開催記録(PDF:619KB)

2006/05/27 開催
平成17年度地域振興補助金活用事業報告会
基調講演記録
「100 年先を考えたまちづくり―雲南市の取り組みを振り返って―」
講師:島根県中山間地域研究センター
主任研究員
笠松浩樹
氏
まず1つめに、視野を広くするということで、頭の体操として「100 年先を考える」とい
うことをしようと思う。100 年先となると自分たちは死んでいると思うが、自分たちが生き
ている間のことだけを考えるのではなく、子どもや孫、さ
100年後・・・
100年後・・・
らに先の代に地域を引継げるかどうかを考えていく必要
がある。こういったことから、世界はどうなっているのか、
日本、島根県、または市や地域、大きなところから始めて
?
少しずつ自分たちの足元に届くような話をしていこうと
世界はどうなっているか?
世界はどうなっているか?
日本はどうなっているか?
日本はどうなっているか?
県はどうなっているか?
県はどうなっているか?
市や地域はどうなっているか?
市や地域はどうなっているか?
思う。
まずは 100 年後の世界はどうなっているのかというこ
とから見ていく。現在の世界人口は 65 億人である。ここ
100 年間で爆発的・加速度的に増えている。このままいく
とまずエネルギーが無くなる。無くならないまでも、地球
現代文明の成長の限界
現代文明の成長の限界
60億人
60億人
汚染拡大
汚染拡大
40億人
40億人
温暖化などの環境破壊・汚染が拡大するという問題がある。
また、人が増えると食糧が足りなくなる。2020 年問題と
食糧不足
食糧不足
世界の人口
世界の人口
工業技術の進展
工業技術の進展
20億人
20億人
石油(化石燃料)の発見・使用
石油(化石燃料)の発見・使用
いうことがまことしやかにささやかれている。今のままで
いくと、我々の文明は 2020 年で頭打ちになるといわれる。
現在から 14 年先にはそういった日が来てしまう。
1700年
1700年
1800年
1800年
1900年
1900年
2000年
2000年
現代文明は2020年頃に限界を迎え、停滞へ移行する。
現代文明は2020年頃に限界を迎え、停滞へ移行する。
=
= 「2020年問題」
「2020年問題」
次に日本の状況を見てみる。日本の食糧自給率は約 40%、木材自給率は 20%未満、エネル
ギーに至っては 4%とほとんど海外に頼っている。仮定として災害や社会情勢の悪化によっ
て輸入が止まった場合、単純に考えると日本人の6割が飢え死に、ほぼ全員がエネルギーの
恩恵を受けられないということになる。普段はあまり考えないかもしれないが、もろい基盤
の上に我々の生活は成り立っている。
次に島根県の事例を見てみる。島根県の大半は中山間地域である。中山間地域とは、簡単
に言えば山がちな田舎ということになる。合併後、島根県は 21 市町村になったが、20 市町
村が中山間地域である。合併前の 59 市町村でいうと 55 市町村が中山間地域であり、9割方
が中山間地域である。つまり、島根県は山がちな田園、または山村エリアであるとしてよい。
島根県の人口が最も多かったのは 1950~1960 年頃である。これは戦争が終わって人が帰っ
てきたことや食糧の増産、燃料としての炭や薪の生産のために山に入る人が増えたためであ
る。この後、1970 年までに人口が減少し、その後は微増・微減となっている。人口減少の理
1
2006/05/27 開催
由としては、高度経済成長の進展、燃料が薪炭に替わって石油やガスが使われるようになっ
て山が生産の現場ではなくなったことが挙げられる。この結果、仕事を求めて都会へ出て行
った。我々は 1950 年代の人口が最も多かった頃と現在を
比べて「過疎」と言っている。ところが、80~100 年前と
過疎・高齢化
過疎・高齢化
らまえて過疎と言っており、人口自体は 100 年前と変わっ
ていない。
つまり、過疎・人口減少が問題なのではない。何が問題
かというと、人口が増えていくことを前提として社会のシ
人 口 (人 )
人 口 (人 )
現在の人口を比べてみるとほとんど差が無い。一時期に増
えて一時期に減った 1950 年代前後のやや特殊な時期をと
