IPCO工業塗装セミナーin 九州 塗装ライン・設備導入時のポイント (入門編) 2014年11月21日 日本塗装機械工業会 平野克己 目次(内容) • • • • • • • • • • • 1.塗装ライン・設備とは 2.設備導入時の判断基準 3.塗装とは 4.前処理装置 5.電着装置 6.塗装方法 7.乾燥炉 8.塗装ラインの搬送装置 9.環境装置 10.塗装設備の単位と用語 11.塗装シミュレーション 1.ライン・設備とは 1.1 人類の世界10代発明とは? • 人類の三大発明 羅針盤・火薬・印刷技術 • エジソンの三大発明 電球・蓄音機・映写機 例えば 1.鉄砲 2.印刷機3.自転車4.蒸気機関5.電気(電 球) 6.電話7.ナイロン(化学品)8.自動車9.飛行機 10.コンピューター 1.1.1 人類の世界の十大発明 これまでの画期的な発明カテゴリーを示す。 下図はその一例(web『人類の発明』より) こん棒 コンピュータ 火 電 気 石 器 蒸気機関 土 器 文 字 青銅器 鉄 器 設備も原理原則の上に成り立っている 1.2 レイアウト(塗装ライン) 処理工程×コンベアスピード=単体装置 1.2.1 レイアウトのチェックポイント A案 B案 42 1.2.2 比較 チェック項目 A案 B案 コンベア負荷 ○ △ 平面有効度 △ ○ 空間有効度 △ ○ 塗装ゾーン分離 △ △ 熱ゾーン分離 △ ○ 作業動線 △ ○ 1.3 想定ラインの設計・運営イメージ 物大 質気 汚 染 脱脂・化成液ミスト蒸気 200万[m3/月] 電気 [7160kw/月] 水 [200m3/月] 有機溶剤蒸気・モノマ ー・排ガス(CO 2 、NOX、SOX) 20万[m3/月] 研磨粉 1万[m3/月] 有機溶剤蒸気・モ ノマー・塗料ミスト、タ ゙スト・塗料粉塵 10万[m3/月] 有機溶剤蒸気・ モノマー 1000万[m3/月] 有機溶剤蒸気・モノマ ー・排ガス(CO 2 、NOX、SOX) 10万[m3/月] 有機溶剤蒸気・モノマ ー ・排ガス ( CO 2 、NOX、SOX) 32万[m3/月] 有機溶剤蒸気(メチクロ )・排ガス(CO2 、NOX、SOX) 4万[m3/月] LPG [24000kg/月] 剥 離 C/S = 出荷 塗料調 合 2[m/min] 水切炉 120℃×10分 焼付炉 140℃×20分 前処理 脱脂+リン酸亜鉛+給水ミスト ボイラー 廃 水 産 廃 純水装 置 被塗物 :金属製品 寸 法 : 600L×900W×1200H 塗装面積:200[m2/hr] (20000 m2/月) 前処理廃水:176[m3/月] イオン交換廃水: 20[m3/月] ボイラーブロー水: 22[m3/月] 化成スラッジ・一般塵芥 ・廃容器 4[m3/月] 脱脂廃油・切り粉・ 液状廃棄物 3[m3/月] 検 査 セッティンク ゙ 廃水処理 スラッジ 3[m3/月] 塗装条件 ;メラミン 1コート25μ / 上塗り15μ ブース廃水・ 塗装機洗浄廃水 5[m3/月] 容器洗浄廃液 ・廃塗料 1[m3/月] 廃缶・廃容器・ ダンボール・廃塗料 0.5[m3/月] 塗料カス、スラッジ・塗料ミスト・廃フィルター ・凝集沈殿汚泥・消耗品・雑材 0.5[m3/月] 研 磨 再塗装 剥離塗膜洗浄水 5[m3/月] ブラス廃粉・剥離塗 膜カス・剥離剤廃液 ・加熱分解カス 1[m3/月] 水研ぎ廃水 2[m3/月] 廃ペーパー ・研磨粉 0.1[m3/月] 1.3.1 工程別の必要工学 工程 前処理 乾燥 内容 液槽の昇温時間・ ◎ 温度キープ ◎ 流体 ○ ◎ 化成フィルター ○ エアブロー ◎ 自動補給装置 △ 乾燥炉立ち上げ時間 ◎ ○ 乾燥炉維持熱量 ◎ △ 循環ファン容量・動力 調湿 ろ過 材料 △:関連 分離 制御 機械・他 ○ △ ○ △ ◎ △ ◎ ○ ○ ○ △ ○ ◎ ○ エリミネ(液滴回収) ○ 排気ファン容量・動力 ◎ ○ ◎ ○ △ ◎ ◎ △ △ ◎ 粉体塗装 ○ 水性塗装 ◎ ○ ◎ ○ △ ○ コンベア ◎ △ ○ ○ 産廃処理 △ ◎ ○ ○ △ ○ ○ ○ △ ○ ◎ 排水処理 ○ △ 自動塗装 排ガス処理 △ ◎ 自動塗装 電着塗装 ○ ○ ◎ 除塵方式 給気装置 乾燥 ○:必要 △ ポンプ容量動力算出 脱臭装置 塗装 伝熱 ◎:主要 ○ ◎ △ ◎ △ ◎ △ 1.3.2 塗装設備は「水」と「空気」と「熱」の扱い 前処理設備 電着設備 塗装設備 乾燥設備 水 と 熱 空気 と 熱 2. 設備導入時の判断基準 コスト 100 80 品質 60 納期 40 20 1960年 0 1985年 2012年 環境 グローバル 将来予測 2.1 コストの内容変遷 (高度成長時代) 設備償却 ランニングコスト 安全対策 + 環境対策 設備稼働率対応 塗装対象変動対応 導入時の経営サイドの参画 2.1.1 設備設計時の関連法のチェック 主要法 工場立地法 消防法 労働安全衛生法 大気汚染防止法 悪臭防止法 水質汚濁防止法 騒音・振動防止法 対象装置 要点 工場全体 配置、緑地 塗装工場 取扱い所 塗料倉庫 貯蔵所 塗装ブース 取扱所 乾燥炉(液体燃料) 貯蔵所・取扱所 全体 機械設置届 塗装ブース 有機溶剤・粉塵 前処理薬品 酸アルカリ薬剤 純水装置薬品 酸アルカリ薬剤 乾燥炉 高温 コンベア 安全装置 塗装ブース VOC 乾燥炉 VOC、NOx 前処理装置 廃水 塗装ブース 廃水 圧縮機、送風機 電動機動力 2.2 戦後の塗装設備の歴史 10年間 エポック キーワード 前処理 1950~1960 戦後混乱期 *2012~は予測 ~1972 高度成長時代 試行錯誤 大量生産 浸漬 リン酸亜鉛スプレー 電着 ~1980 石油ショック 環境対策 無排水・省エネ ~1990 バブル景気 無人化 量産 アニオン電着 カチオン電着 鉛フリー 水性塗料導入 水洗ブース 静電NO2システム ノーポンプブース 塗装機 手吹き静電 自動静電ガン サーキュレーション 自動レシプロ ロボット ベル型静電 乾燥炉 赤外ランプ 間接熱風循環方式 重油灯油中心 ガス赤外 直接熱風循環方式 ガス中心 遠赤(電気、ガス) UV 電子線 搬送装置 トロリーコンベア P&Fコンベア ロボット 自動搬送 廃水処理装置 排ガス処理 無排水システム 省エネシステム 脱臭装置 焼付塗料 電着塗料 粉体塗料 水性塗料 UV 電子線塗料 塗料情報 調合塗料 コストダウン 低成長 空洞化 2012~ 成長戦略 グローバル 革新技術 重金属フリー 吹付塗装 環境装置 ~2012 デフレ経済 前処理一体化 100%塗着 革新塗装 誘導加熱 低温度短時間 槽内回転方式 ロボット VOC法規制 省エネ リサイクル 遮熱塗料 海外生産増 低温度短時間 2.3 塗装の要素 測定 搬送 計装 前処理 塗装 環境 省エネ 塗装技術を構成する8要素 乾燥 2.4 概算見積もり(ユーザーの基本諸元) *塗装対象品: ワーク(被塗物):軽自動車 *最大寸法: 1500W×1200H×3000L *最大重量:800kg *生産量:1時間50台 *塗膜: 色数:メイン5色、その他調色品多数 膜厚:100μ 耐食性:sst1000時間 *工程 見積り設計 詳細設計 施工工事 ユーザー情報の確認は十分か? 2.4.1 概算見積り 通常のステップ 客先仕様 客先仕様 レイアウト 概算 積算 概算見積もり方法 1.概略重量を計算して算出 (本格的だが時間がかかる) 2.