授業科目シラバス - 東京大学大学院医学系研究科・医学部

公共健康医学専攻(専門職大学院)
授業科目シラバス
区分
疫
学
保
健
学
系
科
目
行
動
社
会
医
学
系
科
目
医
療
科
学
系
科
目
共
通
科
目
授業科目の名称
頁
疫学研究と実践
1
予防保健の実践と評価
2
医学データの統計解析
3
医学統計学演習
4
医学研究のデザイン
5
臨床疫学
6
臨床疫学演習
7
保健医療経済学
8
保健医療経済学演習
9
医療コミュニケーション学
10
医療コミュニケーション学実習
12
精神保健学Ⅰ
13
精神保健学Ⅱ
14
健康教育学
15
健康社会学
16
老年社会科学Ⅰ
18
老年社会科学Ⅱ
20
健康増進科学
21
医療倫理学Ⅰ
22
医療倫理学Ⅱ
23
行動社会医学演習
24
健康医療政策学
25
医療情報システム学
26
医療情報システム学実習
28
臨床情報工学
29
臨床情報工学実習
30
法医学・医事法学
31
法医学・医事法学演習
32
医療安全管理学
33
医療安全管理学実習
35
健康危機管理学
37
保健行政・健康危機管理学実習
38
環境健康医学
39
インターンシップ
40
課題研究(1年課程)
41
課題研究(2年課程)
科
目
学
名
疫学研究と実践
期
夏学期
単
位
曜日・授業時間帯
金曜・2 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
佐々木
担
当
教
数
2 単位
敏
授 業 の 目 的
疫学研究の方法論の基礎を理解する。同時に、疫学研究を実践する際に考
慮すべき問題点を理解し、その具体的な克服方法について学ぶ。
主な内容は以下の通り:予防保健と疫学の関連、疫学的思考、測定誤差の
種類と対策、疾患からみた疫学研究、生活要因からみた疫学研究、疫学研究
デザイン入門、統計解析の役割と方法、研究倫理・個人情報保護、研究成果
の利用方法など。
授 業 の 方 法
・ 各回 1 テーマを選んで講義を行う。
・ テーマ毎に資料が配布される。適宜、参考書を用いた解説を加える。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
8)
9)
10)
11)
12)
13)
14)
15)
教科書・参考書等
(参考書)
・ Modern Epidemiology. Sander Greenland, Kenneth J. Rothman/ 著
(Lippincott Williams & Wilkins).
・ わかりやすい EBN と栄養疫学. 佐々木敏/著(同文書院).
成績評価の方法
期末試験、小レポート、出席率を総合的に評価して判定する。
他の授業との関連
「予防保健の実践と評価」を学ぶために必須の基礎理論となる。
「医学データの統計解析」、
「健康教育学」と関連する。
予防保健と疫学(総論)
予防保健と疫学(歴史)
記述疫学の目的と方法
測定誤差の種類と対策
統計解析の役割と方法
疾患からみた疫学研究
生活要因からみた疫学研究
疫学研究のデザイン入門
コホート研究(ケーススタディ)
症例対照研究(ケーススタディ)
横断研究(ケーススタディ)
研究倫理・個人情報保護
研究成果のフィードバック
結果の予防保健活動・政策への活用
総合討論
1
科
目
名
予防保健の実践と評価
期
夏季休業期間
曜日・授業時間帯
集中(15 回)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
佐々木
学
担
当
教
敏、清原
単
位
数
2 単位
裕(非)
授 業 の 目 的
職域・地域などをフィールドとして、健診結果や疫学研究の成果を成員に
フィードバックすることにより、予防保健につなげる実践活動について、主
に事例研究(ケーススタディ)を通じて学ぶ。
主な内容は以下の通り:健康目標の設定とその評価、実施組織の構築と役
割、プライバシーと個人情報保護、情報のフィードバック・コミュニケーシ
ョン、職域保健活動の事例、地域保健活動の事例など。
授 業 の 方 法
・ 各回1テーマを選んで講義並びに討論(ディベート)を行う。
・ テーマごとに資料が配布される。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
8)
9)
10)
11)
12)
13)
14)
15)
教科書・参考書等
(参考書)未定
成績評価の方法
期末試験、小レポート、出席率を総合的に評価して判定する。
他の授業との関連
「疫学研究と実践」で学んだ知識・理論を実践につなげられる能力を養うこ
とを目的とする。
「医学データの統計解析」、
「健康教育学」
、「健康医療政策学」と関連する。
実践活動としての予防保健(総論)
健康目標設定の理論とプロセス(ケーススタディ)
健康目標の評価(ケーススタディ)
予防保健実践活動の実施組織の構築と役割(ケーススタディ)
地域での疫学研究の実際(ケーススタディ)
プライバシーと個人情報保護(ケーススタディ)
研究成果をフィードバックする目的と方法
集団のデータをフィードバックする目的と方法
個人のデータをフィードバックする目的と方法
健診データの活用例(ケーススタディ)
生活習慣データの活用例 1(ケーススタディ:食事)
生活習慣データの活用例 2(ケーススタディ:喫煙・運動)
職域保健活動の実際(ケーススタディ:産業医の役割)
地域保健活動の実際(ケーススタディ:保健師の役割)
総合討論
2
科
目
学
名
医学データの統計解析
期
夏学期
単
位
曜日・授業時間帯
木曜・1∼2 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
大橋靖雄、宇野
担
当
教
数
2 単位
一(非)
授 業 の 目 的
統計的推測の基礎とともに、医学研究で日常的に用いられる統計解析手
法、及びやや高度ながら身に付けておくべき統計解析手法について、実例を
中心に教え、医学論文を読むうえで必須となる統計基礎知識を習得させると
同時に、自らが統計解析を行ううえでの基礎能力を身に付けることを目的と
する。
授 業 の 方 法
・ 各回 1 テーマを選んで講義を行う。
・ テーマごとに資料が配布される。適宜、参考書を用いた解説を加える。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
8)
9)
10)
11)
12)
13)
14)
15)
教科書・参考書等
(参考書)
・ 医学研究における実用統計学. DG Altman 著 木船・佐久間訳(サイエ
ンティスト社)
・ 臨床試験のデザインと解析.JL Fleiss 著 KR 研究会訳(アーム)
成績評価の方法
期末試験、小レポート、出席率を総合的に評価して判定する。
他の授業との関連
「医学統計学演習」履修のための基礎となる。
「疫学研究の実践」
、
「医学研究のデザイン」、
「臨床疫学」
、
「保健医療経済学」
と関連する。
データの記述
仮説検定の考え方
2 群の比較
サンプルサイズ設計
分割表の解析
信頼性の解析
相関係数とその解釈
回帰分析入門
測定誤差を含む回帰分析:関数関係解析
実験データの解析:分散分析入門
層別調整の考え方:メタアナリシス入門
生存時間解析入門
回帰分析の拡張:ロジスティック回帰とコックス回帰
継時データの解析
多変量解析入門
3
科
目
学
名
医学統計学演習
期
夏学期
単
位
数
曜日・授業時間帯
水曜・5∼6 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
松山 裕
担
当
教
2 単位
授 業 の 目 的
「医学データの統計解析」で講義された主要な統計手法について、実例を
用いて SAS・S(あるいは R)で演習を行う。
また、仮の医学研究(疫学研究か臨床試験研究)を設定し、グループ実習
により統計解析計画書・報告書の作成実習を行い、その成果に対して討論(デ
ィベート)を通じて理解を深める。
授 業 の 方 法
・ 最初に SAS の使用についての演習を行い、簡単な解析については自分で
プログラミングできる能力を養う。
・ 前半は各テーマについて簡単なインストラクションを行い、ついで実例
を用いた解析演習を行い、レポートを作成する。
・ 後半では、仮の医学研究について統計解析計画書・報告書を作成し、そ
の評価を相互に行う。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
8)
9)
10)
11)
12)
13)
14)
15)
教科書・参考書等
(参考書)
・ 医学データの統計解析」と同様。SAS によるデータ解析入門シリーズ
(東大出版会)
成績評価の方法
出席率とレポートを総合的に評価して判定する。
他の授業との関連
「医学データの統計解析」履修を条件とする。「医学研究のデザイン」と関
連する。
SAS 入門(その 1)
SAS 入門(その 2)
記述統計と群間比較
分割表解析演習
回帰分析演習(その 1)
分散分析演習(継時データ解析含む)
生存時間解析演習
回帰分析演習(その 2)
統計解析計画書作成(その 1)
統計解析計画書作成(その 2)
統計解析計画書作成(その 3)
統計解析報告書作成(その 1)
統計解析報告書作成(その 2)
統計解析報告書作成(その 3)
総合討論
4
科
目
学
名
医学研究のデザイン
期
冬学期
単
位
数
曜日・授業時間帯
火曜・1∼2 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
大橋靖雄、久保田潔(兼担)
担
当
教
2 単位
授 業 の 目 的
疫学研究・臨床試験のデザインと実際の研究運営についての講義ととも
に、事例研究(ケーススタディ)を行う。
主要雑誌に掲載される論文について、特にデザインについて理解するため
の基礎知識を習得し、共同作業でプロトコルを策定できる能力並びに研究事
務局に参画するために必要とされる能力を磨くことを目指す。
授 業 の 方 法
・ 各回1テーマを選んで講義を行う。
・ テーマごとに資料が配布される。適宜、参考書を用いた解説を加える。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
8)
9)
10)
11)
12)
13)
14)
15)
教科書・参考書等
各講義毎に異なるので適宜指示する。
成績評価の方法
期末試験、小レポート、出席率を総合的に評価して判定する。
他の授業との関連
「疫学研究の実践」
、「臨床疫学」と関連する。
研究デザインの分類と特徴
測定の標準化
疫学研究のデザイン
疫学研究のデザイン(ケーススタディ)
臨床試験の方法論(その 1)
臨床試験の方法論(その 2)
臨床試験の方法論(その 3)
臨床試験の方法論(ケーススタディ)
標本調査入門
プロトコル作成
データマネージメント
品質管理と品質保証
論文作成
研究組織と運営
研究組織と運営(ケーススタディ)
5
名
臨床疫学
期
夏季休業期間
曜日・授業時間帯
集中(15 回)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
橋本英樹
科
目
学
担
当
教
単
位
数
2 単位
授 業 の 目 的
実地診療における臨床判断を、エビデンスに基づいて実施するとともに、
実地診療から臨床的エビデンスを構築し、それをコミュニケーションするこ
との重要性や手法論を、講義やディスカッションを通じて学習することを目
的とする。
具体的には、臨床疫学の基本的知識(予防・診断・治療効果の判定)、問
題設定と文献検索、論文の批判的吟味、統計と疫学の役割、臨床意思決定と
費用効果分析、アウトカム研究と医療の質評価、ガイドラインやクリティカ
ルパスなど、臨床標準化を取り扱う。
授 業 の 方 法
講義とグループワーク、ディスカッションを適宜組み合わせる。
原則として、講義で基礎的知識を提供したのち、課題を提供し、グループ
ワークによる検討を経て、クラス内でのディスカッションにより深化を図
る。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) ガイダンス、予防医学の臨床疫学
2) 診断・治療の臨床疫学
3) 因果関係とバイアス
4) 因果関係と偶然誤差
5) 批判的吟味
6) 文献検索と系統的レビュー
7) 臨床判断学 1(効用分析と判断樹)
8) 臨床判断学 2(ヒューリスティックな意思決定)
9) メタ分析とコクランライブラリー
