第5部 警戒宣言に伴う対応措置 299 300 第5部 第1章 警戒宣言に伴う対応措置 対策の考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・303 第1節 策定の趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 303 第2節 対策の基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 303 第2章 防災機関の業務大綱・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・303 第3章 災害予防対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・304 第1節 広報および教育指導・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 304 第2節 事業所に対する指導・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 306 第3節 震災訓練・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 307 第4章 東海地震に関連する調査情報(臨時)および注意情報発表時から警戒宣言が発せられるまでの 対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・310 第1節 東海地震に関連する調査情報(臨時)発表時の対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 310 第2節 東海地震注意情報発表時の対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 310 第5章 警戒宣言時の対応措置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・316 第1節 活動態勢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 316 第2節 警戒宣言、地震予知情報等の伝達・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 317 第3節 消防、水防、危険物対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 318 第4節 警備、交通対策等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 320 第5節 公共輸送対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 322 第6節 学校等、福祉施設対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 325 第7節 不特定多数の者の集まる施設・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 327 第8節 電話、通信対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 328 第9節 電気・ガス・上下水道対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 329 第 10 節 生活物資対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・331 第 11 節 金融対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・331 第 12 節 避難対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・331 第 13 節 救援・救護対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・332 第6章 区民等のとるべき措置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・334 第1節 区民のとるべき措置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 334 第2節 防災区民組織のとるべき措置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 336 第3節 事業所のとるべき措置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 336 301 302 第1章 第1節 対策の考え方 策定の趣旨【区民生活部】 昭和 53 年 12 月 14 日、大規模地震対策特別措置法が施行された。この法律は、地震防災対策強化 地域(以下「強化地域」という。)の指定および強化地域に係る地震観測体制の強化ならびに警戒宣 言に伴う地震防災応急対策の実施等を主な内容としている。 この法律にもとづき、昭和 54 年 8 月 7 日「東海地震」(震源:駿河湾沖、マグニチュード 8 程度) が発生した場合、著しい被害を受けると予想される地域(震度 6 弱以上を基準)が「強化地域」(静 岡県等 6 県 167 市町村、平成 5 年 7 月 1 日現在)として指定された。 その後、中央防災会議で「強化地域」の見直しが行われ、(平成 14 年 4 月 24 日内閣府公示)静岡 県を中心に 8 都県 173 市町村が指定された。東京都では新島村、神津島村、三宅村が津波のおそれが あるとして指定されている。 当区においては強化地域の指定からは除外されているものの、①注意情報や警戒宣言が発せられた 場合における社会的混乱の発生も懸念されること、②東海地震が発生した場合には震度 5 弱程度の地 震が発生し、局地的に被害の発生することが予想されることから、東海地震の発生および警戒宣言が 発せられた場合に備えた対策をとることとする。 (資料第 182「東海地震について(気象庁)」 ) (資料第 183「東海地震に係る地震防災対策強化地域」 ) 第2節 対策の基本的な考え方【区民生活部】 本計画は次の考え方を基本に策定した。 ⑴ 警戒宣言が発せられた場合においても、区の社会的経済的機能を極力平常どおり確保すること および区民の生命、身体、財産の安全を確保することを目的として次の措置を講ずる。 ア 警戒宣言および地震予知情報に伴う社会的混乱を防止するための対応措置 イ 東海地震による被害を最小にとどめるための防災措置 ⑵ 当計画は、原則として警戒宣言が発せられたときから、地震発生または警戒解除宣言が発せら れるまでの間にとるべき措置を定めるものであるが、警戒宣言発令前における東海地震注意情報 発令時やこれにもとづき政府が準備行動等を行う旨の意思決定を行った場合に実施すべき対策 も盛り込む。 ⑶ 東海地震に係る予防対策および応急対策は、第 2 部「災害予防計画」および第 3 部「災害応急 対策計画」によることとする。 ⑷ 区の地域は、強化地域でないことから、大規模地震対策特別措置法が適用されないため、本計 画の実施に関しては、行政指導または協力要請で対応する。 ⑸ 当計画の実施にあたっては、次の事項に十分留意する。 ア 警戒宣言が発せられた場合、その時点から地震発生の可能性があること。 イ 東京都および隣接区と事前の調整を図る必要があること。 第2章 防災機関の業務大綱 区および防災関係機関が実施する業務は、第 1 部第 2 章「防災関係機関の業務大綱」を基準とする。 303 第3章 第1節 災害予防対策 広報および教育指導【各部・各機関】 地震予知を前提とした東海地震に適切に対応するためには、区民の意識とその活動のあり方が最大 の課題となる。 区は、区民が予知情報を正しく受け止め、これに対する的確な行動がとれるよう平常時から広報お よび教育を行い、地震に関する知識の普及と啓発指導にあたる。 1 広報 地震予知を正しく生かすため、平常時から、警戒宣言の内容、区の予想震度、警戒宣言時にとら れる防災措置の内容等を広報し、社会的混乱の防止と発災に伴う被害の軽減を図る。 ⑴ 基本的流れ 基本的には、次の時期に適宜、広報を実施する。 ア 平常時の広報 イ 注意情報発表時から警戒宣言が発せられるまで ウ 警戒宣言が発せられたときから発災まで エ 注意情報が解除された時 ⑵ 広報の内容 機関名 内 容 ⑴ 東海地震に関する注意情報の内容 ⑵ 注意情報発表時から警戒宣言の発令、発災までの情報提供や防災措置・各 種規制の内容 ⑶ 区の予想震度および被害の程度 ⑷ 地震発生時の注意事項、特に出火防止、余震に関する注意事項 ⑸ 警戒宣言時に防災機関が行う対策、措置 ⑹ 区の対応措置と区民への協力呼びかけ ア 小中学校、幼稚園、こども園、保育園等の措置 イ 区民利用施設の措置 ウ 防災行政無線への留意 ⑺ 区民のとるべき措置 第 6 章参照 区 ⑻ 事業所のとるべき措置 第 6 章参照 ⑼ 気象庁が東海地震注意情報の解除を発表し、政府が東海地震の発生のおそ れがなくなったと認めた場合の準備体制解除の発表 [主な例] ア 帰宅ラッシュに伴う駅等の混乱防止のための広報 (ア) 列車の運行計画および混乱発生時の規制内容 (イ) 警戒宣言時の時差退社の協力および優先乗車の方法 (ウ) その他防災上必要な事項 イ 道路交通の混乱防止のための広報 (ア) 警戒宣言時の交通規制の内容 (イ) 自動車利用の自粛の呼びかけ (ウ) その他防災上必要な事項 304 ウ 買い急ぎによる混乱防止のための広報 (ア) 生活関連物資取扱店の営業 (イ) 生活物資の流通状況と買い急ぎの必要のないこと エ 預貯金引き出しなどによる混乱防止のための広報 金融機関の営業と急いで引き出しをする必要のないこと 各家庭において、当面の水を備蓄することが慣習化することを目標に広報 都 水 道 局 東部第二支所 を行う。 ⑴ 水道局の地震対策一般 ⑵ 水の備蓄要領 ⑶ 給水拠点の場所および応急給水方法 電話の異常輻輳による混乱防止のための広報を次により行なう。 NTT東日本 東 ⑶ 京 ガ ス ⑴ 電話利用の自粛 ⑵ 回線の輻輳と規制の内容 警戒宣言が発せられた場合における需要家に対するガス栓の閉止等に関す る広報を行う。 広報の手段 ア 印刷物による広報 区発行の「あらかわ区報」をはじめ、防災パンフレット、防災関係機関の広報紙等の印刷物 により、東海地震に関する知識の普及、周知を図る。 イ インターネット等による広報 ホームページに速報情報を掲載し、混乱防止を図る。 ウ テレビ、ラジオによる広報 各放送機関は、東海地震対策キャンペーン番組を編成するなどして防災知識の向上に努める。 区および防災関係機関は、提供番組等を通じて東海地震対策の内容の周知に努める。 2 教育指導 ⑴ 児童・生徒に対する教育 区および学校等においては、次の事項について児童・生徒に対する地震防災教育を実施する。 ア 教育指導事項 (ア) 東海地震に関する基本的事項 (イ) 教職員の分担業務 (ウ) 警戒宣言時の臨時休業措置 (エ) 児童・生徒等の下校(園)時等の安全措置 (オ) 学校(園)に残留する児童・生徒等の保護方法 (カ) 情報の収集・伝達方法 (キ) その他の防災措置 イ 教育指導方法 (ア) 児童・生徒に対しては、防災教育副読本「地震と安全」及び小・中学校版防災教育補助 教材「3.11 を忘れない」 【新版】を活用して、防災教育を推進する。 (イ) 教職員等に対しては、研修の機会を通じて地震防災教育を行う。 (ウ) 保護者に対しては、PTA等の活動を通じて周知徹底を図る。 ⑵ 自動車運転者に対する教育指導 警察署は、警戒宣言が発せられた場合に、運転者が適切な行動をとれるように、事前に次の事 項について教育指導を行う。 ア 教育指導事項 (ア) 東海地震に関する基本的事項 305 (イ) 道路交通の概況と交通規制の実施方法 (ウ) 自動車運転者のとるべき措置 (エ) その他の防災措置等 イ 教育指導の方法 (ア) 運転免許更新時の講習 (イ) 安全運転管理者講習 (ウ) 自動車教習所における教育指導 第2節 事業所に対する指導【消防署】 警戒宣言が発せられた場合における事業所の対応に関し、消防署は区内の事業所に対し、事業所 防災計画等の作成の指導を行うものとする。 1 事業所防災計画等の作成 警戒宣言発令時の対応措置に関して、消防計画・共同防火管理協議事項・予防規程・事業所防災 計画において、次の項目について検討し、定めておく。 ⑴ 防災体制の確立 自衛消防組織の編成、警戒本部の設置および防災要員の配備 ⑵ 情報の収集伝達等 ア テレビ、ラジオ等による情報の把握 イ 顧客、従業員等に対する迅速かつ正確な情報の伝達 ウ 本社、支社間等の通信連絡手段の確保 エ 百貨店等の不特定多数の者が利用する施設における混乱の防止 オ 顧客、従業員等に対する安全の確保 ⑶ 安全対策面からの営業の方針 ア 劇場・映画館・地下街・超高層ビル等、不特定多数の者が利用する施設における営業中止ま たは自粛 イ 近距離通勤者における徒歩帰宅 ウ その他消防計画に定める事項の徹底 ⑷ ⑸ 出火防止および初期消火 ア 火気使用設備器具の使用制限 イ 危険物、薬品等の安全措置 ウ 消防用設備等の点検 エ 初期消火態勢の確保 危害防止 商品、設備器具等の転倒、落下防止措置 2 事業所に対する指導 警戒宣言発令時の対応措置に関して、消防計画・共同防火管理協議事項・予防規程・事業所防 災計画に定めるよう指導する。 306 震災訓練【区民生活部・各機関】 第3節 警戒宣言時における防災措置の円滑化を図るため、警戒宣言等の情報伝達体制の確立に重点を置い た総合震災訓練および防災関係機関別訓練を実施する。 機関名 訓練項目等 警戒宣言時において、区および防災関係機関が実施する防災措置等の迅速 区 化、的確化を確保するため、総合震災訓練計画等の中で、予知対応型訓練に取 り組む。 ⑴ 警 察 署 訓練項目 ア 部隊の招集・編成訓練 イ 交通対策訓練(低速走行訓練を含む) ウ 情報収集・伝達訓練 エ 通信訓練 オ 部隊配備運用訓練 カ 装備資器材操作訓練 ⑵ 実施回数 年 1 回以上。場所はその都度決定する。 ⑴ 訓練項目 ア 非常招集命令伝達訓練 イ 参集訓練 ウ 初動措置訓練 エ 情報収集訓練 オ 震災警防本部等運営訓練 消 防 署 カ 通信運用訓練 消 防 団 キ 部隊編成および部隊運用訓練 ク 消防団との連携訓練 ケ 協定締結等の民間団体との連携訓練 コ 各種計画、協定等の検証 ⑵ 実施回数および場所 個別訓練は定期的に実施、総合訓練は年 1 回以上。場所はその都度決定す る。 ⑴ 都 水 道 局 東部第二支所 訓練項目 ア 情報連絡訓練 イ 施設点検訓練 ウ 応急復旧訓練 エ 応急給水訓練 オ その他の訓練 ⑵ 実施方法 ア 訓練は、役割分担にもとづき、定期的に実施する。 イ 応急給水訓練は、関係機関と連携して実施する。 307 ⑴ 訓練の趣旨 ア 下水道局防災(危機管理)訓練実施要綱にもとづき、発災対応型訓練(直 下地震を想定)を年 1 回以上実施している。 イ この訓練は、職員の防災時の行動力の向上、防災意識の高揚、災害対策 業務の習熟を図る目的で行っている。 都 下 水 道 局 ⑵ 北部下水道事務所 訓練の内容 ア 本部設営訓練、避難訓練 イ 職員の安全確認、庁舎の建物および設備点検訓練、消火訓練 ウ 特定事業場被害状況調査訓練、避難所の排水設備点検訓練 エ 通報連絡訓練 オ 管路施設の緊急調査訓練、緊急措置訓練 カ 各ポンプ所施設の緊急点検・復旧訓練・停電・復電訓練 ⑴ 各 鉄 道 機 関 訓練項目 ア 非常招集訓練 イ 情報連絡訓練 ウ 旅客誘導案内訓練 エ 各担当業務に必要な防災訓練 ⑵ 実施回数 年 1 回以上実施する。また、荒川区、警察署、消防署等の防災関係機関が 実施する訓練等に積極的に参加し、知識、技能を修得する。 ⑴ 東 京 電 力 上 野 支 社 訓練項目 ア 非常災害対策本部および支部の設営、運営訓練 イ 情報伝達訓練 ⑵ 実施回数 年 1 回以上実施し、区等が行う総合防災訓練にも積極的に参加し、連携を 図る。 ⑴ 東 京 ガ ス ⑵ 訓練項目 ア 東海地震予知情報および警戒宣言の伝達 イ 非常態勢の確立 ウ 工事の中断等 エ ガス工作物の巡視、点検等 オ 資機材の点検 カ 各事業所間の連携 キ 警戒解除宣言に係る措置 ク 需要家等に対する要請 実施回数等 各部署において年 1 回以上実施し、区等が行う総合震災訓練にも積極的に 参加し、連携を図る。 308 ⑴ 訓練項目 ア 警戒宣言等の伝達 イ 非常招集 ウ 警戒宣言時の地震防災応急措置 T エ 大規模地震発生時の災害応急対策 東 日 本 -東 京 オ 避難および救援 カ その他必要とする訓練 N T ⑵ 実施回数 年 1 回以上実施し、区等が行う総合震災訓練にも積極的に参加し、連携を 図る。 その他の防災機関 警戒宣言時の対応措置の円滑化を図るため、年 1 回以上の防災訓練を実施す る。 309 第4章 東海地震に関連する調査情報(臨時)および注意情報発表 時から警戒宣言が発せられるまでの対応 東海地震に関連する調査情報(臨時)および注意情報は、観測データの変化から段階的に気象庁から 発表される。これらの情報に応じて、実施すべき措置について定める。 ただし、地震の前兆現象が捉えられないまま、突発的に地震が発生する場合があることを念頭におい て行動する。 第1節 1 東海地震に関連する調査情報(臨時)発表時の対応【区民生活部・各機関】 区・防災関係機関の配備態勢 東海地域の観測データに通常とは異なる変化が観測された場合、その変化の原因が発表される。 また、本情報を発表後に東海地震発生のおそれがなくなったと認められた場合、東海地震の前兆 現象とは直接関係がないと判断された場合には、安心情報である旨を明記して発表される。 機関名 区 防災関係機関 2 配 備 態 勢お よ び活 動 等 ⑴ 防災関係機関連絡要員の確保 ⑵ 気象庁、東京都等の情報の収集にあたる。 ⑴ 連絡要員の確保 ⑵ 関係機関との情報の共有化 情報活動 区・防災関係機関は、平常時の活動を継続しながら、気象庁、東京都等の情報の監視を行う。 第2節 1 東海地震注意情報発表時の対応【区民生活部・子育て支援部・教育委員会・各機関】 区・防災関係機関の配備態勢 東海地震の前兆現象が高まったと認められる場合に発表される。 機関名 配 備 態 勢お よ び活 動 等 ⑴ 区災害対策本部の設置 ア 区は注意情報に接した場合、直ちに緊急連絡体制をとるとともに、区 災害対策本部を設置するとともに、災対各部においては部内の連絡態勢 を確保する。 