経済学科

経済学科
教 員 名
江頭 進 <Susumu Egashira>
1. 研究主題
平成23年度はソーステイン・ヴェブレンの議論を中心にして、現代資本主義の特徴と問題を採り上げる。同時にその背景
にある進化論などの研究も行う予定である。また、これと平行して、小樽の観光を対象として、観光客の動向とそれに合わ
せたビジネス戦略の研究も行う。同時にグループワークやプレゼンテーション、および大学内外のゼミと合同研究会やディベ
ートなどを企画している。
2. 指導要領
通常の3年生のゼミ(木曜日)は二部構成となる。第1部(午後2時半から午後5時まで)はヴェブレンのテキストの輪読を行
う。第2部(午後5時から午後7時まで)は、グループ研究や合同ゼミとの準備に当てられる。
教 員 名
佐野 博之 <Hiroyuki Sano>
1. 研究主題
公共経済学。経済政策全般。
当ゼミでは、公共部門の経済活動に関する問題をミクロ経済学の組みの中で考え、分析していくことを、最終目標としま
す。市場経済がもたらす環境問題や所得格差の問題から大きな政府が招く財政赤字の問題といった21世紀の日本や
世界が抱える問題も公共経済学の研究対象です。また、大震災後の日本にとって最重要課題の一つである電力供給の
問題も、公共経済学が以前から取り組んできた研究対象です。
2. 指導要領
初年度の前半は、公共経済学の文献を輪読します。その後は、いくつか関心のあるテーマを見つけ、それらに関してグルー
プごとに研究します。さらに、それらのテーマに関して討論会を行います。こうして、各自が関心を持ったテーマを深く掘り下げ
て研究し、4年次での卒業論文につなげていく予定です。公共経済学に対する理解を深めることはもちろんのこと、説得
力のあるプレゼンテーションと積極的なディスカッションの能力を身につけることも目標の一つです。ちなみに、過去に提出さ
れた卒論のテーマは、環境問題や教育問題から年金・医療問題、さらにはスポーツへの公的な関わりに至るまで様々で
す。
教 員 名
柴山 千里 <Chisato Shibayama>
1. 研究主題
2001 年から 10 年を経た世界貿易機関(WTO)の多角的貿易交渉ドーハ開発ラウンドがいまだ終結を見ることなく、日
本では環太平洋経済協定(TPP)参加を巡って議論になるなど、自由貿易に対して懐疑的な風潮のある昨今です。今
日、WTOの存在意義は何なのか、日本の取るべき通商政策はどのようなものなのかがテーマです。
2. 指導要領
レポーター形式でテキストの輪読、関連する文献を調べたり映像を見て議論を深めます。また、それぞれテーマを決めて、グ
ループで研究・報告をしてもらいます。
教 員 名
澁谷 浩 <Hiroshi Shibuya>
1. 研究主題
本年度から、澁谷ゼミでは学生による自主的な研究発表と全員参加の討論を主要な目的として行います。日本の学
校教育で決定的に欠如している読み書き発表そしてゼミ生全員による対話を実践します。ゼミ生は、日本そして世界
で起きている時事問題からトッピクを選び、自分で参考文献や資料を集め研究し、ゼミで発表します。その発表に基づ
いて全員で積極的に質問やコメントなどを通じて対話を行い、全員参加で発表内容について議論します。選択するト
ッピクには特に制限はありません。例えば、教育問題から企業経営のあり方さらには金融財政問題や原発などの政治
問題まで何でも OK です。また世界金融危機から円高、財政赤字、日本の将来にいたる問題まで自分で関心がある
トッピクであれば何でも結構です。もちろん、経済学科の学生であれば、日本や世界の政治経済問題について討論す
るケースが多くなるのは自然だと考えています。
2. 指導要領
ゼミは学生による発表(プレゼンターション)と全員参加の討論を中心に進行します。毎回、数名のゼミ生に順番に研究
発表してもらいます。各ゼミ生は発表するトッピクを自分で選び、それについて参考文献および資料を集めて研究し、レ
ジメを作成して全員に配布し、レジメに基づいて発表します。その発表に対して質問しコメントし、それについてさらに全
員で討論します。3年次には、自分で興味のあるトッピクを日本および世界の諸問題などから選び研究発表する。4年
次には卒論のテーマを念頭により深い研究発表をしてもらう。
教 員 名
寺坂 崇宏 <Takahiro Terasaka>
1. 研究主題
現在の経済の問題について、経済データと統計学的、経済学的な方法を活用して研究を進め、解決策や提言を述べら
れるようになることを目標とします。
2. 指導要領
3 年ゼミでは、現在起きている経済問題について研究を進めていきます。その中で、統計学、経済統計学、計量経済
学の方法に基づく、データを解析する方法について勉強する予定です。これまでのゼミでは、「日本の家計」「経済格差」
「若者の就職難の問題」「過労死」などの問題を研究してきました。さまざまな経済の問題について、データを積極的に利
用した研究ができるようになることを目標とします。
4 年ゼミでは、3 年ゼミで修得したことをできるだけ生かして、卒業論文を執筆していきます。卒業論文のテーマですが、
皆さんの関心のある経済問題から、論文になりそうなものを見つけられるよう指導をします。
教 員 名
中村 健一 <Ken-ichi Nakamura>
1. 研究主題
私たちの行動(働くことや学ぶことなど)は、期せずして私たちが相互に関わりあい、社会的関係を形成するという役割を
担っています。そしてこのような社会的関係の多くは経済的な側面を持っており、その分析には経済学が有用です。経済
学によって我々の形成する社会について学び、同時に、ふだん語られない経済学の背景となる知識についても注目しなが
ら、様々なことについて考えてみましょう。
2. 指導要領
基礎的な経済学の能力を養った後に、その応用となるような主題を選んで卒論の作成に取り組んでもらう予定です。参
加者の関心に応じて、テキストややり方が変わっていくのが当ゼミの特徴です。
教 員 名
1. 研究主題
平井 進 <Susumu Hirai>
ヨーロッパの日常生活史
日常的な文化・生活のあり方を歴史的に眺めて、個人を取り巻く社会秩序の枠組と変化を考えます。それは、政治的
事件の歴史とは距離を置いた、人々の生活領域を扱う歴史学ですが、家族史、歴史人口学、セクシュアリティの歴史、
食生活史、病気の社会史、環境史など様々な領域があります。さしあたり、来年度は、家族史、環境史、食生活史など
を考えています。
家族史を例にとれば、それが扱う家族と結婚は、私的な世界の問題にみえますが、文化や道徳、人口問題や社会福
祉に関わるため、少子化問題の対策議論のように、社会的な規制や国家の政策の対象となり、意外にもその時々の隠
れた政治的関係や経済事情が読み取れます。
こうした勉強を通じて、既存の道徳や公定の見解、常識的な価値観を相対化し、自律した個人として社会的に判断
することができる批判的な知性を養います。
2. 指導要領
3 年次は基礎的な文献を輪読し、4 年次は卒論を作成します。また、時々ドイツ映画・フランス映画を中心に戦争の記
憶や歴史的事件の認識を扱う映画を観て歴史・文化・政治の相互関係を考えます。
教 員 名
廣瀬 健一 <Ken-ichi Hirose>
1. 研究主題
マクロ経済学、金融ファイナンス論、国際マクロ経済学・国際金融論
(特に、現在と将来というような異時点間の意思決定を重視した動学分析を積極的に取り扱います)
2. 指導要領
3年次:テキストの輪読などを通じて、本ゼミの研究主題に関する基礎的な知識を身につけます
4年次:卒業論文の作成に向けて、各自の個人研究の発表を行います
(卒業論文では本ゼミの研究主題と無関係なテーマを選択していただいても結構です)
教 員 名
船津 秀樹 <Hideki Funatsu>
1. 研究主題
国際経済および国際ビジネスに関する実証的研究
2. 指導要領
3 年次前期は、国際経済学の英文テキストを輪読し、基礎理論に関する知識を深めます。
3 年次後期は、グループで、研究課題に取り組み、共同論文を作成します。
4 年次前期は、実証分析に必要な計量経済学のツールを学びます。
4 年次後期は、各自の設定したテーマに基づいて、卒業論文を執筆します。
教 員 名
松家 仁 <Jin Matsuka>
1. 研究主題
「自ら目標を設定し、課題を見つけ、資料を集め、研究する」
これができるようになることに主眼を置き、そのための手段として経済史に関するテーマで学生が卒業論文を書けるようにな
