2012年獣医衛生学過去問

2012 年
4V 後期 獣医衛生学Ⅱ(高井先生)
問1 生産動物の衛生に関する問いに答えよ。
(1)入牧前の検査で陽性となった牛は入牧させないが、その疾病を 3 つ答えよ。
(2)和牛の遺伝性疾患を 5 つ答えよ。
(3)肥育豚の出荷日齢と出荷時の体重は何㎏か。
(4)産卵鶏が産卵を開始する日齢と強制換羽する日齢をそれぞれ答えなさい。
(5)家畜の糞尿の処理法で活性汚泥を利用した方法と生物膜を利用した方法それぞれひとつずつ答えなさい。
問2 飼料衛生に関する問いに答えよ。
1)以下の表は豚が大麦を消化した場合の可消化養分総量(TDN%)を求めるものである。空欄を埋めなさい。
大麦
粗蛋白質
粗脂肪
NFE
粗繊維
原物(%)
12
2.4
66.5
5
消化率%
78
88
91
20
TDN%
倍率
合計
2)飼料の質や量の変化によって牛は第一胃の機能障害を引き起こす。以下にその症状を記載した。それぞれに
適する病名を答えよ。
(1)粘膜の炎症や潰瘍が生じ、その病変部から侵入した病原体が肝臓に達して膿瘍を形成する。
(2)第四胃のアトニーの結果起こる。
(3)糞塊は小さくウサギの糞のような糞を特徴とする。
(4)産生された乳酸が血中へ移行し、この中和のために重炭酸イオンが消費され、pH が低下する。
(5)易発酵性の試料が多給され、血中アンモニア濃度が 0.5 ㎎ N/dl 以上になったとき中毒と判断する。
(6)酸性度が強く、浸透圧の高い内容物との接触によって引き起こされる。
問3 次の文章を読んで適切な語句を答えよ。
(1)欠乏すると、「くる病・乳熱」となる多量元素は。
(2)欠乏すると、子豚の栄養性貧血を引き起こす元素は。
(3)過剰となると、暈倒病の引き起こす元素は。
(4)欠乏すると、反芻獣にグラステタニーを起こす元素は。
(5)欠乏すると、牛、緬羊に筋萎縮症を引き起こす元素は。
(6)欠乏すると、くわず病を引き起こす元素は。
(7)濃厚飼料多給によって形成された尿石の主成分は何か。
(8)キサンチンオキシダーゼの成分でプリン代謝・尿酸生成に関与する元素は。
問4 次の説明に適するビタミンの名称を答えよ。
(1)モルモットでは関節の腫れ・皮下出血・足を引きずる・痛みなどを生じる。
(2)発育牛において、食欲低下・増体量の低下・皮毛粗剛・四肢関節の浮腫・骨格筋の浮腫がみられる。
(3)2~12 か月齢の子牛に、急性神経症状と大脳皮質の壊死を特徴とする疾患である。
(4)問3の(1)の元素の代謝・吸収に影響を及ぼす。
問5 中毒を引き起こす有毒植物とカビとその原因物質を答えよ。
(1)犬に貧血・血色素尿・横断・元気消失・脾腫などの症状を引き起こす毒性主体は。
(2)犬や猫に人との体重差を考えずに与えると嘔吐・下痢・興奮・運動失調・頻尿などが生じる。
(3)牛の場合、汎骨髄癆や膀胱の腫瘍を引き起こす。
(4)ピーナッツに含まれ、横断や肝硬変などの肝障害を特徴とする。
(5)トウモロコシに含まれ、流産を引き起こす。
(6)ライグラススタッガーを引き起こす。
問6 中毒の特性や作用機序に関する記述のカッコ内に適する語句を答えなさい。
(1)クマリン剤は殺鼠剤で知られる農薬で、
(
)との拮抗によって毒性を示す。
(2)(
)は、血液コリンエステラーゼ活性の低下での診断ができる。
(3)(
)DDT は毒性や残留性が高く、乳汁にも移行する。
(4)鉄柵に塗布したさび止め塗料の誤食によって(
)中毒が起こる。
(5)石炭酸やその誘導体を誤って経口摂取した中毒症状は、特に(
)に感受性である。
問7 以下の写真の植物名を答え、それぞれの植物が持つ中毒物質の名称を答えよ。
※写真は教科書の口絵の写真でした。
A 写真 15
B 写真 6
C 写真 13
D 写真 5