ビジネス基礎

ビジネス基礎
教科
科目
標準単位
実施単位
履修学年
課程
商業科
ビジネス基礎
2
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新課程
使用教科書: 実教出版「ビジネス基礎」(商301)
副教材等: 実教出版「平成26年度 珠算・電卓実務検定試験 模擬試験問題集3級」
1.学習の到達目標
A.ビジネスに関する基礎的な知識・技術を習得させ、経済社会で生きていく力を身につける。
B.経済社会の一員としての心構えをもたせ、ビジネスの諸活動に適切に対応できるような能力・態度を養う。
C.ビジネス計算力を高め、割合・貨幣換算・度量衡・売買・損益の計算方法を習得する。
D.コミュニケーション力を鍛え、望ましい人間関係、社会性及び倫理観など豊かな人間関係を身に付ける。
E.卒業後の進路について、主体的に考える活動を通じて意識を深める。
2.学習方法
α.座学では、科学的な理解を深めるための学習と実務に活用できる用語の学習を中心とします。また、総授
業時数の1/3以上を実習の時間とします。実習には、コンピュータを使わない実習(グループ討議など)を含
んでいます。
β.授業時間全体として、コミュニケーション能力を育成するために、自ら考えた意見や情報収集をおこなった成
果を発表する場面を設けます。
3.学習プログラム (年間指導計画)
1学期 商業の学習ガイダンス・経済と流通の基礎・企業活動の基礎
学習内容
オリエンテーション
第1章 商業の学習ガイダンス
(2h)
第2章 経済と流通の基礎
第1節 経済のしくみとビジネス
(2h)
学習の目標
1.ビジネスの世界の特徴的な 4 つのシーンを通して、ビジ
ネスの理解力と実践力を身につけることの必要性を理
解させる。
2.のぞましい人間関係、倫理観や責任感、豊かな人間
性、創造性、主体性、自己責任など抽象的な概念を
具体的に説明する。
3.自ら考え、自ら学ぶ、基礎基本の大切さ、進路、生涯
学習の観点から商業の学び方を理解させる。
1.商品(もの・サービス)の定義を紹介し、経済の仕組み
(生産・流通・消費)や経済主体と経済循環などについ
て理解させる。
第2節 社会の変化とビジネスの発展
(2h)
第3節 経済活動と流通
(6h)
2.ものまたはサービスを生産するビジネスやものを流通させ
るビジネス、流通を円滑にするビジネスなど、経済を支え
るビジネスに関心を向けさせ、ビジネスの定義および役割
を理解させる。
1.サービス経済化の意味と特徴を理解させる。
2.情報化の進展にともないビジネスの世界では、情報セ
キュリティや情報モラルなどの課題があることを理解させ
る。
3.グローバル化がビジネスにどのように影響しているか、そ
の概略を理解させる。
4.環境問題やエネルギー問題、食料問題などの課題に
対して、ビジネスがどのように対応しようとしているか、その
概略を紹介する。
1.生産と消費の隔たりを橋渡しすることが流通の役割であ
ることを理解させる。
2.生産と消費の間には、人的・場所的・時間的隔たりが
あることを理解させ、その隔たりを解消する商的流通と物
的流通を説明する。さらに、流通の担い手の概略を整
理する。
3.流通機構や流通経路など流通の仕組みについて理
解させる。特に後者については、生活用品と産業用品
に分けて整理する。
4.消費者ニーズが多様化(高級化・個性化など)している
こと、小売業が業種から業態に重点を置くようになったこ
と、電子商取引が活発になっていること、ディジタルコン
テンツビジネスが進展していること、顧客満足の実現に
立つマーケティングが求められていることなど、流通をとり
まく環境の変化について具体的に解説する。データの
特性を理解し、図式によるモデル化を体験する。
5.データフロー図、状態遷移図の実習を体験する。
中 間 考 査
第3章 ビジネスの担い手
(6h)
1.消費者ニーズを満たす製品を製造して市場に提供する
ことが、ものの生産者の基本的な役割であることを理解
させる。
2.サービスの生産者について説明し、サービスの生産とは
サービスの提供を意味していることを理解させる。
3.小売業者には、商品の販売のほか、情報提供や地域
コミュニティの形成・地域文化の形成など広い役割があ
ることを理解させる。
4.卸売業者の基本的な役割のほかに、生産者や小売
業者への情報提供などの役割があることを理解させる。
5.物流業者の役割として、消費者と生産者の間の場所
的・時間的隔たりを解消するとを理解させる。輸送・保
管・荷役などについて説明する。
6.金融業者の役割として、資金の需給を調整し、企業な
どが必要とする資金を供給することを理解させる。また,
金融機関という用語にも触れる。
第4章 企業活動の基礎
第1節 ビジネスと企業
(2h)
第2節 資金調達
第3節 企業活動と税
(2h)
第4節 雇用
(2h)
第5節 企業倫理
(2h)
1.企業の役割や種類などについて理解させる。とくに株
式会社のしくみや機関については、基本的な内容をしっ
かりと理解させる。
2.企業の組織について、組織の発展をたどりながら組織
の意味を理解させる。また、いろいろな組織と経営戦略
との関連についても説明する。