イ 夜間休日等の勤務時間外の場合は、非常配備態勢において対応するも のとする。 ⑵ 区 職員の配備態勢 ア 災害対策本部における職員の配備態勢は、全職員動員の単一態勢とす る。 イ 本部長は、災害対策本部の配備態勢を確立した後、活動状況に応じて、 職員の動員を縮小(退庁または通常業務に従事)させることができる。 ⑶ 職員の非常参集 ア 職員(非常勤を除く)は、夜間休日等の勤務時間外において注意情報 が発表された場合、災害対策本部の自動設置に合わせ、本部からの連絡 を待つことなく自動的に参集する。また、非常勤職員については、所定 310 の勤務時間の開始までに出勤する。 イ 職員は、家族および自宅の安全を確保するとともに、安全な経路を確 認した上で参集・出勤する。 ウ 参集場所は、原則として、自己の所属とする。また、災対区民生活部 運用班に所属する職員については、防災センターに参集する。 エ 参集方法については、公共交通機関が停止している場合、原則として、 徒歩または自転車とする。 ⑴ 警備本部の設置 区内各警察署は、現場警備本部を設置し、管内の警備指揮にあたる。 警 察 署 ⑵ 警備要員の参集 警備要員は、注意情報にもとづく招集命令を受けたとき、または注意情 報の発表を知ったときは、自所に参集する。 東京消防庁は注意情報を受けた場合、震災警戒態勢を発令し、区内各消防 署においては次の活動体制をとる。 消防署・消防団 都 交 通 ⑴ 全消防職員および全消防団員の非常招集 ⑵ 震災消防活動部隊の編成 ⑶ 関係防災機関への職員の派遣 ⑷ 救急医療情報の収集体制の強化 ⑸ 救助・救急資機材の準備 ⑹ 情報受信体制の強化 ⑺ 高所見張員の派遣 ⑻ 出火防止、初期消火等の広報の準備 ⑼ その他消防活動上必要な情報の収集 局 荒川電車営業所 全職員に周知するとともに、交通局災害対策本部の設置の準備を行う。 日暮里・舎人営業所 南千住自動車営業所等 その他の都機関 職員の参集は、第 1 又は第 2 配備態勢をとる。 J R 東 日 本 注意情報を受けた場合、要員を非常招集して待機する。 京 成 電 鉄 東 京 地 下 鉄 ⑴ 注意情報を受けたときは、災害対策本部員を招集し待機する。 ⑵ 現場長を各々の勤務場所に招集する。 ⑶ 運輸指令室に対して応援者を派遣する。 気象庁が注意情報を発表した場合は、直ちに要員を非常招集して災害対策 本部を設置する。 注意情報の連絡を受けたときは、直ちに非常招集して対策本部を設置する。 首都圏新都市鉄道 注意情報が発表された場合、防災関係機関等の重要通信を確保するため、 次の初動措置等を実施する態勢をとる。 N T ⑴ 通話量等通信疎通状況の監視 東 日 本 -東 京 ⑵ 電力機器等通信設備の運転状況の監視 ⑶ 輻輳発生時の重要通信確保のための規制措置等 ⑷ 電話利用の自粛等広報活動 そ T の 他 の 防災関係機関 注意情報を受けた場合、各防災関係機関は要員を非常招集し、待機態勢を とるものとする。 311 2 関係機関への伝達系統 ⑴ 伝達系統 荒川区を中心とした注意情報の伝達経路および伝達方法は次のとおりである。 都多重系 気 象 庁 警 視 庁 警 察 署 交 番 各 総 務 省 東 京 消 防 庁 総 務 都 都多重系 荒 川 区 局 区民生活部 各 等 部 施 設 教育委員会 区防災行政無線 その他の無線 有線等 区立学校等 防災関係 各 東京消防庁 関 方面本部 消 消 ⑵ 機 防 防 団 署 伝達事項 ア 区および防災関係機関は、注意情報を伝達する他、必要な活動態勢および緊急措置をとるこ とを合わせて伝達する。 イ 注意情報が発表され、その解除を伝える発表がされた場合は、活動態勢および緊急措置を 解除するよう速やかに伝達する。 3 注意情報発表時から警戒宣言が発せられるまでの広報 注意情報は、前兆現象の可能性が高まったとみとめられた場合に発表されるものであり、判定会 がデータ分析を行っている時期である。 このため、この時期の広報は、原則としてテレビ・ラジオ等により、住民の冷静な対応を呼びか けるものとなる。 この段階で、各現場において混乱発生のおそれが予測される場合は、各防災機関において、必要 な対応および広報を行うとともに、関係機関(区民生活部、警察署、消防署)へ通報し、関係機関 は必要な情報を区民に広報し、適切な対応をとるように呼びかける。 なお、気象庁が注意情報の解除に係る情報を発表し、これを受けて政府が準備体制の解除を発表 した場合は、区においても迅速に同様の内容を区民に伝達する。 4 混乱防止措置 注意情報発表時の各機関の混乱防止措置は次のとおり。 機関名 内 ⑴ 区 容 対応措置の内容 ア 各防災関係機関等が実施する混乱防止措置の連絡調整および実施の推進 イ 都総務局総合防災部との連絡調整 312 ウ 混乱防止に関する情報の収集および伝達 エ 住民から問い合せがあることを予想し、対応態勢をとる。(窓口業務は平 区 常どおりとする) オ ⑵ その他必要事項 対応機関 区民生活部が各部、各防災機関の協力を得て対処する。 ⑴ 情報の収集と広報活動 あらゆる手段を用いて正確な情報の収集に努めるとともに、住民・運転手等 に対して冷静な対応を呼びかける。 警 察 署 ⑵ 混乱の未然防止 駅・主要交差点等、混乱が発生するおそれがある場所に事前に必要な部隊を 配備して混乱防止措置をとるとともに、混乱が発生した場合の整理誘導を行 う。 主要駅(ターミナル、連絡駅等)において、特に混乱が予想される場合は、次 都 交 通 局 の措置を講じ、旅客の安全を図る。 ⑴ 警察署の協力を得て警備体制を確立する。 ⑵ 状況により駅出入り口の使用制限を実施する。 ⑴ テレビ・ラジオ等の報道機関を通じ、列車の運転計画を報道する。 ⑵ 各支社より社員を派遣するなど、駅客扱い要員の増強を図る。 ⑶ 旅客の安全と混乱防止のため、次の措置をとる。 ア 状況に応じて適切な放送を実施し、旅客の鎮静化に努める。 イ 階段止め、改札止め等の入場制限の実施と併せて、状況判断を早めに行っ JR東日本 て、旅客の迂回誘導、一方通行等を実施する。 ウ 京 成 電 鉄 状況により、警察官の警備の応援を要請する。 ⑴ 要員を非常招集するとともに、早期に警察官の出動を要請する。 ⑵ 駅放送、掲示板および車内放送等により運行状況の情報提供に努めるととも に、旅客の冷静な対応を要請する。また、必要により入場規制を行う。 ⑴ 職員を非常招集するとともに、状況により警察官の応援を要請する。 ⑵ 旅客の安全を図るため、状況により次の措置をとる。 東京地下鉄 ア 状況に応じ適切な放送を実施し、旅客の鎮静に努める。 イ 階段止め、改札止め等の入場制限の実施と、状況により旅客の迂回誘導、 一方通行等を早めに実施する。 ⑴ 各駅における混雑状況および運行列車の混雑度の把握 ⑵ 各駅との連絡調整と必要な指示 ⑶ ターミナル駅、連絡駅における他社線との連絡調整 圏 ⑷ 本社、駅相互間における人員、資材・機材の応援派遣等の調整 新都市鉄道 ⑸ 報道機関に対する情報提供 ⑹ 旅客に対する広報(冷静行動の確保を主眼とする) ⑺ 混雑状況に応じた運行、整理および運行が危険と判断された場合の列車運転 首 都 中止の指示 国や地方公共団体から発出される指示および各種情報を受け、また報道機関を NTT東日本 通じて報道される地震予知に関する情報等を収集し、これを所定の経路により伝 達して、通信の疎通確保ならびにそれぞれの地震防災応急対策に反映させる。 ⑴ 情報収集と伝達 313 5 ⑵ 通信の利用制限等の措置 ⑶ 災害用伝言ダイヤルの提供準備 ⑷ 対策要員の確保および広域応援 ⑸ 災害時における災害対策用機器等の配備および災害対策用資器材の確保 ⑹ 通信建物、設備等の巡視と点検 ⑺ 工事中の施設に対する安全措置 ⑻ 社員の安全確保 ⑼ 医療施設および研修施設等における対策 注意情報の発表を受けた時の対応措置 機関名 対応措置 ⑴ 学校等は、注意情報が報道機関により報道され た後、適切な時期に学級指導・ホームルームに授 業を切りかえ、注意情報が発表されたことを伝達 児 童 生 徒 等 に し、地震に対する注意事項、警戒宣言が発せられ 対する伝達と指導 た場合の対応措置、解除宣言後または地震後の授 業(保育)の再開等について説明する。 ⑵ 警戒宣言が発せられた場合保護者への引き渡 しに向けた準備をする。 ⑴ 注意情報が報道されると、幼児・児童の保護者 が直ちに引き取りに来校する事態が予想される。 学 校 等 注意情報が発表された (幼稚園、こども 時の学校等における 階では授業(保育)を継続し、警戒宣言が発せら 園、小学校、中学 対 れた後に授業(保育)を中止して帰宅の措置をと 校、学童クラブ、 保 護 者 へ の 周 知 応 措 置 ⑵ の にこにこすくー 学校(園)においては、注意情報が発表された段 る。 ⑶ る) 学校等は、平素から、保護者に対して学校等の 対応策を周知徹底しておく。 ⑴ 宿泊を伴う指導時(移動教室、修学旅行など) に注意情報の発表を知ったときは、児童・生徒に 対し、注意情報の発表を伝達するとともに、地震 に対する注意事項、今後の行動などについて説明 するなど、冷静な対応をとり、速やかに学校に連 校外指導時の措置 絡し、現地の対応状況を報告する。 ⑵ 遠足などの場合に注意情報の発表を知ったと きは、速やかに学校に連絡をとり、原則として帰 校の措置をとる。