ることを目標としている。しかし、卒業論文の題材については、学生の希望を優先してきており、これまでの卒業論文の課
題としては、経済学科にある歴史ゼミとして、地方・中央の銀行・金融史や企業史、産業史など、自分の職業選択に関
連するテーマを中心に、比較的自由に認められている。
2. 指導要領
自分でテーマを設定し、プレゼンテーションを行う。その中で単に知識の獲得のみならず、また情報を発信する手段、方
法、能力などを身につけることも期待している。
現在までのところ、前半は読書会、後半は発表・報告を中心にゼミナールは運営されてきているが、この点についても学生
の希望を優先する予定である。
教 員 名
水島 淳恵 <Atsue Mizushima>
1. 研究主題
経済成長
①世界各国の貧富の差はなぜ生じたのか、②その原因である経済成長をもたらした原動力は何か、③その過程で生じた
成長の軌跡や破たんをどう理解すればいいのかといったことを経済学の視点からより深く理解し、分析できるようになることを
目的とします。
2. 指導要領
経済成長論の文献を輪読しながら、時事問題等について考えてゆきます。
教 員 名
山本 賢司 <Kenji Yamamoto>
1. 研究主題
ミクロ経済学
2. 指導要領
3年次:ミクロ経済学の習熟を目的に,3.の何れかの図書を輪読する。なお,いずれも,市場経済を巡る身近な事例
について述べており,理論そのものを解説してはいない。読み進みながら,教員が適宜関連する理論を補足する。
4年次:卒業論文の指導。
教 員 名
横田 宏治 <Koji Yokota>
1. 研究主題
現代において、日本あるいは世界全体の経済の動きと関係なく生きていくことは困難です。企業の売上やひいては個人
の所得は、景気や政策の影響を受けます。マクロ経済学は、経済全体の動きの分析をすることを目的とします。これによっ
て、景気の現状分析や経済政策の影響を予測できることが可能になります。
三年生は、短期留学プログラムに在籍する留学生と合同で、マクロ経済学の中心的なトピックをめぐる書籍や論文を講
読します。
四年生は、卒業論文に向けた研究指導を行います。
2. 指導要領
ゼミには、短期留学プログラム(英語コース)に在籍する留学生も出席しますので、英語がゼミの公用語です。徐々に英
語でのプレゼンテーションやディスカッションができるようにトレーニングをしていきますので、当初はある程度の英語力があれば
十分です。経済学の習熟だけでなく、実用的な語学能力の習得を目指したい学生を歓迎します。四年次の研究指導に
おいては日本語を用います。
教 員 名
劉 慶豊 <Qingfeng LIU>
1. 研究主題
「計量経済学の手法を用いたマクロ経済、ミクロ経済及びファイナンスに関する実証研究」。
具体的にはマクロ経済活動に関する実証研究、企業、個人単位のミクロ経済活動に関する実証研究及びリスク管理
を目的とする株式や為替などの金融データに関する実証研究を研究主題とします。
計量経済学の身近な利用として市場アンケート調査の分析が挙げられます。また、金融機関では金融リスク管理のツー
ルとして計量経済学の手法が頻繁に利用されています。政府官庁がマクロ経済の予測や政策評価をする際にも計量経
済学は欠かせません。本ゼミの学習を通じて、経済学に対する理解を深め、以上で挙げた経済現象の定量化の技能を
習得できます。
2. 指導要領
ゼミ生の準備知識のレベルを考慮して以下の要領で指導を行います。
3 年次においては、基本的な計量経済学、ミクロ計量経済学、計量ファイナンスのテキストを輪読します。同時に計量経
済の分析に必要とする統計・計量経済ソフト(Excel、Eviews とフリーソフト R などを利用する予定)の使い方を習得しても
らいます。また、幾つかの身近な経済問題を取り上げ、実際のデータを利用してグループワークで研究します。
4 年次においては、ゼミ生各自が関心のある経済問題に関して研究テーマを自由に決めて、卒論を作成していきます。
卒論の作成に当たっては個別に指導します。
教 員 名
和田 良介 <Ryosuke Wada>
1. 研究主題
金融資産価格の理論的、実証的研究を行います。より具体的には、先物やオプションなどデリバティブと呼ばれる金融商
品の取引方法や価格理論を主に学びます。数学や数学的なモデルは、コンピューターを使って「試しに計算してみる」、「グ
ラフを描いてみる」、「シミュレーションをやってみる」ことを通じて理解します。
2. 指導要領
a. 3年次:
①金融理論の学習: 採用した教科書の問題演習を行います。②コンピューター・ソフトやプログラミング言
語の練習: Excel 及び Mathematica (数学ソフト)を用います。問題演習の際、これらのソフトを利用します。大量の
Excel データは Visual Basic for Application(以下 VBA と表記)のプログラムを書いて処理します。
b. 4年次: 前期は 5 月中旬から教科書の演習問題を解いて行きます。夏休みから卒論を開始します。例年、12 月中
旬には卒論が終わります。
c. 卒論: 共同で卒論を作成します。また「学生論文コンテスト」に応募します。 12 月上旬の応募締め切りに間に合う
ように卒論を完成させます。 卒論のテーマは以下のようなものでした。
平成 22 年度 「パレート分布によるリスク管理の優位性」。万が一の対策を考える際、株価の下落幅は正規分布に従
うものとして仮定されます。しかし株の大暴落はもっと頻繁に発生しています。論文では、株価変化にパレート分布を仮
定して株の暴落に対処するほうが適切であることを示しました。学生論文ヘルメス賞(一等賞)。
平成 21 年度 「証券化商品のリスク計測」。 2007 年夏に始まる金融危機の原因となった CDO と呼ばれる証券のリ
スクをシミュレーションを通じて明らかにしました。学生論文優秀賞(二等賞)
平成 20 年度 「原油先物市場における投機」。世界的な石油価格の高騰が具体的にどのような投機的な取引によっ
てひきおこされるのか検討しました。
平成 19 年度 「VaR の実践と計算方法の比較」。国際決済銀行が定めた金融規制は、不測の事態にも耐えられるよ
うに、自己資本比率とよばれる数値をある基準以上に保つことを銀行に求めています。この値の計算方法にはいくつかの
選択肢があります。論文では計算方法によってどれだけ自己資本を節約できるか数量的に示しました。VaR とは 99%の
確率で起こりうる最大の損失額であり、リスク指標として用いられます。学生論文ヘルメス大賞(一等賞)。
平成 18 年度 「国債ポートフォリオのリスク管理」。金利が上がると債券価格は下落します。国債を大量に保有する実
際の金融機関を例にとって、この価格下落リスクをデリバティブを用いて回避する方法を検討しました。 学生論文優秀
賞(二等賞)。
d. 成績評価:
夏休みあるいは冬休み後に理解度を確認するためテストを行うことがあります。
商学科
教 員 名
穴沢 眞 <Makoto Anazawa>
1. 研究主題
日本企業の海外進出が拡大するなか、企業は様々な戦略をとりながら、激しく変化する環境に対応しています。今回
は日本が強いと言われている製造業を取り上げ、物作りに焦点を当ててみたいと思います。広い意味では国際経営という
主題になりますが、これに関連させて、モジュールやインテグラルといった生産に関するアーキテクチャー論について考えてみた
いと思います。
2. 指導要領
3年次のゼミはテキストの輪読とそれに基づく討論が中心となります。毎回、1名または2名に報告をしてもらい、それに基
づいて議論をします。また、報告者以外の人にもレジメを提出してもらいます。レジメの作成等についてはゼミの最初に説明
します。
KJ 方やマインドマップなどの発想法の基礎的なことも指導します。希望者には英語での指導も行います。
4年次のゼミは引き続き、テキストの輪読を行いますが、これとあわせて、卒業論文の作成のための指導を行います。
教 員 名
石川 業 <Go Ishikawa>
1.研究主題
「簿記・会計、経営分析、コーポレートファイナンス(を通じて創造性・自立性を高める)
」
試験問題は解けても、現実世界で簿記・会計の数値を使いこなせなかったり、その意味や役立ちを説明
できないのでは、
「実学を重んじる商大で簿記・会計を学んだ」とはいえないと思います。
.....
