第2回 11 月名大本番レベル模試地理B 採点基準 第2回 11 月名大本番レベル模試地理B 1 採点基準 単答記述問題 誤字,脱字,漢字間違いは0点。 2 論述問題 ① 「設問別加点基準」に基づき加点する。また,その他各問題の主旨に適した解答にも適宜加点する。 ただし,満点を超える得点は与えない。 ② 以下の「共通減点基準」に基づき減点する。 3 共通減点基準 ① 加点要素における誤字・脱字および漢字の間違いは1点減点。 ② 下線の付け忘れは1点減点。 ③ 指定用語不使用は1点減点。 ④ 字数オーバーは1点減点。 *減点しなくていい要素,その他の注意 ① 地理用語に関して,漢字の新字体/旧字体や,スロヴェニア⇔スロベニア,パキスタン⇔パーキス ターンといったカタカナ表記の通念の範囲内での異体に関しては減点はしない。 ② 加点要素以外で誤った記述があった場合,その部分は0点だが,減点はしない。 ③ 加点項目は内容的に整合性が取れていればよく,字句の順序や表現は必ずしも完全に一致していな くてもよい。 ④ 文章が未完のものも減点しない。 4 採点記号について 1.<□□□□> 加点ポイント 2.□□□□× 事実に誤認あり 3.□□✔□□ 誤字あり/脱字あり 1/7 第2回 11 月名大本番レベル模試地理B 5 採点基準 設問別加点基準 1) 部分は必須キーワードであり,この表現がなければ当該加点ポイントにおける加点は しない。その他は同義であれば加点する。 2)○○/△△ は「○○でも△△でも可」を意味する。 3)「②(①の・・・として)」は,加点ポイント①を正解していなくても,加点ポイント②に該当す れば加点する。 Ⅰ 問2 9 点 地域Cのアイスランド島はプレート同士が広がる境界にあたり,割れ目火山がみられる。地域Dのフィ リピン諸島は,プレート同士がぶつかる境界に形成された島々にあたり,火山活動が盛んである。地域 Eのハワイ諸島はホットスポットによる火山が形成されている。 【加点ポイント】9 点を超えない <地域C> 3 点を超えない ①アイスランド(島)である →1 点 ②大地形の視点:プレート同士が広がる境界にあたる ③割れ目火山/ギャオ/溶岩の流動性が高い →2 点 →1 点 <地域D> ④フィリピン(諸島)である →1 点 ⑤大地形の視点:プレート同士がぶつかる境界にあたる →2 点 <地域E> ⑥ハワイ(諸島)である →1 点 ⑦大地形の視点:ホットスポットにあたる 問3 →2 点 6 点 河口Fはナイル川の河口にあたり,円弧状三角州が発達している。河口Gはミシシッピ川の河口にあた り,鳥趾状三角州が発達している。 【加点ポイント】 <河口F> ①具体的な河川名:ナイル川 →1 点 ②地形の特徴:円弧状三角州 →2 点 ※単に「三角州(デルタ)」の場合は 1 点のみ加点。 <河口G> ③具体的な河川名:ミシシッピ川 ④地形の特徴:鳥趾状三角州 →1 点 →2 点 ※単に「三角州(デルタ)」の場合は 1 点のみ加点。 問4 説明:9 点 Hは夏季に乾燥する地中海性気候下を流れるため,流量も夏季に減少する。Iはシベリア地方を流れる 河川であり,雪解け水が流入する初夏に流量が急増する。Jは雨季と乾季が明瞭なサバナ気候下を流れ るため,8 ~ 10 月頃の雨季は流量が多く,1 ~ 4 月頃の乾季は流量が少なくなる。 2/7 第2回 11 月名大本番レベル模試地理B 採点基準 【加点ポイント】 <河川H> ★「記号:H ア」を正解していることが加点の前提。 ①地中海性気候下を流れる河川である →1 点 ②(①の説明として)(地中海性気候は)夏季に乾燥する ③(①・②の結果として)流量が夏季に減少する →1 点 →1 点 <河川I> ★「記号:I イ」を正解していることが加点の前提。 ④シベリア地方を流れる河川である →1 点 ⑤(④の説明として)初夏に流量が急増する ⑥(⑤の理由として)雪解け水が流入する →1 点 →1 点 <河川J> ★「記号:J ウ」を正解していることが加点の前提。 ⑦サバナ気候下を流れる河川である →1 点 ⑧(⑦の説明として)雨季と乾季が明瞭である →1 点 ⑨(⑦・⑧の結果として)8 ~ 10 月頃/雨季は流量が多い →1 点 ※「1 ~ 4 月頃/乾季は流量が少ない」でも可。 ※具体的な時期については,必ずしも「8 ~ 10 月頃」「1 ~ 4 月頃」という表現でなくても構わな い。例えば「8 月頃」「1 月頃」なども可。適切な時期であれば加点する。 問5 6 点 海域Kは北大西洋海流が流れる。暖流のため沿岸部は高緯度の割に年中温暖となる。海域Lはベンゲラ 海流が流れる。寒流のため沿岸部に乾燥をもたらし,海岸砂漠が形成されている。 【加点ポイント】 <海域K> ①海流の名称:北大西洋海流 →1 点 ②(①の説明として)暖流である →1 点 ③(②の結果として)沿岸部は(高緯度の割に年中)温暖となる →1 点 <海域L> ④海流の名称:ベンゲラ海流 →1 点 ⑤(④の説明として)寒流である →1 点 ⑥(⑤の結果として)沿岸部は乾燥している/海岸砂漠が形成されている 問6 →1 点 5 点 図 3 は 5 万分の 1 地形図である。地点a,b間の標高差は 40 m であり, 水平距離は 5 ㎝ ×50,000 = 2,500 m となるので,平均傾斜は 40÷2,500 = 0.016 = 1.6%となる。 【加点ポイント】 ①縮尺は 5 万分の 1 である →1 点 ②地点a,b間の標高差は 40 m である →1 点 ③地点a,b間の水平距離は 2,500 m である →1 点 ④平均傾斜を求める計算式は,標高差÷水平距離である/40÷2,500 である ⑤(②~④の結果として)平均傾斜は 1.6%となる →1 点 3/7 →1 点 第2回 11 月名大本番レベル模試地理B 問7 採点基準 5 点 笠野原は桜島の噴火で噴出した火山灰が堆積することで形成されたシラス台地である。水はけが良いた め,畑作地が広がる。 【加点ポイント】 ①土地利用:畑作地が広がる/茶畑がみられる ②(①の理由として)水はけが良い ③シラス台地である →1 点 →1 点 →1 点 ④(③の説明として)火山灰が堆積することで形成された ⑤(④の説明として)桜島の噴火で噴出した →1 点 →1 点 Ⅱ 問6 5 点 イスラム教では豚肉が禁忌とされているなど,口にしてはいけない食品があるため,イスラム教の作法 に従って処理されたハラル食品が必要となる。また,1 日 5 回メッカに向けて礼拝する習慣があるため, 礼拝場所の設置も求められている。 【加点ポイント】5 点を超えない <ハラル食品の場合> ①ハラル(ハラール)食品が必要となる →2 点 ②(①の説明として)イスラム教の作法に従って処理された食品 →1 点 ③(①の理由として)イスラム教では口にしてはいけない食品がある ④(③の具体例として)豚肉/アルコールなど →1 点 →1 点 <礼拝所の場合> ⑤礼拝所の設置が必要となる →2 点 ⑥(⑤の理由として)イスラム教では聖地メッカに向けて礼拝する習慣がある →2 点 ⑦(⑥の説明として)1 日 5 回礼拝する →1 点 Ⅲ 問1 ⑶ 5 点 牛乳と乳製品は重要な栄養源であるため牛の飼育頭数は多いが,インド人の大半が信仰するヒンドゥー 教では牛が神聖視され殺生が禁じられているため,牛肉の生産量は少ない。 【加点ポイント】 ★(1)で「A 牛」,(2)で「あ インド」の両方を正解していることが加点の前提。 ①インドではヒンドゥー教が信仰されている →2 点 ②(②の説明として)牛が神聖視されている/殺生が禁じられている ③牛乳(乳製品)は消費量が多い/牛肉は消費量が少ない 問2 ⑵ →2 点 →1 点 9 点 二酸化炭素排出量の削減を求める国際世論の高まりと原油価格の高騰から石油の代替となる燃料への 需要が膨らみ,トウモロコシから造るバイオエタノールの生産量が急増した。その結果,トウモロコシ の供給量が不足して価格が高騰し,それを飼料とする畜産品の価格も上昇した。 【加点ポイント】 4/7 第2回 11 月名大本番レベル模試地理B 採点基準 ★(1)で「Q ③」を正解していることが加点の前提。 ①バイオエタノールの生産量が急増した →2 点 ②(①の説明として)(バイオエタノールは)トウモロコシを原料とする →1 点 ③(①の背景として)二酸化炭素排出量の削減を求める国際世論/環境対策の高まり ④(①の背景として)原油価格の高騰 →1 点 ⑤(①の結果として)トウモロコシの供給量が不足した →1 点 ⑥(⑥の結果として)トウモロコシの価格が高騰した →2 点 ⑦(⑦の結果として)トウモロコシを飼料とする畜産品の価格が上昇した 問3 →1 点 →1 点 ⑵ 9 点 アンチョビ漁に特化しているため,エルニーニョ時にアンチョビが不漁になると国全体の漁獲量が落ち 込む。アンチョビの不漁は家畜のタンパク源として重要な魚粉の供給不足を引き起こすため,代替のタ ンパク源となる大豆に需要が集中してその価格が高騰する。 【加点ポイント】 ★(1)で「X ペルー」を正解していることが加点の前提。 <年により漁獲量が変動する理由> ①ペルーではアンチョビ(カタクチイワシ)漁が盛んである ②アンチョビはエルニーニョ時に不漁になる →2 点 →2 点 <凶作でなくても国際市場の大豆価格が高騰する理由> ③アンチョビは魚粉(フィッシュミール)の原料である ④魚粉は家畜の飼料である →2 点 →2 点 ⑤魚粉の供給不足が起こると,その代替となる大豆の需要が増加する 問4 →1 点 12 点 東アジアは,中国において,一人っ子政策による人口爆発の解消,生産責任制導入による農業生産の増 加,経済成長による食品購買力の上昇がみられ,栄養不足人口が激減した。南アジアは人口爆発が改善 せず,まだ栄養不足人口は莫大であるが,緑の革命で穀物が増産したため増加はしていない。サハラ以 南のアフリカは,人口爆発に加え,プランテーション作物のモノカルチャーで自給作物栽培の脆弱な国 が多いため,栄養不足人口が急増している。 【加点ポイント】 <東アジア> ①(中国で)一人っ子政策による人口抑制がみられた →1 点 ②(中国で)生産責任制の導入による農業生産の増加がみられた ③経済成長による食品購買力の上昇がみられた →1 点 →1 点 ④(①~③の結果として)栄養不足人口が減少した →1 点 <南アジア> ⑤人口爆発が改善されない/人口増加が著しい ⑥緑の革命で穀物が増産した →1 点 →2 点 ⑦(⑤・⑥の結果として)栄養不足人口は増加していない/大きな変化はない/微減した <サハラ以南のアフリカ> ⑧人口爆発が起きている/人口増加が著しい →1 点 5/7 →1 点 第2回 11 月名大本番レベル模試地理B 採点基準 ⑨自給作物/穀物栽培の脆弱な国が多い →1 点 ⑩(⑨の理由として)プランテーション作物/商品作物のモノカルチャーが行われている ⑪(⑧・⑨の結果として)栄養不足人口が増加している →1 点 →1 点 Ⅳ 問4 5 点 a地点では,大陸からの乾いた北東季節風がベンガル湾で水分を含み,デカン高原をはい上がることに よって,冬季に地形性降雨がみられる。b地点では,インド洋からの湿潤な南西季節風が西ガーツ山脈 をはい上がることによって,夏季に大量の雨が降る。 