仮 - 都市計画研究室ホームページ

平成 27 年度(第 47 回)建築学生海外研修旅行
(Bコース)
感 想 文 集(仮)
日
程
平成 27 年8月5日(水)
~平成 27 年8月25日(火)
訪問国 オーストリア、クロアチア、イタリア、ドイツ、フランス
第 47 回建築学生海外研修旅行Bコースの報告
同
行 准 教 授 宇於﨑勝也
准 教 授 山田 雅一
学生参加者 男子 15 名(3年生)
女子 12 名(3年生)
計
27 名
テ ー マ 世界遺産の都市と建築を中心に巡る
日
程 2015 年8月5日~8月 25 日(21 日間)
研 修 先 5か国 17 都市(表1参照)
研修建築物 世界遺産の都市の視察、世界遺産に指定されている建築物の見学など(表1参照)
※ 表1は団体研修時のみのもので、自由研修時間には各人の興味で見学を行っている
移 動 方 法 専用バス、電車(TGV:フランクフルト-パリ間)
、
航空機(ウィーン-ドブロブニク間)
、フェリー(ドブロブニク-バーリ間)
気 象 状 況 南欧では日差しが強く、ローテンブルグでは肌寒いという変化の大きな気温であった。
旅行中に雨が多少降ったがほぼ晴天で気温は高めであった。
表1 訪問国・都市と団体研修時の訪問先
国
オーストリア共和国
クロアチア共和国
都市
団体研修見学先(〈〉内は主な自由研修)
ウィーン
シェンブルン宮殿と庭園、郵便貯金局、ウィーン歴史地区、シュテファン大聖堂、ハース・ハウス、レッティ蝋燭店、王宮、ガソメーター、〈ナッシュマルク
ト、ゼセッション会館、カールスプラッツ駅、カール教会、マジョリカハウス、市庁舎〉
ドブロブニク
アルベロベッロ
マテーラ
イタリア共和国
カプリ島(青の洞窟は入場できず)、ポンペイ遺跡、ナポリ歴史地区(車窓)、ヌォーボ城
ローマ
ローマ歴史地区、ヴァチカン市国(システィーナ礼拝堂)、コロッセオ、フォロ・ロマーノ、トレビの泉、〈サンピエトロ大聖堂、サンタンジェロ城、ヴィットリ
オ・エマヌエルⅡ世記念堂、ベネチア広場、ナカンピドリオ広場、ヴォーナ広場、パンテオン、カラカラ浴場、スペイン階段〉
フィレンツェ
ベネチア
ヴェローナ
コモ
ミラノ
ネルトリンゲン
ミュンヘン
ローテンブルク
フランクフルト
フランス共和国
アルベロベッロの街並み(トゥルーリ)
マテーラの洞窟住居・岩窟教会公園〈サッソ〉
ナポリ
ピサ
ドイツ連邦共和国
ドブロブニク旧市街〈アドリア海〉
パリ
フィレンツェ歴史地区、ヴェッキオ宮殿、サン・ジョヴァンニ洗礼堂、ポンテ・ヴェッキオ〈ジョットの鐘楼、ミケランジェロ広場〉
ピサのドゥオモ広場と斜塔
サン・マルコ広場、サン・マルコ大聖堂、ドゥカーレ宮殿〈サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会、ステファーノ教会、リアルト橋〉
ブラ広場、カステルヴェッキオ、サン・ゼノ・マジョーレ聖堂、ヴェローナ市街地
カサ・デル・ファッショ
サンタ・マリア・デ・グラッツェ教会とドメニコ会修道院(最後の晩餐)、ミラノ大聖堂(ドゥオーモ)、〈ヴィットリオ・エマヌエルⅡ世のガレリア〉
ネルトリンゲン旧市街、ヴィース教会
BMW本社、BMW Welt、ニンフブルク宮殿、ミュンヘン市庁舎
ローテンブルクの旧市街
フランクフルト市街、レーマー広場、大聖堂、建築博物館
ヴェルサイユ宮殿、サヴォア邸、ルイ・カレ邸〈オペラ・ガルニエ、エッフェル塔、ルイヴィトン財団、デ・ファンス地区、ラ・ヴィレット公園、パッサージュ・パ
ノラマ、ルーヴル美術館、オルセー美術館、モン・サン・ミシェル〉
Bコース参加者名簿
3029
井上
涼太
3060
尾辻
孝典
3074
加藤
舜也
3099
小疇
美波
3116
五味
晃大
3121
佐々木
3146
菅野
義久
3158
田井
孝典
3159
鷹巣
飛鳥
3165
高橋
広
3181
坪井恒太郎
3190
中嶋
一仁
3194
仲辻
真理
3198
中村
歩香
3200
中村
直
3202
長塚
咲乃
3212
長谷川優花
3224
平方
李果
3242
増田
俊
3250
三上
貴史
3256
村岡
祐美
3274
山本
美咲
3280
横山
大貴
3281
吉田明佑微
3284
吉野
航平
3292
渡邊
和哉
3294
渡辺紗也加
麗
学生 27 名
准教授
宇於﨑勝也
准教授
山田
添乗員
清水智香子
雅一
ドブロブニクの旧市街を見下ろす丘にて(8月8日)
アルベルベロのトゥルーリを背景に(8月 10 日)
ポンペイの遺跡・ベスビオ山を背景に(8月 11 日)
バチカン市国・サン・ピエトロ大聖堂(8月 12 日)
ピサ大聖堂(洗礼堂・大聖堂・鐘楼(ピサの斜塔))(8月 15 日)
コモ・カサ・デル・ファッショ(8月 17 日)
ミュンヘン・ニンフブルク宮殿(8月 20 日)
ベルサイユ宮殿(8月 22 日)
平成 27 年度(第 47 回)建築学生
海外研修旅行感想文集
目 次
准教授
宇於﨑勝也 ……………………………………………………………… 1
准教授
山田 雅一 ……………………………………………………………… 2
3029 井上 涼太 ………………………………………………………………
3060 尾辻 孝典 ……………………………………………………………… 3
3074 加藤 舜也 ……………………………………………………………… 4
3099 小疇 美波 ………………………………………………………………
3116 五味 晃大 ……………………………………………………………… 5
3121 佐々木 麗 ………………………………………………………………
3146 菅野 義久 ……………………………………………………………… 6
3158 田井 孝典 ……………………………………………………………… 7
3159 鷹巣 飛鳥 ……………………………………………………………… 8
3165 高橋
広
………………………………………………………………
3181 坪井恒太郎 ………………………………………………………………
3190 中嶋 一仁 ……………………………………………………………… 9