そこで、このゼミでは、簿記・会計の実証される意義・理論について研究することを主題とします。ま
た、その研究を深めてくれる、経営分析・コーポレートファイナンスについても学びます。その過程から、
どの道を進むことになっても使えるはずの創造性、自立(自律)性を高めることが、最大の目的です。
2.指導要領
履修者には、それぞれが選んだ題材・テーマについて報告・解説をしてもらったり、疑問を出してもら
ったうえで、それについて履修者全員でいっしょに考えます。とくに最終的(卒業年次)には各自、それ
までの成果をまとめた卒業論文を書き上げます。
教 員 名
伊藤 一 <Hajime Ito>
1. 研究主題
流通・マーケティングのテーマをモデルにて分析する
2. 指導要領
企業のビジネスモデルを検討しシミュレーションを実践。
対象 企業の基本モデルのシミュレーション。
在庫管理とブルウェッブ効果の測定。
ビールゲームの事例。
教 員 名
大矢 繁夫 <Shigeo Ohya>
1. 研究主題
銀行,マネーシステム,金融システム(株式市場を含む)に関する基礎的研究及び最近の諸問題(金融危機と銀
行のあり方,国際的金融規制,地域金融の現状等)の解明。
2. 指導要領
上記テーマに関するテキストの輪読と討論(発表者はレジュメ作成)及び新聞・雑誌の記事・論文
の紹介と討論を行います。また3年次12月に開催されるインナーゼミナール大会に向けた論文の作
成も行います。
教 員 名
小田 福男 <Fukuo Oda>
1. 研究主題
キャリア形成と経営学
キャリア形成の諸問題を個人の視点および組織の視点から複眼的に検討します。
Ⅰ多様な働き方と働くことの意味
Ⅱ個人の視点からの自律的キャリア形成
Ⅲ組織の視点からの自律的キャリア形成
近年、キャリア形成の自律化が試みられていますが、それは企業組織および人材育成にどのような質
的変化を与えるでしょうか?自律化の限界はどこにあるのでしょうか?
2. 指導要領
下記の指導テキストを輪読し、グループ討論します。 討論には積極的に参加することが求められます。研究主題に
関心があり、一定の準備作業(予習)をして出席すれば、それはだれでもできます。また、合同ディベートも予定していま
す。
教 員 名
乙政 佐吉 <Sakichi Otomasa>
1. 研究主題
管理会計(原価計算およびコストマネジメントを含む)が研究の対象となります。ケース、雑誌・新聞記事、インターネット
のようなさまざまな媒体から獲得できる資料も使用しながら、企業経営において管理会計がどのような働きをしているのか
について学んでいきます。なお、研究対象は企業組織が基本となりますが、役所や病院のような非営利組織、アルバイト
先の職場、クラブ・ゼミ、家族なども「組織」の 1 つです。本ゼミでは、企業組織だけでなく自らの身近な組織についても、管
理会計の視点から考えていくことを主題としています。
2. 指導要領
初年度においては、管理会計に関する基本知識を身につけるため、テキストを輪読します。輪読の際には、事前に報告
者を決めて発表してもらいます。発表を通じて、プレゼンテーションの方法やレポートの書き方、あるいは、議論の仕方など
を学びます。第 2 年度からは、各自の研究テーマについて報告してもらいます。研究報告・討論を順次積み重ね、コミュニ
ケーション能力および問題発見・問題解決能力を高めながら、卒業論文を作成していきます。
教 員 名
加賀田 和弘 <Kazuhiro Kagata>
1. 研究主題
環境問題、企業の社会的責任(CSR)、企業不祥事など現代社会において関心の高まっている「企業と社会」をめぐる
様々な課題に対し、企業経営の観点からどのように対応すべきかについて具体的・理論的・実証的に研究する。
2. 指導要領
3 年生
前期(7 月まで):文献研究(課題レポート含む)、グループ研究発表を通じた基本的な知識の習得。
インゼミに向けてのグループ研究課題の設定への助言。
研究を進めていく上で必要な財務分析、統計解析手法の習得。
後期(8 月以降):他大学(慶応・専修・関学)とのインゼミ(研究討論会:11 月上旬開催予定)に向けてのグループ
ワークおよびそのブラッシュアップ。11 月以降は研究指導の補足、卒業論文へ向けての指導など。
また、年間を通じて 3 回ほど学内他ゼミとのディベートを行う。
4 年生
卒業論文の中間報告と討論及び助言。
注意)3・4 年生の学問的・人間的な交流を図るため、インフォーマルな形で、可能な限り 3・4 年の合同ゼミを行う予定で
ある。
教 員 名
加藤 敬太 <Keita Kato>
1. 研究主題
このゼミでは、経営学(経営戦略論・経営組織論)を研究対象とし、2 年間の研究活動を通じて、創造的な卒業論文
を完成させることが研究主題となります。卒業論文のテーマは、経営学に関する範囲内で、各自の興味関心に応じて設
定していきます。
2. 指導要領
卒業論文を完成させるためには、①過去の研究の包括的レビュー、②研究方法の確立、③データ収集、④論文執筆と
いうステップを踏まなければなりません。
学生の皆さんにとって、普段の講義では、読みやすくまとめられた教科書レベルの理解を目指すことが多いですが、このゼ
ミでは、教科書レベルを超え、実際の研究レベルの文献(古典から最新のものまで)をどんどん精読していきます。この作業
は、経営学の知識を吸収するだけでなく、過去の研究を深くレビューする能力を身に付ける意味を持ちます。具体的には、
日本の代表的な経営学関連の学会が発行する『組織科学』や『日本経営学会誌』などの学会誌、『ハーバード・ビジネ
スレビュー』や『一橋ビジネスレビュー』などの代表的な雑誌に掲載された論文を年間 10 本程度、輪読していきます。その
際、事前に指定された文献を読んで簡単なレポートにまとめてくる予習を求めます。
また、担当教員の日頃の研究スタイルは、フィールドワークです。よって、ゼミ生の皆さまにも、フィールドワークに基づくケー
ス分析を行ってもらいます。そこで、まず 1 年目には、実際の現場から良いデータを収集するコツを伝授したいと思います。
具体的には、文献レビューと並行して、2 次資料等の資料収集の方法を学び、各自の関心のあるケース分析の報告を行
ってもらいます。また、フィールドワークの訓練を兼ねて、工場・企業見学を企画し実施したいと考えています。そこでは、皆さ
んも子供の頃から 1 度や 2 度必ず経験してきた社会見学と称した工場・企業見学の域を脱して、フィールドワークとしての
工場・企業見学を実践してみたいと思います。具体的には、調査対象へのアクセスの方法、インタビュー・ガイドラインの設
計、フィールドノートの取り方等を学びます。
そのうえで 2 年目では、各自の興味・関心に応じて卒業論文の執筆に向けた研究テーマを設定し、研究報告を求めま
す。この卒業論文は、自ら収集した 1 次データに基づいた具体的なケース分析を行ってもらいます。毎回の研究報告では、
報告担当者に対し草稿の提出ならびにパワーポイントによる報告を求め、全員で議論した後に、卒業論文の完成に向け
た推敲の指導を行います。
教 員 名
金 鎔基 <Yongki Kim>
1. 研究主題
グローバル時代の人材管理
企業は人なり。お金をはじめ、技術や情報など、企業にとって重要な経営資源はほかにもある。だが、そのすべてをいじる
のは人であり、またほかの資源とちがって簡単に融通できるものではない。人材こそ企業の長期的興廃をにぎる鍵。優秀な
日本企業がこれまでよって立ってきた考え方である。しかし一方で、押し寄せるグローバリゼーションの波は新たな挑戦状を
突きつけつつある。この波に乗れるか、のみこまれてしまうか。それともひたすら波を避けつつ、もう一つのガラパゴスになってし
まうか。日本は岐路に立たされている。お金の動きはとっくにグローバルになっている。しかし人間の活動がグローバルになる
にはいろいろ制約も多い。本ゼミでは、人材管理の基本理論を軸に、日本の経験だけでなく、発展経路や段階の異なる
他国との比較を混ぜながら、また異文化接触によって生じるさまざまな現象に注目しながら、こうした問題への理解を深め
ていく。
2. 指導要領
指定された文献を事前に読み、ゼミの場で質疑応答やディスカッションを行う方法と、
指定された課題に対し、情報や知識を集めゼミで報告する方法を併用する。
前者は基本理論の習得を、後者は関心領域の拡大と課題解決スキルの習得をめざす。