10) アウトカム研究と医療の質評価
11) 患者由来アウトカムと満足度
12) 臨床ガイドラインと診療標準化
13) 生活習慣病と疾病管理の臨床疫学
14) 保健医療政策と臨床疫学
15) EBMとリスクコミュニケーション
教科書・参考書等
1) 臨床疫学―EBM 実践のための必須知識
ロバート・H.フレッチャー (著), スーザン・W.フレッチャー (著), エ
ドワード・H.ワグナー (著), 福井 次矢 (翻訳) 医学書院
2) EBM 健康診断
矢野 栄二,山岡 和枝, 小林 廉毅 (編集) 医学書院
3) 「ロスマンの疫学」
ケネス・ロスマン(著)矢野栄二、橋本英樹(監訳)、篠原出版新社
成績評価の方法
課題提出により 70%、講義・ディスカッション内での発言を 30%で評価。
他の授業との関連
夏学期において「疫学研究と実践」を修得していることを前提とする
6
科
目
学
名
臨床疫学演習
期
冬学期
単
位
曜日・授業時間帯
木曜・3∼4 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
橋本英樹
担
当
教
授 業 の 目 的
授 業 の 方 法
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
数
2 単位
学生各人が、それぞれの臨床・保健医療・医療経済的関心に基づき、実際
に研究のプロトコル立案(問題設定、データ収集の定式化並びに分析計画、
必要リソースの見積もりと研究費の予算書作成まで)を実践的に習得するこ
とを目的とする。
グループでのディスカッションをベースに、補完的に小講義を実施。
1)& 2)
3)& 4)
5)& 6)
7)& 8)
9)&10)
11)&12)
13)&14)
15)&16)
17)&18)
19)&20)
21)&22)
23)&24)
25)&26)
27)&28)
29)&30)
オリエンテーション、実証研究と理論、仮説構築
文献検索による先行研究調査
デザインとデータ収集計画、分析
質問票の開発、データベースの作成
個人情報と倫理審査申請書の作成
前半のまとめ
中間計画発表
中間計画発表
トピック;科研費申請書の書き方のこつ
トピック;多施設共同研究のマネジメント
トピック;投稿雑誌の選び方、論文の書き方、査読者とのコミュニ
ケーション
後半のまとめ
学生発表 1
学生発表 2
学生発表 3
教科書・参考書等
1) 医学的研究のデザイン―研究の質を高める疫学的アプローチ
スティーブン・B. ハリー (著), Stephen B. Hulley (原著), 木原 雅子
(翻訳), 木原 正博 (翻訳) メディカルサイエンスインターナショナル
2) 臨床試験データマネジメント―データ管理の役割と重要性
大橋 靖雄 (著)、辻井 敦 (著) 医学書院
成績評価の方法
最終的に提出される研究計画書で 70%、残り 30%をディスカッションでの発
言により評価する。
他の授業との関連
夏学期の「疫学研究と実践」、ないし夏休み期間の「臨床疫学講義」の習得
を前提とする。
7
科
目
学
名
保健医療経済学
期
夏学期
単
位
数
曜日・授業時間帯
水曜・1∼2 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
福田 敬
担
当
教
2 単位
授 業 の 目 的
保健医療サービスの経済的特徴を踏まえ、その提供及び消費に関する経済
分析の手法を学び、日本の医療費や医療保険制度について理解する。
特に効率的な医療資源配分のために、保健医療サービスの経済評価の考え方
や手法については、実践できるような技術を身に付ける。
授 業 の 方 法
全体を通した講義資料を配付し、それに沿って講義を行う。各回ごとに追
加的な資料の配付及びスライドを用いた講義により、理解を助ける。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 保健医療経済学の概要と医療財の経済学的特徴
2) 医療における消費者の行動
3) 医療保険の原理と日本の医療保険制度の特徴
4) 企業の行動と医療提供者の行動
5) 医療機関の経営
6) 診療報酬制度の意義と特徴
7) 医療における市場の失敗と医療提供者・患者関係
8) 諸外国の医療制度と医療費
9) 医療経済評価の考え方
10) 医療経済評価の方法 1(コストの算出方法)
11) 医療経済評価の方法 2(アウトカムの測定)
12) 医療経済評価の方法 3(QOL)
13) 医療経済評価の方法 4(モデルを用いた解析)
14) 医療経済評価の批判的吟味
15) 医療経済評価の活用
教科書・参考書等
教科書は指定せず、講義資料を配付する。
参考書は以下の通り。
・「最新医療経済学入門」
、医学通信社
・「入門医療経済学」
、日本評論社
・「国際的視点から学ぶ医療経済学入門」、東京大学出版会
・「講座医療経済・政策学第 4 巻 医療技術・医薬品」
、勁草書房
・「保健医療の経済的評価」
、じほう
成績評価の方法
出席とレポート等により評価する。
他の授業との関連
「疫学研究と実践」
、
「医学研究のデザイン」、
「臨床疫学」
、
「健康医療政策学」
の各講義と関連する。
「保健医療経済学演習」において、本講義の主に後半で学ぶ医療経済評価に
ついて具体的な演習を行う。
8
科
目
学
名
保健医療経済学演習
期
夏季休業期間
単
位
曜日・授業時間帯
集中(5 日間)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
福田 敬
担
当
教
数
2 単位
授 業 の 目 的
臨床経済評価事例について、チェックリストをもとに批判的吟味を行う。
吟味した結果をクラスで討論(ディベート)し、課題を把握する。
また、経済評価及びアウトカム評価の実践能力を身に付けるために、具体
的な医療技術や薬剤を事例として取り上げ、グループ毎に評価研究のステッ
プに従って、課題の設定、決定樹やマルコフモデルの作成、臨床結果及びコ
スト情報の収集、費用対効果の算出、感度分析などの一連の経済評価を行う。
QOL については、評価ツールを用いた実地調査(フィールドワーク)を行
い、経済評価に反映させる。グループ毎の成果を発表し、討論(ディベート)
する。
授 業 の 方 法
各回、演習用マテリアルを配布し、各自解答を試みた後、グループ毎で検
討する。グループ毎の結果を持ち寄って発表した後、全体で討論(ディベー
ト)する。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 本演習の概要と医療資源配分の優先順位決定
2) 医療経済評価の概要
3) アウトカムの測定 1
4) アウトカムの測定 2
5) メタアナリシス
6) コストの算出方法
7) QOL の測定 1
8) QOL の測定 2
9) モデルを用いた解析 1(決定樹モデル)
10) モデルを用いた解析 2(マルコフモデル)
11) 経済評価論文の批判的吟味 1
12) 経済評価論文の批判的吟味 2
13) 経済評価ガイドラインと経済評価データベース
14) グループ別テーマの発表会
15) 医療経済評価の活用方法に関する議論
教科書・参考書等
教科書は指定しない。各回に演習用のマテリアルを配布する。
参考書は以下の通り。
・「やさしく学ぶ薬剤経済学」、じほう
・「講座医療経済・政策学第 4 巻 医療技術・医薬品」
、勁草書房
・「保健医療の経済的評価」
、じほう
・「医療の経済評価」
、医学書院
成績評価の方法
出席率及び演習への参加状況並びにレポート等により評価する。
他の授業との関連
「保健医療経済学」の講義を履修していることを前提とする。また、「疫学
研究と実践」
、
「医学研究のデザイン」
、
「臨床疫学」、
「健康医療政策学」の各
講義と関連する。
9
科
目
学
名
医療コミュニケーション学
期
冬学期
単
位
曜日・授業時間帯
木曜・1∼2 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
木内貴弘、青木則明
担
当
教
数
2 単位
授 業 の 目 的
本講義の目的は、医療コミュニケーションの理論と実践方法を体系的に学
習することにある。
医療コミュニケーションとは、医療従事者相互、医療従事者と患者間、患
者相互等における医学・医療分野に関係した知識や情報のやりとりを意味す
る。医療コミュニケーションは、医学・医療と社会のインターフェイスとし
て、パブリックヘルス分野において、非常に重要な意味を持っている。従来、
ヒト対ヒトのいわゆるヒューマンコミュニケーションを主体に考えられて
きたが、現在では、これに加えて、インターネット、マスメディア、コンピ
ュータ・ゲーム機等を介したコミュニケーションの意義・役割が増大してい
る。
本講義では、個人あるいは社会としての最適な健康上のアウトカムを得る
ために、医学・医療に関する知識・情報を、正確かつ効果的に伝達し、受け
手に理解してもらうために必要な、(1)コミュニケーションの理論体系、(2)
コミュニケーションの実務的方法論、(3)コミュニケーションの評価・分析
方法等を取り扱うともに、医療コミュニケーションの具体的な実践例の紹介
と分析も行う(具体的な内容は下記の「授業計画及び内容」を参照のこと)。
本講義の受講によって、医療コミュニケーションを実践し、改善していく
ために必要となる基礎的な知識を得ることができる。
授 業 の 方 法
・ 各回 1 テーマの講義を行う。
・ テーマに基づいた追加資料の配布や実例の紹介を行うことがある。
・ 講義の終わりに理解を深めるための小テストを実施する。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 医療コミュニケーション概論:(担当)木内
2) 医療コミュニケーション総論Ⅰ:
(担当)木内
インターネット(含む情報システム)によるコミュニケーション
3) 医療コミュニケーション総論Ⅱ:
(担当)青木
マスコミュニケーションメディアによるコミュニケーション
4) 医療コミュニケーション総論Ⅲ:
(担当)木内
ヒューマンコミュニケーションと行動科学
5) 医療コミュニケーション総論Ⅳ:
(担当)木内
マルチメディアコミュニケーション(1)―映像とプレゼンテーション
6) 医療コミュニケーション総論Ⅴ:
(担当)青木
マルチメディアコミュニケーション(2)―エデュテインメント・シリアス
ゲームによる双方向性コミュニケーション
7) 医療コミュニケーション総論Ⅵ:
(担当)青木
コミュニケーションの評価、ソーシャルマーケティング
8) 医療コミュニケーション各論Ⅰ:
(担当)木内
医療専門家相互のサイエンスコミュニケーション
9) 医療コミュニケーション各論Ⅱ:
(担当)青木
医療専門家と医療消費者間のメディアコミュニケーション
10) 医療コミュニケーション各論Ⅲ:
(担当)青木
医療消費者相互の健康情報コミュニケーション
11) 医療コミュニケーション各論Ⅳ:
(担当)木内
医療機関内におけるコミュニケーション
10
12) 医療コミュニケーション各論Ⅴ:
(担当)青木
健康教育・患者教育のためのコミュニケーション
13) 医療コミュニケーション各論Ⅵ:
(担当)青木
災害時の医療コミュニケーション
14) 医療コミュニケーション事例検討Ⅰ:
(担当)木内・青木
医学・医療分野の各種インターネットサイト
15) 医療コミュニケーション事例検討Ⅱ:
(担当)木内・青木
内外の医療関係団体の広報活動(政府、医療機関、医療職能団体、学会、
患者団体等)
1)
2)
3)
4)
教科書・参考書等
JAMA医学文献の読み方 監訳:開原成允、浅井泰博、出版:中山書店
論文投稿のインフォマティクス 著者:山崎茂明、出版:中外医学社
研究評価 編著:根岸正光、山崎茂明、出版:丸善
科学を計る―ガーフィールドとインパクト・ファクター 著者:窪田輝
蔵、出版:インターメディカル
5) International Committee of Medical Journal Editors
http://www.icmje.org/
6) UMIN臨床試験登録システム http://www.umin.ac.jp/ctr/listj/
7) 日本外傷データバンク http://www.tororo.net/traumabank/
8) Enrico Coiera. Guide to Health Informatics. Edward Arnold. 2004.