島根県の大半は中山間地域
島根県の大半は中山間地域
人口の推移(島根県;国勢調査より)
人口の推移(島根県;国勢調査より)
1,000,000
1,000,000
900,000
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800,000
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700,000
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600,000
600,000
500,000
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400,000
400,000
300,000
300,000
200,000
200,000
100,000
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0
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現在の人口は明治・大正期とほぼ同じ。
現在の人口は明治・大正期とほぼ同じ。
しかし、現在は高齢化率が高い。
しかし、現在は高齢化率が高い。
1920年 1930年 1940年 1950年 1960年 1970年 1980年 1990年 2000年
1920年 1930年 1940年 1950年 1960年 1970年 1980年 1990年 2000年
※1940年は年齢階層別データなし。年齢不詳者を除く。
※1940年は年齢階層別データなし。年齢不詳者を除く。
過疎、人口減社会が
過疎、人口減社会が
問題なのではない。
問題なのではない。
世界的に人口は過密状態(前掲グラフ)。
世界的に人口は過密状態(前掲グラフ)。
島根県の人口は80~100年前と同じ。
島根県の人口は80~100年前と同じ。
ステムが出来ていることが問題である。人口が横ばいであることを基準にした社会システム
を組み上げていけば、全然違った場所となっていくと思う。今後は安定人口、安定型社会(持
続的社会)を目指していくべきではないかと思う。こうして資源や食糧供給の安定と持続を
図らねばならない。日本の食糧自給率は約4割であるが、島根県については6~7割であり、
まだまだやっていける。海外からものを買う外部依存的な消費社会の生活をやめ、できるだ
け自立・自給することが大事になってくる。
「地産地消」、
「小規模農業」など自分たちが作っ
たものを自分たちが食べるということを基本とした社会への見直しが必要ではないかと思う。
また、過疎・高齢化は必ずしも悪いことではない。少ない人口で快適に暮らせる社会を目指
すことが重要である。これをつくるのは、地区・地域の自主組織であるといえる。
具体的にどういった活動として結びつけていくかということを次に示していこうと思う。
まず「安定化社会」
「持続的社会」について、エネルギーに関しては石油から離脱して木材を
使おうということがある。バイオマスといった言葉もあるが、木をエネルギー源として見直
すことが考えられる。ここから、昔打ち捨てられた山を見直し、里山環境の復興などに結び
つけられる。また、安定した人口と年齢構成を実現するために、定住対策や拠点機能の充実
に関わる生活機能をつくっていく必要がある。「これは行
政や企業の仕事ではないか」と考えられるかもしれないが、
まず、我々ができること
まず、我々ができること -100年先へ地域をバトンタッチ-
-100年先へ地域をバトンタッチ-
資源の継続的な供給
資源の継続的な供給
自分たちの生活を自分たちでつくろうという発想が今後
安定した人口と年齢構成
安定した人口と年齢構成
は必要になってくると思う。子ども・子育て世代に配慮し
拠点機能の充実
拠点機能の充実
た地域社会の構築のためには自主組織等の活動推進が必
要となってくるため、これに伴って多様な住民による地域
経営や「1戸1票制」から「1人1票制」への移行などが
定住対策の充実
定住対策の充実
していってもよいと思う。
エネルギーの自給
エネルギーの自給