教 員 名
近藤 公彦 <Kimihiko Kondo>
1. 研究主題
このゼミの主題は、大きく 2 つあります。①本年 4 月 6 日に起業した大学発ベンチャー、株式会社 i-vacs(アイバックス)の
企画・運営を行います。②製品開発、ブランド、価格、流通チャネル、プロモーション、営業などマーケティングに関するケー
ス(事例)研究を行い、実践的な分析・戦略立案能力を養います。また以上に加えて、経済学科江頭ゼミ、社会情報学
科大津ゼミ、沼澤ゼミとのディベート大会や神戸大学経営学部松尾ゼミとの研究報告会を予定しています。
2. 指導要領
①ゼミ生は(株)i-vacs の社長、役員、社員として会社の運営を行います。これに関わる活動すべてが経営・マーケティング
の実践です。②ケース分析では、ケース資料を読んで問題点・課題を分析し、それを克服する戦略案を用意し、クラスディ
スカッションを行います。いずれの場合も、教員はあくまでファシリテイター(促進者)であり、ゼミ生の主体的な参加が不可
欠です。なお会社組織運営のため、ゼミは 4 年生との合同となります。
教 員 名
堺 昌彦 <Masahiko Sakai>
1. 研究主題
本ゼミでは、管理会計を主題とします。管理会計は、会計情報や会計システムの仕組みを、組織の経営管理に役立て
ていくものです。管理会計を修得するには、会計情報、会計システムがどのようなものかを理解することと、組織の経営管
理がどのようなものかを理解することの両面が求められます。ゼミでは、これらの両面についての理解を深めていくことを目指
します。
2. 指導要領
ゼミは発表とディスカッションを中心に進めていきます。テーマは、3年次は、管理会計・経営管理の基礎的な知識に関す
るものと、発表と議論のスキル向上を主眼においてゼミ生自身が自由に設定するものとを交互に繰返していきます。4年次
からは、卒業論文の完成を目指して、各自が関心のあるテーマを設定し発表を行うという形態をとります。
教 員 名
坂柳 明 <Akira Sakayanagi>
1. 研究主題
財務会計論及び監査論。会計・監査を研究する上で、制度や文献上の知識を理解することは重要だが、文献や制
度による思考の呪縛を受けるのは、何か新しいものを生み出す上で障害になる。文献や制度は、何が問題になっているの
かを把握するための素材であり、構築した理論によって分析される対象ではあるが、「与件」ではない。特定の状況に直面
した監査人の対応や、特定の場面での会計処理が、現実の制度や文献とは別に、論理的にどうなるのかを自分の頭でよ
く考えることや、そもそも議論になっている状況が十分網羅されているかを調査したり、問題になっているトピックの経済的背
景を考えることが研究の第一歩であり、そうした地道な作業を経て形成された論理体系が、既存の考え方に強固な理論
的基盤を与えたり、新しい制度なり知見を生み出す契機になる。この研究指導では、以上のような一連の営みを可能に
するための「頭の訓練」を重視する。
2. 指導要領
(1):表面的な知識による「言い合い」を避けるため、まず、指定する財務会計あるいは監査論のテキストの補足説明を
こちらが行い、文献評価のやり方を指導する。
(2):ある程度テキストの解説が進んだ後、担当者を決め、その担当者に、自分がわからないところ、自分はこのように考
えるといった「問題提起」を事前に(目安は 1 週間前に)いくつか提出してもらう。
(3):当日は、発表者と参加者がその問題提起をもとに議論する。
(4):テキストの補足説明を行う過程で、こちらが適宜課題を出す。今年度のゼミでは、自己指図為替手形を会社が用
いる利点を調べてくることを課題とした。
(5):3 年生は個人研究の発表を、4 年生は卒業論文執筆に向けた研究発表をしてもらう。
教 員 名
高田 聡 <Satoshi Takata>
1. 研究主題
経営史、なかでも、仕事観など、企業とヒトのかかわりを中心とする分析。
2. 指導要領
3年次:テキストの輪読・討論(活発な討議のなかで問題関心と分析力を養いたい)。なお、場合によっては各自のテー
マにかんする報告もまじえたい。
4年次:輪読・討論および論文の作成(ゼミナリスト間の切磋琢磨を通じて論文作成を図りたい)。
教 員 名
高宮城 朝則 <Tomonori Takamiyagi>
1. 研究主題
流通システムとマーケティングの動態に関する理論的・実証的研究に取り組みます。商品の社会的流通の仕組み、企
業のマーケティング戦略、地域振興への取り組みなど、様々な流通・マーケティング現象について理論と実証の立場から検
討を加えていくゼミです。
2. 指導要領
当ゼミではマーケティングや流通現象を素材として、物事を適切に把握するためのスキルを学ぶことを主眼とします。この
スキルには本(文献)を読むスキル、アイデアを考えまとめるスキル、それを表現するスキル、自分で調べるスキルなどを含み
ます。つまり、マーケティングを学ぶだけではなく、マーケティングを通じてこれらのスキルを修得することを目指します。
具体的な取り組み事項は次の通りです。
① 基礎文献(テキスト)、応用文献の輪読
・文献を読み毎回の課題を作成する。
・クラスで課題を報告しディスカッションする。
② 研究プロジェクト(3年:グループ研究、4年:卒業論文)
・研究テーマ・研究課題の設定
・研究方法の習得(情報探索、調査技法):現場に出向いて調査をする。
・研究論文の作成
③ 読書課題
・新書を読む課題(毎月:ビジネス関係、自分の関心領域):コメント報告
・夏期読書課題:専門学術文献を読む:コメント報告
教 員 名
中浜 隆 <Takashi Nakahama>
1. 研究主題
保険制度と保険業の特徴と動向
2. 指導要領
3年次:以下の①と②を行います
①指導テキストを読んで討論します。事前に毎回の報告者を決めておきます。報告者は、その回に取り上げる指導テ
キストの箇所のレジュメを作成し、教員とゼミ生に配布して報告します。その後、討論します。報告に当たっていな
いゼミ生も、レジュメを作成し、教員に提出します。
②ゼミ生をグループに分け、グループでテーマを決め、それについて調べてまとめ、プレゼンテーションをします。
4年次:以下の①と②を行います
①「前期」と「後期の前半」は、上記の3年次と同じです。
②「後期の後半」は、卒業論文の作成指導を行います。1人2回、報告する予定です。
3年次と4年次
3年次と4年次それぞれに年間2回(前期1回、後期1回)、レポート課題を出します。教員が指定した文献(本、論
文、報告書など)を読んで、要約とコメントを書きます。
教 員 名
西本 章宏 <Akihiro Nishimoto>
1. 研究主題
研究主題は、マーケティングと消費者行動に関する研究です。たとえば、消費者がもっているブランド・イメージをどのように
マネジメントしていけばいいのを研究するブランド・マネジメントや、どのような新製品がこれから市場で売れるのかを消費者
調査によって明らかにする新製品開発のための消費者行動研究、どのようなマーケティング・コミュニケーションが消費者の
購買行動と結びつくのかを研究するマーケティング・コミュニケーション・マネジメント等を主要テーマとしていきたいと思います。
2. 指導要領
ゼミでは、3 年次の前期に指定したテキストおよび参考書について輪読し、発表をしてもらいます。3 年次の後期では、マ
ーケティングと消費者行動に関するテーマをもとに研究活動を行ってもらいます。4 年次は、卒業論文に向けて研究活動を
行ってもらいます。基本的に、ゼミではグループ単位で研究活動を行ってもらい、研究成果も毎回プレゼンテーションしても
らいます。
教 員 名
カロラス・プラート <Carolus Praet>
1. 研究主題
このゼミでは、日本企業及び外国企業によるグローバル市場でのマーケティング戦略について研究していきます。3年
次の前期にはグローバル・マーケティング理論を中心に勉強します。国内マーケティングと国際マーケティングはどこが違
うのか?本国市場でのマーケティング戦略とマーケティング・ミックスは外国市場でそのまま使えるのか?国民文化は各
国の消費者行動にどのように関連しているのか?3年次の後期に日本企業の国際マーケティング戦略の実例(ケー
ス)を分析して、ディスカッションを行います。例えば、吉野家はグローバル市場で、いかにブランド管理をしているのか?
