観光立町推進基本計画(本編)(PDF文書)

草津町観光立町推進基本計画
(本
編)
平成21年3月
この計画は、草津町観光立町推進基本条例(平成19年6月12日条例第2
0号)第7条の規定に基づき、定めたものである。
2
目
第1
次
観光立町の実現に関する施策についての基本的な方針
1.はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
2.基本的な方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
3.計画策定にあたって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
4.計画期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
第2
観光立町の実現に関する目標
1.観光立町の実現のための基本的な目標・・・・・・・・・・・・・・8
2.「魅力ある観光地の形成」に関する目標・・・・・・・・・・・・・ 8
3.「観光産業の競争力の強化及び観光の振興に寄与する人材の育成」
に関する目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
4.「国際観光の振興」に関する目標・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
5.「観光旅行の促進のための環境の整備」に関する目標・・・・・・・ 10
第3
観光立町の実現に関し、町が総合的かつ計画的に講ずべき施策
1.魅力ある観光地の形成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
①国際競争力及び国内競争力の高い魅力ある観光地の形成・・・・・・11
②観光資源の活用による地域の特性を生かした魅力ある観光地の形成・15
③観光旅行者の来訪に必要な交通施設の総合的な整備・・・・・・・・22
2.観光産業の競争力の強化及び観光の振興に寄与する人材の育成・・・26
①観光産業の国際競争力及び国内競争力の強化・・・・・・・・・・・26
②観光の振興に寄与する人材の育成・・・・・・・・・・・・・・・・30
3.国際観光の振興・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
①外国人観光旅客の来訪の促進・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
②国際相互交流の促進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
4.観光旅行の促進のための環境の整備・・・・・・・・・・・・・・・32
①観光旅行の容易化及び円滑化・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
②観光旅行者に対する接遇の向上・・・・・・・・・・・・・・・・・32
③観光旅行者の利便の増進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33
3
④観光旅行の安全の確保・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
⑤新たな観光旅行の分野の開拓・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
⑥観光地における環境及び良好な景観の保全・・・・・・・・・・・・35
⑦観光に関する統計の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
第4
観光立町の実現に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要
な事項
1.関係者の適切な役割分担と連携・協力の強化・・・・・・・・・・・37
2.施策の推進状況の点検と計画の見直し・・・・・・・・・・・・・・37
3.基本計画と法令・その他の計画等との関係・・・・・・・・・・・・38
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第1
観光立町の実現に関する施策についての基本的な方針
1.はじめに
観光立町の実現は、草津町観光立町推進基本条例(平成19年条例第20
号)に定められているとおり、地域経済の活性化、雇用の増大、潤いのある
豊かな生活環境の創造、町民生活の安定向上等の意義を有するものである。
同条例第7条の規定に基づき、観光立町の実現に関する施策の総合的かつ
計画的な推進を図るため、ここに観光立町推進基本計画(以下「基本計画」
という。)を定めることとする。
2.基本的な方針
この基本計画においては、観光立町推進基本条例の規定にしたがい、魅力
ある観光地の形成、観光産業の競争力の強化及び観光の振興に寄与する人材
の育成、国際観光の振興、観光旅行の促進のための環境の整備について、具
体的な目標を揚げるとともに、町が講ずべき施策等について定めている。
以下に基本的な方針を示す。
①
草津町民憲章「歩み入る者にやすらぎを、去りゆく人にしあわせを」の
実践による観光立町の実現を目指す。
※町民憲章理念実践五原則
安
全・・・・・・誰もが安心して暮らし過ごせる町
清
潔・・・・・・誰もが訪れたくなる美しい町
親
切・・・・・・人の気持ちが通い合う町
販
売(誘客)・・ 全町民の皆さんがセールスマンです
節
約・・・・・・忘れ去られた節約の気持ちを復活させ無駄を省き
ましょう
②
温泉と高原(自然)、文化とスポーツの国際温泉リゾートづくりを目標と
した観光立町の実現を目指す。
※我が町は、
「温泉」という天与の恵みを受け、さまざまな「文化」を育み
発展してきた。また、
「高原」の町として、スキーをはじめとするさまざま
5
な「スポーツ」への取組みは、町の活性化に寄与してきた。
町は、これらの観光資源を最大限に活用することにより、国際的な視野
と未来への展望に立った町づくりを進める。
我が町が今後も持続可能な温泉観光地として発展していくためには、
「源
泉の保護」が何よりも重要であり、全町民の共通認識として、未来に向か
って必ず守っていく。
③
「観光と観光」、「観光と健康」、「観光と環境」の実践による観光立町の
実現を目指す。
※「観光と観光」=湯の町草津として温泉情緒を残しながら、洗練された
快適空間を創造する「歩きたくなる観光地づくり」を
進める。
「観光と健康」=国民の健康意識の高まりに対して、温泉観光がもつ予
防医学的な特性を大切にし、温泉地での健康づくりを
進める。
「観光と環境」=地球規模での環境問題に対応すべく、草津町ならでは
の温泉熱利用など、環境にやさしい町づくりを進める。
3.計画策定にあたって
観光立町を推進するための計画を策定するにあたっては、将来的な方向性
を示唆するとともに、できる限り具体的な施策となるように努め、以下のこ
とを念頭に置いて、計画の策定にあたった。
第一に、温泉観光地としてのステイタスを保ち続けることを第一義とし、
将来にわたる豊かな町民生活の実現のため、観光の持続的な発展を推進させ
るような施策であること。
観光の発展を一過性の現象にとどめないためには、我が町の歴史と文化を
理解した上での創意工夫を生かした主体的な取組が必要であり、我が町固有
の観光資源を保全、育成し、適切に活用していくことが重要である。
第二に、観光の発展を通じ、町民が誇りと愛着を持つことのできる活力に
満ちた地域社会の実現を目指した施策であること。
6
町民福祉の充実と町民の安定したゆとりある生活なくして、観光地として
の発展はありえない。
第三に、広い視野と深い洞察力に基づいた施策であること。
地球的規模での経済活動の影響は、地球温暖化などの環境問題だけにとど
まらず、化石燃料や穀物の大幅な価格変動、国際金融市場の混乱などと相ま
って、地方の観光産業にもダイレクトな影響を与えることとなった。
町民一丸となった真摯な取組がなければ、国内外の誘客競争に打ち勝つこ
とはできない。
最後に、この基本計画の最大の特色は、時代の変化に柔軟に対応できるよ
う、計画書の仕様を簡潔にし、関係資料については別冊とするなど、計画書
の改訂が容易にできるようにしたことである。
この基本計画書が我が町の観光施策の指針となり、意味ありつづけるため
には、適時内容の検証が行われ、時代の要請に応じた見直しが行われなけれ
ばならない。
4.計画期間
この基本計画は、より長期的な展望を視野に入れつつ、今後5年間を対象
として策定する。
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第2
観光立町の実現に関する目標
「第1
観光立町の実現に関する施策についての基本的な方針」にしたがっ
て観光立町を実現するに当たっては、多様な関係者による積極的な取組が必要
となる。このため、観光立町を進める上で、この基本計画の期間中における代
表的かつ分かりやすい目標を以下のとおり具体的に定めることとする。
1.観光立町の実現のための基本的な目標
観光立町の実現の歩みを概括的に示すものとして、以下を基本的な目標と
する。
○
我が町への観光旅行者数を平成25年までに年間330万人にすることを
目標とする。
【平成20年:269万人】
○
我が町への観光旅行による宿泊者数を平成25年までに年間200万人に
することを目標とする。
【平成20年:173万人】
2.「魅力ある観光地の形成」に関する目標
魅力ある観光地の形成に関しては、良好な景観の形成や各種の観光資源の
保護・活用、観光旅行者の来訪の促進に必要な交通施設の総合的な整備等を
推進する必要があり、以下の目標を定める。
○
良好な景観の形成について、景観法に基づき、景観行政団体への移行、景
観計画の策定等を推進し、計画目標が掲げられた場合、それを達成する。
○
温泉地での健康づくりを活発化させるとともに、地球環境に配慮した環境
にやさしい町づくりを推進させる。
8
○
公の観光関連施設の活性化を図る。特に、草津国際スキー場の将来像を明
確にし、索道施設の計画的な架け替えとゲレンデの改造を行なう。
○
町内幹線道路の歩道整備(歩車道分離)と景観に配慮した道路整備を推進
し、安全かつ快適な「歩きたくなる観光地づくり」を進める。
3.
