行は 3 周で終わり、レースが再
開されると再び石川と大津のトップ争いが始まりました。大津は富士スピード
ウェイの長いストレートを利用して石川のスリップストリームに入り、石川の前
に出るタイミングを計ります。そして迎えた11周目の1コーナーでついに石川
を捕らえてトップに躍り出ました。その後大津は最後まで石川を押さえ、15 周
を走りきって念願の初優勝を飾りました。2 位には石川が入り、一時は 5 番手
まで順位を落とした福住は4 位、ペースの上がらなかった坂口は6 位でフィニ
ッシュしました。
【東日本シリーズ第 6 戦 FC クラス・レース結果】
#60 石川 京侍選手 予選 2 位/決勝 2 位
#61 坂口 夏月選手 予選 5 位/決勝 6 位
#62 福住 仁嶺選手 予選 1 位/決勝 4 位
#63 大津 弘樹選手 予選 3 位/決勝 1 位
●ドライビングアドバイザー:道上 龍氏
「このレースは F4 マシンとの混走なので、性能差があるマシンで戦わなければならず、自分の思うような走りができないケー
スが多いため、走りに苛立つ感情が表れていました。富士の 1 コーナーで見ているとそれがよく分かります。こういうレースは
ドライバーの精神面を鍛えることにもなると思います。スピード差があるクラスが混走する中で、それぞれのクラスで戦わなけ
ればならない GT500 と GT300 の関係と同じですね。
【大津について】
ようやく結果を出してくれました。彼は HFDP ではなく SRS-F 枠として参戦し、これまでも真面目に取り組んできましたが、今回
の富士は今までより走り方が良くなっていました。とくにブレーキングが良くなっており、ミスも少なく、ラップタイムも安定して
いました。スタートさえミスしなければ表彰台の一番上に立てるのではないかと思っていました。彼にはレーススタート前に
『自信を持って走ること。タイヤを充分温めてスタートすれば大丈夫だ』と言いました。今回の優勝は私も嬉しいです。最終戦に
向けて自信がついたと思うので、鈴鹿はいいレースができると思います。今まで鈴鹿では良い成績が残せていませんが、今
回の富士が刺激になって良い結果を出してくれることを期待します。
【石川について】
オープニングラップの B コーナーでトップに立ちましたが、セーフティーカーがいなくなった後にストレートで大津に抜かれた
のは、両車のマシンセッティングの違いがあったからだと思います。石川はリアウイングにガーニーフラップを付けてコーナー
重視のセッティングでしたが、大津は付けていなかったのでストレートは大津の方が速かったのでしょう。そして中盤以降も大
津に詰め寄ることができず結局 2 位で終わりました。結果を出せず悔しかったと思います。
【福住について】
スタート直後の 1 コーナーはトップで通過しましたが、B コーナーで石川と大津に抜かれ、前に F4 も入って走りが荒くなってし
まいました。普段とは違うレース展開で自分のポジション取りに手間取り、ペースも上がらず、走りに落ち着きがありませんで
した。昨日は優勝しているので今日の思い通りにいかない展開に苛立っていたようでした。
【坂口について】
今回は全くいいところが無かったです。本人も悩んでいると思いますが、アドバイザーもいるので、もっと色々なことを前向き
に聞いて欲しいです。もっとスタッフとコミュニケーションを取らないと上位カテゴリーで戦うのは難しいです。残り 1 戦となった
最後の鈴鹿はきっちりとした成果を出して欲しいです。
●ドライバーズコメント:#63 SRS−F/コチラ R 大津弘樹選手
「ホッとした、嬉しい、というのが素直な気持ちです。今回勝たなければまずいというプレ
ッシャーがありましたのでホッとしました。金曜日の2セッション目にセットを変えたら車を
自分の思うとおりに走らせることができるようになり、タイムが上がりました。今までの流
れから考えたら良い方向だと思いました。レースに対しての作戦はありませんでした。昨
日のレースは1 コーナーで飛び出してしまい、2 位に入れるチャンスがあったのに 4 位で
終わってしまったので、1コーナーだけはミスしないように考えていました。F4との絡みも
あるのでレース中に展開を考えました。1 コーナーで石川選手を抜いたときも F4 を上手く