ファーストリテイリングのグローバル戦略の狙いは何か?INAX はベトナムでなぜ成功できたのか?中国の通販市場にお
ける日本カタログ通販大手の千趣会が直面する成功の妨げとは?というようなケースを取り上げます。
2. 指導要領
3 年次:(前期)国際マーケティングのテキストを輪読;(後期)日本企業の国際マーケティングに関するケースの分析と
ディスカッション。
4 年次:卒業論文の作成に関する指導。
企業法学科
教 員 名
石黒 匡人 <Masato Ishiguro>
1. 研究主題
行政法学上の重要問題の研究。
2. 指導要領
第一に、行政法学上の重要問題に関する判例および学説の勉強をすすめることにより、行政法学の基礎を修得する。
第二に、そこでえられた成果を基に、各自選択したテーマについて研究して論文を書くことにより、行政法学をより深く理
解し、同時に法的思考力を身につけるようにする。
また、論文については、中間報告と最終報告が義務づけられる。
3年次は第一段階の研究が、4年次は論文指導が、それぞれ中心となるが、3年次でも、卒業論文作成の訓練も兼
ねて、3年次ゼミレポートを作成し提出してもらう。
単なる出席ではなく、議論への参加を伴う実質的な出席が、当然の義務である。
教 員 名
岩本 尚禧 <Naoki Iwamoto>
1. 研究主題
・各ゼミ生が希望するテーマ(民法に関連していれば、何でも OK)。
2. 指導要領
・当ゼミの目標は卒業論文を完成させることであり、そして卒論の執筆作業を通じて法的思考力を養成することです。
この目標を達成するために、当ゼミにおいては次のような指導を行います。
:第 1 に、テーマの選び方や資料の探し方等を指導します。
:第 2 に、論文を執筆する際の「作法」について指導します。
:第 3 に、各ゼミ生に自ら選んだテーマを報告してもらい、その報告に対する議論を通じて問題点を具体化します。
:第 4 に、具体化された問題点の解決を目指し、卒業論文を完成できるよう指導します。
教 員 名
小倉 一志 <Kazushi Ogura>
1. 研究主題
憲法の各論点における学説・判例の正確な理解を目指します。憲法に関する文献の精読やゼミでの報告・議論などを
通じて、憲法関連科目〔憲法・基礎Ⅰ、憲法・基礎Ⅱ、憲法Ⅱ〕の講義で得た(はずの)知識を再度確認するとともに、そ
の「上積み」を図ります。
2. 指導要領
ゼミの進め方は、現在のところ次のように考えています。
①参加メンバーを2、3人単位でグルーピングする。各グループは与えられたテーマについて学説・判例の調査・資料収集
を行い、レジュメを作成し、発表を行う。
②その発表を基に、質疑応答を行う。特に、発表を担当しない側のグループは積極的に質問することが求められる。当
然、教員も質疑応答に参加する。
③ゼミの最終回(2月上旬)までに、自分が担当した報告内容からテーマを1つ選び、レポートを作成して提出する。
なお、3年次および4年次前期は上記のようなゼミ形式で行いますが、4年次後期は、卒業論文の作成作業を行うこと
とします。
教 員 名
片桐 由喜 <Yuki Katagiri>
1. 研究主題
日本の社会保障制度とそれに関連する様々な諸問題について、研究する。
具体的には、医療保険、生活保護、障がい者福祉などの制度である。
2. 指導要領
社会保障判例研究を中心にしながら、制度の問題点や問題の起こる社会的背景を探る。
教 員 名
國武 英生 <Hideo Kunitake>
1. 研究主題
國武ゼミは「労働判例研究」を行います。
一言でいえば、裁判所は<職場の紛争>をどのような<事実認定>に基づいて、いかなる<規範>を適用して結論をだして
いるのか?という<問い>に対して、ゼミ生同士でとことんまで考え、<自分達の解釈>を<発表>し、それについて<議論>する場
です。裁判例を多面的に検討することにより、①判決文の理解能力、②法的思考能力、③議論の厳しさと楽しさなどを
自分のものにすることを目標としています。また、社会や企業で通用する④プレゼンテーション能力、⑤問題解決能力の獲
得をも目指します。
2. 指導要領
ゼミでは、仲間とともに考えるプロセスを大事にしています。ゼミの進め方は、3人1組のグループで事前に裁判例につい
て議論し、その内容をレジュメにまとめ、ゼミの時間にプレゼンテーションします。
4 年生は、ゼミ活動に加えて、卒業論文を執筆します。労働法の諸問題のなかから、未解決あるいは創造的な課
題を自ら設定し、調査・検討を行ったうえで論文にまとめることにより、研究目標達成のためのプロセス、考え方を
習得します。
教 員 名
河野 憲一郎 <Ken-ichiro Kawano>
1. 研究主題
日米比較倒産法研究
2. 指導要領
(1)アメリカ連邦破産法の概説書を輪読し,日本法との比較を行います。
(2)授業内容:英文のテキストの逐語訳および参加者全員でのディスカッション並びに卒業論文の執筆。
(3)成績評価:《レポーターとしての発表》および《授業中の発言》並びに《卒業論文の内容》の総合評価。
教 員 名
河森 計二 <Keiji Kawamori>
1. 研究主題
法律は難しいと思われるかもしれませんが、法律をぬきに仕事や生活をすることはできません。このゼミでは企業に関
する法律(たとえば民法・商法・会社法・保険法)の重要問題を取り上げ、それらの問題の検討を通して法律の知識を
深めることを目的とします。
2. 指導要領
ゼミの具体的な内容については、履修者が確定した後、履修者と相談のうえ決定します。さしあたり、履修者が、興
味のある裁判例や新聞の記事等から法律に関係する問題を選択し、それについて調査・発表してもらい、みんなで討
論を行います。法律用語の意味、判決文の読み方、文献の調べ方、レジュメの書き方は、基礎から指導しますので心
配しないでください。前期は木曜日に合同ゼミで行います。
教 員 名
小島 陽介 <Yousuke Kojima>
1. 研究主題
判例を通して刑事法の諸問題を学ぶ
2. 指導要領
各回設定したテーマについて,参加者が当番制でテキストも参考に判例を調べて報告します。その後,参加者全員でそ
のテーマにつき討論します。判例研究を通じて,制度論だけではなく刑事法の基本的な「理念」も学習できるようにしたいと
思います。
教 員 名
小林 友彦 <Tomohiko Kobayashi>
1. 研究主題
「国際」的で「経済」と「法」の両方に関わるような現代的諸問題の中から、履修者の希望をふまえて決定します。
2008 年度は「海賊版・模倣品の規制」、2009 年度は「フェアトレード」について検討してきました。2010 年は各受講者
が個別に研究対象を模索しました。他ゼミとの合同ディベート等も行っています。
2. 指導要領
世界経済・企業活動・市民生活と関わる国際的な論点について実証的に調査し、法的に分析するための能力を涵養
します。文献研究に限らず、学外での調査も行う場合があります。
国際経済法は履修していないことが前提ですので、入ゼミ時点で知識がなくても構いません。基本的知見や研究手法
を修得しつつ、具体的主題について履修者が個別に又は共同して調査し、その成果をとりまとめてゼミ内外で発信する等
の活動を行います。
就職活動時に役立つだけでなく、卒業後も生かすことのできる知的スキルを身につけることが目的ですので、履修者には
自主性が強く期待されます。
教 員 名
才原 慶道 <Yoshimichi Saihara>
1. 研究主題
著作権法
2. 指導要領
3 年次
前期
概説書(下記 3.のテキスト『著作権法入門』)、英語文献の講読
後期
判例の研究報告
4 年次
卒業論文の執筆
なお、3 年次生と 4 年次生の合同ゼミナール(木曜日)を予定しています。
教 員 名
佐古田 彰 <Akira Sakota>
1. 研究主題
国際法に関する諸問題の研究。
2. 指導要領
3年次は、現実に起こった国際法上の紛争について、ゼミ生が原告、被告及び裁判官の3班に分かれて、裁判を行い
ます。4年次は、卒論指導を行います。
こういった勉強を通じて、法的なものの考え方・論理的思考、文章読解力・作文能力、プレゼンテーションの仕方などの
基本的能力が身に付くよう、指導します。
教 員 名
多木 誠一郎 <Seiichiro Taki>
1. 研究主題
商法を対象にします。
なお、担当教員は協同組合に関する法的問題に関心があります。農協・生協・漁協・信用金庫・信用組合・労働金
庫をはじめとする協同組合(ないし協同組織)に就職を希望される等、興味のある方がいらっしゃれば、協同組合法も取り
上げます。
2. 指導要領
(1)裁判例ほかを用いて事例研究を行います。具体的には例えば、①事例1件ずつを1人が担当して発表していただき、
その上で参加者全員が質疑応答する、あるいは②事例1件ずつについて参加者全員を原告・被告・裁判官の3つのグル
ープに分け、各役割を演じるといった方式が考えられます。
(2)4年生では卒業論文の執筆に向けた報告も適宜各自していただきます。
(3)理解が不十分であると思われる場合には、上記(1)事例研究に先立ち担当者を決めて教科書を輪読します。
教 員 名
林 誠司 <Seiji Hayashi>
1. 研究主題
民法の重要問題の研究。
2. 指導要領
3年次においては債権法又は物権法を中心とした重要問題についての判例・学説の研究をゼミ形式(報告及び討論)
