こんにちは!司書教諭です 1年生版 2015.3.4(木) 司書教諭だより№58 発行:発寒中学校 司書教諭 本間由美 春はもうすぐ。こんな日は 寄託図書「学級文庫」を読もう! 雪解けが進んでいます。もうすぐ春ですね。1年生としての生活も残りわずかとなりました。 さて、みなさんは朝読書の時間に寄託図書「学級文庫」をどれだけ読んだでしょうか? 今月は、震災について考える本、学習に役立つ本などを選んでみました。 心に残る本との出会いがあるといいですね。 『赤毛のアン』モンゴメリ 原作 ;村岡花子 訳(ポプラ社 2009年 昨年は翻訳者の村岡花子さんがドラマで注目されるなど、この作品への注目も高まっ た1年でした。孤児院からグリン・ゲイブルスの老兄妹に引き取られたアンの物語。戦 時中に翻訳されていたとは思えない、みずみずしい世界が広がります。まだ読んでいな い人。今がチャンスです! 『佐藤さん』片川優子:著(講談社2007年) 僕は、「佐藤さん」が怖い。ごく普通のクラスメイトの女の子を僕が怖がる理由は、彼 女についているアレのせい…? 『ポケット詩集』田中和雄 編(童話屋1998年) 詩集のよいところは、少しの時間でも、すぐに作品世界へ入っていけるところではな いかと思います。 「今日は何を読もう?」と迷ったときに手に取ってほしい1冊がこの本。 思いがけず、心に残る言葉との出会いがあるかもしれません。 『早おぼえ慣用句』国語基礎学力研究会:著 じょうさゆり:まんが(小学館1997年) 小・中学校で習う重要な慣用句180を掲載。4コマまんがで、いつのまにか、難しい 慣用句がおぼえられます。慣用句の解説と例文がわかりやすいので、意味や使い方がよ くわかる!これからのテスト対策にも使える本です。 『早おぼえ四字熟語』津田貞一:著方倉陽二:まんが(小学館1994年) 小・中学校の教科書にかならず出てくる、重要な四字熟語189がのっています。4コマ まんがで、熟語の内容が深く印象に残る。オリジナル早おぼえフレーズで、意味がしっか り頭に入る!明快な解説で、熟語の意味や使い方、類義語、反対語がよくわかる本。 『車輪の下』ヘルマン・ヘッセ:著 秋山 英夫:訳(偕成社 1977年) ひたむきであるだけに傷つきやすい少年ハンスは、周囲の人々の期待にこたえようとひ たすら勉強にうちこみ、神学校の入学試験に通った。だが、そこでの生活は少年の心を踏 みにじる規則ずくめなものだった。国語科で読んだ「少年の日の思い出」の原作者である ヘルマン・ヘッセの代表作。 『捨て犬未来 命のメッセージ』今西乃子:著(岩崎書店 2012年) 東日本大震災からおよそ一年後、 「捨い犬・未来」は避難所となった中学校での「命の 授業」にまねかれました。未来をよんだのは宮城県東松島市立矢本第一中学校の校長先 生でした。矢本一中は震災時に、ペット同行可能な避難所となっていました。校長先生 は、なぜ未来をまねいたのでしょうか。そして未来は、子どもたちにどんなメッセージ を伝えたのでしょうか。 《参考資料/引用資料》Webcat Plusウェブサイト http://webcatplus.nii.ac.jp/ こんにちは!司書教諭です 2年生版 2015.3.4(木) 司書教諭だより№59 発行:発寒中学校 司書教諭 本間由美 最高学年になる前に 寄託図書「学級文庫」を読もう! 今年はいつもより早く雪解けが進んでいます。もうすぐみなさんは最高学年に進級します。 今年度の寄託図書「学級文庫」、どれだけ読めたでしょうか。今回は、3年生になる前に、ぜひ読ん でほしい本を集めてみました。「何を読もうか」と迷ったときは、ぜひ手に取ってほしいと思います。 『オチケン』大倉崇裕:著( PHP 研 究 所 2011年) 大学に入学早々、廃部の危機に瀕したオチケン(落語研究会)に無理やり入部させられた 越智健一。そこで待ち受けていたのは、幽霊が出るという噂の古い部室と、風変わりな二 人の先輩だった。落語なんてまったく知らない上、先輩たちに振りまわされ、必修科目の 出席もままならない。あげくはサークル間の陰謀に巻き込まれて…。 『レネット—金色の林檎』名木田恵子:作(金の星社2006年) チェルノブイリ原発事故の前日に生まれた徳光海歌。十二歳で死んだ兄・海飛、一身に 息子の死を背おって生きる父、父を責める母。その徳光家に原発被災者の少年セリョージ ャがやってくる。一家におきる小波。不器用な家族の哀しみを北海道の海と大地がうけと めて、やがて家族の絆へとかえていく。けがれなき林檎への祈りとともに。 『早おぼえ日本史事典』岡田まさる:著 玉井たけし:まんが(小学館 1996年) 日本の歴史に大きな影響をあたえた重要な出来事で、普段の学習や受験に、これだけは おぼえておきたいという項目を時代順にとりあげています。全体を、原始〜古代、中世、 近世、近代〜現代の4ブロックに分け、各項目について、出来事が起こった年代、その内 容、歴史的な意味などを簡潔に説明しています。4コマまんがもついていて、歴史上の出 来事を楽しく理解することができます。オリジナル早おぼえフレーズにも注目を。 『博物館へ行こう』木下史青:著(岩波書店 2007年) 博物館では世界や歴史を感じ、自分を取りもどすことができる。東京国立博物館の本館 リニューアルにも携わった展示デザイナーが目指したのは「記念撮影したくなる展示風景」 だ。展覧会ができるまでの仕事や、国内外で進化中の博物館の魅力を語りつくす。修学旅 行で東京に行く前に、ぜひ読んでおきたい1冊! 