帰校後は、在校時と同様の措置 により帰宅させる。 保 育 園 ⑴ 注意情報が発表されても、原則として、通常どおり保育を行う。 ⑵ 不要不急の会議・行事等は、原則として中止する。また、室外保育・遠足 のときは、園(クラブ)に戻る。 ⑶ 注意情報の発表を全職員に周知するとともに、情報収集に努める。 314 6 警戒宣言が発せられなかった場合の措置 機関名 内 ⑴ 容 気象庁が注意情報の解除に係る情報を発表し、これを受けて政府が準備 体制の解除を発表した場合は、職員の配備態勢は解除し、平常の勤務態勢 区 に復する。勤務時間外の場合には、原則として帰宅させる。 ⑵ ただし、防災関係機関との連絡調整および住民からの問い合わせ等対応 する必要がある場合は、職員の一部を残留事務に従事させる。 防 災 関係 機 関 区および各防災関係機関との連絡調整、住民からの問い合わせに備え、職 員の一部を残留事務に従事させるものとする。 315 第5章 警戒宣言時の対応措置 東海地震が発生するおそれがあると認められる場合には、東海地震予知情報が発表され、内閣総理大 臣は地震防災応急対策を緊急に実施する必要があるかどうかを判断し、必要があると認めるときは、警 戒宣言を発する。また、本宣言の解除を伝える場合にも発表される。 区は、強化地域に指定されてはいないが、警戒宣言に伴う社会的混乱の発生防止のため、的確な対応 措置を講ずる必要があることから、警戒宣言発令時から地震発生または警戒解除宣言が発せられるまで の間にとるべき対応措置について定める。 活動態勢【各部・各機関】 第1節 区および防災関係機関は、警戒宣言が発令された場合次の活動態勢をとる。なお、これらの活動態 勢が十分機能するよう平素から相互に協力態勢を確立しておくものとする。 機関名 活動態勢 ⑴ 災害対策本部の設置および所掌事務 ア 設置 (ア) 区長は、警戒宣言が発せられ、災害が発生するおそれがあると認められ る場合は、災害対策基本法第 23 条の規定にもとづき、災害対策本部を設置 する。 (イ) 本部の組織、運用等については、この計画に定めるほか、荒川区地域防 災計画第 3 部災害応急対策計画による。 イ 所掌事務 (ア) 警戒宣言、地震予知情報および各種情報の収集、伝達 区 (イ) 社会的混乱の発生防止および混乱回避策等について関係機関と検討、調 整 (ウ) 生活物資等の調達準備体制の確立 (エ) 住民への情報提供 (オ) その他必要な事項 ⑵ 職員動員体制 ア 夜間・休日等において警戒宣言発令の事実を知ったときは、全職員は、自動 的に自己勤務先に万難を排して参集することとする。 イ 防災関係機関 また、速やかな広報、情報収集・伝達等を行う。 各防災関係機関は、第 3 部第 2 章第 2 節に定めるところにより活動態勢を確立す る。 316 第2節 警戒宣言、地震予知情報等の伝達【総務企画部・区民生活部・警察署・消防署】 区および各防災関係機関は、警戒宣言および地震予知情報が発せられた場合は、次により相互に 伝達および住民に広報を行う。 1 警戒宣言の伝達等 機関名 内 ⑴ 容 防災課は、都から警戒宣言および地震予知情報等の通報を受けたときは、直ち にその旨を各部、各防災関係機関へ電話および防災行政無線等により伝達する。 ⑵ 区 各部は、予め定めた計画に従い所管施設および出先事業所等に伝達し、施設利 用者に周知するよう指示をする。また、関係機関へも伝達することとする。 ⑶ 区民に対しては、同報系無線、広報車、緊急自動車を活用し、サイレンの吹鳴 による防災信号で警戒宣言が発せられたことを伝達する。 警視庁からの伝達を受け、直ちに区と協力し、パトカー等所有車両のサイレン吹 警 察 署 鳴による防災信号により警戒宣言が発せられたことを住民に伝達する。 ⑴ 消 防 署 東京消防庁から警戒宣言および地震予知情報等の通報を受けた時は、直ちに全 職員および消防団員に伝達する。 ⑵ 各消防署(分署、出張所)は、消防車等所有車両のサイレン吹鳴による防災信 号により警戒宣言が発せられたことを住民に伝達する。 2 警戒宣言時の広報 区は、警戒宣言が発せられたときは、各防災関係機関と密接な連携、連絡の下に、次のとおり 民に対し広報行う。なお、特に重要な広報については、あらかじめ定めておくこととする。 項 目 内 ⑴ 区長のコメント ⑵ 区民および事業所のとるべき防災措置 ア 火の始末 イ 水の汲み置き ウ 住居、事業所内の安全確保 ⑶ 容 混乱防止のための対応措置 ア 帰宅ラッシュに伴う駅等の混乱防止のための広報 (ア) 列車の運行状況 (イ) 駅等の混乱状況 (ウ) 時差退社の呼びかけ 広 報 項 目 イ 道路交通の混乱防止 (ア) 道路の渋滞状況 (イ) 交通規制の実施状況 (ウ) 自動車利用の自粛要請等 ウ 電話の異常輻輳による混乱防止のための広報 (ア) 回線の輻輳の状況 (イ) 規制措置の実施状況 (ウ) 電話利用の自粛要請等 エ 買出しなどによる混乱防止のための広報 (ア) スーパーマーケット、デパート等の営業状況 (イ) 買い急ぎ、買い占めをする必要がないこと等 (ウ) 物資の流通状況 317 区 オ 預貯金の引き出しなどによる混乱防止のための広報 (ア) 金融機関の営業状況 (イ) 急いで引き出しする必要のないこと等 カ 避難による混乱防止のための広報 (ア) 避難が必要な地域住民への呼びかけ (イ) 避難方法と避難場所、避難場所の指定等 キ その他必要な事項 ⑴ 報道機関の協力を得て、テレビ、ラジオ等を最大限に活用する。 の ⑵ 防災行政無線、区および防災関係機関の広報車 実 施 方 法 ⑶ 防災区民組織を通じての広報 ⑷ その他施設等の実態に応じた伝達、広報方法 広 報 (資料第 184「警戒宣言、地震予知情報について」 ) (資料第 185「防災信号(サイレン)の吹鳴パターン」 ) (資料第 186「警戒宣言文の一例」 ) (資料第 187「異常発見から警戒宣言が発せられるまでのプロセス(東京管区気象台)」) (資料第 188「警戒宣言が発せられたときの知事コメント案文」 ) (資料第 189「警戒宣言に伴う区の広報案文」) 第3節 1 消防、水防、危険物対策【防災都市づくり部・各部・消防署・建設局・各鉄道機関】 消防対策 項 目 内 容 注意情報発表時から引き続き震災警戒態勢にあり、次の対策をとる。 消 防 署 の 対 策 ⑴ 全消防職員および全消防団員の非常招集 ⑵ 震災消防活動部隊の編成 ⑶ 関係防災機関への職員の派遣 ⑷ 救急医療情報の収集体制の強化 ⑸ 救助・救急資機材の準備 ⑹ 情報受信体制の強化 ⑺ 高所見張員の派遣 ⑻ 出火防止、初期消火等の広報の実施 ⑼ 特定事業所に対する安全措置対策の指導勧告 ⑽ その他消防活動上必要な情報の収集 区民に対する呼びかけ 正確な情報の把握 出 火 防 止 初 期 消 火 転 倒 防 止 テレビ、ラジオ、区等からの広報に留意し、正確な情報の把握 火気器具類の使用制限、周囲の整理整頓の確認および危険物類の安 全確認 可搬ポンプ、消火器、消火用水等の位置、操作方法などの確認 ⑴ 家具類の転倒防止、ガラスの飛散防止 ⑵ ブロック塀、門柱、看板など倒壊危険、落下危険があるものへの 応急措置 318 防火態勢の確立 事業所に対する呼びかけ 情報収集・伝達 ⑴ テレビ、ラジオ等による正確な情報の把握 ⑵ 顧客、従業員等に対する迅速・正確な情報の伝達 ⑶ 不特定多数の者を収容する施設に対する混乱の防止 ⑷ 顧客、従業員等に対する安全の確保 ⑴ 劇場、映画館、地下街等不特定多数の者を収容する施設に対する 営業の継続、停止 営業の自粛 お よ び 退 社 等 ⑵ 近距離通勤者に対する徒歩帰宅 ⑶ その他消防計画に定める事項の徹底 ⑴ 火気使用設備器具の使用制限 出火防止および ⑵ 危険物、薬品等の安全措置 初 ⑶ 消防用設備等の点検 ⑷ 初期消火態勢の確保 期 危 2 自衛消防隊の編成、警戒本部の設置および防災要員の配置 消 害 火 防 止 商品、設備器具等の転倒、落下防止措置 水防対策 機関名 内 容 ⑴ 水防資機材の点検整備 ⑵ 水防作業が実施できる体制の確保 局 ⑴ 備蓄資機材の点検整備 第六建設事務所 ⑵ 区から資機材の緊急輸送等応援要請があった場合の態勢確保 区 都 3 建 設 危険物対策 施設等の別 機関名 内 容 予防規程または事業所防災計画にもとづき対応を図るほか、災害防 止の観点から次の応急措置について検討・実施するよう指導する。 石油類等 取扱施設 ⑴ 操業の停止または制限 ⑵ 流出・拡散防止等資機材の点検、整備 ⑶ 緊急遮断装置の点検、確認 ⑷ 火気使用の制限または禁止 ⑸ 消火設備等の点検確認 消 防 署 学校、病院、研究所等の事業所に対して、消防計画により対応を図 るほか、災害防止の観点から次の応急措置について検討・実施するよ う指導する。 化学薬品等 ⑴ 転倒、落下、流出拡散防止等の措置 取扱施設 ⑵ 引火または混合、混触等による出火防止措置 ⑶ 化学薬品等取扱の中止または制限 ⑷ 火気使用の中止 ⑸ 消防用設備等の点検、確認 ⑴ 警 察 署 危険物輸送 消 防 署 危険物取扱業者等に対する製造、取り扱い、運搬等の抑制につい ての協力要請 ⑵ 危険物および保管施設に対する警戒強化 消防法に定める危険物を運搬する車両およびタンクローリーを所 有する事業所等に対し、災害防止の観点から次の応急措置を検討・実 319 施するよう指導する。 ⑴ 出荷、受入の停止または制限 ⑵ 輸送途中における措置の徹底 ⑴ 区内を輸送中の危険品積載車両は万一の場合を考慮して途中駅 に抑留する手配し、必要により警察署、消防署へ連絡する。 鉄道機関 ⑵ 化学薬品を取り扱う鉄道利用荷主の施設管理者に対して関係駅 長は警戒宣言時に保安対策強化等を要請するとともに駅構内にお ける取り扱いを中止する。 第4節 1 警備、交通対策等【防災都市づくり部・警察署・建設局】 警備・交通対策 項 目 内 容 警察署は、次の対策をとる。 ⑴ 警備部隊の編成 警察署長の定めるところにより警備部隊を編成する。 ⑵ 警備部隊の配備 混乱のおそれのある駅、ターミナル、交差点等の実態把握に努める 警 備 対 策 とともに必要に応じて部隊を配置する。 ⑶ 混乱防止活動 次の点に重点を置き、混乱など区民に不安を与える事案を未然に防 止し、発生した場合は早期に解消する。 基 本 方 針 ア 管内の実態把握に努める。 イ 正確な情報および伝達を図り住民の不安要素を解消する。 ウ 不法事案の予防および取り締りを実施する。 ⑴ 都内の車両の走行はできる限り抑制する。 ⑵ 強化地域方向へ向かう車両の走行はできる限り制限する。 ⑶ 非強化地域方向から流入する車両の走行はできる限り抑制する。 ⑷ 緊急輸送路および避難道路については、輸送的にその機能の確保を 図る。 ⑴ 警戒宣言が発令されたことを知ったときは、走行速度を時速 20 ㎞ (一般道)に減速する。 交通対策 ⑵ カーラジオ等で地震情報、交通情報を継続して聴取し、その情報に 応じて行動する。 走行中の運転手 ⑶ 目的地まで走行したら、以後は車両を使用しない。 がとるべき措置 ⑷ バス、タクシー等は予め定められている計画に従って安全な方法で 走行する。 ⑸ 危険物等を運搬中の車両は、予め定められている安全対策を速やか に実行する。 駐車中の運転者 のとるべき措置 ⑹ 現場警察官の指示に従う。 ⑴ 道路外に駐車中の車両は、できる限り使用しない。 ⑵ 道路上に駐車中の車両は、速やかに駐車場、空地などに移動する。 やむを得ずそのまま道路上に継続して駐車するときは、道路の左側に 寄せエンジンを切る。エンジンキーはつけたままにして窓を閉め、ド 320 アはロックしない。 ⑶ 車両による避難をしない。 ⑴ 環状 7 号線の内側の道路(区全域の道路が該当)では、都心に向か う車両は抑制する。 交 通 規 制 ⑵ 日光街道については、必要に応じて通行を制限する。 ⑶ 交通状況によっては、交通規制を変更し、あるいは地域、路線を指 定して必要な規制を行うものとする。 警戒宣言が発せられた場合、各警察署は速やかに警察官を主要交差点 に配置し、必要により交通検問所を設置して次のことを行う。 検問所の設置等 2 ⑴ 交通整理・誘導 ⑵ 交通規制の実施 ⑶ 交通情報の収集 ⑷ 運転者に対する交通情報の提供 ⑸ 運転者のとるべき措置の指導等 道路管理者のとるべき措置 機関名 対策の概要 ⑴ 避難道路等の監察 警戒宣言が発せられた際には、避難道路、緊急警戒道路等を重点にして地 震発災時に交通の障害となるおそれのある道路の損傷等について緊急特別 監察を実施する。 区 ⑵ 工事中の道路についての安全対策 緊急時に即応できるように、原則として工事を中止し、安全対策を確立し、 緊急車両等の円滑な通行の確立を図る。 ⑴ 危険箇所の点検 警戒宣言が発せられた際には、避難道路、緊急道路障害物除去路線等を重 都 建 設 点に、地震発災時に交通の障害となるおそれのある道路の損傷等について、 局 第六建設事務所 緊急特別点検を実施する。 ⑵ 工事中の道路についての安全対策 緊急時に即応できるように、原則として、工事を中止して安全対策を確立 し、緊急車両等の円滑な通行の確保を図る。 321 公共輸送対策【警察署・各鉄道機関・京成バス】 第5節 1 鉄道対策 機関名 対策の概要 ⑴ 運行措置 ア 災害の発生危険が予想される場合は、運転状況を把握し、列車の徐行処 置や抑止手配を行い、地域内を運転中の列車を最寄り駅または駅付近の安 全な場所に停車させ、列車運転の見合わせ等の要請を講ずる。 J R 東 日 本 イ 列車乗務員に対し、警戒宣言が発せられた以後の運転状況を伝達する。 ウ 乗客に対し、警戒宣言の内容および列車抑止、減速運転ならびに運転再 開の見込み等について車内放送等により案内するとともに、係員の指示に 従って行動するよう呼びかける。 ⑵ 混乱処置対応 混乱が予想される場合は、警戒本部に客扱いの要員の増強を要請し、混乱 防止および盗難予防のため警察署の応援を求めるとともに、階段制限、改札 止め等入場制限を実施し、迂回・誘導、一方通行等を行う。 ⑴ 情報伝達 警戒宣言および地震予知情報が出された際は、次の方法およびルートで列 車および駅ならびに乗客に伝達する。 運 輸 運転直通電話 司令室 駅 列車乗務員 列車無線 ⑵ 掲示板・駅放送 駅の旅客 車内の旅客 車内放送 列車運行措置 ア 運行方針 防災関係機関、報道機関およびJRとの協力の下に、地域の実情に応じ た可能な限りの運転を行う。 イ 運行措置 (ア) 警戒宣言発令当日 京 成 電 現行ダイヤを使用し、減速運転を行う。なお、これに伴う列車の遅 鉄 延は、運転整理により対応するため一部列車の間引き運転等が生じる ので輸送力は平常ダイヤより減少する。 (イ) 翌日以降 あらかじめ地震ダイヤ(仮称)を作成し減速運転を行う。 なお、地震ダイヤは一部列車の運転中止等を考慮するので輸送力は 平常ダイヤよりかなり減少する。 ⑶ 乗客集中防止対策 乗客が一度に駅に集中し、大混乱が発生することが予想される。 この場合、混乱による被害が発生するとともに、列車の運行に支障を及ぼ すことが考えられるため、次の措置をとる。 ア 平常時から運転計画の概要、旅行見合わせ、時差退社の協力についての 広報を行う。 イ 警戒宣言時に、報道機関を通じて正確な運転状況等を報道するとともに 時差退社および近距離通勤者等の徒歩帰宅の呼びかけを行う。 322 ウ 駅において、放送・掲示等により運転状況を旅客に周知するとともに時 差退社および近距離通勤者等の徒歩帰宅の呼びかけを行う。 ⑷ 主要駅での対応 ターミナル駅等の主要駅においては、混乱防止のため次の対応措置を講ず る。 ア 適切な構内放送等を実施して鎮静化に努める。 イ 状況により、階段止め、改札止め等の入場規制を実施するとともに旅客 の迂回誘導、一方通行等を早めに行う。 ウ 状況により警察官の応援を要請する。 エ 乗車券の販売は自線内のみとする。 ⑸ 列車の運転中止措置 上記措置をとったにもかかわらず、混乱が発生し、人命に危険を及ぼすお それが生じた場合および踏切支障等が発生した場合は、列車の運転を中止す るときがある。 ⑹ その他の措置 ア 工事箇所については、防災上危険のないよう措置を行い、警戒宣言中は 工事を中止する。 イ ⑴ 防災資機材および復旧資機材の整備を行う。 情報伝達 警戒宣言および地震予知情報が出された際は、次の方法およびルートで列 車および駅ならびに乗客に伝達する。 指令電話 掲示・放送 駅 東 京 地 下 鉄 旅客 運輸 指令所 列車乗務員 列車無線 旅客 放送 以下の対策については京成電鉄と同様。 都 交 通 局 ⑴ 予め指定箇所について、電車運転中特別巡回を強化する。 ⑵ 運行措置等の対策については、京成電鉄、東京地下鉄と同様。 ⑴ 情報伝達 警戒宣言および地震予知情報が出された際は、次の方法およびルートで列 車および駅ならびに旅客に伝達する。 掲示板・構内放送 一斉情報放送装置 駅務管理所長 旅客 乗務員 旅客 総合指令所 首都圏新都市鉄道 列車無線 ⑵ 車内放送 列車運行措置 ア 警戒宣言発令当日 通常ダイヤを使用して減速運転を行う。これに伴う列車の遅延は運転整 理で対応する。 イ 翌日以降 平日ダイヤを間引きした臨時ダイヤで運転する。 323 ウ その他 旅客による混乱または同業他社の運行中止等により、旅客の安全確保が 困難と思われる事態が発生したときは、列車運行を中止する。 ⑶ 旅客への対応 時差退社ならびに近距離通勤者の徒歩帰宅を呼びかけて混乱防止を図る。 主要駅等における乗降客の混雑状況、交通機関の運行状況等の実態把握に努 警 察 署 め、混乱発生が予想される駅および混乱が生じた駅等については、部隊を配備 し、警戒にあたる。 2 バス対策 機関名 対策の概要 ⑴ 情報伝達 乗務員は、防災信号(サイレン)、ラジオおよび警察官等から警戒宣言が 発せられたことを知ったときは、直ちに乗客に伝達する。 ⑵ 運行措置 ア 防災関係機関の協力のもとに地域の実情に応じた可能な限りの運行を 行う。 イ 警戒宣言が発せられたときは、減速運転(一般道路 20km/h、高速道路 40km/h)を行う。 ウ 都交通局南千住営業所等 京 成 バ 減速走行および交通渋滞等により、ダイヤが遅延した場合、その状況に 応じて運行本数削減の措置をとる。 ス エ 路線上に危険箇所等がある場合については、運転中止、折り返し、迂回 等事故防止のため適切な措置をとる。 オ 翌日以降については、上記ア∼ウにより運行するが、交通状況の変化等 に応じた措置をとる。 カ 道路交通の混乱や乗客の集中による混乱等により運行が困難となった 場合は、運行を中止することがある。 ⑶ 混乱防止措置 関係機関と協力して、乗客の混乱防止に努める。 