ですすめることにより、民法学の基礎を習得するとともに、各参加者におけるこれらの重要問題についての理解の深化を図
る(レポートを提出してもらうこともある)。4年次においては、上記のゼミ形式での研究と並行して、3年次までに習得した
知識・ノウハウを基に、各自の問題関心に基づき選択したテーマについて報告をし、論文を執筆してもらう。最終的な目的
は、論文の完成もさることながら、それを通した法的思考の涵養である。
なお、債権法及び物権法以外の分野の問題(総則、家族法等)に取り組みたい旨希望する参加者がいる場合、相
談に応じる。
教 員 名
南 健悟 <Kengo Minami>
1. 研究主題
「商法学における諸問題の研究」
このゼミでは、商法学(会社法、商取引法、有価証券法)を対象とした研究を行います。商法学は、他の法分野に比べ
て、身近とはいえない法分野かもしれません。しかし、現代の経済社会において重要な位置を占めている法分野であると
いわれています。学生の皆さんも、将来、特に民間企業に就職を希望している方であれば、なおさら知っておくべき法分野
といえるでしょう。確かに、商法学は一般的に難しいと指摘されることもままあります。しかし、裏を返せば、商法学を研究す
ることで、それを自分の強みとすることもできます。このゼミでは、商法学の教科書を輪読し、その上で、具体的な紛争処理
のあり方を判例研究という形で行いたいと思っています。
2. 指導要領
3 年次前期:商法学の教科書(指導テキスト)の輪読
3 年次後期:判例研究
4 年次前期:判例研究・卒業論文中間報告までの指導
4 年次後期:卒業論文の指導
教 員 名
和田 健夫 <Tateo Wada>
1. 研究主題
わが国における競争政策の展開と課題
2. 指導要領
①岸井大太郎ほか『経済法:独占禁止法と競争政策〔第 6 版〕』有斐閣 2010 年を用いて独占禁止法の学習(だいた
い 3 年次前半)
②独占禁止法の事例研究(だいたい 3 年次後半から 4 年次前半)
③卒業論文指導(4 年次夏休み前から)
社会情報学科
教 員 名
阿部 孝太郎 <Kotaro Abe>
1. 研究主題
会議や文書作成などの、ビジネスのコミュニケーションの諸問題。特に、対面型の場合と IT を用いた場合の比較研究(主
として社会心理学や社会学的観点)。
ひらたく言えば、「組織コミュニケーション論」の授業を、時には IT の問題も絡めて、より深く突っ込んだテーマ。たとえば、授
業で扱っていないものとしては、「電子メールやブログ等は、(ビジネス上の)人間関係をどのように変えたのか」、「電子会議
は、アイディア創出に本当に向いているのか」などが挙げられる。
上記テーマに関して、学生と一緒に、様々な実習・実験を行い、それらを元にオリジナルの社会人向け研修用プログラム
(堅いものからゲーム感覚のものまで)を考案していく。(オリジナルのプログラムとしては、「明石家さんまに学ぶ司会術」「名
将・名リーダーに学ぶコメント・ゲーム」などある)
平成十年度から、デジタル・ツールを活用した地域活性化のプロジェクトを行っている。お店のプロモーション・ビデオを作成
し、ネットで公開することなどが、プログラムの一つとして挙げられる。
2. 指導要領
基本的に、一人がテキストの要約を発表し、全員で心理学の演習(ゲームのようなもの)を行う。その後、その演習につい
て、ビジネス向けに改善するためにはどうしたらよいのかを話し合う。
一ヶ月に一回程度、チームに分かれてのディベートや、ブレインストーミング(アイディア創出会議)等、司会の練習を行う。
教 員 名
大津 晶 <Shou Ohtsu>
1. 研究主題
・ 都市空間の物的・非物的特性の分析
・ 都市社会現象のメカニズムの解明
・ OR 手法の都市計画・地域科学分野への応用
・ 積雪寒冷地の都市計画
・ 大学と地域の協働によるまちづくり
2. 指導要領
・ 3 年生前半は,商大生による地域活性化プロジェクト(マジプロ)のマネジメントを行う.具体的には,「地域連携キャリ
ア開発」履修者が取り組むプロジェクトの企画運営に携わり,大学による地域活性化活動を実践する.さらにこれらを
通じたプロジェクトマネジメントのスキル,ワークショップ等を通じたファシリテーションスキルの獲得と強化を図る.
・ 3 年生後半は,①道内外の都市を対象にしたまちづくり見学ツアー,②まちづくり系コンペ(アイディア・設計競技)への
参加,③都市工学に関する文献を使用した輪読,のいずれかもしくは複数に取り組み,卒業研究につながる問題意
識や知的関心を深める.
・ さらに,3年生は年間を通じて,学科を超えた他のゼミとの合同ゼミ(主にディベート大会)に参加し,論理的な議論の
基本的な作法を身につける.
・ 4 年次は各自の動機・興味にしたがって研究を進め,卒業論文を完成させる.卒業研究の題材としては,都市計
画・地域科学・社会工学に関連するもので,指導可能と判断できるものは基本的に受け入れる.
大津ゼミは通常の研究指導の時間帯以外にも,学外でのフィールドワークや夏期のゼミ合宿,合同ゼミなどを実施して
おり,市民ワークショップ等の学外活動にも積極的に参加している.本ゼミに所属する学生はこれらへの積極的な参加を
“強く”求められるのでその点を了解しておくこと.
教 員 名
小笠原 春彦 <Haruhiko Ogasawara>
1. 研究主題
「社会科学・行動科学における統計的手法とその応用」
統計学は方法の学問であるが、このゼミでは方法の習得とともに、社会・人間にかかわる分野への統計的手法の適用を
扱う。ゼミのメンバーは、最終的には卒業論文の一環として自らデータを取得したり、既存のデータを再分析することが期待
される。適用の分野は、地域、国際、キャンパス、教育、福祉、生きがい等の中から自由に選ぶことができる。
2. 指導要領
統計解析パッケージのマニュアルや関連テキストを分担して読み、統計手法を学習するとともに、パッケージの扱い方を学
ぶ。その後、統計解析用言語により、グラフィックな表現法や計量的方法の習得につとめる。卒論研究では、実現可能な
テーマのしぼりこみと実際のデータ解析を行う。
教 員 名
加地 太一 <Taichi Kaji>
1. 研究主題
「マネージメントサイエンスおよび情報科学によるシステムデザインと応用」
本ゼミの特徴というのは「自由」という言葉に表わされます。すなわち、各自が問題を自分で発見し、どう独自に取組み解
決するかということを主題とするわけです。そこでは興味あるいは挑戦してみたいテーマに望み、面白いことならやってみようと
いう考えをベースとしています(もちろん、各自の責任のもと行われなければなりません)。基本的には、身近な問題に対して、
最新の情報科学、マネージメントサイエンス(オペレーションズ・リサーチ)の考え、そしてコンピュータの活用などにより問題解
決をはかっていきます。これらを通して本ゼミでは論理的問題解決能力、コンピュータ処理能力、発表能力をトレーニング
します。主に以下のようなテーマなどを扱うでしょう。
 意思決定と経営効率評価分析(ベストな選択と評価とは)
 商品企画戦略手法の適用と消費者行動心理の応用(科学的な戦略とは)
 データ分析とその応用(真実を知るには)
 新型アルゴリズムのデザイン(コンピュータの世界とは)
 オペレーションズ・リサーチ(OR)および最適化法とその活用
 コンピュータと情報科学の利用と応用
また、ゼミのホームページ(http://www.res.otaru-uc.ac.jp/~tkaji51/、あるいは「加地ゼミ」で検索してください)の「加地ゼ
ミの卒論」のところに過去のゼミ生の卒論が示されています。多くの様々な問題にトライしている研究内容を見ることができ
るでしょう。
2. 指導要領
各人が興味あるテーマを選択し、それぞれについて調査発表を行い、ゼミを進めていきます。それぞれ各個人のテーマ、
個性に合わせて指導を行い4年次の卒業研究の完成を目指します。具体的には各自が担当箇所を決め(自分で問題
を発見し)、その担当箇所を発表してもらいます(問題解決を進めていく)。
教 員 名
木村 泰知 <Yasutomo Kimura>
1. 研究主題
木村ゼミでは自然言語処理が研究対象になります。自然言語処理とは、コンピュータ上で言葉を処理することです。最
近は、Web 上に公開されている地方議会会議録を対象として、情報抽出に関する研究を行っています。
自然言語処理以外にも興味があれば、希望を聞きながら、研究テーマを決めます。
2. 指導要領
3 年生は、主に自然言語処理の基礎を学びます。他には、グループでアイデアをだし、そのアイデアを実現することを体験
してもらいます。そのため、ゼミ以外の時間も活動することがあります。
4 年生は、週 1 回程度、自分の研究テーマの進捗状況を報告してもらいます。
教 員 名
佐山 公一 <Kou-ichi Sayama>
1. 研究主題
人間の認知過程(情報処理過程)のしくみを調べる.実験室実験や社会調査をおこない,情報処理過程のモデル化
をおこなう.グローバル化や Web の発展に伴い,コミュニケーションが急激に変化してきている.たとえば,ツィッターはその場で
起きた出来事を不特定多数の人に即時に発信できるが,過去にこのような情報伝達手段は存在しなかった.佐山ゼミで
は,新たに生まれたコミュニケーションのしくみを調べる.次の 4 つのテーマで研究をおこなう.