3194 仲辻 真理 ……………………………………………………………… 10
3198 中村 歩香 ……………………………………………………………… 11
3200 中村
直
……………………………………………………………… 12
3202 長塚 咲乃 ……………………………………………………………… 13
3212 長谷川優花 ……………………………………………………………… 14
3224 平方 李果 ……………………………………………………………… 15
3242 増田
俊
………………………………………………………………
3250 三上 貴史 ………………………………………………………………
3256 村岡 祐美 ………………………………………………………………
3274 山本 美咲 ………………………………………………………………
3280 横山 大貴 ………………………………………………………………
3281 吉田明佑微 ………………………………………………………………
3284 吉野 航平 ……………………………………………………………… 16
3292 渡邊 和哉 ………………………………………………………………
3294 渡辺紗也加 ………………………………………………………………
「世界遺産の旅」を終えて
准教授
宇於﨑勝也
5か国を 21 日間で回った今回の建築学生海外研修旅行のテーマは「世界遺産の都市と建築を巡る」
であった。建築学の視点に立ったテーマというよりも、人類の文化的遺産として認められたユネスコ
世界遺産が現在どのような姿をしているのか、またそれをわれわれ自身がどのようにとらえることが
できるのかを目的にしていた。おのずと歴史的な街並み、宮殿、遺跡といったものを中心に見学をす
ることになったが、どうも学生たちは途中で飽きてしまったらしい。近現代の建築もコースには盛り
込んでいたが、それよりもさらに近年話題を呼んでいる建築(たとえばザハ氏の設計)に、自由研修
になると一目散に向かっていった。
私自身は訪問2度目以上の場所も多かったが、都市や建築も時間が経過すれば変化していくことを
改めて感じた。初見の訪問地であるドブロブニク(クロアチア)と青の洞窟(イタリア・カプリ島)
は非常に楽しみにしていた。ドブロブニクは期待を裏切らない城塞都市であったが、何度か破壊・復
興再建を繰り返していることを初めて知った。青の洞窟は残念ながら波が高く洞窟内には入れなかっ
た。現地ガイドにしても「半々の確率」という入場は、その他の見学がほぼ予定通りにいったことを
思えば、欲張った設定だったのかも知れない。今回の旅ではイタリアの南端から北進して主要な都市
を巡り、10 日間はイタリア語もイタリアの食事も十分に堪能することができた。
ウィーン(オーストリア)では旧市街の建物のリノベーションが進み、レッティ蝋燭店(ハンス・
ホライン・1965)が宝飾店に変わっていたことに驚いた。ドブロブニク(クロアチア)ではリゾート
ホテルの宿泊であったが、近くのアドリア海で泳いだり、ホテルのプールでも海水欲を楽しんだ。イ
タリア南部のアルベルベロやマテーラでは不思議な住宅の形態を見学し、ナポリではポンペイ遺跡の
見学に時間をとった。ローマ、フィレンツェ、ベネチア、ミラノの大都市はほぼお決まりの見学コー
スを歩き、この間には小都市のピサ、ヴェローナ、コモなどに立ち寄った。ピサでは斜塔に上り、ヴ
ェローナでは「ロミオとジュリエット」のジュリエットの家(モチーフといわれている)にも立ち寄
り、コモではカサ・デル・ファッショも見学した。ドイツのフッセンではヴィース教会、ミュンヘン
ではニンフブルク宮殿、ローテンブルクでは旧市街、フランクフルトではレーマー広場と特徴的な場
所を尋ねた。最後のパリではヴェルサイユ宮殿と庭園、サヴォア邸、ルイ・カレ邸などを団体研修で、
エクスカーションとしてモン・サン・ミシェルとその湾を見学し、自由行動ではルーブル美術館など
のほか新たな開発の動きなどをとらえて見学することができた。
移動は専用バスで動くことが多かったが、TGV(フランクフルト-パリ間・4時間)、航空機(ウ
ィーン-ドブロブニク間・1時間 30 分)、フェリー(ドブロブニク-バーリ間・7時間 30 分)と移動
方法はフル活用した気がする。当初南欧に入った時には 35 度以上の気温と晴天の空ですぐに日焼けし、
ローテンブルクあたりでは朝起きると 15 度程度の肌寒い状況と、気候の変化にも若干悩まされたが、
参加者は皆体調も壊さずに研修を全うできたことはありがたかった。
今回も驚きや発見がたくさんあった。時間はいくらあっても足りない感じで、見るべきモノやコト
が多かった。イタリアを縦断して分かったのは「この国はひとつではない」ということ。19 世紀半ば
まで統一されず、現在でも 20 州がそれぞれの歴史的経緯から独自の文化を持ち、拠点となる大都市を
擁している。サッカーの地元チーム愛はこのような背景があったのかと感心した。
全てを書ききれないが、最後に研修期間中いやな顔をせずに同行してくれた山田雅一先生に感謝す
るとともに、第 47 回学生海外研修旅行の行程に協力いただいた、訪問先でお世話になったガイドやド
ライバーの皆さんに感謝し、あわせてJTB添乗員の清水さんにも改めて御礼を申し上げたい。
1
「第 47 回海外研修旅行」を終えて
准教授
山田雅一
海外研修旅行からの帰国後,
「シリアなどからの難民がドイツに押し寄せている」とのニュースが流
れた.ドイツ周辺各国の対応は様々で,我々が訪問したクロアチアの対応でヨーロッパは混乱してい
るようである.日本から遠いヨーロッパのことで今回の研修旅行という機会がなかったならば,恐ら
くそれほど気に留めなかったであろうことが,今ではヨーロッパを身近に感じてしまったことで不思
議と困惑させられる出来事であった.さて,今回参加した学生の皆さんは,研修に意欲的に取り組み,
恐らく毎日が感動の連続であり,充実した研修を体験できたのではないかと思う.人はどうしても齢
を重ねてくると,様々な経験を積み重ねるせいかめっきりと感動することも減ってくるものである.