(石油からの離脱、木材の見直し)
(石油からの離脱、木材の見直し)
木材の自給
木材の自給
里山環境の復興
里山環境の復興
高齢者が住みやすい
高齢者が住みやすい
環境の整備
環境の整備
食糧の自給
食糧の自給
小規模農業と
小規模農業と
地産地消の実践
地産地消の実践
振興会による
振興会による
活動推進
活動推進
子ども・子育て世
子ども・子育て世
代に配慮した地
代に配慮した地
域社会の構築
域社会の構築
少人口・分散居住
少人口・分散居住
考えられる。こういったことを今後の 100 年へ向けて検討
自立・自給
自立・自給
「安定化社会」・「持続的社会」
「安定化社会」・「持続的社会」
新しい社会システムの構築
新しい社会システムの構築
老若男女多様な住民
老若男女多様な住民
による地域経営
による地域経営
「1戸1票制」(戸主制)の
「1戸1票制」(戸主制)の
打破と「1人1票制」の実現
打破と「1人1票制」の実現
住民による手づくりの社会
住民による手づくりの社会
100年後とまで言わなくても・・・
100年後とまで言わなくても・・・
ここまでの結論のひとつは、今やっている活動を将来へ
の布石にするということである。ぜひ次の世代へ繋げてい
今やっている活動を将来への布石とする。
今やっている活動を将来への布石とする。
→バイオマス資源の活用、食糧自給、若者定住、景観、など
→バイオマス資源の活用、食糧自給、若者定住、景観、など
って欲しいと思う。具体的には、バイオマス等資源の活用、
活動の継続性を確保する。
活動の継続性を確保する。
食糧自給、定住など様々なテーマがあるはずなので、それ
目的に合った活動の組織・内容を組み立てる。
目的に合った活動の組織・内容を組み立てる。
らを掘り起こして形にしていこうということである。次に、
2
→活動資金の確保、次世代の参画、楽しみの発見、など
→活動資金の確保、次世代の参画、楽しみの発見、など
→地域自主組織、集落、NPO法人、など
→地域自主組織、集落、NPO法人、など
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活動の継続性を確保するということである。活動資金の確保、次世代の参画促進、楽しみの
発見など、継続性に繋がることを今後考えていくことが大事になる。三つ目は、目的に合っ
た活動の組織・内容を組み立てるということである。やりたいことは様々あると思うが、手
段と方策をきちんとしておくことが必要であると思う。
次に、具体的に何をどうしていこうかという話をする。
地域活動の基本的な機能
地域活動の基本的な機能
「何か始めたい」という気持ちをもとに、動くしくみを
つくっていくということになる。内容としては地域自主
組織などの組織の形についての話になると思う。まず、
地域活動の基本的な機能として必要なものである。ひと
人のたまり場
人のたまり場
活動実践
活動実践
やりたいことを
やりたいことを
実現するしくみ
実現するしくみ
情報の集積・提供
情報の集積・提供
つ目に、人が集まってくる場所(たまり場)が必要にな
る。ふらっと人が集まってきて、雑談交じりに自分の考
アイディアを
アイディアを
出し合うきっかけ
出し合うきっかけ
■活動の仕掛け人
■活動の仕掛け人
■仕事や活動の配分
■仕事や活動の配分
■目的と実践のチェック
■目的と実践のチェック
えを語れる場所があるとよい。ふたつ目に、情報が集ま
るということが必要である。自分たちの周りだけではいい意見が出ないときなど、他のとこ
ろではどうなっているのか、市内のみならず市外の情報も集まる場所が欲しい。人が集まり
情報も集まってくると、今度はアイディアが出てくると思う。これらを各々が出し合い、形
にしていくことが必要になる。ここからやりたいことを実現し、活動の実践に繋げていくこ
とになる。よく言われる言葉に「まちづくりは人づくり」ということがあるが、この「立役
者」となる人の存在が大事だと思う。活動の仕掛け人であり、活動内容を配分し、目的と実
践のチェックする役割の人が必要である。
「立役者」についてはよくリーダーと言われる。昔の
リーダー観では、カリスマ性のある人が引っ張っていく