「観光産業の競争力の強化及び観光の振興に寄与する人材の育成」に関す
る目標
観光産業の競争力の強化に関しては、観光事業者相互の有機的な連携の促
進と地域の魅力ある観光商品の創出が必要である。
また、観光の振興に寄与する人材の育成に関しては、将来にわたって我が
町の観光の発展が持続可能なものとなるよう、その教育を充実させる必要が
ある。このため、以下の目標を定める。
○
観光事業者及び観光関係団体相互の連携・協働を促し、魅力ある観光商品
を創出する。これにより、我が町の観光に関する消費を拡大させ、我が町経
済の活性化を図る。
○
観光産業の高度化を図るため、観光マネジメントの強化を図る。地域固有
の文化、歴史等の知識を有し地域の魅力を引き出せる人材、国際観光に対応
できる幅広い知識を有した人材、経営マネジメントのできる人材等の育成を
行なう。
4.「国際観光の振興」に関する目標
国際観光の振興に関しては、我が町における外国人旅行者の受け入れ体制
を確保しなければならないことから、以下の目標を定める。
○
我が町への外国人観光旅行者の来訪を促進し、外国人宿泊者数を平成25
年までに年間5万人にすることを目標とする。
【平成20年:1万4千人】
9
○
インターネット、パンフレット、案内板等の外国語表記を促進する。また、
観光事業従事者の外国人旅行者への対応能力の向上を図る。
5.「観光旅行の促進のための環境の整備」に関する目標
観光旅行の促進のための環境の整備については、高齢者や障害者等の利便
の増進、我が町に来訪する観光旅行者への的確な情報提供と安全確保、温泉
をはじめとする観光資源の適正な保護と活用が必要であり、以下の目標を定
める。
○
公共施設をはじめ、旅客施設、道路、公園等のバリアフリー化を推進し、
高齢者や障害者等の利便の増進を図る。
○
観光に関する情報提供について、インターネット等の情報通信技術の活用
を推進するとともに、町内に高速通信網の敷設を促進し、快適なインターネ
ット環境を整える。
○
温泉や自然環境、街並み景観等の観光資源の適正な保護と活用を図るため
の啓発活動を積極的に行い、観光の意義に対する町民の理解を増進させる。
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第3
観光立町の実現に関し、町が総合的かつ計画的に講ずべき施策
観光立町の実現に関し、町が総合的かつ計画的に講ずべき施策について、以
下のとおり定めることとする。
1.魅力ある観光地の形成
①国際競争力及び国内競争力の高い魅力ある観光地の形成
(都市計画の見直し)
我が町の都市計画は、国有林を除くほぼ全域が都市計画区域となっており、
大字草津の市街地については用途地域が定められている。
用途地域については、主に商業系と住居系が中心となっているが、宿泊業
を基幹産業としている観光地であることから、町条例において特別用途地区
として「観光地区」を指定、住居系用途地域においても「ホテル・旅館の建
築が可能」としている。
用途地域の指定については、ほぼ町並みに即した形で適切な用途が指定さ
れているが、土地の有効活用の観点からは、今後の開発計画等に合わせた部
分的な見直しも検討しなければならない。
都市計画道路については、国道292号を中心として5本の道路が指定さ
れているが、
「絵に描いた餅」的状況にあり、事業実施についてはほとんど見
送られてきている。
都市計画道路の事業実施について、その実現の可能性を考慮した中で、計
画道路そのものの見直し、計画道路の道路線形の見直しを検討する。
都市計画公園については、観光地として魅力ある公園づくりに努めるとと
もに、維持管理の徹底を図る。【別掲】
その他の「都市施設」については、草津温泉バスターミナル、草津下水処
理場、草津町クリーンセンター、都市下水道等があるが、これらについては、
適正な維持管理を行うとともに、老朽化・機能低下した施設については、将
来に向けた計画変更(建て替え・改築等)を検討する。【別掲】
(良好な景観の形成)
我が国の町づくりについて言及するならば、戦後の急速な都市化の進展の
中で、経済性や効率性、機能性が重視された結果、美しさへの配慮を欠いて
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いたことは否めず、それは我が町においても同様である。
しかしながら、急速な都市化の終息に伴って、美しい街並みなど良好な景
観に対する国民(町民)の関心は高まり、価値観の転換点を迎えている。
我が町では、
「草津町景観条例(平成5年条例第7号)」に基づき「景観形成
指針」(その主なものは、湯畑を中心とした古くからの温泉街地区(クラッシ
ック草津)と温泉街を取りまく外周の高原地区(ニュー・KUSATSU)
である。)が定められているが、具体的な規制や地域住民との取り決めがなく、
その実効性については担保できていない。
平成16年に「景観法」が成立したことにより、良好な景観の形成のため
の具体的な規制や支援が規定され、地域の個性ある街並みづくりの推進に拍
車がかかることとなった。
町は、温泉観光地として個性ある街並みづくりを推進させるため、
「景観法」
に基づき、景観行政団体への移行、景観計画の策定等に取り組み、計画目標
が掲げられた場合、それを達成する。
(公園の整備)
我が町には、西の河原公園、コンウォール・リー頌徳公園、囲山公園、
(以
上は都市計画公園)、草津運動茶屋公園等、町内各所にそれぞれ趣の異なった
公園が整備されている。
西の河原公園については、湯畑に次ぐ草津温泉の観光スポットであり、同
公園内には湯川沿いの遊歩道のほか、西の河原露天風呂や草津ビジターセン
ターなどの観光関連施設があるが、草津ビジターセンターの老朽化など、公
園の活性化について検討すべきことは多い。
コンウォール・リー頌徳公園については、場所柄(駐車場がない。薄暗い
等)もあり、地域住民の利用も少なく、観光旅行者が訪れることはほとんど
ない。しかしながら、近年、町民有志によるコンウォール・リー女史の顕彰
が行われ、女史の記念館建設についても検討されている。
囲山公園については、白根神社の境内にあり、近年では、地域住民を中心
に、ボランティア活動による石楠花の植栽が行われ、その名所となったが、
年間を通じて観光旅行者が訪れる観光スポットとは言いがたい。
草津運動茶屋公園については、道の駅の附帯施設として、また、つつじ園
及び高山植物園として、歩道の整備、植栽が行なわれているが、公園として
の物足りなさは否めない。
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町は、地域住民、関係者・関係団体との連携を図りながら、地域の実情を
考慮し、それぞれが観光名所となりえるような個性豊かな公園づくりを検討
し、それを推進する。
公園の整備にあたっては、公園が災害発生時の避難場所となるなど、防災
面でも重要な機能を有していることを考慮し、その整備計画を立てなければ
ならない。
(公園の維持管理)
公園の維持管理については、その管理区域の広さもあり、時として目が行
き届かないことがある。
町は、地域住民及びボランティア団体(特にシルバー人材)との連携を図
り、安心・安全・清潔な、そして観光旅行者にとっても魅力ある公園である
よう、地域に密着した適正な維持管理方法を構築する。
(ポケットパークの整備と魅力ある路地空間の創出)
我が町では、平成元年より「ふるさと創生事業」としてポケットパークの
整備が始まり、町内各所にポケットパークが設置され、観光旅行者の憩いの
場となり、また、温泉観光地としての景観形成にも役立った。
町はさらに整備を進め、その維持管理を徹底する。
路地がもつある種の猥雑性は、観光旅行者にとって、時として地域の歴史
的な時間の流れを体感させ、旅情をそそる快適空間となる。
画一的な整備のみならず、地域の生活の中で形成された路地空間を大切に
し、観光旅行者との触れあいの場を創出させるとともに、迷路的な楽しみが
味わえる路地空間づくりを検討する。
(花と緑の町づくり)
我が町は、緑豊かな自然環境を有し、シャクナゲ・コマクサ・ナナカマド
などの高山植物が季節を彩り、多くの観光旅行者を引き付けている。
本白根山のコマクサは、絶滅寸前だったが、草津中学校の生徒たちの植栽
活動により蘇った。草津道路(国道292号)では、町民参加によるモミジ
の植栽が行われ、新緑そして紅葉の季節に観光旅行者の目を楽しませている。
町は、豊かな自然環境を保護することはもちろんのことであるが、観光立
町を推進するためには、さらに、市街地の公園、道路等の公共施設について
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も計画的な植樹・植栽を行なう必要がある。また、近年のガーデニングブー