例に漏れず私もその一人であったが,今回の研修旅行は別格であった.B コースは,キーワードであ
る「世界遺産」を掲げて,ヨーロッパ 5 カ国 17 都市を,ウィーンを起点に南イタリアを経由してド
イツへ,そして最終のパリまでの 3 週間をとにかく駆け巡った.
訪問した各国の世界遺産・建築はもちろんのこと,ヨーロッパの風景も風光明媚で強烈に脳裏に焼
き付いている.ここでは,特に印象に残った世界遺産・建築と風景を列挙することとする.アドリア
海の青い海と青い空のドブロブニク旧市街,アルベロベッロの白い壁とトゥルリの街並み,にわか雨
に見舞われたマテーラの洞窟住居,ネルトリンゲンの巨大クレーターの上に築かれた城壁に囲まれた
街,シェンブルン宮殿とヴェルサイユ宮殿の庭園,ヴェスヴィオ火山を背にしたポンペイ遺跡,夕暮
れのローテンブルグ旧市街,対照的なサヴォア邸とルイ・カレ邸,大平原の中に突如として現れるモ
ン・サン・ミシェルなどが鮮明に蘇る.車窓からのヨーロッパの風景としては,ヘイロールが点々と
転がっている大草原,広大なひまわり畑やオリーブ畑,緑鮮やかな牧場,岩肌を露出した急峻な山々,
雲一つない青い空と糸杉のコントラスト,笠松と巨大な松ぼっくりなどが記憶に残った.そして,建
築以外の構造物では,送電鉄塔と水道橋,現代のアーチ橋や斜張橋も美しかった.帰国して 1 週間後
に,北海道の札幌で学会があった.地盤基礎研究室の大学院生と共に札幌-旭川-富良野-札幌の約
300km の旅程をドライブで楽しんだのだが,残念ながら北海道ではヨーロッパの景観以上のものを堪
能することができず,むしろヨーロッパの情景が思い浮かぶほどであった.
今回特徴的であったことは,車窓からは以前と同じように「風車」
(風力発電)を見かけたが,特に
日差しが強い南イタリアでは傾斜地を利用した「太陽光パネル」
(太陽光発電)が多く見られたことで
ある.アルベロベッロでは,建築だけでなく岩石を利用した擁壁,側溝などの土木工事も見られた.
また,各地で見られた「ランドアバウト」
(信号がない交差点)は,改めて環境に優しい交通システム
であると思った.
その他個人的なトピックスとしては,
「青の洞窟」への入場は,2009 年に続き 2 度目のチャレンジ
であったが,今回も残念ながら入場できなかった.しかし,サンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教
会の修道院では,ついにレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を観賞できたことと,
「ピサの斜
塔」にようやく登れたことが挙げられる.
「ピサの斜塔」は,傾斜しているがゆえに世界的に有名にな
った建築であるが,その傾斜は 2009 年の訪問時(修復工事中で外観のみを見学)に比べて改善(斜
塔の傾きの角度を 0.5°戻す)されているはずなのだけれども目視では全く分からなかった.裏を返す
と,傾斜を維持したまま恒久的に保存しようという修復工事は大成功であったということなのだろう.
最後に,今回のコースを念入りに企画された宇於﨑勝也先生と,どんなときでも冷静かつ的確に対
応していただき,特に学生に時間外まで対応して下さった添乗員の清水智香子さんならび JTB の関係
各位に感謝を申し上げる次第である.
2
海外研修Bコース 感想
3060 尾辻孝典
海外研修では、建築や都市を実際に肌で感じることができる大変貴重な場です。後期の授業や今後
の課題のみならず、将来にも影響をもたらしてくれるでしょう。しかし、建築学科としての経験だけ
ではありません。現地ガイドの方や先生、また添乗員の方といったその道のエキスパートが直接リア
ルタイムな情報や知識を与えてくださる特別な環境にあります。更には同じ建築学科に在籍する仲間
と共にプランを決めたり、レストランで読めないメニューの注文をしたり、また、美味しいワインや
ビールを飲んで語り合うこともできます。今後の人生でこのような経験をすることはまず無いと断言
していいでしょう。
特に僕はこの旅行で得たこととして、出会いの楽しさ、重要さを挙げます。これは海外に限らず日
常的にあることですが、日本で出会う人と外国で出会う人とでは大きく異なります。話す言葉も違え
ば文化も違う。少しコミュニケーションをとるだけでも海外経験が少ない私たちには大きな刺激にな
るはずです。
イタリアではレストランに入ると日本語のメニュー、片言で日本語の挨拶、さらには日本が好きだ
から日本語を教えてほしいと行ってくる店員もいました。食べている最中にはどのレストラン必ずと
言っていいほど「美味しいかい?」と尋ねてきます。日本には間違いなくこのような文化はなく、イ
タリアならではの出来事だと思います。日本人観光客が多いということは要因の一つとしてあると思
いますが、その場での日本人のふるまい、態度等が外国の方々に受け入れられていることを感じ、改
めて日本人であることを誇りに思うとともに、ここは外国であり、ここでのふるまいが日本へのイメ
ージにつながることを実感しました。
クロアチアからイタリアに入り、バーリのホテルでベルギー人の学生と出会いました。彼女はベル
ギーの大学でインテリアを専攻していて、家族とお母さんの友達と、イタリアに住むお父さんに会い
に来た途中だったそうです。もちろん英語での会話ですが、聞き取れても言いたいことが最低限でし
か伝わらず、日本人は英語が不得意であるということを露呈してしまったようにも思えますが、彼女
はそんなことを気にすることなくあっという間に 1 時間以上も話してくれていました。日常的な会話
をしていただけですが、1 対 1 で同年代の外国人と英語で話す機会はなかったので、勉強の不十分さ
を感じ、世界にも夢を追って努力している学生がたくさんいることに気づかされ、負けてられないと
闘志に火をつけられた気分でした。