『ぼくらの奇跡の七日間』宗田理:作(ポプラ社 2008年) 星が丘学園中等部二年二組、通称「ワルガキ組」。個性的な生徒たちが集まるこのクラ スは、前任教師の休職により、新しい担任・甘利卓を迎えることに。教師らしくない態度 でフランクに接する甘利をぼくらは認めはじめる。そんな折、ぼくらの住む星が丘で、な ぜかおとなだけに、ある症状が発症した…。 『車イスから見た街』村田稔:著(岩波書店 1994年) 障害をもつ人にとって、街は、社会はどうあればいいのだろうか。街を車イスで歩こ うとすると、どんな困難があるのだろうか。電車やタクシー、トイレ、投票所はどうか。 学校や会社はうけいれてくれるのか。家族や友達に支えられながら、自ら道を切り開い てきた車イスの弁護士が、体験をとおして語りかける。 『ものづくりに生きる』小関智弘:著(岩波書店 1999年) ビルの屋上から設計図を紙飛行機にして飛ばせば、三日後には製品になってもどってく る…!ネジ一つから、最先端のハイテク部品までを造りだす東京大田区の町工場街。この 町の技術の蓄積と奥深さ、職人たちの生きる姿を、旋盤工50年の作家が心をこめて描き、 ものを創ることのよろこびと、働くことの意味を考える。 《参考資料/引用資料》Webcat Plusウェブサイト http://webcatplus.nii.ac.jp/ こんにちは!司書教諭です 3年生版 2015.3.6(金) 司書教諭だより№60 発行:発寒中学校 司書教諭 本間由美 もうすぐ卒業。でもその前に 寄託図書「学級文庫」を読もう! 公立高校の入試も終わり、卒業式も目の前に迫ってきました。寄託図書「学級文庫」を読むことが できるのもあと5日!今月は卒業を前にぜひ読んでおいてほしい本を選びました。 「ことば」について、 また、命について、この時期だからこそ、じっくりと腰を据えて考えてみるのもよいのではないでし ょうか。また、情報化社会を生き抜くための手段を学んだり、懐かしい詩を読み、入学したあの頃を 思い出すこともできます。残りわずかとなった朝読書の時間を大切に過ごしてくださいね。 『NHKますます気になることば』NHKアナウンス室:編(東京書籍 2009年) NHKの番組「気になることば」から、日常生活で何気なく使うことばの数々、気になる 100のことばを楽しく解説しています。 『えいご・のはらうた』工藤直子:著 ウィリアム・I. エリオット:訳 (童話屋 2010年) 工藤直子さんの代表作の一つ「のはらうた」。入学してすぐに国語で習った「おれはか まきり」 「ねがいごと」を今でも覚えている人も多いのでは?この本は日本語と英語で「の はらうた」の詩を読み比べることができます。かまきりりゅうじの「おう なつだぜ」は 「Hey! it's summer」。では、たんぽぽはるかの「きょうも わたげを とばします」は? これがまた、とても素敵な英語訳なんです。気になる人はぜひ読んで下さい。 『思考の整理学』外山滋比古:著(筑摩書房 1986年) この本は特におすすめ!調べたことを元に論文やレポートを書くときに何が大切なのか がわかります。「情報カードの書き方」「書き終えた情報カードの保管法」「ふと思いついた アイデアを忘れないうちにメモする方法」など、自分の考えを整理し、深めていくための 方法が具体的に書かれています。おそらく、社会人として今後一度は真剣に考えることに なるであろう「思考の整理の仕方」について、筆者は具体例を交えて明快に答えてくれま す。卒業前にぜひ読んでおくべし! 『モリー先生との火曜日』ミッチ・アルボム:著 別宮貞徳:訳(日本放送出版協会 2004年) スポーツコラムニストとして活躍するミッチ・アルボムは、偶然テレビで大学時代の恩 師の姿を見かける。モリー先生は、難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されていた。16年 ぶりの再会。モリーは幸せそうだった。動かなくなった体で人とふれあうことを楽しんで いる。 「憐れむより、君が抱えている問題を話してくれないか」モリーは、ミッチに毎週火 曜日をくれた。死の床で行われる授業に教科書はない。テーマは「人生の意味」について。 『レモンをお金にかえる法』ルイズ・アームストロング:ぶんビル・バッソ:え 佐和隆光:やく (河出書房新社 2005年) レモンと砂糖と水を原料としてレモネードという製品をつくって店を出す。この店を通 して、市場価格、初期投資、資本貸付など、経済学の基本を子どもでもわかりやすく学ぶ ことができる絵本です。さあ、たのしい「べんきょう」の、はじまり、はじまり。 『にほん語観察ノート』井上ひさし:著(中央公論新社 2004年) お役所言葉はなぜ難しい? 必ず笑える駄洒落のコツとは? ふだんの言葉の中にこそ、 日本語のひみつは隠れているのです。「言葉の貯金がなにより楽しみ」と語っていた井上ひ さしさん(みなさんには「握手」のルロイ修道士でおなじみですね!)の、言葉について の感性の鋭さを感じることができる本です。 『続・吉野弘詩集』吉野 弘:著(思潮社 1994年) 没後、今改めて注目されている詩人、吉野弘。名作「祝婚歌」を収録した詩集『風が吹 くと』ほか『北入曽』『感傷旅行』『叙景』の四詩集を収録しています。また、詩について の評論、エッセイなども収録。多彩な書き下し作品集です。 《参考資料/引用資料》Webcat Plusウェブサイト http://webcatplus.nii.ac.jp/
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