ムにより住民による花植えもさかんに行われていることから、町は、
「花いっ
ぱい運動」をさらに盛り上げるとともに、関係するボランティア団体等を支
援し、花と緑の町づくりを推進する。
(商店街の活性化)
地域の魅力ある商店街の散策は、観光旅行者にとっても楽しみの一つであ
る。しかしながら、バブル経済崩壊後の地域経済は、疲弊の一途をたどって
おり、いわゆるシャッター街や空き家・空き地が出現しており、それは我が
町においても例外ではない。
町は、市街地(商店街)の活性化を図るため、車道・歩道等、景観に配慮
した整備を進めるとともに、地域商店街の活性化を図るための組織、団体等
との連携を図り、支援をする。
(社会基盤(インフラ)の整備とその充実)
道路・駐車場・公共交通施設、水道・温泉・温水・下水道・ゴミ処理施設
等の社会基盤(インフラ)が確かなものでなくては、観光立町の実現はあり
えず、これらの施設の整備及び維持管理について、町は最善をつくさなけれ
ばならない。
道路・駐車場・公共交通施設については、別掲。
水道・温泉・温水については、我が町が観光立町として成り立つための最
も重要なライフラインとなっており、その供給量の確保と安定供給は、観光
立町として成り立つために不可欠の要素となっている。町は、将来の発展を
見据えながら、施設の改善と維持管理を徹底させる。
草津下水処理場については、昭和52年に供用開始となり、建設以来30
年以上が経過し老朽化が進んでいる。町は、老朽化に対する施設の建て替え、
改築等の将来構想を検討する。
都市下水道については、昭和38年から40年にかけて整備され、草津町
の市街地における雨水処理の幹線として重要な施設となっているが、建設以
来45年以上が経過し、老朽化が著しい。町は、当該施設の調査をするとと
もに、必要があれば、その改修について検討する。
草津町クリーンセンターについては、平成3年に新設され、可燃ゴミにつ
いては、その中間処理を行ない、焼却灰を町内の民間最終処分場に搬入して
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いる。また、不燃ゴミについては、その処分を全て民間業者に頼っている。
近い将来における施設の老朽化に対しては、その効率化を図るため、吾妻
郡内における廃棄物処理の広域化を検討する。また、粗大ゴミを含めた不燃
物の分別・再資源化のためのシステムづくりに取組み、環境にやさしい観光
地づくりを推進させる。
(広域連携による観光振興の促進)
高速道路網が整備され、観光地へのアクセスが改善されたことにより、観
光旅行者は、一つの目的地だけでなく、広域的な観光旅行を求める傾向があ
る。観光旅行者の来訪及び滞在をさらに促進させるためには、広域的な観光
ルートの構築、魅力ある観光地相互の連携が必要である。
昭和62年、我が町が発起人となって、長野県小諸市から我が町を経て栃
木県日光市までの日本ロマンチック街道協会が設立され(翌年、ドイツロマ
ンチック街道と姉妹街道を締結)、県域を越えた観光地間の広域的な連携が図
られた。また、平成11年、国内6つのスキー場が連携したMt.6(ベス
ト・オブ・ザ・クラッシック・マウンテンリゾート)の設立、平成18年、
「浅
間・白根・志賀さわやか街道協議会」の設立等、広域的な観光地相互の連携
により、地域の魅力を高めるための活動が行なわれている。
町及び観光関係団体は、魅力ある観光地との広域的な連携を深めることに
より、我が町の観光のさらなる活性化を図る。特に今後は、隣接する長野県
山ノ内町、吾妻地域の観光資源についても目を向け、新たな観光商品の創出、
観光ルートの構築を図る。
②観光資源の活用による地域の特性を生かした魅力ある観光地の形成
(温泉資源の保護と利用-その1)
我が町の第一の観光資源は、温泉であり、温泉資源(特に源泉)の保護は
すべてに優先することを踏まえ、その利用が検討されなければならない。
我が町は、室町・戦国時代より温泉療養の地として名を高め、湯量豊富、
効能あらたかなる高温酸性泉を求め、多くの湯治客が訪れることとなった。
千代の湯、地蔵の湯をはじめとする共同浴場は、現在でも湯治療養に利用さ
れ、
「時間湯」は、草津温泉独自の入浴方法として、その伝統が受け継がれて
いる。歴史を紐解いてみるならば、共同浴場が草津温泉の原点にある。
町は、温泉の利用は入浴を第一に考え、温泉供給施設、共同浴場の維持管
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理については、厳正にこれを行なう。
源泉の保護については、別掲。
(温泉資源の保護と利用-その2)
我が町は、昭和51年より温泉熱を利用した温水供給事業及び道路融雪事
業を行い、温泉熱の有効利用・高度利用を図り、町民・観光旅行者の利便増
大に大きな成果を上げた。
近年では、地球温暖化が世界規模での問題になっているが、温水供給事業・
道路融雪事業については、二酸化炭素の削減にも大きな効果を上げており、
我が町が推進している環境にやさしい観光地づくりの証左となっている。
しかしながら、天与の恵みである温泉資源は無尽蔵ではない。
町は、温泉(温泉熱)の利用について、厳正な維持管理を行なうとともに、
町民合意のもと、さらなる効果的・効率的な利用方法を検討する。
(温泉街の景観形成とその整備)
我が町は、湯畑広場を中心として発展し、個性ある温泉文化が育まれてき
たことは、その歴史が示すとおりであり、いわば、
「湯畑」は草津温泉の顔と
なっている。
湯煙かおる湯畑の風情と景観は、観光旅行者に温泉情緒を体感させ、また、
「湯もみ」の実演で人気のある「熱の湯」や、我が町を代表する共同浴場「白
旗の湯」はここにあり、この地域が我が町にとって最大の観光資産であるこ
とは、言をまたない。
湯畑広場及びその周辺(温泉街)の整備は、草津温泉の歴史と温泉文化の
特質を理解した上で、未来に向かって誇れる理念と構想をもって、町民合意
のもと、これを行なう。
(草津温泉「湯畑」の湯けむりは、環境省により「かおり風景100選」
に認定されている。「視覚」だけでなく、「聴覚」、「臭覚」、「味覚」、「触覚」
の五感を刺激する観光地が求められている。)
(自然環境の保護と整備-魅力ある山岳リゾートの構築)
草津白根山をはじめとするすばらしい景観と豊かな自然環境は、我が町の
貴重な観光資源である。標高2,000メートルを超える草津白根山周辺に
は、貴重な高山植物の植生が見られ、新緑の春に始まり紅葉の秋に至るまで、
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多くの観光旅行者、ハイカーが訪れる。また、冬になると、草津国際スキー
場はスキーヤーでにぎわうが、近年では、
「冬はスキー」という概念にとらわ
れず、雄大な自然の中での冬景色を楽しむ観光旅行者も増えている。
平成11年、野沢温泉、志賀高原、白馬八方尾根(以上、長野県)、蔵王温
泉(山形県)、妙高赤倉温泉(新潟県)、草津(群馬県)の6つのスキーリゾ
ートがMt.6(ベスト・オブ・ザ・クラッシック・マウンテンリゾート)
を組織したが、その目指すところは、
「人にやさしく、環境にやさしい、個性
溢れる山岳リゾート」であり、我が町のリゾート地として在り方、その方向
性を示唆している。
町は、この恵まれた自然環境の保護に努めながら、遊歩道(ハイキングコ
ース)をはじめとする観光施設の整備を推進し、国・県をはじめ関係団体と
の連携を強化しながら、安心・安全で魅力あるオールシーズン型の山岳リゾ
ートを構築する。
草津国際スキー場の活性化については、別掲。
(公の観光関連施設の活性化)
我が町には、草津国際スキー場、大滝乃湯、草津町温泉資料館等、公の観
光関連施設が多数あり、草津温泉の魅力を高めるとともに、我が町の活性化
に寄与している。
町は、これら公の観光関連施設の適正なる維持管理を行なうとともに、健
全なる事業運営に努めなければならない。
(指定管理者制度の活用)
町は、地方自治法に基づく「指定管理者制度」により、平成18年度より
公の観光関連施設の管理運営について、民間への委託を開始し、現在では、
草津国際スキー場、大滝乃湯、西の河原露天風呂、ベルツ温泉センター、草
津高原ゴルフ場、草津運動茶屋公園道の駅などの公の観光関連施設が民間事
業者(指定管理者)へ委託されている。
「指定管理者制度」は、民間活力により施設の効率的な運営と活性化を図
ろうとするものであり、そのためには、町と民間事業者(指定管理者)との
間に、緊張感ある協力関係が構築されなければならず、特に、
「利用料金制度」
を導入している施設については、町の事業運営方針と指定管理者の採算性の
折り合いがつかなければ、健全な事業運営は行なわれない。