●言語の理解:Web 上の文章や広告を人がどのように理解しているか? ツイッターやフェイスブックなどを介した Web 上での
コミュニケーションとこれまでのそれとはどこが違うか?
●顔の認知:人が相手の顔から性別,人種,民族,職業,年齢,魅力,個性,性格,感情などを読み取ろうとするとき,
読み取ろうとする本人の情報がどのように影響するか?
●国,地域,都市のブランドイメージ:海外の観光客が Web やガイドブックなどを使って,訪日前に,日本,北海道,小樽,
札幌のイメージをどのようにつくっているか? そうしたイメージは,訪問後にどのように変わるか?
●大学生の就職活動:うまく就職活動のできる大学生はどのように自分に自信を持っているか? 親の考え方や仕事は大
学生の就職活動にどのような影響を与えるか?
2. 指導要領
3 年次:
(1) 言語,顔,ブランドイメージなどの認知過程の基礎的な知識を身につける.認知心理学の教科書を輪読した後,最
新の研究論文を輪読する.発表者は発表内容をパワーポイントファイルにまとめてくる.この過程を通じて,自分の興味に
従い,研究すべき卒業論文のテーマを決める.
(2) 模擬実験を体験する.有名な心理現象に関する実験を,できあいの実験プログラムを使っておこなう.実験のやり方を
練習する.
(3) 模擬実験の結果を分析し発表する.実験データの分析のやり方を練習する.データの分析は,統計解析ソフト(SAS,
Amos)を使っておこなう.発表者は発表内容をパワーポイントファイルにまとめてくる.
(1)~(3)を繰り返す.
(4),(5)は不定期におこなう.
(4) 過去の佐山ゼミ卒業生の卒論を教員が紹介する.
(5) 卒論に書く実験のテーマと実験の計画を発表する.
4 年次:
(1) 自分で考えたテーマに関する実験をおこなう準備をする.
(2) テーマと関係のある文献の輪読をする.
(3) 毎回発表者を決め,卒論の途中経過報告をおこない,お互いに議論しあう.
(1)~(3)を繰り返す.
(4) 実際に実験をおこない,データを分析し,卒論にまとめる.
教 員 名
行方 常幸 <Tuneyuki Namekata>
1. 研究主題
複数の意思決定主体が存在する場合の意思決定問題とその行為の結果に関する事柄を、ゲーム理論などを中心に、
数理的に扱う。数理的に扱うとは、考察したい内容を数値で表現し、分析することである。
われわれは日常生活を行う時、状況に応じて全体に対する考慮を行い、自分の行為を決定する。全体に対する考慮
とは、結果がある意味で公平であるべき、という願いであり、また、自分(だけ)は損をしたくない、等である。このような意思
決定状況を数理的に扱っているテキストを選び、それを参考に、基本的なモデルに慣れ、自分の現実感覚へ取り込むこと
を目標とする。
2. 指導要領
各ゼミ生が自分の分担分を十分に予習し、発表する。数値例があれば、細かくチェックすること。理解できたところとでき
なかったところを明確に区別し、理解したところを中心に発表すること。数理的な理論展開の理解、及び、日常感覚から
の理解、の両方が重要であるが、どちらを優先するかは自分の問題意識による。
教 員 名
沼澤 政信 <Masanobu Numazawa>
1. 研究主題
私は,人工知能やソフトウェア,ネットワーク分野の基礎的研究を行っています.特に,最近気になるものは,Web コミュニ
ケーション,Web インテリジェンスです.例えば,Web 情報推薦システムでは,小樽の街を活性化するような地域情報(ex.
美味しい店,素敵なお土産商品)推薦システムは作れないのでしょうか? 簡単に自分の思い描く素敵な商品,コンテン
ツを見つけておすすめしてもらえないものでしょうか?
これらの分野の研究を希望することはもちろん,これら以外にも興味があり,各自が責任を持ち最後まで積極的に取り組
むことが可能であれば,他の分野のテーマでも結構です.
2. 指導要領
2年次:今後のゼミ活動計画立案.自習.卒論発表&卒業生追いコンへの参加.
3年次:各個人(各グループ)でテーマを決めて学習,調査,分析,プレゼンテーションを行います.その他,合同ゼミへの
参加や学生論文賞への投稿があります.
4年次:個別(グループ別)卒論指導(卒論中間発表,卒論最終発表,卒論や進学に必要な場合は他大学ゼミへの参
加).時々後輩のゼミに参加.
「どのような状況なんだ?」,「こういう解決方法は効果あるかなぁ?」,「こんなものがあったら少し便利なんじゃないかな
ぁ?」,「あんなものがあれば少しは楽ができるのでは?」という気持ちをきっかけに各々のテーマを決めて,自ら対象を調査
してデータを収集し,それらを分析して,そこから何がいえるのかを明らかにしてください.
教 員 名
平沢 尚毅 <Naotake Hirasawa>
1. 研究主題
『人間中心設計に関する研究』が研究室のテーマです。人間中心設計とは、システムに関わる人間(利用者を含む)や
組織を探索することによって、新しいアイデアを構想したり、システムの問題を明確にするといった方法全般を意味します。
実際のもの作りでは、新しい製品を企画するプロセス、具体的な製品の要件を導くプロセス、利用者が操作するユーザイ
ンターフェースを設計するプロセス、利用者によって製品の妥当性を評価するプロセスなどがあります。
これらのプロセスを学習した上で、具体的なテーマについて探索してゆきます。これまでの例をあげると、デジタルカメラ、テ
レビ会議、Web サイト、電子行政システム、カーナビのようなシステムだけでなく、ガーデニング環境、菓子、映画シナリオ等
のように多岐にわたっています。
一方、人間中心設計は、もの作りと並行して、人間科学の知識が必須になります。ゼミを通じて、心理学や社会学の
調査法についても学習します。
2. 指導要領
まず、3 年生の段階で人間中心設計に関する基礎的な知識・技法を学習します。3年次までには、何度か、実験ある
いは調査を行いながら実績を積んでもらいます。この間に、研究室の先輩が行っているプロジェクトを参考にしながら、実際
の研究活動を体験しながら進めてゆきます。4年次には、各自で独立したテーマを設定して、研究スタッフや大学院生の
指導の下で、1年をかけて研究プロジェクトを遂行して卒業研究をまとめてゆきます。
教 員 名
深田 秀実 <Hidemi Fukada>
1. 研究主題
当ゼミのテーマは「地域情報化」です.地方自治体が行う地域の情報化や自治体以外の主体が行う地域の情報化などに
ついて,学生自らが調査・分析・発表を行う過程で,個々人の主体性や計画力・実行力を養うことを目指します.研究対象
として具体的なキーワードをあげるとすれば,「電子政府・電子自治体」,「観光情報システム」,「災害時支援システム」,「地
理情報システム(GIS)を用いた地域分析」,「ソーシャルメディア・地域 SNS」,「ユビキタス情報化社会」などです.
2. 指導要領
3年次:テキストを輪読しながら,研究に必要となる基礎的な知識やスキルを身につける.
4年次:各自が決めた研究テーマについて,調査・分析を行い,各自の進捗状況を報告・発表する.
教 員 名
三谷 和史 <Kazufumi Mitani>
1. 研究主題
インターネットを用いたコミュニケーションに関する研究
コンピュータネットワークに関する研究
情報探索に関する研究
プログラミング言語とその処理系
医療情報システムに関する研究
その他,関連するテーマであれば,ある程度の希望は採り入れる.
2. 指導要領
プレゼミ
本や論文を読み文章にまとめて他人に説明し,適切な質疑応答ができることがゼミに参加する上での必要事項である.ま
た、説明のためにプレゼンテーションツールを使いこなすことも必須であり,ゼミ所属が決定した時点から 3 年次になるまでに
これらをプレゼミとして行なう.