324 第6節 1 学校等、福祉施設対策【福祉部・子育て支援部・教育委員会・医師会・歯科医師会】 学校等(区立幼稚園、こども園、小学校、中学校) 時系列 内 容 注意情報の段階では授業および保育(以下「授業等」という。 )を継 続するが、適切な時期に学級指導・ホームルームに授業等を切り替え、 児童生徒等に対 する伝達と指導 注意情報が発表されたことを伝達するとともに、次のことを児童生徒 等に説明する。 注意情報発表時 ⑴ 地震に対する注意事項 ⑵ 警戒宣言が発せられた場合の対応措置 ⑶ 解除宣言後または地震後の授業の再開等 ⑴ 注意情報が報道されると、幼児・児童の保護者が直ちに引き取りに 来校、来園(以下「来校等」という。)することが予想されるので、 学校等においては、注意情報が発表された段階では授業等を継続し、 警戒宣言が発令された段階で授業等を中止して引き渡しによる帰宅 の措置をとることを予め保護者に周知しておくこと。 学校等における 対 応 措 ⑵ 保護者には、注意情報が発表された場合、家庭において水・食料・ 置 救急用品の準備・確認、出火防止、家具類の転倒防止を図るなど地震 保護者への周知 による被害の軽減措置をとるとともに、報道に注意し、警戒宣言発令 後に幼児・児童を直ちに引き取りに来るよう事前に打ち合わせておく こと。 ⑶ 上記措置をとった場合においても、注意情報発表時に保護者が引き 取りに来た場合は校長および園長(以下「校長等」という。)の責任 において臨機の措置をとること。 原則として授業等を打ち切り、警戒宣言の解除までは臨時休校(園) の措置をとり、次により帰宅させる。 ⑴ 在 校 (園 )時 保護者または保護者の委任した代理人(以下「保護者」という。) が引き取りにくるまでは保護する。 ⑵ 保護者が引き取りに来た場合、引渡しは施設内において担任が予 め計画等で定めておいた引き渡しカード等によりを保護者および 帰宅先を確認してから行う。 警戒宣言発令時 登校(園)中、下校(降園)中(以下、この章「 「登校」 「下校」」と 登 校 (園 )中 いう。)に警戒宣言が発せられた場合は、そのまま登校または帰校させ、 ま 学校等の指示により保護者に引き渡す。 た は 下 校 (降 園 )中 ただし、こども園、幼稚園の幼児については、保護者の判断により 対処する。 ⑴ 宿泊を伴う指導時(移動教室、修学旅行等)の場合は、地元官公署 との連絡をとり、地元本部の指示に従う。 ⑵ 校 外 学 習 時 遠足等の場合は、帰路の安全を確認のうえ、原則として直ちに帰校 (園)する。 ⑶ 校長等は対応の状況を保護者へ周知するとともに、教育委員会・福 祉部へ速やかに報告する。 ⑷ 帰校(園)不能の場合や、電話の輻輳等による連絡不能の場合も予 想されるので、その状況に応じて校長等は適宜の措置をとる。 325 ⑴ 児童生徒等を帰宅させた後、次のとおり地震による被害軽減措置を とる。 その他の対策 ア 水の汲み置き イ 備品等の転倒・落下防止 ウ 火気・薬品類による出火防止 エ 消火器および応急備品の点検等 ⑵ 警戒解除宣言後 2 学校等に残留する児童生徒等の保護に必要な次の措置をとる。 ア 予め残留が予想される児童生徒数の把握 イ 必要な飲料水、食料、寝具等の準備 ウ 緊急時の教職員の役割分担 警戒解除宣言後の授業の再開については、予め定めておくこと。 保育園・学童クラブ・にこにこすくーる 時系列 内 注意情報発表時 保護者への周知 容 前記「1 学校等」の注意情報発表時に準拠した対応とする。 警戒宣言発令時の対応措置(園児の引渡しの細部等)については、 予め各園で定め保護者に周知徹底を図ることとする。 在園時については原則として次のとおりとする。 なお、登園、降園時については、前記「1学校等」の内容に準拠する。 園児の引渡し 警戒宣言発令時 ⑴ 警戒宣言が発令されたら直ちに保護者への引渡し措置を講ずる。 ⑵ 引渡し方法は、原則として災害時における措置と同様とする。 ⑶ 引渡し場所は原則として園庭とする。 ⑷ 保護者が引き取りに来られない園児については、引き取りに来る まで園で保護する。 ⑸ 引渡しについては自動車を使わないこと、乳児、低年齢児の保護 者はおぶいひもを持参するよう予め保護者に周知する。 園児の生命、身体の安全確保と保護者への引渡しを最優先とし、併せ て被害軽減のため次の措置を講ずる。 被害軽減措置 ⑴ 原則として火気使用の中止 ⑵ 消火器、応急備品の点検 ⑶ 水の汲み置き ⑷ 備品の転倒、落下防止 ⑸ 窓ガラス等の破損、飛散防止 ⑹ 非常時持ち出し品の準備 ⑺ 残留園児のための食料の点検 警戒解除宣言後 3 主管課と協議のうえ再開時期を決定する。 福祉施設等 時系列 内 注意情報発表時 容 施設利用者に対して注意情報が発表された旨の伝達をする。 警戒宣言発令時 原則として次の措置をとることとし、細部については各施設の実情に応じて計画を定め ることとする。 施 設 の 休 止 ⑴ 直ちに休止、休館とする。 ⑵ 施設利用者に対し、警戒宣言が発令された旨を伝達するとともに、 不安を与えないよう適切な説明をしながら帰宅させる。 ア 障がい者施設 326 (ア) 保護者への引渡しおよび引渡しまでの保護に留意する。 (イ) 車両が使用可能な場合は、保護者と確認が取れた利用者につ いては、自宅に送迎し引き渡しするなど臨機応変な対応をとる。 イ ひろば館等 (ア) 保護者へ引き取りにくるよう連絡する。 (イ) 保護者に引き渡すまでは施設で保護する。 (ウ) ひろば館の利用者は近隣者が多いことから状況によっては職 員が付き添いのもと帰宅させるなど臨機応変な対応をとる。 被害軽減措置 警戒解除宣言後 4 ⑶ 警戒が解除されるまでは休館とする旨の表示を掲示する。 ⑴ 建物等の再点検、特に落下しやすい物の補強措置 ⑵ エレベーターの停止 ⑶ 危険物施設の安全点検 ⑷ 館内における備品等の転倒、落下防止措置 ⑸ ボイラー、空調機等の停止 ⑹ ガスコンロ等火気使用設備器具の停止 ⑺ 消火器等の消火設備の作動状況の確認、点検 ⑻ 非常持ち出し品の点検 ⑼ その他施設の特徴に応じた措置 主管課と協議のうえ再開時期を決定する。 病院・診療所等 項 目 内 ⑴ 診療態勢 容 病院および診療所の外来診療については、医療機関の状況に応じ、可能な限り平 常通り診療を行い、このための職員の確保は、予め定められた方法によって行う。 ⑵ 入院患者については、担当医師の判断により退院の許可をあたえる。 なお、手術、検査については、医師が状況に応じて適切に対処するものとする。 病院または診療所には、医薬品類等危険なものが多数あるので、発災による被害の 防止または軽減を図るため、次の防災措置を講じる。 防災措置 そ 第7節 の ⑴ 建物・設備の点検 ⑵ 薬品・危険物の防災措置 ⑶ 落下物の防止 ⑷ 非常用設備・備品の点検および確保 ⑸ 職員の分担業務の確認 他 収集された情報は、患者に不安を与えないよう必要に応じて適宜連絡する。 不特定多数の者の集まる施設【各部・消防署】 混乱防止および安全確保のため各機関は次の対応措置を講ずる。 機関名 対象施設 対応措置 消防計画等により対応を図るほか、特に不特定多数のものを収容す 消 防 署 各 施 設 共 通 事 項 る部分については、災害防止の観点から、次の応急措置について検討・ 実施するよう指導する。 ⑴ 火気使用の中止または制限 ⑵ 消防用設備等の点検および確認 327 ⑶ 避難施設の確認 ⑷ 救急処置に必要な資器材の準備 ⑸ 施設利用者へ警戒宣言の情報を適切な方法で伝達し、従業員によ る適切な誘導 劇 場 営業を中止または自粛する。ただし、駅等の混乱状況によっては弾力 集会施設等 的な運用を指導する。 ⑴ テナントビル 店舗等の利用客に対しての、ブロックごとに必要な情報の伝達およ び時間差を設けての誘導 高 層 ビ ル ⑵ エレベーター(地震時管理運転装置付を除く)の運転中止および避 難時の階段利用 大 規 模 売場の商品の転倒・落下防止措置を講じる。 小 売 店 等 施設管理責任者または指定管理者は警戒宣言発令時の対応措置とし て予め次の事項について定めておくこととし、発令された際には迅速 に対応することとする。 ⑴ 警戒宣言が発令された場合は直ちに閉館(園)する。 ⑵ 在館(園)者に警戒宣言の情報を伝達し、職員の誘導により退館 各部が所管 区 (園)させる。 す る 施 設 ⑶ 団体利用の施設においては、主催者に施設利用の自粛を要請する。 ⑷ エレベーター(地震時管理運転装置付を除く)の運転を中止し、 階段を利用するよう指導する。 ⑸ 施設設備の点検、ガラス等の破損、飛散防止措置、備品等の転倒 防止の確認をする。 ⑹ 第8節 1 予め定められている地震発生時の職員の役割分担の確認をする。 電話、通信対策【NTT 東日本-東京】 警戒宣言時のふくそう防止措置 関係機関は次の措置をとることとする。 機関名 区 分 内 容 警戒宣言が発令された場合、次の業務および関連する規程にもとづき、 通信の疎通等に係る業務を適切に運用する。 ⑴ N T T 東 日 本 電 話 確保する業務 ア 防災関係機関等の災害時優先電話からのダイヤル通話 イ 街頭公衆電話からの通話 ウ 非常、緊急扱い電話(交換手扱いの通話) ⑵ 可能な限りにおいて取り扱う業務 ア 一般加入電話からのダイヤル通話 イ 100 番通話 ウ 営業業務 エ 防災関係機関等から緊急な要請への対応 (ア) 故障修理 (イ) 臨時電話、臨時専用回線等の開通 ※ ただし、避難指示が出ている場合は、実施しない業務あり。 