ということであり、逆にそういったリーダーがいないこ
「立役者」は群で動く
「立役者」は群で動く
孤高の存在(仮面ライダー型)
孤高の存在(仮面ライダー型)
かつてのリーダー観
かつてのリーダー観
カリスマ性のある人が、
カリスマ性のある人が、
地域をまとめ、引っ張っ
地域をまとめ、引っ張っ
ていく。
ていく。
とによって活動が進まないということも言われていた。
ただこれには危うさもあり、何らかの理由でリーダーが
活動に関われなくなったときに残りの人達が混乱して活
動にならないということもある。そのため、今後はカリ
スマ的リーダーひとりに頼るのではなく、チームワーク
チームワークの発揮(レンジャー型)
チームワークの発揮(レンジャー型)
現在のリーダー観
現在のリーダー観
複数の人材が「リーダー
複数の人材が「リーダー
群」をつくり、活動を進め
群」をつくり、活動を進め
ていく。
ていく。
最初からリーダーはいない。リーダーが地域を引っ張っていくのでは
最初からリーダーはいない。リーダーが地域を引っ張っていくのでは
なく、活動を通してリーダーが育っていく。
なく、活動を通してリーダーが育っていく。
をとる複数のリーダーが必要になる。これは様々な得意技を持った人が集まって群れをつく
るかたちである。こういった複数の「リーダー群」が地域を引っ張っていくことが大事だと
思う。
次に、活動組織の種類について見ていく。活動組織は
活動組織の種類
活動組織の種類
大体3つに分けられる。ひとつが地縁型で、そこに住ん
目的型組織
目的型組織
スポーツ・文化サークル
スポーツ・文化サークル
でいると属してしまうもの、あるいは属さなければなら
ないものであり、自治会や地域自主組織などが含まれる。
ふたつ目が属性型で、同じ条件を持っている人の集まり
である。これには PTA、青年団、老人会などが含まれる。
三つ目に目的型があり、共通の目的に従って集まってく
3
まちづくり団体
まちづくり団体
消防団
消防団
公民館
公民館
地区自主組織
地区自主組織
自治会
自治会
班・組
班・組
加工グループ
加工グループ
営農組織
営農組織
地縁型組織
地縁型組織
PTA
PTA
青年団
青年団
老人会
老人会
女性会
女性会
属性型組織
属性型組織
2006/05/27 開催
るものである。これには各種スポーツ・文化サークル、まちづくり団体などが含まれる。活
動組織は必ずしもそれぞれの型にきっちり分かれるのではなく、複合的な性格を持っている
ものもある。例えば消防団は地縁的な性質と同時に、まちの安全を守るという目的型の性質
も併せ持っている。どの組織を選択すれば自分たちがやりたいことを一番活かせるのかを考
えてみることも重要である。また、全体を見渡してみて、自主組織あたりが間を取り持つと
いうことも可能だと思う。
自主組織であるが、一体どういうものかよく分からないといった声もある。これは当然の
ことであるので、少し意見を述べたいと思う。従前の自治会との一番大きな違いは、1戸1
票制の打破と1人1票制の実現ということになる。自治
会には負担を平等に分担するという役割があった。世帯
単位で分担するので原則1世帯あたり1人が話し合いに
これからの地域活動に必要な視点(自治会との比較)
これからの地域活動に必要な視点(自治会との比較)
自治会(集落)
自治会(集落)
出る。しかも大体出てくるのは世帯主なので、年配の男
世帯主層(男性・年配者)による支配。
世帯主層(男性・年配者)による支配。
性が多くなる。この中で話し合いをし、代表者は1年ご
代表者は1年ごとに持ち回り。
代表者は1年ごとに持ち回り。
との持ち回り、全戸一致を原則とすると、若者や女性の
全戸一致(合意)が原則。
全戸一致(合意)が原則。
意見が反映されにくく、新しい活動等も行いにくい。そ
負担を平等に分担するための組織
負担を平等に分担するための組織
世帯の集合体。
世帯の集合体。
1戸1票制
1戸1票制
こで、これからは住民が自主性を発揮するための組織(地
年齢、性別、生活様式、就労状況などが
年齢、性別、生活様式、就労状況などが
違うから、都合や考え方は様々。今の活
違うから、都合や考え方は様々。今の活
動では違いを尊重できているのかな…?