(ISBN: 0340764252)
9) Slack WV, et al. Consumer Health Informatics : Informing Consumers
and Improving Health Care (ISBN: 038723991X)
10) Dewan NA. Behavioral Healthcare Informatics (ISBN: 0387952659)
成績評価の方法
講義時の小テスト、期末試験、出席率で評価する。出席については、やむを
得ず欠席する場合には、事前に事情を届け出れば、別途レポートの提出に代
える場合がある。
他の授業との関連
「医療コミュニケーション学実習」では、ここで学んだ知識・考え方に基づ
いて、具体的なアプリケーション構築、分析、評価を実践する。
11
科
目
学
名
医療コミュニケーション学実習
期
冬学期
単
位
曜日・授業時間帯
水曜・3∼6 時限(6 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
木内貴弘、青木則明
担
当
教
数
1 単位
授 業 の 目 的
医療コミュニケーションの実践に必要な実習を行うことにより、「医療コ
ミュニケーション学」の講義で学んだ様々な理論や実践法に対する理解を深
めるとともに、具体的な医療コミュニケーションの場(医療機関、官公庁、
教育機関、研究機関、患者支援組織、マスコミ等)で、これらを生かすこと
ができるようにすることを目的とする。
授 業 の 方 法
・ 各回(毎回 6 時間)
、課題にもとづいて、小グループ単位でプロジェクト
形式の実習・討論を行う(最終回を除く)。
・ 必要に応じて、指定テキスト及び課題内容に関係した追加資料に基づく
講義を実施する。
・ 最終回には、実習成果のプレゼンテーション、相互評価を行う。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) インターネットコミュニケーション実習(1)
:(担当)木内・青木
―インターネットサイトの調査・分析・評価
・医療関連ホームページの調査・分析・評価(ユーザインターフェイス、
コンテンツ等)
・ホームページへのアクセス記録の分析・評価
2) インターネットコミュニケーション実習(2)
:(担当)木内・青木
―インターネットサイトの構築
・効果的な医療系ホームページ構築と運用
・Web 情報システムの構築
3) 行動科学・コミュニケーション体験実習:(担当)木内・青木
・医療機関内における各種場面でのコミュニケーションのロールプレイ
ング等に基づく実習
4) マス・コミュニケーション実習:
(担当)木内・青木
・テレビ映像・新聞記事の調査・分析
5) マルティメディアコミュニケーション実習:(担当)木内・青木
・マルチメディア広報資料の企画、撮影、編集
6) 実習成果のプレゼンテーションと相互評価:(担当)木内・青木
教科書・参考書等
・
・
・
・
石井研二. アクセスログ解析の教科書(ISBN: 4798107360)
池谷義紀. Web デザインユーザビリティ(ISBN: 4797321334)
Haider M. Global Public Health Communication (ISBN: 0763747769)
Hornik RC. Public Health Communication: Evidence for Behavior Change
(ISBN: 0805831770)
成績評価の方法
最終日のプレゼンテーション内容、学生によるプレゼンテーションの相互評
価結果、期末レポート、及び出席率で評価する。出席については、やむを得
ず欠席する場合には、事前に事情を届け出れば、別途レポートの提出に代え
る場合がある。
他の授業との関連
「医療コミュニケーション学」で学んだ理論と実践方法を実務で生かすこと
ができるようにするための実習である。
12
科
目
学
名
精神保健学Ⅰ
期
夏学期
単
位
曜日・授業時間帯
火曜・5 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
川上憲人、島津明人、大嶋
担
当
教
数
2 単位
巌(非)
授 業 の 目 的
精神保健の実態及びこれに対するニーズを把握し、効果的な第一次、第二
次、第三次予防対策を立案、実施することができるために、精神保健疫学と
関連するトピックス、地域、職場、学校における効果的な対策のあり方を学
び、事例研究(ケーススタディ)を通じて実際に実行できる能力を身に付け
る。
授 業 の 方 法
各回1テーマの講義あるいは事例研究(ケーススタディ)
担当教員(または非常勤講師)による講義、あるいは学生がテーマに関して
発表しこれに担当教員が補足を行い、全員で討論(ディベート)する。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) オリエンテーション
2) 精神保健疫学の方法論
3) 精神保健の疫学トピックス:気分障害と物質使用性障害
4) 精神保健の疫学トピックス:女性とライフサイクル
5) 精神保健の疫学トピックス:社会階層
6) 精神保健の疫学トピックス:身体疾患と精神障害
7) 精神保健の疫学トピックス:自殺、暴力および虐待
8) 地域の精神保健対策:第一次予防(事例研究を含む)
9) 地域の精神保健対策:第二次予防(事例研究を含む)
10) 地域の精神保健対策:第三次予防(事例研究を含む)
11) 職場の精神保健対策:第一次予防(事例研究を含む)
12) 職場の精神保健対策:第二予防(事例研究を含む)
13) 職場の精神保健対策:第三次予防(事例研究を含む)
14) 学校の精神保健対策と事例研究(事例研究を含む)
15) 精神保健・医療・福祉制度の立案・評価(事例研究を含む)
教科書・参考書等
教科書は指定しない。毎回、講義資料を配付する。
成績評価の方法
出席、課題テーマに関する発表、質疑への参加、レポートにより総合的に評
価する。
他の授業との関連
疫学及びプログラム評価について学ぶ「疫学研究と実践」「予防保健の実践
と評価」と関連する。また職場における精神保健対策についてさらに詳しく
学ぶ「精神保健学Ⅱ」と関連する。
13
科
目
学
名
精神保健学Ⅱ
期
冬学期
単
位
曜日・授業時間帯
火曜・5 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
川上憲人、島津明人、大嶋
担
当
教
数
2 単位
巌(非)
授 業 の 目 的
職場のメンタルヘルスについて、その歴史と現状、法規、ガイドライン及
び制度、基礎理論、有効な第一次、第二次、第三次予防の方法、計画立案及
び評価方法について学び、現場で事業場の特性を踏まえた具体的な対策を進
めることのできる能力を身に付ける。
授 業 の 方 法
各回1テーマの講義あるいは事例研究(ケーススタディ)
担当教員(又は非常勤講師)による講義、あるいは学生がテーマに関して発
表しこれに担当教員が補足を行い、全員で討論(ディベート)する。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) オリエンテーション、職場のメンタルヘルスの国際的動向
2) 職場のメンタルヘルスの制度と法規、指針
3) 職業性ストレスの理論
4) 職業性ストレスの測定
5) 職業性ストレスの対策 1:職場集団向けアプローチ
6) 職業性ストレスの対策 2:個人向けアプローチ
7) 教育・研修
8) 相談対応とアセスメント
9) 個人情報の保護と守秘義務
10) コンサルテーションと医療機関への紹介
11) 職場復帰の支援 1:総論、大うつ病性障害
12) 職場復帰の支援 2:統合失調症、アルコール乱用・依存
13) 職場復帰の支援 3:双極性障害、パーソナリティ障害
14) 職場における自殺予防
15) 心の健康づくり計画の立案と評価
教科書・参考書等
教科書は指定しない。毎回、講義資料を配付する。
成績評価の方法
出席、課題テーマに関する発表、質疑への参加、レポートにより総合的に評
価する。
他の授業との関連
精神保健疫学と対策の基礎について学ぶ「精神保健学Ⅰ」を受講しているこ
とが望ましい。また対策の実際を学ぶ「行動社会医学演習」と関連する。
14
科
目
学
名
健康教育学
期
夏学期
単
位
曜日・授業時間帯
火曜・3∼4 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
甲斐一郎、非常勤講師
担
当
教
授 業 の 目 的
数
2 単位
健康教育の理論と、健康教育プログラムの立案・実践・評価を目的とした
プロジェクトマネジメントの方法論を学ぶ。
特に、健康教育の実践の場となる、地域(国際保健を含む)・職域・学校
などの種々のフィールドについて、教育対象やフィールドを取り巻く諸条件
の特色を勘案し、健康教育プログラムを立案・実践・評価するための具体的
留意点を学習する。種々のフィールドにおける事例研究(ケーススタディ)
を多用し、成功例・失敗例の分析から、効果的かつ継続的に実施可能な健康
教育プログラムのマネジメント能力を養うことを重視する。
授 業 の 方 法
各回1テーマの講義及び討論。
「実践ヘルスプロモーション」「健康教育」を主なテキストとするが、テ
ーマによっては追加の資料を講義の際に配布する。事例研究(ケーススタデ
ィ)を行う回では、事例についての資料を準備する。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 健康教育学の関連理論 I(health promotion, precede-proceed model)
2) 健康教育学の関連理論 II(adult education)
3) プロジェクト・マネジメント理論 I(立案・実施)
4) プロジェクト・マネジメント理論 II(評価方法)
5) 地域における健康教育 I (留意するべき諸要因)
6) 地域における健康教育 II(危険因子を持つ住民対象の実践事例)
7) 地域における健康教育 III(事例検討)
8) 地域(国際保健医療協力)における健康教育 I(留意するべき諸要因)
9) 地域(国際保健医療協力)における健康教育 II(事例検討)
10) 職域における健康教育 I (留意するべき諸要因)
11) 職域における健康教育 II(事例検討)
12) 学校における健康教育 I (留意するべき諸要因)
13) 学校における健康教育 II(事例検討)