一番身近に同行してくださっていた添乗員の方には感謝してもしきれません。旅行 1 泊目のホテル
で財布を無くした時も冷静な判断で促してくださり、無事財布を見つけることができたこと。旅の終
始、学生一人一人に十分な気配りをしてくださったこと。仕事の範疇を越えるような配慮までしてく
ださり、何も問題なく研修を終えることができました。真にやりがいを持って自分が好きな仕事をで
きることが本当に素晴らしいことだと気づかせていただき、自分もそうなりたいと心から思いました。
ありがとうございます。
海外研修ではここには書ききれない出来事や経験をしましたが、なにを取っても自分にプラスなる
ことでした。研修が終わった今、新たにできた仲間と遊び、コミュニケーションをとることもありま
す。財布の代わりに持ってきた下着の半数をホテルに忘れたこと。ベルギーの彼女に Facebook を聞き
そびれたこと。そんなことがどうでもよくなるくらい旅行中はとても楽しく、充実した毎日を送るこ
とができました。研修に賛同してくれた両親を始め、良いコース選定をしてくださった先生方、充実
した日々を支えてくれた添乗員の方や仲間、全ての方に感謝します。
3
世界遺産を見て
3074 加藤舜也
私は海外研修 B コースに参加してヨーロッパに行き、様々なものを見てきた。オーストリアから始
まり、クロアチア、イタリア、ドイツ、フランスへと 5 ヶ国を巡り、各国の世界遺産や有名な建築物
を見てきた。また、移動も多かったため、少々疲れる長旅ではあったが、この 3 週間という期間で私
は海外の有名建築物や世界遺産に登録されている町などを直に見てとても勉強になった。写真や画像
で見るよりも実際にその建物や町並みを見てみると、写真ではわかりづらい部分、疑問に思う部分な
ど全てがはっきりと分かるのでとても良い経験になった。オーストリアではシェーブルン宮殿、クロ
アチアでは建物全ての屋根がオレンジ色でアドリア海に面している旧市街地、イタリアではカプリ島、
白い円錐状の屋根になっているトゥルッリ、バチカン市国、ピサの斜塔、ベネチア、ドイツでは城壁
に囲まれたネルトリンゲン、フランスではモンサンミッシェルなど、他にもいろいろ回ったがどれも
素晴らしいものであった。
中でも特に気に入った世界遺産はピサの斜塔とカプリ島である。ピサの斜塔は写真や画像でしか見
たことがなく、実際にどのくらい傾いているのだろうか、倒れたりはしないのだろうかという疑問が
あったが、実際に見て、現地のツアーガイドさんに説明を聞くことで、あと 300 年は倒れないことや
攪乱による地盤沈下が原因で傾いているなど様々なことが分かった。また、実際に上ってみると中は
螺旋階段で踏面が少し傾いていた。他にも頂上で滑りやすい球状ものを置いて実験などしてみたが、
転がったので、やはり頂上床も傾いているのだと分かった。
ピサの斜塔
カプリ島の街並み
カプリ島ではナポリの港から高速艇を使って移動し、素晴らしい街並みを見て回ってきた。生憎、
雨天の影響で青の洞窟に入ることはできなかったが、それでも十分に世界遺産を見て、いろいろ知る
ことができた。
とにかく長い旅ではあったが、とても充実した研修旅行だった。
4
短かった3週間
1 カ国目
3116 五味 晃大
オーストリア
・ウィーン
市場の雰囲気が良く近代建築から歴史ある建築まで幅広く見
ることができた。落書き用の壁があることに驚いた。
2 カ国目
クロアチア
・ドブロプニク
魔女の宅急便や紅の豚の舞台となった、綺麗なオレンジ色
の特徴的な屋根と街並み。美しい。海鮮ものが本当に美味しかった。ミンチェタ要塞は重々しく絵に
描いたような要塞だった。
3 カ国目
イタリア
・アルベロベッロ
トゥルッリは石を積んだ可愛いとんがり屋根の建物で、屋
根が高く、壁の色も白を基調としているので明るい家となっている。
・カプリ島
あいにくの天気で目玉の青の洞窟には入れなかったが、海と街並みが本当に綺麗だっ
た。とある店で日本語の達者な店員さんに言いくるめられ島名物 CAPRI WATCH を買ってしまった。
・ポンペイ
可愛らしい名前とは裏腹にごつい遺跡そして「禁じられたポンペイ」
遺跡には窯や
台所、水道、道は車道と歩道の高さを変え、光る石で夜も歩きやすく、水はけの悪いところならでは
の大雨対策もされていた。
・ローマ
街のいたるところに遺跡があり、地下駅構内のマックに当たり前のように遺跡があったこ
とに衝撃を受けた。ローマは本当に見るものが多かった。
4 カ国目
バチカン市国
サンピエトロ大聖堂は世界最大の教会なのに装飾が細かく、1 日いても飽き
なさそうだった。サンピエトロ広場はある場所から見ると柱が重なって見えるという計算されたもの
であることに驚いた。
・フィレンツェ
ずっと行ってみたかったピサの斜塔は、思っていたよりも傾いていた。中に入ると
気持ち悪くなりそうで、建っているのが不思議なくらいだった。
・ベネチア
水の都と言われているベネチアは予想よりかなり海が近くて驚いた。運河が街のいたる
ところでつながっていて、車より船が発達しているため、玄関が運河向きについている建物が有り独
特の雰囲気を持った綺麗な街だった。
・ミラノ
スフォルツェスコ城周辺は昼にはたくさんの人が集まり躍ったりお弁当を食べたり地元の
人の憩いの場のようになっていた。ドゥオーモはたくさんのステンドグラスが美しく、今回見た大聖
堂の中で一番装飾が派手だったように感じた。またなんといっても有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの
「最後の晩餐」空間で書かれた絵で、写真で見たものとは別物のように思えた。是非見て欲しい。
5 カ国目
ドイツ
・ローテンブルク
建物は様々な色の壁が有り、屋根の色がオレンジに統一され
ていて鮮やかで綺麗だった。またなんといっても「進撃の巨人」のモデルとなった街を囲む城壁は、
思ったより低かったが、50m が異常なだけだと気がついた。
6 カ国目