過去のデータから推定 (早くできるが誤差が大きい場合がある) 2.4.2 推定見積り • Williamの0.6乗の法則 (スケールメリット) • 装置の規模がN倍になると金額は(N)0.6 • • • • 50%UP (1.5)0.6 1.23倍 2倍 3倍 4倍 (2)0.6 1.52倍 (3)0.6 1.93倍 2.29倍 (4)0.6 2.4.3 塗装ラインとライン速度(例) 金額 (万円) 8000 算術平均 6000 4000 2000 1000 1 2 3 4 ライン速度(m/分) 3.塗装とは 日本特許第1号「錆止塗料及ビ其塗法」(明治18年) 下塗り塗料・原料 割合 塗装方法 生漆 (うるし) 100 1.被塗物の表面の錆を清水にて落し、 鐵粉 (てっぷん) 20 鉛丹 (えんたん) 20 油煤 (すす) 0.3 柿澁 (しぶがき) 1.0 酒精 (アルコール) 0.4 生姜 (しょうが) 0.4 酢 (す) 1.0 塩分を希硫酸と清水にて丁寧に洗浄し すぐに乾燥させる 2.強毛製のブラシで下塗り1号、下塗り2号を 塗り重ねる 3.次に2号、3号塗料を横に塗り、砂紙で 平滑に延ばす 4.最後に4号塗料を縦横に2回塗って乾かす 鐵漿 (てっしょう) 0.5 (補足事項) 冬は乾きにくいので、蒸気を噴射して乾燥を 助ける 3.1 塗装関連技術 素材 界面技術 洗浄 熱処理 レーザー プラズマ 第2図 表面処理技術の大別 塗布技術 塗装 めっき 印刷 溶射 蒸着 3.2 塗装関連膜厚 1000μm (塗装:10~1000) (溶射:40~150) 100μm (めっき:10~1000) 10μm (蒸着:0.06~1) 1μm 素材 第3図 塗布剤の一般膜厚 3.3 基本諸元 客先条件の設計諸元を元に設計する 【客先からの諸元】 【客先条件】 ワーク条件 例:リン酸亜鉛方式(スプレー、DIP) 1.被塗物:金属製品 N O 工程 温度 時間 その他 2.寸法:600L×900W×1200 1 予備脱脂 50℃ 1分 油分離 3.塗装面積:200m2/hr (35000m2/ 月) 2 脱脂 50℃ 2分 4.2m/min 連続コンベア 3 NO1水洗 R.T 0.5分 4 NO2水洗 R.T 0.5分 5 表面調整 R.T 0.5分 処理工程 1.前処理:脱脂+リン酸亜鉛+給水ミ スト 2.水切乾燥炉:120℃×10分 3.塗装:メラミン 1コート 25μ 4.焼付乾燥炉:140℃×20分 塗膜性能 1.SST 500H以上 6 化成 50℃ 2分 7 NO3水洗 R.T 0.5分 8 NO4水洗 R.T 0.5分 9 純水洗 R.T 0.1分 化成ス ラッジ フィル ター 純水装 置 3.4 設備メーカーの業務構成 業務内容 1.引合~受注 レイアウト作成 5.試運転 見積書提出 クレーム 1.引合~受注活動 2.設計 決定した物件の詳細を設計 4.施工管理 3.購買・外注管理 2.設計 4.施工管理 5.試運転・調整 内作 製作図 3.外注 3.5 設備の構造 • 作業名:鉄材の板厚による分類(ミリメートル) 鈑金:折り曲げ主体 • 薄板(3.2t以下)「ダクト」工事 製缶:溶接主体 • 中厚板((1.6) (2.3) 3.2 4.5 6t ) • 「製缶」「配管」工事 鉄骨:溶接主体 • アングル、H鋼「構造」「コンベア」 • (ステンレスの板厚(1.0 2 3)) 3.6 ユーザー基本諸元の再確認 • • L W • • H ○○Kg 10個/時 • • 内面、外面の表面積は 槽に入れる場合、角度は、速度 は、水切りの時間、変形の度合 いは 材質、板厚の差は、補強部分の 厚みは 搬入時の表面油は、油の放置 時間は ワーク寸法、重量の最大、最小 の差、平均の値は 吊り掛けの接点の塗装は 4. 