奈良市総合医療検査センター №12 運動(体力トレーニング)の目的は人により異なり、その目的に合った方法で良い体調で安全に運動することが大切です。 その中には運動する時間帯も含まれます。1日の体調のリズムで運動に適した時間帯いつなのでしょうか? ●活動と休息のリズムとからだの機能 からだの日内リズム(「朝、目が覚めてから夕方にかけて活動的になる活動期」と「夜、心身の疲れをとるためなど睡眠に 入る休息期」)とそれぞれのリズムにおいての血圧、心臓、内臓、体温など体調のコントロールは、体内時計や自律神経 の交感神経(活動時や緊張時に働く)と副交感神経(リラックス時や睡眠中に働く)などが関与しています。 ●日内リズムの中で血圧、心臓、体温などの体調が安定している時間帯は・・・ ... 副交感神経と交感神経のリズムが切り替わる時間帯でからだの機能(血圧、心臓などの機能)が不安定 この影響などにより普段、血圧が正常な人でも高くなる事があります。早朝、血圧が高くなり高血圧域の数値(●家庭血 圧で収縮期血圧135mmHg以上、拡張期血圧85mmHg以上いずれかに該当する場合)になる状態を「早朝高血圧」 といいます。そして、この時間帯には、心筋梗塞や脳卒中が原因の突然死が多いことも分かっており、早朝高血圧との 関連性があるといわれています。 朝の運動は少し注意が必要。朝(午前中)に運動する場合のポイントをご参考に。 ... 徐々に副交感神経が優位に 交感神経のリズムに切り .. 替わり、活動期のからだの機能が安定 休息期のリズムに切り替わる 夜寝る前に強度の高い運動を行う からだの様々な機能が安定している と、交感神経を活性化させ身体の 時間帯で運動に一番適した時間帯と 興奮が高まり、入眠が難しくなる いえます。ただし、夏場とその前後の こともあります。夜に運動する場合 季節で高温多湿での環境下の運動は は、軽めの運動で入眠2時間前に 避けましょう。紫外線対策も忘れずに。 は終えるようにしましょう。 運動は健康づくり、快適生活を送るために大切な習慣の一つです。運動を行う時間帯は、人それぞれのライフスタイル .... ......... があり、時間帯が限られてしまう場合もあります。いつの時間帯で運動する場合においても良い体調で十分に体調を整えて、 運動するようにしましょう。 -朝(午前中)に運動する場合のポイント- (②~④は他の時間帯においても大切なポイントです。) ①起床後すぐの運動はやめましょう。 ②体調のチェックを十分に行いましょう。血圧計がある場合は必ず測定し、高血圧域の数値(上記、●家庭血圧の 高血圧の数値に該当)の場合は無理をせずに血圧が安定してから運動を行いましょう。 ③食事を摂り(息が軽くはずむぐらいの運動を行う場合、食後1~2時間は空けてから行いましょう)、水分補給を十分 にして運動しましょう(汗がよく出る場合、運動中の水分補給も忘れずに)。※空腹状態での激しい運動や長時間の激 しい運動はからだに負担がかかり、運動中のからだのトラブルにつながることもあるので要注意。 ④体調を整えて準備運動を行い、少しずつからだを動かし始めましょう。 糖尿病などの運動療法については主治医のアドバイスにもとづいて行いましょう。
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