フランス
・パリ
見所が多すぎて回りきれなかったが、見に行ったものすべてが良かっ
た。ベルサイユ宮殿はでかすぎて半分も回れなかった。金色の装飾に負けない建物だった。エッフェ
ル塔は夜のシャンパンライトアップが綺麗だった。凱旋門はシャンゼリゼ通りのどこにいても見える
位大きく、威厳を感じた。モンサンミッシェルは島全体が遺跡のようなもので、命をかけてでも行き
たいという昔の人たちの考えが少しだけわかった気がする。
充実しすぎてこの紙に写真を入れるスペースがなくなってしまったが、本当にすべてが目新しくて
楽しかった。3 週間は長いと思っていたが、本当に行ってよかったと思う。
5
海外研修旅行を終えて
3146 菅野義久
今回の海外研修を終えて私は、とても貴重な経験をしたなと思いました。ましてや、約 20 日間とい
うとても長い旅行、そして 5 ヵ国も周るのは最初で最後の経験だと思います。いろいろな建築物を見て
学んだこともそうなのですが、その国の文化や人々と触れ合えたことがとてもうれしかったです。
イタリアのアルベロベッロという町にある建築物にトゥ
ルッリというかわいい住居があります。白い壁に円錐状の石
積み屋根を載せたふしぎな景色が広がっていたのが印象に
残っています。大規模なものだと 2 階建てのものもあり、二
階の床と階段は木で作られていました。
イタリアにあるピサの斜塔は、高さは地上 55.86m、階段は
296 段ある建築物です。最初私はピサの斜塔だけが傾いている
と思っていましたが、実際は周りにある建築物も若干傾いてい
ました。中に入り階段で上ったのですが傾いていて気持ち悪い
感覚になりました。そういう経験は写真ではわからないことな
ので、行ってみて良かったと思います。
ドイツのミュンヘンにある世界で一番有名らしいビア
ホールに行きました。そこのお店では白いソーセージが有名
なのでそれを食べたのですが、とてもおいしかったです。ド
イツのお店のビールの種類はたくさんあって面白かったで
す。友達と違うビールを頼んで飲み比べてみるものいいと思
いました。
最後になりますが海外旅行で面白く感じたのが、日本にはないチップという文化です。ホテルを出る
ときや、お店の食事の後などにお礼の気持ちで少しばかり多く払う文化は面白いと思いました。余談で
すが、スーパーで水を買ったと思ったら炭酸水だったりしたことなどもいい思い出です。
6
海外研修旅行Bコース感想
3158 田井孝典
今回の約 3 週間の海外研修は、私にとって海外の建築物、都市の魅力を感じるとともに、日本の素晴
らしさも再確認できたものとなりました。
遺跡、教会、大聖堂など、世界遺産を巡るといったコンセプトの旅行であったため、その都市で起こ
ったことの歴史を感じさせられる建物を多く見てきました。人々が何を思ってどのような経緯でこの建
物を建てたのか。その時代その場所には、資源の豊富な材料や天候の違いにおける特色など数多くの要
因があって、必要によって建物のかたちが変化していきました。数多くの歴史を現地のガイドさんから
うかがい、ただ人が住むため、利用するためだけではない、あらゆる象徴であった「建造物」という存
在をこの目この肌で確認し感じ取れたことは日本にいるうちにはできない大きな財産となりました。
また一転、ジャンヌーベル設計のカルティエ財団、ザハハディド設計の国立 21 世紀美術館、レンゾ
ピアノ設計のポンピドゥーセンターなど、多くの近現代建築も見てきました。これらは目から見た刺激
が強く、衝撃的なデザインでそれぞれがその都市において異彩を放っていました。本などで見るだけで
は出来ない空間体験は、これまた貴重な時間を過ごすことができ、感動しました。
海外(ヨーロッパ)で生活して思った日本とのギャップは多くあり、海外では水を購入して飲むのが
当たり前、コンビニなどの 24 時間営業はなく店も早く閉まってしまうため夜の買い出しが困難、食事
はおいしいがレパートリーが少ない、トイレの設備が不十分などなど日本と比べて不便に感じたことは
他にももっとありますが、特にトイレにおいては日本の設備環境の進み具合は素晴らしいものであると
思いました。設備環境は建築学科だって携わっているので他人事でないように思います。
お金と時間はかかりましたが、良き友もでき、その価値以上の経験が出来たので、今回この海外研修
旅行に参加できて良かったです。
7
海外研修旅行の感想
3159 鷹巣飛鳥
海外研修に参加させて頂き、僕が得る事が出来た一番の事は人間関係だと思います。今まで関わること
の無かった他の学生や、先生方、ガイドをして旅行のサポートをして下さった清水さんやその他の現地
スタッフ・ガイドさん、運転手さんなど多くの人との関わりを通して人間的に成長出来たと思います。
私は今回参加した学生のほとんどが顔も知らない人や少し話したことがある程度の人が多く、その為当
日までかなり不安でしたが、終盤に近付くにつれ、色々な人と話せるようになり、現地の人とも積極的
に交流出来るようになったと思います。
旅行では自由行動が一番印象に残っていて、今まで一緒に活動しなかった人とミラノ万博に行ったり、
電車で財布をすられそうになったり、道に迷って現地の人に道を教えてもらったりと自由行動でのハプ
ニングが海外に来たと強く感じるきっかけになりました。
団体行動で見た教会もとても印象に残っていて、またヨーロッパに行って見に行きたいなと思っていま
す。
このような旅行を企画して下さった宇於崎先生、山田先生、JTB の清水さんや他のサポートをしてくれ
た皆様に感謝しています
8
海外研修を終えて 3190 中嶋一仁 今回の海外研修は私にとって初めてのヨーロッパでした。これまで、インドやタイ、中国、シンガ
ポールなどのアジアの国々を数多く旅してきましたが、やはりヨーロッパの国々はアジアの国々と比
較しても建築的にも文化的にも魅力のある街ばかりでした。音楽の都ウィーンから始まり、旧市街が