前処理装置 浸漬式(DIP) スプレー式 150 1200 1500 9 0 0 300 300 450 600 150 150 150 300 900 600 4.1 前処理装置の設計基本と構成機器 下図は自動車ボディーラインの表面処理装置 コンベアーで搬送されたボディーは主要工程(予備洗浄、脱脂、第一水 洗、表面調整、化成、第四水洗)で全没処理(フルディップ処理)され、 全長100m以上になる。 装置は一見、配管だらけに見える! 事実、箱と配管だけで原理は簡単。 予備洗浄 予備脱脂 脱脂 第一水洗 第二水洗 表面調整 化成 第三水洗 第四水洗 第五水洗 純水洗 4.2 コンベアシール 陽圧式 陰圧式 エアーシール式 ブラシシール next 5. 電着装置の機能と装置化 +電極(カチオン電着) 絶縁(入槽通電の場合) 隔膜 電着機能 整流器 極板 隔膜 ライニング・絶縁 電着液管理 ろ過:フィルター UFフィルター 温度:熱交換器 ガス除去:槽内攪 拌・循環 1200 保護ネット 槽内配管 300 600 300 電着槽断面の寸法 5.1 電着装置フローシート 電極・隔膜 泡切槽 ①槽内循環 (酸廃水) ④2段UF水洗 ②ろ過 ①循環ポンプ ③熱交換器 UF装置 UFろ液 カチオン塗装の場合 6.塗装方法 (分類) • 直接塗装 浸漬塗装 DIP塗装:形状複雑、棒状 電着塗装:内面防食、部品類 ローラー塗装 ロールコート塗装:カラー鋼板、合板 刷毛塗り塗装 流し塗り塗装 • 間接塗装 スプレー塗装 • 流動塗装 流動浸漬 しごき塗り塗装:電線 カーテンフロー:建材 シャワーコート : タンク エアスプレー:全般 エアレススプレー:大型、建築 静電スプレー:高級塗装 流動浸漬:粉体 真空塗装:建材 6.1 スプレー(噴霧)塗装機 ハンドガン ハンドガン 自動ガン 塗装機メーカー:CEMA会員多数 ホームページ:http://www.cema-net.com/ 自動ガン 4.2 各種塗装方式 シャワーコート しごき塗装 真空ポンプ フローコート 減圧(真空)塗装 6.3 塗装装置(塗装ブースの設計方法) 塗装ブース:スプレー(噴霧)塗装をするための排気装置が付いた装置 (ロールコーター等を囲った部屋を指すこともある) 局所排気装置:労安法の有機溶剤中毒予防規則では有機溶剤を取り扱う 塗装ブースを「局所排気装置」という。ここでの「制御風速」を基準として 設計される。(作業者の保護のため) 0.5m/sec 側方吸引型 0.2m/sec プッシュプル型 6.4 ZONE 給排気 (Manual)ブース SPLIT PLENUM BOOTH 塗 装 BOOTH 新鮮空気 壁側 空気 排気 RECYCL AIR 動圧室 点検歩廊 静圧室 照 明 GLASS窓 消音VENTURI RECYCL FAN ERIMINATOR 排 気 FAN 12 6.5 塗装ブースの水性対応 塗料条件で 湿度・温度 調整必要 ■水洗ブースで使用の場合: 絶縁架台方式が簡易 連続塗料供給が必要な場合、 「ボルテージブロック」装置要 水性はブース水 に溶け込むため 適切な処理必要 発泡対策 (消泡剤等) CCV 静電塗装では 塗料供給系 を絶縁 スラッジ処理 排水のBOD・CODが 大幅に増加 塗装ガン・自動機等は 特殊な設備の必要なし 凝集沈殿処理(ペイントキラー剤変更) (従来用の転用・改造) 6.6 静電粉体塗装装置 A塗装ブース B回収装置 Iレシプロ H塗装ガン C排気ファン D排出装置 G圧縮空気 E篩(ふるい) F塗装機本体 7.