動では違いを尊重できているのかな…?
域自主組織等)としての視点が必要になってくる。自治
会が世帯の集合体であるのに対し、地域自主組織は住民
個々の集合体である。若者、女性、子どもを含め、それ
ぞれに活動の場、意見を言う場が保障され、持ち回りの
これからの活動(地域自主組織など)
これからの活動(地域自主組織など)
自主性を発揮するための組織
自主性を発揮するための組織
住民個々の集合体。
住民個々の集合体。
若者・女性・子どもにも活躍の場、意志
若者・女性・子どもにも活躍の場、意志
決定の場が保障されている。
決定の場が保障されている。
責任あるリーダー(群)による運営。
責任あるリーダー(群)による運営。
(代表者、役員、部会、事務局)
(代表者、役員、部会、事務局)
代表者ではなく責任あるリーダー郡によって運営される。 具体的な活動は部会によって展開。
具体的な活動は部会によって展開。
やりたい人ができる範囲で関わる。
やりたい人ができる範囲で関わる。
具体的にやりたいことが出てきた場合、部会を切り分け
ることも必要になる。全戸一致では動きづらいため、各
地域の中でしたいことは何か、
地域の中でしたいことは何か、
活動で問題になっていることは何か、
活動で問題になっていることは何か、
楽しむためには何が必要かを
楽しむためには何が必要かを
しっかりと把握しよう。
しっかりと把握しよう。
1人1票制
1人1票制
部会に責任と予算を持たせた上で積極的に活動するのが
よいと思う。つまり、1人1票制のようにして住民個々の自主性を大事にしていくことがこ
れからの地域を作っていくために必要になる。
ここで、住民の意向把握として生活の中での充実感・負担感についてのアンケート結果を
紹介する。充実感を感じることの第1位は家族に関すること、第2位は余暇に関すること、
その後、仕事や通勤に関すること、友達に関することと続いた。一方、負担感として圧倒的
に多いのが地域活動や自治会に関することであった。ここ
から考えられることのひとつが、家族で楽しめる活動を自
治会や地区の活動に取り込んでいき、充実感に繋げていく
ことである。また、仕事との調整を十分につけ、できる人
ができる範囲でやっていき、負担を増やさないことが重要
である。このためには若者は若者の役割、女性は女性の役
割を受け持ち、1ヶ所に集中する負担を軽くしていくこと
が必要であると思う。
住民の意向把握
住民の意向把握 -生活の中の充実感・負担感-
-生活の中の充実感・負担感-
■充実感(%)
■充実感(%)
家族(構成)に関す ること
家族(構成)に関す ること
余暇に関す ること
余暇に関す ること
仕事や通勤に関す ること
仕事や通勤に関す ること
友達に関す ること
友達に関す ること
地域活動や自治会に関す ること
地域活動や自治会に関す ること
学校に関す ること
学校に関す ること
その他
その他
0
家族で楽しめる活動。
家族で楽しめる活動。
0
10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
※ 複数回答。
※ 複数回答。
■負担感(%)
■負担感(%)
地域活動や自治会に関す ること
地域活動や自治会に関す ること
仕事や通勤に関す ること
仕事や通勤に関す ること
家族(構成)に関す ること
家族(構成)に関す ること
学校に関す ること
学校に関す ること
余暇に関す ること
余暇に関す ること
友達に関す ること
友達に関す ること
その他
その他
0
※ 複数回答。
※ 複数回答。
4
住民の意向から
住民の意向から
考えられることは・・・
考えられることは・・・
仕事との調整を十分
仕事との調整を十分
につけることが必要。
につけることが必要。
地区や自治会の活動
地区や自治会の活動
として負担を増やさな
として負担を増やさな
いことが重要。
いことが重要。
0
10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
※ 住民へのアンケート調査より。
※ 住民へのアンケート調査より。
2006/05/27 開催
最後として、補助金の意義を考えようと思う。地域の活動を行っていくためにはある程度
のお金が必要になる。まず、補助金については活動を始めるときの動機づけであると思う。
「○○○がしたい!」というスタート時に背中を押すものであり、活動費ではない。2年3
年後に補助金がなくなると止まってしまう活動ではもったいない。また、仮に、今は補助金
をもらっていても、今後は活動費を「稼ぐ」ことを見越した使い方をしていくべきである。
将来の事業費を捻出するために今の補助金を充てていくことも視野に入れなければならない。
活動の目的設定として、例えばコミュニティビジネスと
活動の目的設定(例:ビジネスとは何かを考えた時・・・)
活動の目的設定(例:ビジネスとは何かを考えた時・・・)
は何かを考えると、儲けることは大事であるが、必ずしも
儲けることは大事!