とても美しかった要塞都市ドブロブニク、永遠の都ローマ、どこか日本と似たところがあったドイツ、
そして街そのものが美しく計画されていたパリ、計5カ国 19 都市とても充実した 3 週間でした。私は
この中でもパリが最も印象に残った都市でした。世界中の人が訪れるルーブル美術館、多くの人が佇
んでいるコンコルド広場、カフェやブランド店が立ち並ぶシャンゼリゼ大通り、凱旋門、これらが一
本の道で繋がっており、歩くことがこんなにも楽しいと思ったのは初めてでした。私がこの道を実際
に歩いたのはちょうど夕暮れ時で、凱旋門の奥にあるオフィスのビル郡と凱旋門が重なって見えた景
色は圧巻でした。パリは 2014 年森記念財団が発表した世界都市ランキングで 3 位の都市であり、東京
の 4 位より上位で、他の世界の都市と比較しても経済、居住、開発、研究、環境、文化、交流、交通
などのすべての項目で優れています。このパリでの滞在はパリの都市づくりに日本も見習うことがあ
るのではないか、そう思えた時間でした。また、今回の海外研修で自分の中で変わったこともありま
した。それは衣、食、住に関してとても敏感になったことです。研修期間中、私は暇になるとガイド
ブックで美味しい料理が食べられるお店を探したり、わからなかったブランドのお店をインターネッ
トで調べたりするなどして楽しんでいました。それを3週間もやっているとそのほとんどが衣、食、
住に深く関係していることに気づきました。特に今まであまり触れてこなかった衣と食に関しては勉
強させられることばかりでした。衣、食、住を深く知ろうとすることがこんなにも楽しく、生活を豊
かにしてくれること気付けて本当によかったです。最後になりますが、この貴重な体験をさせてくれ
た両親、お世話してくださった先生と添乗員の清水さんには本当に感謝しています。ありがとうござ
いました。 9
遺産と街をめぐる
3194 仲辻真理
今回の海外研修では、オーストリアのウィーンからスタートしてクロアチア、イタリア、ドイツ、フ
ランスと5カ国を回りました。世界遺産をめぐるということで、ある建築物を見て回るというよりは世
界遺産となっている都市やまち全体を体感するというものが多く、見たことのない景色にすべてが新鮮
で、衝撃や感動の毎日でした。
魔女の多急便の街としても知られるクロアチア
のドブロブニクでは、すべての屋根の色が統一さ
れたオレンジ色で、高台からの景色に感動させら
れました。また、城壁に囲まれた旧市街地の中の
街並みは物語の世界に入り込んだようでとても素
敵でした。
今回最も長い期間滞在したイタリアでは、はじ
めに訪れたアルベロベッロとポンペイが印象的で
した。アルベロベッロは白壁に石灰岩を積み重ね
てつくられたトゥルーリという建物が立ち並び、
石の屋根の上には魔除けを表す可愛いマークも見
旧市街地城壁の上からの眺め
ることができました。同じサイズ、かたちのもの
がいくつか連結して、内部空間がつくられている
ことが特徴的で、建物の内部は見た目よりも広く
感じられました。ポンペイの遺跡では、当時の様
子が様々な場所で感じられ、石畳では馬車が通っ
ていた跡がくぼんでいたり、実際にあったお店の
看板やパン屋さんの釜戸の跡も残っていて、その
時代の生活が感じられました。また道路は歩道と
車道が完全に分離され、所々に横断する為の石が
おかれて、横断歩道の原型を見ることができまし
た。
研修旅行を通して多くの教会や大聖堂、宮殿を
訪れたが、日本では考えられない大きなスケール
アルベロベッロのトゥルーリ
のものが何百年も前に建てられたこと、建築家、
画家、彫刻家などたくさんの芸術家の技術が集ま
ってひとつの建築がつくられていることを実感し、ひとつひとつの空間に足を踏み入れるたびに細かい
部分までこだわられた彫刻や天井の絵に感動し、素晴らしいものを自分の目で見ることができて本当に
よかったです。また勉強し直してからいつかもう一度訪れたいです。
10
ヨーロッパ海外研修を終えて
3198
中村
歩香
オーストリア、クロアチア、イタリア、ドイツ、フランスの5カ国を訪れた私たち B コースは世界
遺産の街や遺跡、大聖堂や宮殿などを中心に見て学びました。どの国もそれぞれの都市が異なった特
徴を持っており、景色や雰囲気が変わっていくのも感じられました。
最初に訪れた、オーストリアのウィーンではシェーンブルン宮殿を見学しました。建物の裏手には
広大な庭園が広がっており、その時代の遺族の暮らしが伺えました。その後ウィーンの街を歩いて建
築を巡りました。カールスプラッツ旧駅舎やロースハウスなど建築史で学んだ建築を実際に見ること
ができました。団体研修中は、大聖堂や宮殿を見ることが多かったので自由研修では、オーストリア
近代美術館など現代建築を中心に見て回りました。
次に訪れたクロアチアのドブロヴニクでは、旧市街の街並みを見て回りました。私はこの研修に来
る前まで、なぜクロアチアがコースに入っているのか疑問に思っていました。しかし旧市街の統一さ
れた街並みを見て、このような景色は他にないと思いました。
イタリアでは、この研修の半分を過ごしました。イタリア最初の日はアルベロベッロとマテーラの
街並みを見て回りました。どちらも世界遺産になっており、地域によって住居の材料や形が変わるの
だと思いました。また、カプリ島に渡り青の洞窟を見学する予定だったが波が高く中止になってしま
い、カプリ島内を散策しました。その日の午後には、ポンペイの遺跡の見学をしました。ベスビオ山
の大噴火で発生した火砕流によりポンペイ市の住人は一瞬で生き埋めにされたといいます。その後、
発掘された当時の建造物や壁画などから当時の暮らしを学ぶことができました。
ローマでは、バチカン博物館やサン・ピエトロ大聖堂、コロッセオなどに行きました。ローマの街
には広場が多く点在しており、人々が憩う場として使われていました。ミラノでは、超高層の集合住
宅やオフィスビルなども見て回りました。数多くの都市を巡ったイタリアでは、それぞれの都市で大
