格安航空会社と安全性

格安航空会社と安全性
3 年B組31番
武内
萌々香
目次
1,主題設定の理由
2,研究方法
3,研究結果
①格安航空会社(LCC)について
②LCCの安さの秘密」
③LCCの欠点
④アンケート結果
⑤格安バスツアーとの比較
4,考察
5,感想
6,参考文献
I have been interested in plane and airport before , especially “Low Cost
Carriers”. Recently, LCC’s plane had an accident. So
about Low Cost Carriers
and
I decided to examine
safety.
The method was to examine about Low Cost Carriers and send out
questionnaires about it with third grade student in Hidaka junior high school.
In conclusion, I
1
can understand that “cheapness doesn’t relate with danger”.
主題設定の理由
私は元々飛行機や空港が好きで、格安航空会社(LCC)について興味を持っていた。そんな
中、2014年4月28日、日本の格安航空会社『ピーチ・アビエーション』の飛行機が事故寸前
の事態を招いた。そこで、格安ゆえに安全性が損なわれていないか、と考え、このテーマを取り上
げた。
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研究方法
インターネットや現代用語の基礎知識を利用し、LCCについて調べた。また、附属中学校中学
3年生を対象に、LCCについてのアンケートをとった。
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研究結果
① 格安航空会社(LCC)について
格安航空会社は、LowCostCarrierの和訳で、LCCと略称が多く用いられる。格
安航空会社とは、字の通り、格安で飛行機に搭乗できる航空会社のこと。日本で代表的なのは、ピ
ーチ・アビエーション、ジェットスター・ジャパン、エアアジア・ジャパン。今回は、ピーチ・ア
ビエーションを例に話を進めていく。
② LCCの安さの秘密
ピーチ・アビエーションでは、
「あって当然」と思われていた多くのサービスを廃止や有料化す
ることによって、徹底的にコストを削減している。ピーチ・アビエーションでは以下のようなコス
ト削減努力が行われている。
■機内食や毛布の有料化
■所有期待数を少なくする
■座席幅を狭くする
■空港での駐機時間の短縮
③ LCCの欠点
安価で飛行機に搭乗できれば便利だが、LCCにはコスト削減努力によって欠点がある。それは
以下のようなことである。
■所有機体数を少なくする → 1機のトラブルに伴う連鎖的な欠航
■空港での駐機時間の短縮 → 短時間での機体点検
2014年4月28日に起こったピーチ・アビエーションの緊急着陸回避の事態は、この短時間
での気体点検が原因との声も上がっている。
※ピーチ・アビエーション緊急着陸回避の事態
2014年4月28日、新石垣空港発那覇行きのMM252便が、那覇空港へ北側からの緊急誘
導管制による着陸時、空港の北側よりおよそ7キロ手前で対地接近警報装置が作動したため機首を
上げる緊急の回避操作を行い、約20分後に着陸し直した。
③ アンケート結果
日高附属中3年生75人を対象に、Q1、Q2のアンケートをとった。
年に1回以上航空機を利用する20歳以上1354人を対象に、Q2のアンケートをとった。
(インターネットから引用し、グラフ化)
Q1 LCCのイメージ
仮説:LCCが注目され始めた当初、安全面について問題視されていたため、
他航空会社(ANA,JAL)に比べ、安全面に不安を持っている生徒が多い。
結果
LCCのイメージ
7%
その他の回答内訳
48%
45%
他航空会社(ANA,JAL)に比べ、安全面は不安
他航空会社と安全面は同じだと思う
その他
・座席幅が狭そう
・よくわからない
Q2 LCCを今後利用したいか
仮説:安全面に不安を持っている生徒が多いと考えたため、利用したいと思わない生徒が多い。
20歳以上の方のイメージも同じで、利用は控えようという意見が多いのではないか。
結果 (附属中3年生 75人)
LCCを今後利用したい?
1%
37%
利用したいと答えた生徒の
うち、23.9%がLCCの
62%
利用したい
利用したいとは思わない
安全面に不安を持っている。
わからない
(20歳以上 1354人)
LCCを今後利用したい?