3 年次:テキストの輪読と演習
まずコンピュータに慣れる,コンピュータを道具として使いこなすことを第一の目標とする.また,自分で HTML を書けるように
なって必要な情報を捜した結果を他人に知らせる技術を会得してもらう.さらに,ゼミでのコミュニケーションはゼミの時間以
外も電子メールや blog で行うので,それらのコミュニケーション技術の習得してもらう.そして,ゼミ生の興味に沿ったアルゴリ
ズム系やプログラミング系のテキストを使って輪講と演習を行う.最近選択した言語は C++, OCaml(関数型言語), JAVA
等であり,今年の 3 年生は Eclipse を使って動作をさせながら,JAVA の輪講をしている.
4 年次:テーマに沿った卒業論文の作成指導
専門共通
教 員 名
荻野 富士夫 <Fujio Ogino>
1. 研究主題
日本近現代史の考察
近年の研究成果を活用して、「日本近現代史」全一〇巻(「岩波新書」)が完結した。それらを丁寧に読み込み、日本
近現代史の最前線の研究の一端に触れることにする。二〇一二年度は原田敬一『日清・日露戦争』と成田龍一『大正
デモクラシー』などを読み進める予定である。
また、デジタル・アーカイブスで閲覧できる近現代史関係の史料(たとえば、アジア歴史資料センター、国立国会図書館
「史料でみる日本の近代」など)の解読もおこなう。
2. 指導要領
前期においては上記主題を中心に、後期は卒論報告・卒論予備報告を中心におこなう。三・四年の合同ゼミによって
進める。ゼミ内定者については、12月から数回、プレ・ゼミをおこなう予定である。
教 員 名
杉山 成 <Shigeru Sugiyama>
1. 研究主題
現代社会におけるさまざまな社会問題(ワークモティベーションの向上、広告・販売の戦略、メンタルヘルス対策、暴力の
抑止、ヒューマンエラー等)に対し、心理学的観点からの解決策を考える。
2. 指導要領
3年次:さまざまな社会問題に関する基本的知識を整理し、その後、解決策について議論していきます。テーマによって
は、数チームに分かれ、チームごとのプレゼンやディベートを行うことも計画しています。それと並行し、統計解析ソフトを用い
たデータ解析法に関する学習を進め、データを整理して隠れた法則性を見出していくスキルを習得します。
4年次:卒業研究が中心となります。テーマの設定、文献研究、実験・調査等によるデータ収集とその解析を通して、論
理的な仮説を設定し、それを実証的に検証していく能力を身につけます。
教 員 名
西永 亮 <Ryo Nishinaga>
1. 研究主題
20世紀の社会・政治思想(欧米を中心に)
2. 指導要領
20世紀とはどのような時代であり、そこにおいて何が思想的に問題にされていたのかという問題意識のもと、重要な思想
家のテキストを精確に読解することを目指します。まずは、以下の指導テキストを輪読します。その後、実際の思想家のテ
キストに向かいます。
指導テキスト:
・藤原保信『二〇世紀の政治理論』(岩波書店、あるいは『藤原保信著作集』5新評論)
教 員 名
八木 宏樹 <Hiroki Yagi>
1. 研究主題
テーマは「韓国・日本の食材の種類と差異とそれらを用いた新食品開発の可能性」。韓国と日本(とくに北海道)の加工
食品に用いられている水産食材を調べ,種類,嗜好性,用途の差異を抽出する。また,ここから日韓共同による新食品
開発の可能性を探る。
2. 指導要領
韓国や北海道の漁業協同組合などから様々な資料を取り寄せるので,その解析から始める。水産物食材の種類,産地,
食品への応用,製造方法,その背景の文化など,調べることも多い。必要に応じてフィールド調査を行う。調べた結果はゼ
ミ時間にプレゼンテーションを行って発表する。
教 員 名
小林 敏彦 <Toshihiko Kobayashi>
1. 研究主題
第二言語習得論 (SLA: Second Language Acquisition)
2. 指導要領
第二言語習得 (SLA)の理論を学びながら英語教授法および英語学習法のメカニズムを探り、自律的英語学習
(Autonomous English Learning)モデルの構築を目指す。また、洋画談話分析 (Discourse Analysis of Movie Lines)を
通じて口語英語の言語的諸相(音声、語彙、語法、構文、談話)と語用論 (pragmatics)を学び、英語力そのものを向
上させる。さらに、在学中の英語圏留学および大学院進学を奨励する。卒論は、SLA、言語教育、談話分析に関する
実証研究とする。
以下の学生に適したゼミである:
1)英語教員を目指している学生
2)SLA の理論を学び自分自身の英語学習法を確立したい学生
3)通訳士(同時通訳者を含む)、翻訳士(映画字幕翻訳士を含む)を目指している学生
指導書:
Patsy M. Lightbrown& Nina Spada 著「How Languages are Learned」Oxford University Press
小林敏彦著「ニュース英語究極単語10000」(語研)
小林敏彦著「口語英文法の実態」(小樽商科大学出版会)
教 員 名
高橋 純 <Atsushi Takahashi>
1. 研究主題
「フランス語という文化」から「フランス文化という言語」へ
前者の「文化」とはあくまでも個別言語としてのフランス語を指すが、後者の「言語」とは、政治・経済、文学・芸術、料
理、ファッションにまでわたるフランス文化がかたちづくる多様な意味の世界を指している。通常の語学の授業は前者の枠内
にとどまりがちだが、本研究指導ではそこから飛躍して、フランスというわれわれにとっての異文化空間を様々な切り口から
探求する。
2. 指導要領
第一段階として、フランス文化・歴史についての認識を広げつつ、フランス語の全般的技能の向上を図ることを共通の目
標とする(この段階では外国語としてのフランス語ができることではなく、好きであることが絶対条件である。またこの段階で
はフランスに関連する映画および文化・芸術紹介の視聴覚資料を多用する)。次いで第二段階では、第一段階の過程
で各人が抱いた問題意識に基づいて定めたテーマを展開できるように個別指導(テーマが共通すれば複数で)する。ただし、
自文化の認識なくして異文化の理解はありえない。そこで、異文化について考えるための補助とすべく、日本の外部の目か
ら日本文化がどのように解釈されうるのかを知ることも共通の課題とする。
教 員 名
マーク・ホルスト <Mark Holst>
1. 研究主題
社会言語学: 社会的要因がどう人々が言語を使用する方法に影響するかを研究します。
2. 指導要領
 This seminar has two goals.
 このゼミの目標は以下の二つです:
(1) To develop your academic and research skills. You will
(1)アカデミックな面でも通用する、言語能力一般の増強。このゼミで
improve your logical and critical thinking skills through
は、具体的・実質的なデータに基づいてのロジカルシンキングや、クリ
collecting and analyzing language data (written and
ティカルシンキングができるようになること、また、あらゆるデータをどの
spoken). You will also investigate topics from different
ように分析するかの分析能力を養うことを目的としています。加えて、
perspectives and be capable of explaining your opinions to
様々な事柄について多角的な視点や意見を持つこと、その考えを日
others logically in both Japanese and English.
本語・英語問わず、相手に伝わる論理的な説明に置き換えられる
(2) To introduce you to the fields of Sociolinguistics and
こともできるようになります。
Applied Linguistics by exploring the following themes: (i)
(2)社会言語学、応用言語学という分野の学習。ゼミ内では、通じ
How does situation change your way of speaking?; (ii) How
て次のような社会言語学のテーマを取り上げます。(1)会話の状況に
do we learn languages?; and (iii) How has the English
より、話し方や語彙選択にどのような影響が与えられるか。(2)生涯
languages developed over time?
を通じて、あるいは第二言語としての言語学習はどのように行われる
 In the 4th year, you will carry out your own research
か、行われるべきか。(3)英語という言語は、現在までどのように発展
project about Japanese or English language in use. You
してきたのか。
will do this by observing and recording natural
 四年になってからのゼミでは、三年生で習得した知識や経験を
conversations, by carrying out surveys and interviews and
利用して、自らの日本語、あるいは英語の使用という観点から研究
by finding out information from academic and official
を行います。自然体の会話を観察・録音したり、実際に調査を行っ
sources. Your findings will be written up as your
たり、またあるいは他の論文や研究、公的資料から情報を得たりす
graduation dissertation
ることが研究の主な方法になり、その結果や結論は、卒論としてまと
められます。
教 員 名
吉田 直希 <Naoki Yoshida>
1. 研究主題
英米文化研究
2. 指導要領
英文テキストの読解を通して英米文化の理解を深めるとともに、コミュニケーション能力の向上を目指します。
討論は基本的に英語で行います。
木曜日は3・4年生合同でゼミを、火曜日(月 2 回程度)は映画観賞・レクリエーション(全員参加)を行う予定です。