聖堂や教会を多く見てきました。それぞれ、外観のデザインや内部のステンドグラスに特徴を持って
いました。
ドイツでは、教会や城、現代建築、街並みなどが都市によって大きく異なりました。中
でもローテンブルクは以前から気になっていた街だったので今回訪れることができて良かったです。
ネルトリンゲンやローテンブルクは街が全体的に統一されていました。
最後の国フランスでは、ヴェルサイユ宮殿、サヴォア邸などを訪れました。写真では何回も見たこ
とのあるサヴォア邸を実際に見ることができとても良かったです。実際に見ると、色の配色などに驚
きました。改めて建築を勉強する上で本物を見に行くことの大切さを実感しました。
アルベロベッロ
マテーラ
11
海外研修を終えて
3200 中村
直
私は、今回の海外研修でヨーロッパに初めて行きました。ヨーロッパの建物は日本とは違う様式の建
築物であるということは認識上あったのですが、実際に見ることで一つの建物の大きさや様式、雰囲気
を知ることができ、感動しました。世界遺産をこれだけ一気に見学できて、一生の思い出になりました。
オーストリアはシェーンブルーン宮殿を見て、庭園の大きさに驚きました。広大な敷地で王の偉大さ
を実感しました。また、馬車と車と人の通り道にあまり区別がなく、日本との違いを感じることができ
ました。クロアチアは法律上オレンジの屋根が決められていることでクロアチアの特徴が出ていて、と
ても明るい国に感じられました。魔女の宅急便のモデルになっていることからも世界中に知れ渡るべき
国であると思います。イタリアでのマテーラの旧市街地では屋根の上が道になっているという世界遺産
を見て、とてもおもしろいと思いました。日本の建築にはあまりないと思うので、このような発想を今
後生かせたらいいなと思います。また、アルベロベッロのトゥルッリは研修前から楽しみにしていたひ
とつで、見た目だけでなく住宅として夏は涼しく、冬は暖かいという機能を、手に入りやすい石灰で作
り上げるという昔の人の知恵を知ることができました。イタリアでは青の洞窟が見られなかったことは
残念ですが、他に様々な建築物を見ることができ、とても良い経験を得ることができました。ドイツで
はローテンブルクの町の可愛らしさに感動しました。日本にも瓦屋根という昔からの建築があるのと同
様、壁の色彩や建物の花壇による装飾などローテンブルクならではの文化に触れることができたと思い
ます。フランスでは大学1年生の時から教授から見せていただいていたサヴォア邸を見ることができま
した。内観も見学することができ良い経験になりました。
どの国も地域によって色が違うということを感じ、建築物の造りの違いも学ぶことができました。こ
の海外研修に参加して良かったと思っています。本当にありがとうございました。
12
3202
海外研修感想
長塚咲乃
08/05~08/25 までの海外研修について、特に印象に残っている国を述べていきます。(訪れた国順)
○ウィーン(オーストリア)
○ドブロブニク(クロアチア)
:団体研修中
ウィーン:シュテファン大聖堂はその外
装の美しさはもちろん、エレベータボー
イさんに驚かされた事が印象に。1 年に
2 度行われている Film Festival では映
像を見つつリボンパスタとケパブを。
ドブロブニク:オレンジ屋根が法で決ま
っていて、町の人もこの色が好きとお聞
きした。ここでは美味しい海産物を。
○フィレンツェ(イタリア)
:自由研修中
フィレンツェ:花の大聖堂(ドゥオーモ)が
可愛く落ち着いた色合いで、自分の目で見
るとさらに細かく綺麗で感動。隣の鐘の塔
に入る為並んでいる時に不意に現れたダン
サーさん達のキレの良さにも感動。この日
は一人行動だったので 1ℓのペットボトル
水を抱えて歩き、ドリンク屋さんにジュー
スもサービスで頂き飲んでばかり。でも夕
方近くになると雨模様になったので近くの
スーパーで周りの方と雨宿りしました。
○パリ(フランス)
:自由研修中
パリ:フィレンツェに引き続きこちらも
一人行動。ホテル周りの有名箇所は歩い
て制覇できた。朝から雨模様だったので
着こんで移動。地図を広げて自分の通っ
た道を赤くしながら歩いていたからか、
優しい方々にお声をかけて頂いて各名
所まで案内して頂けた。その中で、個人
的にはオランジュリーの睡蓮がとんで
(オルセー駅)
もなく感じた。絵に合わせて建物ができ
るとは何事かと。素晴らしく綺麗な曲線でした。
13
(オランジュリー美術館)
一生の宝物になった海外研修
3212 長谷川
優花
21 日間の海外研修で私は沢山のものを得ることが出来ました。街中に流れる愉快な音楽、明るく陽
気な人柄、そしてテレビや本で見ていた美しい街並み、一歩外に踏み出すだけで見るもの聞くもの全
てが新しく毎日が新鮮でした。また引率して頂いた先生方、添乗員さんや B コースのメンバーと一緒
にまわれたからこそ充実した日々を送れたのだと思います。
中でも私が 1 番印象に残っているのは、クロアチアの最南部、アドリア海沿岸にある城塞都市「ド
ブロブニク」です。赤い屋根が続く旧市街は、ジブリ映画”魔女の宅急便”や”紅の豚”の舞台にも
なったと言われています。別名”アドリア海の真珠”とも言われており、透き通るような青い空と深
い青の海に白壁とオレンジの瓦が輝く街並は、中世へタイムスリップしたかのような感覚になります。
街中には、16 世紀に建てられたスポンザ宮殿やドミニコ会修道院、レクター宮殿など魅力的な歴史建
造物で溢れています。そのような美しい街並みとは裏腹に、歴史に目を向けてみると 1995 年まで戦争
を行っていたことがわかりました。その象徴として長さ約2キロメートル、高さ25メートルの大き
な城壁が残されています。城壁の建設が始まったのは 8 世紀頃で現在の姿になったのは 15~16 世紀の
大工事の後ですが、城壁にはミンチェタ要塞や聖イヴァン要塞などのいくつかの要塞や見張り塔が築