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町は、公の観光関連施設の維持管理に万全を尽くすことは当然ながら、
「指
定管理者制度」の健全性を担保できるよう、その在り方についてさらなる検
討を進める。
(草津国際スキー場の活性化)
草津国際スキー場は、昭和23年に日本で最初のスキーリフトを天狗山に
架設して以来、冬の草津町の経済を牽引してきたが、レジャーの多様化とス
キーブームの沈静化、少子高齢化社会の到来、そして、バブル経済の崩壊も
重なり、スキー人口は激減し、スキー場事業の運営(スキー場経営)もたい
へん厳しいものとなっている。
スキー場事業については、草津町全体の問題として、町、町民、観光事業
者及び観光関係団体が真摯に考え、今後のスキー場事業の方向性を見極めな
ければならない。
以下に問題点・改善点等、検討を要する事項を列挙する。
■今後のスキー場のあり方について(スキー場構想)
今後のスキー人口の動向を推測しながら、現在のスキー場事業のあり方に
ついて、明確な方向性を示さなければならない。
具体的には、スキー場事業の規模の問題であり、リフトの架け替えも含め
て、その数をどうするか(場所によっては、ゲレンデの規模縮小)、索道施設
の維持管理費の節減をいかに図っていくかが大きな問題である。また、総務
管理部門の経費節減、レストラン部門の効率的な運営等、スキー場全体の経
営改善を図るための方針を打ち出す。
■ゲレンデ改造計画
草津国際スキー場の特色は、本白根ゲレンデから天狗山ゲレンデまでの標
高差900m以上のロングコースにあるが、標高2,000m以上の山岳地
帯は、風の影響が強く、強風によるロープウェイの運休は、週に2~3度を
数えることもあり、スキーヤーにとっては、魅力はあるが、天気次第のコー
ス・ゲレンデと言わざるを得ない。
現実的には、風の影響を受けにくく、また、スキー場のメインゲレンデで
ある天狗山・御成山地区のゲレンデ改造を行うことにより、スキーヤーへの
満足度の向上を図ることが必要である。
具体的には、天狗山・御成山地区の二枚バーン(夏道コースの拡幅と天狗
山ジャンプ台の撤去)と天狗山急斜面の改造(緩斜面化)である。
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町は、関係者の意見を聴取しながら、これを推進する。
■索道施設の改善(架け替え)計画
草津国際スキー場には、現在、白根火山ロープウェイと11本のリフトが
架設されているが、施設の老朽化が進んでいることから、早急に計画的な架
け替えを行なわなければならない。
索道施設の架け替えにあたっては、魅力あるスキー場レイアウトの検討と
ともに、その維持管理費の削減が図られるよう、効果的・効率的な架け替え
計画を策定しなければならず、町は、これを推進する。
■温暖化対策
近年の気候変動は、スキー産業の存続さえも脅かすものである。
草津国際スキー場では、昭和54年より「スノーマシン(降雪機)」を導入
し、雪不足の対策を行ってきたが、気温の上昇に対しては、現在の降雪機で
は対応できない。
雪不足と気温が下がらないことから、天狗山・御成山地区については、過
去幾度となく年末年始のスキー場オープンが危ぶまれてきた。スキー場オー
プンの遅れは、ただ単にスキー場経営を脅かすのみならず、町経済に非常に
大きな経済的影響を与えるものである。
設備投資と導入効果のバランス、水資源等の問題も考慮しながら、気温に
左右されずに「造雪」ができる「スノーマシン(造雪機)」の導入を検討する。
■リフト料金の改定
リフト料金の設定はスキー場事業の根幹をなしている。
公営のスキー場であることから、営利目的の事業ではないが、採算性のな
いリフト料金の設定をしていては、スキー場経営が成り立たない。
お客様が納得のいく料金設定(割引券・シーズン券を含む)であることは
もちろんであるが、時代のニーズに機敏に対応するためには、現場で事業を
運営する指定管理者への裁量権も必要である。
町は、指定管理者とともに、適正なリフト料金について検討する。
■夏期シーズン対策
スキー場経営の難しさは、夏期シーズンの在り方にある。
夏期シーズンの収入の主なものは、白根レストハウス等の営業収入、白根
火山ロープウェイや夏山リフトなどの索道収入、天狗山プレイゾーンの利用
料等であるが、決定的な収入が見込めるものではなく、結果的に、スキー場
経営を厳しいものとしている。
19
町は、草津白根山から天狗山までのスキー場エリアにおける夏期事業その
ものを見直すとともに、しっかりした収入が見込める新規事業の立ち上げ等
を検討し、それを推進する。
■オンリーワンのスキー場
草津国際スキー場(旧名称は「草津スキー場」)は、日本のスキー場の先駆
けとして、スキーの大衆レジャー化とともに発展してきたが、スキーブーム
が沈静化し、スキー場経営が困難を極めることとなった現在、あらためてス
キー場の個性化・差別化が必要となっている。
草津国際スキー場の魅力は、自然景観のすばらしさと草津温泉にあるスキ
ー場ということに他ならない。
「スキーと温泉」のイメージを前面に打ち出し
た情報発信(広報・宣伝)とイベント開催により、草津国際スキー場のブラ
ンドイメージの定着を図る。また、
「草津国際スキー場」という名称が真に我
が町のスキー場として適当かどうか、意見の分かれるところである。町は、
町民及びスキーヤーの意見等を参考にし、
「草津町」、
「草津温泉」に相応しい
名称を再検討する。
(大滝乃湯・西の河原露天風呂・ベルツ温泉センターの活性化)
昭和58年に大滝乃湯、昭和62年には西の河原露天風呂が完成し、住民
の健康増進とともに、草津温泉を代表する人気の日帰り温泉施設として、経
営的にも安定した事業運営(黒字経営)を行ない、町の活性化に大きく寄与
してきた。平成13年、ベルツ温泉センターが完成し天狗山地区の活性化が
期待されたが、残念ながら当初の計画どおりの集客ができず、初期投資の大
きさと相まって、苦しい事業運営を余儀なくされている。
町は、指定管理者とともに日帰り温泉施設の調査研究をし、今後の方向性
を見定めるとともに、日常の清掃・管理の徹底、利用料金(特に、ベルツ温
泉センター)の見直し、魅力ある企画商品の創出等により、施設の活性化を
図る。
(草津高原ゴルフ場の活性化)
草津高原ゴルフ場は、平成元年に群馬県営ゴルフ場としてオープンし、平
成13年度から草津町営ゴルフ場として営業を開始した。
積雪寒冷地のゴルフ場であるため、冬期間の営業はできず、コース・芝等
の管理に苦慮するとともに、近年のゴルフ人口の伸び悩みに、経営的にも苦
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しい状態が続いている。
町は、指定管理者とともに今後のゴルフ場の在り方についての調査研究を
し、町民、観光事業者及び観光関係団体等の意見を聴取しながら、その方向
性を見定めるとともに、施設運営にあたっては、利用料金(割引料金を含む)
の見直し、魅力ある企画商品の創出等を行い、事業運営(経営)の健全化を
図る。
(草津運動茶屋公園道の駅の活性化)
草津運動茶屋公園道の駅については、平成10年から平成12年にかけて
観光案内所、さわやかトイレ、駐車場、ベルツ記念館、店舗(おみやげ)、軽
食・喫茶コーナー等が完成し一応の形を整えるに至った。
道の駅は、我が町(草津温泉)の玄関口に位置し、観光案内・休憩・トイ
レなどの利便をはかる施設として多くの観光旅行者が立ち寄る施設となって
いるが、一方で、駐車場の利用方法(キャンプ場化)などの問題点が指摘さ
れている。
今後の課題としては、駐車場の拡張とその適正な管理方法の構築、トイレ
の増設、店舗の再構築及び販売商品の見直し(オリジナル商品の開発、農産
物等の地場商品の販売、軽食・喫茶コーナーの充実)等がある。
町は、指定管理者とともに、我が町へ来訪する観光旅行者を最初に迎え入
れる観光関連施設として、引き続き、その有効活用と適正な管理を図る。
ベルツ記念館については、別掲。
(草津町温泉資料館・ベルツ記念館の活性化)
草津町温泉資料館については、昭和63年に草津温泉バスターミナルの3
階に開館し、草津温泉の歴史と温泉文化を紹介する貴重な展示施設となって
いる。しかしながら、バスターミナルという格好の場所にありながら、入口
の分かりづらさと広報・宣伝不足は否めず、年間入館者は1万数千人弱にと
どまっている。
ベルツ記念館については、平成12年に草津運動茶屋公園道の駅にオープ
ンした展示施設で、草津の温泉の効能と高原気候のすばらしさを世界に紹介
した、ドイツ連邦共和国のエルウィン・フォン・ベルツ博士に関連する資料
が展示されている。道の駅という格好の場所にあることから、オープン当初
は入館者が年間8万人を数えたが、その後、展示内容の充実を図ることがで
21