14) 禁煙教育 I(職域における実践事例の検討)
15) 禁煙教育 II(学校・地域における実践事例の検討)
教科書・参考書等
実践ヘルスプロモーション(医学書院)
健康教育 -- ヘルスプロモーションの展開(保健同人社)
成績評価の方法
授業への参加(出席及び授業中の議論への積極的な参加を評価する)及び最
終レポート提出。
他の授業との関連
種々のフィールド、種々の対象への実践が必要になるため、「保健医療経済
学」、
「医療コミュニケーション学」
、
「医療倫理学」、
「健康医療政策学」など
の科目と関連を有する。
「行動社会医学演習」では、ここで学んだ考え方を具体的な課題に応用する
ことをめざす。
15
科
目
学
名
健康社会学
期
冬学期
単
位
曜日・授業時間帯
金曜・1∼2 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
山崎
担
当
教
数
2 単位
喜比古
授 業 の 目 的
健康問題の発見と解決に役立つ健康社会学の理論と方法について、その基
礎の習得をめざす。
方法論としては、調査研究法と社会学理論をコアにしつつ、社会心理学、
行動科学、政治学、経済学、管理学、人類学、社会疫学などの関連領域にも
及ぶ。
個々人の保健行動に加え、健康問題の社会的文化的文脈と社会的組織的解
決の方策について、優れた先行研究文献の抄読や討論(ディベート)を通じ
て理解を深める。
また、健康政策を考える上で重要な課題である倫理的配慮や人権の問題に
ついても学ぶ。
授 業 の 方 法
各回のテーマについて、レクチャー、関連する優れた先行研究文献の抄読、
討論の順に行う。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 健康社会学の理論と方法
2) 実証研究・調査研究の方法
3) 健康社会学の概念と測定・尺度
4) 健康観の転換とヘルスプロモーションの社会学
5) 健康・病気の社会的不平等と要因
6) 行動・「健康への力」・ライフスタイル・ソーシャルネットワークと健康
7) ソーシャルストレスと対処戦略
8) 病気行動と病人役割
9) 病い体験と病いの語り
10) 患者・障害者・家族のライフ(生存・生活・人生)
11) 医療者・患者間関係とコミュニケーション
12) 保健医療技術と人間社会
13) 保健医療の制度と政策の社会学
14) 医療職種間関係と協働
15) 多元的保健医療システムとオルターナティブ・ヘルスケア
教科書・参考書等
・ 山崎喜比古 編著『健康と医療の社会学』東京大学出版会,2001.
・ Conrad, P. Ed., ‘Sociology of Health and Illness: Critical
Perspectives’. 5th Edition, St.Martin's, 1997.
・ Cockerham,W.C., ‘ Medical Sociology’. 8th Edition, Prentice Hall,
2001.
・ 東京大学医学部保健社会学教室編『保健・医療・看護調査ハンドブック』
東京大学出版会,1995.
・ 土田昭司『社会調査のためのデータ分析入門:実証科学への招待』
有斐閣、1994.
・ Judd,C.M., Smith, E.R. and Kidder,L.H. “Research Methods in Social
Relations”(6th Edition) HBJ,1991.
・ ロフランドら著、進藤雄三ら訳『社会状況の分析:質的観察と分析の方
法』恒星社厚生閣、1997.
・ ウヴェ・フリック著、小田博志ら訳『質的研究入門:<人間の科学>の
16
ための方法論』春秋社、1994.
・ Devellis,R.F., ‘Scale Development: Theory and Publications’.
Sage Publications, 1991.
成績評価の方法
出席・参加、報告の分担、レポートにより総合的に評価する。
他の授業との関連
健康教育学、医学部健康科学・看護学科で開講されている社会調査実習の履
修が望まれる。
17
科
目
学
名
老年社会科学Ⅰ
期
夏学期
単
位
曜日・授業時間帯
火曜・1∼2 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
甲斐一郎、高橋
担
当
教
数
2 単位
都
授 業 の 目 的
主に、高齢者問題を対象として、保健・医療・福祉における社会科学的な
考え方がどのように実践に応用できるかを理解する。
特に、問題分析における医療社会学、医療経済学、医療人類学、行動科学
などの考え方、意思決定における地域医療学、福祉学、医療倫理学、医療政
策学、医療経営学などの考え方を解説し、社会科学的な考え方を現実の問題
解決にどのように生かすかを体得する。
このため、種々の意思決定困難な問題を対象に、現状分析を行い、意思決
定にいたるプロセスのシミュレーションを行う。
テーマとしては、高齢者保健・医療・福祉、がん医療・終末期医療などの
分野の諸問題を選ぶ。
事例研究(ケーススタディ)を多用し、現実の問題を分析する力、解決す
る力を養うことに重点をおく。
授 業 の 方 法
各回1テーマの講義及び討論。
「新老年学」を主なテキストとするが、テーマによっては追加の資料を講義
の際に配布する。特に後半は事例研究(ケーススタディ)を行うため、事例
についての資料を準備する。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 概論(高齢者問題と社会科学)
2) 医療社会学Ⅰ(社会構造、ライフコース、労働と引退)
3) 医療社会学Ⅱ(家族と扶養、ソーシャル・サポート)
4) 医療社会学Ⅲ(生計、住居、福祉、終末期)
5) 医療経済学Ⅰ(医療保険と介護保険)
6) 医療経済学Ⅱ(効率性、サービス評価、医療政策)
7) 高齢者問題における文化的要因
8) 高齢者の心理的・精神的健康とその関連要因(行動科学の考え方)
9) 高齢者問題と意思決定Ⅰ(地域診断と地域保健サービス立案)
10) 高齢者問題と意思決定Ⅱ(地域診断と地域福祉サービス立案)
11) 高齢者問題と意思決定Ⅲ(倫理的な問題分析、がん医療・終末期医療)
12) 高齢者問題と意思決定Ⅳ(わが国の高齢者医療の将来像)
13) 高齢者問題と意思決定Ⅴ(高齢者福祉政策とその将来像)
14) 施設サービスの設計、運営、経営
15) 在宅サービスの設計、運営、経営
教科書・参考書等
・ 新老年学(東京大学出版会)
・ Handbook of Aging and the Social Sciences (Academic Press)
・ Handbook of the Psychology of Aging (Academic Press)
成績評価の方法
授業への参加(出席だけでなく、積極的な発言を評価する)及び最終レポー
ト提出
18
他の授業との関連
社会科学全般をカバーするため、「保健医療経済学」、「医療コミュニケー
ション学」、
「地域精神保健学」
、
「健康社会学」
、
「医療倫理学」、
「健康医療政
策学」などの科目と関連を有する。
「行動社会医学演習」では、ここで学んだ考え方を具体的な課題に応用す
ることをめざす。
選択科目「老年社会科学Ⅱ」の基礎となる。
19
科
目
学
名
老年社会科学Ⅱ
期
冬学期
単
位
曜日・授業時間帯
火曜・1∼2 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 3 セミナー室
員
甲斐一郎、高橋
担
当
教
数
2 単位
都
授 業 の 目 的
主に、高齢者問題を対象として、種々の意思決定困難な問題を対象に、現
状分析を行い、意思決定にいたるプロセスのシミュレーションを行う。
テーマとしては、高齢者保健・医療・福祉、がん医療・終末期医療などの
分野の諸問題を選ぶ。
教員側で準備したテーマだけではなく、受講者が現場で抱えている意思決
定困難な問題を題材として事例研究(ケーススタディ)を行う。
また、ケースライティングについて学び、将来のこの分野における教育方
法の室の向上に資する。
授 業 の 方 法
講義、討論(ディベート)及び受講者による発表。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 概論(高齢者問題の解決における社会科学の役割)
2) ケーススタディⅠ(地域保健計画)
3) ケーススタディⅡ(地域福祉計画)
4) ケーススタディⅢ(生命維持療法)
5) ケーススタディⅣ(医療政策)
6) ケーススタディⅤ(福祉政策)
7) ケーススタディⅥ(施設サービス経営)
8) ケーススタディⅦ(在宅サービス経営)
9) ケースライティングⅠ(意義、方法)
10) ケースライティングⅡ(評価)
11) 受講者の発表Ⅰ(自らの経験した、あるいは架空のケースの提示)
12) 受講者の発表Ⅱ(同上)
13) 受講者の発表Ⅲ(同上)
14) 受講者の発表の講評
15) 社会科学教育におけるケース・スタディの意義
教科書・参考書等
特に指定しない。前半は、教員側が準備した事例に係る資料をもとに事例
研究(ケーススタディ)を行う。
ケースライティングについては、欧米の公衆衛生大学院で使われているテ
キストを配布し、概要を理解してもらう。
成績評価の方法
授業への参加(出席だけでなく、積極的な発言を評価する)及び受講者自ら
が作成したケースに対する評価
他の授業との関連
社会科学全般をカバーするため、「保健医療経済学」、「医療コミュニケー
ション学」、
「地域精神保健学」
、
「健康社会学」
、
「医療倫理学」、
「健康医療政
策学」などの科目と関連を有する。
「行動社会医学演習」では、ここで学んだ考え方を具体的な課題に応用す
ることをめざす。
必修科目「老年社会科学Ⅰ」の発展であるため、その受講を前提とする。
20
科
目
学
名
健康増進科学
期
冬学期
単
位
数
曜日・授業時間帯
火曜・3∼4 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
李
担
当
教
2 単位
廷秀
授 業 の 目 的
健康増進及び疾病予防の基本的考え方について、歴史的背景と最新の動向
を体系的に理解することを目的とする。
疾病予防については、循環器疾患と悪性新生物の予防の観点から、健康増
進活動については、栄養・食生活、運動・身体活動等の生活習慣と生活環境
の観点から習得する。
具体的には、地域・職域の健康関連問題に関する種々の情報を収集・分析・