328 ⑴ 確保する業務 非常、緊急扱い電報 電 報 ⑵ 可能な限りにおいて取り扱う業務 一般電報の発信および電話による配達(強化区域に着信する電報は、 遅延承認のもとに限る。 ) 2 広報措置の実施 機関名 内 ⑴ 容 警戒宣言が発令された場合等において、通話がふくそうし、一般通信につい て利用制限等の措置を行った場合、または会社の業務について変更した場合、 次の各号に掲げる事項について支店前掲示により、地域のお客様等に広報する とともに、さらにテレビ、ラジオ放送および新聞掲示等により、広範囲に渡っ ての広報活動を積極的に実施する。 ア 通信の疎通状況および利用制限等の措置状況ならびに代替となる通信手 段 NTT東日本 イ お客様に対し協力を要請する事項(災害用伝言ダイヤルの準備状況を含 む) ウ 加入電話等の開通、移転等の工事および故障修理等の実施状況 エ 電報の受付および配達状況 オ 営業業務における業務実施状況 カ その他必要とする事項 ⑵ 前項の広報を実施するにあたり、必要に応じ、報道機関と事前協議等を行い、 その的確かつ迅速な実施を可能とする措置を講ずる。 第9節 電気・ガス・上下水道対策【東京電力・東京ガス・水道局・下水道局】 機関名 対策概要 電力の供給 継続する。 ⑴ 要員の確保 非常災害対策支部要員は、警戒宣言発令を知ったときは速やかに 人員・資機材 の点検確保 支部に参集する。 ⑵ 資機材の確保 警戒宣言が発令された場合、各班は応急復旧用機材、工具、車両 等を整備、確保して応急出動に備えるとともに、その他手持ち資機 材の確認を実施する。 警戒宣言が発令された場合は、地震予知情報にもとづき電力施設に 東 京 電 力 関する次の予防措置を講ずる。 ⑴ 特別巡視および特別点検 地震予知情報にもとづき電力施設に対する特別巡視、特別点検を 施 設 の 予 防 措 置 実施する。 ⑵ 通信網の確保 保安通信設備の点検、整備を行う。また、NTT東日本、警察署、 消防署および関係機関と連携を図る。 ⑶ 応急安全措置 仕掛り工事および作業中の各電力施設については、状況に応じた 329 設備保全および人身安全上の応急措置を実施する。 ガスの製造 ・ 供 給 ⑴ 継続する。 ⑵ 発災時の二次災害を防止するための応急措置を迅速に講じうる 体制を確立する。 ⑴ 人員 ア 勤務時間内 地震防災応急対策に必要な要員を確保する。 イ 休日・夜間等 動員計画にもとづき、保安要員を確保し、警戒体制(発災時、 東 京 ガ ス 人 員 ・ 資 器 材 必要に応じて緊急に供給を停止する等の措置を実施するための体 制を含む)を確立する。 ⑵ 資器材 ア 通常保管されている営業所倉庫および東京ガス器材倉庫、工事 会社、サービス店の工事材料、メーカーの営業倉庫の保管材料を 利用する。 イ また、復旧に必要な資器材を品目別に保管数、調達可能数を保 管基地別に把握する。 可及的速やかに次のとおり需要家に対し広報活動を実施する。な 広 報 お、警戒宣言が解除されるまでの間、随時同様の広報を実施する。 ⑴ 広報車により実施する ⑵ テレビ、ラジオ等の報道機関へ報道を依頼する ⑴ 緊急遮断装置、放射設備、用水設備、保安用電力に必要な予備電 源等の点検、整備および機能の確認 ⑵ 施 設 の 予 防 措 置 原則として全ての工事は一時中断し、転倒・落下、その他の安全 措置を速やかに講ずる。 ⑶ 掘削工事中の現場にあっては、必要な保安措置を工事交通の確保 を図る。 ⑷ 保安通信設備(加入電話設備を除く)の点検・確認 ⑸ 専用波無線の通信統制を行い、共通波無線による通話テストを実 施する。 警戒宣言時においても、飲料水は平常どおり供給する。また、住民 自らが当座の飲料水を確保し地震の発災に備えるよう、以下のように 飲料水の供給 広報を行う。 ⑴ 当座の飲料水のくみ置きの要請 ⑵ 地震発生後の避難にあたっての注意事項 都 水 道 局 ⑶ 地震発生後の広報の実施方法 東部第二支所 ⑷ 地震発生後における住民への注意事項 および広報 給水対策本 部、水道施設 の点検確保 体制 警戒宣言が発せられた場合は、直ちに発災に備えて給水対策本部を 設置する。 事業所では、直ちに地震発生に備えて情報連絡、広報、水道施設の 点検を強化し、必要な保安措置等を講じるとともに、地震発生後の応 急対策諸活動の準備を行う。 330 ⑴ 給水所等の配水地の水位をできるだけ高水位に維持し、くみ置き に対処しうるよう送配水圧を調整する。 施 設 等 の ⑵ 保 安 点 検 警戒宣言が発せられた後の施設の保安点検は、あらかじめ定めら れた警戒宣言時保安点検要領にもとづき実施する。 ⑶ 工事は一時中止して安全措置を講ずる。掘削を伴う工事で速やか に安全強化措置がとれないものは、原則として埋め戻しを行う。 発令時には都災害対策本部の指令にもとづき、当該非常配備体制をとり、巡視・点 検・整備など保安措置にあたる。 ⑴ 施設の被害を最小限に止め、汚水・雨水の排除に支障のないよう 排水能力の確保に万全を期するために、水再生センター・ポンプ 都下水道局 所・管渠施設・防潮扉施設などついて、巡視・点検の強化および整 施 設 等 の 備を行う。 北部下水道事務所 保 安 措 置 ⑵ 下水道工事現場においては、工事を即時中止し、現場の保安態勢 を確認し、応急資器材の点検・整備を行う。 危険物に対す 水再生センター、ポンプ所においては、非常配備態勢要員を配置し、 る 保 安 措 置 危険物に対する保安措置の徹底に努める。 第 10 節 1 生活物資対策【産業経済部】 営業継続等の要請 荒川区商店街連合会を通じ、各商店に対し、営業を継続するとともに適正価格の維持、買占め、 売り惜しみしないよう協力要請をする。 2 区民への広報 買い急ぎをしないよう広報をする。 第 11 節 金融対策【会計管理部】 区の金融機関に対する呼びかけについては、関係機関(関東財務局、日本銀行、都産業労働局)の 方針にもとづき、区内各金融機関に対し、次のとおり協力要請を行う。 ⑴ 原則として平常どおりの営業とし、やむを得ず業務の一部を中止する場合においても普通預金 の払い戻し業務については、できるだけ継続するよう要請する。 ⑵ 店頭の顧客へ警戒宣言が発令されたことの伝達 ⑶ 店頭の顧客および従業員の安全確保 ⑷ 以後の対応策について店頭への掲示 第 12 節 避難対策【区民生活部・福祉部・防災都市づくり部】 原則として事前避難の必要はないが、地震発生に備えて次のことを実施するとともに、特に危険が 予想される場合等については、状況に応じて避難勧告を行い、住民を安全な場所に避難させる。 ⑴ 警戒宣言が発せられた場合、避難所開設準備態勢を整える ⑵ 地域住民の避難に備え、関係機関は避難誘導態勢の準備を整える。 ⑶ 一人ぐらしの高齢者等の災害時要援護者に対しては、高齢者みまもりネットワーク等を活用し、 防災区民組織の組織活動を中心に、区、民生委員等が連携・協力し、避難の準備態勢をとるもの とする。 331 ⑷ 避難所への輸送態勢の準備をする。 ⑸ 応急仮設住宅用資材等の準備態勢をとるものとする。 ⑹ 崖、擁壁の集中する地区については、警戒宣言が発せられた場合には、崖、擁壁から避難する よう広報車等で安全指導を行う。 ⑺ 避難の実施については、第 3 部第 10 章「避難者対策」に準じて行う。 第 13 節 項 救援・救護対策【総務企画部・管理部・区民生活部・健康部・医師会・歯科医 師会・薬剤師会・柔道接骨師会】 目 内 ⑴ 容 区および都水道局は、相互に密接な連携を図り、発災後の応急給水が必要 となることを考慮して給水資器材の点検整備等を行う。 給 水 態 勢 ⑵ 各施設においては、受水槽・高架水槽を満水にしておく等応急給水態勢を 確立する。 区は発災後に被災者に対して食料等の配布が必要となることを考慮して、備 蓄物資の輸送配布を行えるよう準備態勢をとる。 ⑴ 職員の配置 発災に備え、被災者に必要な応急食料等を輸送、配付するため、備蓄倉庫 に職員を派遣するとともに救助物資輸送出動態勢を整える。 食 料 等 の 配 布 態 勢 ⑵ 運搬計画 備蓄物資および調達物資の輸送を確保するため、輸送車両の調達準備を整 える。また、併せて輸送経路の確保準備を図る。 ⑶ 食料調達 区と協定を締結している業者等に待機態勢をとるよう要請する。 ⑷ 生活必需品の調達 区と協定を締結している業者等に待機態勢をとるよう要請する。 保健指導等の保健所業務を一時中止し、次のような対応措置 をとるものとする。 区 医療救護態勢 ⑴ 医療救護所運営体制の編成準備 ⑵ 医療救護所における資器材の点検整備 ⑶ 医療救護班などの編成準備要請 ⑷ 救護所の開設準備 ⑸ 地区医師会、消防署等と緊密な連絡のもと、協力体制確保 区 医 師 会 区歯科医師会 区薬剤師会 医療救護班等を速やかに編成・出動できるように準備する。 区柔道接骨師会 区は備蓄物資および調達物資等の輸送が必要になることを考慮して、次によ り車両の確保を図る。 ⑴ 輸送車両の確保 庁有車の確保 ア 待機中の車両は即時確保する。 イ 運行中の車両は次により確保する。 (ア) 目的地に到達した車両は、すみやかに帰庁する。 (イ) 目的地へ行く途上にある車両については、原則として即時帰庁する。 332 ⑵ 民間車両の確保 車両の不足が見込まれるため、民間事業者団体等の協力のもとに、次の順 序により調達する。 