1.ビジネスに必要な資金には、運転資金と設備資金があ
ることを説明し、それぞれの資金の意味を理解させる。
2.税の意味と法人税・住民税・事業税・固定資産税・消
費税の概略を理解させる。
1.雇用の意義について、賃金・雇用契約・失業率などの
キーワードを用いて説明する。
2.わが国における雇用の特徴について、終身雇用・年功
序列・成果主義賃金制度・労働組合などのキーワード
を用いて説明する。
3.正規雇用と非正規雇用について説明し、とくに後者の
雇用の現状を紹介し、その問題点を考えさせる。
4.福利厚生制度を説明する。
5.今日の雇用には、さまざまな課題があるなか、すべての
人が誇りをもって働くことができる環境をつくることが、企業
に求められていることを確認する。
1.企業倫理と社会的責任という抽象的な概念を、具体
的に説明して理解させる。
2.近年の企業不祥事をとりあげて企業倫理の大切さを理
解させる。
3.コンプライアンスやコーポレートガバナンスなど不祥事防
止策を説明する。ただし、防止策をいくら作っても最終的
には、一人ひとりの倫理観が重要であるということを理解
させる。
期 末 考 査
2学期 ビジネスと売買取引・売買に関する計算
学習内容
第5章 ビジネスと売買取引
(2h)
第6章 売買に関する計算
学習の目標
1.売買契約における品質・数量・価格の決め方や受け渡
し条件・代金決済の決め方などについて理解させる。
2.さまざまな代金決済の種類と取り扱い方を理解させる。
(10h)
1.割合の表わし方、基準量と比較量、割増しおよび割引
の計算について理解させる。
2.取引数量と建・建値による商品の代価の計算方法を
理解させる。
3.仕入原価・値入れと予定売価・値引きと実売価・損益
額と損益率など、それぞれの計算について理解させる。
中 間 考 査
第6章 売買に関する計算
(12h)
1.度量衡・貨幣換算・単利と複利、利息と元利合計、利
息の日数計算を理解させ、問題練習に取り組む。
期 末 考 査
3学期 ビジネスとコミュニケーション
学習内容
第6章 問題解決の事例
第1節 コミュニケーション
(6h)
第2節 ビジネスマナー
(6h)
第3節 情報の入手と活用
(2h)
学習の目標
1.コミュニケーションの重要性について具体的に説明す
る。
2.コミュニケーションには、手段や対象などによって分類で
きることを説明し、いろいろなコミュニケーションについて
理解させる。
3.話し方と聞き方のポイントを紹介する。
4.グループで課題解決型の学習活動に取り組む。
5.グループで行う問題解決の過程で利用できる情報共
有のさまざまな方法を体験し、理解を深める。
1.よりよい人間関係を築くために、ビジネスマナーがとても
重要であることを理解させる。
2.自己管理・会社の顔としての意識・身だしなみ・心づか
いなどが、社会人としての自覚に重要であることを説明
する。
3.あいさつやことばづかいなどの基本的なビジネスマナー
について説明する。
4.電話や来客の場面におけるビジネスマナーをロールプレ
イングを交えながら身につける。
1.2つの CASE をとおして、ビジネスにおける情報の活用とは
どのようなことか理解させる。
2.さまざまな情報源があること、情報の特徴を理解して効
率よく情報を集めること、情報の信頼性を見極めることな
ど情報を入手する際の注意点を確認する。
3.インターネット・新聞・書籍・雑誌・白書・統計資料など、
いろいろな情報入手の方法があることを説明する。
学 年 末 考 査
4.評価の観点
次の4つの観点に基づき、学習内容のまとまり(各学期)ごとに下の評価マトリクスにより10段階の評価を行い、
学年末に5段階の評定に総括します。
ビジネスに関する基礎的・基本的な知識を身に付け、経済社会
の一員としての望ましい心構えについて理解している。
◎
○
○
○
◎
◎
○
○
○
考査(
実技)
知識
理解
◎
考査(
ペーパー)
技能
ビジネスに関する基礎的・基本的な技術を身につけ、ビジネスの
諸活動への適切な対応を合理的に計画し、その技術を適切に
活用している。
実技課題(
作品提出)
ビジネスの諸活動への適切な対応を目指して思考を深め、基礎
的・基本的な知識と技術をもとに、ビジネスの諸活動に携わる者
として適切に判断し、表現する創造的な能力を身につけている。
課題・
宿題・
ファイル
思考
判断
表現
自己評価シート
ビジネスについて関心を持ち、ビジネスの諸活動への適切な対
応を目指して主体的に取り組もうとするとともに、経済社会の一
員としての望ましい心構えや実践的な態度を身につけている。
学習状況観察
関心
意欲
態度
○
◎
◎
◎
◎
◎
※表中の◎は観点の中でより重視するところです。
※学習の過程で自己評価を実施しますので、自らの学習状況をチェックし、目標到達に努めましょう。
5.学習サポート
a.随時、学習相談を実施しています。理解できなかったことがあれば、早めに解決しましょう。
b.授業時間内に完成しなかった場合や、復習をしたい生徒を対象におこなう課外(放課後)にも参加しましょう。
c.資格取得や進路を踏まえた発展的な学習相談にも個別に対応しますので、積極的に活用しましょう。