アセスメントし、その結果から適切な健康問題解決プログラムとしての集団
アプローチと個別アプローチのための方法論について習得し、立案する能力
を少人数討論(ディベート)により養う。
授 業 の 方 法
・ 各回1テーマの講義と少人数討論(ディベート)
・ 講義の際に資料を配付する
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 健康増進科学概論−そのⅠ(歴史と理論的背景)
2) 健康増進科学概論−そのⅡ(地域・職域健康問題のアセスメント)
3) 健康増進科学概論−そのⅢ(健康増進プログラムの立案と評価)
4) 健康増進科学概論−そのⅢ(行動変容理論)
5) 循環器疾患と健康増進−そのⅠ(循環器疾患の動向)
6) 循環器疾患と健康増進−そのⅡ(循環器疾患のリスクファクターの動向)
7) 悪性新生物と健康増進−そのⅠ(悪性新生物の動向)
8) 悪性新生物と健康増進−そのⅡ(悪性新生物のリスクファクターの動向)
9) 栄養・食生活と健康増進−そのⅠ(食事調査法の概要)
10) 栄養・食生活と健康増進−そのⅡ(肥満と食事行動変容)
11) 運動・身体活動と健康増進−そのⅠ(身体活動調査法)
12) 運動・身体活動と健康増進−そのⅡ(身体活動変容プログラム)
13) 生活環境・政策と健康増進−そのⅠ(環境と政策アセスメント)
14) 生活環境・政策と健康増進−そのⅡ(環境と政策変容プログラム)
15) 地域・職域健康増進プログラム
教科書・参考書等
成績評価の方法
・
・
・
・
国民衛生の動向(厚生統計協会、厚生の指標臨時増刊)
予防医学のストラテジー(医学書院)
ヘルスプロモーション(医学書院)
国保へルスアップモデル事業個別健康支援プログラム実施マニュアル
(厚生労働省)
レポートに出席状況を加味する
他の授業との関連
21
科
目
学
名
医療倫理学 I
期
夏学期
単
位
曜日・授業時間帯
金曜・3∼4 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
赤林
担
当
教
朗、児玉
数
2 単位
聡
授 業 の 目 的
公衆衛生領域の政策決定や臨床現場における倫理的判断の基礎となる倫
理・哲学的な考え方を教える。
医療倫理学総論・歴史、政治哲学、医療資源の配分、インフォームド・コ
ンセントなどを取り上げ、全体講義と少人数討論(ディベート)を行う。
授 業 の 方 法
各回、最初に全体講義を行い、当該テーマに関する必要知識を教授する。さ
らに、当該知識を実践に活用するための訓練として、少人数のグループに分
かれ、用意した課題に関してディスカッションを行う。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 医療倫理学総論・歴史
2) 倫理理論と医療倫理の四原則
3) 研究倫理の過去と現在
4) 守秘義務
5) 医療従事者・患者関係
6) インフォームド・コンセント
7) 臨床症例の倫理的検討法
8) 生殖医療
9) ヒトゲノムとクローニング
10) 医療資源の配分
11) 終末期医療
12) 脳死・臓器移植
13) 政治哲学の主要理論
14) 公衆衛生の倫理学 I (感染症)
15) 公衆衛生の倫理学 II (予防医学)
教科書・参考書等
・ 赤林朗(編著)『入門・医療倫理 I』勁草書房
・ Jonsen, A.R. et al.著 (赤林、蔵田、児玉監訳) 『第 5 版臨床倫理学-臨床医学における倫理的決定のための実践的なアプローチ』新興医学出
版
・ 赤林朗編著 『ケースブック 医療倫理』 医学書院
成績評価の方法
出席、及び毎回のレポート及び最終レポートにより評価する。
他の授業との関連
「医療倫理学 II」受講の基礎となる内容である。
22
科
目
学
名
医療倫理学 II
期
冬学期
単
位
曜日・授業時間帯
金曜・3∼4 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
赤林
担
当
教
朗、児玉
数
2 単位
聡
授 業 の 目 的
「医療倫理学 I」で取り上げた項目をさらに深く教授する。
倫理理論、メタ倫理、法と道徳、宗教と道徳、権利論の領域などについて、
重要文献輪読、解説などを行う。
授 業 の 方 法
文献リストを初回に配布し、受講者はそのリストにある文献を各回事前に
読むことが要求される。
授業では、最初に各回のテーマに関する解説を行い、その後のディスカッ
ションを通じて理解を深める。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 倫理学概論(規範倫理学、メタ倫理学、法・政治哲学)
2) 功利主義
3) 義務論
4) 徳理論
5) メタ倫理学入門(倫理の客観性と規範性)
6) 自然主義
7) 客観主義
8) 相対主義
9) 非認知主義
10) 法と道徳 I (自然法)
11) 法と道徳 II (リーガルモラリズム)
12) 法と道徳 III (権利論)
13) リベラリズム (契約論)
14) 共同体主義とフェミニズム
15) 宗教と道徳
教科書・参考書等
・ 赤林朗(編著)『入門・医療倫理 I』勁草書房
・ ジェームズ・レイチェルズ、『現実を見つめる道徳哲学』
、晃洋書房
・ ウィル・キムリッカ、『現代政治理論』
、日本経済評論社
成績評価の方法
出席、毎回のレポート及び最終レポートにより評価する。
他の授業との関連
受講者は「医療倫理学 I」を履修していることが望ましい。
23
科
目
学
名
行動社会医学演習
期
冬学期(不定期開講)
単
位
曜日・授業時間帯
木曜・3∼6 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 3 セミナー室
員
李
担
当
教
数
2 単位
廷秀
授 業 の 目 的
地域や職域における健康関連要因の評価及び把握方法について、その理論
的背景を理解し、実際についての知識を習得する。
具体的には、生活習慣の中の健康関連行動として、食生活・身体活動・居
住環境をアセスメント・集計・分析する方法について、講義と演習により教
授する。
授 業 の 方 法
・ テーマごとの講義と演習
・ 講義の際に資料を配付する
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 健康関連要因としての生活習慣―そのⅠ(生活習慣病の概念とその応用)
2) 健康関連要因としての生活習慣−そのⅡ(リスクファクターとしてのラ
イフスタイルの考え方)
3) 食生活・栄養のアセスメント方法−そのⅠ(リスクファクターとしての
食生活・栄養の変遷―国民健康・栄養調査結果から)
4) 食生活・栄養のアセスメント方法―そのⅡ(食事調査法の実際:食事記
録法と食物摂取頻度調査法)
5) 食生活・栄養のアセスメント方法―そのⅢ(体組成測定法の実際)
6) 食生活・栄養介入効果の判定
7) 運動・身体活動のアセスメント方法―そのⅠ(リスクファクターとして
の運動・身体活動の変遷)
8) 運動・身体活動のアセスメント方法―そのⅡ(身体活動量調査法の実際:
質問紙法)
9) 運動・身体活動のアセスメント方法―そのⅢ(身体活動量調査法の実際:
機械的方法)
10) 運動・身体活動介入効果の判定
11) 居住環境のアセスメント方法
12) 居住環境のアセスメント結果の集計と分析方法
13) 個別健康支援プログラムの立案演習−そのⅠ
14) 個別健康支援プログラムの立案演習−そのⅡ
15) 地域の健康日本 21 計画の立案演習
教科書・参考書等
・
・
・
・
成績評価の方法
レポートに出席状況を加味する
他の授業との関連
健康増進科学の講義を踏まえて演習を行う。
食事調査のすべて(第一出版)
Exercise physiology (McGraw-Hill)
Physical activity epidemiology (Human Kinetics)
Research methods in physical activity (Human Kinetics)
24
科
目
学
名
健康医療政策学
期
夏学期
単
位
曜日・授業時間帯
月曜・1∼2 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
小林廉毅、井上和男
担
当
教
数
2 単位
授 業 の 目 的
人々の健康維持・増進活動、医療アクセスの確保、種々の疾病対策、医療
保険・診療報酬制度など、種々の健康医療政策の立案・評価に関わる実際の
事例を題材に、様々なステークホルダー(利害関係者など)の立場、関連の
社会制度、費用調達のあり方などを体系的に理解し、事例研究(ケーススタ
ディ)を通じて政策立案・マネジメント能力を身に付ける。
授 業 の 方 法
講義及び事例研究(ケーススタディ)、討論(ディベート)などによる。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 健康医療政策学概論
2) 予防事業と政策
3) 事例研究(1)予防接種のジレンマ
4) 事例研究(2)喫煙対策
5) 健康管理と法制度
6) 事例研究(3)労働者の健康管理
7) 環境保健と政策
8) 事例研究(4)公害
9) 地域保健・医療と政策
10) 事例研究(5)がん検診の評価
11) 医療制度論
12) 事例研究(6)医療従事者の地域偏在
13) 事例研究(7)診療報酬と病院経営
14) 事例研究(8)高齢者の医療と介護
15) まとめ
教科書・参考書等
・ 「国民衛生の動向」(厚生統計協会、2006 年)
成績評価の方法
出席、授業での発言、筆記試験に基づいて評価する。
他の授業との関連
「予防保健と実践と評価」「保健医療経済学」「老年社会科学Ⅰ」「健康危機
管理学」
「保健行政・健康危機管理学実習」と関連する。
25
科
目
学
名
医療情報システム学
期
夏学期
単
位
曜日・授業時間帯
木曜・5∼6 時限(8 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
大江和彦
担
当
教
数
2 単位
授 業 の 目 的
医療における情報システムの役割、そこで活用される通信技術と情報技術
の基礎について理解し、医療情報システム構築における実践的な課題の解決
方法について、その背景にある基礎技術と関連付けて習得する。
特に、医療情報データベースの管理手法、オンライントランザクション処
理とバッチ処理の考え方、通信ネットワークにおけるレイヤー別の情報管