乾燥炉 乾燥炉に必要な基本工学 熱伝達(高温から低温へ)の3方式 高温部 低温部 • 伝導: (スチールベルト) • 対流: 熱風炉など 熱風 熱水 • 輻射: 赤外線炉など 高温物体 低温物体 7.1 塗装乾燥炉の種類 方式 熱風式 輻射式 種類 直接熱風 間接熱風 熱源 重油 灯油 LPG LNG 都市ガス 電気 蒸気 近赤外 電気 中赤外 電気 遠赤外 電気・ガス UV照射 電気 電子線照射 電気 主要温度 時間 用途 60℃ 80℃ 自動車 100℃ バンパー 120℃ バス・トラック 140℃ 5分~60分 自動車補修 160℃ 電気製品 180℃ 鋼製家具 250℃ 金属建材 300℃ 他 自補修 60~200℃ 3分~20分 金属 木材 常温 60~100℃ 1分以内 窯業・鋼管 1~3分 木工 7.2 焼付乾燥のメカニズム 熱 溶剤分の蒸発 塗膜の乾燥・硬化 (被塗物を硬化温度まで加熱) 溶剤蒸発 熱硬化 熱伝達 溶剤拡散 室温 0分 160℃ 20分後 熱 160℃20分の例 7.3 焼付乾燥炉での熱量消費 乾燥正味の割合 被塗物加熱:15% 溶剤蒸発:6% 合計でも20数%のみ いかに熱風式は効率が悪 いか、が課題。 7.4 熱風循環方式の主要機器 乾燥炉内の熱挙動 *炉内上下の温度差:1mにつき約10度C *風速による熱伝達:風速2倍で50%UP *板厚による昇温差:板厚と時間はほぼ比例 7.5 輻射方式の電磁波 電子線硬化塗料 UV塗料 電磁波は波と粒子 焼付塗料 0.75 X線 2 近赤外 可視光線 赤外線 紫外線 4 中赤外 遠赤外 電磁波と塗料乾燥 1000 (μm) マイクロ波 8. 塗装ラインの搬送装置 塗装に最適な搬送の形を選ぶ コンベアライン ハンガーピッチ H h a b c 被塗物 被塗物 被塗物 処理量 入 出 槽 角:30度 1500 1000 曲率半 径R: 900 曲率半径 R:900 搬送方法 吊り方 ハンガーピッチ 搬送速度 m/min 8.1 搬送装置の基本と構成機器 摩擦係数 潤滑油で小さく 潤滑油とベアリング オイル状 グリース状 8.2 コンベアの設計(塗装用ハンガー) リベットレスチェーン 重量用 フリーカーブチェーン 軽量用 90°インデックス (90°回転) コンベアからの 油・ゴミを受ける C型ハンガー 自転舞スプロケット (連続回転) ダストカバー ハンガー回転子 9. 環境装置 品質 コスト 塗膜性能 品質 コスト 地球環境 ISO14001 塗装単価 環境・安全 環境・安全 設計上の「環境・安全」問題の変化 *客先から指定される場合と設計する場合がある *別置きでなく装置に組み込んでコストダウンを図る 9.1 比較表を作成塗装ラインの排ガスと処理法の比較 ◎:適している、○:ほぼ適当、△:問題あり、×:不適当 対象ガス 濃度大 排気量大 設備 費 直接燃焼方式 ◎ △ △ 触媒酸化方式 ◎ ○ 蓄熱方式 ◎ 濃縮燃焼式 稼動 費 適用 水性炉 粉体炉 溶剤炉 溶剤ブース 備考 △~ × ○ ○ ○ × ランニング大 △ △ △ △ ○ △~× 設備費大 ○ × △ △ △ △ ○~△ 設備費大 △ ◎ × ○ △ △ △ ○ 設備費大 活性炭吸着方式 ○ ◎ ○~ △ ○ △ △ △ ○~△ 再生方法に難 生物脱臭方式 △ × ○ ○ △ △ △ △ 安定性に難 吸収方式 ○~× ○~× ◎ ○ ○~△ ○~△ × × 廃水処理必要 オゾン酸化方式 △~× △ ○ ◎ △ △ × × 設備費大 消臭酸化方式 △~× △ ○ △ △ △ △ △ 濃度に限界有 マスキング方式 △~× △ ○ △ △ △ △ △ 個人差有 非活性炭吸着方 式 △ ◎ ○ ○ △ △ ○~△ ○~△ 濃度大に難 10.