地理歴史科(世界史B)学習指導案 1 単元 「パレスチナ問題」 2 単元の目標 現在でもなお解決されていない「パレスチナ問題」について考えさせることで、歴史が単なる過去の出 来事ではなく、現代や未来につながることに気付かせたい。そのためにまず、パレスチナ問題の前史につ いて確認する。1世紀以降にユダヤ人が世界各地に離散して迫害されたことや、パレスチナ地方が7世紀 以降にイスラーム化していくことを把握させる。その一方で、関連する本を1冊読ませ、第1次世界大戦 以降の内容を各自で調べさせ、まとめさせる。その取り組みを土台として、班別学習に取り組ませ、近現 代の「パレスチナ問題」について理解させたい。また、調べる、協議する、発表する、質問する、といっ た取り組みを通して、授業に参加する意識を高め、学習の意義についても考えさせたい。 3 単元の指導計画 (1)パレスチナ問題前史・・・6時間 ユダヤ人の離散と迫害(2時間)イスラーム世界の誕生と発展(2時間) 第1次世界大戦~イギリスの三枚舌外交(2時間) (2)課題指導・・・2時間 レポートの作成方法と書籍の選択(1時間)課題の作成状況を確認(1時間) (3)映画を通じた理解(関連する事項の説明を含む)・・・2.5時間 (4)班別学習・・・11時間 班決めと課題の提示(1時間)パレスチナ問題の歴史を班ごとにまとめる(4時間・本時1/4時間) 新聞記事と歴史のつながりを考える(2時間)発表準備(2時間)発表と質疑応答(2時間) 4 本時の学習目標 1学期中に各自でまとめた課題を班ごとに突き合わせ、内容をまとめる準備をする。それとともに、各 々がまとめた際に不足していた点を把握し、教科書・資料集や図書館にある書籍を活用して調べ、より理 解できるように班ごとにまとめる。 5 本時の学習計画 学習活動・学習計画 指導上の留意点 導入 ①号令・出欠の確認 ②前回の内容について確認 ③ ④書籍の文字を追いやすいようにする文 (10 分) 班長に本時の取り組みを指導 ④書籍の利用について 具を各班に配布し資料活用の一助とする。 展開 A.「作業プリント①」の分担 ○作業内容は、班ごとに異なっても良い。 (35 分) ○役割については、前回の授業において、班長を通 例:(1)~(4)の分業 じて各班で決めるよう指示している。 全員で調べてまとめる B.歴史をまとめる (1)シオニズムやイギリスの三枚舌外交 ○第一次世界大戦中にイギリスがアラブ 人やユダヤ人と約束した内容とその後 ○イギリスの外交がパレスチナ問題の直接の原因 を中心にまとめさせる。 となることを把握する。 (第一次世界大戦前後) (2)ナチスによるユダヤ人迫害(第二次世界大戦まで) ○質問された場合は、まとめるスペース ○当時の差別意識や極端な国の政策が多くのユダ が限られているために迫害のすべてで ヤ人を死に追いやったことを理解する。 はなく、一部分を詳しくまとめる方法 も考えられる点を答える。 (3)パレスチナ分割案と中東戦争 ○ユダヤ人とアラブ人の対立のみならず (第二次世界大戦後~ 1980 年代) 米ソの対立や発言力、石油戦略による ○イスラエル建国によりユダヤ人とアラブ人の対 日本への影響まで触れるとなお良い。 立が戦争に至ることを把握する。 (4)冷戦の終結とパレスチナ暫定自治協定 ○イスラエルとPLOとの協定(1993 年) による問題解決への動きを取り上げつ ○冷戦の終結により平和への機運が高まったが、 つ、パレスチナ地方の現状を把握させ 紛争が解決しない現状についても考える。 たい。 (1990 年代~) ま と め ①今後の予定について (5 分) ②書籍の貸出について ①9月下旬に作業プリントの進捗状況を 確認し、10 月上旬には各班で発表しても らうことを伝えておく。
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