理、医療データのコーディングや分類コード手法、医療情報システムにおけ
る標準化の意義、医療情報ネットワークの安全性(セキュリティー)確保の
ための暗号化と認証技術、情報システム化における個人情報保護、医療情報
システム管理者の倫理などについての理解を深め、医療情報管理責任者
(CIO)として必要な知識を身に付ける。
授 業 の 方 法
・各回1テーマの講義を 15 回行う
・教科書「医療情報」(情報処理技術編、医療情報システム編)をテキスト
するが、テーマ別に追加資料を講義時に配布して教材とする。
・各回のテーマごとに論点課題を提示し、講義後半 10 分間は教員と学生と
で議論し、問題意識を共有する。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 医療情報システム学概論−医療情報の特性と医療情報システムの現状−
医療情報システムの役割と必要性,様々な医療情報システムと医療での位
置付け、それらの背景的な情報通信技術、患者情報等の医療情報の特性等
を概観する。
2) 情報技術と通信技術の基礎概論
医療情報システムを理解していく上で必須となる、情報技術及び通信技術
の基礎とその発展過程を概観する。
3) 医療情報システムにおけるデータベース技術1−基礎論−
医療情報システムを理解する上で、基礎的なデータベース技術の理解は欠
かせない。データベースの基本的な考え方、関係データベースと SQL 問合
わせ言語、トランザクション処理の考え方、バッチ処理とリアルタイム処
理の基礎について講義する。
4) 医療情報システムにおけるデータベース技術2−応用論−
データベース技術の医療応用における諸課題、特に医療用動画データや CT
や MRI 画像のような大規模データオブジェクトの扱い方に視点をあてて講
義する。
5) 医療情報システムにおけるネットワーク技術1−基礎論−
医療情報システムの理解に必須である通信ネットワークの基礎技術、
TCP/IP ネットワーク、OSI の通信レイヤモデル、インターネットを支える
技術であるネームサービスやルーティング技術について講義する。
6) 医療情報システムにおけるネットワーク技術2−応用論−
ネットワーク技術の医療情報システムにおける応用例とその諸課題につ
いて講義する。
7) 医療データのコーディング
医療データを電子的に蓄積・解析する上で欠かせないデータのコード化の
基礎と手法について、特に ICD10 コード、SNOMED コードなど標準的なコー
ディングを例に挙げながら概説する。
26
8) 医療記録の電子化と標準化
電子カルテに代表される医療記録電子化システムを概説し、その中で重要
な役割を持つ標準化の問題について、用語とコードの標準化、HL7 や DICOM
に代表される情報交換規格を例にとり講義する。
9) 統合型病院情報システムと電子カルテシステム
オーダリングシステム、大規模病院の統合病院情報システム、診療所から
病院にいたる電子カルテシステム、及び生涯型健康医療情報システムであ
る EHR-System(Electronic Health Record System)の考え方について講義
する。
10) 遠隔医療情報システムの運用と課題
広域情報ネットワークを活用した遠隔医療情報システムについて、主とし
て遠隔病理診断、遠隔画像診断、遠隔手術支援を例にその現状と課題を技
術面、制度面の両方から講義する。
11) 医療情報システムの設計・開発・導入
病院における医療情報システムの設計、開発及び導入における諸課題を、
ユーザインタフェース面、関係部門との調整、技術者とのコミュニケーシ
ョンのあり方、仕様策定から調達、リハーサルなどについて取り上げ講義
する。
12) 医療情報システム管理・運用・評価
病院における医療情報システムの管理手法と運用面の諸課題、アクセスロ
グの管理やデータのバックアップ手法、システムの二重化によるノンスト
ップサービスの考え方などについて概説する。また医療情報システムの運
用の評価方法についても論じる。
13) 医療情報ネットワークにおける情報セキュリティの基礎と応用
通信ネットワークの安全性を確保する技術としての暗号化、公開鍵情報基
盤、仮想情報ネットワーク(VPN)
、電子署名、ファイアーウオールについ
て論じる。
14) 医療情報管理者の倫理と医療情報システムにおけるプライバシー保護
医療情報という個人にとってセンシティブな情報を大規模に管理する医
療情報管理者に求められる倫理やモラル、及び個人情報保護の考え方とそ
れをとりまく技術と情勢について論じる。
15) 医療情報システムをとりまく諸制度と課題
医療における情報化や情報システム化に密接に関係する法制度や社会制
度、診療報酬体系を医療と情報化との視点から考え、今後の課題、諸外国
との比較を行う。
教科書・参考書等
・ 医療情報 情報処理技術編(篠原出版新社)
・ 医療情報 医療情報システム編(篠原出版新社)
成績評価の方法
期末試験、出席率、講義内での発言点などを総合的に判定する。
他の授業との関連
保健医療経済学:医療経済学的観点で医療情報システムを理解する上で関連
性を有する。
医療コミュニケーション学:医療情報システムのパブリックリレーション面
での役割を考える上で関連性を有する。
臨床情報工学:臨床データの処理技法、情報工学の知識を身に付けるうえで、
関連性が強く、同時に受講することが望ましい。
27
科
目
学
名
医療情報システム学実習
期
夏学期
単
位
数
1 単位
曜日・授業時間帯
集中(5 日間)
場
所
医学部附属病院中央病歴室・情報システム管理室等
員
大江和彦
担
当
教
授 業 の 目 的
データコーディング、医療データベース、標準化システム仕様作成、情報
セキュリティーの各テーマについて、実際にデータ処理、小システム構築、
機器のセットアップ実験などの実践的な実習を通じて、医療情報システムエ
ンジニアと十分な議論ができる実践的知識とスキルを身に付ける。
授 業 の 方 法
4 つのテーマを 1 日ずつかけて、実習手順書に基づき順に実習を行い、実
習テーマ毎に課題を解決し、レポート作成・提出を求める。
最終日には討論(ディベート)を行う。
また、期間中に開催される実際の病院情報システム開発管理者会議に出席
させ、討論(ディベート)させる。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) データコーディング実習:カルテに記載されている診断病名及び関連情
報から、ICD10 コーディング及び SNOMED コーディングの実習を行うこと
によりデータコーディングの実際と意義を学ぶ。
2) 医療データベース実習:リレーショナルデータベースの構築を行い、検
索システムを開発する実習を通じて、データベースの基本操作と簡単な
SQL 言語によるプログラミング手法を身に付ける。
3) 標準化システ仕様作成実習:病院情報システム及び医事会計システムを
実際に操作し、簡単な仕様書を作成する実習を通じて、標準化規格を満
たすシステム要件を自分で説明できるスキルを身に付ける。
4) 情報セキュリティー実習:ファイアーウオールの設定の自分で行い、ネ
ットワーク侵入実験を行うことにより、セキュリティー確保の実践的経
験を修得する。
また、公開鍵情報基盤システムのセットアップを行い、暗号化の仕組み
を学ぶ。
5) 病院情報システム開発管理の会議に実際に出席し、討論(ディベート)
を行い、実践的な問題への対処方法を身に付ける。
教科書・参考書等
医療情報システム実習手引書を配布する。
成績評価の方法
各テーマのレポート内容、出席、討議での発言を総合的に評価する。
他の授業との関連
医療情報システム学、臨床情報工学と関連する。
28
科
目
学
名
臨床情報工学
期
冬学期
単
位
数
曜日・授業時間帯
月曜・3 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 3 セミナー室
員
小山博史
担
当
教
2 単位
授 業 の 目 的
臨床現場における情報の生成、認識、表現、収集、組織化、最適化、変
換、伝達、評価、制御に関するコンピュータ科学技術応用の基礎を習得す
る。
そのために、臨床上の意思決定とそれに関連する情報処理技術を中心テ
ーマとし、臨床診療を行う上での意思決定に必要となる臨床検査データや
画像データ、脳波や心電図の波形データ、ゲノムデータなどのデータ処理
や分析手法の基礎、意思決定理論とその臨床における特徴、自然言語処理
や機械学習、オントロジ工学、シミュレーション工学等の情報工学的支援
手法について教え、臨床における情報工学の基礎を身に付ける。
授 業 の 方 法
・ 各回 1 テーマの講義を行う。
・ テーマによって追加資料を講義の際に配布する。
・ 必要に応じて当教室で整備している e-learning システムを利用し、在
宅での講義資料の参照を可能とし、学習を支援する。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 臨床情報工学概論(1 回)
(臨床情報工学の基礎)
2) 確率に基づく意思決定(1 回)(決定木)
3) 意思決定問題の定式化と解法(1 回)
(EBM 的アプローチ)
4) 不確実性のものとでの意思決定(1 回)(ベイズ的アプローチ)
5) 意思決定支援と臨床知識表現(1 回)
(ルールベース)
6) 診療ガイドライン・プロトコル(1 回)(GLIF を用いたモデル化)
7) 臨床の自然言語処理とオントロジ工学(1 回)(臨床所見の解析)
8) 臨床における知識マネージメント(1 回)(グループウエア)
9) 臨床情報処理概論(1 回)
(臨床データの種類と構造)
10) 臨床におけるゲノム情報処理(1 回)
(匿名化・暗号化・データマイニン
グ)
11) 生体信号情報処理(1 回)
(時系列解析)
12) 医用画像情報処理(1 回)
(画像処理の基本と診断支援アルゴリズム)
13) 3 次元医用画像情報処理(1 回)
(OpenGL を用いた3D 画像処理)
14) 臨床シミュレーション工学(1 回)
(VR を用いたシミュレーションの基礎)
15) 臨床における情報倫理(1 回)
教科書・参考書等
・ Values. Paul Glasziou (著), Decision Making in Health and Medicine:
Integrating Evidence and Cambridge University Press, 2001.
