都市計画 学習する方法と弁証法演習問題 no.3 番号( ) 氏名( ) (1)ピタゴラスの定理の場合、定理を証明することと、定理を理解することの相違点を 示しなさい。 (2)ある施策に対して、代案を示さずに NO ということと、代案を示して NO というこ とは同じではない。両者を弁証法と説得力という視点で比較せよ。比較するというこ とは、共通点と相違点を示すことである。 (3)「君の意見には反対である.しかし,君がその意見をいう自由を,私は生命を賭し て守る」というボルテールの言葉の根拠を弁証法(その1)を用いて説明せよ. 都市計画 学習する方法と弁証法演習問題 no.3 解答例 番号( ) 氏名( ) (1)ピタゴラスの定理の場合、定理を証明することと、定理を理解することの相違点を 示しなさい。 【解答例】 ピタゴラスの定理において、 定理を証明することは、 定理の存在を前提とした作業 である。 一方、定理を理解することは、定理の存在を前提としない、定理の存在を認 識・確信する作業である。 定理の存在を前提とする場合と前提としない場合では、その作業に大きな違いがある。 (2)ある施策に対して、代案を示さずに NO ということと、代案を示して NO というこ とは同じではない。両者を弁証法と説得力という視点で比較せよ。比較するというこ とは、共通点と相違点を示すことである。 【解答例】(哲学を導入したシステム工学,岡崎義則著,コロナ社参照、文責:竹内) a =100 aの意見 a a a +b- 100 b A① 矛盾率= 100 A② A③ B③ 矛盾率= 0 b B② bの意見 b=100 B① 矛盾率= 100 図.正反(①)及び合(②と③)の矛盾率 上図において、施策を肯定と否定する割合をa(0 ≦ a ≦ 100%)、b(0 ≦ b ≦ 100%) で示している。 ①のとき、a+b-100 = 100(矛盾率) ②のとき、a+b-100 > 0 (矛盾率) ③のとき、a+b-100 = 0 (矛盾率) 共通点は,NO であり,2つの意見が存在し,両者は互いに部分である。 相違点は,矛盾率に違いがある.代案のない NO は B ①の位置にあり,b = 100%である. また,代案がない故に a = 100%であり,矛盾率 100%,および正反合の合否定の表現で ある.一方,NO &代案のとき,代案がある故に,合(存在)肯定であり、合は①だけで なく,②及び③を含む 0 ≦ a ≦ 100%,0 ≦ b ≦ 100%,0 ≦矛盾率≦ 100%の表現である。 (3)「君の意見には反対である.しかし,君がその意見をいう自由を,私は生命を賭し て守る」というボルテールの言葉の根拠を弁証法(その1)を用いて説明せよ. 【解答例】 ボルテールは,「君の意見には反対である.従って,私の意見と君の意見は反対の関 係で,同時に,互いに部分の関係で存在している.」と矛盾率 0 ~ 100%の全体を肯定 する「言論の自由」の強い信念を述べている.なお,矛盾率は,それぞれの全体の割合 をa(0 ≦ a ≦ 100%)、b(0 ≦ b ≦ 100%),として,a+b-100 である.
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