Q46.カンボジアにも付加価値税(VAT、value

ウーリ会計事務所
FAQ
Q46.カンボジアにも付加価値税(VAT、value added tax)制度がありますが、その付加
価値税の適用範囲、付加価値税の適用基準及び申告納付制度の概要を教えてください。
A46.カンボジアには、日本と同様に売上の VAT(output tax)があります。VAT は output のものと
input のものがあり、output はお客様に請求する金額に付加価値税を加算して、顧客から預かるも
のです。また、仕入 VAT(input tax)は、仕入業者からの購入時に仕入をした事業者が支払うもの
を意味します。事業者は、売上消費税から仕入業者に支払った仕入 VAT を差し引いた残額を税務当
局に納付しなければなりません。
カンボジアの付加価値税は、課税対象の物品を生産する実質課税事業者(real regime taxpayer)
の事業活動に対して適用します。この実質課税事業者(real regime taxpayer)とは、一般的に商
品の売上の場合には125百万リエル(約32,000ドル)であり、サービスの売上高の場合には
60百万リエル(約15,000ドル)を超える場合に該当し、VAT の申告義務を負います。
課税対象資産とは、土地や金銭以外の種類の資産を意味するもので、土地の売買や金銭のやり取
りや貸し借りなどについては、VAT を課税しないという意味で解釈することができます。一般的に
標準的な付加価値税率は10%ルールを適用して、カンボジアで海外に輸出する財貨や海外で提供
される役務の税率は0%を適用します。また、すべての法人は、事業開始前にVATの登録をする
ものとし、過去3ヶ月の売上実績が、先にあげた金額を超えた場合には、30日以内に登録をしな
ければなりませんが、以下のような項目のサービスの提供を行う場合は、対象となりません。
•公共郵便サービス
•病院、医院、医療業、歯科などの営業と医薬品、歯科用材料等の販売
•国営の旅客専用の公共運輸事業
•保険事業
•一次金融業(primary financial services)
•関税が免除される個人的な使用目的の輸入
•経済財務省で確認された非営利目的の公共事業
国内供給の場合に事業者は、毎月翌月20日までに VAT 申告と納付をしなければなりません。
また、輸入の場合には、輸入している時点で、税関に納付しなければなりません。事業者の仕入 VAT
(注)ここに記載するコメントは、個別の事例ごとにより適用されるもので、当該記
載をもとに行われた意思決定や行為に対して当社は一切の責任を負いません。
必ず個別の確認は別途みなさまにおいて実施いただきますことをお願いいた
します。
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ウーリ会計事務所
FAQ
が売上 VAT を超える場合には、3ヶ月を超える分を繰り越す必要があります。その後に事業者は、
税務当局から VAT 超過額の還付を申請することができます。 (ただし、CDC 事業者の場合には、
事業開始前にも、毎月還付申請ができるようになっています。
)しかし、近年では、還付申請が十分
になされておらず、実績がほとんどない状態です。したがって、十分に注意が必要です。
(注)ここに記載するコメントは、個別の事例ごとにより適用されるもので、当該記
載をもとに行われた意思決定や行為に対して当社は一切の責任を負いません。
必ず個別の確認は別途みなさまにおいて実施いただきますことをお願いいた
します。
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