英語 名古屋大学 <全体分析> 全学部 (前期) 試験時間 1/3 105 分 解答形式 記述式 分量・難易(前年比較) 分量(減少・変化なし・増加) 難易(易化・変化なし・難化) 大問ⅠからⅢの本文の語数は、昨年は 2,042words、今年は 1,962words で 80words 減少。設問の語数は、 昨年は 275words であったが,今年は 376words となり、101words 増加した。 出題の特徴 ・読解総合 2 題、その他(対話文読解)1 題、英作文 1 題の形式は昨年と同じ。 その他トピックス ・大問Ⅰで段落を構成する 4 つの英文を並べ替える英文整序問題が出題された。 ・大問Ⅲで昨年出題された意見表明型自由英作文に代わって、本文に関連する内容を英文で 2 つ書く問題 が出題された。 <大問分析> 番号 区分 出題分野・テーマ コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) Ⅰ 読解総合 「文章を読んで 意味を理解する こと」 (本文: 738words) (設問: 109words) 昨年より本文が長くなり、新たに段落内の英文を並べ 替える設問が出題されたことにより、英文量は増えて いる。下線部和訳問題では、設問 3 は連鎖関係代名詞 節がポイント。設問 4 の下線部の理由説明問題は、解 答の該当箇所の特定が難しい。設問 5 の並べ替えは、 選択肢の英文に長いものがあった。設問 6 は If の省略 による倒置の把握がポイント。 ジャンル:評論 難易度 やや難 1 2 3 4 5 空所英文補充(選択肢 5 つ) 内容説明(25 字以内) 下線部和訳 下線部の理由説明(80 字以内) 空所英文整序(段落を構成する 4 つの英文の並 べ替え) 6 下線部和訳 《出典》Alderson, J. C., Haapakangas, E.-L., Huhta, A., Nieminen, L., and Ullakonja, R. (2015). The Diagnosis of Reading in a Second or Foreign Language. New York : Routledge. (大学発表) © 河合塾 2016 年 英語 番号 Ⅱ 名古屋大学 全学部 (前期) 2/3 区分 出題分野・テーマ コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) 読解総合 「水の循環の研 究をする大学院 生カテリ・ソー ク」 (本文: 520words) (設問: 68words) 難易度 昨年は本文だけでも 700words を超える英文が、 500words 程度の英文になった。内容は、水の循環の 研究について書かれており、環境問題について馴染み があれば読み易かったと思われる。大きく変化した点 は、設問が日本語から英語になったことである。設問 1、2 の下線部和訳は特に難しい単語も使われておら ず、基本的なものである。設問 3 は段落の 1 文目を入 れる空所補充で、選択肢が短く入れやすい。設問 4 の 空所補充問題は、選択肢の語彙レベル高く、正解が選 びづらかったと思われる。 ジャンル:評論 1 2 3 4 標準 下線部和訳 下線部和訳 空所英文補充(選択肢 4 つ) 空所補充(3 ヶ所、選択肢 6 つ) 《出典》MSUToday, “Kateri Salk:Little Fish Girl Grown Up, ”June 17, 2015. (大学発表) Ⅲ その他(対 「名古屋大学に 名古屋大学で頻出の友人同士の会話問題。設問はすべ 話文読解) 通う留学生と日 て英語で書かれている。設問 1 の 2 語での言い換え問 本人学生との会 題は新傾向。設問 2 は pay for itself の意味を英語で説 話」 明するもので、設問 3 の not sufficiently black and (本文: white とともに難易度が高い。文脈から意味を類推す 704words) る力が必要となる。設問 4 では空所(C)に手間取った受 験生が多いと思われる。stick with A は stick to A とほ (設問: とんど同じように用いられるが、普段受験勉強で目に 199words) することは少ないだろう。設問 5 では選択肢 e を不一 致と判断する理由は会話の前のト書き部分にある。設 問 6 は昨年の自由英作文が形を変えたものと考えてよ い。公共交通機関を使うことの 2 つの利点をそれぞれ 定められた語数内で書くという問題であった。 やや難 1 Such as? を他の 2 語で言い換える問題 2 pay for itself の意味を英語で説明する問題 3 not sufficiently black and white の意味を英語 で説明する問題 4 空所補充問題(5 ヶ所、選択肢 10) 5 内容一致選択問題 (選択肢 6 つから 2 つを選択) 6 公共交通機関を使うことの利点 2 つをそれぞれ 10~20 語の英語で書く問題 © 河合塾 2016 年 英語 名古屋大学 全学部 (前期) 3/3 番号 区分 出題分野・テーマ コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) Ⅳ 英作文 「沖縄の平均寿 問題数は去年と同じ 3 問であるが,難易度が上がった。 命日本一復活に (1) 「25 年後までに」 は by 25 years later とせず、 「25 向けての活動」 年以内に」などと読み換える必要がある。その他 「平均寿命を日本一に復活させる」や「息の長い 活動」の処理が難しい。 (2) 「転落して」 、 「健康づくり」 、 「呼び掛けた」の処 理が難しい。また、 「県を先頭に」は「県と共に」 などと読み換えて書けばよい。 (3) 「食の欧米化」 、 「車社会の影響」 、 「肥満率」 、 「生 活習慣病」などの処理が難しい。また、 「死亡率の 高さ」を主語にしてもよいが、 「死亡率の高さの理 由」を主語にすることもできる。 難易度 難 《出典》 『琉球新報』 (2015 年 6 月 14 日)の社説 (大学発表) 注:区分は「英文解釈」 「読解総合」 「英作文」 「文法・語法」 「聞き取り」 「その他」 難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として 判断しています。 <学習対策> 1.読解総合問題では、昨年出題された段落のトピックセンテンスを選択する問題と共に、段落を構成する 文の順序を問う問題が新たに出題されている。このような問題に対処するためには、論旨展開や文章の構成 に留意して読み進める練習が必要である。また和訳問題や内容説明問題に関しては、正確な文構造の把握に 基づいて内容を理解し、的確に日本語で表現する力を養成する必要がある。演習には北海道大、東北大、筑 波大、大阪大などの長文問題が利用できる。 2.その他(対話文読解)では「公共交通機関を使うことの利点」を 2 つ英語で述べさせる問題が出題され た。対策としては、一般的な意見表明型の自由英作文を書く練習をするとよいだろう。また、これまでに出 題された英問英答問題や英語による語句説明問題などの対策としては、北海道大、東北大などの問題が利用 できる。 3.英作文では文法や単語・熟語の力が必要なのはもちろんだが、問題文の日本語を見て、どのような構文 や表現を使うかを思いつけるように練習を積む必要がある。演習には名大同様、比較的長めの日本文が問題 文として出題される東北大、大阪大、鳥取大などの問題が利用できる。 © 河合塾 2016 年
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