儲けることは大事!
儲けにならなくとも不要品を有効活用したり、自分の持っ
ている体力・知識・技を誰かのために役立てるといったこ
儲けにならなくても、不
儲けにならなくても、不
要なものを有効活用し
要なものを有効活用し
たい!
たい!
ともある。つまり、ビジネスの中にはお金に換算できない
ような人の役に立つ喜びなど、色々なものが含まれる。
体を動かして誰かの役
体を動かして誰かの役
に立てれば嬉しい!
に立てれば嬉しい!
活動の進展について見てみると、まず何らかの「きっか
け」があり、それを「試行」していく。「試行」がうまく
いけば活動が「継続」され、
「経済活動」に結びついて、もしかすると「産業」にまで発展す
るかもしれない。このそれぞれの段階のスタート部分で補助金を使うべきであり、補助金を
活動費としてしまうと後が続かない。前段階を土台として、出てきた収益で活動を伸ばして
いくという発想が必要だと思う。
住民の心構えとして、「誰かがやるだろう」という考え
から離れ、
「ここに住むんだ」と腹をくくり、自分の老後、
子ども・孫の代のことに対して逃げない住民であることが
必要だと思う。「そんなことをして何になる?」という意
見もよくあるが、そういった生活や行政への文句は裏返せ
ば活動のヒントになる。例えば高齢者が多くて何もできな
いということであれば、高齢者でもできることや高齢者の
住民の心構え・考え方
住民の心構え・考え方
ここに住むんだ
ここに住むんだと腹をくくる。
と腹をくくる。
「「誰か
誰かが
がや
やるるだろ
だろう…
う…。」
。」
↓
↓
自分の老後、子どものこと、環境に対して、
自分の老後、子どものこと、環境に対して、
逃げない住民(逃げられない住民)。
逃げない住民(逃げられない住民)。
「「そん
そんなこ
なことし
としてて
何
何に
にななる?
る?」
」
文句
は裏返せば
活動のヒント
になる。
文句は裏返せば活動のヒントになる。
何が必要なのか、何をしたいのかをまとめるきっかけになる。
何が必要なのか、何をしたいのかをまとめるきっかけになる。
生活や行政に対して
生活や行政に対して文句
文句がある。
がある。
↓
↓
「「これ
これ以上
何
何ももしな以上、、
しなくくて
てももいい
いい。」
。」
今の良さ
今の良さを見直し、守り、残す。
を見直し、守り、残す。
良さを残すためにどうすべきかを考える必要がある。
良さを残すためにどうすべきかを考える必要がある。
今のままでよい
今のままでよいという声が多い。
という声が多い。
↓
↓
ためにできることは何かを考えるきっかけになる。今のま
までよいという声も多いが、それは今よいことがあるということであり、よいことを見直し
てみて、守り、活かすといった考え方もできる。そのためにできることを活動の一環とする
のもよい。
冒頭に 100 年先を考えると言ったが、
「そうは言っても自分のことだけで手一杯だ」という
意見もあると思う。しかし、ぜひとも視野を広げてみて、将来について考えてみて欲しいと
思う。
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