PAL NEWS 2009/04

PAL NEWS
~人と動物の絆~
よりよい関係を目指して
私たちは最先端の診療技術を生かし、地域
に密着した動物病院を目標にしております。
診療時間
●裾野センター病院
月~土
日・祝
午前 9:00 ~ 12:00
午後 2:00 ~ 9:00
午前 9:00 ~ 12:00
午後 2:00 ~ 7:00
●沼津病院
平日
日・祝
午前 9:00 ~ 12:00
午後 2:00 ~ 7:00
木曜日 休診
午前 9:00 ~ 12:00
お問合せ
・裾野センター病院
〒 410-1123
静岡県裾野市伊豆島田 843-5
TEL: 055-993-3135
・沼津病院
〒 410-0058
静岡県沼津市沼北町 1 丁目 5-27
TEL: 055-922-6255
・ウェブサイト
http://pal-ah.jp
2009/04
パル動物病院
今月の専門科診療
新しい家族 ~子犬が家にきたら~
今月は下記の日程で専門科の診察を行いま
す。ご希望の方は事前にご予約ください。
<初日の接し方> <最初の一週間の対応>
たくさん遊びたい、触りたい気持ちはわ
かりますが、新しい家にきたばかりの子犬
は、緊張と不安でいっぱいなものです。
あまり騒がず、ゆったりとした気持ちで
見守ってあげましょう。特に小さい子供の
いる家庭では、騒ぎすぎないよう注意して
ください。
子犬が家に着いたら、まずトイレに連れ
て行きます。トイレのしつけは、初日から
はじめます。
その後は、すぐハウスに入れてゆっくり
静かに休ませましょう。子犬は環境の変化
に緊張したり、とまどっています。最初か
らかまいすぎるのは、ストレスのもとです。
新しく家にきた子犬は、最初の1週間は (カッコ内はカレンダー内の省略形です)
緊張やストレスで体調を崩しがちです。食
◆歯科(歯)
事の量や便の様子、睡眠時間などをチェッ
歯学博士
奥田 綾子 先生
クしながら、徐々に新しい環境に慣らして
いきましょう。
◆エキゾチックペット(エキゾ)
子犬は成犬よりも睡眠時間が長いもの
エキゾチックペットクリニック
です。無理に起こして遊ばせることは疲労
霍野 晋吉 先生
のもとになるので注意しましょう。1週間く
らいして子犬の体調が落ち着いてきたら、 ◆腫瘍科(腫瘍)
麻布大学獣医学部附属動物病院
健康診断を受けましょう。予防接種や便検
川村 裕子 先生
査(寄生虫チェック)も含め、獣医師にご
相談ください。
◆画像診断科(画)
茅沼 秀樹先生
<夜鳴きの対応>
初めての夜は、不安からさびしそうに鳴く
子犬が多いものです。たいていは2- 3日で
おさまるはずですから放っておきましょう。
不安を緩和させるために、ハウスにやわ
らかいクッションをいれてあげるのもいい
でしょう。
鳴いた時、すぐにそばに行ったり、抱い
たりしてはいけません。鳴けばかまっても
らえると思ってしまい、いつまでたっても夜
鳴きがやみません。また、一緒にベッドで
寝るようなことをしてしまうと、後々のしつ
けの障害になります。
<先住の犬や猫がいる場合>
先住の動物がいる場合は、そちらを優
先しましょう。食事も遊びも散歩も、すべ
て先輩が優先です。
新しい子犬に家族がつきっきりになる
と、先住者が嫉妬して、様々な問題が起こ
る元になります。飼い主は両方の様子を注
意深く見守り、慎重にゆっくり慣れさせて
いきましょう。
◆眼科(眼)
獣医学博士
当院:小野 啓
◆皮膚科(皮)
当院:神田 聡子
月
6
参考文献
ウェルッシュコーギーの飼い方・しつけ方
(西東社)
13
20
27
火
水
1
眼
7
8
皮
歯
14 皮・ 15
腫瘍 眼
21
22
皮
28
29
皮
眼
2
木
3
金
9
10
16
17
23
24
30
エキゾ
土
4
画・眼
11
眼
18
画・眼
25
眼
5
日
12
19
26
肥満と減量
私たちと同様、犬やネコたちも食べ過ぎたり、運動不足になると
体重が増えすぎてしまうことがあります。しかし、犬や猫は自分た
ちで適切な体重を管理することは不可能です。今回は肥満と減量、
適切な体型についてお話します。
適正体重の15% 以上をこえると
「肥満」といわれています。例えば、
10kg が適正体重の犬が 11.5kg をこえると「肥満」、また 4kg が適
正体重の猫が 4.6kg をこえると「肥満」といえます。
犬や猫が太るのは環境によるといわれています。食事の他には遺
伝的要因が関係しており、ビーグル、シェルティ、ダックスフンド、
ラブラドール・レトリーバーなど犬種によって太りやすい種類もあり
ます。
適切な体型かどうかの判断の方法は犬では胸を触ったときに肋
骨に触れるかどうか、腰にくびれがあるかどうか、腰を触って骨盤
が触ることができるかどうかということを目安にします。見た目でも
明らかに骨が分かるのは痩せ過ぎで、触ったときになんとなく感じ
られるというのがポイントです。
猫は種類によって犬ほど骨格が大きく変わらないので、8㎏をこ
えるのは明らかに肥満と判断します。しかし、犬と比べて判断が難
しいので気になる方は来院した際にご相談ください。
太っていることで罹りやすい病気もあります
・循環器障害(心臓病など)
肥満の身体全体に血液を送るため、心臓に負担がかかります。
・関節の障害
重くなった体重により、関節に負担がかかります。
・皮膚病
皮膚の免疫力が低下し、皮膚の病気にかかりやすくなります。
・繁殖障害
排卵異常や精子の形成能力の低下など、繁殖能力が低下します。
・手術時の危険が大きくなる
麻酔薬が一時的に脂肪組織に吸収されるので、麻酔の効きが
悪くなり、麻酔薬が多量に必要になります。そのため、術後は麻
酔から覚めづらくなり、身体に負担がかかります。
・猫では肝臓病や糖尿病になりやすくなります。
減量の方法として一番効果的なのは食事療法です
食事を減量用や低カロリーのものに変えてみるのも一つの方法で
すし、おやつをやめるだけでも効果があらわれることがあります。
まずは 1 日の食事量を把握することで、食べ過ぎていないかどうか
を知ることができます。また、フードのパッケージには適切な給餌
量が書かれている製品もあるので、参考にするとよいでしょう。急
激な減量は人間と同様身体によくないので、無理は禁物です。手作
り食を取り入れるのは悪くはないのですが、ビタミンやミネラルのバ
ランスも重要なので、市販のフードとうまく組み合わせるのがよいで
しょう。
減量の仕方が分からない、なかなか減量が成功しない、という方
は病院でご相談ください。より効果的な食事の紹介や、やせにくい
原因や隠れた病気などを調べることもできます。
参考文献
犬の家庭医学大百科 ペットライフ社
5分間コンサルタント interzoo
ロイヤルカナン HP http://www.royalcanin.co.jp
イヌ・ネコ家庭動物の医学大百科 ピエ・ブックス
パルニュース 2009 年 04 月号