22%
78%
利用したい
利用したいとは思わない
*Q1、Q2のアンケート結果からわかったこと
・LCCは附属中学3年生からマイナスイメージをもたれている。
・マイナスイメージをもたれてはいるものの、利用したいという声が多い。
LCCの安全面に不安は持っているが、利用したいという人が多いのは、飛行機への興味からだ
と考えられる。
・20歳以上の方も、利用したいという声が多い。
④ 格安バスツアーとの比較
LCCと同じで、
「格安」を売りにしているバスツアーがある。そんなバスツアーにも事故が起
きた。ここでは格安バスツアーの事故原因を提示しながら、ピーチの事故と比較し、事故防止のた
めにできることを考えていく。
※関越自動車道高速バス居眠り運転事故
2012年4月29日の大型連休中、関越自動車道で、高速ツアーバスが運転手の居眠り運転で
防音壁に追突。乗客7名死亡。39名が重軽傷を負った。
*比較
一般からのイメージの中に、「安いからずさんな営業で事故が起きた」とあった。また、LCCに
はこのようなことがなければいい、という意見もあった。
ツアーバスの事故原因は、
「運転手の居眠り」
。運転手一人あたりの労働時間(運転時間)が原則を
超えていたことも原因に挙げられる。
*事故を防止するために・・・
LCCも格安バスツアーも、どちらも格安が売りである。その売りを保ちつつ、バスツアーの会社
は「運転手の運転時間の規制強化」
、LCCは「短時間での機体点検をより重視」していくことで、
事故を防ぎ、「安いからずさんな営業」というイメージを消すことができたらいい。
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考察
これらの研究結果から、私が出した結論は、
『「格安ゆえに安全性が損なわれている」とは一概に
言えない』ということだ。確かに、ピーチ・アビエーションや関越高速バスツアーで起きた事故や
緊急事態は、格安を追求していった結果である。しかし、機体や、バス自体に原因があるわけでは
なく、これらは人的な事故であったといえる。つまり、
「格安」=「危険」というふうには結び付
けにくいと考えられる。人的な事故であるということは、機体点検者や、運転手の方が気をつけれ
ば防ぐことができるものだといえる。
バス事故の原因は、運転手一人当たりの労働時間が原則を超えていたことであるから、上でも述
べたように、「運転手の運転時間の規制強化」をすれば良い。
ピーチ・アビエーションのアクシデントの原因は、短時間での機体点検であったことから、
「短
時間での機体点検をより重視」すれば良い。
また、このことはLCCや格安バス会社に限られることではない。他の交通機関にも同じことが
いえると考えられる。
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感想
今回「格安航空会社と安全性」というテーマで、LCC、特にピーチ・アビエーションについて
研究をした。以前からLCCには興味を持っており、好きな航空関係のことを研究できて楽しかっ
た。私がこのテーマで研究している途中にも、外国で飛行機事故が起きた。怖い思いや、悲しい思
い、辛い思いをした人が出てしまったのはとても残念なことである。航空関係のことだけではな
い。研究を進めていた期間ではないが、韓国でフェリーが沈没し、多くの犠牲者を出した。
このように、暮らしの中から「事故」という言葉が消える日は遠いかもしれない。しかし、交通
機関関係者の方々だけでなく、私たち利用者にも事故を防ぐためにできることはあるのではないだ
ろうか。利用者である私たちは、利用マナーをきちんと守って、常識的行動をすべきである。そう
すれば、いつか必ず「事故」という言葉がなくなるだろう。
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参考文献
◎現代用語の基礎知識 2013 P640,652
2014 P563,575
◎http://ja.wikipedia.org/wiki/peach_Aviation
◎http://allabout.co.jp/gm/gc//391145/2/
◎http://lcc.tabiris.com/reason03.html
◎http://lcc.tabiris.com/reason05.html
◎http://lcc.tabiris.com/reason06.html
◎http://research.lifemedia.jp/2012/05/120530_lcc.html
◎日高付属中学校3年生 75人 アンケート