塗装設備の単位と用語 ④給気 フィルター+温調(+湿度調整) ⑩排気ファン 静圧と騒音 ③フィルター 種類 ⑨照明 照度計算 ⑧静電塗装機 絶縁対策 ⑤液面制御 ⑥排水 廃水成分 ①材質 ②ポンプ 吸込み口 ⑦凝集剤のpH *塗装用語はCEMAホームページ用語集参照 http://www.cema-net.com/glossary/glossary_category.html 10.1 工程別主要単位 酸・アルカリ pH 10倍に薄めてpHが1違う 化成液濃度 ポイント 滴定時の規定液のml数 蒸気の発熱量 540kcal/kg ボイラー5トンは蒸気5000kg/hr 伝熱係数 熱交換器表面汚れ係数 脱脂500、化成200、リン酸鉄400 スプレー圧 ポンプの揚程・動力 スプレー量 6000l/分 毎分当り、ノズル総数と同等 タンク容量 m3 小物ラインの場合:l(リットル) 燃料の発熱量 J/hまたはkcal/h 1時間当り 電気の発熱量 kWh 1時間当り 循環量 回/時 1時間の循環量/乾燥炉容積 制御風速 m/s 労安法に規定 静圧・圧力損失 kPa 送風機の能力 スプレー圧 MPa 塗装機の種類 粒子径 μ 通称はミクロン 騒音単位 dB(A) 騒音計で切替 除塵効率 % (スプレー量-飛散量)/スプレー量 塗料粘度 秒(フォードカップ) 工学計算はPa・s チェーン強度 トン 破断強度 所要動力 kW 電動機の容量として換算 ボイラー 圧力 Mpa 通常0.5MPa 純水装置 電気伝導率 μS/cm 逆数の比抵抗も使われる 整流器 リップル(脈動)率 % 整流器の精度 排水処理 規制濃度 mg/l 物質量 排気処理 規制濃度 ppm 容量比 前処理 水切・焼付 塗装ブース コンベア m× kw 10.2 記号・略語一例 :ポンプ :液面計 :ファン(送風機) :電磁弁(ダンパー) :攪拌機 :電動弁(ダンパー) :三方弁 :バイパス :温度センサー 10.3 塗装ラインの騒音値:デシベルdB(A) 70~80 70 70 80~90 70 屋外 屋内 75~85 70~80 65 80~95 70 塗料調合 水切炉 焼付炉 120℃×10分 140℃×20分 前処理 脱脂+リン酸亜鉛+給水ミスト セッティ ング 対策 効果(デシ ベル) 低騒音型に変更 20~30 発生個所 騒音対策例 (基本は低騒 音タイプ選定) 70~80 コンプレッ サー ファン 保温 5 騒音BOX 5~10 塗装 0~5 保温5mm 5~10 保温100mm 10~15 ダクト吹出し 口 向き変更 10~20 ダクト サイレンサー 5~20 ダクト 11.塗装シミュレーションによる最適運転 入力 シミュレー ション 最適ライン 条件 被塗物種類・量 表面汚染度 最終品質 稼働時間等 塗装シミュ レーション (最小コスト ・効率) 最適設備条件 設定値 人的作業情報 ライン 設定 設備条件の 自動設定 運転 情報 11.1 工程別無駄・変動対応 工程 無駄の要因 コスト 効率 搬送 不適正な吊り方 ×材料・エネルギー ×工程時間 脱脂 薬品濃度 ×処理剤 化成 薬品濃度 × 水切乾燥 温度・時間 ×燃料代 ×工程時間 塗装 不適正塗装 ×塗料・エネルギー × セッティング 時間 焼付乾燥 温度・時間 ×燃料代 検査 方法 ×人件費 ×工程時間 × 終わりに • 塗装設備を早く理解するために ①配管・ダクトのフローシートを書いて覚える * 前処理・電着は配管 *塗装ブース・乾燥炉はダクト ②工程別の比較一覧表を作り、ライン別に記入 ③自分の得意分野を作る 乾燥炉が比較的容易
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