・ 松原 望 (著) 「意思決定の基礎」シリーズ意思決定の科学.
・ John S. Silva, et al., Cancer Informatics, Essential Technologies
for Clinical Trials.
成績評価の方法
出席とレポート、期末試験等により評価する。
他の授業との関連
医療情報システム学、臨床情報工学演習、医療情報システム実習と関連す
る。
29
科
目
学
名
臨床情報工学実習
期
冬学期
単
位
数
曜日・授業時間帯
月曜・4∼6 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 3 セミナー室
員
小山博史
担
当
教
2 単位
授 業 の 目 的
臨床現場における診療支援用の情報処理やゲノム情報処理、がん登録、
EBM に基づいた予防情報コンテンツ作成と評価、医用シミュレーションなど
の事例研究を行う。併せて、情報工学手法の妥当性などに関する討論(ディ
ベート)をグループ毎に行い、臨床における意思決定を支援するための機械
学習や自然言語処理技術、オントロジ工学、シミュレーション工学等の情
報工学手法について調査等を行い、実践的な情報工学を習得する。
授 業 の 方 法
あらかじめ実習書を配布し、テーマ毎に、履修学生の中から担当者を割
り当てる。臨床的に重要な情報システム例の中から、適切な課題を設定
し、集団討論(ディベート)、想定問答等の方式を取り入れる。
適宜、当該分野の実務専門家を招いての討論(ディベート)を行う。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
「がん診療支援情報処理実習」−がん診療における意思決定を支援する機能
について、現在研究用に導入している「電子カルテ」をもとに、他施設等の
がん診療支援に関する意志決定支援機能を調査し、今後さらに必要とされ
る機能の抽出とその機能の情報工学的手法を用いた具体的な要件の抽出と
仕様案(外部設計まで)の作成を行う。(6 回)
「臨床ゲノム情報処理実習」−臨床データとゲノム関連データを統合化さ
せ、解析するうえでの課題について現在開発している Web 版の臨床ゲノム情
報システムを用い、匿名化処理や解析を行うためのデータ変換方法、デー
タマイニング手法、薬物動態シミュレーションを用いた意思決定手法につ
いて理解する。(6 回)
「サーベイランス(がん登録)情報処理実習」−国立がんセンターで開発し
ている院内がん登録システムを用いて、現状の院内がん登録に関する情報処
理を理解し、病院情報との統合や臨床研究用の解析データ処理を理解す
る。(6 回)
「がん予防情報処理実習」−当教室で開発しているがん予防情報提供システ
ムを利用し、がん予防における意思決定支援について、情報提供サイトの構
築の目的、主機能、シアーキテクチャ、開発導入や管理運用上の問題点、
社会的価値などについて問題点を明らかにし、解決策について具体化す
る。
特に一般の方向けのがんの予防情報提供に関する情報処理上の現状の課題
を理解する。(6 回)
「Simulation-based learning」−擬似知覚提示装置を用いた医療用体験型
シミュレーションシステムを用いて、医療における体験型シミュレーショ
ンの目的と役割、3 次元コンピュータグラフィックスの原理、触覚シミュレ
ーション手法とインタラクティブ技術の基礎について理解する。(6 回)
教科書・参考書等
・ John S. Silva, et al., Cancer Informatics, Essential Technologies
for Clinical Trials.
・ 実習テキストとして「臨床情報工学演習指導書」を配布及び e-learning
system 上に掲載する。
成績評価の方法
出席とレポート、期末試験等により評価する。
他の授業との関連
臨床情報工学、医療情報システム学、医療情報システム実習と関連する。
30
科
目
学
名
法医学・医事法学
期
夏学期
単
位
数
曜日・授業時間帯
火曜・2 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 3 セミナー室
員
吉田謙一、上村公一
担
当
教
2 単位
授 業 の 目 的
異状死とは、臨床医が確実に診断した病死以外の全ての死であって、第三
者が解剖などによって死因を究明すべき死である。
異状死に含まれる医療関連死・突然死・交通事故関連死・過労死などにお
いて、人の死に係る傷害・事故・ストレス・環境要因などの外因と素因・既
往症などの内因の寄与度、及び死因決定の考え方を理解できるようにする。
また、臨床医学上、医師として患者・家族へ対応すべき事項や社会的に求
められる事項を、類型別に医事法と関連法規・判例などと関連して理解でき
るようにする。
授 業 の 方 法
事例を中心とした講義形式
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 異状死と死因決定の制度
2) 死因論・死亡診断書上の死因の考え方:死体現象
3) 内因性急死 1
4) 内因性急死 2:労災と過労死
5) 損傷総論
6) 頭部外傷と脳出血
7) 胸腹部損傷、骨盤・脊髄損傷
8) ショックと関連する病態・塞栓症など
9) 交通事故・賠償医学
10) 異常環境
11) 窒息
12) 胎児・新生児・出産をめぐる諸問題、児童虐待
13) 中毒 1(上村公一)
14) 中毒 2(上村公一)
15) 血液型
教科書・参考書等
(教科書)
・ 吉田謙一著「事例に学ぶ法医学」有斐閣(2001 年)
(参考書)
・ 「TEXT 法医学」
(吉田分担執筆)南山堂(2002 年)
成績評価の方法
筆記試験。レポート、出席を加味する。
他の授業との関連
東大医学部、法科大学院の講義内容と近いので、重複履修は必要ない。
31
科
目
学
名
法医学・医事法学演習
期
冬学期
単
位
数
2 単位
曜日・授業時間帯
月曜・3∼4 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
吉田謙一、上村公一、山田良広(神奈川歯科大学教授)、児玉安司(弁護士
東大特任教授)
授 業 の 目 的
法医学・医事法学の講義の内容をもとに、解剖、検査の実習を行い、死因
の決定や文書作成の過程を学ぶ。
判例演習や法廷見学を通じて、医学と法学との接点を学ぶ。
授 業 の 方 法
解剖、検査の見学・実習を通じた法医実務の習得、及び判例演習や法廷見
学を通じた医事法的実務の習得。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1) 解剖事例演習 1(事例概要と解剖所見を提示して、班ごとに議論)
2) 解剖事例演習 2
3) 死亡診断書・死体検案書演習
4) 血液型実習
5) 法歯学・DNA 鑑定(山田良広)
6) DNA 検査実習 1
7) DNA 検査実習 2
8) 薬物検査実習 1
9) 薬物検査実習 2
10) 医療事故・医療紛争(児玉安司)
11) 判例演習 1
12) 判例演習 2
その他、解剖見学、法廷見学(随時、班ごとに見学し、レポート提出)
教科書・参考書等
(教科書)
・ 吉田謙一著「事例に学ぶ法医学」有斐閣(2001 年)
(参考書)
・ 「TEXT 法医学」
(吉田分担執筆)南山堂(2002 年)
成績評価の方法
レポート、出席、受講態度で評価する。
他の授業との関連
夏学期の法医学・医事法学の履修を前提とする。
担
当
教
32
科
目
学
名
医療安全管理学
期
夏学期
単
位
曜日・授業時間帯
水曜・3∼4 時限(4 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
児玉安司(兼担)、前田正一(兼担)
担
当
教
数
1 単位
授 業 の 目 的
医療安全管理(ヘルスケアリスクマネジメント)とは、
① 有害事象の未然防止(狭義のリスクマネジメント)
② 発生した有害事象への適切な対応(コンフリクトマネジメント)
③ 苦情相談への対応(コンプレイントマネジメント)
のための取り組みである。
本授業は、受講者が、医療安全管理の体系を把握すると共に、現場で医療
安全管理を行う際に必要となる知識を習得すること、及び政策提言を行うこ
とができる素養を身に付けることを目的とし、医療安全管理に関する基礎的
な知識・技術等について教授する。
授 業 の 方 法
本授業では、講義のほか、スモール・グループ・ディスカッション等も行う。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
本授業では、以下の内容で講義(スモール・グループ・ディスカッション等
を含む)を行う。
1) 医療安全管理学総論
医療安全管理の枠組みと関連する国家政策の過去・現在・未来について
2) 狭義のリスクマネジメント①
リスクマネジメントの方法論(具体事例の分析・評価等)について
3) 狭義のリスクマネジメント②
医療安全トレーニングと現場教育について
4) コンフリクトマネジメント①
インフォームド・コンセントについて
5) コンフリクトマネジメント②
有害事象へ対応(事故の確定から説明ないしは和解まで)について
6) コンプレイントマネジメント①
苦情相談窓口体制と苦情解決手続・方法について
7) 共通①
医療行為・医療事故と法(応召義務、医療水準、医療事故の警察への届
出等)について
8) 共通②
事故・紛争解決手段と裁判制度について
教科書・参考書等
(参考書)
1) リスクマネジメントの全体像がつかめるもの
中島和江・児玉安司『ヘルスケアリスクマネジメント』、
医学書院、2000 年
2) インフォームド・コンセントに関するもの
前田正一編『インフォームド・コンセント‐その理論と書式実例』、
医学書院、2005 年
3) 医療事故の法律問題に関するもの
加藤良夫編『実務医事法講義』
、民事法研究会、2005 年
4) 医療訴訟(民事訴訟)の全体像がつかめるもの
福永有利・井上治典『新 民事の訴訟 ある医療過誤事件の展望』、
悠々社、2000 年
33
5) リスクマネジメントに関連する欧米の文献①
Charles Vincent (ed.), Clinical Risk Management (2d ed.), BMJ Books,
2001.