きなかったことから、現在、入館者は半減している。
両施設は、我が町の歴史と文化を後世に伝える役割を担っている文化施設
であることから、採算性を度外視した嫌いがあるが、展示内容のさらなる充
実を図るためには、安定した収入確保は欠かせない(現在、温泉資料館につ
いては有料、ベルツ記念館については無料)。
町は、施設の適正なる維持管理に努めるとともに、施設の広報・宣伝に努
め、施設の魅力アップと活性化を図る。特に、ベルツ記念館については、入
場料を徴収できる施設とするためには、展示施設としての在り方、展示内容
等を根本的に見直す必要があり、町は、これを推進する。
(公共施設の活用)
我が町では、草津音楽の森国際コンサートホール、本白根グラウンド・総
合体育館・町営温水プール等の公共施設が整備されている。
町は、これらの施設の適正なる管理運営を行なうとともに、会議・イベン
ト・スポーツ大会等の開催をはじめ、施設の利用を促進し、施設の活性化と
観光旅行者の利用増加を図る。
(新たな観光資源の発掘と創出)
我が町では、天与の恵みである温泉と豊かな自然環境、湯畑広場を中心と
した温泉情緒溢れる街並み等、多くの観光資源に恵まれて発展してきたが、
観光立町を推進させるには、さらなる資源の発掘と創出が必要である。
持続性のある観光地とは、リピーターの多い観光地である。また、老若男
女を問わず、多様なニーズに応えられる観光地でもある。
町、町民、観光事業者及び観光関係団体は、我が町が歩んできた歴史とそ
こで育まれた温泉文化を再確認し、一致協力して新たな観光資源の発掘と創
出に努め、何度訪れても新たな感動が得られる、魅力ある観光地づくりに邁
進する。
③観光旅行者の来訪に必要な交通施設の総合的な整備
(アクセス道路の改善)
我が町を訪れる観光旅行者の大半は首都圏を中心としており、一般的には
関越自動車道・渋川伊香保インターで下車し、国道17号~353号~14
5号~292号にて我が町(草津)へと入ってくる。
22
八ツ場ダム建設に伴い、国道145号の付け替え道路が平成22年度に上
信自動車道の一部として完成を予定しており、国道292号(草津道路)の
谷所~静可山入口区間の登坂車線についても平成21年度の完成を予定して
いることから、我が町へのアクセス道路は大きく改善される。
(上信自動車道については、群馬県渋川市~吾妻郡内~長野県東御市を結
ぶ地域高規格道路で、関係市町村により建設促進期成同盟会が結成されてい
る。また、草津道路については、谷所~草津カントリークラブ入口間の登坂
車線整備も予定されている。)
また、北関東自動車道については平成23年度の完成を予定しており、北
関東のみならず、東北地方からのアクセスも改善され、新たな観光旅行者の
来訪が期待できる。
町は、国・県等の関係機関に予定どおりの工事完成を働きかけていくとと
もに、観光車両の増加に対応できる町内道路の計画的整備の推進を図る。
(但し、交通の便が良くなることにより、宿泊する観光旅行者が減少する
のでは、という意見もあることを付記しておく。)
(広域観光道路の整備促進-美しい街道空間の形成)
軽井沢方面及び志賀高原からの我が町へのアクセスについては、関係道路
が徐々に整備されるとともに、平成18年には「浅間・白根・志賀さわやか
街道協議会」(事務局としてNPO法人の設立が検討されている。)が設立さ
れ、平成19年には「日本風景街道」として関東第1号の登録を受けた。
草津を取り巻く広域観光道路の整備促進は、快適なドライブを約束し、観
光旅行者の利便を増大させるものである。また、ただ単に走るだけの道路か
ら、地域の自然・歴史・文化・風景を感じさせる美しい街道空間の形成を図
ることは、魅力ある観光地づくりに不可欠の要素となっている。
町は、関係市町村・関係機関との連携を深め、広域観光道路の整備を促進
するとともに、観光地としての美しい街道空間の形成に努める。
(町内幹線道路の整備)
我が町の市街地を形成する主要な道路は、国道292号のダブルウエイ(道
の駅~ホテル桜井前信号~天狗山、楽泉園~バスターミナル~ホテル桜井前
信号)を基幹道路とし、天狗山~西の河原駐車場~昭和区信号を町道が連結
する、温泉街の外周道路(以下「外周道路」という。)である。
23
外周道路の整備状況について言及するならば、その大部分が歩車道の分離
がなされておらず、観光地の幹線道路として不十分と言わざるを得ない。
歩道の確保(歩車道分離)は、歩行者の安全確保のみならず、ドライバー
にとっても安心感を与えることから、観光地の使命としてぜひとも実現しな
ければならない。
基幹道路として町を貫く国道292号については、一部都市計画道路とし
て整備を行ったが、時代の変遷の中、整備が中断してしまった。
町は、再度国道292号の整備(具体的には、ホテル桜井前信号の交差点
改良と天狗山までの区間の歩道整備、中央駐車場前の交差点改良等)を国・
県に働きかけ、強力に推進する。また、天狗山~西の河原駐車場~昭和区信
号までの町道についても、歩道未設置部分については、その整備(朝日駐車
場角の交差点改良を含む。)を推進する。
将来的には、外周道路の歩道設置率を100%にすることを目指す。
(景観に配慮した道路整備)
道路は周囲と一体になって景観を形成している。町は、住民と連携しつつ、
周辺景観と調和した防護柵等の設置や道路緑化、カラー舗装、電線・電柱の
地下埋設等、景観に配慮した道路整備を推進する。
(温泉街の小路整備)
温泉町としての長い歴史を有する我が町は、湯畑広場を中心として放射状
に枝路が広がっており、その大部分は古い温泉町特有の狭い道路である。
町は、
「歩きたくなる観光地」の実現を目指し、地域の生活の中で形成され
た小道(路地)整備を推進する。
魅力ある路地空間の創出については、別掲。
(歩行者通行量の把握)
町内における観光旅行者(歩行者)の動線を把握することは、魅力ある観
光地を形成するために欠くことができない。
町は、草津運動茶屋公園道の駅、草津温泉バスターミナル、湯畑、西の河
原公園、大滝の湯、天狗山等を結ぶ道路において、観光旅行者(歩行者)の
通行量を把握し、「歩きたくなる観光地」の実現に役立てる。
24
(駐車場整備と駐車場からのアクセス等)
我が町には、草津運動茶屋公園道の駅の駐車場(無料)、中央駐車場(有料)、
湯畑駐車場(有料)、西の河原駐車場(有料)、天狗山第1~5駐車場(無料)
等があるが、温泉街での駐車場整備は、用地の確保のむずかしさとともに、
場合によっては温泉街の渋滞を助長することになるため、当面は、外周道路
の周辺に駐車場を求めざるを得ない。
町は、郊外の駐車場から温泉街へ至るアクセス道路(歩道)の整備を推進
し、パーク&ウオークの定着を図る。
具体的には、道の駅~草津温泉バスターミナル~湯畑、天狗山~草津温泉
バスターミナル~湯畑、天狗山~西の河原駐車場~湯畑、天狗山~西の河原
公園内遊歩道~湯畑へ至る道路(歩道)等の整備である。
また、連休等の最混雑時には、パーク&ライドも有効であることから、町
は、その効果的な実施方法を構築するとともに、町内巡回バスの充実、温泉
街への車両乗入れ制限等も検討する。
なお、湯畑をはじめとする温泉街の観光スポットにおいては、観光旅行者
の送迎車両(タクシー・観光事業者等)の停車場所の確保も必要であり、町
は、その確保に努める。
(駐車場情報の一元管理と情報提供)
我が町を訪れる観光旅行者の多くは自動車を利用しており、特に日帰りの
観光旅行者にとっては、駐車場がどこにあるかは大きな問題である。
町及び観光関係団体は、駐車場の空車情報等の管理を一元化し、観光旅行
者に的確な情報提供を行なう。
(道路整備全般について)
道路整備は町づくりの基本であり、町が推進している「歩きたくなる観光
地づくり」の根幹である。
我が町の道路について言及するならば、歩道の設置率が非常に低いことに
加え、狭隘の道路が多く、緊急車両等の停車場所・転回場所さえないなど、
安心・安全な観光地の実現のため、為すべきことは多い。
町は、幹線道路の歩道設置をはじめ、火事・大雪等に備えての空地の確保
等、町民及び観光旅行者の安心・安全確保の施策を推進する。
昭和51年より温泉熱を利用した道路融雪事業を開始し、町内幹線道路及
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び地域生活道路の道路融雪を行い、積雪対策に大きな効果を上げた。しかし
ながら、利用できる温泉の熱量にも限界があることから、今後の道路融雪に
ついては効果的な場所に限定するとともに、熱利用について、より効果的・
効率的な方法についての検討を進める。
ただ単に、車と人が通行できるだけの道路では、観光地としての魅力は高
まらない。道路自体が癒しの空間でなければならず、景観に配慮した道路空
間の創出が必要であり、町はこれを推進する。