利用しました。次の鈴鹿は勝つのはもちろんなのですが、常に自分を追い詰めないと力
が出せないと思いました。今までは自分自身、甘すぎたと思うところもありました。次回
は甘えず、妥協せず、です」
●ドライバーズコメント:#60 HFDP/SRS−F/コチラ R 石川京侍選手
「悔しいです。でも今自分がやれることはやれたと思います。昨日まではあまり調子が良
くなかったので、表彰台に上がれたのはうれしいです。ガーニーフラップを付けたのはセ
クター3 が遅かったので、コーナースピードを稼ぎたかったからです。でもガーニーを付
けても問題は解決しませんでした。昨日ストレートスピードが遅かったのはマシントラブ
ルからだと思い、そこが解決するという前提でコーナリングスピードを上げるためにガー
ニーを付けるという判断をしました。でも、昨日のトラブルが無ければ今日のセッティン
グをもっと詰めることができたと思います。次の鈴鹿は、優勝実績のあるマシンなので走
り方を変えて頑張ります」
《 監修 : HFDP 事務局
阿部 正和 》
【FC クラスポイントランキング】
2014 F4 JAF地方選手権
東日本シリーズ
FCクラスポイント表
60
61
62
63
石川京侍
坂口夏月
福住仁嶺
大津弘樹
イシカワ ケイシ
サカグチ ナツ
フクズミ ニレイ
オオツ ヒロキ
90
91
92
93
根本悠生
長渕蓮
坪井翔
小河諒
ネモト ユウキ
ナガブチ レン
ツボイ ショウ
オガワ リョウ
2014 F4 JAF地方選手権
FCクラスポイント表
60
61
62
63
石川京侍
坂口夏月
福住仁嶺
大津弘樹
イシカワ ケイシ
サカグチ ナツ
フクズミ ニレイ
オオツ ヒロキ
90
91
92
93
根本悠生
長渕蓮
坪井翔
小河諒
ネモト ユウキ
ナガブチ レン
ツボイ ショウ
オガワ リョウ
第1戦
もてぎ(3/16)
順位
P
第2戦
SUGO(4/27)
順位
P
第3戦
もてぎ(5/10)
順位
P
第4戦
もてぎ(5/11)
順位
P
第5戦
筑波(8/3)
順位
P
第6戦
富士(9/20-21)
順位
P
HFDP/SRS-F/コチラR
HFDP/SRS-F/コチラR
HFDP/SRS-F/コチラR
SRS-F/コチラレーシング
2
4
1
5
15
10
20
8
4
5
2
6
10
8
15
6
6
4
2
7
6
10
15
4
8
5
3
2
3
8
12
15
2
6
4
1
WILLDO ZTEスピリット
FTRS スピリットF4
美人&LTVフィールドFTRS
TEAM TOM'S
3
6
-
12
6
1
7
8
3
20
4
3
12
1
8
3
5
20
3
12
8
1
7
4
6
20
4
10
6
西日本シリーズ
第1戦
岡山(6/14)
順位
P
HFDP/SRS-F/コチラR
HFDP/SRS-F/コチラR
HFDP/SRS-F/コチラR
SRS-F/コチラレーシング
1
4
2
5
WILLDO ZTEスピリット
FTRS スピリットF4
美人&LTVフィールドFTRS
TEAM TOM'S
第3戦
鈴鹿(東)(7/5-6)
順位
P
第2戦
岡山(6/15)
順位
P
20
10
15
8
3
5
4
6
12
8
10
6
7
4
1
20
3
6
12
6
2
7
15
4
6
2
1
3
6
15
20
12
5
4
8
10
第4戦
鈴鹿(8/17)
順位
P
3
7
1
4
第5戦
富士(9/20-21)
順位
P
12
4
20
10
5
8
2
6
15
6
順位
合計
15
6
10
20
4
6
1
3
49
42
72
53
5
8
3
5
12
8
2
8
5
7
68
23
43
34
第6戦
鈴鹿(11/22-23)
順位
P
順位
合計
6
3
1
4
6
12
20
10
2
5
1
4
56
49
85
46
5
2
5
15
8
3
7
32
0
65
34
60
61
62
63
石川京侍 イシカワ ケイシ
坂口夏月 サカグチ ナツ
福住仁嶺 フクズミ ニレイ
大津弘樹 オオツ ヒロキ
90
91
92
93
根本悠生 ネモト ユウキ
長渕 蓮 ナガブチ レン
坪井 翔 ツボイ ショウ
小河 諒 オガワ リョウ
FCクラス総合
合計
順位
3
105
6
91
1
157
5
99
4
8
2
7
100
23
108
60