グリーン車

いま乗りたい!極上の車両がずらり
JR九州
特 急 形 電 車
車両
JR九州の特急形電車は個性的なデザインが
魅力。外観、車内ともにバラエティに豊む。
783系
カタログ
1988年 に 登 場。「 ハ イ パ ー
サルーン」の愛称を持つ。中
央に乗降扉を配したユニー
クな設計が特徴。現在「にち
りん」ほかで使用される。
新幹線から通勤形電車まで、独特なスタイル
を放つJR九州の車両たちを見てみよう。
先頭車は運転台が低く前面展望が可能だ
787系
1992年にデビューし、総数140両を製造。
各車内にはLED式車内案内表示器やフット
レスト付きの座席が設置されている
かつては特急「つばめ」でも活躍した。九州
新幹線の開業以降は、「かもめ」
「にちりん」
を中心に幅広く運用される。
787系 は グ レ ー
の車体カラーが
精悍な印象だ
丸みを帯びた天井
部。車内は落ち着
いたムード
セミコンパートメントの座席もある
883系
特急「ソニック」で活躍する
振子式車両で、1995年に
デビュー。先頭車の前面の
パネル構造やスピード感の
グリーン車は余裕のある3列シート
あるメタリックブルーの車
体色が特徴だ。
普通車の座席にも、耳の形をした可動
式ヘッドレストが付いている
革張りの2列と1列の
座席がゆったりと並
ぶグリーン車
運転席と客席はガラスで仕切られる
カーブでは振子式
の機能を生かして
快走。博多~大分
間を結ぶ
ドイツのスポーツカーを意識したという前照灯
おしゃれなデッキ部の共用スペース
885系
2000年にデビュー。かもめのような
白い車体が印象的だ。欧米の鉄道車両
のようなおしゃれなデザイン。前頭部
には連結器を収納している。現在「か
もめ」や「ソニック」で活躍する。
普通車も本革シートを装備する
写真:編集部、金盛正樹、JR九州、文:辻良樹
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九 州 新 幹 線
九州を南北に縦断、山陽新幹線と直通運転も
行う九州新幹線。個性的な姿の新幹線が走る。
特 急 形 気 動 車
豊肥本線や肥薩線といった非電化の山岳路線
では、特急形気動車が多く走っている。
キハ183系1000番代
高運転台構造で、先頭
車に展望スペースを持
つ。1988年「オランダ
村特急」として登場、
2011年 か ら 豊 肥 本 線
を走る特急「あそぼー
い!」で活躍する。
立野駅のスイッチバックや
阿蘇のカルデラ内を走る
800系は、九州新幹線内を走る「さくら」と「つばめ」として活躍する
800系
キハ185系
「九州横断特急」などで
活躍。 車内は 2004年
JR九州初の新幹線車両とし
にリニューアルされて
て2004年に登場。700系を
木目調になった。特別
ベースに開発され、急勾配
仕様に変更された車両
が多い九州新幹線に対応し
が「A列車で行こう」と
た全車電動車両になってい
して三角線を走る。
る。2009年には新800系も
登場している。
2、3両の短い編成で九州の
山岳路線を越える
全車普通車で、号車によって座席
の色が異なる。新800系の妻壁に
特急ゆふいんの森専用車両
は、金箔を使用した号車もある
湯布院などの久大本線沿線の観光地へアクセ
スする「ゆふいんの森」用に2系統が走る。
キハ71系
1989年 デ ビ ュ ー。 流
線型の前頭部やハイデ
ッカー構造が特徴だ。
木材の温かみを活か
し、多様な空間演出を
施した画期的な車両と
して注目を集めた。
キハ71系の先頭部や側面に
「みずほ」や「さくら」
として山陽新
幹線へ直通運転を行う
普通車指定席はグリーン車並みのシート
N700系
8000番代
は金色のラインが入る
キハ72系
1999年に登場した「ゆ
ふいんの森Ⅲ世」。キ
ハ71系 と 形 は 似 て い
陶磁器の青 磁 を イ メ ー ジ
るが、台車やエンジン
した車体カ ラ ー が 特 徴 で
は新製され、窓の大き
2011年にデビューした。
さや位置などの細部
JR西日本とJR九州が共同
が、やや異なっている。
開発し、九州新幹線の急勾
配対策を施したN700系だ。
新機構のレッグレストを搭載するグリーン席
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前照灯や尾灯、先頭部の窓の
形などもキハ71系と異なる