道路にゴミや土砂等が散乱していることは、たいへん見苦しい。
町は、地域の観光事業者及び地域住民と協力し、道路の美化・清掃を徹底
するとともに、ゴミのポイ捨て禁止等を徹底し、マナーの普及に努める。
(JR吾妻線の活性化)
JR吾妻線については、平成15年に沿線市町村により「渋川・吾妻地域
在来線活性化協議会」が設立され、その活性化についての調査・研究、関係
機関との話合い等が行なわれているが、決定的な活性化案は出ていない。
しかしながら、平成22年度には八ツ場ダム建設に伴うJR吾妻線の付け
替えが行なわれ、それに伴い、長野原草津口駅の建て替えも行なわれること
から、一つの転換期を迎えている。
町は、関係市町村及び関係機関と連携し、JR吾妻線の活性化に向けて、
具体的な方策を検討し、それを推進する。
(草津温泉バスターミナルの活性化)
草津温泉バスターミナルについては、町の中心に位置し、建物のデザイン
も優れ、狭い敷地ではあるが機能性に優れた公共交通施設となっている。
近年、低価格の高速バス(東京~草津間)が活況を呈しており、また、環
境への負荷が少ない公共交通が見直され、バスターミナルの利用は増加する
ものと思われる。
町及び観光関連団体は、草津温泉バスターミナル株式会社とともに、施設
全体についての利便性の向上と高度利用について再検討し、それを推進する。
2.観光産業の競争力の強化及び観光の振興に寄与する人材の育成
①観光産業の国際競争力及び国内競争力の強化
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(観光関係団体の連携強化)
町及び観光関係団体は、観光情報の共有化を推進するとともに、広報・宣
伝・イベント・キャンペーン活動等を効率よく行うための「連絡会議」を設
置する。また、将来的には「観光局」の設置も視野に、その連携を深める。
各団体は、温泉観光地としての統一したコンセプトのもと、密接な連携と
協力関係を保ち続けながら、観光立町の実現に向けて邁進する。
連絡会議においては、ポスターやパンフレットの作成と配布、ホームペー
ジへの情報掲載、案内看板の設置、イベントの開催等、観光宣伝全般にわた
っての情報交換を行い、連携の強化と協働体制の構築を図る。
(地域独自の魅力を生かした旅行商品の創出)
我が町の観光産業の強化を図るためには、観光関係者の連携・協働による
地域独自の旅行商品の創出を促進することが重要である。
湯量豊富で良質な温泉、上信越高原国立公園にも指定されている緑豊かな
自然環境、湯畑を中心とした温泉情緒溢れる街並みとそこで育まれた温泉文
化などは、温泉観光地としての我が町の大きな魅力となっている。
しかしながら、少子高齢化社会の到来による社会情勢の変化、国際交流の
促進による外国人観光旅行者の増大など、多種多様化した観光旅行者のニー
ズは、さらなるプラスアルファを求めている。
町、観光事業者及び観光関係団体等は、時代のニーズを読み取り、地域独
自の魅力を生かした旅行商品の創出に努める。
(伝統文化の保存・活用)
観光旅行の楽しみの一つは、旅行先での人々とのふれあいや、その地域の
歴史や文化を学び風俗習慣等に接することである。
我が町においても、明治時代より行われている「時間湯」の入浴法をはじ
め、
「湯もみ」や「草津湯もみ唄」は、草津温泉の伝統文化として全国に知れ
渡り、多くの観光旅行者を我が町に招き入れている。
今後ますます活発化する国際観光においても、地域の伝統文化とのふれあ
いなくしては、魅力ある観光地とはなりえない。
町は、文化団体、伝統文化保存団体等と連携し、地域の伝統文化を守り、
その活用を図る。
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(ブランド戦略)
我が町は、湯量豊富な温泉とその泉質の良さにおいて、我が国を代表する
温泉観光地として「草津温泉」のブランドを確立してきた。
古くは江戸時代の儒学者・林羅山が、有馬温泉(兵庫県)、草津温泉(群馬
県)、下呂温泉(岐阜県)を日本有数の「湯どころ」とその著作に記し、現在
では「日本三名泉」としてその名が知られている。
「草津よいとこ一度はおいで・・・・」で始まる「草津節」は、全国に知
れ渡り、草津温泉のブランド確立におおいに役立った。また、平成13年に
行なった「泉質主義」宣言は、温泉そのものの違い(泉質)を全国に発信し
て、草津温泉のブランドイメージを高めた。
しかしながら、近年、若年層では、
「草津節」を知らない人達が増えており、
また、温泉そのものへの理解も十分に浸透しているとは言いがたい。
町及び観光関係団体は、草津温泉のブランド戦略を立て、連携・協力して
それに取り組む。
(名物料理等の商品開発)
我が町は、土地が狭くかつ寒冷地であり、農業の発展がなかったことから、
観光地としての魅力的な食文化が育たなかった。あえて言うならば、温泉と
自然環境のすばらしさに恵まれていたことに、我々が安住していたことも否
めない。
しかしながら、観光地としての魅力をさらに高めるためには、温泉と自然
環境の良さだけでは物足らず、地域の食材を活かした名物料理等の商品開発
が必要であり、それは、吾妻郡内、群馬県内へと食材を求めることにより、
可能となりえる(観光における地産地消の推進)。
町及び観光関係団体は、名物料理等の商品開発に関して、幅広い事業者の
連携など、個別の事業者では対応が困難な立ち上がり期における共通基盤づ
くりを支援する。
(効果的なイベントの開催)
我が町は、戦後まもなくの昭和21年に「草津温泉感謝祭」を開催し、以
後63回(平成20年度)を数え、多くの観光旅行者に好評を博している。
また、「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバル」は、昭和55年
より29回(平成20年度)を数え、世界的な音楽家が集まる質の高い音楽
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祭として、その評価も高く、我が町の夏の一大イベントとなっている。
しかしながら、イベントに要する費用とその経済的効果等を斟酌するなら
ば、過去・現在にわたって必ずしも成功したイベントばかりとは言い切れず、
今後についても「費用対効果」を念頭に置いたイベントの開催が望まれる。
町及び観光関係団体は、イベント開催にあたってのノウハウの蓄積を行い、
相互の連携・協働体制の強化を図る。
(スポーツによる観光振興)
我が町は、大正3年に草津スキー場を開設し、昭和23年には日本で最初
のスキーリフトを天狗山ゲレンデに架設した。以後、日本のスキー場の草分
け的存在として、冬季オリンピック金メダリストをはじめ幾多の名スキーヤ
ーを輩出するとともに、冬期間の町の観光経済を牽引してきた。
また、平成16年には我が町で生まれ育ったサッカーチーム「ザスパ草津」
がJリーグのJ2昇格の承認を受け、
「湯の町草津」の名を全国に知らしめた。
我が町は、高原性の気候や温泉等の自然環境がスポーツに適していること
から、スポーツによる観光振興はきわめて有効な手段となっている。
町、観光事業者及び観光関係団体は、スポーツ施設の整備と受入れ体制の
充実を図り、スポーツによる町の活性化と観光振興を促進させるための連
携・協働体制を構築する。
(旅行満足度調査等の実施)
観光旅行者を対象とした旅行満足度調査等を実施し、我が町の観光魅力の
質の向上に資するとともに、観光産業の国際競争力及び国内競争力の強化に
活用する。内外の誘客競争に打ち勝つためには、戦略的マーケティング活動
が必要である。
(宿泊産業の競争力強化)
我が町のような温泉観光地においては、観光旅行者受入の中核をなす宿泊
産業の競争力を強化することが必要である。宿泊施設が、観光旅行者にとっ
て利便性・快適性を有する施設でなければならず、また、個人・小グループ
旅行の増大、旅行者のニーズの多様化、外国人観光客の増加に応えるために
は、新たなサービスの提供が必要である。
具体的には、清潔で快適な施設、名物料理、
「おもてなしの心」等、従前の
29
サービスはもちろんのこと、今後は、高速通信設備の導入や「泊食分離」等
の新たなサービスの導入等がある。
町、観光事業者(宿泊施設)及び観光関係団体は、相互の連携を強化し、
地域全体の宿泊施設の質の向上を図る。
②観光の振興に寄与する人材の育成
(観光マネジメントの強化)
地域固有の文化、歴史等の知識を有し観光地としての地域の魅力を引き出
すことのできる人材、時代の潮流を察知するとともに国際観光にも対応でき
る広い視野をもった人材、観光産業における経営マネジメントのできる人材
等、観光産業の競争力を強化するためには、魅力ある観光地づくりのマネジ
メントをする人材の育成が必要である。