6) リスクマネジメントに関連する欧米の文献②
Roberta Carroll (eds.), Risk Management Handbook for Health Care
Organizations (4th ed.), Jossey Bass Incorporated publishers, 2003.
成績評価の方法
期末試験で評価する。
他の授業との関連
別に実施する医療安全管理学実習を履修することが望ましい。ただし、必要
条件ではない。
34
科
目
学
名
医療安全管理学実習
期
夏季休業期間
単
位
数
0.5 単位
曜日・授業時間帯
集中(3 日間)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 3 セミナー室、東大病院、裁判所他
員
児玉安司(兼担)、前田正一(兼担)
担
当
教
授 業 の 目 的
医療安全管理(ヘルスケアリスクマネジメント)とは、
① 有害事象の未然防止(狭義のリスクマネジメント)
② 発生した有害事象への適切な対応(コンフリクトマネジメント)
③ 苦情相談への対応(コンプレイントマネジメント)
のための取り組みである。
本授業は、受講者が、①実効的な実務遂行ができるようになること、
②政策提言を行うために現場の状況を真に把握すること、を目的とし、上記
の医療安全管理について現場実習を行う。
授 業 の 方 法
東大病院の医療安全対策センター、患者相談センター等において、下記の
実習を行う。
また、東大病院のリスクマネジメント委員会、診療情報提供・インフォー
ムド コンセント委員会、患者相談センター運営委員会を傍聴する。
本授業では、以下の内容で、12 回の実習を行う。
*狭義のリスクマネジメントに関する実習
東大病院の医療安全対策センター等において、医療事故の未然防止活動に
ついて、以下に示すような事項を実習する。
1) ヒヤリハットメモ、事故報告書の分析・評価
2) 病棟ラウンド
3) リスクマネジメント委員会の傍聴
4) 病院職員に対する医療安全教育
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
*コンフリクトマネジメントに関する実習
東大病院の医療安全対策センター等において、有害事象の解決に向けた取
り組みについて、以下に示すような事項を実習する。
5) 診療情報提供・インフォームド コンセント委員会の傍聴、インフォーム
ド・コンセント教育
6) 有害事象への対応
*コンプレイントマネジメントに関する実習
東大病院の患者相談センター等において、苦情対応について、以下に示す
ような事項を実習する。
7) 苦情対応及び苦情事例分析
8) 患者相談センター運営委員会の傍聴
*共通事項①:紛争解決手段としての裁判制度に関する実習
9),10) 東京地方裁判所において、医療関係事件の裁判を傍聴する。
*共通事項②:有害事象の社会への公表に関する実習
11),12) 国立大学附属病院における医療上の事故等の公表に関する指針等
をもとに、有害事象の公表に関して実習する(記者会見の実習等を含む)。
35
教科書・参考書等
(参考書)
1) リスクマネジメントの全体像がつかめるもの
中島和江・児玉安司『ヘルスケアリスクマネジメント』、
医学書院、2000 年
2) インフォームド・コンセントに関するもの
前田正一編『インフォームド・コンセント‐その理論と書式実例』、
医学書院、2005 年
3) 医療事故の法律問題に関するもの
加藤良夫編『実務医事法講義』
、民事法研究会、2005 年
4) 医療訴訟(民事訴訟)の全体像がつかめるもの
福永有利・井上治典『新 民事の訴訟 ある医療過誤事件の展望』、
悠々社、2000 年
5) リスクマネジメントに関連する欧米の文献①
Charles Vincent (ed.), Clinical Risk Management (2d ed.), BMJ Books,
2001.
6) リスクマネジメントに関連する欧米の文献②
Roberta Carroll (eds.), Risk Management Handbook for Health Care
Organizations (4th ed.), Jossey Bass Incorporated publishers, 2003.
成績評価の方法
レポート及び出席状況で評価する。
他の授業との関連
別に実施する医療安全管理学(講義)を履修することが望ましい。ただし、
必要条件ではない。
36
科
目
学
名
健康危機管理学
期
夏学期
単
位
数
曜日・授業時間帯
月曜・1∼2 時限(4 週)
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
小林廉毅、岡部信彦(非)、松井珠乃(非)
担
当
教
1 単位
授 業 の 目 的
新型インフルエンザや SARS、バイオテロなどの健康危機に対応するための疫
学調査法の基礎、平時におけるサーベイランス、健康危機突発時の原因の同
定、対応策の立案及びその実施と評価などについて、健康危機発生時の対応
の基礎を身に付ける。
授 業 の 方 法
講義及び過去の典型的な事例を用いた事例研究(ケーススタディ)などによ
る。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
8)
教科書・参考書等
・ 「アウトブレイクの危機管理―感染症・食中毒集団発生事例に学ぶ」
(医学書院、2000 年)
・ 「感染症予防必携」(日本公衆衛生協会、2005 年)
成績評価の方法
出席、授業での発言、小レポートに基づいて評価する。
他の授業との関連
「疫学研究と実践」
「健康医療政策」
「保健行政・健康危機管理学実習」と関
連する。
健康危機管理学概論
新興・再興感染症
アウトブレイク発生時における医療の確保
事例研究(1)大腸菌 O157 への対応
事例研究(2)SARS、鳥インフルエンザへの対応
事例研究(3)大規模災害・バイオテロへの対応
施設における感染症危機管理
公衆衛生サーベイランス
37
科
目
学
名
保健行政・健康危機管理学実習
期
夏季休業期間
単
位
数
曜日・授業時間帯
集中(4 週間)
場
所
保健所、保健センター、国立感染症研究所等
員
小林廉毅、非常勤講師
担
当
教
4 単位
授 業 の 目 的
原因不明の健康危機事例やその他の保健行政に関して、各種疫学指標の算
出、原因に関する仮説の構築、現実的な対応策の立案及びその実施と評価、
対策実施に関わる組織・態勢のマネジメントなど、健康危機管理やその他の
保健行政の基本的対応を身に付ける。
授 業 の 方 法
保健行政・健康危機管理の現場に身を置き、保健所長などの各種専門職の
役割を理解しながら、実習を行う。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
実習先(保健所、保健センター等)における実習計画に基づいて行う。
教科書・参考書等
・ 「衛生行政大要」(日本公衆衛生協会、2004 年)
・ 「アウトブレイクの危機管理―感染症・食中毒集団発生事例に学ぶ」
(医学書院、2000 年)
成績評価の方法
出席、実習態度、実習報告書に基づいて評価する。
他の授業との関連
「保健行政・健康危機管理学」の履修を前提とする。
「疫学研究と実践」
「予防保健の実践」
「精神保健学Ⅰ」
「健康教育学」
「健康
医療政策」等と関連する。
38
科
目
学
名
環境健康医学
期
冬学期
単
位
曜日・授業時間帯
月曜・2 時限
場
所
医学部・教育研究棟 2 階第 4 セミナー室
員
遠山千春(兼担)
担
当
教
数
1 単位
授 業 の 目 的
ヒトは、大気、水、食品などの環境から様々な有害な化学物質を体内に取
り込んでいる。
これらの有害物質による生体影響の同定、量反応関係、有害影響が現れる
病態発生のメカニズムとその影響を初期に診断するためのバイオマーカー、
環境防御対策などについての基本的な知識と考え方を教授する。
授 業 の 方 法
担当教員等による講義で、全7回の予定。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
教科書・参考書等
適宜、ウェブサイトにて指示する。
成績評価の方法
期末試験による。
他の授業との関連
基礎医学(解剖・組織学、生化学、分子生物学、生理学)の概要を学ぶこと
が望ましい。
人間・生態系概論
歴史に学ぶ:環境汚染・公害・薬害の歴史と展望
毒性学の基礎: 曝露・分布・代謝・排泄
毒性学の基礎: 量・反応関係・臨界濃度と標的器官、
中毒の診断評価:一般毒性・発ガン性・催奇形性
毒性発現の分子メカニズム: トキシコジェノミクス
環境保健のための社会的枠組み: 環境・食品の安全基準
39
科
目
学
名
インターンシップ
期
夏学期
単
位
数
2 単位
曜日・授業時間帯
夏学期の特定の曜日、あるいは集中(2 週間)
場
所
公衆衛生関連の試験研究機関・シンクタンク・NGO、企業の臨床試験担当部
門、医療機関の情報担当部門など
員
大橋靖雄
担
当
教
授 業 の 目 的
授 業 の 方 法
公衆衛生の現場(公衆衛生関連の試験研究機関・シンクタンク・非営利団体
等、医療機関)などに身を置いて、実務の中から、自ら取り組むべき課題を
見つけ、分析を行い、対策を立案する能力を身に付ける。
学生が自らの関心に応じて、あらかじめ用意されたインターンシップ受け入れ先
(組織)から、希望先を担当教員に提示した後、担当教員がコーディネーターと
なり、学生の意欲や適性と受け入れ先の状況に応じて、受け入れ先と調整を行い、
派遣先を決定た後、実施する。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
インターンシップ実施にあたって、あらかじめ、学生、責任教員及び受け入れ先
と綿密に打ち合わせの上、実習計画を立て、それに基づいて実習をう行う。
教科書・参考書等
特に指定しない。
成績評価の方法
出席、実習態度、インターンシップ報告書、及び報告会での発表に基づいて
評価する。
他の授業との関連
40
科
目
学
名
課題研究
期
通年
単
位
曜日・授業時間帯
指導教員の指定する曜日・時間帯
場
所
指導教員の指定する研究室
員
各指導教員
担
当
教
数
6 単位
授 業 の 目 的
公衆衛生学の諸領域における高度な問題解決能力を身に付ける。
授 業 の 方 法
特定の研究課題について、現地調査(フィールドワーク)、資料収集、分析・
統計解析、論文作成などを指導教員の指導のもとで行う。
授業計画及び内容
(各回のテーマ)
教科書・参考書等
成績評価の方法
出席状況及び課題研究の成果(課題研究論文)で評価する。
他の授業との関連
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