【加点ポイント】 <a地点> 3 点を超えない ①(冬季に)北東季節風(モンスーン)が吹く →1 点 ※単に「季節風(モンスーン)」では加点しない。風向が必要。 ②(①の説明として)ベンガル湾/海洋で水分を含む →1 点 ③(①の説明として)(デカン)高原をはい上がる/ぶつかる <b地点> →1 点 3 点を超えない ④(夏季に)南西季節風(モンスーン)が吹く →1 点 ※単に「季節風(モンスーン)」では加点しない。風向が必要。 ⑤(④の説明として)インド洋/海洋で水分を含む →1 点 ⑥(④の説明として)(西ガーツ)山脈をはい上がる/ぶつかる 問5 c地域 →1 点 3 点 付近で産出する石炭や鉄鉱石を利用し,古くから鉄鋼業が立地している。 【加点ポイント】 ①鉄鋼業/重工業が発達している →1 点 ②(①の説明として)付近で産出する石炭/鉄鉱石/鉱産資源を利用する 問5 d地域 →2 点 3 点 準公用語の英語や情報通信技術の発達を背景に,欧米企業のコールセンター業務や,ソフトウェア産業 などの IT 産業が立地している。 【加点ポイント】 ①IT 産業/先端技術産業が発達している →1 点 ②(①の理由として)情報通信技術が発達している/理工系人材が豊富である/大学・研究機関が存在 している →1 点 ③(①の理由として)英語が準公用語である 問5 e地域 →1 点 3 点 1990 年代以降のインド政府の経済自由化を背景に,日系大手自動車メーカーや部品メーカーが立地し ている。 【加点ポイント】 ①自動車工業が発達している →1 点 ②(①の説明として)日系メーカー/外資導入による →1 点 ③(②の背景として)(1990 年代以降のインド政府の)経済自由化 6/7 →1 点 第2回 11 月名大本番レベル模試地理B 採点基準 <別解> ④総合工業地帯となっている/食品工業が発達している ⑤(④の理由として)首都デリーが存在している 問6 →1 点 →2 点 7 点 南アジア地域は,インド・パキスタン間などの対立を抱えており,地域的な経済統合が進んでいない。 また,主に一次産品や労働集約的な商品を輸出し,機械製品や燃料を輸入するといった共通の貿易構造 があるため,産業の補完性が低く,域内貿易の必要性が小さい。そのため,南アジア地域の域内貿易は 発達していない。 【加点ポイント】 ①南アジア地域の域内貿易は発達していない →1 点 ②(①の理由として)地域統合/経済統合が進んでいない →1 点 ③(②の説明として)インド・パキスタン間などに対立がみられる →1 点 ④(①の理由として)産業の補完性が低い/域内貿易の必要性が小さい ⑤(④の理由として)南アジア諸国の貿易構造が共通している →1 点 →1 点 ⑥(⑤の説明として)(南アジア諸国の多くは)一次産品/労働集約的な商品を輸出する ⑦(⑤の説明として)(南アジア諸国の多くは)機械製品/燃料を輸入する 問7 →1 点 →1 点 6 点 スリランカでは,独立後,多数派を構成する仏教徒のシンハラ人と,少数派であるヒンドゥー教徒のタ ミル人とが対立した。現在,シンハラ語とタミル語は,スリランカの公用語に指定されており,公共物 は必ず 2 言語を併記しなければならない。 【加点ポイント】 ①スリランカの公用語はシンハラ語である ②スリランカの公用語はタミル語である →1 点 →1 点 ③(①・②の結果として)2言語が併記されている →1 点 ④(①・②の背景として)シンハラ人とタミル人の対立が存在する ⑤(④の説明として)シンハラ人は(多数派で)仏教徒である →1 点 →1 点 ⑥(④の説明として)タミル人は(少数派で)ヒンドゥー教徒である 7/7 →1 点
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