町及び観光関係団体は、観光マネジメントのできる人材の育成に努める。
(人材育成講座の開催)
町及び観光関係団体は、観光事業従事者の資質の向上、外国人観光客の対
応レベルの向上、地域の案内や紹介をする観光ガイドの育成等を促進させる
ため、
「おもてなし講座」、
「語学講座」、
「観光ガイド育成講座」等を積極的に
開催し、人材育成に努める。
3.国際観光の振興
①外国人観光旅客の来訪の促進
(我が町の観光魅力の海外発信等)
国内旅行を活性化させ、誘客を図ることは、我が町が発展していく上で必
要不可欠のことであり、全町民が一丸となって取り組まなければならないが、
観光の国際化が進む現在、外国人旅行者に対応できる観光地づくりもなおざ
りにすることはできない。
国は、我が国を訪れる外国人旅行者数を平成22年までに1,000万人
とすることを目標とし、また、将来的には、日本人の海外旅行者数と同程度
にすることを目指し、平成15年よりビジット・ジャパン・キャンペーンに
取り組んでおり、訪日外国人の数を着実に増加させている。
我が町も国の取り組みと歩を一にして、平成15年よりビジット・ジャパ
30
ン・キャンペーンを開始し、観光ルネサンス事業等、外客誘致活動を積極的
に行ってきた。
町、観光事業者及び観光関係団体は、外国人旅行者が日本の観光地に何を
期待しているか、そのニーズと動向をしっかりと読み取り、我が町の特性で
ある温泉観光地としての魅力を積極的に発信するとともに、
「ONSENを世
界語に」のキャッチワードを戦略の柱とし、国・県とも連携して我が国の温
泉文化と風俗・習慣を広く世界に伝えていく中で、草津温泉が我が国の代表
的な温泉観光地であることをアピールする。
(外国人への情報提供と観光プロモーション)
外国人への情報伝達の手段として、インターネットなどの高速通信は欠か
すことができず、多言語化は当然のことながら、その内容の充実を図ること
が、外国人の誘客につながるものと思われる。また、在日公館・企業・大学
等に在籍する、いわゆる在日外国人への積極的な情報提供と観光プロモーシ
ョン活動も、結果的には海外の外国人の誘客にもつながることから、これら
を積極的に推進する。
(外国語表記の促進)
町、観光事業者及び観光関係団体は、パンフレット・案内看板等の作成に
あたっては、必要に応じて、英語・中国語・韓国語等の外国語表記を促進さ
せ、外国人への的確な情報提供に努める。
(訪日外国人対応レベルの向上)
観光案内所の職員及び観光事業従事者について、外国人対応レベルの向上
を図るため、語学研修をはじめとする人材育成の教育プログラムを開発する
とともに、外国語に精通した人材のネットワークを構築する。
②国際相互交流の促進
(外国との観光交流の促進)
我が町は、エルウィン・フォン・ベルツ博士の生誕地であるドイツ連邦共
和国ビーティヒハイム・ビッシンゲン市と昭和37年に姉妹都市の締結を行
って以来、オーストリア共和国ノイシュティフト村、オーストラリア共和国
スノーイ・リバー村、チェコ共和国カルロビ・ヴァリ市とも姉妹都市の締結
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を行い、国際観光都市の実現に向けて国際交流を推進してきた。
しかしながら、近年ではアジア諸国の経済発展と相まって、我が国、我が
町へ来訪する外国人観光旅行者の大半は、台湾、中国、韓国等の近隣アジア
の国々であり、外国人旅行者の増加を図るためには、それらの国々との経済
交流や観光交流を活発化させなければならない。
町、観光事業者及び観光関係団体等は、連携を密にして、アジアの国々と
の交流事業を推進する。
4.観光旅行の促進のための環境の整備
①観光旅行の容易化及び円滑化
(正確でタイムリーな情報提供)
我が町への観光旅行を促進させるためには、インターネットやパンフレッ
ト、マスコミ等を通じて、観光旅行者への正確でタイムリーな情報の提供が
必要である。
町及び観光関係団体は緊密な連携のもと、観光情報の収集と共有化を促進
し、正確でタイムリーな情報提供を行なう。
(観光の意義に対する町民の理解の増進)
観光による交流人口の増加が地域の活力を高めることから、観光の意義に
対して、町民が理解を深めることは、極めて重要なことである。
町は、観光関係団体と協力しながら、町民に対する広報活動を積極的に行
い、町民全体の理解の増進を図る。
また、我が町の次の時代を担う子供達についても、地域の魅力や観光の意
義についての理解を増進するため、その学習機会を提供する。
②観光旅行者に対する接遇の向上
(接遇に対する教育機会の提供)
町及び観光関係団体は、観光事業従事者に対する接遇の向上を図るため、
定期的な「おもてなし講座」等を実施するとともに、我が町の自然環境や歴
史と文化に対する知識の普及(「草津検定」等の教育プログラムの開発と導入)
に努める。
32
(ボランティアガイドの育成)
少子高齢化社会の到来により、各分野におけるボランティア活動の重要性
はますます高まっており、それは観光の分野においても然りである。
我が町の案内や紹介に貢献するボランティアガイドを育成し、その支援を
することは、我が町を訪れる観光旅行者に我が町の魅力を伝える有効な手段
となる。
町は、観光関係団体と連携し、ボランティア精神の啓蒙を図るとともに、
観光ボランティアガイドを育成し、その組織化を図る。
③観光旅行者の利便の増進
(バリアフリー化の推進)
草津温泉の魅力を多くの人に満喫してもらうためには、高齢者、障害者等
の利便を考慮しなければならない。
道路・公園等の公共施設をはじめ、旅客施設・宿泊施設・商店等について、
段差解消、障害者トイレの設置等のバリアフリー化とユニバーサルデザイン
の導入を推進する。
(情報通信技術を活用した観光に関する情報提供)
我が町の観光に関する代表的なホームページは、草津温泉観光協会の「湯
LOVE草津」で、年間300万件以上のアクセスがあり、いかに多くの観
光旅行者がインターネットを利用しているかを物語っている。
「湯LOVE草津」以外でも、草津町役場、草津温泉旅館協同組合、草津
町商工会をはじめとして、町内のさまざまな組織・団体が、また、宿泊施設
や商店などが、それぞれが趣向を凝らしたホームページを立ち上げている。
町、観光事業者及び観光関係団体等は密接な連携を図り、さらなるインタ
ーネットの活用を推進させ、それぞれのサイトの質の向上を図る。また、町
内に高速通信網の敷設を促進し、観光旅行者にとっても快適なインターネッ
ト環境を整える。
(観光案内所の充実)
観光案内所としては、草津運動茶屋公園道の駅、熱の湯、草津温泉旅館協
同組合等があり、観光旅行者への情報提供が行われている。
町及び観光関係団体は、民間事業者の協力を得ながら、宿泊、みやげ、飲
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食、公共交通、駐車場、文化、レジャー、自然、ハイキング、イベント等の
観光情報の共有化を促進し、観光案内所の質の向上を図る。特に今後、観光
の国際化が進むことを鑑み、観光案内所での外国人対応レベルの向上を図る。
また、民間施設での観光案内の充実を図るとともに、観光案内所の増設(J
R長野原草津口駅、草津温泉バスターミナル等)についても検討する。
④観光旅行の安全の確保
(地域防災計画等)
観光旅行者に安全かつ快適な旅行を提供するためには、町及び観光事業者
は、地域の防災に最大の配慮をしなければならない。
町は、災害・事故等の予防と対処方法について、
「草津町地域防災計画」を
定めているが、その内容について、住民、観光事業者及び観光関係団体等へ
のさらなる広報が必要であり、周知徹底を図る。また、その計画内容につい
ては必要に応じて、定期的な見直しを行う。
台風・大雨・大雪等の気象情報はもちろんのこと、地震・火山噴火・土砂
崩落・火災・停電・交通遮断などの災害・事故等が発生した場合には、その
情報を観光旅行者に迅速かつ的確に伝達しなければならず、情報の伝達方法
については、インターネットや携帯電話等ICTの高度化を図るとともに、
地域の事情に照らした確実・的確な情報伝達システムを構築する。
施設の安全管理については、観光事業者は万全を尽くさなければならない。
施設の定期的な点検を行うとともに、万一の場合に備えた安全管理体制を構
築し、観光旅行者の安全確保に努める。
近年、新型インフルエンザ等の世界的な流行が取りざたされているが、我
が町のような交流人口の多い観光地では、それらが感染・発生する危険性も
高く、全町的な防疫体制の構築が必要であり、町はそれに取り組む。
⑤新たな観光旅行の分野の開拓
(ニューツーリズムの創出・流通の促進)
旅行者ニーズが多様化し、地域独自の魅力を活かした体験型・交流型観光
へのニーズが高まっており、地域密着型のニューツーリズム(長期滞在型観