かれており、何世紀にも渡りドブロブニクの町を守り続けてきたことがわかります。そのような実際
にこれまでの歴史が目で見て伺えることで、戦争への恐怖やその街の歴史の深さを感じ取ることがで
きたのが一番印象に残っています。ドブロブニクは1日かけてまわることが出来たので、グラスボー
トに乗ったり、魚介料理のレストランで食事をしたり、また市場やお店をゆっくり見たりと、現地の
方とコミュニケーションをとる機会もあり、非常に有意義な時間を過ごすことができました。
海外研修を終え、今思うことは本当に行くことができよかったなと思います。長い期間日本を離れ、
言語や食事などが全く違う中、大丈夫なのかと不安に思っていましたが、現地の方と楽しい会話した
り、違う文化に触れたり、美しい街並みや建築を見て学ぶことができとても充実した毎日でした。ま
た一度に沢山の国を回ることが出来たので、その国々を比較することができました。文化や歴史によ
って国民性が全然違ったり、そのようなことが感じられるのもこの海外研修ならではだと思います。
このような経験をさせてくれた、先生方、添乗員さん、家族に感謝の気持ちでいっぱいです。
城壁から見たドブロブニクの町並みと大砲
14
いろいろな感情がこみ上げる素敵な21日間
3224 平方李果
今回の海外研修旅行では都市や世界遺産を巡るため、とにかく都市を歩き回りました。どの都市
も特徴的で足を踏み入れると、おとぎ話の絵本の中に飛び込んだかのように感じました。本や写真、
図面で見てきたものを目の前にして驚いて、写真では伝わらないその空間を体験することで感動をし
て、様々な文化に触れて、毎日いろいろな感情があふれでてきました。
正直、都市に興味がなかったのですが、都市を巡りながら歴史や都市計画を学んでいくことは刺激
的で建築に対する見方も変わり、ヨーロッパ各国の様々な特徴を発見することができました。
例えば、クロアチアのドブロプニクは、アドリア海の真珠と言われる赤い屋根が特徴的なとても美
しい都市だけれどもその背景には、自分のまちを自らの手で守るといった強い城壁で囲まれた自由都
市国家であることや、イタリア・アルベロベッロのトゥルッリといわれる何千年も前から保持され続
けている石灰石でできた伝統家屋群などが印象的でした。
同じ国でも地方によって都市の雰囲気や特徴が異なっていて、ひとつひとつが別の国のようでした。
このように、人々の努力によって保存されている街並を歩くことによって、建物のデザインだけでな
く人々の伝統的な暮らしや生活空間について考えていきたいと思いました。
都市の他にも、ステンドグラスから差し込む光が輝く教会建築、天井や壁一面に描かれる歴史を物
語る宮殿、時が止まった都市を物語るポンペイ遺跡、ガラス一面の高層ビルといった近代建築などを
巡り、世界遺産というだけあってどれも規模が壮大でした。
また、各国の名物料理や、毎日おいしいジェラートを食べて、食文化についても堪能しました。様々
な貴重な体験を通して建築に対する見方や考え方、価値観を変えることができたのではないかと思い
ます。このような素敵な 21 日間を過ごせたことは、私にとって一生の宝物。両親、先生、添乗員さん、
B コースのみんなに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
(左上:アルベロベッロ 右上:ドブロプニク 左下:ネルトリンゲン 右下:ヴェネチア)
15
三週間の海外研修旅行
3284 吉野航平
今回のヨーロッパ研修旅行は私にとって初めての海外旅行でした。初めての海外で三週間という長
い期間、しかも 5 ヵ国を巡るという多忙なスケジュールは、はじめは不安しかありませんでしたが、
親しくしてくださった添乗員や先生、友達のおかげで不安はすぐになくなりました。普段あまり馴染
みのない友人とのふれあいや、異国人とのコミュニケーションなど日頃ではないような経験ができと
ても良い思い出となりました。
まず海外に行って思ったことは、日本のありがたみです。普段日本に住んでいて当たり前のように
あると思っていた(使っていた)ものが海外ではないのに気が付くととても不便に感じてしまいます。
例えば浴室です。日本は浴槽と体を洗う場所は別々で脱衣所もちゃんとありますが、海外はそうでは
なく、トイレと浴槽が一緒にあり、体を洗う場所がなく浴槽で済ますみたいです。他にも、洗濯機が
なかったり、箸、ウォシュレット、ドレッシングなどは一切なく、また公衆トイレなんかは少ないう
えにほぼ有料です。しかし良い点も多くあり、クロアチアでは海鮮、イタリアではパスタ、ピザ、ド
イツではビール、ソーセージ、フランスではワイン、チョコレートといった本場の料理はどこも絶品
で、とても食べる価値があります。
建築においても気づいたことがたくさんありました。まずヨーロッパの町を見ていて感じたのは都
市計画がきちんとなされているといった点です。ヨーロッパでは公園が至る所にあり、その公園でこ
どもがはしゃぎまわっていたり、老人が犬とくつろいでいるような光景が多くみられました。東京と
比べるとあまりごちゃごちゃしていなく、道の広さにもゆとりがあり、自然をうまく使った町づくり
のように思えました。またヨーロッパでは古い建築と新建築との共存をうまく図っているなと思いま
した。古い町並みをなるべく壊さずに残してある旧市街、新しい街の開発がすすめられている新市街
が一つの町に存在し、また共存しあっているところにとてもひかれました。
最後に、今回の研修旅行のように短期間でこれほど効率よく建築をみることは恐らくないことだと
思うので、この貴重な経験を何かに生かしていければなと思います。また、この研修旅行では建築以
外にも様々な国の文化、習慣、食べ物、言葉、地理などと他にもたくさん学ぶことができとても満足
です。海外研修に行かせてくださった両親にはとても感謝しています。ありがとうございました。
16