ア 東京都トラック協会荒川支部 イ 荒川区リサイクル事業協同組合 ウ 区内運送業者 エ 日本通運(株)東京コンテナ支店隅田川コンテナ事業所 オ 東京都財務局(調達あっ旋請求) 333 第6章 区民等のとるべき措置 荒川区は、東海地震が発生した場合、震度 5 弱程度になると予想されている。震度5弱の場合、家屋 の倒壊等の大きな被害は発生しないが、一部、柱、梁等の継手の破損やブロック塀等の倒壊、落下物、 家具類の転倒などによる被害の発生が予想される。 また、高度に人口や都市機能等が集中していることから、警戒宣言および地震予知情報による社会的 混乱の発生することが予想され、混乱による人的被害が危惧されている。 このため、区および防災関係機関は万全の措置を講じるものであるが、被害および混乱を防止するた めには、区民の 1 人ひとり、また各事業所が冷静かつ的確な行動をとることにより、混乱の防止や被害 を減少させることができる。 本章においては、区民、防災区民組織および事業所が、警戒宣言が発せられたときにとるべき行動基 準を示すものとする。 第1節 区民のとるべき措置【区民生活部】 時系列 措置概要 ⑴ 火を使う場所の不燃化および整理整頓をする。 ⑵ ガソリン、アルコール、灯油等の危険物類の容器を破損、 転倒しないように措置、火気使用場所から遠ざけて保管す る。 出 火 防 止 ⑶ プロパンガスボンベ等は固定しておくとともに、止め金 具、鎖のゆるみ、腐食等の点検をする。 ⑷ ガスおよび火気設備使用時は器具の側を離れない。 ⑸ ガスおよび火気設備使用後は必ず元栓を閉めるまたは電 源等を切る。 ⑹ 消火用具の準備 平 常 時 家 具 類 の 転 倒 防 止 ガスメーターコックの位置を確認する。 消火器や三角バケツ等を備えておく。 ⑴ タンス、食器棚、ピアノ等の家具類を固定する。 ⑵ 家具の上に物を置かない。 ⑶ 窓ガラス等の破損および飛散を防止する。 ⑷ ベランダの物品、屋根上の工作物および看板等が落下しな いように措置する。 ブロック塀等の 点 検 補 修 ブロック塀、石塀、門柱などは点検し、弱い部分等について は倒壊防止の措置をとる。 ⑴ 食 料 ・ 非 常 持ち出し品の準備 家族との話し合いで 決めておくこと 注意情報発表から ⑴ 家族が必要とする 2∼3 日分の食料、飲料水を備蓄してお く。 ⑵ 三角巾等の救急用品や絆創膏等の医薬品を備蓄しておく。 ⑶ ラジオ、懐中電灯、ヘルメット等の防災用品を備えておく。 ⑷ ロープ、バール、スコップなどの避難・救助用具を備える。 ⑴ 警戒宣言発令時および地震発生時の家族の役割分担を決 めておく。 ⑵ 避難場所や連絡方法などの行動予定を話し合っておく。 テレビ、ラジオ等の情報に注意し、冷静に行動する 334 警戒宣言発令まで ⑵ 家族で避難、連絡方法など確認する ⑶ 電話の使用を自粛する ⑷ 自動車の利用を自粛する ⑴ 情 報 の 把 握 区の防災信号(サイレン)が聞こえたときは、直ちにテレ ビ、ラジオのスイッチを入れ、情報を入手する。 ⑵ 都、区、警察、消防等の情報(広報内容)に注意する。 ⑶ 警戒宣言が発令された場合は、近隣に知らせあう。 ⑴ 火気器具類の使用は最小限にとどめ、いつでも消火できる 準備をしておく。 ⑵ 火気器具周囲を整理整頓する。 ⑶ ガスメーターコックの位置を確認する。 ⑷ 使用中の電気器具(テレビ、ラジオを除く)のコンセント を抜くとともに、安全器またはブレーカーの位置を確認す 火 気 の 使 用 る。 ⑸ プロパンガスボンベの固定措置を確認する。 ⑹ 危険物類の安全防護措置を点検する。 ⑺ 避難するときまたは地震が発生したときは、必ずガス栓や メーターコックを閉める。 ⑻ 大きな地震が発生した場合、東京ガスの供給を停止するこ とがあるが、その場合、地震がおさまっても東京ガスから連 絡があるまではガスを使用しない。 消 警 戒 宣言 発 令 か ら 発災 ま で 家 防 火 の 具 止 準 転 の 確 備 消火器、三角バケツの置き場所、消火用水を確認する。 倒 家具の転倒防止措置を確認し、棚の上においてある重いもの 認 ブロック塀等の点検 は下ろす。 危険な箇所はロープを張るなど付近に近寄れないような措 置をとる。 窓 ガ ラ ス の ⑴ 窓ガラスに荷造り用テープを張る。 飛 散 防 止 等 ⑵ ベランダに置いてあるものを片付ける。 ⑴ 飲料水を確認、汲み置きをしておく。 非常持ち出し品等 ⑵ 食料、医薬品、防災用品を確認する。 の ⑶ すぐに避難できるように動きやすい服装、丈夫な靴を準備 確 認 する。 電話使用の自粛 自 利 家 用 用 の 自 車 粛 電話の使用は必要最低限に自粛する。 ⑴ 路外に駐車中の車両はできる限り使用しない。 ⑵ 路上に駐車中の車両はすみやかに駐車場や空き地に移動 する。 ⑶ 走行中の自家用車は、目的地まで走行した後は使用しな い。 ⑴ 幼児、児童に対し、狭い路地やブロック塀などの付近で遊 ぶことの危険を説明する。また、遊んでいる幼児等がいたら 幼児等への配意 注意をし、広い場所まで誘導する。 ⑵ 登園、登校時については、区、園、学校との事前打ち合わ せにもとづき対応する。 そ の 他 ⑴ 不要不急の外出・旅行は見合わせる。 335 第2節 ⑵ エレベーターの使用は避ける。 ⑶ 近隣相互間の防災対策の確認 ⑷ 不要な預金引き出しの自粛 ⑸ 買い急ぎをしない。 防災区民組織のとるべき措置【区民生活部】 時系列 措置概要 ⑴ 組織の役割分担を明確にする。 ⑵ 組織の活動訓練や教育、講習を実施する。 ⑶ 地区の危険箇所(崖、ブロック塀等)をチェックしておく。 ⑷ 情報の伝達体制を確立する。 注意情報発表から ⑴ テレビ、ラジオの情報に注意する。 警戒宣言発令まで ⑵ 地区内住民に冷静な行動をとるよう呼びかける。 ⑴ 区からの情報を地区内住民に伝達する。 ⑵ 防災区民組織本部の設置を行う。 ⑶ 地区内住民に区民のとるべき措置を呼びかける。 ⑷ 可搬ポンプ、燃料等の点検整備を行い、出動態勢の準備を行う。 ⑸ 地域設置の消火器の点検、消火用水の確保を行う。 ⑹ 高齢者や病人、障がい者等の安全に配慮する。 ⑺ 崖地、ブロック塀等の付近で遊んでいる幼児、児童等に対して注意をする。 ⑻ 救急医薬品を確認する。 ⑼ 食料、飲料水および炊き出し用品等の確保ならびに調達方法の確認を行う。 平 常 時 警 戒 宣 言 発 令 か ら 発 災 ま で 第3節 事業所のとるべき措置【区民生活部】 防災計画、消防計画、予防規程等にもとづき次の措置をとることとする。 時系列 措置概要 ⑴ 自主防災体制の確立 ⑵ 情報の収集伝達方法 ⑶ 転倒、落下等による危険防止 ⑷ 防火用品の備蓄 ⑸ 出火防止対策 ⑹ 顧客の安全対策 ⑴ テレビ、ラジオ等により正確な情報を入手する。 注意情報発表時から ⑵ 自衛消防組織等の自主防災体制を確認する。 警戒宣言発令まで ⑶ 消防計画等にもとづき警戒宣言時のとるべき措置を確認または準備する。 ⑷ その他状況により、必要な防災措置を行う。 ⑴ 自衛消防組織の編成、警戒本部の設置、防災要員の動員および配備等の警 平 常 時 戒体制を確立する。 警 戒 宣 言 発 令 ⑵ か ら 発 災 ま で テレビ、ラジオ等により必要な情報を正確に入手し、顧客、従業員等に迅 速正確に伝達する。この場合、大規模小売店舗等不特定多数の者を収容する 施設においては、特に顧客等の混乱防止に留意する。 ⑶ 指示、案内等にあっては、予想震度、施設の立地条件、耐震性、利用状況 336 等により施設ごとに判断し、顧客、従業員等が適正な行動がとれるようにす る。この場合、避難要援護者の安全確認に留意する。 ⑷ 区民生活の確保と混乱防止のため、各事業所は極力営業を継続するものと し、特に食料品等生活関連物資を販売(取扱)する事業所(施設)について は、原則として営業を継続するものとする。 ただし、不特定多数の者を収容する娯楽施設等にあっては、混乱防止のた め原則として営業を自粛するものとする。 ⑸ 火気使用設備、器具等地震発生により出火のおそれがある機器は、原則と して使用を中止し、やむを得ず使用する場合は、最小限とし、かつ必要な安 全措置を講ずる。 また、薬品等の混触発火および危険物等の流出、漏洩防止のための措置を 確認する。 ⑹ 建築物の防火または避難上重要な施設および消防用設備等点検し、使用準 備(消火用水を含む)等の保安措置を講ずる。 ⑺ 商品、設備品および窓ガラス等の転倒落下、破損防止措置を確認する。 ⑻ 不要不急の電話の使用は中止とするとともに、特に都・警察・消防・放送 局・鉄道等に対する問い合わせをひかえる。 ⑼ バス・タクシー・生活物資輸送車等区民生活上必要な車両以外の使用はで きる限り制限する。 ⑽ 救助、救急資器材および飲料水、非常食料、医薬品、照明器具等応急対策の 実施に必要な資機材を配備する。 ⑾ 建築工事・ずい道工事および金属溶融作業、高速回転機械の運転等地震発生 により危険が予想される作業は原則として中止し、応急補強等必要な措置を講 ずる。 ⑿ 一般事業所の作業者は、極力平常どおりの勤務とするが、特に退社させる必 要がある場合は、作業者数、最寄り駅および路上の混雑状況、警戒宣言が発せ られた時刻等を考慮して安全を確認した上で時差退社させるものとする。ただ し、近距離通勤(通学)者にあっては、徒歩等によるものとし、原則として交 通機関は利用しない。 337
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