光、エコツーリズム、グリーンツーリズム、文化観光、産業観光、ヘルスツ
ーリズム等)の創出が望まれている。
我が町では、古くより湯治場として発展してきた歴史があり、長期滞在型
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観光やヘルスツーリズム等の下地ができており、温泉療養や温泉美容をはじ
めとした「観光と健康」が結びついた商品の創出が期待できる。また、我が
町を取り巻く自然環境の良さは、
「エコツーリズム」の創出を期待させるとと
もに、
「温泉」そのものの高度利用(温水事業等)により、地球温暖化などの
環境問題をテーマとした旅行商品の創出も考えられる。
町、観光事業者及び観光関係団体は、これらのテーマに積極的に取り組む
ことにより、ニューツーリズムの推進を図る。
⑥観光地における環境及び良好な景観の保全
(自然環境の保全)
標高900mから2,100mの高原に位置する我が町は、豊かな自然と
変化に富んだ気候によって、四季折々の装いを見せる。また、町内各所から
湧出する温泉は、その泉質のすばらしさと湧出量の多さにおいて、草津温泉
を「天下の名湯」として、その名を全国に知らしめた。
この恵まれた自然環境と貴重な天然資源を、先人達は、それぞれの職業に
おいて活用し、今日の草津町をつくりあげてきた。現代を担う我々は、この
恵まれた自然と貴重な資源を未来に引き継がなければならない。
我が町の場合、市街地を囲むように国有林があり、その割合は町の総面積
の71%を占めている。また、上信越高原国立公園として、国有林の多くは
自然公園法に基づく特別地域に指定されていることから、土地利用には強い
規制があり、その豊かな自然が保護されている。
観光を基幹産業とする我が町は、市街地を含めた町内全域について、環境
と資源の保護・保全に配慮しながら、自然と調和した環境にやさしい町づく
りを推進する。
(源泉の保護)
我が町は、太古よりこんこんと湧き出る温泉の恵みによって町が成り立ち、
発展してきた。また、先人達は、この温泉を守るため一致団結して、源泉の
保護に努めてきた。
我が町が今後も持続可能な温泉観光地として発展していくためには、源泉
の保護に最大限の配慮と努力を惜しんではならず、いかなる理由があろうと、
源泉の枯渇を招く恐れのある開発事業等を認めるわけにはいかない。
源泉保護は、全町民の共通認識であり、未来に向かって必ず守っていく。
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(循環型社会の形成)
町は、「3R」(廃棄物の発生抑制=リデュース、再使用=リユース、再生
利用=リサイクル)活動を推進させることにより、循環型社会の形成を図り、
環境にやさしい観光地づくりに取り組む。
(景観法の基本理念の普及と具体的な取組)
町は、景観法に基づく良好な景観形成の推進を図るため、法制度の効果的
な活用のあり方や先進事例に関する情報を収集するとともに、法にある基本
理念の普及や良好な景観形成に関する住民の意識向上を図るための啓発活動
を行う。
具体的には、湯畑を中心とした温泉街の街並み形成について、我が町の歴
史と文化が反映された個性豊かなものとなるよう、住民の合意形成を促し、
良好な景観づくりを推進する。
良好な景観の形成については、別掲。
⑦観光に関する統計の整備
(観光に関する統計の整備・充実)
観光に関する統計については、
「観光客数(日帰り・宿泊)調査」が主なも
のであるが、
「観光消費額調査」、
「観光施設入込み調査」、
「外国人観光客数調
査」なども観光に関する統計資料として有用なものとなっている。
観光に関する統計については、我が町の観光施策を決定する上できわめて
重要な資料となることから、町は、定期的な実態調査を行うなどの方法によ
り、統計数値の正確性と真実性を担保するとともに、調査対象の拡大や調査
項目の追加等により、より多面的な統計資料の整備・充実を図る。
具体的には、主要道路の交通量調査(歩行者を含む)、公共交通機関の利用
状況調査、旅行満足度調査、事業所レベルでの実態調査等があり、その資料
を整理・分析し、今後の施策の計画・立案に役立てる。
36
第4
観光立町の実現に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事
項
1.関係者の適切な役割分担と連携・協力の強化
観光立町の実現に向けて、町は、必要な施策を総合的に策定・実施し、全
体的な立場から民間の取組を支援するトータルコーディネイト役を担うとと
もに、
「草津ブランド」としての我が町の魅力を発信して、国内外の観光旅行
者を我が町に惹きつけることとする。
町民は、観光立町に対する理解を深めるとともに、
「おもてなしの心」を持
って、国内外から来訪する観光旅行者を迎え、ホスピタリティあふれる魅力
ある観光地の形成に努力することとする。
観光事業者は、観光旅行者に地域と一体となった良質なサービスを提供し、
人々を観光旅行に誘い、その満足度を高めることとする。また、持続的な観
光の発展のため、住民の福祉に配慮しつつ、魅力ある観光地の形成に貢献す
るよう努力することとする。
観光関係団体は、業界及び業種の枠を超えた連携を図りながら事業活動を
行うよう努めるとともに、観光情報の発信、観光旅行者の誘致、おもてなし
の向上など、受入れ体制の整備等に取り組むよう努めるものとする。
観光振興による町づくりを進めるためには、町、町民、観光事業者、観光
関係団体等は、相互に密接に連携・協力することとする。
2.施策の推進状況の点検と計画の見直し
この基本計画は、草津町観光立町推進基本条例において示された基本理念
と施策の方向性にしたがい、今後5年程度を見通して策定したものであるが、
我が国内外及び我が町の社会経済情勢は刻一刻と変化しており、今後、観光
をめぐる諸情勢も大きく変わることが十分考えられる。
したがって、この基本計画に基づく目標の達成状況及び施策の推進状況に
ついては、毎年度その点検を行うとともに、必要に応じ有識者等の助言を受
けつつ、計画の見直しを行うものとする。
※「第2
観光立町の実現に関する目標」13項目、
「第3
に関し、町が総合的かつ計画的に講ずべき施策」63項目
37
観光立町の実現
3.基本計画と法令・その他の計画等との関係
草津町観光立町推進基本条例は、我が町の観光立町の実現に関する施策の
基本となる事項を定めており、この基本計画は、同条例第7条の規定に基づ
き、観光立町の実現に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、住
民等の意見聴取を行い、同条例第23条の規定に定められた草津町観光立町
推進会議の審議を経て策定された。
計画策定にあたっては、過去に策定された各種計画書や調査報告書を参考
にしながら、観光事業に関係する行政担当者、観光事業者及び観光関係団体
による検討を重ね、また、町民からの意見聴取を行ない、観光立町の実現の
ため町が真に必要としていることは何か、真摯に考え、本計画書を策定した。
観光立町の実現にあたっては、本計画書が町民に理解され、我が町の施策
に具体的に反映されることが必要である。
※本計画書策定にあたって参考とした計画書及び調査報告書は、
「草津温泉歩
きたくなる観光地づくり基本計画策定調査報告書」
(平成15年3月)、
「草津
温泉歩きたくなる観光地づくり社会実験報告書」
(平成16年2月)、
「草津町
第4次総合計画」
(平成18年7月)、
「草津町自立のためのマスタープラン報
告書」
(平成18年3月)、
「平成18年度草津町自立のためのアクションプラ
ン報告書」
(平成19年3月)、
「平成19年度アクションプランPARTⅡ報
告書」
(平成20年3月)、国が策定した「観光立国推進基本計画」
(平成19
年6月)、群馬県が策定した「はばたけ群馬観光プラン」(群馬県観光振興計
画2008-2012)、「草津町町勢要覧」、「草津観光要覧」等である。
我が町が「観光」で成り立っている町であることは言をまたず、
「観光」の
活性化により、その果実が住民福祉や教育の充実へと発展していく循環型の
町づくりが必要である。
観光立町の実現は、単に観光施策だけの問題としてではなく、住民福祉を
はじめ、町の財政運営に至るまで、町全体の問題として、全町民が一丸とな
ってこれに取り組んでいかなければならない。
38
草津町観光立町推進基本計画
(本編)
平成21年3月
群馬県草津町(観光創造課)
〒377-1792
群馬県吾妻郡草津町大字草津28
Tel.0279-88-0001(代)
http://www.town.kusatsu.gunma.jp/
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