東京大学医学部附属病院における 臨床研究倫理に関する取り組み 1 課題 臨床研究における倫理違反・研究不正等により、 社会における臨床研究への信頼が喪失している 対策 1. 2. 3. 4. 目標 研究倫理を遵守し研究の信頼性を確保するために、 臨床研究を管理して推進する体制を構築 臨床研究における倫理の教育 利益相反の管理体制の強化 臨床研究ガバナンスの改善と研究不正の防止 透明性・信頼性を担保した臨床研究体制の構築 医学系研究科・医学部附属病院 臨床研究倫理に関する取り組みの経過 H26年 1月21日 附属病院SIGN調査チーム設置 2月19日 東京大学SIGN研究特別調査 予備調査委員会設置 2月19日 病院全職員へのe‐learning開始 3月14日 予備調査委員会による中間報告書の記者発表 3月26日 医療情報担当者の入館規制を強化 4月11日 病院全職員へのe‐learning終了。100%受講の達成。 4月〜 臨床研究支援センターでの学生の臨床研究教育の強化 4月〜 利益相反委員会の定期的開催(毎月)と利益相反管理の強化 5月16日 改訂版研究倫理セミナーの開催(内容の充実と機会の増加) 5月16日 先端医療開発戦略室の設置 6月24日 特別調査委員会による記者発表 8月25日 医学部学生との「臨床研究について考える会」の開催 9月〜 臨床研究部分を強化した個人情報e‐learningを開始 9月1日 改訂版「利益相反自己申告書」 の運用開始 10月15日 企業等からの資金提供状況を公表 10月〜 臨床研究支援センター等の職員補強 H27年 1月 臨床研究ガバナンス部を設置 1月 倫理委員会委員等の利益相反管理の開始 2 1. 臨床研究 における 倫理の 教育 2. 利益相反 の管理 体制の 強化 3. ガバナンス 4. 透明性・信頼 の改善と 性を担保した 研究不正 研究体制 の防止 構築 医学系研究科・医学部附属病院 1.臨床研究における倫理の教育 課題 • 臨床研究者における研究倫理や利益相反の知識不足 • 臨床研究の研究者教育不足 対策 • 研究倫理セミナーの内容の充実と機会の増加(H26年5月〜) • 病院全職員へのe‐learning(H26年2 月19 日〜4月11日で100% ) • 医学生と一般職員の教育 (H26年4月〜) • 個人情報e‐learningの強化 (H26年9月〜) • 各種職種に適合させた 複合学習を学習管理システムで行う。(導入予定) 目標の定まった系統的カリキュラムを継続的 に併用し、臨床研究に関する総合的な基礎 力・実践力を獲得させる。 ① ICT活用教育 ① ICT活用 教育 全職員の教育 ③ 演習 研究者の育成 生涯教育 ④現場での OJT 効果 3 ② 講義 e-learning・インターネット授業・ビデオライブラリー ② ③ ④ 講義・講演 演習・ワークショップ 現場でのOJT(On the Job Training) 個別コンサルテーション・指導 臨床研究者や教職員の研究倫理や利益相反の知識・理解の充実 臨床研究の質と信頼性を確保 医学系研究科・医学部附属病院 2. 利益相反の管理体制の強化 • 研究者の利益相反に関する知識・理解の不足 • 利益相反管理の体制の不足 課題 H26年4月〜 • 利益相反委員会の定期的開催(H26年4月〜、月1回) • 倫理審査申請書と同時に審査し、不承認や改善の勧告も含め、管理を徹底 • 「利益相反自己申告書」 の見直し(H26年9月〜) • 倫理委員会委員等の利益相反も管理(H27年4月〜) 対策 意見書 要約書 倫理委員会 諮問 利益相委員会 答申 COI自己申告書 医学系研究科長 倫理審査申請 臨床研究者 効果 4 研究の主体と研究資金 を明記 財団やNPO経由の資金 も明確に 「利益相反自己申告書」の改定 研究自体の利益相反も 申告 計画書・同意説明書で 利益相反の開示を確認 •「医系大学・研究機関・病院のCOI(利益相反)マネージメントガイドライン」や日 本医学会の「医学研究のCOIマネージメントに関するガイドライン」に準拠 •臨床研究に参加する研究者全員を提出の対象とする 利益相反に関する研究者の知識と理解の充実 臨床研究開始時に研究者自身が利益相反を確認し、利益相反委員会が 適切な管理を行える仕組み 医学系研究科・医学部附属病院 3. 臨床研究のガバナンスの改善と研究不正の防止 課 題 対 策 • 臨床研究の実施支援部門から臨床研究の管理部門が独立していない • 研究マネジメント不足 • 研究監視機能不足 • 臨床研究の実施支援部門から独立して、臨床研究のガバナンスの改善と研 究不正防止を行うため、外部専門家も参加し、「臨床研究ガバナンス部」を設 置(H27年1月〜) 学内他部局との 連携と支援 大学間・学外との 連携と支援 病院長 実施支 援部門 研究支援部長 臨床研究ガバナンス部 管理 研究部門運営諮問委員会 (外部専門委員の参加) 先端医療開発戦略室 ●研究マネジメントの強化 効 果 5 臨床研究支援センター 臨床研究者教育研修室 ●研究者教育の強化 監査・信頼性保証室 ●研究監視機能の強化 研究の品質と信頼性を担保し、研究不正を防止 東大が率先して研究ガバナンスの規範を示し、アカデミア研究の信頼を回復 医学系研究科・医学部附属病院 4.透明性・信頼性を担保した臨床研究体制の構築 • 臨床研究支援体制の不足 • 透明性・信頼性の確保 • 企業の医療情報担当者と研究者との不適切な接触 課題 • 臨床研究支援センター職員補強による臨床研究の実施体制の強化 • 企業等からの資金提供状況を公表(H26年10月〜) • 販売促進行為を目的とした不適切な接触を防ぐため、医療情報担当者の 入館規制を強化(H26年4月〜) 対策 資金情報の公表 HOME > > 26 効果 6 H26年10月〜 6 9 医療情報担当者(MR)の 病院内立ち入り規制 販売促進行為を目的とした不適切な接触を 防ぐため、入院病棟における病院教職員と 事前にアポイントのない医療情報担当者 (MR) の入館を禁止するなど、MR の入館 時のルールを定め、平成26年4 月から実施。 透明性・信頼性を担保し、臨床研究の信頼性を確保
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